しかし、従来の方法では、真空中での接合が必要であり、少なくとも大気中では再付着した膜により接合が難しかった。また、低い荷重で接触だけで接合させているため、面精度を数nmオーダーまで上げる必要があり、うねったり表面精度のでていない複数回の薄膜処理や熱処理された後の半導体ウエハーやチップなどには向かない。
そこで本発明の課題は、高真空下でのエネルギー波処理および連続した高真空化での接合を必要とせずに接合する接合技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明にかかる接合方法は、金属からなる接合部を有する被接合物どうしを接合する接合方法において、少なくとも一方の前記接合部が輪郭状に形成された前記両被接合物がチャンバー内に配置された状態で真空引きして前記チャンバー内の不純物が取り除かれた後に反応ガスを前記チャンバー内に供給し、前記両接合部をプラズマで表面活性化した後、室温〜180℃以下の低温加熱下で前記接合部どうしを衝合させて加圧することにより有機物や酸化膜からなる付着物層が再付着した前記接合部の接合表面に新生面を出現させて固相で接合し、前記被接合物の接合面間に前記接合部によって前記輪郭状に囲まれて形成される空間を、当該接合が行われた雰囲気に封止することを特徴としている(請求項1)。
また、本発明にかかる接合装置は、金属からなる接合部を有する被接合物どうしを接合する接合装置において、一方の前記被接合物を保持するヘッドと、他方の前記被接合物を保持するステージと、前記ヘッドまたは前記ステージの少なくとも一方を前記被接合物の接合面とほぼ垂直な方向に加圧制御が可能な上下駆動機構と、前記ヘッド、前記ステージおよび前記上下駆動機構が内部に配置されるチャンバーとを備え、少なくとも一方の前記接合部が輪郭状に形成された前記両被接合物が前記チャンバー内に配置された状態で真空引きして前記チャンバー内の不純物が取り除かれた後に反応ガスを前記チャンバー内に供給し、前記両接合部がプラズマで表面活性化された後、前記接合部に有機物や酸化膜からなる付着物層が再付着した前記被接合物どうしを、室温〜180℃以下の低温加熱下で前記接合部どうしを衝合させて加圧することにより接合表面に新生面を出現させて固相で接合し、前記被接合物の接合面間に前記接合部によって前記輪郭状に囲まれて形成される空間を、当該接合が行われた雰囲気に封止することを特徴としている(請求項12)。
本発明において、プラズマによる処理とは、プラズマで被接合物の接合界面を活性化状態にして、低温で固相で接合するための処理を示す。本処理を表面活性化処理ともいい、表面活性化による接合原理は次の考え方ができる。すなわち、被接合物が金属のような物質においては接合表面の有機物や酸化膜など付着物をエッチング除去して、活性な金属原子のダングリングボンドを接合表面に生成することで、他方の被接合物の接合表面のダングリングボンドどうしで接合させる。また、金属が金であれば、接合表面に有機物や酸化膜などの再付着もしにくく、真空雰囲気でなくとも数時間以内であれば接合が可能となる。
特許文献1に示すように10−5Torr以下である高真空中で、エネルギー波により表面活性化処理することにより被接合物の接合表面(接合部)の酸化膜や有機物のような付着物が除去され、高真空中であれば、そのまま接触させれば接合できる。しかし、プラズマによる洗浄後、10−5Torr以上である低真空下や大気中で被接合物どうしを接合したり、被接合物どうしのアライメントを行った後に接合する場合には、接合表面に酸化膜や有機物のような付着物層が再形成されるので、接触させても、そのままでは接合されない。しかし、表面活性化処理後すぐには付着物層は再付着しても薄いので、加圧して該付着物層を押し破って接合すれば、接合界面は広がり、接合表面に新生面が現れ、被接合物どうしが接合される。
したがって、金属からなる接合部を輪郭状に形成し、該接合部をプラズマによりエッチング(表面活性化処理)した後、接合部に再付着した付着物層を押し破って被接合物どうしを接合することで、接合面間に接合部によって輪郭状に囲まれて形成される空間を所定の雰囲気に封止することができる。従来の低温で金属接合できる方法であるハンダと比べてもハンダの融点である183℃以下、さらに、150℃以下でも接合が可能である。
また、被接合物どうしを真空雰囲気中や封入ガス雰囲気中で接合することができるため、1つの装置で1工程で接合、真空引き、ガス置換、封止の各工程の処理が可能となる。また、プラズマによるエッチングにより表面(接合部)を活性化し、接合部に再付着した付着物層を押し破って原子間力で接合するため、室温〜180℃以下である常温ででも被接合物どうしの接合が可能である。150℃程度の加熱を併用した方が接合強度は上がるが、150℃より低温で加熱しても、従来の加熱拡散接合よりも接合強度は高く十分である。
なお、プラズマによる被接合物の表面活性化を行う処理と、被接合物どうしを接合する処理とを、それぞれ個別の装置で行っても構わない。このような構成とすれば、表面活性化装置でプラズマにより処理された後の被接合物を接合装置に搬送し、接合装置において、搬送中に接合部に再付着した酸化膜や有機物のような付着物層を押し破ることで被接合物どうしを接合することができる。
なお、被接合物の表面活性化処理後、特に、該被接合物どうしのアライメントを大気中で行ったり、該被接合物を大気中を経て接合装置に搬送した場合に、接合部に酸化膜や有機物のような付着物層が再付着しやすい。しかしながら、上記したように、再付着した付着物層を加圧して押し破ることで被接合物どうしを接合することができる。
また、被接合物の表面活性化処理から接合までの間を大気に暴露せず行う接合方法および接合装置でもよい。このような構成とすれば、大気に暴露せず表面活性化から接合まで行うため、表面活性化後に被接合物に付着物が再付着しづらくすることができる。
また、表面活性化処理から接合処理までを一環して行う接合装置でもよい。被接合物の表面活性化処理から接合処理までを一環して行うことにより、浮遊物の接合部への再付着をより防ぐことができる。また、表面活性化処理と接合処理とを同一チャンバー内で行えば、浮遊物の接合部への再付着はさらに防げると同時に装置のコンパクト化、コストダウン化も達成できる。
なお、プラズマによる被接合物の表面活性化を行う処理と、被接合物どうしを接合する処理とを、それぞれ個別の装置で行っても、両処理を実行する機能が組み込まれた一体の装置で行っても構わない。
また、前記表面活性化の後に、前記チャンバー内を真空引きすることで前記被接合物どうしを真空中で接合することにより、前記空間を真空雰囲気で封止する構成でもよい。
このような構成とすれば、プラズマにより接合部のエッチング(表面活性化処理)した後、被接合物を真空中で被接合物どうし接合することにより、容易に空間を真空雰囲気で封止することができる。また、表面活性化処理と接合処理を同一チャンバーで行うのであれば、表面活性化処理後、反応ガスを排出し真空引きして真空中でそのまま接合すればよいので好適である。
また、前記表面活性化の後に、前記チャンバー内を封入ガスに置換することで前記被接合物どうしを封入ガス中で接合することにより、前記空間を前記封入ガス雰囲気で封止する構成でもよい。
このような構成とすれば、プラズマにより接合部のエッチング(表面活性化処理)した後、被接合物を封入ガス中で被接合物どうし接合することにより、容易に空間を封入ガス雰囲気で封止することができる。また、表面活性化処理と接合処理を同一チャンバーで行うのであれば、表面活性化処理後、反応ガスを排出し封入ガスに置換して、封止ガス中でそのまま接合すればよいので好適である。
なお、封入ガスがArガス、窒素ガスである接合方法および接合装置であってもよい。封入ガスがArガスや窒素ガスであれば、デバイスに腐食などの影響を与えないので好ましい。また、封入ガスがArガスであれば、接合部をArプラズマで表面活性化処理した場合に、表面活性化処理のために使った反応雰囲気をそのまま使えて好適である。
本発明において常温接合とは、室温〜180℃以下の低温加熱下、好ましくは室温で接合する方法を意味し、従来の低温接合では鉛錫ハンダの融点が183℃であるので、それ以下の温度で接合できることは有効である。また、150℃以下、100℃以下での接合が好ましく、室温であればさらによい。
このような構成とすれば、接合させる被接合物どうしが異種材料で構成されている場合、このような異種材料を溶融させて拡散させることにより接合させると、脆くなったり材料的に弱くなるが、室温〜180℃以下の低温加熱下で接合することにより、固相の状態で被接合物どうしを接合することができる。したがって、熱に弱いデバイスや異種材料の組み合わせで熱膨張によりひずみが生じたりして高温での接合に耐えられない被接合物どうしを接合することができる。また、被接合物を溶融させると、溶融した金属が均等に広がらないため、固化するときに溶融した金属が多い方に引っ張られ位置ズレが発生するという問題があった。そのため、固相で接合できることは有効である。
また、前記接合部の硬度が20Hv〜200Hvである構成でもよい。
上記したように、表面活性化処理後すぐには付着物層は再付着しても薄いので、該付着物層を押し破って接合すれば、接合界面は広がり、接合表面に新生面が現れ、被接合物どうしが接合される。付着物層を押し破り易くするためには、被接合物が有する接合部の接合金属の硬度が低くなければならない。本発明者らによる種々の実験の結果、接合部の硬度がビッカース硬度で200Hv以下、好ましくは20Hv〜200Hvであることが、常温接合に特に有効であることを見出した(図1参照)。
図1は接合部の硬度による接合強度比較実験の結果を示す。実験条件としては、プラズマとしてArプラズマを使用して、100Wの強度のもと30秒間照射することによって表面活性化処理を行った。表面活性化処理後、Ar雰囲気のまま被接合物を加圧接合した。結果として、接合部の硬度が300HvからなるNiメッキや600Hvのクロムメッキは接合不良であったが、接合部として、ビッカース硬度が200Hv以下の金属である銅、金、Alを採用した場合では良好な接合強度が得られた。さらに領域を限定するならば、図1においてカーブをつないだビッカース硬度が20Hv〜200Hvの範囲が良好な接合領域であると考えられる。なお、最大強度の80%に相当する30g/bump以上の強度で接合された場合、接合良好な領域とし、15g/bump以下の強度で接合された場合、接合不良と判断した。また、ウエハーなど面接合する場合には引っ張り強度で示し、20MPa以上の強度ならば良好、10MPa以下の強度ならば不良と判断する場合もある。
また、プラズマ処理後、ただちに接合すれば大気中であっても金と銅は接合可能で
あった。特に金においては大気暴露1時間経過後もAr雰囲気での接合強度と同等レベルが得られた。また、被接合物どうしを接合させる際、加圧手段によって該被接合物へ150Mpa以上の圧力を与えることによって、より強固に被接合物どうしを接合させることができることを見出した。この際、接合部を構成する金属が、金や銅、Alである場合、特に有効に接合することができた。
また、前記接合部は金である構成でもよい。このような構成とすれば、特に金においては、硬度も低く、かつ、大気中でも酸化しないので付着物も少なく有効な金属である。後述するように大気暴露しても数時間以内であれば接合することが可能である。
また、接合部が金である構成とすれば、接合部が腐食したり、ガスの発生もしないので、雰囲気を封止する封止材としては好適である。また、融点が非常に高いため、低温で固相で接合した後の高温での信頼性も高く好適である。このように、金であれば表面活性化後、一定時間内であれば大気中や封入ガス中で接合できる。また、本発明において、金は接合表面だけでもよい。高さをかせぐ部分は、接合部の母材として柔らかい材料を選択することもできる。
また、接合部を金とすることにより真空中や不活性なガス中でなくとも腐食されないし、一定時間異物付着も抑えられるため、真空中でなくとも接合に影響はでない。そのため、不活性なもの以外の封入ガス中でも被接合物どうしを接合することができる。
また、前記被接合物の前記接合部は、硬度が200Hv以下である母材の表面に金膜を形成して構成され、前記被接合物どうしを接合した後、前記金膜を前記母材に拡散させる構成としても構わない。このように、接合表面(接合部の表面)が金でさえあれば、接合に関しては、プラズマによる処理の後、有機物等が再付着しづらく大気中での接合も可能であるので有効である。被接合物どうしの接合後、金膜を母材中に拡散させてしまえば、接合後は母材同士で接合されるため、強度も強く、均一な材料で構成できる。拡散する方法としては常温でも時間をかければ拡散させることができる。また、低温でも熱を加えればより早く拡散させることができる。なお、拡散とは、分子や原子からなる粒子が移動して、広がるさまを示し、接合界面において対向材料中や母材中へ粒子が拡散していくさまを示す。
また、少なくとも一方の被接合物の接合部を構成する金または金膜を、アニーリングにより硬度100Hv以下とする接合方法および接合装置でも構わない。上記したように、接合部をつぶして倣わせるためには接合部硬度を落として柔らかくしておくことが好ましい。そのため通常120Hv以上ある金メッキの硬度をアニーリングにより100Hv以下とすることが好ましい。また、60Hv以下とした方がより好ましい。
また、前記被接合物は、前記接合部が、前記母材が銅で、該母材の表面に金膜を形成して構成された複数の金属バンプからなる半導体またはMEMSデバイスであり、該被接合物どうしを接合した後、前記金膜を前記母材に拡散させる構成としても構わない。半導体やMEMSデバイスにおける電気的機能デバイスにおいては電流容量から従来のAl電極から銅電極への切り替えが要望されている。しかし、銅バンプでは接合温度が高く実用上難しい。そのため、銅で構成される母材の表面を金膜で被うことで、接合を低温化することができ、さらに、ガス中や大気中など真空でない雰囲気も選択できるので有効である。その後、金を母材中に拡散してやれば銅同士での接合となり、目的を達せられる。
また、少なくとも一方の前記被接合物の前記接合部を構成する前記金あるいは前記金膜は、1μm以上の厚さの金メッキである構成としてもよい。このような構成とすれば、被接合物の接合面(接合部)のうねりや表面粗さを吸収する方法として少なくとも一方の接合面がある高さを持ってつぶれることにより隙間を埋めて倣わせることができる。そのため、一方の金を1μm以上にメッキすることが有効である。
また、少なくとも一方の前記被接合物の前記接合部の表面粗さRyが120nm〜2μmであり、前記接合表面の微小な凹凸を押しつぶすことで前記接合表面に新生面を出現させる構成としても構わない。ここで、表面粗さとは、うねりを除いた一定面積内での微小な凹凸を示す。例えば10μm2中での微小凹凸の最大値と最小値で示す。特許文献1に示すように、被接合物を真空中でエネルギー波により洗浄することにより接合表面の酸化膜や有機物のような付着物が除去され、真空中であれば、そのまま接触させれば接合できる。しかし、洗浄後、大気中を搬送されたり、大気中や浮遊物も多い低真空下で接合する場合には、接合表面に付着物層が形成されるので、接触させても、そのままでは接合されない。しかし、洗浄後すぐには付着物層も薄いので次の方法で接合させることができる。
