JP4685180B2 - 銅含有材料用エッチング剤組成物及び銅含有材料のエッチング方法 - Google Patents

銅含有材料用エッチング剤組成物及び銅含有材料のエッチング方法 Download PDF

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Description

本発明は、銅含有材料用エッチング剤組成物及び銅含有材料のエッチング方法に関し、詳細には、微細な回路パターン(回路配線)を形状不良なく形成し得る銅含有材料用エッチング剤組成物及び銅含有材料のエッチング方法に関する。
表面に回路配線を形成したプリント配線板(或いはフィルム)が、電子部品や半導体素子等を実装するために広く用いられている。そして、近年の電子機器の小型化及び高機能化の要求に伴い、プリント配線板(或いはフィルム)の回路配線についても、高密度化及び薄型化が望まれている。
高密度の回路配線を形成する方法としては、サブトラクティブ法やセミアディティブ法と呼ばれる方法が知られており、これらの方法ではウエットエッチングが行われている。
微細な回路配線を形成するためには、エッチング低部分の残膜がないこと、上部からみた回路配線の側面が直線となること(直線性)、回路配線の断面が矩形となること、及び高いエッチングファクターを示すことが理想であるが、実際には、残膜、直線性の乱れ、サイドエッチング、アンダーカット、及び回路配線上部幅(以下、「トップ幅」ということもある)の細りによるエッチングファクターの低下等の形状不良が起こる。そのため、ウエットエッチングでは、これらの形状不良を抑制することが望まれている。
上記のような回路配線の形状不良については、エッチング剤組成物の成分を工夫することで改良する技術が種々報告されている。
例えば、特許文献1には、酸化剤である2価鉄イオン、塩酸、銅含有材料エッチング促進剤、及び銅含有材料エッチング抑制剤を必須成分とするエッチング剤組成物を用いたセミアディティブ法による回路パターン形成方法が開示されている。ここで、銅含有材料エッチング抑制剤としては、アミン類化合物の活性水素基にプロピレンオキシド及びエチレンオキシドを付加した化合物が開示されており、銅表面の清浄化効果やレベリング性を向上させる成分としてリン酸を使用することも開示されている。
また、特許文献2には、銅の酸化剤、塩酸及び有機酸塩からなる群より選ばれる酸、ポリアルキレングリコール及びポリアミンとポリアルキレングリコールとの共重合体からなる群より選ばれる重合体を含有する水溶液からなり、サイドエッチ、回路配線上部が細くなることを抑制した銅又は銅合金のエッチング剤組成物が開示されている。ここで、銅の酸化剤としては第二銅イオン及び第二鉄イオンが開示されており、第二銅イオンを生じさせる化合物としては塩化銅(II)、臭化銅(II)及び水酸化銅(II)、第二鉄イオンを発生させる化合物としては塩化鉄(III)、臭化鉄(III)、ヨウ化鉄(III)、硫酸鉄(III)、硝酸鉄(III)及び酢酸鉄(III)が開示されている。また、ポリアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド共重合体が開示されており、ポリアミンとポリアルキレングリコールとの共重合体としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N−エチルエチレンジアミン等のエチレンジアミンと、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド共重合体との共重合体が開示されている。
さらに、特許文献3には、酸化性金属イオン源、無機酸又は有機酸から選ばれる酸、環内にある異原子として窒素原子のみを有するアゾールを含有する水溶液からなり、アンダーカットを抑制したエッチング剤組成物が開示されている。ここで、酸化性金属イオン源としては第二銅イオンや第二鉄イオンが開示されており、酸としてはリン酸が開示されている。また、表面形状が均一なエッチングを与えるために、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのブロックポリマー等のようなノニオン性界面活性剤を使用することも開示されている。
特開2003−138389号公報 特開2004−256901号公報 特開2005−330572号公報
しかしながら、特許文献1及び2に開示されたエッチング剤組成物は、微細な回路パターンに対して均一なエッチングを行なうことができず、その結果、回路形状不良(直線性の不良)やショート等が発生するという問題がある。また、特許文献3に開示されたエッチング剤組成物は、分散性が低く、微細な回路パターンに対して液抜け性が悪いため、回路形状不良(部分的なアンダーカット)に起因する回路剥がれや、リン酸と銅又は鉄との塩に由来するスラッジの発生によってショートが発生する等の問題がある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、形状不良なしに微細な回路パターンを形成し得る銅含有材料用エッチング剤組成物及び銅含有材料のエッチング方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、エッチング剤組成物の組成が微細な回路パターンの形成と密接に関連しており、特定の組成を有するエッチング剤組成物及びこれを用いてエッチングすることで、上記問題を解決し得ることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、(A)第二銅イオン及び第二鉄イオンから選択される少なくとも1つの酸化剤成分0.1〜15質量%、(B)数平均分子量が1,500〜3,000であり、且つエチレンオキサイド基の含有量が15〜50質量%である、エチレンオキサイド基及びプロピレンオキサイド基を有する高分子ポリエーテルジオール0.001〜3質量%、(C)下記一般式(1)で表されるポリオール0.001〜3質量%、
