JP4426707B2 - 点火コイル及びそれを用いた点火装置 - Google Patents

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    • F02P3/00Other installations
    • F02P3/02Other installations having inductive energy storage, e.g. arrangements of induction coils

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、閉磁路型の点火コイルとそれを用いた点火装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
点火コイルは、エンジンの燃焼室内に誘導される混合気に火花を飛ばして着火させるスパークプラグに、例えば数十kVの高電圧(放電用高電圧)を供給するために用いられる。ところで、点火コイルはコイルコア(鉄心)を備えるものであるが、そのコイルコアの形状は様々であり、さらにはそのコイルコアにより開磁路を形成した点火コイル(以下、開磁路型点火コイルという)と、閉磁路を形成した点火コイル(以下、閉磁路型点火コイルという)とが知られている。ただし、開磁路型点火コイルでは、コイルコア外部(大気中)を磁路とするため磁気抵抗が大きく、磁気洩れが発生し、スパークプラグへの供給電圧に損失が生じることが懸念される。そこで、磁気洩れを低減し、スパークプラグへの供給電圧の損失を抑えるべく閉磁路型点火コイル(例えば、特開平9−312226号公報等参照)が用いられ、このうち、2次コイルが1次コイルの外側に位置するタイプの閉磁路型点火コイルの一般的な断面構造を図7に示す。
【0003】
図7において、閉磁路型点火コイル150は、コイル部110とセンタコア部120とヨーク部130とを備えている。コイル部110は、軸孔115bを有するコイルケース115の内部に、このコイルケース115の軸線回りに(つまり軸孔115b回りに)同心状に巻装する形態で、1次コイル112と2次コイル114とが収容される。センタコア部120は、コイル部110の内側においてコイルケース115の軸線に沿って(つまり軸孔115bに沿って)配置される。ヨーク部130は、コイル部110の外側においてセンタコア部120の両端側を連結して、センタコア部120とともに閉磁路Mを形成する。コイル部110では、筒状樹脂製の1次ボビン111の外周に1次コイル112が巻き付けられ、また、筒状樹脂製の2次ボビン113の外周に2次コイル114が分割して巻き付けられている。そして、1次コイル112と2次コイル114とは、1次コイル112が内側に位置するように、樹脂製コイルケース115の軸線回りに同心状に巻装する形態でこのコイルケース115内に収容されている。そして、コイルケース115内に注入・固化させた絶縁樹脂層116により、両コイル112,114及びコイルケース115の相互間の隙間が埋められて一体化されている。なお、140は2次コイル114の高電圧側と導通し、その高電圧を外部(例えばスパークプラグ)に取り出すための高電圧タワーであり、141は高電圧端子である。
【0004】
一方、コイル部110の内側に配置されることになるセンタコア部120と、コイル部110の外側に配置されることになるヨーク部130とは、珪素鋼板を積層した2個のE字状コイルコアCの脚部同士を対向させて形成され、閉磁路Mを形成している。センタコア部120には、E字状コイルコアCの中央脚部の対向部位置に閉磁路Mの相互インダクタンス調整用のギャップGが設けられている。また、ヨーク部130には、閉磁路型点火コイル150をエンジン本体の点火コイル取付位置に取り付けるための取付孔Hが四隅に1個ずつ形成されている。従って、ヨーク部130に形成された取付孔H及びこの取付孔Hに挿通されるボルト等の締結具を介して、閉磁路型点火コイル150が上記取付位置に取り付けられるとともに、アースされているエンジン本体にコイルコアCが接続され、アースされることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような閉磁路型点火コイル150のコイル部110において、例えば耐久性の観点から問題となるのは次の2点である。
【0006】