それは、図2(a)に示すように、接合表面に微小な凹凸をつくることにより、加圧により凸部が押しつぶされて広がり、新生面が現れて接合されるからである(図2(b)参照)。また、ミクロに考察すると、図3(a),(b)に示すように並んだ結晶方位が凸部がつぶされることにより、結晶方位が回転し、新生面が現れることになる。この微小な凹凸となる表面粗さは、図4に示すように120nm以上となるところで十分な接合強度が得られるようになる。この測定方法は被接合物に複数のバンプとなる金属突起を設け、接合後シェア強度を測定し、1バンプあたりのシェア強度で示す。本バンプは金メッキからなる40μm角で高さが15μmのものを使用した。十分なシェア強度としては、最大強度の80%以上となる30g/bumpを目安とした。
また、少なくとも一方の接合面の表面粗さRyを120nm以上、2μm以下とした接合方法および接合装置とするのが好ましい。被接合物の接合表面(接合部)の凹凸が大きくなりすぎると押しつぶし量は最大でも数μm程度であるので接触面積が小さくなるため接合強度は落ちてしまう。図4に示すように2μm以上になると十分な接合強度が得られなく、120nm以上、2μm以下であることが好ましいことがわかる。
また、被接合物の接合面が複数の金属突起であり、先端を凸状にした接合方法および接合装置としても構わない。面同士の接合においては、前述のようにミクロの凹凸が有効となるように、各接合部を各々凸状にして、複数用いても接合面積は面接合より落ちるが、同様な効果が得られる。
また、被接合物を表面活性化処理する際のプラズマとして、反応ガスをArガスとしたArプラズマを使用して、該Arプラズマにより被接合物の接合面をエッチングすることにより、該接合面を粗す接合方法および接合装置としても構わない。Arプラズマを使用して被接合物を洗浄する時に、洗浄時間を長めに設定すると、例えば通常30秒のところを3分行うことにより、接合面が粗される。丁度その粗さを120nm以上とすることができ、効果的である。
また、一方の前記被接合物を保持するヘッドと、他方の前記被接合物を保持するステージと、前記ヘッドまたは前記ステージの少なくとも一方を前記被接合物の接合面とほぼ垂直な方向に位置制御し、かつ、加圧制御が可能な上下駆動機構とを備え、前記被接合物どうしを接合する際、該接合時に、前記上下駆動機構を駆動して、前記被接合物どうしを加圧した後、前記上下駆動機構を停止させて、一定時間、前記ヘッドの前記ステージからの高さを一定に保つ接合方法としてもよい。
また、前記上下駆動手段は、前記ヘッドまたは前記ステージの少なくとも一方を前記被接合物の接合面とほぼ垂直な方向に位置制御可能に構成されており、前記被接合物どうしを接合する際、該接合時に、前記上下駆動機構を駆動して、前記被接合物どうしを加圧した後、前記上下駆動機構を停止させて、一定時間、前記ヘッドの前記ステージからの高さを一定に保つ接合装置であってもよい。
ここで、ステージからのヘッドの高さとは、ヘッドに保持された被接合物を、対向するステージに保持された被接合物に押し付け接合部をミクロに押しつぶす過程において、被接合物間の距離を表す。ステージからのヘッドの高さを一定に保つということは、被接合物間の距離を一定に保つことを示す。被接合物どうしを接合する際、瞬間的に加圧した状態では接合面の凹凸は弾性変形しているため、界面の結晶が回転していない場合がある。また、弾性変形は残留応力として残り、接合力に対して引き剥がす方向に働くため、接合強度が落ちることになる。これを防止する方法として、一定時間ヘッドの高さを一定にすることにより接合界面ではミクロには、荷重に耐え切れなくなり結晶方位の回転が行われたり、粒子の移動が起き、新生面が現れて接合し、粒子の移動によって残留応力が除去される。圧力制御しているとどんどん高さは低くなって常に弾性変形しているため、結晶方位がずれない。しかし、一定高さで停止していると、弾性変形から結晶方位がずれ始め時間とともに順次結晶方位の崩壊が始まる。それにより新生面が現れ接合に寄与する。
また、上下駆動機構の先端に位置するヘッド部にヘッド高さ検出手段を備え、停止時の高さをコントロールする接合装置としてもよい。ヘッド高さ検出手段を備え、サブミクロンオーダーでヘッド高さを一定に保つ構成としても構わない。ミクロに接合界面を考えると弾性変形した接合界面は結晶方位の回転や粒子の移動により弾性変形が解除される。Z昇降機構(上下駆動機構)のボルトナット機構部のボールなどに弾性変形箇所があれば駆動モータが停止していてもさらに押し込むことにより、また弾性変形モードへと入ってしまう。これを解決するには、ヘッド部に高さ検出手段を設け、サブミクロン台で高さを一定にコントロールすることである。そうすることにより弾性変形は徐々に解消され、接合強度のアップへと向かう。図5にヘッド停止後の接合強度のアップ度を示す。
なお、加圧制御と位置制御が可能なヘッド構造としては、圧力検出手段を直列配置したボールネジとサーボモータで構成することができる。また、シリンダに位置検出手段を配置してサーボ弁により加圧制御と位置制御を可能とすることもできる。なお、加圧制御および位置制御が可能であれば、上記した構成に限らず、加圧手段と位置制御手段として、いかなる方法を用いても構わない。
また、前記停止時間を1秒以上とする接合方法および接合装置としてもよい。この停止時間は図5に示すように材料や接合状態により1秒以上から効果があり、2分以上では変化が無かった。
また、加熱手段を備え、上記停止時に180℃以下で加熱する接合方法および接合装置としてもよい。上記停止中に熱を加えると、効率良く結晶方位の回転や粒子の移動が行われ、接合が進み、残留応力が除去されることにより、接合強度がアップする。図6にヘッド停止時の加熱温度と接合強度を示す。加熱温度としては180℃以下の低温加熱で十分であった。
また、少なくとも一方の前記被接合物の前記接合部をレベリングした後、各前記被接合物の前記接合部を前記プラズマで処理した後、接合する接合方法であってもよい。
また、少なくとも一方の前記被接合物の前記接合部をレベリングした後、各前記被接合物の前記接合部を前記プラズマで処理した後、接合する接合装置であってもよい。
このような構成とすれば、図7に示すように、大気中であってもドライ洗浄(プラズマ処理)後、放置しなければ加圧することにより固相で常温接合することができる。これは接合表面に薄く付着層ができるが、該付着層の厚さは加圧により押し破られる程度であるからと考えられる。また、常温であるが故に、バンプを押しつぶして接触させるには加熱時の約倍の荷重が必要であった。しかし、レベリングしたバンプの場合は、しない場合に300MPaの加圧が必要であったのに対し、150MPaの加圧力で十分な接合強度を得ることができている。被接合物どうしを確実に接触させるために、該被接合物の接合表面の粗さ等を押しつぶす必要があり、これはバンプの高さばらつきや表面粗さの大きさに応じた加圧力が必要となるからである。通常のバンプでは高さばらつき2μmあった。しかし、レベリングした後では高さばらつきは120nm以下となっていた。そのため接合荷重は低減できたと考えられる。ここで、レベリングとは、図8に示すバンプ表面の表面粗さや図9に示す各バンプ間の高さばらつきを図10に示すように平面度の出た基準台などの平滑化手段にバンプを押しつけることで高さや表面粗さを均一に修正することを示す。レベリング後、図11に示すように被接合物同士を接合する。この例では、バンプが施されたチップとパッドを持った基板からなるが、その他の接合物であっても良い。
また、前記レベリングを対向する前記被接合物により、該被接合物どうしを接合する前に行う構成としてもよい。
また、前記レベリングを、前記ヘッドおよび前記ステージにそれぞれ対向保持された前記被接合物どうしを衝合させることにより行った後、各前記被接合物の前記接合部を前記プラズマで処理した後、接合する構成でもよい。
このような構成とすれば、対向する被接合物を利用してレベリングを行うため、その被接合物の表面凹凸の特徴にあわせてレベリングすることができる。そのため、面の出ていない被接合物に対しても接合荷重を低下することができる。例えば配線層が積み重ねられたビルドアップ基板であれば、下部の配線パターンにより上部の電極パッド高さが位置により微妙に差が生じる。
また、両被接合物が金属バンプ(接合部)を有し、レベリングを施した金属バンプどうしを衝合して接合する接合方法および接合装置としてもよい。両被接合物がレベリングを施したものどうしであればさらに接合面が、凹凸なく合うので接合荷重をより低減でき、好ましい。図7と同様に測定すると100MPa以下の接合荷重に低下できた。
また、前記プラズマを発生させるエネルギー波照射手段を備えた構成としても構わない。この場合、請求項12記載の発明におけるプラズマは、装置外部に設けられた手段を利用することも想定しているが、このような構成とすれば、プラズマによる被接合物の表面活性化処理から被接合物どうしの接合処理までを一括して実行することが可能となる。その結果、例えば、表面活性化処理と接合処理とを1つのチャンバー内で実行する事が可能となり、装置の省スペース化を図ることができる。
また、前記被接合物が、半導体もしくはMEMSデバイスからなるチップ、またはウエハーである接合方法であってもよい。
また、請求項1ないし11のいずれかに記載の接合方法で形成された半導体デバイスまたはMEMSデバイスなどのデバイス。
金属突起となる電極部を多数持つ半導体チップのフリップチップ接合は、半導体への熱影響や、微細ピッチ電極から数μm以内の高精度な実装が望まれ、180℃以下好ましくは室温での低温で接合する要望が高く、本発明は特に有効である。
また、前記被接合物が少なくとも一方の被接合物に金属突起を施し、少なくとも一方の被接合物が半導体チップである接合方法および接合装置であってもよい。また、被接合物が少なくとも一方の被接合物に金属突起を施し、少なくとも一方の被接合物が半導体チップである前記方法で作られた半導体装置であってもよい。金属突起となる電極部を多数持つ半導体チップのフリップチップ接合は、半導体への熱影響や、微細ピッチ電極から数μm以内の高精度な実装が望まれ、180℃以下好ましくは室温での低温で接合する要望が高く、本発明は特に有効である。
また、半導体どうしを張り合わせることで三次元的な構造とでき、より集積度を上げた半導体装置とできるので好ましい。また、ウエハーで接合し、後からダイシングしてチップ化すれば生産効率は上がり好ましい。
また、前記プラズマは減圧プラズマである構成としてもよい。表面活性化処理がイオンビームや原子ビームによるものであるとすると、10−8Torr程度の高真空雰囲気が要求され設備に負担がかかる。プラズマを使用することで真空度は10−2Torr程度で可能となるので簡易な設備で表面活性化処理が可能となる。その結果、装置のコンパクト化、コストダウン化につながる。また、プラズマを発生させる反応ガスにArを使用すれば不活性で、かつ、エッチング能力も高いのでより好ましい。また、被接合物の洗浄(プラズマ処理)後または洗浄中に、反応ガスやエッチング物を取り除くために10−3Torr以下に減圧することが好ましい。被接合物の接合表面(接合部)に打ち込まれたArなど反応ガスを取り除くために100〜180℃程度の加熱を併用することもできる。
また、少なくとも一方の前記被接合物が半導体であり、交番電源により生じた+−方向が切り替わる電界によって生成した前記減圧プラズマによって、各前記被接合物の前記接合部をプラズマ洗浄した後、前記被接合物どうしを固相で常温接合する接合方法であってもよい。
また、少なくとも一方の前記被接合物が半導体であり、交番電源により生じた+−方向が切り替わる電界によって生成した前記減圧プラズマによって、各前記被接合物の前記接合部をプラズマ洗浄した後、前記被接合物どうしを固相で常温接合する接合装置であっても構わない。
少なくとも一方の被接合物が半導体である場合などでは、+イオンや−電子が半導体の回路面に衝突すると、回路、特にゲート酸化膜などにチャージアップダメージを与えることがある。これを回避するために+イオンと−電子を交互に衝突させることにより電荷がチャージする前に中和させてしまうことができる。そうすることによりチャージアップダメージを回避することが可能となる。プラズマにて接合表面の付着物がエッチング除去され表面活性化されれば、金属やSi、酸化物は低温下で固相で接合することができる。
また、前記交番電源が1:5より均等に切り替わる接合方法および接合装置であっても構わない。交互に切り替わる比率としては1:5より均等であればチャージアップダメージを軽減できる。また、1:2より均等であればより好ましい。
また、前記交番電源においてVdcが−値であり、+領域が20%〜40%である接合方法および接合装置からなる。また、Arや酸素プラズマなどは+イオンとなるため、加速して洗浄面に衝突させエッチングするためには、被接合物を保持する電極は−電界である必要がある。そのため、Vdc値は−であることが好ましい。ここで、Vppとは、電圧の交流波形におけるピークトウピークを示し、Vdcとは、Vppの中心となる電圧値の0Vからのオフセット値であるバイアス電圧を示す。
また、前記交番電源は、バイアス電圧Vdc値を調整可能なRFプラズマ発生電源である構成としてもよい。交番電源の+−を均等にしすぎると+イオンが衝突する機会が減るため洗浄能力(表面活性化能力)が減少する。また、−電子によるチャージアップダメージが発生する。そのため、アプリケーション毎に最適なVdc値を調整できるようにすることにより、チャージアップダメージを起こさず最適な洗浄能力を発揮することができて好ましい。
また、交番電源として、図26に示すような交流からなるRFプラズマ発生電源を使用することで交互に電界を+−切り替えることが容易にできる。また、前記Vdc値の調整で容易に+と−の割合を調整可能である。
また、前記交番電源は、パルス幅を調整可能なパルス波発生電源である構成としてもよい。交番電源としては、図27に示すようなパルス波発生電源を用いることができる。パルス波であれば急峻な立ち上がりと立ち下げが可能であり、洗浄能力もアップする。
また、Vdc値の調整だけでなく、図28に示すようにパルス幅や間隔を調整することで+−の割合や衝突時間を管理できるので交流であるRFよりより細かく設定が可能となり、最適な値を探し出しやすい。
また、前記プラズマ洗浄中または洗浄前または洗浄後に真空度を10−3Torr以下にすることが好ましい。不純物を取り除くために10−3Torr以下に減圧してから洗浄することが好ましい。また、洗浄後または洗浄中にプラズマの反応ガスやエッチング物を取り除くために10−3Torr以下に減圧することが好ましい。また、接合表面に打ち込まれたArなど反応ガスを取り除くには100〜180℃程度の加熱を併用することもできる。また、前記洗浄時に、被接合物の一方の側方から反応ガスを供給し他方の側方側から反応ガスを吸引してもよい。このような構成とすれば、被接合面を反応ガスを一方向へ流すことができるため、プラズマ洗浄時に飛散した付着物を効率良く除去でき、除去物の被接合物への再付着を減少させることができるので効果的である。
また、本発明におけるヘッドおよびステージは、それぞれ被接合物保持手段を備えており、片当たり無く均一に接合するためには、少なくとも一方の被接合物保持手段の表面に弾性材を配し、被接合物の接合時に弾性材を介して両被接合物を加圧することが好ましい。本発明における接合方法では、ハンダのように溶融させて接合するのでは無く、固相で金属接合するため、被接合物間の平行度や平面度がでていないと、接触したところしか接合できない。そのため、少なくとも一方の被接合物保持手段の表面に弾性材を配し、接合時に弾性材を介して両被接合物を加圧することで、被接合物どうしの平行度をならわせ、また、薄い被接合物であれば平坦度もならわせることができる。また、被接合物を接触させた後、弾性材を被接合物と被接合物保持手段との間に挿入しても良い。