Figure 0004685180
(式中、Rは炭素数2〜6のアルキレン基を表し、X〜Xは下記一般式(2)で表される基を表し、Xは水素原子又は下記一般式(2)で表される基を表し、nは1〜5の数を表す)
Figure 0004685180
(式中、R及びRはエチレン基又はプロピレン基を表し、Rがエチレン基の場合にRがプロピレン基であり、Rがプロピレン基の場合にRがエチレン基であり、p及びqは、ポリオールの数平均分子量が200〜10,000であり、且つエチレンオキサイド基の含有量が50質量%以下となる数を表す)、(D)リン酸及びリン酸塩から選択される少なくとも1つのリン酸成分0.1〜5質量%、及び(E)塩化水素及び硫酸から選択される少なくとも1つの無機酸成分0.05〜10質量%を含む水溶液からなることを特徴とする銅含有材料用エッチング剤組成物である。
また、本発明は、厚さ1〜10μm、エッチングスペース1〜10μmの銅含有材料のパターニングにおいて、上記のエッチング剤組成物を使用することを特徴とする銅含有材料のエッチング方法である。
本発明によれば、形状不良なしに微細な回路パターンを形成し得る銅含有材料用エッチング剤組成物及び銅含有材料のエッチング方法を提供することができる。
本発明の銅含有材料用エッチング剤組成物(以下、エッチング剤組成物という)は、(A)第二銅イオン及び第二鉄イオンから選択される少なくとも1つの酸化剤成分(以下、(A)成分という)、(B)所定の高分子ポリエーテルジオール(以下、(B)成分という)、(C)所定のポリオール(以下、(C)成分という)、(D)所定のリン酸成分(以下、(D)成分という)、及び(E)所定の無機酸成分(以下、(E)成分という)を含む水溶液からなる。
(A)成分は、銅含有材料を酸化させてエッチングを行う機能を有する成分であり、第二銅イオン、第二鉄イオン、又は第二銅イオンと第二鉄イオンとの混合物を用いることができる。これらは、通常、銅や銅(II)化合物及び/又は鉄(III)化合物を供給源として配合することができる。銅(II)化合物としては、塩化第二銅、臭化第二銅、硫酸第二銅、水酸化第二銅及び酢酸第二銅が挙げられ、鉄(III)化合物としては、塩化第二鉄、臭化第二鉄、ヨウ化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄及び酢酸第二鉄等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。これらの中でも、コスト、エッチング剤組成物の安定性、エッチング速度の制御性の面において、銅、塩化第二銅、硫酸第二銅及び塩化第二鉄が好ましく、塩化第二鉄がより好ましい。
エッチング剤組成物における(A)成分の含有量は、第二銅イオン及び/又は第二鉄イオン換算で0.1〜15質量%、好ましくは1〜10質量%である。(A)成分の含有量が0.1質量%よりも少ないと、エッチング時間が長くなり、レジストが劣化したり、生産性が低下する。また、サブトラクティブ法においては、銅裏面のNi−Crシード層のエッチング効果が低下するため、銅の残膜除去性が悪くなる。一方、(A)成分の含有量が15質量%よりも多いと、エッチング速度を制御できなくなり、エッチングファクターが悪化する。
また、第二鉄イオンと共に第二銅イオンを用いれば、エッチング剤組成物の酸化還元電位、比重、酸濃度、銅濃度等を制御し、エッチング剤組成物のエッチング能力を自動制御することができる。この場合の第二銅イオンの含有量は、銅イオン換算で0.5〜10質量%、好ましくは1〜10質量%である。第二銅イオンの含有量が0.5質量%よりも少ないと所望の使用効果が得られないことがある。一方、第二銅イオンの含有量が10質量%よりも多いと、エッチング剤組成物中にスラッジが発生してしまうことがある。
(B)成分は、エッチング剤組成物の回路パターンへの浸透性を向上させ、均一なエッチングを与える成分であり、エチレンオキサイド基及びプロピレンオキサイド基を有する高分子ポリエーテルジオールである。当該高分子ポリエーテルジオールとしては、特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール及びブチレングリコール等のアルキレングリコールのエチレンオキサイド及びアルキレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリブチレングリコール等のポリアルキレングリコールのエチレンオキサイド及びアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。高分子ポリエーテルジオールは、1種を単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。
