JP2004022582A - 点火コイル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】点火コイルは、ハウジングと、ハウジング内中央に配置され、中心コア54と、中心コア54の上方に配置された上弾性部材50aと、中心コア54および上弾性部材50aを覆う弾性チューブ52と、を持つ中心コア部5と、中心コア部5の外周側に配置され一次巻線が巻回された一次スプールと、中心コア部5の外周側に配置され二次巻線40が巻回された二次スプール4と、中心コア部5の上方に配置され、一次スプールおよび二次スプールのうち、より内周側に配置される内周側スプール4と中心コア部5との間に上方から介挿された調芯リブ63を持つコネクタ部6と、各部材間の絶縁を確保する樹脂絶縁材と、を備える。上弾性部材50aは、上弾性部材50aを上下方向に貫通するボイド抜き通路9を持つ。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は点火コイル、より詳しくはエンジンのプラグホールに直接搭載される点火コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】
図10に、従来の点火コイルの中心コア部付近の拡大図を示す。図に示すように、中心コア部100は、中心コア101と上弾性部材102と下弾性部材103と弾性チューブ104とを備える。中心コア101は、短冊状の薄い珪素鋼板112を積層して形成されている。二次スプール105は、中心コア部100の外周側に配置されている。二次スプール105の外周面には、二次巻線106が巻回されている。
【0003】
コネクタ部107は、これら中心コア部100および二次スプール105の上方に配置されている。コネクタ部107の下端面111からは、調芯リブ108が立設されている。調芯リブ108は、二次スプール105上端内周面と、中心コア部100上端外周面との間に、上方から介挿されている。
【0004】
上記各部材は、点火コイルの外殻であるハウジング内に収納されている。また、ハウジング内には、エポキシ樹脂が充填されている。具体的には、エポキシ樹脂は、真空引きしたハウジング内に注入される。そして、各部材間に浸透し硬化する。エポキシ樹脂は、各部材間の絶縁を確保している。また、各部材を固定している。
【0005】
二次スプール105内周側には、図中白抜き矢印で示すように、下端開口109からエポキシ樹脂が流入する。流入したエポキシ樹脂は、弾性チューブ104により覆われていない部位から、中心コア部100内周側に流入する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、中心コア部104や二次スプール105や二次巻線106など、ハウジング内に配置されている各部材の線膨張係数はそれぞれ異なる。しかしながら、各部材はエポキシ樹脂により接合されている。また、点火コイルは、エンジンの運転と停止に伴い、昇温と降温を繰り返す。したがって、点火コイルの温度変化により、線膨張係数が異なる各部材が膨張および収縮を繰り返すと、エポキシ樹脂が熱応力を受ける。したがって、エポキシ樹脂にボイド(気泡)が残留していると、この気泡に熱応力が集中し、クラックが発生して電圧リークに至るおそれがある。また、気泡の体積分だけエポキシ樹脂の絶縁寸法が不足するため、絶縁破壊などの不具合が発生することも考えられる。このため、エポキシ樹脂中のボイドは、エポキシ樹脂が硬化する前にできるだけ除去しておいた方がよい。
【0007】
ここで、中心コア部100の組み立ては大気中で行われている。すなわち、まず珪素鋼板112を積層して中心コア101を作製し、次いでこの中心コア101の上下端に上弾性部材102と下弾性部材103とを取り付け、最後にこれらの部材を弾性チューブ104で被覆するという一連の組み立て作業は、大気中で行われる。このため、中心コア部100には不可避的にボイドが内在している。
【0008】
しかしながら、従来は、この中心コア部100内のボイドを積極的に除去する手段が無かった。このため、エポキシ樹脂を注入しても、中心コア部100内において、ボイドのエポキシ樹脂置換が充分に行われず、中心コア部100内にボイドが残留するおそれがあった。
【0009】
