JP4687074B2 - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いた半導体装置に関するものである。
従来からダイオード、トランジスタ、集積回路等の電子部品は、主にエポキシ樹脂組成物を用いて封止されている。特に集積回路では、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、及び溶融シリカ、結晶シリカ等の無機充填材を配合した耐熱性、耐湿性に優れたエポキシ樹脂組成物が用いられている。ところが近年、電子機器の小型化、軽量化、高性能化の市場動向において、半導体素子の高集積化が年々進み、また半導体装置の表面実装化が促進されるなかで、半導体素子の封止に用いられているエポキシ樹脂組成物への要求は益々厳しいものとなってきている。特に半導体装置の表面実装化が一般的になってきている現状では、吸湿した半導体装置が半田リフロー処理時に高温にさらされる。更に、環境負荷物質の撤廃の一環として、鉛を含まない半田への代替が進められており、従来の半田に比べ融点が高いため表面実装時のリフロー温度は、従来よりも20℃程度高く、260℃が必要とされる。その為、半導体装置が従来以上に高い温度にさらされることになり、半導体素子やリードフレームとエポキシ樹脂組成物の硬化物との界面に剥離が発生し、半導体装置にクラックを生じる等、半導体装置の信頼性を大きく損なう不良が生じ易くなっている。
また、リードフレームについても脱鉛の観点から、外装半田メッキの代わりに予めNiやNi−Pd、Ni−Pd−Au等でメッキを施したプレプレーティングフレームを用いた半導体装置が増加している。これらのメッキはエポキシ樹脂組成物の硬化物との密着性が著しく悪いという欠点があり、表面実装時に界面において剥離が発生する等の問題が生じており、これらの不良の防止、即ち耐半田リフロー性の向上が求められている。
通常、エポキシ樹脂組成物中には難燃性を付与するために臭素含有有機化合物等のハロゲン系難燃剤、及び三酸化ニアンチモン、四酸化ニアンチモン等のアンチモン化合物が配合されていることが多いが、前記と同様に環境負荷物質の撤廃の観点から、ハロゲン系難燃剤、アンチモン化合物を使用しないで、難燃性に優れたエポキシ樹脂組成物の開発が要求されている。これらに代わる環境対応の難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物等が用いられるようになってきている。しかし、これらは多量に配合しないと難燃性の硬化が発現せず、しかも充分な難燃性が得られる程度に配合量を増やすとエポキシ樹脂組成物の成形時の流動性、硬化性及び硬化物の機械強度が低下、耐半田リフロー性を悪化させる恐れがある。
実装温度の上昇に伴う耐半田リフロー性の低下については、低吸水性のエポキシ樹脂や硬化剤を適用することにより(例えば、特許文献1、2、3参照。)対応がとられてきた。しかし、これらのエポキシ樹脂組成物では耐燃性が不足しているため難燃剤を添加しなければならず、また、前記のようなプレプレーティングフレームに対しての密着性も低く、これらのフレームを使用したパッケージでは特に信頼性が劣るという問題がある。
特開平1−275618号公報(第1〜5頁) 特開平5−097965号公報(第2〜6頁) 特開平5−097967号公報(第2〜7頁)
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、難燃性付与剤を使用することなく高い耐燃性を有し、かつ耐半田リフロー性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いて半導体素子を封止してなる半導体装置を提供するものである。
本発明は、
[1] (A)一般式(1)で示されるエポキシ樹脂、(B)一般式(2)で示されるフェノール樹脂、(C)トリアゾール系化合物以外の硬化促進剤、(D)無機充填剤、及び(E)トリアゾール系化合物を必須成分とし、(D)無機充填剤を全エポキシ樹脂組成物中に84重量%以上、92重量%以下含み、前記(E)トリアゾール系化合物が一般式(3)で示される化合物であることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
Figure 0004687074
(ただし、上記一般式(1)において、Rは水素または炭素数1〜4のアルキル基を示し、互いに同一もしくは異なっていても良い。aは0〜4の整数、bは0〜4の整数、cは0〜3の整数、dは0〜4の整数。nは平均値で、0〜10の正数。)
Figure 0004687074
(ただし、上記一般式(2)において、Rは水素または炭素数1〜4のアルキル基を示し
、互いに同一もしくは異なっていても良い。aは0〜4の整数、bは0〜4の整数、cは0〜3の整数、dは0〜4の整数。nは平均値で、0〜10の正数。)
Figure 0004687074

(ただし、上記一般式(3)において、R1は水素原子、又はメルカプト基、アミノ基、水酸基、もしくはそれらの官能基が付加された炭化水素鎖を示す。)
