JP6609461B2 - 内燃機関用点火コイル及びその製造方法 - Google Patents

内燃機関用点火コイル及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6609461B2
JP6609461B2 JP2015223579A JP2015223579A JP6609461B2 JP 6609461 B2 JP6609461 B2 JP 6609461B2 JP 2015223579 A JP2015223579 A JP 2015223579A JP 2015223579 A JP2015223579 A JP 2015223579A JP 6609461 B2 JP6609461 B2 JP 6609461B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
internal combustion
combustion engine
ignition coil
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015223579A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017092358A (ja
Inventor
将行 上川
円丈 露野
利昭 石井
祐 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Hanshin Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Hanshin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Hanshin Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Hanshin Ltd
Priority to JP2015223579A priority Critical patent/JP6609461B2/ja
Publication of JP2017092358A publication Critical patent/JP2017092358A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6609461B2 publication Critical patent/JP6609461B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Insulating Of Coils (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)

Description

本発明は、内燃機関の点火プラグに高電圧を供給する点火コイル及びその製造方法に関する。
内燃機関用点火コイルは、コイルケース内に、中心鉄心と、その中心鉄心の周囲を包囲するように側面鉄心が設けられている。中心鉄心の外周にはバッテリに接続された一次コイルが配置されるとともに、その一次コイルの外周には間隔をもってプラグに接続された二次コイルが配置され。一次コイルと二次コイルとの間等の絶縁性を確保するために、コイルケース内は絶縁用樹脂により封止されている。
車両等のエンジンにおける内燃機関の点火プラグに火花放電を発生させるために高電圧を供給する内燃機関用点火コイルは、燃費規制施行に伴い小型化、高出力化が要求されている。つまり、高電圧でも高い耐久性を有する点火コイルが必要とされている。
特許文献1には、有機クレイとエポキシ樹脂と硬化剤とを含有する絶縁材料を封止用絶縁材として用いた点火コイルが開示されている。絶縁用樹脂内に有機クレイを分散させることにより、絶縁体における絶縁破壊の抑制を試みている。
特許第4687271号公報
特許文献1に開示されているようなクレイ等のナノ充填材を樹脂中に分散させる技術を点火コイルに適用することにより高耐圧化が期待できる。しかし、電気ツリーの発生するコイルの電線の間にはナノ充填材が充分に進入しないため、その効果は限定的となる。また、粒径2μm以下のナノ充填材はシリカ等と比較して添加量に比して粘度の増大が大きいため、十分な絶縁性を発揮させるだけのナノ充填材を添加した場合、注入が困難になるかもしくは注入が可能であってもボイドを含みやすくなり却って絶縁性が低下するという問題があった。
本発明は、かかる従来の問題に鑑みてなされたもので、絶縁材料の絶縁性及び耐久性を向上することにより、高出力化に対応可能な内燃機用点火コイルを提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明に係る内燃機関用点火コイルは、中心鉄心と、中心鉄心の外周に配置された一次コイルと、一次コイルの外周に配置された二次コイルと、中心鉄心と一次コイルと二次コイルとを封止する絶縁材料と、を備え、絶縁材料は、エポキシ樹脂とカルボン酸アミドとを含むことを特徴とする。
本発明によれば、高い絶縁性及び高い耐久性を有する絶縁材料を備えた点火コイルを提供できる。
本発明の一実施携帯に係る内燃機関用点火コイルの構成図である。 図1に係る内燃機関用点火コイルのA−A線断面図である。 本発明の一実施形態に係る点火コイルのカルボン酸アミドの作用を示す模式図である。 実施例8、9及び比較例1における酸無水物添加量と絶縁破壊時間の関係を示す図である。 実施例8、9及び比較例1における酸無水物添加量とガラス転移点の関係を示す図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
図1、2には、本発明に係る内燃機関用点火コイルの一実施形態が示されている。図1は内燃機関用点火コイルの構成図、図2は図1に係る内燃機関用点火コイルのA−A線断面図である。