(1)電界強度の増加による絶縁性の悪化……閉磁路型点火コイル150においては、一般にヨーク部130に形成された取付孔Hにより点火コイル150自体をエンジン本体に取り付けるために、アース点がコイルコアCとなる。ところが、コイルコアCをアース点とする場合には、2次コイル114の高電圧側とアース点との間の距離Lが構造上大きくとれない関係上、2次コイル114での高電圧発生時に上記距離Lにおける電界強度の増加を招く(例えば、20kV/mm以上にも達する)ことが多い。そのために、2次コイル114とコイルコアCとの間に位置するコイルケース115又は絶縁樹脂層116(の絶縁破壊強さ)が電界強度の増大に耐え切れなくなると、2次コイル114とコイルコアCとの間で電界方向にリークが発生する場合がある。つまり、スパークプラグの電極消耗に伴い放電電圧は増加するが、このような放電電圧の増加等の原因が、2次コイル114とコイルコアCとの間の電界強度の増加に直接的に反映される。そこで、このようにスパークプラグの放電電圧が高くなる条件下で長時間の連続使用に供されると、2次コイル114とコイルコアCとの間でリークが発生し、コイルケース115及び絶縁樹脂層116の劣化が生じるおそれがあり、ひいては点火コイル150自体の耐久性を低下させてしまう。
【0007】
(2)コロナ放電によるコイル部の侵食……閉磁路型点火コイル150では、導通部分であるコイルコアCと高電圧を発生する2次コイル114との間で電界強度が大となることから、これら両者間に隙間Sがあると、実際の使用時において、隙間Sに存在する空気が電離してコロナ放電が発生する場合がある。図7に示すような2次コイル114が1次コイル112の外側に位置するタイプの閉磁路型点火コイル150では、ヨーク部130の内面130aとそれに対向するコイルケース115の外面115aとの間の隙間Sにてコロナ放電が発生しやすい。つまり、このようなタイプにおいて、コイル部110とコイルコアCとの間に形成される隙間Sのうち、コロナ放電の発生が予定される部分はヨーク部130の内面130aとそれに対向するコイルケース115の外面115aとの間の隙間である。そして、点火コイル150が長時間の連続使用に供されると、コロナ放電の発生熱や、コロナ放電時に発生するオゾンによってコイルケース115や絶縁樹脂層116が劣化し、徐々にコイルケース115や絶縁樹脂層116を構成する樹脂の侵食が進行し、ついには絶縁破壊を生じるに至る。
【0008】
ところで近年において、定置型ガスエンジンが普及しつつある。定置型ガスエンジンは、排気熱と燃焼熱とを共に利用してエネルギ利用効率を向上させるコジェネレーションシステムのエネルギ供給源として、工場・ビル・病院・ホテル等で使用されたり、小型冷暖房機を作動させるガスヒートポンプ(GHP)の駆動源として、家庭やオフィス等で使用されたりしている。
【0009】
このような定置型ガスエンジンでは、その使用態様によってはいわゆるライフラインにも直結することから、第一に信頼性が要求される。つまり、定置型ガスエンジンの稼働時間は自動車用ガソリンエンジン等と比べて非常に長くなる(例えば24時間連続運転等)ため、点火コイル(閉磁路型点火コイル)には特に上記(1)及び(2)の観点において十分な耐久性が要求される。つまり、ガスエンジンでは気体燃料を使用することから、液体燃料であるガソリン等に比べて絶縁性が高いために、スパークプラグの火花放電ギャップの間隔を狭くして放電電圧を低くする工夫がなされている。しかし、スパークプラグの電極消耗に伴い放電電圧は徐々に上昇するために(点火コイルにおいても必然的に)2次コイルの最大電圧発生能力をガソリンエンジンのそれよりも高く設定しなければならず、かつ長時間の連続運転に供されるため、上記(1)で述べた電界強度の増大に伴う絶縁性の悪化(絶縁破壊)や、上記(2)で述べたコロナ放電の発生に伴うコイルケース等の劣化が発生しやすくなる。
【0010】
よって本発明の課題は、スパークプラグの放電電圧が高くなる等の原因により2次コイルの最大電圧発生能力が増大し、かつ長時間の連続運転に供される条件下においても、2次コイルとコイルコアとの間に発生するリークを抑制することができるとともに、コイル部とコイルコアとの間のコロナ放電の発生を抑制して、1次コイルと2次コイルとを収容するコイルケース等の侵食を抑えることができ、耐久性と信頼性に優れた点火コイルと、その点火コイルを用いた点火装置とを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記課題を解決するために、本発明の点火コイルは、
コイルケースの内部に、当該コイルケースの軸線回りに同心状に巻装する形態で1次コイルと2次コイルとが収容されるとともに絶縁性モールド層が充填されたコイル部と、
該コイル部の内側において前記軸線に沿って配置されるセンタコア部と、前記コイル部の外側において前記センタコア部の両端側を連結して、該センタコア部とともに閉磁路を形成するヨーク部とを有するコイルコアとを備えた点火コイルであって、
この点火コイルを、前記コイルコアがエンジン本体に対して絶縁されるように、該エンジン本体に取り付けるための取付部と、前記コイル部と前記コイルコアとが対向することによってそれらの間に形成される隙間を少なくとも部分的に埋める絶縁性充填部とが、高分子材料にて一体射出成形により形成され
