JP4687229B2 - 注出用口栓 - Google Patents

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本発明は、バッグ・イン・ボックスの外箱に収納される袋状容器の注出位置に突設するスパウト(注出口具)に、装着して使用する注出用口栓に関するものである。
従来、バッグ・イン・ボックスの袋状容器のスパウトに、装着して使用するプラスチック製の注出用口栓(10)としては、例えば図3に示すように、口栓本体(100)と開閉キャップ(200)とから構成され、口栓本体は、バッグ・イン・ボックスの袋状容器(30)のスパウト(20)に咬合により装着する装着部(110)と、この装着部のフランジ(111)に連通して接続する連通筒部(120)と、この連通筒部に直角方向に側面の連通孔(131)を連通して接続する注出筒部(130)とからなり、注出筒部は、連通孔の一方側(図では上方側)の外周面に開閉キャップとの雄ネジ(132)を設け、連通孔の他方側(図では下方側)へ段差(133)を内側へ設けて縮径して注出口(134)を設け、開閉キャップは、周壁(220)内周面に口栓本体の注出筒部との雌ネジ(221)を設けて移動(図では上下方側)可能に注出筒部の注出口対向側(図では上方側)に装着し、天板(210)に先端(図では下端)が注出筒部の段差(133)の近傍位置まで達して連通筒部の連通口(131)を開閉する開閉筒(230)を垂設するものであった。なお、開閉キャップの上昇位置により、注出筒部の注出口から注出する内容物の流量を制御するものであった。
ところで、従来のバッグ・イン・ボックス(1)においては、図4(a)に示すように、内容物を充填した袋状容器(30)を外箱(40)に収納するときに、流通・保管過程において液漏れ事故を防ぐため、スパウト(20)に装着した注出用口栓(10)を上方位置にして袋状容器を外箱に収納していた。この方法では、外箱がどうしても大きくなりコストアップとなるため、外箱を小さくしてコストダウンを計ることが求められていた。しかしながら、外箱を小さくするため、図4(b)に示すように、スパウト(20)に装着した注出用口栓(10)を下方位置にして袋状容器(30)を外箱(40)に収納すると、流通・保管過程で振動、落下、荷扱いなど外的衝撃及び袋状容器の重量が、図3に示すように、注出用口栓(10)の開閉キャップ(200)の上方に掛かると(A矢印)、テコの原理で開閉キャップの下方が逆方向に傾いて開閉筒の先端部で口栓本体の注出筒部を強く押圧する(B矢印)。開閉キャップは、通常、材質として比較的に硬いポリプロピレンが使用されており、一方、口栓本体は、材質として比較的に柔らかい低密度ポリエチレンが使用されているため、開閉キャップの開閉筒の硬い先端部により口栓本体の柔らかい注出筒部が変形してしまい液漏れ事故を発生することがあった。
本発明は、上述の従来のバッグ・イン・ボックスにおける問題点を解決したものであり、外箱を小さくするために、スパウトに装着した注出用口栓を下方位置にして袋状容器を外箱に収納しても液漏れの危惧が少ない注出用口栓を提供するものである。
すなわち、本発明の第1の発明は、口栓本体と開閉キャップと変形防止筒から構成され、口栓本体は、バッグ・イン・ボックスの袋状容器のスパウトに装着する装着部と、この装着部のフランジに連通して接続する連通筒部と、この連通筒部に直角方向に側面の連通孔を連通して接続する注出筒部とからなり、注出筒部は、連通孔の一方側の外周面に開閉キャップとの雄ネジを設け、連通孔の他方側へ段差を内側へ設けて縮径して注出口を設け
、開閉キャップは、周壁内周面に口栓本体の注出筒部との雌ネジを設けて移動可能に注出筒部の注出口対向側に装着し、天板に先端が注出筒部の段差の近傍位置まで達して注出筒部の連通口を開閉する開閉筒を垂設し、かつ、口栓本体の注出筒部の段差注出口側の内側に、開閉用キャップがキャップ本体に装着したときに、開閉キャップの開閉筒の先端部内周面に当接し段差の内周縁部に引っ掛かる当接引掛リングを注出口対向側外周面にもつ変形防止筒を嵌着したことを特徴とする注出用口栓である。