高分子ポリエーテルジオールの数平均分子量は1,500〜3,000である。数平均分子量が1,500よりも小さいと、回路形状の直線性が低下してしまい、所望の回路パターンが得られない。一方、数平均分子量が3,000よりも大きいと、エッチング速度が遅くなり、エッチング効率が低下する。
また、高分子ポリエーテルジオールにおけるエチレンオキサイド基の含有量は15〜50質量%である。エチレンオキサイド基の含有量が15質量%よりも少ないと、エッチング剤組成物の相溶性が低下し、ショート等が生じてしまう。一方、エチレンオキサイド基の含有量が50質量%よりも多いと、エッチングファクターが向上せず、所望の回路パターンが得られない。
エチレンオキサイド基及びプロピレンオキサイド基はブロック状に分布していても、ランダム状に分布していてもよい。エッチング剤組成物の起泡性を低減する観点からは、ブロック状に分布しているものが好ましい。
高分子ポリエーテルジオールの中でも、下記一般式(3)で表される化合物は、より良好な回路形状が得られるため、特に好ましい。
Figure 0004685180
上記式(3)中、R及びR'はエチレン基又はプロピレン基を表し、Rがエチレン基の場合にR'がプロピレン基であり、Rがプロピレン基の場合にR'がエチレン基であり、a、b及びcは、数平均分子量が1,500〜3,000であり、且つエチレンオキサイド基の含有量が15〜50質量%となる数を表す。
エッチング剤組成物における(B)成分の含有量は、0.001〜3質量%、好ましくは0.05〜2質量%である。(B)成分の含有量が0.001質量%よりも少ないと、充分な使用効果が得られない。一方、(B)成分の含有量が3質量%よりも多いと、エッチング剤組成物の粘度が高くなって液抜け性が低下し、回路形状の直線性が悪くなる。
(C)成分は、エッチング剤組成物の回路パターンへの浸透性を向上させ、回路パターンの周りのエッチング剤組成物の滞留を低減させることにより、良好な回路形状を付与する効果を有する成分である。また、(C)成分は、銅含有材料に対して錯体化や配位等の過度の親和性を示さないので、適度なエッチング抑制剤としても作用する。この(C)成分を配合することで、直線性の向上、サイドエッチング抑制、アンダーカット抑制、回路配線上部幅の減少抑制等の効果を与えるエッチング剤組成物となる。
上記のような効果を奏する(C)成分は、下記一般式(1)で表されるポリオールである。このポリオールは、1種を単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。
Figure 0004685180
上記式(1)中、式中、Rは炭素数2〜6のアルキレン基を表し、X〜Xは下記一般式(2)で表される基を表し、Xは水素原子又は下記一般式(2)で表される基を表し、nは1〜5の数を表す。
Figure 0004685180
上記式(2)中、R及びRはエチレン基又はプロピレン基を表し、Rがエチレン基の場合にRがプロピレン基であり、Rがプロピレン基の場合にRがエチレン基であり、p及びqは、ポリオールの数平均分子量が200〜10,000であり、且つエチレンオキサイド基の含有量が50質量%以下となる数を表す。
で表される炭素数2〜6のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、へキシレン基等が挙げられ、これらの基は、いずれの位置で結合していてもよく、分岐していてもよい。R又はRで表されるプロピレン基は、−CYH−CYH−(Y及びYは、一方が水素、他方がメチル基である)でも−CH−CH−CH−でもよい。
上記一般式(1)で表されるポリオールの中でも、Rがエチレンであり、nが1であり、X〜Xが一般式(2)で表される基であるポリオールは、入手が容易であると共に形状不良の防止効果に優れるため好ましい。
上記ポリオールの数平均分子量は、200〜10,000、好ましくは200〜1,500である。ポリオールの数平均分子量が200よりも小さいと、回路形状の向上効果が充分でない。一方、ポリオールの数平均分子量が10,000よりも大きいと、充分なエッチング速度を得ることができない。
また、上記ポリオールにおけるエチレンオキサイド基の含有量は、50質量%以下、好ましくは15〜50質量%である。エチレンオキサイド基の含有量が50質量%よりも多いと、エッチングファクターが低下し、所望の回路パターンが得られない。また、エチレンオキサイド基の含有量が15質量%よりも少ないと、充分なエッチング効果が得られないことがある。
エッチング組成物における(C)成分の含有量は、0.001〜3質量%、好ましくは0.05〜2質量%である。(C)成分の含有量が0.001質量%よりも少ないと、充分な使用効果が得られない。一方、(C)成分の含有量が3質量%よりも多いと、レジスト界面への浸透によって回路形状の不良が生じてしまう。
(D)成分は、レジスト成分である樹脂又はレジスト可塑剤のエステル基と反応し、レジストを軟化させることで、上記ポリオールが、銅とレジストとの界面に浸透することを抑制する成分である。また、(D)成分は、銅裏面のNi−Crシード層に対するエッチングを促進する効果も有する。
(D)成分は、リン酸及びリン酸塩から選択される少なくとも1つである。リン酸塩としては、例えば、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸カルシウム、及びリン酸アンモニウム等が挙げられる。また、リン酸塩は、酸性塩(一水素塩、二水素塩)、中性塩のいずれでもよい。中でも、リン酸は、形状不良の防止効果が顕著であるため好ましい。