本発明の点火コイルは、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、中心コア部に内在するボイドを容易に抜くことができる点火コイルを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)上記課題を解決するため、本発明の点火コイルは、ハウジングと、該ハウジング内のほぼ中央に配置され、棒状の中心コアと、該中心コアの上方に配置された上弾性部材と、該中心コアおよび該上弾性部材を外周側から覆う弾性チューブと、を持つ中心コア部と、該ハウジング内において該中心コア部の外周側に配置され一次巻線が巻回された筒状の一次スプールと、該ハウジング内において該中心コア部の外周側に配置され二次巻線が巻回された筒状の二次スプールと、該中心コア部の上方に配置され、該一次スプールおよび該二次スプールのうち、より内周側に配置される内周側スプールと該中心コア部との間に上方から介挿され、該ハウジング内における該中心コア部の調芯を行う調芯リブを持つコネクタ部と、該ハウジング内に注入され硬化し各部材間の絶縁を確保する樹脂絶縁材と、を備えてなる点火コイルであって、該上弾性部材は、該上弾性部材を上下方向に貫通するボイド抜き通路を持つことを特徴とする。
【0011】
つまり、本発明の点火コイルは、上弾性部材にボイド抜き通路を配置するものである。上弾性部材にボイド抜き通路を配置すると、例えば弾性チューブと中心コアとの隙間などに内在するボイドを、比較的簡単に抜くことができる。
【0012】
また、上弾性部材にボイド抜き通路を配置すると、前出の図10に示す下弾性部材103のみにボイド抜き通路を配置する場合と比較して、迅速にボイドを抜くことができる。
【0013】
(2)好ましくは、前記コネクタ部は、前記ボイド抜き通路に連通する連結ボイド抜き通路を持つ構成とする方がよい。前出の図10に示すように、調芯リブ108の内周側は、下方に開口するカップ状を呈している。したがって、この調芯リブ108の内周側隙間は、上方に向かって袋小路状となっている。ボイド抜き通路の出口は、この内周側隙間に開口している。内周側隙間に滞留するボイドは、調芯リブ108外周面と二次スプール105上端内周面との隙間を介して、抜くことができる。しかしながら、内周側隙間は狭小であるため、ボイドが移動しにくい。
【0014】
そこで、本構成は、この内周側隙間に入口を持つ連結ボイド抜き通路を、コネクタ部に配置している。本構成によると、内周側隙間に滞留するボイドを、より迅速に除去することができる。
【0015】
(3)好ましくは、前記連結ボイド抜き通路は、前記中心コア上方にあって、該中心コアより低電位の部材から離間した経路を辿る構成とした方がよい。ここで、低電位の部材とは、イグナイタ一次端子、二次端子、アース端子、電源端子、イグナイタの放熱板などを示すが、これは、例えば、後出の図1のように、二次巻線が一次巻線よりも内周側にあって中心コアがアースされていない構造の点火コイルにおいては、二次巻線が30kV程度の電圧を発生した際、二次巻線と中心コアとの間の容量結合により中心コアが10〜15kV程度の高電圧に帯電し高電位となるが、その電位に対して、低電位を有する部材という意味である。
【0016】
連結ボイド抜き通路は、ボイドが通った後、樹脂絶縁材により充填される。そして、樹脂絶縁材は、連結ボイド抜き通路内において硬化する。ここで、コネクタ部を形成する例えばPBTなどの材料の線膨張係数と、例えばエポキシ樹脂など樹脂絶縁材の線膨張係数とは異なる。したがって、この線膨張係数の違いにより、連結ボイド抜き通路内周面において、コネクタ部と樹脂絶縁材とが剥離するおそれがある。コネクタ部と樹脂絶縁材とが剥離すると、この剥離面に沿って上記中心コアの電圧が、中心コアより低電圧の部材にリークして、動作異常や絶縁破壊を起こすおそれがある。
【0017】
この点、本構成は低電位の部材から離れて連結ボイド抜き通路が形成されている。したがって、連結ボイド抜き通路内で樹脂絶縁材が硬化し、連結ボイド抜き通路内周面において、コネクタ部と樹脂絶縁材とが剥離しても、剥離面は低電位の部材から離間している。このため、本構成によると、電圧リークが起こるおそれが小さい。
【0018】
また、前記連結ボイド抜き通路が、コイルの形状や寸法の都合などで、上記低電位の部材から離間させることが出来ない場合もあるが、その場合は、中心コア上端から、ボイド抜き通路を経由して、低電位の部材へ到達するまでの距離が長くなるように、ボイド抜き通路を迷路状にする、途中にリブを設ける、などの工夫をして距離を長くする構成とする方が好ましい。ボイド抜き通路の全長としては、10〜30mm程度が好ましい。
【0019】
(4)好ましくは、前記連結ボイド抜き通路は、前記コネクタ部の上方に連通している構成とする方がよい。中心コア部の上方には、コネクタ部しか配置されていない。このため、本構成によると、連結ボイド抜き通路だけで、ボイドを点火コイル外部にまで移動させることができる。また、本構成によると、連結ボイド抜き通路の通路長が、比較的短くて済む。また、ボイドは浮力により上方に移動しやすい。このため、本構成によると、より迅速にボイドを除去することができる。
【0020】