図1において、内燃機関用点火コイル1は、内燃機関の各シリンダのプラグホールに装着されて点火プラグに直結し使用される独立点火形の内燃機関用点火コイルである。図2に示すように、内燃機関用点火コイル1は、中心鉄心部6Aと側面鉄心部6Bとから構成される鉄心を有し、この鉄心により磁気回路が構成されている。また、点火コイルは、コイルケース7とコイルケース7内に収容された一次コイル3と二次コイル5とを備え、コイルケース内には絶縁材料10が注入され封止されている。
本実施形態において、一次コイルは、中心鉄心部を格納する一次ボビン2と、一次ボビンに巻装された電線と、から構成される。鉄心6は、0.2〜0.7mmの珪素鋼板をプレス積層して閉磁路をなす磁路を形成している。中心鉄心部6Aの一端には、側面鉄心部6Bが設けられている。側面鉄心部の中心鉄心部側と反対側の端部は、閉磁路が形成される。一次コイルの電線には、線径0.3〜1.0mm程度のエナメル線が用いられる。電線は一層当たり数十回ずつ数層にわたり合計百ないし三百回程度一次ボビン2に積層巻されることにより、一次コイルが形成される。
また、二次コイル5は、一次ボビン2に周設された二次ボビン4と、二次ボビンに巻装された電線と、から構成される。この二次ボビン4は、複数個の巻溝が形成されており、熱可塑性合成樹脂によって成形される。二次コイル5の電線としては例えば線径0.03〜0.1mm程度のエナメル線が用いられる。エナメル線が合計五千ないし三万回程度二次ボビン4に分割巻されることにより二次コイルが形成される。
また、中心鉄心部6Aの他端と、側面鉄心部6Bとの空隙部には、一次コイルの通電によって鉄心6を励磁する方向と逆方向に磁化された永久磁石が挿入されていてもよい。
一次コイル3に供給する電力は、端子8を介して供給される。端子8には、コネクタが接続される。一方、二次コイル5には、高圧端子9が接続されている。二次コイル5には、一次コイル3の通電によって点火プラグに火花放電を発生させるための高電圧が誘起される。二次コイル5に誘起された高電圧は、高圧端子9を介して点火プラグに供給され、点火プラグは二次コイル5に誘起された高電圧の供給を受け火花放電を発生させる。
一次コイル3、二次コイル5が収容されているコイルケース7には、熱硬化性樹脂で構成される絶縁材料10が封入されている。絶縁材料10は、コイルケース7の内側と、一次ボビン2に巻装された一次コイル3、二次ボビン4に巻装された二次コイル5との隙間に充填され、絶縁材料10を硬化させて一次コイル3、二次コイル5との絶縁を行っている。コイルケース7内では、絶縁材料10によって一次コイル3、二次コイル5、一次ボビン2、二次ボビン4が絶縁され、固定されている。
図3に本発明の一実施形態に係る点火コイルの電線周囲の模式図を示す。絶縁材料10は、酸無水物で架橋されたエポキシ樹脂とカルボン酸アミド13とを含む。電気ツリーは線径の細い電線間に発生しやすい。図3に示すようにカルボン酸アミドはクレイやマイカ12等のナノ充填材にくらべて小さいため、電線11間にも容易に入り込むことができる。カルボン酸アミドはエポキシ樹脂よりもガス化しやすいため、エポキシ樹脂のガス化するより前にガス化することにより電気ツリーの伸展を抑制できる。その結果、絶縁性を向上できると同時にガラス転移点等の物性を向上できる。
また、カルボン酸アミドは、一次コイル又は二次コイルを形成する電線の線間に存在していることが好ましい。
以上のように、カルボン酸アミドがエポキシ樹脂中に分散した絶縁材料を用いることにより、高電圧でも高い耐久性を有する内燃機用点火コイルを提供できる。
絶縁材料10としては、例えば、エポキシ樹脂を含有する主剤と、酸無水物を含有する硬化剤と、1級アミン、2級アミン、又は3級アミンのいずれかを含み、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対し酸無水物の酸無水物基が1当量より過剰であるエポキシ樹脂組成物の硬化物を用いることができる。
上記エポキシ樹脂としては、従来公知のエポキシ樹脂を用いることができる。例えば、芳香族エポキシ樹脂であるビスフェノール型エポキシ樹脂及びノボラック型エポキシ樹脂が挙げられる。ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等が挙げられる。ノボラック型エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。脂環式エポキシ樹脂を用いても良い。これらの中でも、揮発性が小さく低粘度であるため取り扱いが容易なビスフェノール型エポキシ樹脂を用いることが好ましく、特にビスフェノールA型エポキシ樹脂が望ましい。
絶縁材料10を形成するためのエポキシ樹脂組成物に用いられる酸無水物は、例えば、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、ポリアゼライン酸無水物、ポリドデカン二酸無水物、クロレンド酸無水物、3or4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、3or4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、3or4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。これらの酸無水物は、エポキシ樹脂用硬化剤として用いられる。
カルボン酸アミドとエポキシ樹脂とを含む絶縁材料を形成するために、エポキシ樹脂組成物中における酸無水物の含有量は、酸無水物の添加量はエポキシ樹脂に対して1当量より過剰であればよい。酸無水物を硬化剤として用いる場合、エポキシ基1個に対して通常、酸無水物基0.8〜0.9個程度が好適であるとされている。しかし、樹脂組成物中にアミンを含む場合、酸無水物はエポキシ樹脂だけでなくアミンとも反応するため、酸無水物の含有量がエポキシ樹脂に対し1当量以下の場合、エポキシの架橋が不十分となり、ガラス転移点の低下等の物性悪化が生じ絶縁材料の耐久性が低下する虞がある。したがって、酸無水物をエポキシ樹脂との硬化反応に必要な1当量よりも過剰に添加していることでエポキシの硬化反応を十分に進行させ、耐久性低下を抑制できる。