また、少なくとも一方の被接合物保持手段が球面軸受けで保持され、被接合物の接合時または接合前に被接合物どうしを接触加圧して少なくとも一方の被接合物に他方の傾きを合わせることが好ましい。ステージおよび/またはヘッドに被接合物保持手段が球面軸受けで保持され、被接合物の接合時または接合前に被接合物どうしを接触加圧して少なくとも一方の被接合物に他方の傾きを合わせることができる構造とすることで、被接合物どうしの平行度をならわせて接合することができる(図29参照)。球面軸受けはロック/フリーを選択するロック機構を持っており、通常はロックさせた状態で、ならわせる時だけフリーとすることができる構成としてもよい。また、一旦、平行度をならわせた後、球面軸受けをロックし、その状態を保持してからプラズマ処理して被接合物どうしアライメント後、接合することもでき、平行度があった状態でアライメントするため、被接合物の接合時に位置ずれ無く接合できるので好ましい。
また、ホーンとホーン保持部と振動子からなる超音波振動ヘッドを備え、前記大気中での接合時に2μm以下の振幅からなる超音波振動を被接合物に印加し、150MPa以下の荷重、180℃以下の加熱で固相で金属接合する方法および接合装置であってもよい。大気中での接合時に超音波振動を印加するとより接合し易くなる。既に表面活性化されているので超音波エネルギーは小さくて良く、ダメージや位置ずれを押さえられる2μm以下の振幅で十分である。また、1μm以下であればより好ましい。また、超音波を印加することで接合荷重は半分以下の150MPa以下に下げられる。金の金属突起を接合する場合、常温では300MPa程度の高加圧力で押しつぶさないと接合できないことになる。このバンプが半導体回路面上にある場合は、一般的に200MPa以上では回路によってはダメージを与えてしまう。実験条件としては、半導体チップに金属突起となる50μm角で高さ20μm、バンプの高さばらつきが1μmの金バンプを使用した半導体チップを金薄膜基板上へ超音波接合した場合と常温接合した場合、常温接合の場合は、80g/bumpで始めて接合可能となったが、超音波を印加した場合においては40g/bump以上の荷重で接合が可能であった。よってバンプつぶれ代として1μm以上のバンプを押しつぶすことが必要であることが分かる。20μm高さのバンプを金メッキで作る場合において、高さばらつきを1μmに抑えるのが限界であるため、この程度のバンプを押しつぶすことが必要である。
また、前記減圧下での洗浄と大気中での接合間において、少なくとも一方の被接合物を洗浄チャンバーに搬入し、洗浄後の被接合物を接合部へ搬出する搬送手段でつなぎ、接合中に後続の被接合物を洗浄する接合方法および接合装置であってもよい。接合表面が金または銅からなる被接合物を個別に事前に真空チャンバー内でプラズマ処理することにより表面活性化し、大気中に取り出して固相で金属接合することができる。洗浄後の被接合物を接合部へ搬出する搬送手段でつなぎ、接合中に後続の被接合物を洗浄することにより、洗浄時間を並列処理できるのでタクトアップすることが可能となる。また、1つずつではバランスしない場合はトレイなどに複数個入れた状態で一括洗浄すれば良い。また、連続したリール上の被接合物であれば、チャンバー扉にパッキンを介して挟み込んでプラズマ処理すれば良い。
また、減圧下のチャンバー内で、接合させる前記被接合物の接合面どうしが対向配置されていない状態において、前記接合部を前記プラズマで処理した後、少なくとも一方の前記被接合物を移動させて、前記接合面どうしが対向配置された状態にした後、さらに、少なくとも一方の前記被接合物を前記接合面にほぼ垂直な方向へ移動させて、前記接合部どうしを衝合させることにより、前記被接合物どうしを固相で接合する接合方法であってもよい。
真空チャンバー内に、前記ヘッドと、前記ステージと、前記上下駆動機構と、前記ステージまたは前記ヘッドの少なくとも一方を側方へ移動させる移動手段とを備え、前記エネルギー波照射手段は、各前記被接合物に対して個別に前記プラズマによる処理を行うことが可能に構成されており、減圧下の前記真空チャンバー内で、前記移動手段によって、接合させる前記被接合物の接合面どうしが対向配置されていない状態にして、前記接合部を前記プラズマで処理した後、少なくとも一方の前記被接合物を移動させて、前記接合面どうしが対向配置された状態にした後、さらに、前記上下駆動機構によって、少なくとも一方の前記被接合物を前記接合面にほぼ垂直な方向へ移動させて、前記接合部どうしを衝合させることにより、前記被接合物どうしを固相で接合する接合装置であってもよい。
従来、両被接合物を対向配置した状態でプラズマ処理すると一方のエッチングされた付着物が他方へ再付着してしまうという問題があった。そこで本発明では、前記被接合物の接合面どうしが対向配置されていない状態において、前記接合部を前記プラズマ処理し、その後対向位置まで移動させ接合させれば上記した再付着を防ぐことが可能となる。ステージを待機位置へスライドさせた状態でプラズマ洗浄(処理)することによりエッチングされた付着物は対向面へ飛散し、他方へ再付着することは無い。
また、前記プラズマ洗浄(処理)時に真空度を10−3Torr以下とする接合方法および接合装置としてもよい。真空度を10−3Torr以下とすることで飛散物がイオンに衝突して方向が変わり再付着する確率も減少するので好ましい。
また、前記接合位置へスライド後の被接合物間のすきまが20mm以内である接合方法および接合装置としてもよい。従来、プラズマを発生させるためには上下の被接合物間は少なくとも30mm程度離す必要があることから、ヘッドを下降させる時にZ軸(上下駆動機構)の傾きやガタからせっかくアライメントしても位置ずれを起こしてしまうという問題があった。しかし、ステージを待機位置へスライドさせた状態でヘッド側、ステージ側各々にプラズマを発生させれば、Z軸の移動距離は最小限に押さえることができるので、被接合物間の距離を従来の30mm以下である20mm以下に設定可能である。また、5μm以下にも設定可能でありより好ましい。数μm以内に押さえればZ軸の傾きによる誤差は無視でき、Z移動による水平方向の誤差も移動量に比例して最小限に押さえられる。
また、スライドさせてプラズマ発生できるので、被接合物の対向面にスパッタさせる金属を配置し、その金属をプラズマ電極とすることにより、金属が被接合物表面にスパッタされ、薄膜形成がなされる。両被接合物表面に金属膜がスパッタされれば、その金属同士で接合させることができる。その結果、従来の表面活性化では接合が難しかったAlやセラミック、酸化物なども適用でき、接合できるようになる。また、上記したスパッタ前に被接合物側をプラズマ電極として、被接合物の接合表面を事前にエッチングして洗浄しておけばより接合し易くなる。また、スライド後、被接合物どうしを対向配置させた状態で一方の金属表面を持つ被接合物を電極側として対向する他方の被接合物に対してスパッタすることもできる。特に一方が接合し易い金や銅からなる金属で他方が接合しにくい材料であるときに適する。
また、前記接合部をプラズマによって処理する際、少なくとも一方の前記被接合物の接合面の対向する位置に金属電極を配置して、スパッタすることにより該被接合物の前記接合面に前記金属電極を構成する金属からなる金属膜を形成し、前記被接合物どうしを固相で接合する構成としてもよい。
Niなど硬い金属や酸化物、Siまたはセラミックからなる他方の被接合物の接合表面に金属膜を形成し、同金属同士で固相で金属接合する接合方法および接合装置としてもよい。被接合物の接合面と対向する位置へスパッタさせる金属を配置し、プラズマを該金属に照射し、金属が被接合物表面にスパッタされ、薄膜形成がなされる。両被接合物表面に金属膜がスパッタされれば、その金属同士で固相で金属接合させることができる。従来表面活性化では接合が難しかったNiなど硬い金属やセラミック、酸化物、Siなどにも適用でき、接合できるようになる。また、プラズマが減圧プラズマであれば、プラズマ電極をその金属にすることにより、スパッタできる。また、スパッタ前に被接合物側をプラズマ電極とすることで被接合物の接合表面を事前にエッチングして洗浄(プラズマ処理)しておけばより接合し易くなる。また、対向配置させた状態で一方の金属表面を持つ被接合物を電極側として対向する他方の被接合物に対してスパッタすることもできる。特に一方が接合し易い金や銅からなる金属で他方が接合しにくい材料である時に適する。
また、プラズマによる表面活性化時に、一方の被接合物の金または銅からなる表面金属をスパッタすることにより他方の接合表面に金または銅からなる金属膜を形成し、大気中で、固相で常温接合する接合方法および接合装置としてもよい。スパッタ金属を金または銅とすることで大気中で固相で常温接合することができる。
プラズマによる表面活性化処理は、被接合物表面に存在する付着物はウェット洗浄後においても大気に暴露すると数秒で1nm以上付着することから少なくとも1nm以上エッチングすることが有効である。
また、本発明は、少なくとも一方の被接合物の接合部を構成する金をアニーリングにより硬度100Hv以下とする接合方法および接合装置でも良い。
上記ように、接合部をつぶして倣わせるためには該接合部の硬度を落として柔らかくしておくことが好ましい。そのため通常120Hv以上ある金の硬度をアニーリングにより100Hv以下とすることが好ましい。また、60Hv以下とするのがより好ましい。
また、被接合物がウエハーであれば一度に複数個のデバイスを一括して接合でき好適である。接合後にダイシングし個片化すればよい。
また、本発明は、被接合物が表面弾性波デバイス、RFデバイスなどからなるデバイスからなる接合方法および接合装置であっても良い。半導体デバイス、表面弾性波デバイス、RFデバイスなどからなる半導体デバイスや、メカニカルな可動部分を持ったようなMEMSデバイスなどは、特に封止を要求されるものであり、また、これらは熱に弱く、また、異種材料の組み合わせで作られるので熱膨張によりひずみが生じたりして、高温での接合に耐えられないという課題があるため本方式に好適である。また、200℃以内で樹脂からのガスや湿気を嫌うこれらデバイスとしては従来接合する方法が無かった。また、これらデバイスは表面が振動したり、MEMSにおいてはメカニカルに動くアクチュエータを持つので樹脂による接着はできず直接接合することが要求されるので好適である。形態としては半導体の製造工程であるウエハー上でハンドリングして張り合わせることが一番有効であるが、ダイシング後のチップ状態でも適する。
また、大気中で前記被接合物どうしの接合を行う構成としてもよい。このような構成とすれば、大気中であっても表面活性化処理後すぐには付着物層も薄いので、押し破って接合すれば、接合部の接合界面は広がり、新生面が現れ接合される。時間的には表面活性化処理後、特に接合部が金であれば、酸化や有機物等が再付着しにくいので、1時間以内であれば接合は容易である。
実験結果より、接合部のプラズマ処理後の経過時間やガスの種類、水分の含み具合(湿度)により、必要な加熱温度は左右される。大気暴露後1時間以内に実装(接合)すれば100℃以内の加熱でも接合が可能であった。また、本接合方法においては固相ではあるが、接合面は金属分子同士が直接結合されているので、接合後に高温、例えば350℃に加熱されたとしても、金属分子が拡散されるのみで接合強度が落ちたり、抵抗値が増大したりすることは無く、高温でも信頼性が高い。
また前記被接合物の一方が、前記接合部を電極として電気的に機能するデバイスであって、前記接合部の表面が金または銅からなり、接合する前記被接合物の前記接合部を前記 プラズマにより洗浄した後、該接合部にガスにより付着層を形成し、大気中で金属電極からなる前記接合部どうしを接触させ、前記デバイスを電気的に機能させた状態で最適位置に調整した後、固相で常温接合する接合方法であってもよい。
また、前記被接合物の一方が、前記接合部を電極として電気的に機能するデバイスであって、前記機能デバイスを保持する前記ヘッドと、他方の前記被接合物を保持する前記ステージと、前記ヘッドまたは前記ステージの少なくとも一方を上下動する前記上下駆動機構と、前記機能デバイスを電気的に機能させるプローブと、前記機能デバイスの機能を認識する認識手段と、前記機能デバイスと前記被接合物の相対的な位置を補正するアライメントテーブルとを備え、前記接合部の表面が金または銅からなり、接合する前記被接合物の前記接合部を前記プラズマにより洗浄した後、該接合部にガスにより付着層を形成し、大気中で金属電極からなる前記接合部どうしを接触させ、前記デバイスを電気的に機能させた状態で最適位置に調整した後、固相で常温接合する接合装置であってもよい。
効率良く、かつ、高精度に機能デバイスの位置を調整して実装するためには、実装時に金属電極を接触させながら、直接機能デバイスを電気的に機能させた状態で位置調整した後、加熱により金属電極を金属接合させることが有効である。従来のように、一旦アライメントマークに置き換えると誤差を含み、また、複雑で効率が良くない。そこで、機能デバイス(被接合物)の接合部の表面が金または銅からなり、両方の接合面をプラズマにより真空中で処理した後、ガスにより該接合部に付着層をつけ、大気中で金属電極からなる接合部同士を接触させ、機能デバイスを電気的に機能させた状態で最適位置に調整した後、180℃以内の加熱により固相で金属接合すればよい。
常温で金属同士を固相接合する方法は、金からなる接合面を真空中でプラズマにより処理し、不活性ガス雰囲気で接合する方法が有効であるが、接触させると接合してしまうので、プラズマ処理後、一旦ガスにより付着層を形成し、大気中で金属電極同士を接触させることにより、接触のみでは接合されなくなる。そのため、機能デバイスを電気的に機能させながら、機能デバイスと被接合物との相対的な位置を調整することが可能となる。また、位置調整が完了したならば180℃以内の低温加熱を加えるのみで両電極は金属接合される。このように、従来の低温金属接合である鉛錫ハンダの溶融温度183℃より低く設定できる。また、加熱による位置ずれを低く押さえるためには150℃以内が好ましい。また、100℃以内であればより好ましい。
また、溶融させるとハンダが均等に広がらないため、ハンダが固化するときに、被接合物がハンダが多い方に引っ張られ位置ズレが発生するという問題があった。そのため、被接合物(機能デバイス)どうしを固相で接合できることは有効である。データからは、接合部のプラズマ処理後の経過時間やガスの種類、水分の含み具合(湿度)により、必要な加熱温度は左右される。大気で付着層を付け1時間以内に実装すれば100℃以内の加熱でも接合が可能であった。また、本接合方法においては固相ではあるが、接合面は金属分子同士が直接結合されているので、接合後に高温、例えば350℃に加熱されたとしても、金属分子が拡散されるのみで接合強度が落ちたり、抵抗値が増大したりすることは無く、高温でも信頼性が高い。
また、付着層を付けるガスとしては、窒素、酸素、He、水素、フッ素、炭素を含んだガスが不活性なArなどのガスに比べて付着されることにより接触のみで接合されなくなり、かつ、低温で接合が可能である。
また、前記ガスが大気である接合方法および接合装置であってもよい。大気であれば容易に扱え、かつ、上記の効果が期待できる。
また、被接合物の洗浄方法としては、10−5Torr程度の高真空を必要とする原子ビームやイオンビームに比べ、10−2Torr程度でよいプラズマが容易でかつ有効である。また、反応ガスとしてArを使用することにより効率良くエッチングされ、また、Arガスが不活性なため被接合物の表面に反応物を形成することもなく適している。
また、一方の前記被接合物が発光素子であり、該発光素子の電極として機能する前記接合部に電源からのプローブを接触させ、該発光素子を電気的に機能させた状態で、該発光素子の発光点を認識手段により認識し、該発光素子の位置を最適位置に調整した後、固相で常温接合する構成としてもよい。
また、発光素子が表面発光タイプであり、該発光素子の接合面に直角方向に、かつ、一方の被接合物側に発光する方式である接合方法および接合装置であってもよい。
また、一方の被接合物が接合面に平行に発光する発光素子であり、発光素子の接合面と反対側の電極にプローブを接触させ、もう一方のプローブを他極に接触させ、電気的に機能させて発光点を認識手段により認識し、発光素子の位置を最適値に調整した後、180℃以内の加熱により固相で金属接合する接合法および接合装置であってもよい。特に機能デバイスが発光素子である場合には、発光点と光ファイバーとの位置合わせはサブミクロン台の精度が要望され、精度上本発明が有効である。また、発光素子の場合、発光時に放熱されるため250℃以上の高温での信頼性も要求され、低温で接合して、かつ、接合温度より高温での信頼性を保てる本接合方法が有効である。
本発明では図12,13に示すように接合面に平行に発光するレーザダイオードのような発光素子の場合において、本発明は有効である。この場合、図12,13に示すように発光素子の接合面となる電極を被接合物側にし、反対面を保持して上下動させながら位置を調整する。発光素子下部電極を被接合物上部電極に押し当てながら、発光素子保持面の電極と被接合物側の上面電極にプローブを接触させ、電気的に発光素子を機能させる。発光点を最適位置に調整した後、180℃以内の加熱により固相で金属接合する。
また、前記発光素子が表面発光タイプであり、接合面に直角方向に、かつ、一方の被接合物側に発光する方式であり、被接合物の接合電極と発光素子表面の電極である接合面を接触させ、被接合物の他端へプロービングして電気的に機能させて発光点を認識手段により認識し、発光素子の位置を最適値に調整した後、180℃以内の加熱により固相で金属接合する接合方法および接合装置であってもよい。前述のように接合面に平行に発光する発光素子(図13)以外に接合面に垂直方向に発光する表面発光レーザのような発光素子の場合においては、図14に示すように特に発光方向と電極の方向が下側にできるので、簡単に構成することができる。この場合、図14に示すように発光面を被接合物側にし、反対面を保持して位置を調整する。電極は発光面と同じサイドに位置するため、被接合物側の電極に押し当てながら、被接合物上面の電極にプローブを接触させ、電気的に発光素子を機能させる。発光点を最適位置に調整した後、180℃以内の加熱により固相で金属接合する。光ファイバーが埋め込まれておらず下側に発光する場合は、ステージに例えばプリズムからなる光学路変換手段を設ければ側面から認識することができる。
また、前記最適値への調整方法が発光素子から発光された光を光ファイバーに入力し、その入力値を検出して発光素子位置を調整する接合方法および接合装置であってもよい。発光点の認識方法として、光ファイバーへ入力する場合、光ファイバーの他端を測定装置につなぎ込み、出力をモニタリングして最大値になる位置を調芯することが有効であり、かつ、容易な方法である。また、発光点を認識する方法としては一般的に光量が最大となる位置を発光点と見るが、最大値でなくとも周辺の濃淡状態を含めて発光点を認識することが好ましい。
また、被接合物認識手段と発光点認識手段を持ち、前記最適値への調整方法が、被接合物認識手段により被接合物位置を認識する第1工程と、次いで発光素子から発光された光をマトリックス撮像素子で読みとり、発光点位置を認識する第2工程と、認識結果に基づいて発光素子位置を調整する第3工程とを備える接合方法および接合装置であってもよい。特に光ファイバーへの入力で無かったり、光ファイバーの他端がつなげ込めなかったりした場合は、まず、被接合物の位置を被接合物認識手段により認識し、発光点がくるべき位置を認識する。次いで直接発光点をマトリックス撮像素子に入力し、その入力値を検出して、光量が最大値となるマトリックス撮像素子上の位置が、目的とするマトリックス撮像素子上の位置となるように光素子位置を調整することにより達成できる。詳細を説明すると、まず、発光素子を発光させ、マトリックス撮像素子で読み取ることにより、マトリックス撮像素子上の最大光量位置を求める。テーブル上に移動可能に取り付けられたマトリックス撮像素子の位置はあらかじめ分かっているので、発光素子の発光点位置が認識できる。そこで、マトリックス撮像素子上で、本来、該発光点位置がくるべき位置は分かっているので、マトリックス撮像素子上の最大光量となるべき位置に発光点がくるように発光素子の位置を修正する。また、マトリックス撮像手段で発光点を認識する方法としては一般的に最大となる撮像素子位置を発光点と見るが、最大値でなくとも周辺の濃淡状態を含めて発光点を撮像素子のサブピクセル単位で認識することが好ましい。
また、上記被接合物認識手段と発光点認識手段が個別のマトリックス撮像素子であり、各撮像素子の相対的な位置を、発光点と被接合物マーク位置が決められている基準ジグを認識することによりキャリブレーションして認識する接合方法および接合装置であってもよい。発光点認識手段と被接合物認識手段が例えば光学系の倍率が違う場合など個別のマトリックス撮像素子となる。その場合、個々のマトリックス撮像素子間の相対的な位置が分からないと被接合物マークを認識しても発光点をどこへ持ってくるべきか分からない。そこで、事前に発光点と被接合物認識マークの相対的な位置が決められている基準ジグを使用して両認識してやれば、相対的な位置関係がキャリブレーションできる。そうすることにより、発光点と被接合物の認識するものの大きさが違うものでも認識することができる。
また、前記発光素子を電気的に機能させて発光点を認識手段により位置認識する際、間欠的に発光させ、位置を認識する接合方法および接合装置であってもよい。発光素子の場合、発光時に放熱することから連続発光させると250℃程度に蓄熱されてしまう。これでは位置調整時に接合されてしまうのと、熱膨張などにより位置ずれの要因となってしまう。そのため、間欠的に発光させ、発光時に同期させて瞬間的に発光点を取り込むことにより、蓄熱を防ぎ、低温で発光点を認識することが可能となる。
また、両被接合物上にアライメントマークが施され、アライメントマーク認識手段を備え、両被接合物のアライメントマークにより位置補正した後、電気的に機能させ、最適位置に調整する接合方法および接合装置であってもよい。発光点を認識するにあたり、いきなり位置精度が悪い場合、発光素子を接触させても位置ずれが大きいと発光点を調芯するには時間がかかってしまう。また、発光点認識手段の視野を大きくする必要から精度も悪化してしまう。そのため、事前に発光素子と被接合物に設けられたアライメントマークを使用して両アライメントマークを認識手段にて認識した後、位置を修正して粗位置決めした状態から発光点認識することが好ましい。また、特にアライメントマークを設けなくとも外形や認識できるパターンなどがあればそれをアライメントマークとして認識することができる。
また、発光点認識手段と被接合物認識手段が同じ認識手段からなる接合方法および接合装置であってもよい。また、少なくとも一方の被接合物を光学路変換手段を持ったツールで保持し、側方から被接合物と発光点を認識する接合方法および接合装置であってもよい。平面発光素子の場合は、プリズムやミラーのような光学路変換手段を持ったツールで保持し下から側方へ光学路変換すれば、被接合物位置と発光点位置双方が側方から読み取ることもでき、シンプルな構造とできる。また、平行発光素子の場合は、発光素子を光学路変換手段を持ったツールで保持し、被接合物上面マークを側方から読み取ることができ、シンプルな構造となる。被接合物位置とは、発光素子や基板上のアライメントマークや外形などを画像認識して位置を割り出すことを言い、発光点位置を決めるために基板上のマークを認識するためや事前にアライメントするために発光素子と基板上のアライメントマークを認識するためにも使われる。
また、IR(赤外)光を使用すれば、少なくとも一方の被接合物を透過させて被接合物のアライメントマークを読み取ることもできる。例えば接合面に平行に発光する発光素子の場合は、発光素子保持ツール内に光学路変換手段を持ち、IR光により認識することにより発光素子または被接合物を透過させてアライメントマークを読み取ることができる。IR光源は同軸上で反射光を使用しても良いし、反対側に光源を用いて透過光を使用しても良い。本光学路変換手段は保持ツール以外に被接合物保持ステージ側に設けても良い。光学路変換手段を用いることで発光点と発光素子を含む被接合物位置認識を同方向から同じ認識手段で認識すればより高精度に測定できる。例えば発光点認識手段の光学系にて被接合物上のマークまたは外形を認識すれば、被接合物を認識した後、次の発光点が来るべき位置は容易に分かり、個別に認識手段をもつことによる相対位置誤差や熱膨張などによる経時変化を生じないため好ましい。また、装置の簡略化もはかれ、特に認識手段に複数軸の移動テーブルを設ける必要もなく簡略化でき、アライメントテーブルをヘッド側かステージ側一方と限定すればより簡略化できる。また、たとえマトリックス撮像素子が個別に分かれても光学系を途中から分岐することで一体構造とすることもできる。
また、上記した接合方法で作られた発光モジュールでは、前述の方法で発光素子を効率良く、高精度に実装され、高精度に、かつ、コストも安く作ることができ、本発明が効果的である。
また、一方の前記被接合物がチップであり、もう一方の前記被接合物が複数の前記チップを実装するウエハーからなり、複数の前記チップを前記ウエハーに連続して接合する接合方法であってもよい。
また、一方の前記被接合物がチップであり、もう一方の前記被接合物が複数の前記チップを実装するウエハーからなり、複数の前記チップを前記ウエハーに連続して接合する接合装置であってもよい。
図7に示すように、大気中であってもドライ洗浄(プラズマによる表面活性化)後、放置しなければ加圧することにより固相で常温接合することができる。これは被接合物の接合表面(接合部)に薄く付着層ができるが、該付着層の厚さは加圧により押し破られる程度であるからと考えられる。また、ウエハー上へ複数のチップを実装するにはハンダでは高温に加熱するため、周辺のウエハー上のハンダへも影響があり、溶けたり酸化する不具合や、接合済みのチップがハンダが溶けて外れたりずれたりする不具合があったが、本発明ではハンダ溶融温度である183℃以下で接合することができるので、周辺に影響なく連続して実装が可能となる。また、固相で接合できるので前述のように溶融による位置ずれがない。ちなみにプラズマ処理しないチップは接合されなかった。なお、チップとは、一般的にウエハーをダイシングした個辺のものを示し、トランジスタや抵抗、コンデンサ、リアクタンスなどの実装部品も含む。
また、チップとウエハーとの接合時間が2秒以内であり、連続してチップを実装していく接合方法および接合装置であってもよい。ハンダでは加熱して溶融後、冷却して固定されるまでチップを離すと位置ズレやハンダが外れるため、チップの連続実装には時間がかかり生産効率が良くない。例えば1チップの接合時間は10秒程度必要となる。しかし、本発明では、加圧すれば接合されるので接合時間は極端に短くても可能である。このように接合時間が2秒以下で、ウエハー上へ連続してチップを接合すれば効率が良い。また、接合時間は1秒以下であれば好ましく、さらに0.5秒以下であれば超音波振動接合による接合よりも短時間であるため、より好ましい。
また、前記チップを前記ウエハーに連続して接合していく途中において、一定時間経過後、前記ウエハーを再度前記プラズマによって処理し、その後続けて前記チップを該ウエハーに接合する構成でもよい。複数のチップを1枚のウエハー上に連続して接合していくにはチップ数が多ければ数時間を必要とする。ドライ洗浄(プラズマによる活性化処理)後、大気中で常温接合するには約1時間以内に接合しないと被接合物の接合表面への付着物が増加し、接合できなくなってしまう。そのため、1時間以内、好ましくは30分以内に再度、減圧プラズマ等のプラズマにて被接合物をドライ洗浄することが好ましい。そのため、洗浄機(エネルギー波照射手段)を被接合物の接合装置とドッキングしておき、ウエハーへのチップ接合時に一定時間が経過すると、一旦ウエハーを洗浄機へ搬送し、再洗浄する。洗浄後、ウエハーを再度ステージへセットしてチップ接合を開始する。そうすることで多数チップを接合するウエハーにおいても連続してチップを大気中で常温接合することができる。
また、半導体においては多数の電極接合をバンプにより接合するため、高温ではダメージが生じるため、低温で接合することが望まれる。また、約50μmよりも小さい微細ピッチのバンプを接合するには熱膨張を押さえた低温での接合が要望される。また、回路面へのダメージから低荷重も要求される。また、ウエハー上へ連続してチップを接合すれば効率が良い。これらの理由から、本発明が好適である。
金属からなる接合部を輪郭状に形成し、該接合部をプラズマによりエッチング(表面活性化処理)した後、接合部に再付着した付着物層を押し破って被接合物どうしを接合することで、接合面間に接合部によって輪郭状に囲まれて形成される空間を所定の雰囲気に封止することができる。また、真空引き孔の樹脂封止材が不用となるとともに、被接合物どうしを低温で接合できるため、熱に弱いデバイスや、異種材料の組み合わせで熱膨張によりひずみが生じたりして高温での接合に耐えられないデバイスを作成することができる。
<第1実施形態>
以下に本発明の第1実施形態について、図面を参照して説明する。図15に本発明にかかる接合装置の第1実施形態を示す。この実施形態では第1の被接合物である半導体からなるチップ20と第2の被接合物である基板22を接合するための装置を例として上げる。チップ20の接合面には電極である金からなる金属電極20aを有し、基板22の接合面には電極である金属電極22aがチップ側金属電極20aに対向した位置に配している。チップ側金属電極20aと基板側金属電極22aとが、加圧されることにより接合される。
接合装置は、大まかには、上下駆動機構25とヘッド部26を合わせた接合機構27とステージ10とステージテーブル12からなる実装機構28、位置認識部29、搬送部30、制御装置31からなる。上下駆動機構25は上下駆動モータ1とボルト・ナット機構2により、上下ガイド3でガイドされながらヘッド部26を上下動させる。ヘッド部26は、ヘッド逃がしガイド5で上下方向にガイドされ、自重をキャンセルし、加圧力検出手段32に押しあてるためのヘッド自重カウンター4に牽引された状態で加圧力を検出する加圧力検出手段32と上下駆動機構25に接地されている。