(5)好ましくは、前記連結ボイド抜き通路は、前記内周側スプールの外周側に連通している構成とする方がよい。内周側スプールの外周側には、上方に向かって袋小路状の隙間は存在しない。すなわち、内周側スプールの外周側は上方に向かって開放されている。したがって、連結ボイド抜き通路の出口を内周側スプールの外周側にまで延ばせば、出口から出たボイドは比較的簡単に点火コイル外部に移動することができる。このため、本構成によると、比較的簡単にボイドを除去することができる。
【0021】
(6)好ましくは、前記中心コア部は、前記中心コアの下方に下弾性部材を備え、前記弾性チューブは、該中心コアおよび前記上弾性部材および該下弾性部材を外周側から覆い、該下弾性部材は、該下弾性部材を上下方向に貫通する補助ボイド抜き通路を持つ構成とする方がよい。つまり、本構成は、中心コア部の上端にボイド抜き通路を、中心コア部の下端に補助ボイド抜き通路を、それぞれ配置するものである。本構成によると、中心コア部内における樹脂絶縁材の通りがよくなる。このため、より迅速にボイドを抜くことができる。
【0022】
(7)好ましくは、前記中心コアは、複数の磁性部材が接合され形成された複合中心コアである構成とする方がよい。中心コアが、例えば珪素鋼板やセメンジュール線材などが接合され形成された複合中心コアである場合、中心コアが一体物である場合よりも、中心コア部に内在するボイド量は多くなる。したがって、ボイド抜きに優れた本発明の点火コイルは、ボイド量の多い複合中心コアを持つ点火コイルとして具現化するのに特に適している。
【0023】
(8)好ましくは、前記内周側スプールは、該内周側スプールの底壁上面から立設され、前記中心コア部下端面を支持するコア支持リブを備え、該コア支持リブにより区画される該底壁上面と該中心コア部下端面との隙間は、0.7mm以上2.0mm以下に設定されている構成とする方がよい。
【0024】
前出の図10に示すように、内周側スプール(二次スプール)105の底壁上面には、コア支持リブ110が立設されている。中心コア部100の下端面は、このコア支持リブ110に支持されている。そして、内周側スプール105の底壁上面と中心コア部100の下端面との隙間は、樹脂絶縁材(エポキシ樹脂)の流路となっている。一方、中心コア部100の上端面は、コネクタ部107の下端面111に当接している。
【0025】
ここで、上弾性部材102および下弾性部材103および弾性チューブ104は、弾性を有している。したがって、中心コア部100は、下端面111とコア支持リブ110との間に、ちょうど圧縮された状態で挟持固定されている。
【0026】
しかしながら、中心コア部100が圧縮されていると、中心コア部100の下端面にコア支持リブ110が食い込んでしまう。そして、内周側スプール105の底壁上面と中心コア部100の下端面との隙間が狭くなってしまう。言い換えると、樹脂絶縁材が内周側スプール105内周面と中心コア部100外周面との隙間に流入しにくくなってしまう。内周側スプール105内周面と中心コア部100外周面との隙間に介在するボイドが、樹脂絶縁材に置換されないと、このボイドを起因とする絶縁破壊が起こるおそれがある。
【0027】
本構成においては、内周側スプール底壁上面と中心コア部下端面との隙間を0.7mm以上に設定している。その理由は、隙間が0.7mm未満になると、樹脂絶縁材が内周側スプール内周面と中心コア部外周面との隙間に流入しにくくなり、内周側スプール内周面と中心コア部外周面との隙間にボイドが残留するおそれがあるからである。
【0028】
また、本構成においては、内周側スプール底壁上面と中心コア部下端面との隙間を2.0mm以下に設定している。その理由は、隙間が2.0mmを超えると、点火コイルの軸長が長くなりプラグホール搭載性が低下するからである。
【0029】
(9)好ましくは、前記弾性チューブは、前記中心コア部下端面を形成し、該弾性チューブの縦弾性係数は、1000MPa以上1500MPa以下に設定されている構成とする方がよい。
【0030】
弾性チューブが中心コア部の下端面を形成している場合、コア支持リブにより直接支持されるのは弾性チューブである。したがって、弾性チューブの縦弾性係数を大きくすれは、コア支持リブの弾性チューブに対する食い込みを抑制することができる。そして、内周側スプール底壁上面と中心コア部下端面との隙間を広く確保することができる。
【0031】
本構成においては、弾性チューブの縦弾性係数を1000MPa以上に設定している。その理由は、縦弾性係数が1000MPa未満になると、コア支持リブの弾性チューブに対する食い込み量が大きくなるからである。
【0032】
また、本構成においては、弾性チューブの縦弾性係数を1500MPa以下に設定している。その理由は、縦弾性係数が1500MPaを超えると、エンジンの運転と停止に伴う例えば樹脂絶縁材の熱変形を、弾性チューブの有する弾性が吸収しきれず、点火コイルに不具合が発生するおそれがあるからである。
【0033】