また、酸無水物はアミン1モルに対して0.5モル反応することでカルボン酸アミドを形成する。そのため、酸無水物はエポキシ樹脂に対して1当量に加え、添加したアミン1モルに対し0.4〜0.6モルを添加することが望ましい。つまり、酸無水物の含有量は、エポキシ樹脂に対し1.01〜5当量であることが好ましく、1.05〜3当量であることがさらに好ましい。樹脂の絶縁破壊は電気トリーの進展により発生するが、エポキシ樹脂と比較してガス化しやすいカルボン酸アミドが樹脂中に存在することで、電気火花によるガス化時の圧力が増大しやすくパッシェンの法則により放電が減少する。その結果、電気トリーの進展速度が減少するため絶縁性を向上させることができる。
アミンは、1級乃至3級アミンを用いる。なお、4級アミンは酸無水物との反応性が低くカルボン酸アミドを形成しづらいため、好適でないが、1〜3級アミンと、酸無水物との反応性(反応速度)を調節するため、適宜添加することができる。
上記アミンとしては、オクチルアミン、ラウリルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、アクリルアミン、ベンジルアミン、アニリン等の1級アミン、ジラウリルアミン、ジテトラデシルアミン、ジヘキサデシルアミン、ジステアリルアミン、N−メチルアニリン等の2級アミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルミリスチルアミン、ジメチルパルミチルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジラウリルモノメチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等の3級アミンが挙げられる。これらの1〜3級のアミンは単独もしくは2種類以上の混合物として使用することができる。
エポキシ樹脂組成物中におけるアミンの含有量は、エポキシ樹脂に対し0.1〜20重量部であることが好ましく、0.5〜10重量部であることがさらに好ましい。アミンの含有量が0.1重量部未満であると、ガラス転移点が低下するため高温環境下での耐久性が低下する。一方、アミンの含有量が20重量部を超えると線膨張率が増大し、クラックや剥離の発生率が増大する。
絶縁材料10は、さらに層状珪酸塩を含むことが好ましい。層状珪酸塩は、SiO四面体が3個の酸素原子を互いに共有して連なり、二次元的な、平らな層構造を有しており、このような層構造を複数層積層して形成されている。層状珪酸塩の層と層の間には水素原子が入って水酸基(OH基)が形成されていることが多い。層状珪酸塩としては、白雲母、金雲母、黒雲母、脆雲母、クロライト、フロゴパイト、レピドライト、マスコバイト、バイオタイト、パラゴナイト、レビトライト、マーガライト、バーミキュライト類等の雲母(マイカ)及びその変質鉱物が上げられる。層状珪酸塩の平均粒径は2〜20μmが望ましい。層状珪酸塩は平均粒径2μm以下であると、層状珪酸塩の添加量に比して粘度増大が大きくなるため、十分な絶縁性を得ようとすると樹脂の注入が困難になる虞がある。層状珪酸塩の平均粒径が20μmを超えると、比表面積が小さくなるため十分な絶縁性が得られない虞がある。
層状珪酸塩はそのまま用いることもできるが、層状珪酸塩の層間には、1級、2級もしくは3級アンモニウムイオンがイオン交換反応により挿入(インターカレート)されていることが好ましい。層状珪酸塩の層間にアミンをインターカレートさせることにより、層状珪酸塩の層間を高度に剥離した状態で、絶縁材料(硬化物)中に高密度で均一に層状珪酸塩を分散させることができる。また、層状珪酸塩の層間にアミンをインターカレートさせることにより、層状珪酸塩を添加しても粘度が過度に高くならないため、層状珪酸塩の添加量を多くでき、絶縁性を向上できる。
層間に1級〜3級アミンをインターカレートした層状珪酸塩を用いる場合、アミンがインターカレートされた層状珪酸塩1重量部あたり1.7〜2.0重量部の酸無水物を添加することが好ましい。
アンモニウムイオンには最大3つの炭化水素基が置換されているが、その一つは炭素数1以上のアルキル基であり、炭素数8以上が望ましい。アルキル基により、塩を形成している親水性の層状珪酸塩の層間の新油性を高め、イオン性が低い樹脂をマイカ層間に侵入させやすくする効果がある。また、アルキル基は140℃以上に加熱することで熱運動が極めて活発になるため、層間を熱運動で押し広げ、硬化過程でさらに多くの樹脂を層間に侵入させる効果を発揮する。層間に樹脂が侵入することで、インターカレートされた有機イオンの一部は樹脂中に拡散しマイカ層外にも流出する。樹脂と接触した有機イオンはアンモニウムイオンであるため、エポキシ樹脂の硬化剤である酸無水物と反応し、カルボン酸アミドを形成する。この副反応は主反応であるエポキシ樹脂と酸無水物の架橋反応と並行して進行するため、従来例のようにエポキシ樹脂に対し酸無水物を当量添加するとアミンと反応する酸無水物の量だけエポキシと酸無水物の架橋が減少し、ガラス転移点が低下する。そこで、酸無水物をエポキシ樹脂に対し当量より過剰に添加することでエポキシと酸無水物の架橋を十分に形成させる。
層状珪酸塩の層間に1〜3級アミンをイオン交換により反応によりインターカレートさせる方法は、該層状珪酸塩の粉末を1〜3級アミンの溶液中に加えて加熱処理することで、該層状珪酸塩の層間に存在するカリウムイオンをアンモニウムイオンに置換し、有機修飾することによってなされる。この際の処理温度としては40〜100℃が望ましい。その後濾過及び洗浄を行うことで未置換のイオンを十分に除去した後、乾燥を行うことで層間に1〜3級アミンがアンモニウムイオンとしてインターカレートされた層状珪酸塩である有機−無機複合体を得ることができる。