前記2次コイルは前記1次コイルの内側に位置するとともに、前記絶縁性充填部は、前記コイル部の内面とこれに対向する前記センタコア部の外面との間に形成される隙間を少なくとも埋めることを特徴とする。
【0012】
すなわち、本発明の点火コイルは、コイルケースの内部に、1次コイルと2次コイルとを収容するとともに絶縁性モールド層を充填したコイル部と、センタコア部及びヨーク部を有するコイルコアとを備え、コイルコアがエンジン本体に対して絶縁されるようにして、後述する絶縁性充填部とともに高分子材料にて一体射出成形により形成された取付部によりエンジン本体に取り付けられる。したがって、従来のようにコイルコアを直接エンジン本体にアースしつつ取り付ける必要がなくなる。つまり、点火コイル自体は、上記取付部によってコイルコアがエンジン本体に対して絶縁されるように取り付けられるので、2次コイルとアース点との距離が制限されることなく取付部の形成位置に合わせて自在となる。それゆえ、2次コイルとアース点との間の電界強度を有効に低減させることができる。したがって、例えばスパークプラグの放電電圧が高くなる等の原因により2次コイルの最大電圧発生能力が増大し、かつ長時間の連続運転に供される場合でも、2次コイルとコイルコアとの間にリークが発生することなく、点火コイルの耐久性を向上させることができる。
【0013】
また、この取付部は上述したように絶縁性充填部とともに高分子材料にて一体射出成形により形成されているので、取付部が従来のようにコイルコアに制限されず、点火コイル取付位置の形状・取付個数等に合わせて取付部の位置・形状・個数等を容易かつ自在に調整することができる。また、従来のように取付部をコイルコアとする場合には、取付部の位置をエンジン本体に合わせて変更する際、コイルコアを含めた点火コイル全体の形状を変更する必要があった。しかし、取付部を高分子材料にて一体射出成形する本発明にあっては、この一体射出成形部分のみを調整するだけでエンジン本体への取付位置の変更に対処することができ、コイルコアを含めた形状変更を最小限に抑えて、コストの低減を図ることができる。
【0014】
さらに、本発明においては、上記取付部とともに高分子材料により形成される絶縁性充填部が、コイル部とコイルコアとの間に形成される隙間を埋めることによって、コロナ放電によるコイル部(具体的には、コイルケース、絶縁性モールド層等)の劣化・侵食が発生しにくくなり、点火コイルの耐久性を向上させることができる。
【0015】
ここで、絶縁性充填部は、コイル部とコイルコアとが対向することによってそれらの間に形成される隙間を部分的に埋めることになるが、ここでいう「部分的」とは、コイル部とコイルコアとの間に形成される隙間のうち、コロナ放電の発生が予定される部分を少なくとも埋めることを意味する。コロナ放電の発生が予定される部分とは、言い換えれば、コイル部とコイルコアとの間に形成される隙間において、その隙間の電界方向における局所的な電位の傾きが、その隙間を満たす空気層の絶縁耐力以上となる部分である。つまり、点火コイルにおけるコロナ放電の発生条件を満たすコイル部とコイルコアとの間の空気層部分(隙間)を絶縁性充填部により埋めることによって、コロナ放電の発生を防止できる。なお、空気層の絶縁耐力は、印加電圧の上昇速度・時間、空気層の温度・湿度・気圧等によって変動するが、一般に20℃、1気圧の標準状態において、3kV/mmといわれている。
【0016】
具体的には、2次コイルが1次コイルの外側に位置するタイプの点火コイルの場合には、絶縁性充填部は、コイル部の外面とこれに対向するヨーク部の内面との間に形成される隙間を少なくとも埋める必要がある。このタイプでは、2次コイルの高圧側が相対的にコイル部の外側に位置するために、コイル部の外面とこれに対向するヨーク部の外面との間に形成される隙間において、コロナ放電が発生しやすくなる。
【0017】
一方、2次コイルが1次コイルの内側に位置するタイプの点火コイルの場合には、絶縁性充填部は、コイル部の内面とこれに対向するセンタコア部の外面との間に形成される隙間を少なくとも埋める必要がある。このタイプでは、2次コイルの高圧側が相対的にコイル部の内側に位置するために、コイル部の内面とこれに対向するセンタコア部の外面との間に形成される隙間において、コロナ放電が発生しやすくなる。
【0018】
そして、絶縁性充填部が、コイル部とこれに対向するコイルコアとの間に形成される隙間のほぼ全体を埋めるようにすれば、2次コイルが1次コイルの外側に位置するタイプでも、前者が後者の内側に位置するタイプでも本発明を同等に適用でき、汎用性を高めることができる。
【0019】