次に、本発明の第2の発明は、口栓本体と開閉キャップから構成され、口栓本体は、バッグ・イン・ボックスの袋状容器のスパウトに装着する装着部と、この装着部のフランジに連通して接続する連通筒部と、この連通筒部に直角方向に側面の連通孔を連通して接続する注出筒部とからなり、注出筒部は、連通孔の一方側の外周面に開閉キャップとの雄ネジを設け、連通孔の他方側へ段差を内側へ設けて縮径して注出口を設け、開閉キャップは、周壁内周面に口栓本体の注出筒部との雌ネジを設けて開閉可能に注出筒部の注出口対向側に装着し、天板内面に先端が注出筒部の段差の近傍位置まで達して注出筒部の連通口を開閉する開閉筒を設け、かつ、口栓本体の注出筒部の段差の内周縁部に変形防止用リングを突設して、開閉用キャップがキャップ本体に装着したときに、開閉キャップの開閉筒の先端部の外周面が注出筒部の段差より開閉キャップ側の内周面に当接し、開閉キャップの開閉筒の先端部の内周面が変形防止用リングの外周側面に当接することを特徴とする注出用口栓である。
そして、本発明の第3の発明は、口栓本体の注出筒部の連通筒部側面と連通筒部の注出筒部雄ネジ側面と装着部のフランジの連通筒部側面とに接続する変形防止用リブを設けたことを特徴とする第1の発明又は第2の発明に記載の注出用口栓である。
本発明の注出用口栓は、袋状容器のスパウトに装着されて、注出用口栓を下方位置にして袋状容器が外箱に収納され、流通・保管過程で振動、落下、荷扱いなど外的衝撃及び袋状容器の重量が、注出用口栓の開閉キャップの上方に掛かっても、図1又は図2に示すように、開閉キャップ(200)の開閉筒(230)の先端部は、外周面を口栓本体(100)の注出筒部(130)の内周面と当接し、内周面を変形防止筒(300)の当接引掛リング(301)の外周面又は変形防止用リングの外周側面と当接してしっかりと挟み込まれているため、開閉キャップの開閉筒の先端部により口栓本体の注出筒部が変形することが防止され、液漏れ事故を発生することは極めて少ない。
さらに、図1及び図2に示すように、口栓本体(100)の注出筒部(130)の後面と連通筒部(120)の上面と装着部(110)のフランジ(111)の前面とに接続する変形防止用リブ(121)を立設した本発明の注出用口栓は、注出用口栓の開閉キャップの上方に掛かる外力に対する変形阻止力がさらに高くなり、液漏れ事故を防止する。
次に、本発明の注出用口栓の実施形態について、図を用いて詳細に説明する。
図1は、袋状容器のスパウトに実施形態1の注出用口栓を咬合により装着し、その封止状態のときの構造を示す断面図であり、図2は、袋状容器のスパウトに実施形態2の注出用口栓を咬合により装着し、その封止状態のときの構造を示す断面図であり、図4(b)は、内容物を充填した袋状容器のスパウトに注出用口栓を装着して、注出用口栓を下方にして外箱内に収納した状態を示す説明図である。
実施形態1及び実施形態2の注出用口栓は、口栓本体と開閉キャップと変形防止筒から構成されるものであり、バッグ・イン・ボックスの袋状容器のスパウトに咬合により装着
されて、注出用口栓を下方にして外箱内に収納されても、流通・保管過程での振動、落下、荷扱いなど外的衝撃及び袋状容器の重量によって、注出用口栓に係わる液漏れ事故を発生しにくい注出用口栓である。
実施形態1の口栓本体(100)の構造は、図1に示すように、バッグ・イン・ボックスの袋状容器(30)のスパウト(20)に咬合して装着する装着部(110)と、この装着部のフランジ(111)に連通して接続する漏斗形の連通筒部(120)と、この連通筒部に直角方向に側面の連通孔(131)を連通して接続する注出筒部(130)とからなり、装着部のフランジのスパウト装着側に、スパウトの先端外周の咬合リング(22)に咬合する咬合リング(113)を内周面にもつ周壁(112)と、スパウトの内周面に外周面を密接するインナー封止リング(114)を設け、注出筒部は、連通孔の一方側(図では上方側)の外周面に開閉キャップ(200)の雌ネジ(221)と螺合する4条ネジの雄ネジ(132)を設け、連通孔の他方側(図では下方側)へ段差(133)を内側へ設けて縮径して注出口(134)を設けるものである。