上記有機−無機複合体は本発明の樹脂組成中に分散させる充填材として配合することができる。本発明の樹脂組成物における有機−無機複合体の含有量は0.1〜40重量%であり、好ましくは0.5〜20重量%である。0.1重量%未満の場合、十分な絶縁破壊強度増大の効果が見られず、40重量%を超過する場合、硬化前の樹脂の粘度が著しく増大し、注入及び成形が困難となる虞がある。
層状珪酸塩は粒子の集合体からなり、その1次粒子の平均粒径は1〜50μmであるのが好ましい。このようにすると、樹脂組成物の粘度が過度に高くなることはなく、また、層状珪酸塩の層間が剥離せず微粉化するという問題を防止することもできる。これに対し、層状珪酸塩の1次粒子の平均粒径が1μm未満となると(ナノ分散となると)、層状珪酸塩の表面積が大きくなり過ぎてしまう。そのため、樹脂組成物の粘度が過度に高くなり、層状珪酸塩を5質量%以上添加することが困難となる。従って、十分な量の層状珪酸塩を添加することによって得られる絶縁寿命の向上、電気絶縁性の向上、ガスバリア性の向上、熱伝導性の向上といった諸効果を十分に得ることができない場合がある。また、層状珪酸塩の層間が剥離せず微粉化するという問題も生じる。他方、層状珪酸塩の1次粒子の平均粒径が50μmを超えると、樹脂組成物として使用する場合、電子部品の微細な部分に充填できない場合がある。なお、本発明では層状珪酸塩の層間に1〜3級アミンを有する有機化合物をインターカレートすることで層間を広げているが、当該層状珪酸塩の1次粒子としてのサイズはインターカレート前と略同じ大きさである。なお、層状珪酸塩の1次粒子の平均粒径は2〜50μmとするのがより好ましい。
また、層状珪酸塩により形成される1次粒子の平均粒子径、一次コイル又は二次コイルを形成する電線の線径よりも小さいことが好ましい。層状珪酸塩が電線間にまで入り込みやすくなり、絶縁性向上に寄与できる。
エポキシ樹脂組成物においては、エポキシ樹脂、酸無水物、層状珪酸塩、アミンの他に、硬化促進剤を配合することができる。硬化促進剤としては例えば、2−エチル4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)等があるが、特に限定されるものではない。
本発明に係る絶縁材料には、無機充填材を添加しても良い。無機充填剤は耐熱性向上及び熱膨張率低減等のために配合され、水酸化アルミニウム、クレイ、タルク、アルミナ、ガラス粉末等があるが、本発明では水酸化アルミニウム及びシリカが好ましく、シリカが特に好ましい。無機充填剤には分離・沈降が小さく、配合時の粘度増大が小さいことが望ましいが、そのためには無機充填剤の平均粒径は1〜20μmであることが好ましい。無機充填材は主剤もしくは硬化剤あるいはその両方に配合してよい。無機充填剤の配合量はエポキシ樹脂及び硬化剤の合計100重量部に対し10〜300重量部が好ましい。上記範囲より小さいと無機充填剤を配合する効果が小さく、大きいと粘度増大が大きく主剤と硬化剤の混合後の取り扱いが困難となる場合がある。本発明では、上記素材の他、必要に応じて消泡剤、カップリング剤、反応希釈剤、チクソ付与剤、顔料等を使用することもできる。
<点火コイルの製造方法>
本発明に係る点火コイルの製造方法は、樹脂組成物調整工程と、樹脂組成物を硬化する硬化処理工程と、を含む。
樹脂組成物の調製方法に特に限定はなく通常の方法が適用される。例えば、主にエポキシ樹脂を含む主剤は、エポキシ樹脂、層状珪酸塩、無機充填材及びその他の添加剤等を配合して、これらをDCモータ、らいかい機、ディスパーザー等の装置で撹拌混合することで調製することができる。主に酸無水物を含む硬化剤についても同様に、エポキシ樹脂用硬化剤としての酸無水物、層状珪酸塩、無機充填材及びその他添加剤等を撹拌混合することで調製することができる。
樹脂組成物調整工程において、エポキシ樹脂と、アミンと、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対し酸無無水物基が1当量よりも過剰となるように添加した酸無水物とを、真空脱泡しながら撹拌混合することが好ましい。エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対し、酸無水物の酸無水物基が1当量よりも過剰とすることにより、カルボン酸アミドが生成するためである。1級〜3級アミンと酸無水物とが反応することにより生成したカルボン酸アミドが樹脂中に存在することで絶縁性が向上する。
また樹脂組成物調整工程において、エポキシ樹脂と、アミンと、層状珪酸塩と、アミンと層状珪酸塩の合計重量に対し1.7重量部以上2.0重量部以下となるように添加した酸無水物と、を真空脱泡しながら撹拌混合してもよい。アミンと層状珪酸塩の合計重量に対し1.7重量部以上2.0重量部以下となるように酸無水物を添加、混合することにより絶縁性が向上する。
硬化処理工程とは、樹脂組成物をコイルケースに注入した後、加熱する工程である。本発明に係る樹脂組成物は、加熱することにより硬化できる。硬化処理工程は、あらかじめ加熱したコイルケースに樹脂組成物を注入した後、加熱してもよい。硬化温度は、アルキル基の熱運動の点から140℃以上とするのが好ましく、180℃以上とするのがより好ましい。
また、予めアミンと酸無水物を反応させることでカルボン酸アミドを生成させた後、エポキシ樹脂を添加することによりエポキシ樹脂組成物を形成した後、硬化することにより形成させてもよい。カルボン酸アミドを生成させる際の処理温度はエポキシ樹脂の硬化温度よりも低温の40〜100℃が望ましい。
以下に、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<点火コイルの製造>