また、コイルコアのほぼ全体を覆う絶縁性被覆部が、絶縁性充填部及び取付部とともに高分子材料にて一体射出成形により形成される場合には、錆等による腐食や落下等の衝撃による損傷からコイルコアを保護することができる。
【0020】
この一体射出成形に用いられる高分子材料としての熱可塑性樹脂には、耐熱性(軟化点)の向上を図るため、絶縁性フィラー(例えばガラス繊維)を配合するとよい。そして、絶縁性フィラーの配合率を10〜40重量%の範囲に調整し、またその軟化点を120℃以上とすることによって、点火コイルの耐久性をより向上させることができる。
【0021】
なお、絶縁性フィラーの配合率が40重量%を超える場合には、一体射出成形時における熱可塑性樹脂の流動性が悪化して、例えば絶縁性充填部が所定の隙間を埋められなくなるおそれがある。また、絶縁性フィラーの配合率が10重量%未満の場合には、耐熱性の面で点火コイルの信頼性が低下することがある。また、熱可塑性樹脂の軟化点が120℃未満では、耐熱性の面で点火コイルの信頼性が低下することがある。
【0022】
ここで、一体射出成形に用いられる熱可塑性樹脂として、ポリブチレンテレフタレート樹脂(以下、PBT樹脂という)、ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下、PPS樹脂という)及びポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、PET樹脂という)のうち少なくとも1種を選ぶことが望ましい。これらの樹脂は、いずれもガラス繊維等の絶縁性フィラーを配合した状態でも流動性が極めてよく、成形性に優れている。なお、一般的には、一体射出成形用の樹脂としてガラス繊維入りPBT樹脂が最も広く用いられており、その軟化点は200〜220℃である。
【0023】
次に、本発明の点火装置は、
上記の点火コイルと、
前記エンジン本体に装着されるとともに、前記点火コイルの前記2次コイルと導通しており、前記点火コイルにて発生する放電用高電圧の供給を受けて火花放電を発生するスパークプラグとを備えたことを特徴とする。
【0024】
前述のように、点火コイルの耐久性(寿命)を飛躍的に向上させることによって、点火装置としての耐久性の向上に寄与することができる。また、点火コイルが信頼性に優れることから、点火コイルにて放電用高電圧を損失なく発生させることができ、スパークプラグにて確実に火花放電を発生させることができる。したがって、高い信頼性と十分な耐久性が要求される定置型ガスエンジンにこの点火装置を使用すれば、本発明の特徴を最大限に発揮することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例を参照して説明する。図1には、この発明の点火装置の一実施例であるガスエンジン用点火装置400が示され、このエンジンEは定置型ガスエンジンに適用される。この点火装置400は、エンジンEの燃焼室CR内に誘導される気体燃料(混合気)に火花を飛ばして着火させるスパークプラグ200と,スパークプラグ200による火花放電に必要な放電電圧に相当する放電用高電圧をスパークプラグ200に供給する閉磁路型点火コイル100(以下、単に点火コイルともいう)と、このときの高電圧を点火コイル100からスパークプラグ200に伝達するための高圧コード300とを含んでいる。ただし、スパークプラグ200に点火コイル100を直接接続させるダイレクトイグニッションタイプでは、高圧コード300は不要である。
【0026】
図2に拡大して示す点火コイル100は、後述する本体部40(図4参照)のほぼ全体をほぼ隙間なく覆う絶縁性被覆部50とともに熱可塑性樹脂(例えばPBT樹脂)材料にて一体射出成形された取付部70によって、エンジン本体EBの点火コイル取付位置に固定される。具体的には、ボルト等の締結具72を取付部70の取付孔71に挿通し、エンジン本体EBに形成したねじ孔に螺合等することによって、点火コイル100を点火コイル取付位置に固定する(図4参照)。取付孔71の内壁面には金属製の補強リング73を嵌合して、取付部70が締結具72の締め付け力で潰れないように強度補強してある。絶縁性被覆部50に対する取付部70の位置・形状・個数等は後述する一体射出成形時において、点火コイル取付位置を考慮して適宜調整することによって多様な点火コイル取付位置に容易かつ自在に対応できる。なお、1は後述する1次コイル(図4参照)への入力部を表わし、+側入力端子4に+側入力コード5の一端が接続され、−側入力端子2に−側入力コード3の一端が接続されている。また、+側入力コード5の他端は、バッテリ(図示省略)の+側端子に接続され、−側入力コード3の他端は、イグナイタ(図示省略)のコレクタに接続されている。
【0027】