[2] 前記(A)一般式(1)で示されるエポキシ樹脂の軟化点が35℃以上、60℃以下である第[1]項記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
] 前記(A)一般式(1)で示されるエポキシ樹脂と前記(B)一般式(2)で示されるフェノール樹脂とを予め溶融混合して得られる樹脂を用いる第[1]又は[2]項に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
] 請求項1ないしのいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置、
である。
本発明に従うと、ハロゲン系難燃剤、及びアンチモン化合物、その他の難燃性付与剤を使用することなく、難燃グレードがUL−94のV−0であり、かつ半導体素子、リードフレーム等の各種基材との密着性、特にNi、Ni−Pd、Ni−Pd−Au等のプレプレーティングフレームとの密着性に優れた特性を有し、吸湿後の半田処理においても半導体装置にクラックや基材との剥離が発生しない耐半田リフロー性に優れる特性を有する半導体封止用エポキシ、及びこれを用いて半導体素子を封止してなる半導体装置を得ることができる。
本発明は、(A)一般式(1)で示されるフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型のエポキシ樹脂、(B)一般式(2)で示されるビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型のフェノール樹脂、(C)硬化促進剤、(D)無機充填剤、及び(E)トリアゾール系化合物を必須成分とし、(D)無機充填剤を全エポキシ樹脂組成物中に84重量%以上、92重量%以下含むことにより、ハロゲン系難燃剤、アンチモン化合物、その他の難燃性付与剤を使用せず、難燃グレードがUL−94のV−0であり、かつ耐半田リフロー性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られるものである。
以下、各成分について詳細に説明する。
本発明に用いられる一般式(1)で示されるエポキシ樹脂は、樹脂骨格が疎水性を示すので硬化物が低吸湿性を示すと共に、硬化物の架橋点間距離が長くなるため半田リフロー温度での弾性率が低い特長を有し、このため発生する応力が低く密着性にも優れるため、耐半田リフロー性が良好であり好ましい。更に、樹脂骨格に占める芳香族環含有率が高いために、樹脂そのものの難燃性も高い。
一般式(1)のRは水素または炭素数1〜4のアルキル基を示し、互いに同一もしくは異なっていても良い。aは0〜4の整数、bは0〜4の整数、cは0〜3の整数、dは0〜4の整数、nは平均値で0〜10の正数であるが、これらの内では硬化性の点から式(4)の樹脂等が好ましい。nが上記上限値を越えると樹脂の粘度が増大し、成形時の樹脂組成物の流動性が劣るため、より一層の低吸湿化のための無機充填材の高充填化が不可能となるので好ましくない。
Figure 0004687074
(ただし、上記一般式(1)において、Rは水素または炭素数1〜4のアルキル基を示し、互いに同一もしくは異なっていても良い。aは0〜4の整数、bは0〜4の整数、cは0〜3の整数、dは0〜4の整数。nは平均値で、0〜10の正数。)
Figure 0004687074
(ただし、上記式(4)において、nは平均値で、1〜10の正数。)
また本発明では、一般式(1)で示されるエポキシ樹脂を用いることによる特徴を損なわない範囲で、他のエポキシ樹脂と併用することができる。併用するエポキシ樹脂としては1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分子構造を特に限定するものではないが、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨格、ビフェニル骨格等を有する)、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。他のエポキシ樹脂を併用する場合の配合量としては、全エポキシ樹脂に対して、一般式(1)で示されるエポキシ樹脂が、70〜100重量%であることが好ましい。一般式(1)で示されるエポキシ樹脂の含有量が下限値を下回ると、吸湿率の増大、耐半田リフロー性の低下が起こる可能性がある。
本発明に用いられる一般式(2)で示されるフェノール樹脂は、フェノール性水酸基間に疎水性で剛直なビフェニレン骨格を有しており、これを用いたエポキシ樹脂組成物の硬化物は低吸湿性を示すと共に、硬化物の架橋点間距離が長くなるためTgを超えた高温域での弾性率が低いという特長を有し、このため発生する応力が低く密着性にも優れるため、耐半田リフロー性が良好であり好ましい。またこれらのフェノール樹脂は樹脂骨格に占める芳香族環含有率が高いために、樹脂そのものの難燃性も高く、架橋密度が低い割には耐熱性が高いという特徴を有している。