アミンとしてステアリルアミン(東京化成(株)製)12重量部をビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、三菱化学(株)製)100重量部に添加した後、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸(MHAC−P、日立化成(株)製)90重量部と、硬化促進剤(DBU、サンアプロ(株)製)1.7重量部とを添加した後撹拌混合及び真空脱泡を行うことで樹脂組成物の調製を行った。この樹脂組成物を予め60℃に加熱したコイルケース内に注入し、真空脱泡を行った後140℃で5時間硬化処理を行うことで点火コイルを得た。
アミンとしてN−メチルステアリルアミン(東京化成(株)製)12重量部をビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、三菱化学(株)製)100重量部に添加した後、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸(MHAC−P、日立化成(株)製)70重量部と、硬化促進剤(DBU、サンアプロ(株)製)1.7重量部とを添加した後撹拌混合及び真空脱泡を行うことで樹脂組成物の調製を行った。この樹脂組成物を予め60℃に加熱したコイルケース内に注入し、真空脱泡を行った後140℃で5時間硬化処理を行うことで点火コイルを得た。
アミンとしてN,N−ジメチルオクタデシルアミン(東京化成(株)製)12重量部をビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、三菱化学(株)製)100重量部に添加した後、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸(MHAC−P、日立化成(株)製)60重量部と、硬化促進剤(DBU、サンアプロ(株)製)1.7重量部とを添加した後撹拌混合及び真空脱泡を行うことで樹脂組成物の調製を行った。この樹脂組成物を予め60℃に加熱したコイルケース内に注入し、真空脱泡を行った後140℃で5時間硬化処理を行うことで点火コイルを得た。
層状珪酸塩として合成マイカ(ME−100、コープケミカル(株)製)12重量部を、アミンとしてステアリルアミン(東京化成(株)製)12重量部をビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、三菱化学(株)製)100重量部に添加した後、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸(MHAC−P、日立化成(株)製)90重量部と、硬化促進剤(DBU、サンアプロ(株)製)1.7重量部とを添加した後撹拌混合及び真空脱泡を行うことで樹脂組成物の調製を行った。この樹脂組成物を予め60℃に加熱したコイルケース内に注入し、真空脱泡を行った後140℃で5時間硬化処理を行うことで点火コイルを得た。
層状珪酸塩として合成マイカ(ME−100、コープケミカル(株)製)12重量部を、アミンとしてN−メチルステアリルアミン(東京化成(株)製)12重量部をビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、三菱化学(株)製)100重量部に添加した後、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸(MHAC−P、日立化成(株)製)70重量部と、硬化促進剤(DBU、サンアプロ(株)製)1.7重量部とを添加した後撹拌混合及び真空脱泡を行うことで樹脂組成物の調製を行った。この樹脂組成物を予め60℃に加熱したコイルケース内に注入し、真空脱泡を行った後140℃で5時間硬化処理を行うことで点火コイルを得た。
層状珪酸塩として合成マイカ(ME−100、コープケミカル(株)製)12重量部を、アミンとしてN,N−ジメチルオクタデシルアミン(東京化成(株)製)12重量部をビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、三菱化学(株)製)100重量部に添加した後、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸(MHAC−P、日立化成(株)製)60重量部と、硬化促進剤(DBU、サンアプロ(株)製)1.7重量部とを添加した後撹拌混合及び真空脱泡を行うことで樹脂組成物の調製を行った。この樹脂組成物を予め60℃に加熱したコイルケース内に注入し、真空脱泡を行った後140℃で5時間硬化処理を行うことで点火コイルを得た。
<アミンがインターカレートされた層状珪酸塩の合成>
7gの合成マイカに560mlの蒸留水加え、還流下で80℃、2時間350rpmで撹拌することで溶液中にマイカを分散させた。また別途0.07mol/Lの濃度の塩酸173mlと挿入剤である種々の1〜3級アミン(8.9mmol)を還流下で80℃、2時間350rpmで撹拌することでアミンイオンを調製した。混合したアミンイオン溶液を、マイカを分散させた溶液に加え、さらに還流下で80℃、2時間350rpmで攪拌した。撹拌後、混合溶液を吸引濾過し、得られた沈殿物を80℃の蒸留水とエタノール(体積比1:1)を混合したものを50ml用いて洗浄した。この操作を10回繰り返して行うことで、反応によって生成した塩化ナトリウム及び未反応のアンモニウムイオンを除去した。その後減圧下80℃で10時間乾燥させた後粉砕することでアンモニウムイオンがインターカレートされた層状珪酸塩を得た。
<点火コイルの製造>
層状珪酸塩として合成マイカ(ME−100、コープケミカル(株)製)を用い、その層間にステアリルアミン(東京化成(株)製)を挿入したもの12重量部をビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、三菱化学(株)製)100重量部に添加した後、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸(MHAC−P、日立化成(株)製)60重量部と、硬化促進剤(DBU、サンアプロ(株)製)1.7重量部とを添加した後撹拌混合及び真空脱泡を行うことで樹脂組成物の調製を行った。この樹脂組成物を予め60℃に加熱したコイルケース内に注入し、真空脱泡を行った後140℃で5時間硬化処理を行うことで点火コイルを得た。
