JP2009170783A - 点火コイル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】小径で性能が高く、かつ耐久絶縁性及び生産性に優れた点火コイル及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】点火コイル1は、一次コイル21、二次コイル22及び中心コア23をコイルケース25内に収容してなるコイル部11と、外部機器と電気的接続するためのコネクタ接続部31を設けたコネクタケース部3とを連結してなる。コイルケース25内の隙間及びコネクタケース部3内には、熱硬化性樹脂15が充填されている。コネクタケース部3内には、これを仕切る仕切壁34が設けてある。仕切壁34は、一次コイル21と二次コイル22との間に形成された環状隙間12の開口上端部121の上方を横切っている。コネクタケース部3内には、仕切壁34によって仕切られた注入側充填空間301と逃げ側充填空間302とが形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関において、スパークプラグにおける一対の電極間にスパークを発生させるために用いる点火コイル及びその製造方法に関する。
エンジン等の内燃機関に用いる点火コイルにおいては、同心円状に内外周に配置した一次コイル及び二次コイルをコイルケース内に収容し、一次コイル及び二次コイル等の絶縁固定を行うために、コイルケースの隙間内には、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を充填している。この熱硬化性樹脂の充填を良好に行うためには、コイルケース内の空気を円滑に排除することが必要になる。
例えば、特許文献1の点火装置のための棒状コイルにおいては、一次巻成層(一次コイル)及び二次巻成層(二次コイル)の内周側に配置したコア(中心コア)の軸方向に貫通する通路を形成し、この通路を、一次巻成層と二次巻成層との間に形成されたギャップに連通させている。そして、上記通路から流し込んだ樹脂を上記ギャップへと導くことにより、樹脂の流れ抵抗を低減し、樹脂の充填時間を短縮している。
しかしながら、特許文献1においては、中心コアの中心部を貫通する通路を設ける必要があり、中心コアの断面積が小さくなり、点火コイルの点火性能が低下するおそれがある。これに対し、中心コアの断面積を確保するためには、中心コアの外径を大きくする必要が生じ、点火コイルの外径が大きくなってしまう。
したがって、点火コイルの外径を大きくすることなく点火性能を維持すると共に、ボイド(気泡)の発生を抑制して、点火コイル内に熱硬化性樹脂を短時間で充填するためには、更なる工夫が必要とされる。
特表2000−501895号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、小径で性能が高く、かつ耐久絶縁性及び生産性に優れた点火コイル及びその製造方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、内外周に重ねて配置した一次コイル及び二次コイルと、該一次コイル及び二次コイルの内周側に配置した軟磁性材料からなる中心コアとを樹脂製のコイルケース内に収容してなるコイル部と、
外部機器と電気的接続するためのコネクタ接続部を設けた樹脂製のコネクタケース部とを連結してなり、
上記コイルケース内の隙間及び上記コネクタケース部内には、熱硬化性樹脂を充填してなる点火コイルにおいて、
上記コネクタケース部内には、該コネクタケース部内を仕切る仕切壁が設けてあり、
該仕切壁は、上記一次コイルと上記二次コイルとの間に形成された環状隙間の開口上端部の上方を横切っており、
上記コネクタケース部内には、上記仕切壁に対する一方側に形成された容積が大きい方の注入側充填空間と、上記仕切壁に対する他方側に形成された容積が小さい方の逃げ側充填空間とが形成されていることを特徴とする点火コイルにある(請求項1)。