一般式(2)のRは水素または炭素数1〜4のアルキル基を示し、互いに同一もしくは異なっていても良い。aは0〜4の整数、bは0〜4の整数、cは0〜3の整数、nは平均値で0〜10の正数であるが、これらの内では硬化性の点から式(5)の樹脂等が好ましい。nが上記上限値を越えると樹脂の粘度が増大し、成形時の樹脂組成物の流動性が劣り、より一層の低吸湿化のための無機充填材の高充填化が不可能となるので好ましくない。
Figure 0004687074
(ただし、上記一般式(2)において、Rは水素または炭素数1〜4のアルキル基を示し、互いに同一もしくは異なっていても良い。aは0〜4の整数、bは0〜4の整数、cは0〜3の整数、dは0〜4の整数。nは平均値で、0〜10の正数。)
Figure 0004687074
(ただし、上記式(5)において、nは平均値で0〜10の正数。)
本発明では、一般式(2)のフェノール樹脂を配合することによる特徴を損なわない範囲で、他のフェノール樹脂を併用することができる。併用するフェノール樹脂は1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分子構造を特に限定するものではないが、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリフェノールメタン樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、フェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。他のフェノール樹脂を併用する場合の配合量としては、全フェノール樹脂に対して、一般式(2)で示されるフェノール樹脂が70〜100重量%であることが好ましい。一般式(2)で示されるフェノール樹脂の含有量が下限値を下回ると、吸湿率の増大、耐半田リフロー性の低下、耐燃性の低下が起こる可能性がある。
本発明に用いられる全エポキシ樹脂のエポキシ基数と全フェノール樹脂のフェノール性水酸基数の当量比としては、好ましくは0.5〜2であり、特に0.7〜1.5がより好ましい。上記範囲を外れると、耐湿性、硬化性などが低下する恐れがあるので好ましくない。
本発明に用いられる硬化促進剤は、エポキシ基とフェノール性水酸基との架橋反応を促進させるものであればよく、一般に封止材料に使用するものを用いることができる。例えば、1、8−ジアザビシクロ(5、4、0)ウンデセン−7等のジアザビシクロアルケン及びその誘導体、トリフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン等の有機ホスフィン類、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート等が挙げられ、これらは単独でも混合して用いても差し支えない。
本発明に用いられる無機充填材の種類については特に制限はなく、一般に封止材料に用いられているものを使用することができる。例えば溶融シリカ、結晶シリカ、2次凝集シリカ、アルミナ、チタンホワイト、水酸化アルミニウム、タルク、クレー、ガラス繊維等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。特に溶融シリカが好ましい。溶融シリカは、破砕状、球状のいずれでも使用可能であるが、含有量を高め、且つエポキシ樹脂組成物の溶融粘度の上昇を抑えるためには、球状シリカを主に用いる方がより好ましい。更に球状シリカの含有量を高めるためには、球状シリカの粒度分布をより広くとるよう調整することが望ましい。全無機充填材の含有量は、成形性、信頼性のバランスから全エポキシ樹脂組成物中に84重量%以上、92重量%以下であることが必須であり、好ましくは87重量%以上、92重量%以下である。下限値未満だと、低吸湿性、低熱膨張性が得られず耐半田性が不十分となる恐れがあるので好ましくない。また、上限値を超えると流動性が低下し、成型時に充填不良等が生じたり、高粘度化による半導体装置内の金線変形等の不都合が生じたりする恐れがあるので好ましくない。
本発明に用いるトリアゾール系化合物は、窒素原子を含んだ五員環構造を有する化合物である。トリアゾール系化合物は樹脂組成物とプレプレーティングフレーム表面との親和性を改善し、界面の剥離を抑える効果があるため、樹脂組成物の硬化物で半導体素子を封止してなる半導体装置の耐湿信頼性、耐半田リフロー性を改善させる役割を果たす。従って、半導体装置の信頼性が向上する。
本発明で用いられるトリアゾール系化合物としては、一般式(3)で示される化合物であることが好ましい。メルカプト基をまったく含んでいないと金属との反応性がないため、半導体装置の信頼性が向上しない可能性がある。
Figure 0004687074
(ただし、上記一般式(3)において、Rは水素原子、又は、メルカプト基、アミノ基、水酸基もしくはそれらの官能基が付加された炭化水素鎖を示す。)