(10)また、上記課題を解決するため、本発明の点火コイルは、開口部を備えるハウジングと、該ハウジング内のほぼ中央に配置され、棒状の中心コアと、該中心コアの開口部側端面に隣接して配置された上弾性部材と、該中心コアを外周側から覆う弾性チューブと、を持つ中心コア部と、該ハウジング内において該中心コア部の外周側に配置され一次巻線が巻回された筒状の一次スプールと、該ハウジング内において該中心コア部の外周側に配置され二次巻線が巻回された筒状の二次スプールと、該中心コア部の開口部側に配置され、該ハウジングの該開口部を塞ぐコネクタ部と、該ハウジング内に注入され硬化し該一次巻線、該二次巻線のうち内側に形成される内側巻線と該中心コアとの間の絶縁を確保する樹脂絶縁材と、を備えてなる点火コイルであって、該上弾性部材は、該中心コアのコネクタ側端面から天地方向に延びて貫通して形成されるボイド抜き通路を有し、該コネクタ部は、該ボイド抜き通路に連通する連結ボイド抜き通路を有することを特徴とする。
【0034】
つまり、本発明の点火コイルは、上弾性部材にボイド抜き通路を、コネクタ部に連結ボイド抜き通路を、それぞれ配置するものである。例えば、前出の図10に示す調芯リブ108を有しない点火コイルであっても、中心コア部に内在するボイドは除去する必要がある。本発明の点火コイルによると、ボイド抜き通路および連結ボイド抜き通路を介して、迅速に中心コア部のボイドを除去することができる。
【0035】
(11)好ましくは、前記コネクタ部は、前記一次巻線に電気的に接続された一次端子を有するとともに、前記連結ボイド抜き通路は、該一次端子から離間して形成される構成とする方がよい。一次端子は、中心コアよりも電位が低い。また、連結ボイド抜き通路は、ボイドが通った後、樹脂絶縁材により充填される。そして、樹脂絶縁材は、連結ボイド抜き通路内において硬化する。ここで、コネクタ部を形成する例えばPBTなどの材料の線膨張係数と、例えばエポキシ樹脂など樹脂絶縁材の線膨張係数とは異なる。したがって、この線膨張係数の違いにより、連結ボイド抜き通路内周面において、コネクタ部と樹脂絶縁材とが剥離するおそれがある。コネクタ部と樹脂絶縁材とが剥離すると、この剥離面に沿って上記中心コアの電圧が、中心コアより低電圧の一次端子にリークして、動作異常や絶縁破壊を起こすおそれがある。
【0036】
この点、本構成は一次端子から離れて連結ボイド抜き通路が形成されている。したがって、連結ボイド抜き通路内で樹脂絶縁材が硬化し、連結ボイド抜き通路内周面において、コネクタ部と樹脂絶縁材とが剥離しても、剥離面は一次端子から離間している。このため、本構成によると、電圧リークが起こるおそれが小さい。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の点火コイルの実施の形態について説明する。
【0038】
(1)第一実施形態
まず、本実施形態の点火コイルの構成について説明する。図1に本実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。点火コイル1は、エンジンブロックの上部において、気筒毎に形成されたプラグホール(図略)内に収納されている。また、点火コイル1は、後述するように、点火プラグ(図略)と図中下側において接続されている。
【0039】
点火コイル1は、ハウジング2を備えている。このハウジング2は、樹脂製であり上方に向かって拡径する段付円筒状を呈している。そしてハウジング2の拡径した上端部には、広口部20が形成されている。また広口部20の側壁の一部には、切り欠き窓21が形成されている。
【0040】
ハウジング2の内部には、中心コア部5と一次スプール3と一次巻線30と二次スプール4と二次巻線40とが、収納されている。なお、二次スプールは、本発明の内周側スプールに含まれる。
【0041】
このうち中心コア部5は、複合中心コア54と上弾性部材50aと下弾性部材50bと熱収縮チューブ52とからなる。なお、熱収縮チューブ52は、本発明の弾性チューブに含まれる。
【0042】
複合中心コア54は、幅の異なる短冊状の珪素鋼板(図略)を直径方向に積層して形成されており、棒状を呈している。なお、珪素鋼板は、本発明の磁性部材に含まれる。上弾性部材50aは単泡スポンジ製であって円柱状を呈している。上弾性部材50aは、複合中心コア54の上端に配置されている。上弾性部材50aには、この上弾性部材50aを上下方向に貫通するボイド抜き通路9が穿設されている。下弾性部材50bはシリコンゴム製であって円柱状を呈している。下弾性部材50bは、複合中心コア54の下端に配置されている。下弾性部材50bには、この下弾性部材50bを上下方向に貫通する補助ボイド抜き通路90が穿設されている。熱収縮チューブ52は、加熱により収縮する樹脂製である。熱収縮チューブ52は、複合中心コア54および上弾性部材50aおよび下弾性部材50bを被覆している。
【0043】