本発明の点火コイルのコネクタケース部内には、このコネクタケース部内を仕切る仕切壁が設けてある。この仕切壁は、上記開口上端部の上方を横切っており、コネクタケース部内には、上記注入側充填空間と上記逃げ側充填空間とが形成されている。
そして、一次コイル、二次コイル、中心コア、コイルケース及びコネクタケース部の組付を行い、コイルケース内の隙間及びコネクタケース部内に、液状の熱硬化性樹脂を充填する際には、この熱硬化性樹脂を、容積が大きい方の注入側充填空間に注入することができる。そして、注入側充填空間に溜められた熱硬化性樹脂は、その下方に位置する開口上端部から、一次コイルと二次コイルとの間の環状隙間へ流入する。このとき、コイルケース内の隙間に存在する空気は、熱硬化性樹脂が注入されていない逃げ側充填空間の下方に位置する開口上端部から、逃げ側充填空間へと逃がすことができる(排気することができる)。
そして、コイルケースの下端部側から上方に向けて熱硬化性樹脂を充填することができ、この熱硬化性樹脂を、最終的に逃げ側充填空間に充填することができる。
こうして、コイルケース内の隙間に充填した熱硬化性樹脂に、ボイド(気泡)が発生することを抑制することができる。また、一次コイルと二次コイルとの間の環状隙間に熱硬化性樹脂を充填することにより、一次コイルと二次コイルとの間の絶縁性を確保することができる。これらにより、点火コイルの耐久絶縁性を向上させることができる。
また、本発明においては、熱硬化性樹脂の充填時にコイルケース内の空気を効果的に抜き出すことができる。これにより、コイルケース内の隙間及びコネクタケース部内に、短時間で熱硬化性樹脂を充填することができ、点火コイルの生産性を向上させることができる。
さらに、本発明においては、中心コアを貫通する通路を形成する必要がない。これにより、中心コアの外径を大きくすることなく、その断面積を大きくすることができ、点火コイルの点火性能を高く維持することができる。
それ故、本発明によれば、小径で性能が高く、かつ耐久絶縁性及び生産性に優れた点火コイルを提供することができる。
第2の発明は、内外周に重ねて配置した一次コイル及び二次コイルと、該一次コイル及び二次コイルの内周側に配置した軟磁性材料からなる中心コアとを樹脂製のコイルケース内に収容してなるコイル部と、外部機器と電気的接続するためのコネクタ接続部を設けた樹脂製のコネクタケース部とを連結してなると共に、上記コイルケース内の隙間及び上記コネクタケース部内には、熱硬化性樹脂を充填してなる点火コイルを製造する方法において、
上記コネクタケース部内には、該コネクタケース部内を仕切る仕切壁を設け、該仕切壁は、上記一次コイルと上記二次コイルとの間に形成された環状隙間の開口上端部の上方を横切っており、
上記コネクタケース部内には、上記仕切壁に対する一方側に形成された容積が大きい方の注入側充填空間と、上記仕切壁に対する他方側に形成された容積が小さい方の逃げ側充填空間とが形成してあり、
上記コイルケース内の隙間及び上記コネクタケース部内に、液状の熱硬化性樹脂を充填するに当たり、
上記注入側充填空間へ液状の熱硬化性樹脂を注入し、上記コイルケース内の空気を上記逃げ側充填空間から外部へ逃がしながら、上記注入側充填空間に溜められた上記熱硬化性樹脂を、上記コイルケース内の隙間及び上記逃げ側充填空間に充填することを特徴とする点火コイルの製造方法にある(請求項4)。
本発明の点火コイルの製造方法は、上記仕切壁によってコネクタケース部内に上記注入側充填空間及び逃げ側充填空間を形成した点火コイルを用い、小径で性能が高く、かつ耐久絶縁性及び生産性に優れた点火コイルを容易に製造することができる方法である。
本発明においては、上記点火コイルの発明と同様に、コイルケースの下端部側から上方に向けて熱硬化性樹脂を充填することができ、この熱硬化性樹脂を、最終的に逃げ側充填空間に充填することができる。
それ故、本発明の製造方法によれば、上記点火コイルの発明と同様に、小径で性能が高く、かつ耐久絶縁性及び生産性に優れた点火コイルを容易に製造することができる。
上述した第1、第2の発明における好ましい実施の形態につき説明する。