また、本体部40から一方向に突出する高電圧タワー90は、高電圧端子91と高電圧保護部92とを有する。後述する2次コイル(図4参照)の高電圧側と導通し、高圧コード300の一端を接続して、2次コイルの高電圧を外部に取り出すための高電圧端子91を覆う絶縁性の高電圧保護部92を、後述するコイルケース(図4参照)と一体成形している。
【0028】
図1に戻り、スパークプラグ200は、筒状の主体金具201、主体金具201の内側に嵌め込まれた絶縁体202、絶縁体202の内側に設けられた中心電極203及び一端が主体金具に接合され他端側が側方に曲げ返されて、その側面が中心電極203の先端部と対向するように配置された接地電極204等を備えている。中心電極203の先端面と接地電極204の側面との間に火花放電ギャップgが形成されている。そして、主体金具201に形成したねじ部205をエンジンEのシリンダヘッドSHにねじ込んで、火花放電ギャップgを燃焼室CR内に突入させてある。中心電極203の火花放電ギャップg形成側とは反対側の端部にはプラグ側端子206が形成され、ここに高圧コード300の他端が接続される。
【0029】
次に、図1の点火装置400に用いられ、本発明に係る閉磁路型点火コイル100の実施例を図2〜図5に示す。図2は斜視図、図3は平面図を示し、図4は図3におけるX−X矢視断面図、図5は図3におけるY−Y矢視断面図を表わしている。以下、主として図4及び図5に基づき閉磁路型点火コイル100の構成を説明する。
【0030】
点火コイル100の本体部40は、コイルケースの内部において1次コイル12と2次コイル14とをコイルケース15の軸線回りに同心状に巻回する形態で収容するコイル部10と、コイル部10の内側においてその軸線方向に沿って配置されるセンタコア部20と、コイル部10の外側においてセンタコア部20の両端側を連結して、センタコア部20とともに閉磁路Mを形成するヨーク部30とを備えている。コイル部10では、筒状で熱可塑性樹脂製の1次ボビン11の外周に1次コイル12が巻き付けられ、また、複数個の巻溝を有し、筒状で熱可塑性樹脂製の2次ボビン13の外周に2次コイル14が巻き付けられている。1次コイル12は、線径0.3〜1.0mmのエナメル線を合計100〜200回程度積層巻きされる。一方、2次コイル14は、これよりも細い線径0.03〜0.1mmのエナメル線を合計5000〜20000回程度分割巻きされる。
【0031】
そして、1次コイル12と2次コイル14とを、1次コイル12が内側に位置するように熱可塑性樹脂(例えばPBT樹脂)製のコイルケース15に同心状に収容し、コイルケース15内に注入・加熱硬化させた熱硬化性絶縁樹脂層(例えばエポキシ樹脂層)16(絶縁性モールド層)により、両コイル12,14及びコイルケース15の相互間の隙間を埋めて一体化されている。ここで、熱硬化性絶縁樹脂層16は、一体射出成形以前に、中空のコイルケース15の内側に両コイル12,14等を所定位置に配置し、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を液化した状態で真空含浸することにより形成することができる。このように、熱硬化性樹脂を真空含浸させることにより、コイルケース15内の隅々にまで絶縁性の樹脂による充填が図れることから、コイルケース15内の絶縁性を確実に得ることができる。
【0032】
一方、センタコア部20とヨーク部30とは、珪素鋼板C0を複数積層した2個のU字状鉄心C(コイルコア)の脚部同士を対向させて環状形態をなし、閉磁路Mを形成している。したがって、外周を閉磁路Mで取り囲まれた内部空間において、コイル部10のコイルケース15が、その中心部の軸孔15bの内壁面によりセンタコア部20を取り囲む形で位置することになる。センタコア部20には、U字状鉄心Cの中央脚部の対向部位置に閉磁路Mの相互インダクタンス調整用のギャップGが設けられ、このギャップGの間隔は例えば1mmに調整されており、熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂を主成分とする接着剤)からなる非磁性スペーサ25で埋められている。この非磁性スペーサ25は、一体射出成形によって一体成形部80が形成される際に、鉄心Cが成形材料(例えばPBT樹脂)の射出圧力によって外側から押圧され、ギャップGの間隔が設定値よりも狭くなって相互インダクタンスが変化する(いわゆるギャップGの潰れ現象)ことを防止している。つまり、非磁性スペーサ25は、一体射出成形以前に硬化してギャップGの間隔を所定値に維持し、かつ一体射出成形時の温度上昇によって寸法変化を来さない性質を要することから、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂で構成することが望ましい。
【0033】