二次スプール4は、樹脂製であって有底円筒状を呈している。二次スプール4は、中心コア部5と同軸的に、かつ中心コア部5の外周側隣りに配置されている。二次巻線40は、二次スプール4の外周面に巻回されている。また、二次スプール4の上端面には、スプール側係合爪41が立設されている。スプール側係合爪41は、周方向に90゜ずつ離間して、合計三つ配置されている。また、二次スプール4の底壁上面からは、コア支持リブ(図略)が立設されている。コア支持リブは、二次スプール4の底壁上面に、放射状に合計12枚配置されている。コア支持リブは、中心コア部5の下端面つまり熱収縮チューブ52の下端面を支持している。
【0044】
一次スプール3は、二次スプール4と同軸的に、かつ二次スプール4の外周側隣りに配置されている。一次巻線30は、一次スプール3の外周側に巻回されている。また、一次巻線30の外周側には、長手方向に貫通するスリットの入った円筒状の外周コア31が配置されている。
【0045】
エポキシ樹脂8は、ハウジング2内に配置された上記部材間に介在している。このエポキシ樹脂8は、エポキシプリポリマと硬化剤とを、前記広口部20から真空引きしたハウジング2内に注入することにより、上記部材間に浸透し硬化する。なお、エポキシ樹脂8は、本発明の樹脂絶縁材に含まれる。
【0046】
コネクタ部6は、ハウジング2の広口部20に配置されている。コネクタ部6は、コネクタ64とイグナイタ65とを備えている。
【0047】
コネクタ64は、PBT製であって台座部640と角筒部641とからなる。角筒部641は、切り欠き窓21からハウジング2外方に突出して配置されている。角筒部641には、複数の端子642が配置されている。
【0048】
台座部640は、広口部20のほぼ中央に配置されている。台座部640は、角筒部641と一体に形成された基板(図略)と、この基板に圧入された圧入板(図略)とからなる。台座部640については、後で詳しく説明する。台座部640の圧入板の下端面62からは、調芯リブ63およびコネクタ部側係合爪66が立設されている。調芯リブ63は、リング状を呈している。調芯リブ63は、中心コア部5と二次スプール4との間に上方から介挿されている。また、コネクタ部側係合爪66は、周方向に90゜ずつ離間して、合計三つ配置されている。コネクタ部側係合爪66は、前記スプール側係合爪41に係止されている。また、台座部640の圧入板には、径方向に連結ボイド抜き通路91が延設されている。連結ボイド抜き通路91は、台座部640の上方に連通している。なお、連結ボイド抜き通路91についても、後で詳しく説明する。
【0049】
イグナイタ65は、パワートランジスタや電気回路などがモールド樹脂により覆われ形成されている。イグナイタ65は、台座部640上に搭載されている。
【0050】
高圧タワー部7は、ハウジング2の下方に配置されている。高圧タワー部7は、タワーハウジング70と高圧ターミナル71とスプリング72とプラグキャップ73とを備えている。
【0051】
タワーハウジング70は、樹脂製であって円筒状を呈している。タワーハウジング70の内周側中程には、上方に突出するボス部74が形成されている。高圧ターミナル71は、下方に開口76を持つカップ状を呈している。開口76にはボス部74が挿入されている。また高圧ターミナル71の上端面中央からは、上方に突出する凸部75が配置されている。この凸部75は、前記二次スプール4の下端開口42に挿入されている。
【0052】
スプリング72は、螺旋状を呈している。スプリング72の上端は、高圧ターミナル71の開口76に止着されている。スプリング72には、点火プラグ(図略)が弾接している。
【0053】
プラグキャップ73は、ゴム製であって円筒状を呈している。このプラグキャップ73は、タワーハウジング70の下端部に環装されている。プラグキャップ73の内周側には、点火プラグが圧入され弾接している。
【0054】
次に、本実施形態の点火コイル1の通電時の動きについて説明する。制御信号はコネクタ64からイグナイタ65を介して一次巻線30に伝達される。そしてこの制御信号による相互誘導作用で、二次巻線40に高電圧が発生する。二次巻線40に発生した高電圧は、高圧ターミナル71とスプリング72とを介して点火プラグに伝達される。そして、この高電圧により点火プラグのギャップに火花が発生する。
【0055】
次に、本実施形態の点火コイルのエポキシ樹脂注入時の動きについて説明する。図2に、本実施形態の点火コイルの中心コア部付近の拡大図を示す。また、図3に本実施形態の点火コイルの上面図を示す。なお、図3においては、イグナイタは省略して示す。これらの図に示すように、台座部640は、基板643と、この基板に圧入された圧入板644とからなる。圧入板644は、円板状を呈している。連結ボイド抜き通路91は、圧入板644の径方向に延びている。そして、連結ボイド抜き通路91は、調芯リブ63内周側と台座部640上端面とを連通している。また、連結ボイド抜き通路91は、端子642から離間して延びている。