本発明で用いられるトリアゾール系化合物の添加量は、特に限定するものではないが、樹脂組成物全体に対して、0.01〜2重量%であることが好ましい。下限値を下回ると、フレームとの密着性を向上させる効果が低下する可能性がある。また、上限値を超えると、組成物の流動性が低下し、耐半田リフロー性が低下する可能性がある。
本発明に用いるエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(E)成分の他、必要に応じて、酸化ビスマス水和物等の無機イオン交換体、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のカップリング剤、カーボンブラック、ベンガラ等の着色剤、シリコーンオイル、シリコーンゴム等の低応力成分、天然ワックス、合成ワックス、高級脂肪酸及びその金属塩類もしくはパラフィン等の離型剤、酸化防止剤等の各種添加剤を適宜配合してもよい。更に、必要に応じて無機充填材をカップリング剤やエポキシ樹脂あるいはフェノール樹脂で予め処理して用いてもよく、処理の方法としては、溶媒を用いて混合した後に溶媒を除去する方法や、直接無機充填材に添加し、混合機を用いて処理する方法等がある。
本発明に用いるエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(E)成分、その他の添加剤等を、ミキサーを用いて常温混合した後、ロール、ニーダー等の押出機等の混練機で溶融混練し、冷却後粉砕して得られる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子等の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の従来からの成形方法で硬化成形すればよい。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。配合割合は重量部とする。
実施例1
エポキシ樹脂1:式(4)で示されるエポキシ樹脂(軟化点44℃、エポキシ当量234、以下E−1という) 6.21重量部
Figure 0004687074
フェノール樹脂1:式(5)で示されるフェノール樹脂(軟化点107℃、水酸基当量203、以下H−1という) 4.89重量部
Figure 0004687074
1、8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下、DBUという)
0.20重量部
溶融球状シリカ(平均粒径25μm) 88.00重量部
式(6)で示される1,2,4−トリアゾール5−チオール(試薬)
0.10重量部
Figure 0004687074
カルナバワックス 0.20重量部
カーボンブラック 0.40重量部
をミキサーを用いて混合した後、表面温度が95℃と25℃の2本ロールを用いて混練し、冷却後粉砕してエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物の特性を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
評価方法
スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.3MPa、硬化時間120秒の条件で測定した。単位はcm。80cm以下であるとパッケージ未充填などの成形不良が生じる。
密着強度:トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒の条件で、リードフレーム上に2mm×2mm×2mmの密着強度試験片を1水準当たり10個成形した。リードフレームには銅フレームに銀メッキしたもの(フレーム1)とNiPd合金フレームに金メッキしたもの(フレーム2)の2種類を用いた。その後、自動せん断強度測定装置(DAGE社製、PC2400)を用いて、エポキシ樹脂組成物の硬化物とリードフレームとのせん断強度を測定した。試験片10個のせん断強度の平均値を表示した。単位はN/mm
難燃性:トランスファー成形機を用いて、成形温度175℃、注入圧力9.8Mpa、硬化時間120秒で試験片(127mm×12.7mm×1.6mm)を成形し、アフターベークとして175℃、8時間処理した後、UL−94垂直法に準じてΣF、Fmaxを測定し、難燃性を判定した。
耐半田リフロー性:トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.6MPa、硬化時間90秒で80pQFP(80pinプリプレーティングフレーム、NiPd合金にAuメッキしたもの、パッケージ外寸:14mm×20mm×2mm厚、パッドサイズ:8mm×8mm、チップサイズ:7mm×7mm)を成形し、175℃で8時間の後硬化をした。得られたパッケージを85℃、相対湿度60%の環境下で168時間加湿処理した。その後このパッケージを260℃の半田槽に10秒間浸漬した。半田に浸漬させたパッケージ10個を、超音波探傷装置を用いて観察し、半導体素子とエポキシ樹脂組成物の硬化物との界面に剥離か発生した剥離発生率[(剥離発生パッケージ数)/(全パッケージ数)×100]を%で表示した。