ヘッド部26は、チップ20を吸着保持するチップ保持ツール8と先端ツール9、平行移動、回転移動の移動軸を持った位置補正を行うヘッド側アライメントテーブル7、それらを支えるヘッド保持部6により構成されている。また、チップ保持ツール8の内部には加熱用ヒータが埋設されている。実装機構28は、基板22を吸着保持するステージ10、チップと基板の位置をアライメントするための平行移動、回転移動の移動軸を持ったステージテーブル12により構成される。また、ステージ10内部にはステージヒータ11を内蔵する。接合機構はフレーム34に結合され加圧中心の周辺を4本の支柱13により架台35と連結されている。
位置認識部29は、相対されたチップと基板間に挿入して、上下のチップと基板各々の位置認識用のアライメントマークを認識する上下マーク認識手段14、上下マーク認識手段14を水平および/または上下移動させる認識手段移動テーブル15から構成される。搬送部30は基板22を搬送する基板搬送装置16、基板搬送コンベア17およびチップ20を搬送するチップ供給装置18、チップトレイ19からなる。制御部31は、装置全般の制御と操作部を備える。特に加圧力制御においては、加圧力検出手段32からの信号により上下駆動モータ1のトルクを制御し、接合に関する加圧力をコントロールする。
次に、一連の動作を説明する。チップ20はチップ供給装置18によりチップトレイ19からチップ保持ツール8に供給され、吸着保持される。基板22は、基板搬送装置16により基板搬送コンベア17からステージ10に供給され、吸着保持される。接合面を対向保持されたチップ20と基板22の間に上下マーク認識手段14が認識手段移動テーブル15により挿入され、対向するチップ20と基板22各々の位置合わせ用アライメントマークを上下マーク認識手段14により位置認識する。チップ20を基準として基板22の位置をステージテーブル12により平行移動および回転移動方向へアライメント移動する。アライメント時はステージテーブル12およびヘッド側アライメントテーブルにて位置補正しても良く、またはヘッド側アライメントテーブルのみにて位置補正しても良い。また、どちらか一方のテーブルのみの構成でも良い。
チップ20および基板22の接合位置が整合された状態で、上下マーク認識手段14が認識手段移動テーブル15により待避される。次いでヘッド部26は上下駆動機構25により下降され、チップ20と基板22が接地される。ヘッド部26の高さ方向の位置はヘッド高さ検出手段24により検出されている。チップ20と基板22の接地タイミングは加圧力検出手段32により検出され、上下駆動モータは位置制御からトルク制御へと切り替えられる。トルク制御に切り替えられている加圧中においてもヘッド高さはヘッド高さ検出手段24によりモニタされており、高さ方向の位置もコントロール可能である。接合完了後、チップ20の吸着は解除され、基板22側にチップ20が実装された状態でステージ上に残る。これを再び基板搬送装置16により基板搬送コンベア17へ排出して一連動作は終了する。
大気中で180℃以下の低温で固相のまま金属接合させるためには、事前に金属からなる被接合物(チップ20、基板22)の接合表面(接合部)を真空中で、原子ビーム、イオンビームまたはプラズマであるエネルギー波により数nmエッチング(洗浄)し、付着物を除去する。洗浄(表面活性化処理)後、大気中で接合する場合には、接合表面に付着物層が形成されるので、接触させても、そのままでは接合されない。しかし、洗浄後すぐには付着物層も薄いので、加圧により該付着物層が押しつぶされて、該付着物層が押しつぶされて新生面が現れ接合される。本実施形態においては、接合部としてビッカース硬度が60Hvの金を採用しているため、図1より常温でも強固にチップ20および基板22が接合される。
<第2実施形態>
続いて、図16を参照しつつ本発明にかかる接合装置の第2実施形態について詳述する。本実施形態が上記第1実施形態と大きく相違するは、被接合物の接合部が金属からなる母材の表面に金膜を形成して構成されている点であり、その他の構成は第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態との相違点を中心に第2実施形態について詳細に述べる。なお、第1実施形態と同一の構成および動作については、その構成および動作の説明を省略する。
この第2実施形態では、チップ20および基板22の接合部が以下のように構成されている。すなわち、複数の銅を母材20b,22bとして、該母材20b,22b表面に金膜20c,22cを形成した金属バンプとして構成されている。そして、該金属バンプをエネルギー波によって表面活性化処理した後、大気中で接合し、低温加熱して金を拡散させている。図16(a)に銅を母材として金膜を構成して形成された接合部を示す。図16(b)は、図16(a)に示す接合物を接合後、低温加熱により金膜20c,22cが母材20b,22b内に拡散していく様子を示している。なお、接合表面が金であれば、表面活性化処理後に有機物等が該接合表面に再付着しづらく、数時間以内であれば大気中での接合も可能である。このように、常温接合後、金膜を母材中に拡散させてしまえば、接合後は母材同士で接合となるため、強度も強く、均一な材料で構成できる。拡散する方法としては常温でも放置することにより拡散させることができる。また、低温で加熱することでより拡散を早く進ませることができる。本実施形態では、150℃で2時間の加熱を行うことにより、金膜20c,22cを母材20b,22b内に拡散させることができた。
また、被接合物が、半導体やMEMSデバイスにおける電気的機能デバイスである場合、電流容量の関係から従来のAl電極から銅電極への切り替えが要望されている。しかし、銅バンプでは接合温度が高く実用上難しかった。そのため、本実施形態のように、銅で構成される母材の表面を金膜で被うことで、接合を低温化することができ、さらに、ガス中や大気中など真空でない雰囲気も選択できるので有効である。その後、金を母材中に拡散してやれば銅同士での接合となって、目的が達せられる。
<第3実施形態>
続いて本発明にかかる接合装置の第3実施形態について詳述する。本実施形態が上記第1および第2実施形態と大きく相違する点は、接合部表面に微小な凹凸が形成されている点であり、その他の構成および動作は上記第1および第2実施形態と同様であり、説明を省略する。以下、本実施形態に特有の構成について詳述する。
本実施形態によれば、被接合物を接合する際の加圧により図2に示すように凸部が押しつぶされて広がり、新生面が現れ接合される。また、ミクロに考察すると、図3に示すように並んだ結晶方位が凸部がつぶされることにより、結晶方位が回転し、新生面が現れることになる。この微小な凹凸となる表面粗さは、図4に示すように120nm以上となるところで十分な接合強度が得られるようになる。
また、面同士の接合においては、前述のようにミクロの凹凸が有効となるように、各々凸状の接合部が複数用いても接合面積は、面接合より落ちるが、同様な効果が得られる。また、ミクロの凹凸を押しつぶし接合するには、接合金属の硬度が低くなければならない。本実施形態では、被接合部として、硬度が200Hv以下で金を採用しているため、強固に接合する事ができた。なお、接合部として、銅やAlを採用しても有効に接合することができた。また、この時の加圧力は150Mpa以上であると、より強固に接合する事ができた。また、特に接合部を金で構成した場合、硬度も低く、かつ、大気中でも酸化しないので有効であった。
また、Arプラズマを使用して接合部を洗浄(表面活性化処理)する時に、洗浄時間を長めに設定すると、例えば通常30秒のところを3分行うことにより、接合面が粗される。丁度その粗さを120nm以上とすることができる時間だけ、Arプラズマを利用して被接合物の洗浄を行えば、表面活性化処理と、接合部表面に接合部表面に微小な凹凸を形成する作業とを同時に行うことができ、効率が良い。
<第4実施形態>
続いて第4実施形態について詳細に述べる。以下、上記第1ないし第3実施形態と異なる点について述べ、上記第1ないし第3実施形態と同一の構成および動作についての説明は省略する。
上記第3実施形態において、被接合物を瞬間的に加圧した状態では、接合面(接合部)の凹凸は弾性変形しているため、界面の結晶が回転していない場合がある。また、弾性変形は残留応力として残り、接合力に対して引き剥がす方向に働くため、接合強度が落ちることになる。これを防止する方法として、一定時間、ヘッド部26のヘッド高さを一定にすることにより被接合物の接合界面ではミクロには、荷重に耐え切れなくなり結晶方位の回転が行われたり、粒子の移動が起き、新生面が現れて接合し、粒子の移動によって残留応力が除去される。この停止時間は図5に示すように材料や接合状態により1秒以上から効果があり、2分以上では変化が無かった。
また、上記停止時に180℃以下で加熱を加えると、効率良く結晶方位の回転や粒子の移動が行われ、接合が進み、残留応力が除去されることにより、接合強度がアップする。加熱温度としては180℃以下の低温加熱で十分であった。また、金属突起となる電極部を多数持つ半導体チップのフリップチップ接合は、半導体への熱影響や、微細ピッチ電極から数μm以内の高精度な実装が望まれ、180℃以下好ましくは室温での低温で接合する要望が高く、本実施形態は特に有効である。
一実施形態としてチップと基板における実施形態を説明したが、被接合物は半導体以外の材料でも良い。また接合部は金、Al、銅、などが適するが、その他の金属や金属以外のものでも表面活性化接合できるものであれば良い。
半導体チップはチップ、ウエハーなどどのような形態であっても良い。また、金属突起は個々に独立した複数の形状であっても良いし、ある領域を閉じ込めたつながった形状であっても良い。また、全面が接合面であっても良い。
<第5実施形態>
続いて、本発明の第5実施形態について詳述する。本実施形態が、上記第1ないし第4実施形態と大きく相違する点は、チップ20が発光素子である点である。以下、本実施形態に特有の構成について詳細に述べる。図12に側面発光素子とファイバーを固定するV溝の付いたPLC(Planner Light wave guide Circuit)基板との調芯方法を説明する図を、図13にその側面図を示す。この実施形態では第1の被接合物である機能デバイスとなる発光素子20と第2の被接合物である基板22を調芯して接合するための装置を例として上げる。発光素子20の接合面には電極である金からなる金属電極を有し、基板22の接合面には電極である金属電極が発光素子側金属電極に対向した位置に配している。発光素子側金属電極と基板側金属電極が発光点41と光ファイバー46との位置を調芯後、加熱により接合される。
続いて、本実施形態における接合装置について、上記実施形態と相違する点を中心に詳述する。接合装置は、大まかには、上下駆動機構25とヘッド部26を合わせた接合機構27とステージ10とステージテーブル12からなる実装機構28、位置認識部29、搬送部30、制御装置31からなる。上下駆動機構25は上下駆動モータ1とボルト・ナット機構2により、上下ガイド3でガイドされながらヘッド部26を上下動させる。ヘッド部26は、ヘッド逃がしガイド5で上下方向にガイドされ、自重をキャンセルし、加圧力検出手段32に押しあてるためのヘッド自重カウンター4に牽引された状態で加圧力を検出する加圧力検出手段32と上下駆動機構に接地されている。ヘッド部26は、発光素子20を吸着保持するチップ保持ツール8と先端ツール9、平行移動、回転移動の移動軸を持った位置補正を行うヘッド側アライメントテーブル7、それらを支えるヘッド保持部6により構成されている。また、チップ保持ツール内部には加熱用ヒータが埋設されている。実装機構28は、基板22を吸着保持するステージ10、発光素子と基板の位置をアライメントするための平行移動、回転移動の移動軸を持ったステージテーブル12により構成される。また、ステージ10内部にはステージヒータ11を内蔵する。接合機構はフレーム34に結合され加圧中心の周辺を4本の支柱13により架台35と連結されている。位置認識部29は、相対された発光素子と基板間に挿入して、上下の発光素子と基板各々の位置認識用のアライメントマークを認識する上下マーク認識手段14、上下マーク認識手段14を水平および/または上下移動させる認識手段移動テーブル15から構成される。また、発光点認識手段33が上下マーク認識手段14の先端に設けられており、認識手段移動テーブル15により任意の位置へ移動して発光点の位置測定が可能である。
また、光ファイバーが基板内部に埋設され他端が外部に出ている場合は、その他端を直接光度計に入力すれば、発光点認識手段を使用しなくとも発光点となる最大ポイントを検出できる。搬送部30は基板22を搬送する基板搬送装置16、基板搬送コンベア17および発光素子20を搬送する発光素子(チップ)供給装置18、発光素子(チップ)トレイ19からなる。制御部31は、装置全般の制御と操作部を備える。特に加圧力制御においては、加圧力検出手段32からの信号により上下駆動モータ1のトルクを制御し、接合に関する加圧力をコントロールする。
次に、一連の動作を説明する。発光素子20は発光素子供給装置18により発光素子トレイ19から発光素子保持ツール8に供給され、吸着保持される。基板22は、基板搬送装置16により基板搬送コンベア17からステージ10に供給され、吸着保持される。接合面を対向保持された発光素子20と基板22の間に上下マーク認識手段14が認識手段移動テーブル15により挿入され、対向する発光素子20と基板22各々の位置合わせ用アライメントマークを上下マーク認識手段14により位置認識する。発光素子20を基準として基板22の位置をステージテーブル12により平行移動および回転移動方向へアライメント移動する。ヘッド側アライメントテーブルにて発光素子側で位置補正しても良いが、本実施例ではヘッド側アライメントテーブルは発光点調芯用の微少ストロークで高精度なピエゾで構成されるようなアライメントテーブルを想定する。
両接合位置が整合された状態で、上下マーク認識手段14が認識手段移動テーブル15により待避される。次いでヘッド部26は上下駆動機構25により下降され、発光素子20と基板22が接地される。ヘッド部26の高さ方向の位置はヘッド高さ検出手段24により検出されている。発光素子20と基板22の接地タイミングは加圧力検出手段32により検出され、上下駆動モータは位置制御からトルク制御へと切り替えられる。トルク制御に切り替えられている加圧中においてもヘッド高さはヘッド高さ検出手段24によりモニタされており、高さ方向の位置もコントロール可能である。
モータのトルクにより一定の加圧力が両被接合物間に加えられた状態で、プローブ42は発光素子上面の電極43へ、プローブ44は基板上面の電極45へ接触される。プローブ42はヘッドから取り付けられヘッドと同時に上下動することが好ましい。また、保持ツールの一部表面を金属メッキしてプローブとすることもできる。両電極へプローブが接触され、電気的に発光素子を発光させ、機能させる。PLC基板にはV字溝が切られており光ファイバーが保持されている場合は光ファイバーの他端に光度計を設定し、最大光度となる発光素子位置を探す。発光素子と基板間の位置は既にアライメントマークにより位置補正されているので数μm以内の位置精度は出ている。