【0056】
エポキシ樹脂は、図2中白抜き矢印で示すように、二次スプール4の下端開口42と高圧ターミナル(図略)との隙間を介して、二次スプール4内周側に流入する。
【0057】
二次スプール4内周側に流入したエポキシ樹脂の一部は、補助ボイド抜き通路90を介して、中心コア部5内に浸透する。そして、浸透したエポキシ樹脂は、例えば複合中心コア54と熱収縮チューブ52との隙間や珪素鋼板540同士の隙間に介在するボイド10を上方に押しやる。上方に押しやられたボイド10は、ボイド抜き通路9を介して、中心コア部5から抜ける。そして、ボイド10は、図中矢印で示すように、連結ボイド抜き通路91を介して、台座部640上端面に移動する。それから、ボイド10は、台座部640上端面とイグナイタ65下端面との隙間を介して、点火コイル外部に移動する。台座部640上端面とイグナイタ65下端面との隙間は、突起67により形成されている。
【0058】
一方、二次スプール4内周側に流入したエポキシ樹脂の残りは、二次スプール4内周面と中心コア部5外周面との隙間に浸透する。図4に、コア支持リブ付近の拡大図を示す。図に示すように、熱収縮チューブ52の下端面は、コア支持リブ43により持ち上げられている。このため、二次スプール4の底壁上面44と熱収縮チューブ52の下端面520との間には、隙間93が区画されている。図5に、図4のI−I断面図を示す。図に示すように、コア支持リブ43は熱収縮チューブ52に食い込んでいる。しかしながら、コア支持リブ43の高さは、この食い込み量を見込んで設定されている。このため、隙間93の隙間幅Lは0.8mmと比較的広く設定されている。
【0059】
エポキシ樹脂は、図4中矢印で示すように、この幅広の隙間93を通って、二次スプール4内周面と中心コア部5外周面との隙間に浸透する。このため、二次スプール4内周面と中心コア部5外周面との間に介在するボイドは、エポキシ樹脂により上方に押しやられる。そして、ボイドは、図2に示す調芯リブ63外周面と二次スプール4上端内周面との隙間から、二次スプール4外周側に移動する。それから、ボイドは二次スプール4外周側を上昇し、点火コイル外部に移動する。
【0060】
次に、本実施形態の点火コイルの効果について説明する。本実施形態の点火コイル1は、ボイド抜き通路9を備えている。このため、中心コア部5に内在するボイド10を、比較的簡単に抜くことができる。また、本実施形態の点火コイル1は、連結ボイド抜き通路91を備えている。このため、調芯リブ63の内周側隙間に滞留するボイド10を、迅速に除去することができる。また、連結ボイド抜き通路91は、複合中心コア54より低電位の部材である端子642から離間した経路を辿っている。このため、剥離による絶縁破壊が起こるおそれが小さい。また、本実施形態の点火コイルは、補助ボイド抜き通路90を備えている。この点においても、迅速にボイド10を抜くことができる。また、二次スプール4の底壁上面44と熱収縮チューブ52の下端面520との間には、幅L=0.8mmの隙間93が区画されている。このため、二次スプール4内周面と中心コア部5外周面との隙間にボイドが残留するおそれが小さい。また、本実施形態によると、台座部640は、基板643と圧入板644という二つの部材から形成されている。そして、圧入板644に、調芯リブ63および連結ボイド抜き通路91が配置されている。このため、台座部640を単一の部材で形成した場合と比較して、連結ボイド抜き通路91を簡単に配置することができる。
【0061】
(2)第二実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、台座部が単一の部材で形成されている点、および連結ボイド抜き通路が調芯リブを薄肉化して形成されている点、および熱収縮チューブの縦弾性係数が1250MPaに設定されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0062】
図6に、本実施形態の点火コイルの上面図を示す。また図7に、図6のII−II断面図を示す。なお、イグナイタは省略して示す。また、図3と対応する部位については同じ記号で示す。これらの図に示すように、台座部640は、単一の部材により形成されている。そして、台座部640の下端面62および調芯リブ63の内周面に、L字状に補助ボイド抜き通路91が延びている。補助ボイド抜き通路91は、周方向に90゜離間して二つ配置されている。
【0063】
図8に、本実施形態の点火コイルのコア支持リブの断面図を示す。なお、図5と対応する部位については、同じ記号で示す。熱収縮チューブ52の縦弾性係数は1250MPaと比較的大きい。このため、図に示すように、コア支持リブ43は熱収縮チューブ52に食い込んでいない。したがって、隙間93の隙間幅Lは1.0mmと幅広である。