第1の発明において、上記コイルケースと上記コネクタケース部とは、それぞれ別体に形成し、コネクタケース部に設けた嵌入穴内に、コイルケースの軸方向上端部を嵌入させて、連結させることができる。
また、コイルケースとコネクタケース部とは、コネクタケース部をコイルケースの軸方向上端部に一体成形することにより、連結させることができる。この場合には、上記コネクタ接続部は、コネクタケース部と別体に形成し、コネクタケース部に取り付けることができる。
また、上記コネクタケース部内には、上記中心コアの軸方向上端部を保持する保持部が、当該コネクタケース部と一体成形してあり、上記仕切壁は、上記保持部と上記コネクタケース部の内周面とに掛け渡す状態で、当該保持部及び当該コネクタケース部と一体成形してあることが好ましい(請求項2)。
この場合には、保持部と一体的に仕切壁を形成することにより、仕切壁を簡単に形成することができる。
また、上記注入側充填空間は、上記コネクタケース部において、上記コネクタ接続部を設けた側に形成してあることが好ましい(請求項3)。
この場合には、コネクタケース部におけるコネクタ接続部の周辺の部位のスペースを利用して注入側充填空間をより大きく形成することができる。
以下に、本発明の点火コイル及びその製造方法にかかる実施例につき、図面を参照して説明する。
本例の点火コイル1は、図1に示すごとく、コイル部11と、コイル部11に対する軸方向上端部に連結した樹脂製のコネクタケース部3とを有している。コイル部11は、内外周に重ねて配置した一次コイル21及び二次コイル22と、一次コイル21及び二次コイル22の内周側に配置した軟磁性材料からなる中心コア23とを樹脂製のコイルケース25内に収容してなる。コネクタケース部3は、ECU(エンジン制御ユニット)等の外部機器と電気的接続するためのコネクタ接続部31を設けてなる。そして、コイルケース25内の隙間及びコネクタケース部3内には、熱硬化性樹脂15が充填されている。
図2、図3に示すごとく、コネクタケース部3内には、このコネクタケース部3内を仕切る仕切壁(隔壁)34が設けてある。この仕切壁34は、一次コイル21と二次コイル22との間に形成された環状隙間12の開口上端部121の上方を横切っている。そして、コネクタケース部3内には、仕切壁34に対する一方側に形成された容積が大きい方の注入側充填空間301と、仕切壁34に対する他方側に形成された容積が小さい方の逃げ側充填空間302とが形成されている。
以下に、本例の点火コイル1及びその製造方法につき、図1〜図4を参照して詳説する。
本例の点火コイル1は、コイル部11を、エンジンのシリンダーヘッド及びシリンダーヘッドカバーに設けたプラグホール内に配置し、コネクタケース部3をプラグホールの外部に配置して用いるスティックタイプのものである。
また、図示は省略するが、点火コイル1は、コイル部11に対する軸方向下端部には、スパークプラグを装着するためのプラグ装着部を有している。このプラグ装着部は、コイルケース25の軸方向下端部に連結した樹脂性のタワー部に、二次コイル22の高電圧巻線端部に導通する高圧端子及びスプリングを配置し、これらをゴム製のプラグキャップで覆って形成されている。そして、点火コイル1は、スパークプラグの碍子部をプラグキャップ内に圧入すると共に、スパークプラグの端子部をスプリングに接触させて、スパークプラグをプラグ装着部に取り付け、コイル部11をプラグホール内に配置し、スパークプラグをプラグホールの底部に螺合して用いる。
図1に示すごとく、上記一次コイル21は、筒状に成形した樹脂からなる一次スプール211の外周に、絶縁被覆した一次電線212を巻回してなる。上記二次コイル22は、筒状に成形した樹脂からなる二次スプール221の外周に、絶縁被覆すると共に一次電線212よりも細径の二次電線222を、一次電線212よりも多い巻回数で巻回してなる。本例においては、一次コイル21の内周側に二次コイル22を配置している。
また、中心コア23の外周には、熱応力緩和用の絶縁シート231が巻き付けてあり、本例の中心コア23は、二次スプール221の内周側に配置してある。中心コア23は、軟磁性の平板状の電磁鋼板を軸方向に直交する方向に積層して形成することができる。