その状態から発光点と光ファイバーとの調芯をサブミクロン台の精度で行う。調芯方法は、発光素子を発光させ、光ファイバーからの光度を測定し、ヘッドを上下させながら発光素子の位置を微妙に変化させながら光量を測定し、最大ポイントを求める。その最大ポイントに発光素子の位置を決定し、180℃以下の低温加熱により接合する。そのことにより位置的にも電気的にも接合される。発光点を認識する方法としては一般的に光量が最大となる位置を発光点と見るが、最大値でなくとも周辺の濃淡状態を含めて発光点を認識することが好ましい。発光点の位置は高さ方向には発光素子の下部から発光点までの厚みで決まるため、製作時に留意しておけば精度良く保つことができる。しかし、水平方向は実装する位置精度に依るため、アライメントマークを使用してもアライメントマークと発光点との位置誤差などを含み高精度に実装することは難しく本実施形態が有効である。
光ファイバーが取り付けられていない場合は、被接合物認識手段によりPLC基板の外形または基準マークを認識する。被接合物認識手段は上下マーク認識手段14であっても良いし、発光点認識手段であっても良く、いかなる手段であっても良い。また、基板マークが発光方向と垂直面にある場合は、例えば、先端ツール側またはステージ側に例えばプリズムからなる光学路変換手段を設ければ良い。また、マークが反対面にある場合は、IR光による被接合物認識手段を用い、被接合物を透過させて金属からなるアライメントマーク23を認識すれば認識することができる。
まず、PLC基板のV溝位置を認識し、光ファイバーの中心となる位置を認識する。次いで発光点を発光点認識手段中のマトリックス撮像素子に入力し、その入力値を検出して最大値となるマトリックス撮像素子位置が光ファイバーの中心となる目的とするマトリックス撮像素子位置へなるように発光素子位置を調整する。また、マトリックス撮像位置を目的とする位置へ移動させて発光点を中心位置にあわせても良い。PLC外形位置認識や発光点認識のために認識手段移動テーブル15により必要に応じて発光点認識手段33を移動させる。発光素子の位置を決定した後、180℃以下の低温加熱により接合する。
また、被接合物上のマークが発光方向と同方向にある場合は、発光点認識手段の光学系にて被接合物上のマークまたは外形を認識すれば、被接合物を認識した後、次の発光点が来るべき位置は容易に分かり、個別に認識手段をもつことによる相対位置誤差や熱膨張などによる経時変化を生じないため好ましい。また、図17に示すように少なくとも一方の被接合物をプリズムやミラーからなる光学路変換手段を持ったツールで保持し、側方から被接合物と発光点を同じ認識手段で認識することにより、より高精度に測定できる。
また、発光点認識手段と被接合物認識手段が例えば光学系の倍率が違う場合など個別のマトリックス撮像素子となる。その場合、個々のマトリックス撮像素子間の相対的な位置が分からないと被接合物マークを認識しても発光点をどこへ持ってくるべきか分からない。そこで、事前に発光点と被接合物認識マークの相対的な位置が決められている基準ジグを使用して両認識してやれば、相対的な位置関係がキャリブレーションできる。そうすることにより、発光点と被接合物の認識するものの大きさが違うものでも認識することができる。
接合完了後、発光素子20の吸着は解除され、基板22側に発光素子20が実装された状態でステージ上に残る。これを再び基板搬送装置16により基板搬送コンベア17へ排出して一連動作は終了する。
また、加熱接合に代わり超音波振動を与えることでも接合できる。本方式は低温で接合でき、また、室温でも接合することが可能であるため、熱膨張影響を受けず固相で金属接合できる。振幅を小さく抑え、加圧してから振動を与えることにより位置ずれなく高精度に実装することができる。
次に表面発光タイプの発光素子を使用した場合の変形例について上記との違いを解説する。図14に変形例である表面発光素子と光ファイバーが埋め込まれた基板との間で調芯し接合する方法説明図を示す。表面発光素子の場合は、対向する発光素子20と基板22各々の位置合わせ用アライメントマークを上下マーク認識手段14により位置認識し、発光素子20と基板22の位置をアライメントされ、一定の加圧力が両接合面となる電極間に加えられた状態で、基板上の両電極へプローブが接触され、電気的に発光素子を発光させ、機能させる。発光点認識手段33は、認識手段移動テーブル15により基板22に埋め込まれた光ファイバー端へ移動し、光度を測定する。発光素子と基板間の位置は既にアライメントマークにより位置補正されているので数μm以内の位置精度は出ている。その状態から発光点と光ファイバーとの調芯をサブミクロン台の精度で行う。
調芯方法は、発光素子を発光させ、光ファイバーからの光度を測定し、ヘッドを上下させながら発光素子の位置を微妙に変化させながら光量を測定し、最大ポイントを求める。その最大ポイントに発光素子の位置を決定し、180℃以下の低温加熱により接合する。そのことにより位置的にも電気的にも接合される。発光点を認識する方法としては一般的に光量が最大となる位置を発光点と見るが、最大値でなくとも周辺の濃淡状態を含めて発光点を認識することが好ましい。発光点の位置は高さ方向には発光素子の下部から発光点までの厚みで決まるため、製作時に留意しておけば精度良く保つことができる。しかし、水平方向は実装する位置精度に依るため、アライメントマークを使用してもアライメントマークと発光点との位置誤差などを含み高精度に実装することは難しく本方式が有効である。
また、基板に光ファイバーが埋め込まれていなく、光路孔の開いたサブマウント基板の場合は、被接合物認識手段によりサブマウント基板の外形または基準マークを認識する。また、被接合物認識手段は上下マーク認識手段14であっても良いし、発光点認識手段であっても良く、いかなる手段であっても良い。また、基板マークが垂直面にある場合は、例えば、先端ツール側またはステージ側に例えばプリズムからなる光学路変換手段を設ければ良い。また、マークが反対面にある場合は、IR(赤外)光による被接合物認識手段を用い、被接合物を透過させて金属からなるアライメントマーク23を認識すれば認識することができる。
事前にサブマウントの光路孔位置またはサブマウント位置を外形またはマークから認識して発光点がくるべき位置を認識しておけば、直接発光点をマトリックス撮像素子に入力し、その入力値を検出して最大値となるマトリックス撮像素子位置が目的とするマトリックス撮像素子位置へなるように発光素子位置を調整することにより達成できる。また、マトリックス撮像位置を目的とする位置へ移動させて発光点を中心位置にあわせても良い。マトリックス撮像手段で発光点を認識する方法としては一般的に最大となる撮像素子位置を発光点と見るが、最大値でなくとも周辺の濃淡状態を含めて発光点を撮像素子のサブピクセル単位で認識することが好ましい。また、被接合物上のマークが発光方向と同方向にある場合は、発光点認識手段の光学系にて被接合物上のマークまたは外形を認識すれば、被接合物を認識した後、次の発光点が来るべき位置は容易に分かり、個別に認識手段をもつことによる相対位置誤差や熱膨張などによる経時変化を生じないため好ましい。
また、少なくとも一方の被接合物を例えば図18に示すようなプリズムやミラーからなる光学路変換手段を持ったツールで保持し、側方から被接合物と発光点を同じ認識手段で認識することにより、より高精度に測定できる。また、基板外形位置認識や発光点認識のために認識手段移動テーブル15により必要に応じて発光点認識手段33を移動させる。発光点接合完了後、発光素子20の吸着は解除され、基板22側に発光素子20が実装された状態でステージ上に残る。これを再び基板搬送装置16により基板搬送コンベア17へ排出して一連動作は終了する。
また、超音波発信器とホーンを発光素子保持ツール8および/または先端ツール9の代わりに備えることで、前記接合時に加熱接合に代えて超音波振動を与えることで、より容易に固相で金属接合することができる。この場合、低温で接合でき、また、室温でも接合することが可能であるため、熱膨張影響を受けず固相で金属接合できる。振幅を小さく抑え、加圧してから振動を与えることにより位置ずれなく高精度に実装することができる。
第5実施形態では、発光素子と基板における例について説明したが、被接合物は発光素子以外の位置調整が必要な機能デバイスであっても本発明に含まれる。
<第6実施形態>
続いて本発明の第6実施形態について詳細に述べる。本実施形態が上記第1ないし第5実施形態と大きく相違する点は、被接合物を接合する前に、接合部に上述したレベリングを施している点である(図8〜図11参照)。以下、本実施形態に特有の構成について詳細に述べる。
大気中で固相のまま常温接合温させるためには、事前に接合表面(接合部)を真空中でArプラズマ(エネルギー波)により数nmエッチングし、付着物を除去する。洗浄後、大気中で接合する場合には、該接合表面に付着物層が形成されるので、接触させても、そのままでは接合されない。しかし、洗浄後すぐには付着物層も薄いので、加圧により新生面が現れて接合される。図7に示すように、大気中であってもドライ洗浄後、放置しなければ加圧することにより常温接合することができる。これは接合表面に薄く付着層ができるが、加圧により押し破られる程度であると考えられる。
また、本実施形態では、接合部にレベリングを施しているため、レベリングを実施しない場合に接合するために300MPaの加圧が必要であったのに対し、150MPaの加圧力で十分な接合強度を得ることができた。これはバンプ20a,22aの高さばらつきや表面粗さの問題から、接合部どうしを接触させるために、該接合部の粗さ部分を押しつぶすために必要とする加圧力が異なるためであると考えられる。レベリングを施さない、通常のバンプでは高さばらつき2μm、表面粗さ200nmあった。しかし、レベリングした後では、バンプの高さばらつき表面粗さとも50nm以下となっていた。そのため接合荷重は低減できたと考えられる。レベリングとは、図10に示すように平面度の出た基準台40にバンプを押しつけることで高さや表面粗さを均一に修正することを示す。事前にレベリングしたチップを整列しておいても良いし、接合前に接合装置でレベリングしてから基板へ接合しても良い。
また、接合部を押しつぶして接合するには、接合金属の硬度が低くなければならない。本実施形態では上記実施形態と同様に、硬度が200Hv以下の金属接合部を採用しており、特に、金や銅を採用した場合、強固に接合できた。また、レベリングした際の加圧力は150Mpa以下で接合が可能であった。特に金においては、硬度も低く、かつ、大気中でも酸化しないので有効な金属である。
また、金属バンプとなる電極部を多数持つ半導体チップのフリップチップ接合は、半導体への熱影響や、微細ピッチ電極から数μm以内の高精度な実装が望まれ、180℃以下好ましくは室温での低温で接合する要望が高い。そのため、本実施形態における構成は特に有効である。
半導体チップはチップ、ウエハーなどどのような形態であっても良い。また、金属バンプは個々に独立した複数の形状であっても良いし、ある領域を閉じ込めたつながった形状であっても良い。また、全面が接合面であっても良い。
第6実施形態では、チップと基板における例について説明したが、被接合物は半導体以外の材料でも良い。
<第7実施形態>
以下に本発明の第7実施形態について詳細に述べる。図19に本発明にかかる接合装置の第7実施形態を示す。この第7実施形態では第1の被接合物である半導体からなるチップ20と第2の被接合物であるウエハーからなる基板22を接合するための装置を例として上げる。チップ20の接合面には電極である金からなる金属電極であるバンプ20aを複数有し、基板22の接合面には電極である金属パッド22aがチップ側金属電極に対向した位置に配している。チップ側金属電極と基板側金属電極が、エネルギー波による処理の後、加圧により接合される。
接合装置は、大まかには、上下駆動機構25とヘッド部26を合わせた接合機構27とステージ10とステージテーブル12からなる実装機構28、位置認識部29、搬送部30、制御装置24からなる。上下駆動機構25は上下駆動モータ1とボルト・ナット機構2により、上下ガイド3でガイドされながらヘッド部26を上下動させる。ヘッド部26は、ヘッド逃がしガイド5で上下方向にガイドされ、自重をキャンセルし、加圧力検出手段32に押しあてるためのヘッド自重カウンター4に牽引された状態で加圧力を検出するし、加圧力検出手段32と上下駆動機構に接地されている。
ヘッド部26は、チップ20を吸着保持するチップ保持ツール8と先端ツール9、平行移動、回転移動の移動軸を持った位置補正を行うヘッド側アライメントテーブル7、それらを支えるヘッド保持部6により構成されている。また、チップ保持ツール内部には加熱用ヒータが埋設されている。実装機構28は、基板22を吸着保持するステージ10、チップと基板の位置をアライメントするための平行移動、回転移動の移動軸を持ったステージテーブル12により構成される。また、ステージ10内部にはステージヒータ11を内蔵する。接合機構はフレーム34に結合され加圧中心の周辺を4本の支柱13により架台35と連結されている。位置認識部29は、相対されたチップと基板間に挿入して、上下のチップと基板各々の位置認識用のアライメントマークを認識する上下マーク認識手段14、上下マーク認識手段14を水平および/または上下移動させる認識手段移動テーブル15から構成される。
搬送部30は基板22を搬送する基板搬送装置16、ウエハーカセット243およびチップ20を搬送するチップ供給装置18、チップトレイ19からなる。また、洗浄と接合を連続して行うために、洗浄機241を接合装置と搬送手段で連結し、チップトレイ、ウエハーを必要に応じて洗浄機へ搬入洗浄し、取り出す。チップトレイ19はチップトレイカセット242から供給収納される。ウエハー22はウエハーカセット243から供給収納される。制御部31は、装置全般の制御と操作部を備える。特に加圧力制御においては、加圧力検出手段32からの信号により上下駆動モータ1のトルクを制御し、接合に関する加圧力をコントロールする。
次に、一連の動作を説明する。洗浄されたチップ20はチップ供給装置18によりチップトレイ19からチップ保持ツール8に供給され、吸着保持される。洗浄されたウエハーからなる基板22は、基板搬送装置16によりステージ10に供給され、吸着保持される。接合面を対向保持されたチップ20と基板22の間に上下マーク認識手段14が認識手段移動テーブル15により挿入され、対向するチップ20と基板22各々の位置合わせ用アライメントマークを上下マーク認識手段14により位置認識する。チップ20を基準として基板22の位置をステージテーブル12により平行移動および回転移動方向へアライメント移動する。アライメント時はステージテーブル12およびヘッド側アライメントテーブルにて位置補正しても良く、またはヘッド側アライメントテーブルのみにて位置補正しても良い。また、どちらか一方のテーブルのみの構成でも良い。
両接合位置が整合された状態で、上下マーク認識手段14が認識手段移動テーブル15により待避される。次いでヘッド部26は上下駆動機構25により下降され、チップ20と基板22が接地される。ヘッド部26の高さ方向の位置はヘッド高さ検出手段24により検出されている。チップ20と基板22の接地タイミングは加圧力検出手段32により検出され、上下駆動モータは位置制御からトルク制御へと切り替えられる。トルク制御に切り替えられている加圧中においてもヘッド高さはヘッド高さ検出手段24によりモニタされており、高さ方向の位置もコントロール可能である。接合完了後、チップ20の吸着は解除され、基板22側にチップ20が実装された状態でステージ上に残る。これを連続してチップをウエハーからなる基板上へ接合していくことにより実装を完了する。これを再び基板搬送装置16によりウエハーカセット243へ排出して一連動作は終了する。