【0064】
本実施形態によると、補助ボイド抜き通路91が二つ配置されている。このため、より迅速に中心コア部5からボイドを抜くことができる。また、補助ボイド抜き通路91は、台座部640の下端面62および調芯リブ63の内周面に、L字状に延びている。このため、台座部640および調芯リブ63の成形と同時に、補助ボイド抜き通路91を形成することができる。また、補助ボイド抜き通路91形成時に、アンダカットが発生するおそれがない。また、本実施形態によると、熱収縮チューブ52の縦弾性係数が1250MPaに設定されている。このため、コア支持リブ43の熱収縮チューブ52に対する食い込みが抑制されている。
【0065】
(3)第三実施形態
本実施形態と第二実施形態との相違点は、ボイド抜き通路の直上に、一直線状の連結ボイド抜き通路が配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0066】
図9に、ボイド抜き通路付近の断面図を示す。なお、図7と対応する部位については同じ記号で示す。図に示すように、連結ボイド抜き通路91は、ボイド抜き通路9の直上に、一直線状に配置されている。本実施形態によると、連結ボイド抜き通路91の通路長が短くなる。また、連結ボイド抜き通路91に迂曲部がないため、ボイドが通路内に滞留しにくい。また、ボイドは浮力により上昇する。このため、より迅速にボイドを抜くことができる。
【0067】
(4)その他
以上、本発明の点火コイルの実施の形態について説明した。しかしながら、実施形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
【0068】
例えば、第一実施形態においては、複合中心コア54の上端に上弾性部材50aを設けた。しかしながら、上弾性部材を使用することなく中心コアの上端を弾性チューブで直接覆い、弾性チューブの上端部に孔を設ける構造としてもよい。
【0069】
また、第一実施形態においては、中心コア部5の調芯のためにコネクタ64に調芯リブ63を設けた。しかしながら、調芯リブを設けることなく弾性チューブがスプール内面に接触して調芯する構造としてもよい。
【0070】
また、第一実施形態においては、複合中心コア54の下端に下弾性部材50bを配置した。しかしながら、下弾性部材を設けることなく、中心コア下端を弾性チューブで直接覆い、弾性チューブ下端部に孔を設ける構造としてもよい。
【0071】
また、第一実施形態においては、コネクタ64はイグナイタ65と別体の部材として、そのコネクタ64に連結ボイド抜き通路91を配置した。しかしながら、コネクタは使用せず、イグナイタ65自体に連結ボイド抜き通路を設けてもよい。
【0072】
また、上記実施形態においては、複合中心コア54の上端に上弾性部材50aを、下端に下弾性部材50bを配置した。しかしながら、複合中心コア54の上下端にそれぞれ永久磁石を配置し、これら永久磁石の上下端に上弾性部材50aと下弾性部材50bとを配置してもよい。また、上記実施形態においては、磁性部材として珪素鋼板540を用いたが、例えばセメンジュール製の線材を用いてもよい。また、ボイド抜き通路9、補助ボイド抜き通路90、連結ボイド抜き通路91の形状は特に限定しない。孔状、スリット状などあらゆる形状とすることができる。また、ボイド抜き通路9、補助ボイド抜き通路90、連結ボイド抜き通路91の数も特に限定しない。また、上記実施形態においては、弾性チューブとして熱収縮チューブ52を配置したが、例えば弾性チューブとしてゴムチューブを配置してもよい。
【0073】
以上の説明は、中心コア上部の弾性チューブなどがコネクタ下端部に接触する構造の点火コイルにおいてボイド抜き通路を設ける構造を示したが、それ以外の構造、例えば、中心コア上部の弾性チューブなどが、コネクタ下端部などに接触することなく、弾性チューブの上端面に樹脂絶縁材が隣接している構造の点火コイルにおいても、同様なボイドを原因とする問題は発生するため、弾性チューブや上弾性部材に孔を設け樹脂絶縁材を介してボイドを逃がしてもよい。
【0074】
【発明の効果】
本発明の点火コイルによると、中心コア部に内在するボイドを容易に抜くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態の点火コイルの軸方向断面図である。
【図2】第一実施形態の点火コイルの中心コア部付近の拡大図である。
【図3】第一実施形態の点火コイルの上面図である。
【図4】第一実施形態の点火コイルのコア支持リブ付近の拡大図である。
【図5】図4のI−I断面図である。
【図6】第二実施形態の点火コイルの上面図である。
【図7】図6のII−II断面図である。
【図8】第二実施形態の点火コイルのコア支持リブの断面図である。