また、コイルケース25の外周側には、軟磁性材料からなる外周コア24が配置してある。外周コア24は、軟磁性の円弧状の電磁鋼板を径方向に積層して形成することができる。なお、外周コア24は、コイルケース25の内周側に配置することもできる。
図1に示すごとく、本例のコネクタケース部3は、コイルケース25とは別体に形成してあり、コイル部11の軸方向上端部を嵌入するための嵌入穴32を有している。コネクタ接続部31は、コネクタケース部3の外周から径方向外方に突出形成されている。コネクタケース部3内には、中心コア23の軸方向上端部を保持する保持部33が、当該コネクタケース部3と一体成形してある。
また、二次スプール221の軸方向上端部には、保持部33を挿入して係合させるための係合部223が形成されている。二次スプール221の軸方向上端部には、フランジ部224が形成されている。そして、本例の環状隙間12は、二次スプール221のフランジ部の外周面と、一次スプール211の内周面との間が最も狭くなっている。また、中心コア23の外周の絶縁シート231と二次スプール221との間にも環状の隙間13が形成されており、保持部33と二次スプール221の軸方向上端部との間に、この隙間13の開口上端部131が形成されている。
図3に示すごとく、本例の仕切壁34は、保持部33とコネクタケース部3の内周面とに掛け渡す状態で、当該保持部33及び当該コネクタケース部3と一体成形してある。仕切壁34は、環状隙間12の開口上端部121の上方を、注入側充填空間301と逃げ側充填空間302とに開口させる状態で形成してある。
また、図2に示すごとく、本例の仕切壁34は、軸方向に直交する方向における中心コア23の中心軸線位置より、コネクタケース部3においてコネクタ接続部31を形成した方向とは反対側の方向に偏った位置に形成してある。そして、注入側充填空間301は、コネクタケース部3において、コネクタ接続部31を設けた側に形成されている。これにより、コネクタケース部3におけるコネクタ接続部31の周辺の部位のスペースを利用して注入側充填空間301をより大きく形成することができる。
また、図2に示すごとく、コネクタケース部3に設けた仕切壁34は、二次スプール221の上端面の上方に周方向の1箇所において対向し、一次スプール211の上端面の上方に周方向の2箇所において対向する状態に形成してある。そして、注入側充填空間301へ注入する液状の熱硬化性樹脂15が、この注入側充填空間301に溜り易いようにしている。
また、図3に示すごとく、仕切壁34は、保持部33をコネクタケース部3の嵌入穴32に固定するための固定部331の形成方向に沿って形成してある。
また、本例においては、コネクタケース部3の軸方向下側部分には、コイル部11が嵌入され、コネクタケース部3の軸方向上側部分には、仕切壁34によって仕切られた注入側充填空間301及び逃げ側充填空間302が形成されている。
本例の熱硬化性樹脂15は、エポキシ樹脂であり、この熱硬化性樹脂15は、点火コイル1の各構成部品(一次コイル21、二次コイル22、中心コア23、外周コア24、コイルケース25、コネクタケース部3等)の組付を行った後、当該点火コイル1の間隙内を真空状態にし、この真空状態の間隙内に液状態で充填した後、硬化させて形成したものである。そして、熱硬化性樹脂15により、各構成部品の固定及び絶縁を行うことができる。
また、本例の仕切壁34は、二次スプール221の上端面の接線方向に沿って、この上端面の上方位置に形成してある。
これに対し、仕切壁34は、図4に示すごとく、注入側充填空間301の容積をより大きくするために、環状隙間12の開口上端部121の上方を横切ると共に湾曲して形成することもできる。仕切壁34は、二次スプール221の上端面の上方に周方向の1箇所において対向し、一次スプール211の上端面の上方に周方向の2箇所において対向する状態に形成することができる。
なお、点火コイル1における点火動作は次のように行うことができる。