なお、複数のチップを1枚のウエハー上に連続して接合していく場合には、チップ数が多ければ数時間が経過する。ドライ洗浄後、大気中で常温接合するには約1時間以内に接合しないと接合表面への付着物が増加し、接合できなくなってしまう。そのため、1時間以内、好ましくは30分以内に再度、減圧プラズマ(エネルギー波)にてドライ洗浄(表面活性化処理)することが好ましい。そのため、洗浄機241を接合装置とドッキングしておき、ウエハーへのチップ接合時に一定時間が経過すると、一旦ウエハーをステージから洗浄機へ搬送し、再洗浄する。洗浄後ウエハーを再度ステージへセットしてチップ接合を開始する。そうすることで多数チップを接合するウエハーにおいても連続してチップを大気中で常温接合することができる。
<第8実施形態>
以下に本発明の特徴を最もよく表す第8実施形態について詳細に述べる。まず、本実施形態における、被接合物について図24を参照しつつ詳述する。図24に示すように、本実施形態では被接合物として、デバイス829と蓋830との接合を行う。デバイス829の接合面には、接合部として矩形枠状の輪郭上に1μm以上の厚さで金メッキ831が形成されている。また、蓋830の接合面には金薄膜832がスパッタリングまたはフラッシュメッキにより形成されている。なお、圧膜メッキ831と薄膜832側を、逆に形成してもよい。図24はチップ状態の図であるが、図25に示すように、ダイシング前のウエハー上での接合が最も効率がよい。
図20に本発明の第8実施形態に係るウエハー接合装置を示す。この実施形態では、蓋となる被接合物であるウエハーを上部にデバイスとなるウエハーを下部に上下に対向して保持させた状態でチャンバーを閉じ、真空内でArプラズマによりエッチング後、両被接合物を接触させ、加圧して接合させる。場合によっては180℃以内の低温で加熱を行い強度アップさせる装置である。装置構成は、上ウエハー807(蓋830)を保持し、Z軸801により昇降制御と加圧制御を行うヘッド部と、下ウエハー808(デバイス829)を保持し、場合によってはウエハーをアライメントするステージ部に分けられる。
Z軸801には圧力検出手段が組み込まれ、Z軸サーボモータのトルク制御へフィードバックすることで加圧力制御を行う。別途アクチュエータにより昇降可能なチャンバー壁803が下降し、チャンバー台810に固定パッキン805を介して接地した状態で真空に引き、反応ガスを導入してプラズマ処理を行い、真空引きし、封入ガスで封入する場合は封入ガスと置換し、ヘッド部が下降して両ウエハーを接触加圧させ接合する構成となっている。チャンバー壁803を昇降可能にOリングで封止しているが、シャフトの細くなったところで受けてもピストン外周で受けても良い。また、場合によっては上部電極806、下部電極809は加熱ヒータも備えており、接合時に加熱することもできる。
図21に示すように動作を順を追って説明すると、(a)のようにチャンバー壁803が上昇した状態で上ウエハー807を上部電極(エネルギー波照射手段)806に保持させる。保持させる方法はメカニカルなチャッキング方式もあるが、静電チャック方式が望ましい。続いて下ウエハー808を下部電極(エネルギー波照射手段)809に保持させる。続いて、(b)に示すようにチャンバー壁803を下降させ、チャンバー台810に固定パッキン805を介して接地させる。チャンバー壁803は摺動パッキン804により大気と遮断されているので、吸入バルブ813を閉止した状態で排出バルブ814を空け、真空ポンプ815により真空引きを行うことでチャンバー内の真空度を高めることができる。
次に、図21(c)に示すようにチャンバー内をArからなる反応ガスで満たす。真空ポンプ815は動作させながら排出バルブ814の排出量と吸入バルブ813でのガス吸入量をコントロールすることである一定の真空度に保ちながら反応ガスで満たすことが可能である。(d)、(e)に示すように、本実施形態では、まずArガスを充満させ、10−2Torr程度の真空度で下部電極809に交番電源によるプラズマ発生用の電圧を印加することでプラズマを発生させ、下部ウエハー808表面をArプラズマによりエッチングして接合部に付着した酸化膜や有機物からなる付着物層を除去して洗浄する。続いて、上部電極806に同様な交番電源からの電圧を印加することで上部ウエハーをArプラズマにより下部ウエハー808と同様にエッチングし洗浄する。次に、(b)のようにチャンバー内を真空に引きArを排出する。場合によっては両電極を100℃程度に加熱しながら真空引きを行うことにより表面に付着したり部材内部に打ち込まれたArを排出する。その後、封入ガスで封入する場合は封入ガスと置換する。
続いて、図21(f)に示すように、真空中または封入ガス中でチャンバー壁803とZ軸801とが摺動パッキン4で接しながらピストン型ヘッド802がZ軸801により下降される。このとき、ウエハーがプラズマにより表面活性化処理された後、エッチングにより除去された付着物層の浮遊物が接合部に再付着することがある。しかしながら、両ウエハーを真空中または封入ガス中で接触させ、加圧して接合部に再付着した付着物層を押し破ることでウエハーどうしを接合し、接合面間に接合部によって輪郭状に囲まれて形成される空間を所定の雰囲気に封止する。チャンバー内はチャンバー壁803とZ軸801との間の摺動パッキン804により外部雰囲気と遮断され、真空または封入ガスに保持された状態でピストン型ヘッド部が下降することができる。また、場合によっては同時に両電極に仕込まれたヒータにより180℃程度に加熱し、強度アップを行う。その後、(g)に示すようにチャンバー内に大気を供給し大気圧に戻して、ヘッド部を上昇させ、接合された両ウエハーを取り出す。Arと大気または窒素の2ガスを1チャンバーで切り替える方法はガス切替弁816にてArと大気ガスを選択して供給することができる。まずArを選択して充填した後、吸入バルブ813を閉じてチャンバー内を真空引きしArを排出した後、ガス切替弁816にて大気ガスに切り替え、吸入バルブ813を開き、チャンバー内を大気で充満させ、チャンバーを開く時に大気解放させることができる。
場合によっては、被接合物の接合に際し、デバイスおよび蓋の位置をアライメントした後、接合する場合もある。図22に真空引きする前にアライメントする方法を示す。上ウエハー807にはアライメント用の上マーク823が2箇所に付けられ、下ウエハー808にはアライメント用の下マーク824が同様な位置2箇所に付けられている。両ウエハーの間に2視野認識手段825を挿入し、上下のマーク位置を認識手段で読み取る。2視野の認識手段825は上下のマーク像をプリズム826により分岐し、上マーク認識手段827と下マーク認識手段828に分離して読み取る。2視野認識手段825はXY軸と場合によってはZ軸を持ったテーブルで移動され、任意の位置のマークを読み取ることができる。その後、アライメントテーブル820により下ウエハー808の位置を上ウエハー807の位置に補正移動させる。移動後、再度2視野認識手段825を挿入して繰り返して補正し、精度を上げることも可能である。
図23に真空引きした後の接合する前にでもアライメントできる方法を示す。上ウエハー807にはアライメント用の上マーク823が2箇所に付けられ、下ウエハー808にはアライメント用の下マーク824が2箇所に付けられている。上下マークは重なっても同視野で認識できるような形状となっている。プラズマ処理後の両ウエハーを近接させ、マーク読みとり用透過部819とガラス窓821を透過してIR認識手段822により下ウエハーを透過して金属でつけられた上下のアライメントマークを同時に認識して位置を読み取る。焦点深度が合わない場合は、IR認識手段822を上下移動させて読み取る場合もある。IR認識手段822はXY軸と場合によってはZ軸を持ったテーブルで移動され任意の820により下ウエハー808の位置を上ウエハー807の位置に補正移動させる。移動後、再度IR認識手段22により繰り返して補正し、精度を上げることも可能である。
以上のように、この実施形態によれば、プラズマによるウエハーの表面活性化処理後、エッチングにより除去された付着物層の浮遊物が接合部に再付着しても、該再付着した付着物層を押し破ってウエハーどうしを接合することで、接合面間に接合部によって輪郭状に囲まれて形成される空間を所定の雰囲気に封止することができる。
なお、封入ガスは、接合部を金とすることにより不活性なガスでなくとも腐食されないため接合に影響はでない。そのため、不活性なもの以外のガスでも本実施形態では適用することができる。
また、Arプラズマにてエッチングすることが効率上好ましいが、窒素、酸素など他のガスでエッチングしても構わない。
また、被接合物をプラズマ処理(エネルギー波による処理、表面活性化処理)する方法として交番電源が接続された電極面に保持されたウエハーを洗浄するのが効率上好ましいが、均一性やダメージ軽減から、該電極をウエハーの保持位置以外の場所に設置して、ウエハーを洗浄(表面活性化処理)しても構わない。
また、IR認識手段にてマークを読み取る構成において、マーク読みとり用透過部819やガラス窓821、アライメントテーブル間の空間などにおけるIR光源の通り道は、空間やガラスに限らず、IR光を透過する材質で構成されていればよい。また、反射光のみならずIR認識手段の反対側に光源を用いて透過光としてもよい。
また、少なくとも一方の被接合物保持手段(ヘッドまたはステージ)の表面に弾性材を配し、被接合物の接合時に弾性材を介して両被接合物を加圧しても構わない。このような構成とすれば、被接合物どうしの平行度をならわせることができる。また、薄い被接合物であれば平坦度もならわせることができる。
また、ステージおよび/またはヘッドに被接合物保持手段が球面軸受けで保持され、被接合物の接合時または接合前に被接合物同士を接触加圧して少なくとも一方の被接合物に他方の傾きを合わせることができる構造にしてもよい。このような構成とすれば、平行度をならわせて接合することができる(図29参照)。
また、本実施形態における接合装置は、ウエハー(被接合物)の表面活性化処理(洗浄)から被接合物の接合までを一括した処理として実施できる構成であったが、エネルギー波による表面活性化処理を行う表面活性化装置と、接合を行うと接合装置とは分離しても構わない。
このような構成とすれば、ウエハーの表面活性化処理後、特に、該ウエハーどうしのアライメントを大気中で行ったり、該ウエハーを大気中を経て接合装置に搬送した場合に、接合部に酸化膜や有機物のような付着物層が再付着しやすい。しかしながら、上記したように、再付着した付着物層を加圧して押し破ることでウエハーどうしを接合することができる。
<第9実施形態>
本発明の第9実施形態について、図29を参照しつつ詳述する。この実施形態では、被接合物であるウエハーを上下に対向して保持させた状態でチャンバーを閉じ、真空内でArプラズマ、酸素プラズマにより処理後、接合させ、場合によっては加熱により強度アップさせる装置である。装置構成は、上ウエハー537を保持し、Z軸531により昇降制御と加圧制御を行うヘッド部と、下ウエハー538を保持し、場合によってはウエハーをアライメントするステージ部に分けられる。Z軸531には圧力検出手段が組み込まれ、Z軸サーボモータのトルク制御へフィードバックすることで加圧力制御を行う。別途アクチュエータにより昇降可能なチャンバー壁533が下降し、チャンバー台540に固定パッキン535を介して接地した状態で真空に引き、反応ガスを導入してプラズマ処理(表面活性化処理)を行い、ヘッド部が下降して両ウエハーを接合する構成となっている。
また、場合によっては上部電極536、下部電極539は加熱ヒータも備えており、接合時に加熱することもできる。その後、チャンバー内に大気を供給し大気圧に戻して、ヘッド部を上昇させ、接合された両ウエハーを取り出す。場合によっては、接合に際し、両ウエハーの位置をアライメントした後、接合することも可能である。大気中アライメントする場合は上下2視野の光学系を両被接合物間に挿入してヘッドまたはステージ側を水平および回転方向に補正移動させる。真空中でアライメントする場合は下部からステージの一部を透過材で作りIR光源により両被接合物を透過させながら金属からなるアライメントマークを読みとり、ヘッドまたはステージ側を水平および回転方向に補正移動させれば良い。
また、下部電極(被接合物保持手段)539が倣い機構(球面軸受け)550で保持され、ウエハーの接合時または接合前にウエハーどうしを接触加圧して、上部電極536側の上ウエハー537の傾きに下ウエハー538の傾きを合わせる構成となっている。このような構成とすれば、ウエハー(被接合物)どうしの平行度をならわせて接合することができる(図29参照)。倣い機構550はロック/フリーを選択するロック機構を持っており、通常はロックさせた状態で、倣わせる時だけフリーとすることができる構成としてもよい。また、一旦、平行度をならわせた後、倣い機構550をロックし、その状態を保持してからプラズマ処理(エネルギー波処理)してウエハーどうしアライメント後、接合することもでき、平行度があった状態でアライメントするため、ウエハーの接合時に位置ずれ無く接合することができる。
<第10実施形態>
本発明の第10実施形態について図30を参照しつつ詳述する。本実施形態では、真空中でプラズマ洗浄(表面活性化処理)した後、大気中で被接合物を接合する。少なくとも一方の被接合物を洗浄チャンバーに搬入し、洗浄後の被接合物を接合部へ搬出する搬送手段でつなぎ、接合中に後続の被接合物を洗浄する接合装置となる。
接合表面が金または銅からなる被接合物を個別に事前に真空チャンバー内でプラズマ処理することにより表面活性化し、大気中に取り出して接合することができる。洗浄後の被接合物を接合部へ搬出する搬送手段でつなぎ、接合中に後続の被接合物を洗浄することにより、洗浄時間を並列処理できるのでタクトアップすることが可能となる。
また、1つずつではバランスしない場合はトレイなどに複数個入れた状態で一括洗浄すれば良い。また、連続したリール上の被接合物であれば、チャンバー扉にパッキンを介して挟み込んでプラズマ処理すれば良い。また、接合前アライメントする場合は上下2視野の認識手段663を両被接合物間に挿入してヘッドまたはステージ側を水平および回転方向に補正移動させれば良い。上下2視野の認識手段663は認識手段移動テーブルにより任意の位置へ移動して位置測定が可能である。
なお、真空中での被接合物の保持手段としては静電チャック方式が望ましいが、メカニカルにチャッキングする方式でも良い。また、大気中でまず真空吸着保持させておいて密着させた後、メカニカルチャックする方法が密着性が上がり好ましい。
<第11実施形態>
続いて、本発明の第11実施形態について図31を参照しつつ詳細に述べる。この実施形態では第1の被接合物である上ウエハーと第2の被接合物である下ウエハーを接合するための装置として例に上げる。まず、装置構成について記述する。上ウエハーを保持するヘッド907と下ウエハーを保持するステージ908が真空チャンバー911中に配置され、ヘッドはトルク制御式昇降駆動モータ901が連結されたZ軸昇降機構(上下駆動機構)902とZ軸昇降機構902を回転させるθ軸機構と、ヘッド部をXY水平方向へアライメント移動させるXYアライメントテーブル906により、X、Y、θ方向のアライメント移動手段とZ方向の昇降手段からなる。