【図9】第三実施形態の点火コイルのボイド抜き通路付近の断面図である。
【図10】従来の点火コイルの中心コア部付近の拡大図である。
【符号の説明】
1:点火コイル、2:ハウジング、20:広口部、21:切り欠き窓、3:一次スプール、30:一次巻線、31:外周コア、4:二次スプール(内周側スプール)、40:二次巻線、41:スプール側係合爪、42:下端開口、43:コア支持リブ、44:底壁上面、5:中心コア部、50a:上弾性部材、50b:下弾性部材、52:熱収縮チューブ(弾性チューブ)、520:下端面(中心コア部下端面)、54:複合中心コア、540:珪素鋼板(磁性部材)、6:コネクタ部、62:下端面、63:調芯リブ、64:コネクタ、640:台座部、641:角筒部、642:端子、643:基板、644:圧入板、65:イグナイタ、66:コネクタ部側係合爪、67:突起、7:高圧タワー部、70:タワーハウジング、71:高圧ターミナル、72:スプリング、73:プラグキャップ、74:ボス部、75:凸部、76:開口、8:エポキシ樹脂(樹脂絶縁材)、9:ボイド抜き通路、90:補助ボイド抜き通路、91:連結ボイド抜き通路、93:隙間、10:ボイド、L:隙間幅。
Claims (11)
- ハウジングと、
該ハウジング内のほぼ中央に配置され、棒状の中心コアと、該中心コアの上方に配置された上弾性部材と、該中心コアおよび該上弾性部材を外周側から覆う弾性チューブと、を持つ中心コア部と、
該ハウジング内において該中心コア部の外周側に配置され一次巻線が巻回された筒状の一次スプールと、
該ハウジング内において該中心コア部の外周側に配置され二次巻線が巻回された筒状の二次スプールと、
該中心コア部の上方に配置され、該一次スプールおよび該二次スプールのうち、より内周側に配置される内周側スプールと該中心コア部との間に上方から介挿され、該ハウジング内における該中心コア部の調芯を行う調芯リブを持つコネクタ部と、
該ハウジング内に注入され硬化し各部材間の絶縁を確保する樹脂絶縁材と、
を備えてなる点火コイルであって、
該上弾性部材は、該上弾性部材を上下方向に貫通するボイド抜き通路を持つことを特徴とする点火コイル。 - 前記コネクタ部は、前記ボイド抜き通路に連通する連結ボイド抜き通路を持つ請求項1に記載の点火コイル。
- 前記連結ボイド抜き通路は、前記中心コア上方にあって、該中心コアより低電位の部材から離間した経路を辿る請求項2に記載の点火コイル。
- 前記連結ボイド抜き通路は、前記コネクタ部の上方に連通している請求項2に記載の点火コイル。
- 前記連結ボイド抜き通路は、前記内周側スプールの外周側に連通している請求項2に記載の点火コイル。
- 前記中心コア部は、前記中心コアの下方に下弾性部材を備え、
前記弾性チューブは、該中心コアおよび前記上弾性部材および該下弾性部材を外周側から覆い、
該下弾性部材は、該下弾性部材を上下方向に貫通する補助ボイド抜き通路を持つ請求項1に記載の点火コイル。 - 前記中心コアは、複数の磁性部材が接合され形成された複合中心コアである請求項1に記載の点火コイル。
- 前記内周側スプールは、該内周側スプールの底壁上面から立設され、前記中心コア部下端面を支持するコア支持リブを備え、
該コア支持リブにより区画される該底壁上面と該中心コア部下端面との隙間は、0.7mm以上2.0mm以下に設定されている請求項1に記載の点火コイル。 - 前記弾性チューブは、前記中心コア部下端面を形成し、
該弾性チューブの縦弾性係数は、1000MPa以上1500MPa以下に設定されている請求項1に記載の点火コイル。 - 開口部を備えるハウジングと、
該ハウジング内のほぼ中央に配置され、棒状の中心コアと、該中心コアの開口部側端面に隣接して配置された上弾性部材と、該中心コアを外周側から覆う弾性チューブと、を持つ中心コア部と、
該ハウジング内において該中心コア部の外周側に配置され一次巻線が巻回された筒状の一次スプールと、
該ハウジング内において該中心コア部の外周側に配置され二次巻線が巻回された筒状の二次スプールと、
該中心コア部の開口部側に配置され、該ハウジングの該開口部を塞ぐコネクタ部と、
該ハウジング内に注入され硬化し該一次巻線、該二次巻線のうち内側に形成される内側巻線と該中心コアとの間の絶縁を確保する樹脂絶縁材と、
を備えてなる点火コイルであって、
該上弾性部材は、該中心コアのコネクタ側端面から天地方向に延びて貫通して形成されるボイド抜き通路を有し、
該コネクタ部は、該ボイド抜き通路に連通する連結ボイド抜き通路を有することを特徴とする点火コイル。 - 前記コネクタ部は、前記一次巻線に電気的に接続された一次端子を有するとともに、前記連結ボイド抜き通路は、該一次端子から離間して形成される請求項10に記載の点火コイル。
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