すなわち、点火コイル1において、ECUからの指令によるスイッチング制御回路の動作により一次コイル21へ通電を行ったときには、中心コア23及び外周コア24を通過する磁界が形成される。次いで、一次コイル21への通電を遮断したときには、自己誘導作用により一次コイル21に電圧が発生すると共に、相互誘導作用により二次コイル22に高電圧の誘導起電力が発生し、点火コイル1に装着されたスパークプラグにおける一対の電極間にスパークを発生させることができる。
次に、上記点火コイル1を製造する方法について説明する。
まず、本例のコネクタケース部3の嵌入穴32内には、保持部33及び固定部331と一体的に仕切壁34を形成しておく。
そして、一次コイル21、二次コイル22、中心コア23、外周コア24、コイルケース25及びコネクタケース部3の組付を行い、図2に示すごとく、この組付を行った点火コイル中間体を真空状態の容器内に配置する。そして、真空状態になったコイルケース25内の隙間及びコネクタケース部3内に、液状の熱硬化性樹脂15を充填する。このとき、液状の熱硬化性樹脂15は、容積が大きい方の注入側充填空間301に注入する。
同図に示すごとく、注入側充填空間301に注入される熱硬化性樹脂15は、この注入側充填空間301に溜まりながら、注入側充填空間301の下方に位置する開口上端部121から一次スプール211と二次スプール221との間の環状隙間12へ流入する。また、熱硬化性樹脂15は、注入側充填空間301の下方に位置する開口上端部131から二次スプール221と中心コア23の絶縁シート231との間の環状の隙間13へも流入する。
このとき、コイルケース25内の隙間に存在する空気Aは、熱硬化性樹脂15が注入されていない逃げ側充填空間302の下方に位置する開口上端部121から、逃げ側充填空間302へと逃がすことができる(排気することができる)。そして、コイルケース25の下端部側から上方に向けて熱硬化性樹脂15を充填することができ、この熱硬化性樹脂15を、最終的に逃げ側充填空間302に充填することができる。
また、注入側充填空間301への熱硬化性樹脂15の注入は、複数回繰り返して行うことができる。すなわち、注入側充填空間301に熱硬化性樹脂15の1回目の注入を行った後、注入側充填空間301に溜められた熱硬化性樹脂15が減少した後に、再び注入を行い、適宜これを繰り返すことによって、逃げ側充填空間302まで熱硬化性樹脂15を充填することができる。その後、熱硬化性樹脂15の液面調整によって、仕切壁34は、上方から見えない状態に、熱硬化性樹脂15内に埋設することができる(図1参照)。
なお、熱硬化性樹脂15の充填を行う際には、点火コイル1の充填雰囲気を、真空状態と大気圧状態とに繰り返すこともできる。
その後、熱硬化性樹脂15を充填した状態の点火コイル1を大気開放し、加熱等を行って熱硬化性樹脂15を硬化させ、点火コイル1内の各構成部品を固定する。
こうして、コイルケース25内の隙間に充填した熱硬化性樹脂15に、ボイド(気泡)が発生することを抑制することができる。また、一次コイル21と二次コイル22との間の環状隙間12、及び二次電線222同士の間等に熱硬化性樹脂15を充填することにより、一次コイル21と二次コイル22との間の絶縁性を確保することができる。これらにより、点火コイル1の耐久絶縁性を向上させることができる。
また、本例においては、熱硬化性樹脂15の充填時にコイルケース25内の空気Aを効果的に抜き出すことができる。これにより、コイルケース25内の隙間及びコネクタケース部3内に、短時間で熱硬化性樹脂15を充填することができ、点火コイル1の生産性を向上させることができる。
さらに、本例においては、中心コア23を貫通する通路を形成する必要がない。これにより、中心コア23の外径を大きくすることなく、その断面積を大きくすることができ、点火コイル1の点火性能を高く維持することができる。
それ故、本例の点火コイル1及びその製造方法によれば、小径で性能が高く、かつ耐久絶縁性及び生産性に優れた点火コイル1を製造することができる。