圧力検出手段904により検出された接合時の加圧力をトルク制御式昇降駆動モータ901にフィ−ドバックすることで位置制御と圧力制御が切り替えながら行えるようになっている。また、圧力検出手段904は被接合物同士の接触検出にも利用できる。XYアライメントテーブル906は真空中でも使用できる手段を使用するが、Z、θ軸機構は真空チャンバー外部に設置するため、ベローズ905により移動可能にヘッド部と外部を遮断されている。
ステージ908は接合位置と待機位置間をスライド移動手段929によりスライド移動することができる。スライド移動手段には高精度なガイドと位置を認識するリニアスケールが取り付けられており、接合位置と待機位置間の停止位置を高精度に維持することができる。また、移動手段としては、真空チャンバー内部に組み込んだかたちとしているが、移動手段を外部に配置し、パッキンされた連結棒で連結することで外部にシリンダやリニアサーボモータなどを配置することが可能である。また、真空中にボールネジを配置し、外部にサーボモータを設置することでも対応できる。移動手段はいかなる移動手段であったも良い。
ヘッドおよびステージの被接合物保持手段としては、メカニカルなチャッキング方式であっても良いが、静電チャックを設けることが好ましい。また、加熱のためのヒータを備えるとともに、プラズマ電極(エネルギー波照射手段)ともなっており、保持手段、加熱手段、プラズマ発生手段の3つの機能を備える。減圧手段としては、排気管915に真空ポンプ917がつながれ、排気弁916により開閉と流量調整が行われ、真空度を調整可能な構造となっている。また、吸入側は、吸気管918に吸入ガス切り替え弁920が連結され吸気弁919により開閉と流量調整が行われる。
吸入ガスとしてはプラズマの反応ガスを2種類連結でき、例えばArと酸素をつなぐことができる。もう一つは大気解放用の大気または窒素がつながれる。真空度や反応ガス濃度は吸気弁919と排気弁916の開閉含めた流量調整により最適な値に調整可能となっている。また、真空圧力センサーを真空チャンバー内に設置することで自動フィードバックすることもできる。
アライメント用の光学系からなるアライメントマーク認識手段がステージ待機位置の上方とヘッド下方に真空チャンバー外部に配置される。認識手段の数は最低ステージ、ヘッド側に1つずつあれば良く、チップのような小さなものを認識するのであれば、アライメントマークがθ方向成分も読みとれる形状や2つのマークを1視野内に配置することで1つの認識手段でも十分読み取ることができるが、本実施形態のようにウエハーのような半径方向に大きなものは両端に2つずつ配置した方がθ方向の精度を高く読み取ることができるので好ましい。
また、認識手段は水平方向や焦点方向へ移動可能な手段を設けて、任意の位置のアライメントマークを読みとれるようにしても良い。また、認識手段は、例えば可視光やIR(赤外)光からなる光学レンズをともなったカメラからなる。真空チャンバーには認識手段の光学系が透過できる材質、例えばガラスからなる窓が配置され、そこを透過して真空チャンバー中の被接合物のアライメントマークを認識する。被接合物上には例えば各上ウエハー、下ウエハーの対向する表面にアライメントマークが施され位置精度良く認識することができる。アライメントマークは特定の形状であることが好ましいが、ウエハー上に施された回路パターンなどの一部を流用しても良い。また、マークとなるものが無い場合はオリフラなどの外形を利用することもできる。
ステージ待機位置で上下ウエハーの両アライメントマークを読み取り、接合位置へステージを移動させ、ヘッド側でX、Y、θ方向へアライメント移動を行う。待機位置の読みとり結果を接合位置で反映させるため、ステージの待機位置と接合位置の相対移動距離ベクトルは繰り返し同じ結果となるよう精度が必要である。そのため、ガイドには高精度な繰り返し精度を持つものを使用し、かつ、両サイドでの位置認識を高精度に読み取るリニアスケールを配置している。
リニアスケールを移動手段にフィードバックすることで停止位置精度を高める方法と移動手段が簡易なシリンダのようなものやボルトナット機構のようなバックラッシュのあるものである場合は、リニアスケールを両停止位置で読み取り、行き過ぎや行き足りない分をヘッド側アライメント移動手段を移動させる時に考慮して補正することで容易に高精度を達成することができる。また、ナノレベルにより高精度にファインアライメントする場合は、粗位置決めを行った後、上ウエハーと下ウエハーを数μm程度に近接させた状態でヘッド側認識手段に可視光、IR兼用認識手段を使用し、ステージのアライメントマーク位置には透過孔や透過材を設けることで、下部からステージを透過して両ウエハー上のアライメントマークを同時認識して再度X、Y、θ方向へアライメントすることができる。認識手段が焦点方向に移動手段を持つ場合は上下個別に認識することもできるが、近接させて同時認識した方が精度上より好ましい。
ファインアライメントする場合、繰り返してアライメントすることで精度向上が可能となり、また、θ方向は芯ぶれの影響が出るので一定以内に入った後はXY方向のみのアライメントを行うことでナノレベルまで精度を向上できる。画像認識手段としてはサブピクセルアルゴリズムを使用することで赤外線の解像度以上の認識精度を得ることが可能となる。また、近接させてアライメントしておけば接合時に必要なZ移動量は最低限の数μm以内となるため、Z移動に対するガタや傾きを最小限に押さえられ高精度なナノレベルの接合精度を達成することができる。
次に動作フローを図32を参照しながら解説する。まず、(a)に示すように、真空チャンバーの前扉を開いた状態で上ウエハーと下ウエハーをステージとヘッドに保持させる。これは人手でも良いが、カセットから自動でローディングしても良い。次に(b)に示すように、前扉を閉め、真空チャンバー内を減圧する。不純物を取り除くために10−3Torr以下に減圧することが好ましい。続いて(c)、(d)に示すように、プラズマ反応ガスである例えばArを供給し、例えば10−2Torr程度の一定の真空度でプラズマ電極にプラズマ発生用電圧を印加し、プラズマを発生させる。
発生されたプラズマイオンは電源が接続された側の電極に保持されたウエハーの表面に向かって衝突し、表面の酸化膜や有機物層などの付着物がエッチングされることにより表面活性化される。同時に両ウエハーを洗浄することも可能であるが、1つのマッチングボックスを切り替えることで交互に洗浄することもできる。また、洗浄後または洗浄中に反応ガスやエッチング物を取り除くために10−3Torr以下に減圧することが好ましい。接合表面に打ち込まれたArを取り除くには100〜200℃程度に加熱を併用することもできる。
続いて、図32(e)に示すようにステージ待機位置でヘッド側、ステージ側の各々の認識手段で真空中で上下ウエハー上のアライメントマークを読み取り、位置を認識する。続いて(f)に示すように、ステージは接合位置へスライド移動する。この時の認識された待機位置とスライド移動した接合位置の相対移動はリニアスケールを用いて高精度に行われる。ナノレベルの高精度が要求される場合は7に示す工程を追加する。粗位置決めを行った後、上ウエハーと下ウエハーを数μm程度に近接させた状態でヘッド側認識手段に可視光、IR兼用認識手段を使用し、ステージのアライメントマーク位置には透過孔や透過材を設けることで、下部からステージを透過して両ウエハー上のアライメントマークを赤外透過して同時認識し、再度X、Y、θ方向へアライメントすることができる。この場合、繰り返してアライメントすることで精度向上が可能となり、また、θ方向は芯ぶれの影響が出るので一定以内に入った後はXY方向のみのアライメントを行うことでナノレベルまで精度を向上できる。
続いて、図32(h)に示すように、ヘッドを下降させ、両ウエハーを接触させ、位置制御から圧力制御へと切り替え加圧する。圧力検出手段により接触を検出し高さ位置を認識しておいた状態で、圧力検出手段の値をトルク制御式昇降駆動モータにフィードバックし設定圧力になるように圧力コントロールする。また、必要に応じて接合時に加熱を加える。常温で接触させた後、昇温させることで精度をキープさせた状態で加熱することができる。続いて(i)に示すように、ヘッド側保持手段を解放し、ヘッドを上昇させる。続いて(j)に示すように、ステージを待機位置に戻し、真空チャンバー内を大気解放する。続いて(k)に示すように、前扉を開けて接合された上下ウエハーを取り出す。人手でも良いが自動でカセットにアンローディングすることが好ましい。
また、洗浄(エネルギー波による処理)時に少なくとも一方の被接合物の対向面に金属電極を配置し、スパッタすることにより該被接合物の接合表面に電極を構成する金属からなる金属膜を形成した後、被接合物どうしを接合することもできる。被接合物を移動させて、被接合物の接合面が対向していない状態で、プラズマを発生させることができるため、接合面(接合部)の対向面にスパッタさせる金属を配置し、その金属をプラズマ発生用の電極とすることにより、該金属が被接合物表面(接合面)にスパッタされ、該金属からなる金属薄膜が形成される。また、スパッタする金属をヘッド側、ステージ側で異なるものを使用することができる。
また、プラズマの反応ガスを一方の被接合物と他方の被接合物とで異なるガスを使用し、個別に洗浄するすることができる。
また、少なくとも一方の被接合物保持手段の表面に弾性材を配し、被接合物の接合時に弾性材を介して両被接合物を加圧してもよい。このような構成とすれば、被接合物どうしの平行度をならわせることができる。また、薄い被接合物であれば平坦度もならわせることができる。
また、ステージおよび/またはヘッドに被接合物保持手段が球面軸受けで保持される構成としてもよい。このような構成とすれば、被接合物の接合時、または接合前に被接合物どうしを接触加圧して少なくとも一方の被接合物に他方の傾きを合わせることができる。そのため、被接合物どうしの平行度をならわせて接合することができる。
また、プラズマ処理により被接合物の接合面を表面活性化させて接合しているため、被接合どうしの接合時の加熱温度を従来の錫鉛ハンダの溶融温度である183℃以下である180℃以下で固相接合することができる。また、100℃以下でも可能であり、室温でも可能であり好ましい。
また、上記方法で半導体同士を張り合わせることで三次元的な構造にできるため、より集積度を上げた半導体装置を形成できるので好ましい。
また、接合時に超音波振動を併用する場合には、ヘッド907はホーン保持部、ホーン、振動子から構成され、振動子による振動がホーンに伝達され、超音波振動をホーンが保持する被接合物へ伝達する。ホーン保持部はホーンや振動子の振動を殺さないように保持する手段からなる。この時の伝達率はホーンと被接合物の摩擦係数と圧力で決まるため、接合が進むにつれ接合面積に比例して加圧力を制御してやることが好ましい。また、ウエハーのような大面積を接合する場合は、横振動タイプの超音波ヘッドでは横振動させるには接合面積が大きくては不可能であるが、縦振動タイプの超音波ヘッドであれば、大面積な面接合も可能となる。また、超音波振動と呼ぶが振動周波数は特に超音波の領域でなくとも良い。特に縦振動タイプにおいては、低周波でも十分効力を発揮する。
また、上記実施形態では被接合物としてウエハーを上げたが、チップと基板であっても良い。被接合物はウエハーやチップ、基板に限らずいかなる形態のものでも良い。
また、被接合物の保持手段としては静電チャック方式が望ましいが、メカニカルにチャッキングする方式でも良い。また、大気中でまず真空吸着保持させておいて密着させた後、メカニカルチャックする方法が密着性が上がり好ましい。
また、上記実施形態では、ヘッド側がアライメント移動手段と昇降軸を持ち、ステージ側がスライド軸を持ったが、アライメント移動手段、昇降軸、スライド軸はヘッド側、ステージ側にどのように組み合わせられても良く、また、重複しても良い。また、ヘッドおよびステージを上下に配置しなくとも左右配置や斜めなど特に配置方向に依存しない。
また、ステージを移動させた状態でプラズマ洗浄する場合は、ヘッドとステージの電極形状、周囲の形状が似かよっているため電界環境は似かよっている。そのため、プラズマ電源を自動調整するマッチングボックスは個別のものを使用しなくとも、一つのもので電極を切り替え、順次ヘッド側、ステージ側と洗浄することができる。そうすることでコンパクト化、コストダウン化を達成できる。
<その他>
なお、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、第1実施形態おいて、同一の装置で被接合物の表面活性化処理(洗浄)から被接合物の接合までを一括した処理として実行していたが、エネルギー波による被接合物の表面活性化処理と、被接合物の接合を行う接合処理とを、それぞれ別の装置で行っても構わない。
また、上記実施形態において、少なくとも一方の被接合物保持手段(ヘッドまたはステージ)の表面に弾性材を配し、被接合物の接合時に弾性材を介して両被接合物を加圧しても構わない。このような構成とすれば、被接合物どうしの平行度をならわせることができる。また、薄い被接合物であれば平坦度もならわせることができる。
また、上記実施形態において、ステージおよび/またはヘッドに被接合物保持手段が球面軸受けで保持され、被接合物の接合時または接合前に被接合物同士を接触加圧して少なくとも一方の被接合物に他方の傾きを合わせることができる構造にしてもよい。このような構成とすれば、平行度をならわせて接合することができる(図29参照)。
また、超音波発信器とホーンを被接合物保持ツールの代わりに備えることで、前記接合時に加熱接合に代えて超音波振動を与えることで、より容易に固相で金属接合することができる。この場合、低温で接合でき、また、室温でも接合することが可能であるため、熱膨張影響を受けず固相で金属接合できる。振幅を小さく抑え、加圧してから振動を与えることにより位置ずれなく高精度に実装することができる。
また、ホーンとホーン保持部と振動子からなる超音波振動ヘッドを備え、前記大気中での接合時に2μm以下の振幅からなる超音波振動を被接合物に印加し、150MPa以下の荷重、180℃以下の加熱で固相で金属接合する方法および接合装置であってもよい。大気中での接合時に超音波振動を印加するとより接合し易くなる。既に表面活性化されているので超音波エネルギーは小さくて良く、ダメージや位置ずれを押さえられる2μm以下の振幅で十分である。また、1μm以下であればより好ましい。また、超音波を印加することで接合荷重は半分以下の150MPa以下に下げられる。金の金属突起を接合する場合、常温では300MPa程度の高加圧力で押しつぶさないと接合できないことになる。このバンプが半導体回路面上にある場合は、一般的に200MPa以上では回路によってはダメージを与えてしまう。実験条件としては、半導体チップに金属突起となる50μm角で高さ20μm、バンプの高さばらつきが1μmの金バンプを使用した半導体チップを金薄膜基板上へ超音波接合した場合と常温接合した場合、常温接合の場合は、80g/bumpで始めて接合可能となったが、超音波を印加した場合においては40g/bump以上の荷重で接合が可能であった。よってバンプつぶれ代として1μm以上のバンプを押しつぶすことが必要であることが分かる。20μm高さのバンプを金メッキで作る場合において、高さばらつきを1μmに抑えるのが限界であるため、この程度のバンプを押しつぶすことが必要である。