実施例7と同様の方法で、アミンがインターカレートされた合成マイカを得た。
層状珪酸塩として合成マイカ(ME−100、コープケミカル(株)製)を用い、その層間にN−メチルステアリルアミン(東京化成(株)製)を挿入したもの13重量部をビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、三菱化学(株)製)100重量部に添加した後、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸(MHAC−P、日立化成(株)製)70重量部と、硬化促進剤(DBU、サンアプロ(株)製)1.7重量部とを添加した後撹拌混合及び真空脱泡を行うことで樹脂組成物の調製を行った。この樹脂組成物を予め60℃に加熱したコイルケースに注入し、真空脱泡を行った後140℃で5時間硬化処理を行うことで点火コイルを得た。
実施例7と同様の方法で、アミンがインターカレートされた合成マイカを得た。
層状珪酸塩として合成マイカ(ME−100、コープケミカル(株)製)を用い、その層間にN−メチルステアリルアミン(東京化成(株)製)を挿入したもの13重量部をビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、三菱化学(株)製)100重量部に添加した後、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸(MHAC−P、日立化成(株)製)80重量部と、硬化促進剤(DBU、サンアプロ(株)製)1.7重量部とを添加した後撹拌混合及び真空脱泡を行うことで樹脂組成物の調製を行った。この樹脂組成物を予め60℃に加熱した型に注入し、真空脱泡を行った後140℃で5時間硬化処理を行うことでマイカ分散樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を予め60℃に加熱したコイルケース内に注入し、真空脱泡を行った後140℃で5時間硬化処理を行うことで点火コイルを得た。
実施例7と同様の方法で、アミンがインターカレートされた合成マイカを得た。
層状珪酸塩として合成マイカ(ME−100、コープケミカル(株)製)を用い、その層間にN,N−ジメチルオクタデシルアミン(東京化成(株)製)を挿入したもの14重量部をビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、三菱化学(株)製)100重量部に添加した後、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸(MHAC−P、日立化成(株)製)60重量部と、硬化促進剤(DBU、サンアプロ(株)製)1.7重量部とを添加した後撹拌混合及び真空脱泡を行うことで樹脂組成物の調製を行った。この樹脂組成物を予め60℃に加熱した型に注入し、真空脱泡を行った後140℃で5時間硬化処理を行うことでマイカ分散樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を予め60℃に加熱したコイルケース内に注入し、真空脱泡を行った後140℃で5時間硬化処理を行うことで点火コイルを得た。
(比較例1)
層状珪酸塩として合成マイカ(ME−100、コープケミカル(株)製)を用い、その層間にN−メチルステアリルアミン(東京化成(株)製)を挿入したもの13重量部をビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、三菱化学(株)製)100重量部に添加した後、酸無水物(MHAC−P、日立化成(株)製)45重量部と、硬化促進剤(DBU、サンアプロ(株)製)1.7重量部とを添加した後撹拌混合及び真空脱泡を行うことで樹脂組成物の調製を行った。この樹脂組成物を予め60℃に加熱した型に注入し、真空脱泡を行った後140℃で5時間硬化処理を行うことでマイカ分散樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を予め60℃に加熱したコイルケース内に注入し、真空脱泡を行った後140℃で5時間硬化処理を行うことで点火コイルを得た。
<赤外線分光分析>
実施例1〜10、比較例1で作製した点火コイルについて、その絶縁材料を赤外線分光分析により分析した結果、実施例1〜10の点火コイルの絶縁材料には、酸無水物により架橋されたエポキシ樹脂と、カルボン酸アミドと、が含まれていることが確認できた。一方、比較例1に係る点火コイルの絶縁材料には、カルボン酸アミドは含まれていなかった。
<電圧耐久評価試験>
実施例1〜10及び比較例1で作製した点火コイルについて40kVでの電圧耐久評価試験を行った。電圧耐久評価試験の結果を表1に示す。実施例8〜9及び比較例における酸無水物添加量と絶縁破壊時間の相関を図4に示す。
<ガラス転移点の測定>
実施例1〜10及び比較例1で作製した点火コイルの絶縁材料についてガラス転移点を測定した。ガラス転移点は熱機械分析装置を用いて測定した。ガラス転移点の測定結果を表1に示す。実施例8〜9及び比較例における酸無水物添加量とガラス転移点の相関を図5に示す。
Figure 0006609461
表1より、酸無水物の添加量をエポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して過剰に添加したエポキシ樹脂組成物を硬化させることにより形成された絶縁材料を用いることにより、絶縁破壊時間が長くなり、かつ、ガラス転移点が向上することが分かった。
1…内燃機関用点火コイル、2…一次ボビン、3…一次コイル、4…二次ボビン、5…二次コイル、6…鉄心、7…コイルケース、8…端子、9…高圧端子、10…絶縁用樹脂、11…電線、12…マイカ、13…カルボン酸アミド