以上のように構成された本体部40は、熱可塑性樹脂(例えばPBT樹脂、PPS樹脂又はPET樹脂等)からなる絶縁性被覆部50によってほぼその周囲全体を覆われている。また、閉磁路Mの内側において、コイル部10と鉄心C(センタコア部20及びヨーク部30)との間に形成される隙間Sが、熱可塑性樹脂(例えばPBT樹脂、PPS樹脂又はPET樹脂等)からなる絶縁性充填部60によって埋められている。この絶縁性充填部60は、絶縁性被覆部50及び取付部70とともに一体射出成形されて一体成形部80を形成している。ところで、この一体成形部80は、本体部40を予め金型に埋め込み、熱可塑性樹脂材料を金型内に射出するインサート成形法によって形成される。よって、本明細書において、「一体射出成形」は「インサート成形」と同義で用いている。
【0034】
次に、このような点火コイル100の製造方法について説明する。
(1)コイル部10の組立工程
1次コイル12を巻いた1次ボビン11の外側に2次コイル14を巻いた2次ボビン13を重ね合わせ、さらにその外側に、熱可塑性樹脂(例えばPBT樹脂)を用いて予めインサート成形により形成され、軸孔15bを有するコイルケース15(図4参照)を被せて、コイル部10を組み立てる。なお、1次コイル12及び2次コイル14は、コイルケース15の軸線回りに(つまり軸孔15b回りに)同心状に巻装する形態で、コイルケース15の内部に収容される(図4参照)。
【0035】
(2)本体部40の組立及び非磁性スペーサ25の配置工程
コイルケース15の軸線方向に沿って形成された軸孔15bに、2個のU字状鉄心Cの脚部を挿入してセンタコア部20を形成しつつ、コイル部10(コイルケース15)の外側にてヨーク部30を形成し、本体部40を組み立てる。2個のU字状鉄心Cの脚部をそれぞれ突き合わせて形成されるセンタコア部20の軸線方向中間部にはギャップGを形成し、ヨーク部30側の脚部は一体化して環状形態をなす。このとき、一方のU字状鉄心Cの脚部に熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂)を主成分とする接着剤からなる非磁性スペーサ25を塗布してギャップGを埋めておく。
【0036】
(3)コイルケース15への絶縁樹脂材料の注入工程
組み立てた本体部40を型に入れ、真空含浸しながらコイルケース15の内部に液化した状態の熱硬化性絶縁樹脂(例えばエポキシ樹脂)を注入する。
【0037】
(4)非磁性スペーサ25及び絶縁樹脂層16の加熱硬化工程
型に入れた本体部40を加熱し、非磁性スペーサ25を加熱硬化させてギャップGの間隔を所定値に維持するとともに、熱硬化性絶縁樹脂材料を加熱硬化させて熱硬化性絶縁樹脂層16を形成する。
【0038】
(5)一体射出成形(インサート成形)工程(図6参照)
本体部40及び補強リング73(図2参照)を金型D内に埋め込む形態で所定位置に配置する。この金型Dの型締めを行った後、材料温度約220〜260℃にて軟化させたPBT樹脂材Pを、射出圧力約5〜10MPaで金型D内に射出する。このとき、PBT樹脂材Pが、コイル部10と鉄心C(センタコア部20及びヨーク部30)との間に形成される隙間Sを埋めて絶縁性充填部60を形成し、また、本体部40を覆う絶縁性被覆部50を形成し、さらには補強リング73とともに取付部70を形成し、これらは一体化して一体成形部80(図4参照)になる。なお、このとき鉄心Cに従来のように取付孔が形成される場合には、この取付孔65にもPBT樹脂材Pが流入することになる。そして、通常の射出成形工程と同様に、保圧→冷却→離型の各工程を経て点火コイル100が取り出される。これによって、絶縁性被覆部50、絶縁性充填部60及び取付部70が、PBT樹脂からなる一体成形部80として一体射出成形される。ただし、上記PBT樹脂材Pには、絶縁性フィラーとしてのガラス繊維が10〜40重量%(例えば15又は30重量%)の範囲で配合され、軟化点が200℃以上になるように調整されている。
【0039】
一体成形部80のうち、絶縁性被覆部50は本体部40のほぼ全体を覆っているので、本体部40に対して、防錆機能と落下等の衝撃に対する保護・緩衝機能とを有している。
【0040】
また、絶縁性充填部60に関して、次の点が注目される。すなわち、本実施例のように、2次コイル14を1次コイル12の外側において同心状に巻装するタイプでは、2次コイル14の高圧側が相対的にコイル部10の外側に位置するために、コイル部10の外面10a(コイルケース15の外面15a)とこれに対向するヨーク部30の内面30aとの間に形成される隙間Sでコロナ放電が発生しやすくなる。ところで、流動性のよいガラス繊維入りPBT樹脂材Pを用いた射出成形であることから、PBT樹脂材Pの金型D内での流れは極めてスムーズである。したがって、コイルケース15の外面15aとこれに対向するヨーク部30の内面30aとの間に形成される隙間SにPBT樹脂材Pが行き渡ることになる。その結果、コイルケース15及び熱硬化性絶縁樹脂層16(コイル部10)とこれらに対向する鉄心Cとの間に形成される隙間Sを埋める形で絶縁性充填部60が形成されるので、確実にコロナ放電の発生を防止できる。