実施例2〜12、比較例1〜6
表1、2、3の配合に従い、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を得て、実施例1と同様にして評価した。結果を表1、2、3に示す。
実施例1以外で用いた原材料を以下に示す。
エポキシ樹脂2:式(4)で示されるエポキシ樹脂(軟化点55℃、エポキシ当量236、以下E−2という)
Figure 0004687074
エポキシ樹脂3:オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、EOCN−1020 62、エポキシ当量200、軟化点62℃、以下E−3という)
フェノール樹脂2:パラキシレン変性ノボラック型フェノール樹脂(三井化学(株)製、XLC−4L、水酸基当量168、軟化点62℃、以下H−2という)
溶融混合物A:E−1(55.9重量部)とH−1(44.1重量部)を120℃で30分間、溶融混合することにより得られた混合物。
式(7)で示される3−アミノ−1,2,4−トリアゾール−5−チオール(試薬)
Figure 0004687074
式(8)で示される3,5−ジメルカプト−1,2,4−トリアゾール(試薬)
Figure 0004687074
式(9)で示される3−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾール−5−チオール(試薬)
Figure 0004687074
式(10)で示される5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール−3−メタノール(試薬)
Figure 0004687074
式(11)で示される2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール(川口化学)
Figure 0004687074
Figure 0004687074
Figure 0004687074
Figure 0004687074
本発明により得られる半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、ハロゲン系難燃剤、及びアンチモン化合物、その他の難燃性付与剤を使用することなく、難燃グレードがUL−94のV−0であり、かつこれを用いて得られた半導体装置は、樹脂組成物の硬化物とリードフレーム、特にメッキを施された銅リードフレーム(銀メッキリードフレーム、ニッケルメッキリードフレーム、ニッケル/パラジウム合金に金メッキが施されたプレプリーティングフレーム等)との密着性に優れており、半導体実装時において優れた耐半田リフロー性を示すため、工業的な樹脂封止型半導体装置、特に表面実装用の樹脂封止型半導体装置の製造に好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. (A)一般式(1)で示されるエポキシ樹脂、(B)一般式(2)で示されるフェノール樹脂、(C)トリアゾール系化合物以外の硬化促進剤、(D)無機充填剤、及び(E)トリアゾール系化合物を必須成分とし、前記(D)無機充填剤を全エポキシ樹脂組成物中に84重量%以上、92重量%以下含み、前記(E)トリアゾール系化合物が一般式(3)で示される化合物であることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
    Figure 0004687074
    (ただし、上記一般式(1)において、Rは水素または炭素数1〜4のアルキル基を示し、互いに同一もしくは異なっていても良い。aは0〜4の整数、bは0〜4の整数、cは0〜3の整数、dは0〜4の整数。nは平均値で、0〜10の正数。)
    Figure 0004687074
    (ただし、上記一般式(2)において、Rは水素または炭素数1〜4のアルキル基を示し、互いに同一もしくは異なっていても良い。aは0〜4の整数、bは0〜4の整数、cは0〜3の整数、dは0〜4の整数。nは平均値で、0〜10の正数。)
    Figure 0004687074
    (ただし、上記一般式(3)において、R1は水素原子、又はメルカプト基、アミノ基、水酸基、もしくはそれらの官能基が付加された炭化水素鎖を示す。)
  2. 前記(A)一般式(1)で示されるエポキシ樹脂の軟化点が35℃以上、60℃以下である請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 前記(A)一般式(1)で示されるエポキシ樹脂と前記(B)一般式(2)で示されるフェノール樹脂とを予め溶融混合して得られる樹脂を用いる請求項1又は2に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。
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