Claims (7)

  1. 中心鉄心と、
    前記中心鉄心の外周に配置された一次コイルと、
    前記一次コイルの外周に配置された二次コイルと、
    前記中心鉄心と前記一次コイルと前記二次コイルとを封止する絶縁材料と、を備え、
    前記絶縁材料は、エポキシ樹脂と2級アミンと酸無水物が反応して生成したカルボン酸アミドとを含むことを特徴とする内燃機関用点火コイル。
  2. 請求項1に記載の内燃機関用点火コイルであって、
    前記カルボン酸アミドは、前記一次コイル又は前記二次コイルを形成する電線の線間に存在することを特徴とする内燃機関用点火コイル。
  3. 請求項2に記載の内燃機関用点火コイルであって、
    前記絶縁材料は、層状珪酸塩と、前記層状珪酸塩の層間に入り込む2級アミンとを含むことを特徴とする内燃機関用点火コイル。
  4. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の内燃機関用点火コイルであって、
    前記絶縁材料は無機粒子を含み、
    前記無機粒子は水酸化アルミニウム又はシリカであることを特徴とする内燃機関用点火コイル。
  5. コイルケースと、中心鉄心と、前記中心鉄心の外周に配置した一次コイルと、前記一次コイルの外周に配置された二次コイルと、前記中心鉄心と前記一次コイルと前記二次コイルとを封止する絶縁材料と、を備える内燃機関用点火コイルの製造方法であって、
    エポキシ樹脂と、2級アミンと、前記エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対し1.01〜5当量の酸無水物とを、真空脱泡しながら撹拌混合する樹脂組成物調製工程と、
    前記樹脂組成物をコイルケースに注入し、加熱する硬化処理工程と、を含む内燃機関用点火コイルの製造方法。
  6. 請求項5に記載の内燃機関用点火コイルの製造方法であって、
    前記樹脂組成物調整工程において、前記酸無水物を前記アミンと前記層状珪酸塩の合計重量に対し1.7重量部以上2.0重量部以下となるように添加したことを特徴とする内燃機関用点火コイルの製造方法。
  7. 請求項5又は6に記載の内燃機関用点火コイルの製造方法であって、
    前記硬化処理工程の加熱温度は、140℃以上であることを特徴とする内燃機関用点火コイルの製造方法。
JP2015223579A 2015-11-16 2015-11-16 内燃機関用点火コイル及びその製造方法 Expired - Fee Related JP6609461B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015223579A JP6609461B2 (ja) 2015-11-16 2015-11-16 内燃機関用点火コイル及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015223579A JP6609461B2 (ja) 2015-11-16 2015-11-16 内燃機関用点火コイル及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017092358A JP2017092358A (ja) 2017-05-25
JP6609461B2 true JP6609461B2 (ja) 2019-11-20