【0041】
一方、エンジン本体EBにアースするためのアース点となる取付部70が、鉄心C(本体部40)を絶縁しつつ、絶縁性充填部60(さらには絶縁性被覆部50)とともに一体射出成形により形成されている。これによって、従来のように鉄心Cの取付孔によって、本体部40をエンジン本体EBにアースしつつ取り付ける必要がなく、アース点が従来の鉄心Cから取付部70に移行する。そのため、2次コイル14とアース点との距離は、従来の2次コイル14と鉄心Cとの距離L(図4参照)よりも長くなって、2次コイル14と取付部70(補強リング73)との距離L’(図5参照)となる。その結果、2次コイル14とアース点(補強リング73)との間の電界強度が低減し、リークが発生しにくくなる。なお、鉄心Cはエンジン本体EBにはアースされておらず、ほぼ全体を絶縁性被覆部60で覆われて、エンジン本体EBの表面から離間した状態で保持されている。
【0042】
ところで、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を用いて一体射出成形する場合、熱硬化性樹脂は熱可塑性樹脂よりも相対的に熱収縮が大きく、絶縁性被覆部50の厚みがバラつき薄肉化現象が発生しやすい。そして、点火コイル100が冷熱サイクルを繰り返し受けたとき、絶縁性被覆部50における薄肉部に熱応力が集中し、割れ等を生じる(これを耐ヒートサイクル性の低下という)おそれがある。これに対して、熱可塑性樹脂を用いて一体射出成形を行う絶縁性被覆部50においては、厚みのバラツキが小さく抑えられ薄肉化が防止されるので、外観が美麗となる他、耐ヒートサイクル性が向上する。
【0043】
次に、コイル部10と鉄心Cとの配置関係を模式的に表わした図9に基づき、コイル部10と鉄心Cとの間に形成され、絶縁性充填部60により埋められるべき隙間Sについて説明する。コイル部10と鉄心Cとが対向することによってそれらの間に形成される隙間Sのうち、コロナ放電の発生が予定される部分は、点火コイルのタイプによって次のように異なる。なお、図4から明らかなように、本発明の一実施例として説明してきたものは、このうちの(1)のタイプに属する。
【0044】
(1)2次コイル14が1次コイル12の外側に位置するタイプでは、2次コイル14の高圧側が相対的にコイル部10の外側に位置する。このために、閉磁路Mの内側において、コイル部10の外面10a(コイルケース15の外面15a)とこれに対向するヨーク部30の内面30aとの間に形成される隙間S1でコロナ放電が発生しやすい(図9(b)参照)。したがって、このタイプの点火コイルでは、絶縁性被覆部60は少なくともこの隙間S1を埋める必要がある。
【0045】
(2)2次コイル14が1次コイル12の内側に位置するタイプでは、2次コイル14の高圧側が相対的にコイル部10の内側に位置する。このために、コイル部10の内面10b(コイルケース15の軸孔15bの内壁面)とこれに対向するセンタコア部20の外面20aとの間に形成される隙間S2でコロナ放電が発生しやすい(図9(c)参照)。したがって、このタイプの点火コイルでは、絶縁性被覆部60は少なくともこの隙間S2を埋める必要がある。
【0046】
(実験例)
本発明の効果を確認するために、点火コイルの耐久試験を行った。まず図4に示す本体部40を2個用意し、一方の本体部40に対して次のような処置を施し、2種の試験品を準備した。
(A)図6に示す一体射出成形工程を、材料温度220℃のPBT樹脂材を用いて射出圧力8MPaにて実施し、本体部40に一体成形部80を形成した点火コイル100を得た。 [実施例A]
(B)他方の点火コイルは、本体部40がそのままの状態とした。 [従来例B]
【0047】
次に、このようにして得られた試験品A,Bを高電圧タワー90に接続される高圧コードを介してスパークプラグに電気的接続し、それらを高温槽内に配置した上で、スパークプラグにて火花放電を発生させて連続耐久試験を行った。試験は、点火コイルが絶縁破壊により故障するまでの駆動回数(放電回数)をカウントすることにより実施した。試験条件は以下の通りである。
・雰囲気温度:80℃
・駆動周波数:150Hz
・平均放電電圧:30kV
【0048】
試験結果を図8に示す。図8において、点火コイルの故障駆動回数(耐久性)は、実施例Aで約35億回、従来例Bで約9億回であった。実施例Aは、従来例Bに対して約4倍の耐久性を有することがわかる。