そして、口栓本体の注出筒部の連通筒部側面(図では右側面)と連通筒部の注出筒部雄ネジ側面(図では上側面)と装着部のフランジの連通筒部側面(図では左側面)とに接続する変形防止用リブ(121)を立設するものである。なお、口栓本体は、通常では、低密度ポリエチレンを用いて、射出成形法により作製されるものである。また、注出筒部の外周面に4条ネジを設けるのは、ネジのピッチを大きくしかつ安定化させて、使用するときに使いやすくするためである。
次に、実施形態1の開閉キャップ(200)の構造は、図1に示すように、周壁(220)内周面に口栓本体(100)の注出筒部(130)の雄ネジ(132)と螺合する4条ネジの雌ネジ(221)を設けて開閉可能(図では上下方向に移動)に注出筒部の注出口対向側(図では上方側)に螺合により装着し、天板(210)内面(図では下面)に先端が注出筒部の段差(133)の近傍位置まで達して注出筒部の連通口(132)を開閉する開閉筒(230)を設けるものである。なお、開閉キャップは、通常では、口栓本体の低密度ポリエチレンより剛性が大きいポリプロピレンを用いて、射出成形法により作製されるものである。
そして、実施形態1の変形防止筒(300)の構造は、図1に示すように、上端外周面に当接引掛リング(301)を設けた筒状であり、口栓本体(100)の注出筒部(130)の段差(133)注出口側(図では下方)の内側に、開閉用キャップ(200)が閉じているときに、当接引掛リング(301)の外周面が開閉キャップの開閉筒(230)の先端部内周面に当接するようにし下面を段差(133)の内周縁部に引っ掛けて嵌着するものである。なお、変形防止筒は、通常では、開閉キャップと同様にポリプロピレンを用いて、射出成形法により作製されるものである。これは、剛性がある材質の方が変形防止効果が大きいためである。
実施形態2の口栓本体(100)の構造は、図2に示すように、バッグ・イン・ボックスの袋状容器(30)のスパウト(20)に咬合して装着する装着部(110)と、この装着部のフランジ(111)に連通して接続する漏斗形の連通筒部(120)と、この連通筒部に直角方向に側面の連通孔(131)を連通して接続する注出筒部(130)とからなり、装着部のフランジのスパウト装着側に、スパウトの先端外周の咬合リング(22)に咬合する咬合リング(113)を内周面にもつ周壁(112)と、スパウトの内周面に外周面を密接するインナー封止リング(114)を設け、注出筒部は、連通孔の一方側(図では上方側)の外周面に開閉キャップ(200)の雌ネジ(221)と螺合する4条ネジの雄ネジ(132)を設け、連通孔の他方側(図では下方側)へ段差(133)を内側へ設けて縮径して注出口(134)を設け、段差の内周縁部に変形防止用リング(135)を突設するものである。なお、変形防止用リングは、開閉用キャップ(200)がキ
ャップ本体に装着したときに、開閉キャップの開閉筒(230)の先端部の内周面が変形防止用リングの外周側面に当接するように設けるものである。そして、口栓本体の注出筒部の連通筒部側面(図では右側面)と連通筒部の注出筒部雄ネジ側面(図では上側面)と装着部のフランジの連通筒部側面(図では左側面)とに接続する変形防止用リブ(121)を立設するものである。なお、口栓本体は、通常では、実施形態1と同様に低密度ポリエチレンを用いて、射出成形法により作製されるものである。
次に、実施形態2の開閉キャップ(200)の構造は、実施形態1と同様に、図2に示すように、周壁(220)内周面に口栓本体(100)の注出筒部(130)の雄ネジ(132)と螺合する4条ネジの雌ネジ(221)を設けて開閉可能(図では上下方向に移動)に注出筒部の注出口対向側(図では上方側)に螺合により装着し、天板(210)内面(図では下面)に先端が注出筒部の段差(133)の近傍位置まで達して注出筒部の連通口(132)を開閉する開閉筒(230)を設けるものである。なお、開閉キャップは、通常では、口栓本体の低密度ポリエチレンより剛性が大きいポリプロピレンを用いて、射出成形法により作製されるものである。