実施例における、熱硬化性樹脂を充填して形成した点火コイルを示す断面説明図。 実施例における、熱硬化性樹脂を充填している状態の点火コイルを示す断面説明図。 実施例における、熱硬化性樹脂を充填する前の状態の点火コイルを、図1、図2によって示す方向とは直交する方向から見た状態で示す断面説明図。 実施例における、熱硬化性樹脂を充填している状態の他の点火コイルを示す断面説明図。
符号の説明
1 点火コイル
11 コイル部
12 環状隙間
121 開口上端部
15 熱硬化性樹脂
21 一次コイル
22 二次コイル
23 中心コア
24 外周コア
25 コイルケース
3 コネクタケース部
301 注入側充填空間
302 逃げ側充填空間
31 コネクタ接続部
32 嵌入穴
33 保持部
34 仕切壁

Claims (4)

  1. 内外周に重ねて配置した一次コイル及び二次コイルと、該一次コイル及び二次コイルの内周側に配置した軟磁性材料からなる中心コアとを樹脂製のコイルケース内に収容してなるコイル部と、
    外部機器と電気的接続するためのコネクタ接続部を設けた樹脂製のコネクタケース部とを連結してなり、
    上記コイルケース内の隙間及び上記コネクタケース部内には、熱硬化性樹脂を充填してなる点火コイルにおいて、
    上記コネクタケース部内には、該コネクタケース部内を仕切る仕切壁が設けてあり、
    該仕切壁は、上記一次コイルと上記二次コイルとの間に形成された環状隙間の開口上端部の上方を横切っており、
    上記コネクタケース部内には、上記仕切壁に対する一方側に形成された容積が大きい方の注入側充填空間と、上記仕切壁に対する他方側に形成された容積が小さい方の逃げ側充填空間とが形成されていることを特徴とする点火コイル。
  2. 請求項1において、上記コネクタケース部内には、上記中心コアの軸方向上端部を保持する保持部が、当該コネクタケース部と一体成形してあり、
    上記仕切壁は、上記保持部と上記コネクタケース部の内周面とに掛け渡す状態で、当該保持部及び当該コネクタケース部と一体成形してあることを特徴とする点火コイル。
  3. 請求項1又は2において、上記注入側充填空間は、上記コネクタケース部において、上記コネクタ接続部を設けた側に形成してあることを特徴とする点火コイル。
  4. 内外周に重ねて配置した一次コイル及び二次コイルと、該一次コイル及び二次コイルの内周側に配置した軟磁性材料からなる中心コアとを樹脂製のコイルケース内に収容してなるコイル部と、外部機器と電気的接続するためのコネクタ接続部を設けた樹脂製のコネクタケース部とを連結してなると共に、上記コイルケース内の隙間及び上記コネクタケース部内には、熱硬化性樹脂を充填してなる点火コイルを製造する方法において、
    上記コネクタケース部内には、該コネクタケース部内を仕切る仕切壁を設け、該仕切壁は、上記一次コイルと上記二次コイルとの間に形成された環状隙間の開口上端部の上方を横切っており、
    上記コネクタケース部内には、上記仕切壁に対する一方側に形成された容積が大きい方の注入側充填空間と、上記仕切壁に対する他方側に形成された容積が小さい方の逃げ側充填空間とが形成してあり、
    上記コイルケース内の隙間及び上記コネクタケース部内に、液状の熱硬化性樹脂を充填するに当たり、
    上記注入側充填空間へ液状の熱硬化性樹脂を注入し、上記コイルケース内の空気を上記逃げ側充填空間から外部へ逃がしながら、上記注入側充填空間に溜められた上記熱硬化性樹脂を、上記コイルケース内の隙間及び上記逃げ側充填空間に充填することを特徴とする点火コイルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009264228A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Diamond Electric Mfg Co Ltd 内燃機関の点火装置

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