【0049】
本発明に係る点火コイルについて、鉄心の形状は実施例に示すU字状の他に、図7に示したE字状等他の形状のものにも適用される。また、閉磁路におけるギャップは、実施例ではセンタコア部に形成したが、ヨーク部に形成してもよく、複数形成する場合もある。さらに、本発明に係る点火コイルは、コイル部と鉄心との相対的位置関係において、いわゆる内鉄形にも外鉄形にも適用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る点火装置の一実施例であるガスエンジン用点火装置の概念図。
【図2】図1の点火装置に用いられる点火コイルの斜視図。
【図3】図2の点火コイルの平面図。
【図4】図2の点火コイルのX−X矢視断面図。
【図5】図2の点火コイルのY−Y矢視断面図。
【図6】図2の点火コイルの一体射出成形工程を示す説明図。
【図7】従来の点火コイルを示す断面図。
【図8】実験結果を示すグラフ。
【図9】コイル部と鉄心との配置関係を模式的に表わした斜視図及びそのZ−Z矢視断面図。
【符号の説明】
10 コイル部
10a コイル部外面
10b コイル部内面
12 1次コイル
14 2次コイル
15 コイルケース
15a コイルケース外面
15b 軸孔
16 熱硬化性絶縁樹脂層(絶縁性モールド層)
20 センタコア部
20a センタコア部外面
25 非磁性スペーサ
30 ヨーク部
30a ヨーク部外面
40 本体部
50 絶縁性被覆部
60 絶縁性充填部
70 取付部
71 取付孔
80 一体成形部
90 高電圧タワー
91 高電圧端子
92 高電圧保護部
100 点火コイル
200 スパークプラグ
400 点火装置
C 鉄心(コイルコア)
EB エンジン本体
G ギャップ
M 閉磁路
S 隙間

Claims (11)

  1. コイルケースの内部に、当該コイルケースの軸線回りに同心状に巻装する形態で1次コイルと2次コイルとが収容されるとともに絶縁性モールド層が充填されたコイル部と、
    該コイル部の内側において前記軸線に沿って配置されるセンタコア部と、前記コイル部の外側において前記センタコア部の両端側を連結して、該センタコア部とともに閉磁路を形成するヨーク部とを有するコイルコアとを備えた点火コイルであって、
    この点火コイルを、前記コイルコアがエンジン本体に対して絶縁されるように、該エンジン本体に取り付けるための取付部と、前記コイル部と前記コイルコアとが対向することによってそれらの間に形成される隙間を少なくとも部分的に埋める絶縁性充填部とが、高分子材料にて一体射出成形により形成され
    前記2次コイルは前記1次コイルの内側に位置するとともに、前記絶縁性充填部は、前記コイル部の内面とこれに対向する前記センタコア部の外面との間に形成される隙間を少なくとも埋めることを特徴とする点火コイル。
  2. 前記絶縁性充填部は、前記コイル部とこれに対向する前記コイルコアとの間に形成される隙間のほぼ全体を埋める請求項記載の点火コイル。
  3. 前記コイルコアのほぼ全体を覆う絶縁性被覆部が、前記絶縁性充填部及び前記取付部とともに前記高分子材料にて一体射出成形により形成されている請求項1又は2記載の点火コイル。
  4. 前記一体射出成形に用いられる前記高分子材料は、全体を同一材質にて構成した請求項1ないしのいずれか1項に記載の点火コイル。
  5. 前記一体射出成形に用いられる前記高分子材料は、熱可塑性樹脂からなる請求項1ないしのいずれか1項に記載の点火コイル。
  6. 前記一体射出成形に用いられる前記熱可塑性樹脂には、絶縁性フィラーが配合されている請求項記載の点火コイル。
  7. 前記熱可塑性樹脂における前記絶縁性フィラーの配合率が10〜40重量%の範囲で調整されている請求項記載の点火コイル。
  8. 前記熱可塑性樹脂の軟化点が、120℃以上である請求項ないしのいずれか1項に記載の点火コイル。
  9. 前記熱可塑性樹脂は、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂及びポリエチレンテレフタレート樹脂のうち少なくとも1種からなる請求項ないしのいずれか1項に記載の点火コイル。
  10. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の点火コイルと、前記エンジン本体に装着されるとともに、前記点火コイルの前記2次コイルと導通しており、前記点火コイルにて発生する放電用高電圧の供給を受けて火花放電を発生するスパークプラグとを備えたことを特徴とする点火装置。
  11. 前記エンジンが定置型ガスエンジンである請求項10記載の点火装置。
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