上述した実施形態1及び実施形態2の注出用口栓は、バッグ・イン・ボックスの内容物を充填する袋状容器のスパウトに装着して、図4(b)に示すように、注出用口栓を下方にして外箱内に収納しても、通常の流通・保管過程で振動、落下、荷扱いなど外的衝撃及び袋状容器の重量が注出用口栓の開閉キャップに掛かっても、注出用口栓に係わる液漏れを発生することはなかった。
袋状容器のスパウトに装着した本発明の一実施形態の注出用口栓の断面図である。 袋状容器のスパウトに装着した本発明の他の一実施形態の注出用口栓の断面図である。 袋状容器のスパウトに装着した従来の一例の注出用口栓の断面図である。 内容物を充填した袋状容器のスパウトに注出用口栓を装着して、外箱に収納した状態を示す説明図であり、(a)は、注出用口栓を上方にして収納したものであり、(b)は、注出用口栓を下方にして収納したものである。
符号の説明
1……バッグ・イン・ボックス
10……注出用口栓
20……スパウト
21,112,220……周壁
22,113……咬合リング
23,111……フランジ
30……袋状容器
40……外箱
100……口栓本体
110……装着部
114……インナー封止リング
120……連通筒部
121……変形防止用リブ
130……注出筒部
131……連通口
132……雄ネジ
133……段差
134……注出口
135……変形防止用リング
200……開閉用キャップ
210……天板
221……雌ネジ
230……開閉筒
300……変形防止用筒
301……当接引掛リング

Claims (3)

  1. 口栓本体と開閉キャップと変形防止筒から構成され、口栓本体は、バッグ・イン・ボックスの袋状容器のスパウトに装着する装着部と、この装着部のフランジに連通して接続する連通筒部と、この連通筒部に直角方向に側面の連通孔を連通して接続する注出筒部とからなり、注出筒部は、連通孔の一方側の外周面に開閉キャップとの雄ネジを設け、連通孔の他方側へ段差を内側へ設けて縮径して注出口を設け、開閉キャップは、周壁内周面に口栓本体の注出筒部との雌ネジを設けて開閉可能に注出筒部の注出口対向側に装着し、天板内面に先端が注出筒部の段差の近傍位置まで達して注出筒部の連通口を開閉する開閉筒を設け、かつ、口栓本体の注出筒部の段差注出口側の内側に、開閉用キャップがキャップ本体に装着したときに、開閉キャップの開閉筒の先端部内周面に当接し段差の内周縁部に引っ掛かる当接引掛リングを注出口対向側外周面にもつ変形防止筒を嵌着したことを特徴とする注出用口栓。
  2. 口栓本体と開閉キャップから構成され、口栓本体は、バッグ・イン・ボックスの袋状容器のスパウトに装着する装着部と、この装着部のフランジに連通して接続する連通筒部と、この連通筒部に直角方向に側面の連通孔を連通して接続する注出筒部とからなり、注出筒部は、連通孔の一方側の外周面に開閉キャップとの雄ネジを設け、連通孔の他方側へ段差を内側へ設けて縮径して注出口を設け、開閉キャップは、周壁内周面に口栓本体の注出筒部との雌ネジを設けて開閉可能に注出筒部の注出口対向側に装着し、天板内面に先端が注出筒部の段差の近傍位置まで達して注出筒部の連通口を開閉する開閉筒を設け、かつ、口栓本体の注出筒部の段差の内周縁部に変形防止用リングを突設して、開閉用キャップがキャップ本体に装着したときに、開閉キャップの開閉筒の先端部の外周面が注出筒部の段差より開閉キャップ側の内周面に当接し、開閉キャップの開閉筒の先端部の内周面が変形防止用リングの外周側面に当接することを特徴とする注出用口栓。
  3. 口栓本体の注出筒部の連通筒部側面と連通筒部の注出筒部雄ネジ側面と装着部のフランジの連通筒部側面とに接続する変形防止用リブを設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の注出用口栓。
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