Family

ID=58771108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015223579A Expired - Fee Related JP6609461B2 (ja) 2015-11-16 2015-11-16 内燃機関用点火コイル及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6609461B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6613166B2 (ja) * 2016-02-19 2019-11-27 日立オートモティブシステムズ阪神株式会社 内燃機関用点火コイルおよび内燃機関用点火コイルの製造方法
CN108520818B (zh) * 2018-03-19 2020-09-01 佛山市亨得利电子电器有限公司 一种线圈的灌封工艺
JP2021174797A (ja) * 2020-04-20 2021-11-01 株式会社村田製作所 コイル部品及びコイル部品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017092358A (ja) 2017-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6613166B2 (ja) 内燃機関用点火コイルおよび内燃機関用点火コイルの製造方法
Imai et al. Influence of temperature on mechanical and insulation properties of epoxy-layered silicate nanocomposite
US4760296A (en) Corona-resistant insulation, electrical conductors covered therewith and dynamoelectric machines and transformers incorporating components of such insulated conductors
JP6609461B2 (ja) 内燃機関用点火コイル及びその製造方法
JP5587248B2 (ja) 電気絶縁材料およびこれを用いた高電圧機器
JP4653443B2 (ja) 高電圧機器用樹脂組成物、絶縁材料及び絶縁構造体
TWI468461B (zh) Insulating mold resins for electrical machines and high voltage electrical machines using them
JP4969816B2 (ja) 樹脂組成物とその製造方法およびそれを用いた電気機器
JP2008075069A (ja) 注型樹脂組成物およびそれを用いた絶縁材料、絶縁構造体
US8735469B2 (en) Resin material and high voltage equipment using the resin material
KR101104390B1 (ko) 유무기 나노융복합 절연바니쉬의 제조방법 및 이에 의해 제조된 유무기 나노융복합 절연바니쉬가 코팅된 코일
JP6202857B2 (ja) 電気機器用コーティング材
TWI763902B (zh) 半導體元件及其製造方法
WO2009104292A1 (ja) 耐部分放電性樹脂組成物の製造方法、耐部分放電性樹脂組成物、および耐部分放電性絶縁材料
JP6995063B2 (ja) 内燃機関用点火コイル
KR101072139B1 (ko) 고압절연용 에폭시/실리카 멀티콤포지트의 제조방법 및 이로부터 제조된 멀티콤포지트
JP6633510B2 (ja) 内燃機関用点火コイル
JP2003238771A (ja) 注型用樹脂組成物
WO2022097694A1 (ja) 窒素含有溶媒に分散したアルミニウム含有シリカゾル及び樹脂組成物
JP2023010288A (ja) 電力機器用樹脂組成物
JP4687271B2 (ja) 点火コイルの製造方法
JP2015040274A (ja) 電力機器用エポキシ樹脂組成物
KR102102682B1 (ko) 자동차용 전장부품의 고절연 표면처리 방법
KR102133696B1 (ko) 마이카/에폭시 나노 복합체 제조방법
JP2018002901A (ja) 樹脂組成物及び樹脂硬化物並びに樹脂硬化物を含む高電圧機器

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151118

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160126

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170119

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170125

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180828

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180829

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191028

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6609461

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees