以下、図面を参照して本発明の生ゴミ処理装置の実施の形態について説明する。
<生ゴミ処理装置の概要構成例>
図1は本実施の形態の生ゴミ処理装置の制御系の構成の一例を示す機能ブロック図、図2は本実施の形態の生ゴミ処理装置の一例を示す構成図である。まず、図2を参照して、本実施の形態の生ゴミ処理装置1の構成について説明する。ここで、図2は生ゴミ処理装置1の特徴を模式的に図示したものである。生ゴミ処理装置1はグラインダー型と称されるもので、例えば厨房設備に設置され、ベースフレーム2の上に生ゴミ等が投入されるホッパー3が搭載されており、ホッパー3の上端がキッチンシンクSの開口部に嵌合している。
ホッパー3は直立円筒形の部品であって、上端が開口して投入開口部4が形成され、投入開口部4に蓋体5が着脱自在に取り付けられる。投入開口部4と蓋体5は、投入開口部4に取り付けられた蓋体5の回転動作で、蓋体5の閉状態でのロック及びロックの解除を行う着脱機構を備える。
例えば、蓋体5を投入開口部4に取り付けて一の方向に所定量回転させると、蓋体5の図示しないリブ等が係止され蓋体5は投入開口部4に閉状態でロックされる。
また、ロックされた状態の蓋体5を他の方向に所定量回転させると、リブ等の係止が外れ、閉状態でのロックが解除されて、蓋体5は投入開口部4に着脱自在な状態となる。
ホッパー3の内部には、ホッパー3に対して着脱可能に破砕ユニット6が装着される。破砕ユニット6は、後述する回転破砕刃と固定破砕刃を備えて破砕手段を構成し、回転破砕刃が減速ユニット7の駆動軸7aに嵌合され、ベースフレーム2に取り付けたモータ8が減速ユニット7を介して破砕ユニット6の回転破砕刃を回転駆動する。詳細は図示しないが、破砕ユニット6に駆動力を伝達する駆動軸7aは、破砕ユニット6との嵌合部分が角軸状あるいはスプライン軸状等に形成される。モータ8は駆動手段を構成し、本例ではDCモータが利用される。
また、ホッパー3の下部には、ホッパー3の外周に形成された排水管接続口9へ向かって傾斜した底板10が備えられ、底板10の中心には減速ユニット7の駆動軸7aが通る軸穴部10aが形成される。
生ゴミ処理装置1は、蓋体5の開閉に応じて開閉信号を出力する蓋スイッチ11を備える。図3は蓋スイッチ11の一例を示す構成図で、投入開口部4及び蓋体5の概略を平面図で示す。
蓋スイッチ11は蓋体検出手段を構成し、投入開口部4に第1の蓋体スイッチ11aと第2の蓋体スイッチ11bを備えると共に、蓋体5に第1のマグネット12aと第2のマグネット12bと第3のマグネット12cを備える。
第1の蓋スイッチ11aと第2の蓋スイッチ11bは近接センサで構成され、投入開口部4の開口を挟んで180度の間隔で対向して配置される。第1のマグネット12aと第2のマグネット12bは、蓋体5の外周に180度の間隔で配置される。第3のマグネット12cは、蓋体5の外周で第1のマグネット12aと所定の間隔を開けて配置される。
そして、蓋体5が投入開口部4に対して着脱自在な位置では、第3のマグネット12cが第1の蓋スイッチ11aに対向し、ハンドル5aを操作して閉状態でロックされる位置まで蓋体5を回転させると、図3に示すように第1のマグネット12aが第1の蓋スイッチ11aに対向し、第2のマグネット12bが第2の蓋スイッチ11bに対向するように構成される。
これにより、蓋体5が投入開口部4に取り付けられて、閉状態でロックされると、第1の蓋スイッチ11a及び第2の蓋スイッチ11bが共に例えばオンとなって、蓋体5が閉じていることを示す開閉信号を出力する。
また、蓋体5が投入開口部4に取り付けられておらず開いている状態では、第1の蓋スイッチ11a及び第2の蓋スイッチ11bが共に例えばオフとなって、蓋体5が開いていることを示す開閉信号を出力する。
図2に戻り、生ゴミ処理装置1は、モータ8の回転駆動を制御する制御ユニット13を備える。制御ユニット13は、蓋スイッチ11の出力等に応じてモータ8の回転開始および停止等を制御する。
<生ゴミ処理装置の制御機能例>
次に、図1を参照して本実施の形態の生ゴミ処理装置1の制御系の構成について説明する。制御ユニット13は、電源を供給する電源回路14と、図2等に示すモータ8を駆動するモータ駆動回路15と、モータ8に流れる電流を検出する電流検出回路16を備える。
また、図2等に示す第1の蓋スイッチ11a及び第2の蓋スイッチ11bが接続されて、蓋体5の開閉等に応じてモータ8の駆動制御を行う制御部17を備える。
更に、モータ8に過電流が流れていることを検出する過電流検出回路18と、蓋体5が開いている状態あるいはモータ8に過電流が流れている状態では、モータ8の駆動を停止するロジックIC19を備える。
モータ駆動回路15は、Hブリッジ回路等を備えて駆動手段を構成し、モータ8の正転と逆転駆動を行う。
電流検出回路16は、増幅回路等を備えて電流検出手段を構成し、モータ8に流れる電流を検出して電流値信号MCを出力する。
制御部17は、CPUやメモリ等を備えて制御手段を構成し、第1の蓋スイッチ11aから出力された開閉信号D1及び第2の蓋スイッチ11bから出力された開閉信号D2が入力され、開閉信号D1,D2に従って蓋体5が正常に閉じているかどうかを判断する。
本例では、図3に示すように、蓋体5を投入開口部4に取り付けて、蓋体5を回転させて閉状態でロックさせる動作で、第1の蓋スイッチ11aには、第3のマグネット12cと第1のマグネット12aが順次対向する。これにより、第1蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1は、例えばオフからオンに変化し、再びオフに変化した後にオンに変化する。
第2の蓋スイッチ11bには第2のマグネット12bが対向するので、第2蓋スイッチ11bから出力される開閉信号D2は、例えばオフからオンに変化する。
制御部17は、開閉信号D1及び開閉信号D2を監視して、蓋体5が閉じたことを示す開閉信号D1及び開閉信号D2が入力されると、その変化のパターンから、蓋体5を閉じる動作が行われているかどうか判断し、蓋体5を閉じる動作が行われていないと判断すると、モータ8を駆動しない。
更に、蓋体5が閉じたことを示す開閉信号D1が第1の蓋スイッチ11aから所定の割込時間内に連続して入力され、かつ検出回数が所定の開閉判断回数に達し、同時に、蓋体5が閉じたことを示す開閉信号D2が第2の蓋スイッチ11bから割込時間内に連続して入力され、かつ検出回数が開閉判断回数に達すると、制御部17は蓋体5が正常に閉じたと判断する。
そして、制御部17は、蓋体5が閉じていると判断すると、モータ8の正転を指示する正転指示信号FP1,FN1と、モータ8の逆転を指示する逆転指示信号RP2,RN2を、予め定められた一定期間毎に交互に出力し、モータ8が一定期間毎に正転と逆転を繰り返す制御を行う。
これに対して、蓋体5が閉じたことを示す開閉信号が連続して入力されない場合は、蓋体5が開いていると判断して、正転指示信号FP1,FN1及び逆転指示信号RP2,RN2の出力を停止する。
また、制御部17は、電流検出回路16から出力された電流値信号MCが入力され、モータ8に過電流が流れているか判断する。
本例では、制御部17は、正転指示信号FP1,FN1あるいは逆転指示信号RP2,RN2を出力してモータ8の駆動を開始すると、予め定められた待機時間を経過してから、電流値が閾値以上か否かを監視する。閾値以上の電流検出後、電流値を積算し、積算平均値が閾値以上であると、過電流が流れていると判断する。
そして、過電流検出時間が所定の過電流検出設定時間を超えると、制御部17は、正転指示信号FP1,FN1の出力時は逆転指示信号RP2,RN2を出力し、逆転指示信号RP2,RN2の出力時は正転指示信号FP1,FN1を出力して、モータ8の回転方向を反転させる。
更に、制御部17は、過電流の検出回数を計数し、反転回数が予め定められたエラー判定回数以上の場合は、モータ8の駆動を停止する制御を行う。
なお、待機時間を設定するのは、モータ8の回転開始直後には、過電流と判断する閾値を超える突入電流が流れるので、この突入電流を過電流として検出しないようにするためである。
過電流検出回路18は、コンデンサとコンパレータ等を利用したハードウエアタイマ回路と、ハードウエアタイマ回路の出力を保持するラッチ回路を備えて過電流検出手段を構成する。
過電流検出回路18は、電流検出回路16から出力される電流値信号MCが入力され、モータ8に所定値以上の過電流が流れると、ハードウエアタイマ回路を構成するコンデンサに電荷が充電される。
過電流検出回路18では、モータ8に過電流が流れ続けると、回路の時定数で設定されたタイマ作動時間でコンデンサの端子間電圧が参照電圧に達して、例えばハードウエアタイマ回路の出力がオンとなり、これによりラッチ回路が動作して、過電流検出信号OCを出力し続ける。
ここで、モータ8に過電流が流れると、制御部17が正常に動作していれば、上述したように、過電流検出時間が過電流検出設定時間を超えるとモータ8の反転駆動制御が行われる。モータ8の反転駆動制御では、モータ8の駆動を一度停止するので、過電流検出回路18のハードウエアタイマ回路を構成するコンデンサは放電する。
過電流検出回路18においては、コンデンサの端子間電圧が参照電圧に達するタイマ作動時間が、モータ8を反転駆動する過電流検出設定時間より長く設定される。これにより、モータ8に過電流が流れても、制御部17が正常に動作していれば、コンデンサの端子間電圧が参照電圧に達する前にモータ8が反転駆動制御され、過電流検出回路18から過電流検出信号OCは出力されない。
これに対して、制御部17が正常に動作せずに、モータ8に過電流が流れ続けると、上述したように、タイマ作動時間経過後に過電流検出信号OCが出力される。
ロジックIC19は、論理集積回路等を備えて論理演算手段を構成する。ロジックIC19は、第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1及び第2の蓋スイッチ11bから出力される開閉信号D2が入力される。また、過電流検出回路18から出力される過電流検出信号OCが入力される。更に、制御部17から出力される正転指示信号FP1,FN1及び逆転指示信号RP2,RN2が入力される。
ロジックIC19では、制御部17から正転指示信号FP1あるいは逆転指示信号RP2が入力されると、第1の蓋スイッチ11aから入力された開閉信号D1と、過電流検出回路18から入力された過電流検出信号OCに応じて、正転駆動信号P1あるいは逆転駆動信号P2を出力するように構成される。
また、ロジックIC19では、制御部17から正転指示信号FN1あるいは逆転指示信号RN2が入力されると、第2の蓋スイッチ11bから入力された開閉信号D2と、過電流検出回路18から入力された過電流検出信号OCに応じて、正転駆動信号N1あるいは逆転駆動信号N2を出力するように構成される。
すなわち、モータ8を正転駆動するため、制御部17から正転指示信号FP1,FN1が出力されると、ロジックIC19では、制御部17からは正転指示信号FP1が入力され、第1の蓋スイッチ11aからは蓋体5が閉じたことを示す開閉信号D1が入力され、過電流検出回路18からは過電流検出信号OCが入力されない場合は、正転駆動信号P1を出力する。
同様に、制御部17からは正転指示信号FN1が入力され、第2の蓋スイッチ11bからは蓋体5が閉じたことを示す開閉信号D2が入力され、過電流検出回路18からは過電流検出信号OCが入力されない場合は、正転駆動信号N1を出力する。
これに対して、第1の蓋スイッチ11aから蓋体5が開いていることを示す開閉信号D1が入力された場合、あるいは過電流検出回路18から過電流検出信号OCが入力された場合は、正転指示信号FP1が入力されても、正転駆動信号P1は出力されない。
また、第2の蓋スイッチ11bから蓋体5が開いていることを示す開閉信号D2が入力された場合、あるいは過電流検出回路18から過電流検出信号OCが入力された場合は、正転指示信号FN1が入力されても、正転駆動信号N1は出力されない。
モータ駆動回路15は、正転駆動信号P1,N1が入力されると、モータ8を正転駆動する。これにより、制御部17の誤動作等で正転指示信号FP1,FN1が入力されても、蓋体5が開いている状態、あるいはモータ8に過電流が流れている状態では、ロジックIC19からは正転駆動信号P1,N1が出力されず、モータ8は駆動されない。
また、正転駆動信号P1は第1の蓋スイッチ11aから入力された開閉信号D1に応じて出力され、正転駆動信号N1は第2の蓋スイッチ11bから入力された開閉信号D2に応じて出力されるので、第1の蓋スイッチ11aと第2の蓋スイッチ11bのどちらか一方で蓋体5が閉じていることを検出しても、ロジックIC19からは正転駆動信号P1と正転駆動信号N1のどちらか一方しか出力されず、モータ8は駆動されない。
モータ8を逆転駆動するため、制御部17から逆転指示信号RP2,RN2が出力されると、ロジックIC19では、制御部17からは逆転指示信号RP2が入力され、第1の蓋スイッチ11aからは蓋体5が閉じたことを示す開閉信号D1が入力され、過電流検出回路18からは過電流検出信号OCが入力されない場合は、逆転駆動信号P2を出力する。
同様に、制御部17からは逆転指示信号RN2が入力され、第2の蓋スイッチ11bからは蓋体5が閉じたことを示す開閉信号D2が入力され、過電流検出回路18からは過電流検出信号OCが入力されない場合は、逆転駆動信号N2を出力する。
これに対して、第1の蓋スイッチ11aから蓋体5が開いていることを示す開閉信号D1が入力された場合、あるいは過電流検出回路18から過電流検出信号OCが入力された場合は、逆転指示信号RP2が入力されても、逆転駆動信号P2は出力されない。
また、第2の蓋スイッチ11bから蓋体5が開いていることを示す開閉信号D2が入力された場合、あるいは過電流検出回路18から過電流検出信号OCが入力された場合は、逆転指示信号RN2が入力されても、逆転駆動信号N2は出力されない。
モータ駆動回路15は、逆転駆動信号P2,N2が入力されると、モータ8を逆転駆動する。これにより、制御部17の誤動作等で逆転指示信号RP2,RN2が入力されても、蓋体5が開いている状態、あるいはモータ8に過電流が流れている状態では、ロジックIC19からは逆転駆動信号P2,N2が出力されず、モータ8は駆動されない。
また、逆転駆動信号P2は第1の蓋スイッチ11aから入力された開閉信号D1に応じて出力され、逆転駆動信号N2は第2の蓋スイッチ11bから入力された開閉信号D2に応じて出力されるので、第1の蓋スイッチ11aと第2の蓋スイッチ11bのどちらか一方で蓋体5が閉じていることを検出しても、ロジックIC19からは逆転駆動信号P2と逆転駆動信号N2のどちらか一方しか出力されず、モータ8は駆動されない。
<生ゴミ処理装置の破砕ユニットの構成例>
図4および図5は本実施の形態の生ゴミ処理装置1を構成する破砕ユニット6を示し、図4は破砕ユニット6の正面断面図、図5は破砕ユニット6の要部分解斜視図である。
破砕ユニット6は、図5に示す第1回転破砕刃21、第2固定破砕刃22、第3回転破砕刃23、第4固定破砕刃24および第5回転破砕刃25を、図4に示すようにハウジング26に収容して1つのユニット構成としている。
ハウジング26は円筒形状で、図2に示すホッパー3の投入開口部4から挿入され、所定の向きで装着される。ホッパー3に装着された破砕ユニット6は、ハウジング26がホッパー3の内周面で保持されて破砕室を構成する。
ハウジング26は内周面の下端にフランジ部26aが形成される。図4に示すように、第4固定破砕刃24がフランジ部26aに保持されて、各破砕刃はハウジング26に収容される。
また、ハウジング26は内周面に上端から下端にかけて2本の縦溝26bが180度間隔で形成される。後述するように、第2固定破砕刃22および第4固定破砕刃24は、縦溝26bに係合する形状を有することによって、ハウジング26に回転出来ない状態で保持される。
更に、ハウジング26にハンドル26cを備えることで、破砕ユニット6は、このハンドル26cを持ってホッパー3に対して着脱できるようにしてある。
第1回転破砕刃21は、図5に示すように、軸受部27の側部から水平に延びる1本の攪拌アーム28を備え、攪拌アーム28の回転方向における前後両面に押し込み面29aが形成される。
押し込み面29aは、攪拌アーム28の両側面において上端が下端に対して突出する方向に傾斜した斜面である。攪拌アーム28の両側面に押し込み面29aを形成することで、第1回転破砕刃21は、双方向の回転動作で押し込み面29aに接した生ゴミに対して、下方に押し付ける力を加えることができる。これにより、第1回転破砕刃21は、回転動作で生ゴミを取り込み、下段の破砕刃へと押し込む。
また、第1回転破砕刃21は、押し込み面29aの下端側にそれぞれエッジ29bが形成され、第2固定破砕刃22との協働で生ゴミを粗く破砕する破砕刃として機能する。
更に、第1回転破砕刃21は、攪拌アーム28の上面にハンドル28aが形成される。第1回転破砕刃21は、各回転破砕刃と一体となって回転する構成であるので、最上段の第1回転破砕刃21にハンドル28aを形成することで、直接破砕刃に触れることなく、各回転破砕刃を回転できるようになっている。
すなわち、図4に示す破砕ユニット6を図2に示すようにホッパー3に取り付ける際に、駆動軸7aとの連結のため各回転破砕刃の向きを調整する場合、ハンドル28aを操作すれば、直接破砕刃に触れることなく、回転破砕刃の向きが調整できる。
第1回転破砕刃21は、軸受部27に軸取付孔27aが貫通形成される。軸取付孔27aは断面形状が略D型状で、第3回転破砕刃23の後述する軸部が回転できない状態で嵌められる。
第2固定破砕刃22は、ハブ30から180度間隔で水平に延びる2本のアーム31を備える。各アーム31は平板形状で、両側面の上下端にはエッジ32aおよびエッジ32bが形成され、上述した第1回転破砕刃21および第3回転破砕刃23との協働で破砕刃として機能する。
各アーム31の先端にはタブ33が形成される。タブ33は図4に示すハウジング26の縦溝26bに嵌合して、第2固定破砕刃22の回転を規制する。また、タブ33には脚部33aが形成され、第2固定破砕刃22と第4固定破砕刃24との間に所定の高さの隙間が形成されるようにしてある。更に、ハブ30の内径は第3回転破砕刃23の後述する軸部の径より大きく、第3回転破砕刃23の軸部と干渉しない寸法となっている。
第3回転破砕刃23は、ハブ34から120度間隔で放射状に延びる3本のアーム35を備える。各アーム35は底面に所定のピッチを有する櫛歯部35aが形成される。
第3回転破砕刃23のハブ34は、上側に第1の軸部34aを備えると共に、下側に図4に示すように第2の軸部34bを備える。第1の軸部34aは、第2固定破砕刃22のハブ30に対して回転自在に嵌る。また、第1の軸部34aは、上端側の断面形状が略D型状で、第1回転破砕刃21の軸取付孔27aが回転不能に嵌る。更に、第1の軸部34aの先端には、ナット36aが締結されるネジ部34cが形成される。
第2の軸部34bは、第4固定破砕刃24が回転自在に嵌る。また、第2の軸部34bは下端側に第5回転破砕刃25に嵌る角軸部34dが形成される。更に、角軸部34dの底面に、図4に示すようにネジ36bが締結されるネジ穴34eが形成される。
第4固定破砕刃24は、ハブ37から等間隔で接線方向に放射状に延びる8本のアーム38をリング39が囲んだ形状である。リング39の外周には180度間隔で放射方向に突出するタブ39aが形成される。タブ39aは図4に示すハウジング26の縦溝26bに嵌合して、第4固定破砕刃24の回転を規制する。
また、タブ39aは所定の高さを有し、第2固定破砕刃22の脚部33aがタブ39aの上面に載ることで、第2固定破砕刃22と第4固定破砕刃24との間に、第3回転破砕刃23が入る所定の高さの隙間が形成されるようにしてある。更に、ハブ37の内径は第3回転破砕刃23の第2の軸部34bの径より大きく、第2の軸部34bと干渉しない寸法となっている。
第4固定破砕刃24は、8本のアーム38の中で、6本のアーム38は上面に櫛歯部38aが形成される。第4固定破砕刃24の櫛歯部38aは、第3回転破砕刃23の櫛歯部35aと噛み合うピッチを有し、図4に示すように、第3回転破砕刃23と第4固定破砕刃24を重ねると、両者の櫛歯部35a,38aは僅かな隙間が形成される噛み合い状態となる。
これにより、第4固定破砕刃24の櫛歯部38aは、上段の破砕刃から送り込まれた生ゴミを、第3回転破砕刃23の櫛歯部35aとの協働で破砕する。
さて、上述したように、第3回転破砕刃23のアーム35は3本、第4固定破砕刃24のアーム38は8本であるので、アーム35同士の間隔に対してアーム38同士の間隔が狭い。
このため、8本全てのアーム38に櫛歯部38aを設けると、第3回転破砕刃23のアーム35の間に常に第4固定破砕刃24の櫛歯部38aが存在する状態となり、ある程度の大きさのブロック形状の生ゴミが投入された場合に、第3回転破砕刃23のアーム35間に生ゴミが入り込まず、破砕されにくくなる現象が発生する。
そこで、第4固定破砕刃24において、8本のアーム38の中で、例えば2本のアーム38bには櫛歯部38aを設けないことで、第3回転破砕刃23の回転動作中に、第4固定破砕刃24の櫛歯部38aを設けていないアーム38bが第3回転破砕刃23のアーム35の間に位置する場合は、円周方向に広い空間が形成されるようにする。
これにより、ある程度の大きさのブロック形状の生ゴミが投入された場合でも、第3回転破砕刃23のアーム35間に生ゴミが入り込み、第3回転破砕刃23の回転動作で櫛歯部35aと第4固定破砕刃24の他のアーム38の櫛歯部38aとの協働で生ゴミが破砕される。
なお、第4固定破砕刃24において櫛歯部38aを設けないアーム38bの数が多いと破砕能力が低下するので、例えば8本のアーム38を備える場合は、櫛歯部38aを設けないアーム38bは2本程度が望ましい。
また、各アーム38はハブ37の接線方向に沿って放射状に延在することで、第3回転破砕刃23が回転する際に、第4固定破砕刃24との噛合点を円周方向にずらして、破砕負荷のピークの抑制および負荷の平坦化を図っている。
第5回転破砕刃25は円板形状で、図4に示すハブ40を除く全面に多数のスリット41を配列している。なお、本例の第5回転破砕刃25においては、複数のスリット群が形成され、各スリット群においては、隣接するスリット41同士は略平行に配列される。
第5回転破砕刃25の上面は平面で、第4固定破砕刃24の各アーム38の底面に接しながら回転する。また、スリット41は第5回転破砕刃25を表裏貫通し、スリット41の上面側開口縁部には鋭利なエッジが形成される。
第3回転破砕刃23の櫛歯部35aと第4固定破砕刃24の櫛歯部38aにより破砕されて第5回転破砕刃25の上面に落下した生ゴミはスリット41に引っ掛かり、第5回転破砕刃25が回転することでスリット41に押し付けられて、スリット41のエッジ部分により破砕される。そして、細かく破砕された生ゴミは、スリット41を通って下方へ落下し、図2に示すホッパー3の底板10を通り排水管接続口9から外部へと排出される。
さて、スリット41は、図4に示すように、中間に段差部が形成され、上面側の開口より底面側の開口を拡大し、スリット41内に押し込まれた生ゴミが落下しやすいようにしてある。
第5回転破砕刃25のハブ40は、上面側に第3回転破砕刃23の角軸部34dが嵌る角穴部40aが形成される。また、ハブ40の底面側には、図1に示す駆動軸7aが嵌る角穴部40bが形成される。更に、角穴部40aと角穴部40bの間は、ネジ36bが通る貫通孔40cが形成される。
次に、各破砕刃を組み立てた状態について図4,図5を参照して説明する。第3回転破砕刃23の第2の軸部34bに第4固定破砕刃24のハブ37が回転自在に嵌められ、第2の軸部34bの角軸部34dが第5回転破砕刃25の角穴部40aに嵌められる。
そして、第5回転破砕刃25の角穴部40b側からネジ36bが角軸部34dのネジ穴34eに締結されて、第3回転破砕刃23と第5回転破砕刃25が一体に構成される。
また、第3回転破砕刃23の第1の軸部34aに第2固定破砕刃22のハブ30が回転自在に嵌められ、更に第1の軸部34aに第1回転破砕刃21の軸取付孔27aが回転不能に嵌められる。
そして、第1の軸部34aのネジ部34cにナット36aが締結されて、第1回転破砕刃21と第3回転破砕刃23が一体に構成され、第1回転破砕刃21、第3回転破砕刃23および第5回転破砕刃25が、第2固定破砕刃22および第4固定破砕刃24を挟み込んだ形態で一体となる。
なお、上述したように一体とされた各破砕刃のハウジング26への取り付けは、第2固定破砕刃22のタブ33および第4固定破砕刃24のタブ39aをハウジング26の縦溝26bに嵌めることで、第2固定破砕刃22および第4固定破砕刃24は回転不能にハウジング26に保持される。
そして、縦溝26bに保持金具26dを嵌め、図示しないネジ等で固定することで、各破砕刃は、保持金具26dとフランジ部26aとで上下方向への移動が不可能に保持される。これにより、ハウジング26に対して第1回転破砕刃21、第3回転破砕刃23および第5回転破砕刃25が回転自在となる。
そして、図4に示すように、第1回転破砕刃21、第2固定破砕刃22、第3回転破砕刃23、第4固定破砕刃24および第5回転破砕刃25は、上下の間隔がほとんど無い状態で重なるように寸法設定してあり、破砕された生ゴミが破砕刃の上下の隙間に入り込んで破砕ユニット4内に残ることが無いようにしている。
<蓋体を閉じる動作制御例>
図6(a),(b)は蓋体5を閉じる際の処理例を示すフローチャート、図7は蓋体5を閉じる動作を示す説明図、図8は蓋体5を閉じる際の第1の蓋スイッチ11a及び第2の蓋スイッチ11bの出力パターンを示すタイミングチャートで、まず、図6(a)のフローチャートを参照して、蓋体5を閉じる動作時の制御について説明する。なお、図中において、第1の蓋スイッチ11aはSW1として、第2の蓋スイッチ11bはSW2として示されている。
ステップSA1:蓋体5を所定の向きで投入開口部4に嵌める。図7(a)に示すように、蓋体5を所定の向きで投入開口部4に嵌めると、蓋体5の第3のマグネット12cが投入開口部4の第1の蓋スイッチ11aと対向する。この段階では、第2の蓋スイッチ11bにはマグネットは対向しない。
これにより、図8に(1)で示すように、第1の蓋スイッチ11a(SW1)から出力される開閉信号D1はオンとなり、第2の蓋スイッチ11b(SW2)から出力される開閉信号D2はオフとなる。
ステップSA2:蓋体5を閉状態でロックされる方向に回転させる。図7(b)に示すように、閉状態でロックされる矢印a方向に蓋体5を回転させると、第3のマグネット12cが第1の蓋スイッチ11aと対向する位置から外れる。この段階では、第2の蓋スイッチ11bにはマグネットは対向しない。
これにより、図8に(2)で示すように、第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1はオフとなり、第2の蓋スイッチ11bから出力される開閉信号D2はオフとなる。
ステップSA3:図1で説明した制御部17は、第1の蓋スイッチ11a及び第2の蓋スイッチ11bの出力を監視し、第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1の出力がオンからオフに変化すると、タイマをスタートして装着確認時間T1の計時を開始する。本例では、装着確認時間T1は例えば2秒に設定される。
ステップSA4:制御部17は、第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1の出力がオンからオフに変化してから、装着確認時間T1が経過したか判断する。
ステップSA5:ステップSA4で、装着確認時間T1が経過していないと判断すると、制御部17は、第1の蓋スイッチ11a及び第2の蓋スイッチ11bの出力を監視し、第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1と、第2の蓋スイッチ11bから出力される開閉信号D2が共にオンとなったか判断する。
ステップSA6:制御部17は、第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1と、第2の蓋スイッチ11bから出力される開閉信号D2が共にオンになったと判断すると、蓋体5を閉じる動作が正常に行われたと判断する。
図7(c)に示すように、閉状態でロックされる位置まで蓋体5を回転させると、蓋体5の第1のマグネット12aが第1の蓋スイッチ11aに対向すると共に、第2のマグネット12bが第2の蓋スイッチ11bに対向する。これにより、図8に(3)で示すように、第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1はオンとなり、第2の蓋スイッチ11bから出力される開閉信号D2はオンとなる。
制御部17は、図8に示すように、第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1がオンからオフに変化した後、開閉信号D1と、第2の蓋スイッチ11bから出力される開閉信号D2が同じタイミングでオンに変化すると、蓋体5を閉じる動作が正常に行われたと判断して、後述する蓋体5の開閉判断を行い、蓋体5が閉じていると判断すると、モータ8の駆動処理を行う。
本例では、開閉信号D1がオンからオフに変化した後、開閉信号D1と開閉信号D2が同じタイミングでオンに変化しなければ、制御部17は蓋体5が閉じたと判断しない。
これにより、破砕刃の洗浄等の際に、磁気ブレスレット等を着けた腕が投入開口部4に挿入されることで、磁気ブレスレットの磁気を第1の蓋スイッチ11a及び第2の蓋スイッチ11bが検出して開閉信号D1と開閉信号D2が同じタイミングでオンに変化しても、制御部17は蓋体5が閉じたと判断せず、モータ8は駆動されない。よって、モータ8の誤動作が防止され、安全性が向上する。
ステップSA7:ステップSA4で、装着確認時間T1が経過したと判断すると、制御部17は、ブザー20を鳴らして警告を発する。
本例では、第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1の出力がオンからオフに変化すると、蓋体5を閉じる動作が開始されたと判断する。そして、装着確認時間T1が経過しても、第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1と、第2の蓋スイッチ11bから出力される開閉信号D2が共にオンとならない場合は、蓋体5が投入開口部4に嵌められたものの、閉状態でロックするための回転動作が正常に行われていない等によって蓋体5が誤装着の状態であると判断して、ブザー20を鳴らす。これにより、蓋体5が正常に閉じていないことをユーザに警告することができる。
なお、蓋体5が投入開口部4から外れている状態では、第1の蓋スイッチ11a及び第2の蓋スイッチ11bは共にマグネットを検出せず、開閉信号D1,D2は共にオフである。そして、開閉信号D1がオンからオフに変化せず、開閉信号D1,D2が共にオフである場合は、蓋体5が開いていると判断して、ブザー20を鳴らさない。これにより、通常の蓋体5が開いている状態では警告は発せられず、通常の蓋体5が開いている状態と、蓋体5が誤装着の状態を区別して、蓋体5が誤装着の状態をユーザに警告することができる。
また、蓋体5が誤装着の状態で警告を発した後は、一度蓋体5を取り外して、再度蓋体5を装着させるリトライ処理を行わせることで、誤検出を防いで安全性を向上させる。
ここで、本例では、上述したステップSA7において、ブザー20を鳴らしてユーザに警告するように設定されているが、ブザー20に代えて、LED(発光ダイオード)等の表示手段を用いて点灯警告するようにしても良く、ステップSA7においては、生ゴミ処理装置1に備えた警報手段を作動させることが可能な警報信号を出力することが可能であれば良い。
また、図6(b)のフローチャートに示すように、図6(a)のフローチャートのステップSA7に代えて、ステップSA4で装着確認時間T1が経過したと判断すると、ステップSA1の直前に制御を戻すようにしても良い。
この場合も、一度蓋体5を取り外して、再度蓋体5を正規の手順に沿って装着し直すことが必要となり、誤検出を防いで安全性を向上させることができる。
<蓋体の開閉判断のソフトウエア処理例>
図9は蓋体5の開閉を判断する処理例を示すフローチャート、図10は蓋体5の開閉による第1の蓋スイッチ11a及び第2の蓋スイッチ11bの出力パターンを示すタイミングチャートで、次に、蓋体5の開閉判断時の制御について説明する。
ステップSB1:蓋体5を閉じる動作で、蓋体5が投入開口部4に閉状態でロックされると、図6のステップSA6で説明したように、第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1及び第2の蓋スイッチ11bから出力される開閉信号D2が共にオンとなる。
ステップSB2:制御部17は、所定の割込時間T2毎に第1の蓋スイッチ11a及び第2の蓋スイッチ11bの出力を監視する。そして、第1の蓋スイッチ11a及び第2の蓋スイッチ11bの出力が共にオンとなって、蓋体5が閉じていることを示す開閉信号D1及び開閉信号D2が入力されると、割込時間T2内に開閉信号D1,D2のオンが連続して検出され、かつ、オンの回数が所定の開閉判断回数K1に達したか判断する。本例では、割込時間T2は5ms、開閉判断回数K1は10回に設定される。
ステップSB3:ステップSB2で、割込時間T2(=5ms)内に開閉信号D1及び開閉信号D2のオンが連続して検出され、かつ、オンの回数が開閉判断回数K1(=10回)に達すると、制御部17は、蓋体5が正常に閉じていると判断する。そして、後述するモータ8の駆動制御を行う。
ステップSB4:ステップSB2で、開閉信号D1及び開閉信号D2のオンの回数が開閉判断回数K1に達する前に、開閉信号D1あるいは開閉信号D2のどちらか一方でもオフとなると、制御部17は、蓋体5が開いていると判断する。
ステップSB5:制御部17は、蓋体5が開いていると判断すると、モータ8の停止制御を行い、モータ8を停止状態で保持する。
図10(a)に第1の蓋スイッチ11a及び第2の蓋スイッチ11bの出力を読む割込みタイミングを示す。本例では、制御部17は5ms毎の割込みで第1の蓋スイッチ11aの出力及び第2の蓋スイッチ11bの出力を読み込む。
図10(b)に蓋体5が正常に閉じている状態を示す。蓋体5が正常に閉じていると、第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1及び第2の蓋スイッチ11bから出力される開閉信号D2は、オンが連続する。
これにより、蓋体5が正常に閉じていれば、制御部17では、5msの割込時間毎に、開閉信号D1及び開閉信号D2のオンが連続して10回以上検出されるので、蓋体5が正常に閉じていると判断することができる。
図10(c)に蓋体5が途中で開けられた場合等の異常時の状態を示す。蓋体5が開けられると、第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1及び第2の蓋スイッチ11bから出力される開閉信号D2は、オンからオフに変化する。
これにより、蓋体5が途中で開けられた場合等の異常時には、制御部17における割込時間内の開閉信号D1,D2のオンの検出回数は10回以下となるので、蓋体5が開けられたと判断することができる。
このように、5ms毎の割込時間毎に、第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1及び第2の蓋スイッチ11bから出力される開閉信号D2から蓋体5の開閉を判断することで、ユーザの開閉動作で蓋体5が開けられたこと等が確実かつ即座に検出される。
よって、1度閉じられた蓋体5が開けられた場合等に、モータ8の駆動を開始せずに停止状態で保持できる。また、モータ8の駆動開始後でも蓋体5が開けられれば、即座にモータ8の駆動を停止できる。
<モータの駆動制御の全体の流れ>
図11はモータ8の駆動制御の全体処理例を示すフローチャートで、まず、モータ8の駆動制御の全体の流れについて説明する。
ステップSC1:制御部17は、蓋体5が正常に閉じたと判断するまでは、モータ8の駆動を停止する。
ステップSC2:制御部17は、図9のステップSB2で説明したように、割込時間T2(=5ms)内に第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1及び第2の蓋スイッチ11bから出力される開閉信号D2のオンが連続して検出され、かつ、オンの回数が所定の開閉判断回数K1(=10回)に達することで、蓋体5が正常に閉じているか判断する。
ステップSC3:制御部17は、蓋体5が正常に閉じていると判断すると、過電流検出回路18から出力される過電流検出信号OCを未検出であるか判断する。
ステップSC4:制御部17は、過電流検出回路18から過電流検出信号OCが出力されておらず、過電流検出信号OCを未検出であると判断すると、反転回数値をリセットして「0」をセットする。また、モータ駆動回路15を制御して停止制御を行う。更に、タイマをスタートして全体駆動時間T3の計時を開始する。
本例では、停止制御として、まず、モータ8の端子間を開放してオープン状態とする。オープン状態とする時間は例えば150msである。次に、モータ8の端子間を短絡してブレーキ状態とする。ブレーキ状態とする時間は例えば100msである。そして、停止制御による250ms経過後、全体駆動時間T3の計時を開始する。本例では、全体駆動時間T3は例えば1分に設定される。
ステップSC5:制御部17は、停止制御を行って全体駆動時間T3の計時を開始すると、所定のプログラムに従って、後述する図12に示すモータ8の回転制御を行う。
ステップSC6:制御部17は、全体駆動時間T3(=1分)が経過したか判断し、全体駆動時間T3が経過すると、モータ8の駆動を停止する。
<モータ回転制御のソフトウエア処理>
図12はモータ8の回転制御のソフトウエア処理例を示すフローチャートで、次に、モータ8の回転制御の詳細を説明する。
ステップSD1:制御部17は、モータ8の端子間を開放してオープン状態とする。オープン状態とする時間は例えば150msである。
ステップSD2:制御部17は、まず、モータ8を正転駆動するため、正転指示信号FP1,FN1を出力する。制御部17から正転指示信号FP1,FN1が出力されると、蓋体5が正常に閉じており、かつ、過電流が検出されていない状態であれば、ロジックIC19から正転駆動信号P1,N1が出力される。なお、ロジックIC19によるフェールセーフ機能の説明は後述する。
ステップSD3:モータ駆動回路15は、正転駆動信号P1,N1が入力されると、モータ8を正転駆動する。これにより、モータ8が正転方向への回転を開始する。
ステップSD4:制御部17は、正転指示信号FP1,FN1を出力してモータ8の正転駆動を開始すると、待機時間T4を経過してから、電流検出回路16から出力される電流値信号MCを読み込む。本例では、待機時間T4は100msに設定される。
図13は通常時のモータ駆動制御タイミングチャート、図14は過電流時のモータ駆動制御タイミングチャートである。ここで、図13及び図14に示すタイムチャートにおいて、図13(a)及び図14(a)は、第1の蓋スイッチ11aから出力される開閉信号D1及び第2の蓋スイッチ11bから出力される開閉信号D2を示す。また、図13(b)及び図14(b)は、モータ8に流れる電流の波形を示し、図13(c)及び図14(c)は、全体駆動時間T3を計時するタイマの動作波形を示す。
図13(b)及び図14(b)に示すように、モータ8の駆動を開始すると、突入電流が流れる。制御部17は、後述するように、電流検出回路16から出力される電流値信号MCを読み込んで、過電流が流れているかどうか判断する。
制御部17では、過電流と判断する閾値を例えば1.5Aに設定して、過電流検出閾値以上の電流が流れると、過電流が流れていると判断する。ここで、突入電流は1.5A以上であるので、突入電流が過電流と判断されてしまう。
そこで、制御部17は、モータ8の駆動を開始した後、待機時間T4(=100ms)の間は電流検出回路16から出力される電流値信号MCの読み込みを行わず、過電流の判断を行わない。これにより、突入電流が過電流と誤判断されることを防ぐことができる。
ステップSD5:制御部17は、正転指示信号FP1,FN1を出力してモータ8の正転駆動を開始し、待機時間T4を経過すると、タイマをスタートして正転駆動時間T5の計時を開始する。本例では、正転駆動時間T5は5秒に設定される。
ステップSD6:制御部17は、モータの回転駆動中は、所定のプログラムに従って、後述する図15に示す過電流検出制御を行う。
ステップSD7:制御部17は、正転駆動時間T5(=5秒)が経過したか判断する。
ステップSD8:制御部17は、正転駆動時間T5が経過したと判断すると、まず、モータ8の端子間を開放してオープン状態とする。オープン状態とする時間は例えば150msである。モータ8をオープン状態とすることで、モータ8は惰性で回転する。
ステップSD9:次に、制御部17は、モータ8の端子間を短絡してブレーキ状態とする。ブレーキ状態とする時間は例えば100msである。モータ8をブレーキ状態とすることで、モータ8の回転は強制的に停止させられる。上述したステップSD1〜ステップSD9までの処理で、正転駆動制御の1サイクルが実行される。
ステップSD10:制御部17は、モータ8の端子間を開放してオープン状態とする。オープン状態とする時間は例えば150msである。
ステップSD11:制御部17は、モータ8を逆転駆動するため、逆転指示信号RP2,RN2を出力する。制御部17から正転指示信号RP2,RN2が出力されると、蓋体5が正常に閉じており、かつ、過電流が検出されていない状態であれば、ロジックIC19から逆転駆動信号P2,N2が出力される。
ステップSD12:モータ駆動回路15は、逆転駆動信号P2,N2が入力されると、モータ8を逆転駆動する。これにより、モータ8が逆転方向への回転を開始する。
ステップSD13:制御部17は、逆転指示信号RP2,RN2を出力してモータ8の逆転駆動を開始すると、正転駆動時と同様に、突入電流を過電流と誤検出しないために、待機時間T4を経過してから、電流検出回路16から出力される電流値信号MCを読み込む。
ステップSD14:制御部17は、逆転指示信号RP2,RN2を出力してモータ8の逆転駆動を開始し、待機時間T4を経過すると、タイマをスタートして逆転駆動時間T6の計時を開始する。本例では、逆転駆動時間T6は正転駆動時間T5と同じ5秒に設定される。
ステップSD15:制御部17は、モータの回転駆動中は、所定のプログラムに従って、後述する図15に示す過電流検出制御を行う。
ステップSD16:制御部17は、逆転駆動時間T6(=5秒)が経過したか判断する。
ステップSD17:制御部17は、逆転駆動時間T6が経過したと判断すると、まず、モータ8の端子間を開放してオープン状態とする。オープン状態とする時間は例えば150msである。モータ8をオープン状態とすることで、モータ8は惰性で回転する。
ステップSD18:次に、制御部17は、モータ8の端子間を短絡してブレーキ状態とする。ブレーキ状態とする時間は例えば100msである。モータ8をブレーキ状態とすることで、モータ8の回転は強制的に停止させられる。上述したステップSD10〜ステップSD18までの処理で、逆転駆動制御の1サイクルが実行される。
そして、図11のステップSC6で全体駆動時間T3が経過したと判断するまで、制御部17は、過電流を検出しなければ、図12に示すフローチャートに従い5秒毎にモータ8の正転と逆転を繰り返す。
モータ8が正転と逆転を繰り返すと、図4,図5で説明した各回転破砕刃が正転と逆転を繰り返すことで、破砕ユニット6に投入された生ゴミは万弁なく攪拌され、細かく破砕される。これにより、破砕能力が向上する。
また、モータ8としてブラシを備えたモータを使用している場合は、ブラシの摩耗が均一になり、1方向にのみモータを回転させる構成と比較して、寿命を延ばすことができる。
<過電流検出制御のソフトウエア処理>
図15〜図17はモータ8の過電流時制御のソフトウエア処理例を示すフローチャートで、次に、モータ8の過電流検出制御の詳細を説明する。
ステップSE1:制御部17は、正転指示信号FP1,FN1あるいは逆転指示信号RP2,RN2を出力してモータ8の駆動を開始すると、図12のステップSD4及びステップSD13で説明したように、電流検出回路16から出力される電流値信号MCを、待機時間T4が経過してから読み込む。そして、モータ8に流れる電流値が過電流検出閾値以上か判断する。
ステップSE2:制御部17は、過電流検出閾値以上の電流を検出すると、電流値を積算し、積算平均値を算出する。
図4,図5等で説明した破砕ユニット6において、回転破砕刃が通常に回転できる状態では、図13(b)に示すように、モータ8に流れる電流値は例えば600mA程度である。過電流検出閾値は1.5Aに設定されているので、通常時は制御部17は、過電流を検出しない。
これに対して、回転破砕刃と固定破砕刃に貝殻等の硬質な厨芥が噛み込まれる等により回転破砕刃が正常に回転できなくなったり、スプーン等の非破砕物が噛み込まれて回転破砕刃がロックして、過負荷が掛かる状態となると、モータ8に大電流が流れる。これにより、図14(b)に示すように、モータ8に流れる電流値は過電流検出閾値以上となる。
図18はモータ8に流れる電流の波形図で、図18(a)は電流検出回路16の出力を読む割込みタイミングを示し、図18(b)はモータ8に流れる電流の波形を模式的に示す。
モータ8が回転すると、モータ8に流れる電流値は変動する。このため、過電流検出閾値以上の電流を検出すると、所定の割込時間T2(=5ms)毎に電流値を読み込んで積算する。そして、所定の読込回数K2毎に積算電流値の平均を算出する。本例では、読込回数K2は例えば10回に設定される。
ステップSE3:制御部17は、電流検出回路16から読み込んだ電流値の積算平均値が過電流検出閾値以上であるか判断する。
ステップSE4:制御部17は、ステップSE3で電流検出回路16から読み込んだ電流値の積算平均値が過電流検出閾値以下であると判断すると、図12で説明したモータ回転制御ルーチンを続行する。
すなわち、制御部17は、電流検出回路16から出力される電流値信号MCを読み込んで、モータ8に流れる電流値が過電流検出閾値以上かを監視しながら、過電流を検出しなければ、モータ8の正転駆動制御中は正転駆動時間T5が経過するまで正転駆動を続行する。同様に、モータ8の逆転駆動制御中は逆転駆動時間T6が経過するまで逆転駆動を続行する。
ステップSE5:制御部17は、ステップSE3で電流検出回路16から読み込んだ電流値の積算平均値が過電流検出閾値以上であると判断すると、過電流が流れていると判断し、過電流検出時間が所定の過電流検出設定時間T7を超えたか判断する。本例では、過電流検出設定時間T7は250msに設定される。なお、過電流検出時間が過電流検出設定時間T7を超えていない場合は、図12で説明したモータ回転制御ルーチンを続行する。過電流を検出する状態でも、回転を続行することで、硬い破砕物等が破砕されて、回転破砕刃が正常に回転できる状態に復帰できることがある。このため、過電流検出設定時間T7を設定して回転を続行させることで、モータ8等に掛かる過負荷の影響を抑えつつ、破砕処理をリトライすることができる。
ステップSE6:制御部17は、過電流検出時間が過電流検出設定時間T7(=250ms)を超えたと判断すると、反転回数値を加算する。
ステップSE7:制御部17は、反転回数値が予め定められたエラー判定回数K3以上か判断する。本例では、エラー判定回数K3は20回に設定される。
ステップSE8:制御部17は、反転回数値がエラー判定回数K3(=20回)以下であると判断すると、図16に示すモータ8の反転制御を行う。
ステップSE9:制御部17は、反転回数値がエラー判定回数K3以上であると判断すると、図17に示すモータ8のエラー処理制御を行う。
次に、図16等を参照して反転制御について説明する。
ステップSF1:モータ8の反転制御を行うため、制御部17は、モータ8の回転方向を判断する。
ステップSF2:制御部17は、モータ8の回転方向が正転であると判断すると、逆転制御を行う。すなわち、制御部17は、まず、モータ8をオープン状態とする。オープン状態とする時間は上述したように150msである。モータ8をオープン状態とすることで、モータ8は惰性で回転する。
次に、制御部17は、モータ8をブレーキ状態とする。ブレーキ状態とする時間は上述したように100msである。モータ8をブレーキ状態とすることで、モータ8の回転は強制的に停止させられる。
そして、制御部17は、モータ8を150ms間オープン状態とした後、逆転指示信号RP2,RN2を出力する。これにより、モータ8が逆転方向への回転を開始する。
ステップSF3:制御部17は、モータ8の回転方向が逆転であると判断すると、正転制御を行う。すなわち、制御部17は、上述したようにモータ8をオープン状態とした後、ブレーキ状態とし、更にオープン状態とした後、正転指示信号FP1,FN1を出力する。これにより、モータ8が正転方向への回転を開始する。
このように、過電流を検出するとモータ8の反転制御を行うことで、図4,図5等で説明した回転破砕刃の回転方向が逆転し、過電流発生の原因となっている破砕物の噛み込み等を解消して、装置をエラーとして停止させることなく、正常な状態に復帰できる。
なお、過電流を検出してモータ8を反転させた後は、図12で説明したモータ回転制御ルーチンを続行し、再度過電流を検出すると、図15で説明した過電流検出制御ルーチンを行う。
次に、図17等を参照してモータ8のエラー処理制御について説明する。
ステップSG1:エラー処理制御では、モータ8を短時間反転駆動するため、制御部17は、モータ8の回転方向を判断する。
ステップSG2:制御部17は、モータ8の回転方向が正転であると判断すると、短時間の逆転制御を行う。すなわち、制御部17は、上述したようにモータ8をオープン状態とした後、ブレーキ状態とし、更にオープン状態とした後、逆転指示信号RP2,RN2を出力する。本例では、逆転駆動時間は150msに設定される。
ステップSG3:制御部17は、モータ8の回転方向が逆転であると判断すると、短時間の正転制御を行う。すなわち、制御部17は、上述したようにモータ8をオープン状態とした後、ブレーキ状態とし、更にオープン状態とした後、正転指示信号FP1,FN1を出力する。本例では、正転駆動時間は150msに設定される。
ステップSG4:制御部17は、ステップSG2あるいはステップSG3でモータ8の短時間の駆動制御を行うと、モータ8の停止制御を行う。例えば、制御部17は、まず、モータ8をオープン状態とする。オープン状態とする時間は上述したように150msである。次に、制御部17は、モータ8をブレーキ状態とする。ブレーキ状態とする時間は上述したように100msである。そして、モータ8をオープン状態として処理を終了する。
反転回数値がエラー判定回数K3以上である場合は、スプーン等の非破砕物を噛み込んでおり、反転駆動制御しても噛み込みを解消できない可能性があるので、モータ8の駆動を停止する。
なお、反転回数値がエラー判定回数K3以上である場合のモータ8の停止処理で、モータ8を短時間反転駆動すると、図2等で説明した破砕ユニット6の回転破砕刃と減速ユニット7の駆動軸7aの食い込みを防ぐことができ、エラー発生時の破砕ユニット6の取り出しが容易に行えるようになる。
上述したように、モータ8に流れる電流値は変動するので、電流検出回路16から読み込んだ電流値の積算平均値から過電流が流れているか否か判断することで、過電流の誤検出を防ぐことができる。これにより、過電流の検出精度が向上し、不必要な反転制御を防いで、破砕処理時間の短縮を図ることができる。
また、過負荷が掛かって反転制御が必要な場合は、これを確実に検出できるので、反転制御による噛み込み状態の解消、あるいはモータ8の駆動停止により、モータ8や回転破砕刃に過負荷が掛かり続けることを防いで、モータ8や各破砕刃の破損を防ぐことができる。
<ハードウエアの過電流検出によるフェールセーフ機能>
図19はソフトウエアによる過電流検出が正常に行われた場合のタイムチャート、図20はソフトウエアによる過電流検出が正常に行われず、ハードウエアタイマで過電流検出が行われた場合のタイムチャートである。ここで、図19及び図20ともモータ8に過電流が流れている場合を示し、図19(a),図20(a)はモータ8に流れる電流の波形、図19(b),図20(b)は過電流検出回路18のハードウエアタイマを構成するコンデンサの端子間電圧の波形、図19(c),図20(c)は過電流検出回路18から出力される過電流検出信号OCの波形を示す。
図12で説明したように、ソフトウエアによる回転制御でモータ8が回転駆動されると、図4,図5等で説明した破砕ユニット6において、回転破砕刃が回転して生ゴミ類の破砕が行われるが、回転破砕刃と固定破砕刃に貝殻等の硬質な厨芥が噛み込まれる等により回転破砕刃がロックすると、モータ8には大電流が流れる。
本例では、図15〜図17で説明したソフトウエアによる過電流検出制御により、制御部17は、電流検出回路16から出力される電流値信号MCを読み込んで、過電流検出閾値(1.5A)以上の電流値を検出すると、過電流が流れていると判断する。
過電流検出回路18は、ソフトウエアで設定されている過電流検出閾値(1.5A)以上の電流が流れると、ハードウエアタイマ回路を構成するコンデンサに電荷が充電されるように構成されている。
そして、モータ8に過電流が流れ続けると、図19(b)に示すようにコンデンサの端子間電圧が上昇するが、制御部17が正常に動作していれば、図15〜図17のフローチャートで説明したソフトウエアによる過電流検出制御で、過電流検出時間が過電流検出設定時間T7(=250ms)を超えると、図19(a)に示すように、モータ8の反転駆動制御が行われる。モータ8の反転駆動制御では、モータ8の駆動を一度停止するので、過電流検出回路18のハードウエアタイマ回路を構成するコンデンサは放電する。
過電流検出回路18では、モータ8に過電流が流れ続けると、回路の時定数で設定されたタイマ作動時間T8でコンデンサの端子間電圧が参照電圧(本例では3V)に達するが、タイマ作動時間T8は例えば1秒となるように構成され、過電流検出設定時間T7より長い。
これにより、モータ8に過電流が流れても、制御部17が正常に動作していれば、コンデンサの端子間電圧が参照電圧に達する前にモータ8が反転駆動制御され、図19(b)に示すようにコンデンサが放電して、図19(c)に示すように、過電流検出回路18から過電流検出信号OCは出力されない。
これに対して、制御部17が正常に動作せずに、図20(a)に示すようにモータ8に過電流が流れ続けると、過電流検出回路18において、図20(b)に示すようにコンデンサの端子間電圧が上昇し、タイマ作動時間T8が経過するとコンデンサの端子間電圧が参照電圧(3V)に達する。そして、例えばハードウエアタイマ回路の出力がオンとなり、これによりラッチ回路が動作して、図20(c)に示すように、過電流検出信号OCを出力し続ける。
なお、過電流検出信号OCは制御部17に入力され、制御部17は、過電流検出信号OCを検出すると、図20(d)に示すようにブザー20を鳴らして警告を発する。そして、ブザー20は電源スイッチを切断してリセットするまで鳴り続けるようにして、ソフトウエアによる過電流検出制御に異常が発生していることを警告できるようにしている。
このように、過電流検出回路18によるハードウエアタイマで過電流検出信号OCを出力できるようにすることで、制御部17の誤作動でソフトウエアによる過電流検出が正常に行えない場合でも、過電流を検出することができる。そして、後述するように、ロジックIC19によって、モータ8の駆動を停止することができ、過負荷が掛かり続ける状態でモータ8が駆動されることを防ぐことができる。
<ハードウエアの蓋開閉検出によるフェールセーフ機能>
図21は蓋体5の開閉と過電流検出によるモータ制御を示すタイムチャートで、図21(a)は蓋体5が正常に閉じている状態、図21(b)は蓋体5が開いている状態、図21(c)は過電流が検出された状態を示す。
図6のフローチャートで説明したように蓋体5が投入開口部4に装着されて閉状態でロックされ、図9のフローチャートで説明したように第1の蓋スイッチ11aから出力される蓋開閉信号D1及び第2の蓋スイッチ11bから出力される蓋開閉信号D2がオンとなって蓋体5が正常に閉じていると判断すると、制御部17は、図21(a)に示すように正転指示信号FP1,FN1を出力する。
ロジックIC19は、正転指示信号FP1がオンで、第1の蓋スイッチ11aから入力される開閉信号D1がオンで、更に、過電流検出回路18から入力される過電流検出信号OCがオフである場合は、正転駆動信号P1がオンとなる。
また、ロジックIC19は、正転指示信号FN1がオンで、第2の蓋スイッチ11bから入力される開閉信号D2がオンで、更に、過電流検出回路18から入力される過電流検出信号OCがオフである場合は、正転駆動信号N1がオンとなる。
モータ駆動回路15は、正転駆動信号P1,N1がオンとなると、モータ8を正転駆動する。これにより、モータ8が正転方向に回転する。
これに対して、ロジックIC19では、正転指示信号FP1がオンでも、図21(b)に示すように開閉信号D1がオフであると、正転駆動信号P1はオフである。同様に、正転指示信号FN1がオンでも、開閉信号D2がオフであると、正転駆動信号N1はオフである。
また、ロジックIC19では、正転指示信号FP1がオンで、開閉信号D1がオンでも、図21(c)に示すように過電流検出信号OCがオンであると、正転駆動信号P1はオフである。同様に、正転指示信号FN1がオンで、開閉信号D2がオンでも、過電流検出信号OCがオンであると、正転駆動信号N1はオフである。
このように、ハードウエア的に蓋体5が閉じていることが検出され、かつ、過電流が検出されていない場合のみ、正転駆動信号P1,N1が出力されることで、蓋体5が開いている状態では、制御部17が誤作動して正転指示信号FP1,FN1を出力しても、ロジックIC19によって駆動信号はオフで、モータ8は回転しない。
また、制御部18が誤作動してソフトウエアによる過電流検出制御を正常に行えなくても、図20で説明したようにハードウエア検出で過電流信号OCが出力されることで、ロジックIC19によって駆動信号はオフで、モータ8は回転しない。また、モータ8の回転中であれば、駆動信号がオフとなることで、モータ8の駆動が停止される。
なお、ロジックIC19では、第1の蓋スイッチ11aの出力と第2の蓋スイッチ11bの出力のそれぞれを利用しているので、蓋スイッチによる誤検出も防止できる。
ここで、図21の説明では、蓋体5が閉じられると、まずモータ8の正転駆動が行われるので、正転駆動を例に説明したが、逆転駆動の場合も同様である。
1・・・生ゴミ処理装置、2・・・ベースフレーム、3・・・ホッパー、4・・・投入開口部、5・・・蓋体、6・・・破砕ユニット、7・・・減速ユニット、7a・・・駆動軸、8・・・モータ、9・・・排水管接続口、10・・・底板、10a・・・軸穴部、11・・・蓋スイッチ、11a・・・第1の蓋スイッチ、11b・・・第2の蓋スイッチ、12a・・・第1のマグネット、12b・・・第2のマグネット、12c・・・第3のマグネット、13・・・制御ユニット、14・・・電源回路、15・・・モータ駆動回路、16・・・電流検出回路、17・・・制御部、18・・・過電流検出回路、19・・・ロジックIC、20・・・ブザー、21・・・第1回転破砕刃、22・・・第2固定破砕刃、23・・・第3回転破砕刃、24・・・第4固定破砕刃、25・・・第5回転破砕刃、26・・・ハウジング、28・・・攪拌アーム、28a・・・押し込み面、31・・・アーム、32a,32b・・・エッジ、35・・・アーム、35a・・・櫛歯部、38・・・アーム、38a・・・櫛歯部、41・・・スリット