エッチング組成物における(D)成分の含有量は、0.1〜5質量%である。(D)成分の含有量が0.1質量%よりも少ないと、充分な使用効果が得られない。一方、(D)成分の含有量が5質量%よりも多いと、配線間、配線周りのエッチング剤組成物の滞留が起こり、均一なエッチングを行なうことができず、銅の再析出による回路配線の形状不良が生じる。
(E)成分は、エッチングされる銅含有材料表面の銅酸化膜や銅塩化物を除去する機能、酸化剤を安定化させる機能、銅含有材料に対するレベリング性を向上させる機能を有し、エッチングを促進する成分である。
(E)成分は、塩化水素及び硫酸から選択される少なくとも1つである。
エッチング組成物における(E)成分の含有量は、0.05〜10質量%である。(E)成分の含有量が0.05質量%よりも少ないと、充分な使用効果が得られない。一方、(E)成分の含有量が10質量%よりも多いと、エッチングが過剰となり、エッチング速度の制御ができなくなる。その結果、回路配線の形状不良が生じる。
本発明のエッチング剤組成物には、本発明の効果を阻害することのない範囲で、上記で説明した必須成分(A)〜(E)以外に当該用途に使用される周知の任意成分を配合することができる。任意成分としては、グリコールエーテル類化合物、(B)及び(C)成分以外の界面活性剤、(D)及び(E)成分以外の無機酸、有機酸、アミノ酸類化合物、アゾール類化合物、ピリミジン類化合物、チオ尿素類化合物、アミン類化合物、アルキルピロリドン類化合物、有機キレート剤化合物、ポリアクリルアミド類化合物、過酸化水素、過硫酸塩、無機塩、第一銅イオン、及び第一鉄イオンが挙げられる。これらの任意成分を使用する場合の濃度は、一般的に0.001質量%〜10質量%の範囲である。
グリコールエーテル類化合物としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングルコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、及び3−メチル−3−メトキシ−3−メトキシブタノール等の低分子グリコールエーテル化合物、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、及びポリエチレングリコールモノブチルエーテル等の高分子グリコールエーテル化合物が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
界面活性剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤、(B)及び(C)成分以外のノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、硫化オレフィン塩、高級アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、硫酸化脂肪酸塩、スルホン化脂肪酸塩、リン酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、グリセライド硫酸エステル塩、脂肪酸エステルのスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド、脂肪酸アルカノールアミド又はそのアルキレンオキサイド付加物の硫酸エステル塩、スルホコハク酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルベンゾイミダゾールスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸塩、N−アシル−N−メチルタウリンの塩、N−アシルグルタミン酸又はその塩、アシルオキシエタンスルホン酸塩、アルコキシエタンスルホン酸塩、N−アシル−β−アラニン又はその塩、N−アシル−N−カルボキシエチルタウリン又はその塩、N−アシル−N−カルボキシメチルグリシン又はその塩、アシル乳酸塩、N−アシルサルコシン塩、及びアルキル又はアルケニルアミノカルボキシメチル硫酸塩等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの付加形態は、ランダム状、ブロック状の何れでもよい)、ポリエチレングリコールプロピレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、アルキレンジアミンのエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとのランダム又はブロック付加物、グリセリン脂肪酸エステル又はそのエチレンオキサイド付加物、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、脂肪酸モノエタノールアミド又はそのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸−N−メチルモノエタノールアミド又はそのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸ジエタノールアミド又はそのエチレンオキサイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリセリンエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸メチルエステルエトキシレート、及びN−長鎖アルキルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル(アルケニル)トリメチルアンモニウム塩、ジアルキル(アルケニル)ジメチルアンモニウム塩、アルキル(アルケニル)四級アンモニウム塩、エーテル基或いはエステル基或いはアミド基を含有するモノ或いはジアルキル(アルケニル)四級アンモニウム塩、アルキル(アルケニル)ピリジニウム塩、アルキル(アルケニル)ジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキル(アルケニル)イソキノリニウム塩、ジアルキル(アルケニル)モルホニウム塩、ポリオキシエチレンアルキル(アルケニル)アミン、アルキル(アルケニル)アミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム、及び塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、カルボキシベタイン、スルホベタイン、ホスホベタイン、アミドアミノ酸、及びイミダゾリニウムベタイン系界面活性剤等が挙げられる。
上記の界面活性剤は、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
無機酸としては、例えば、硝酸、ポリリン酸等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グリコール酸、乳酸、スルファミン酸、ニコチン酸、アスコルビン酸、ヒドロキシピバリン酸、レブリン酸及びβ−クロロプロピオン酸等のカルボン酸類、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸及びトルエンスルホン酸等の有機スルホン酸類が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
アミノ酸類化合物としては、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、セリン、フェニルアラニン、トリプトファン、グルタミン酸、アスパラギン酸、リシン、アルギニン及びヒスチジン等のアミノ酸、並びにこれらのアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
アゾール類化合物としては、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−メチルベンゾイミダゾール等のアルキルイミダゾール類;ベンゾイミダゾール、2−メチルベンゾイミダゾール、2−ウンデシルベンゾイミダゾール、2−フェニルベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール等のベンゾイミダゾール類;1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、5−フェニル−1,2,4−トリアゾール、5−アミノ−1,2,4−トリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−アミノベンゾトリアゾール、4−アミノベンゾトリアゾール、1−ビスアミノメチルベンゾトリアゾール、1−メチル−ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、5−クロロベンゾトリアゾール等のトリアゾール類;1H−テトラゾール、5−アミノ−1H−テトラゾール、5−メチル−1H−テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾール、5−メルカプト−1H−テトラゾール、1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、1−シクロヘキシル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、5,5'−ビス−1H−テトラゾール等のテトラゾール類;ベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−フェニルチアゾール、2−アミノベンゾチアゾール、2−アミノ−6−ニトロベンゾチアゾール、2−アミノ−6−メトキシベンゾチアゾール、2−アミノ−6−クロロベンゾチアゾール等のチアゾール類が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
ピリミジン類化合物としては、例えば、ジアミノピリミジン、トリアミノピリミジン、テトラアミノピリミジン、及びメルカプトピリミジン等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
チオ尿素類化合物としては、例えば、チオ尿素、エチレンチオ尿素、及びチオジグリコール、メルカプタン等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
アミン類化合物としては、例えば、ジアミルアミン、ジブチルアミン、トリエチルアミン、トリアミルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、エタノールイソプロパノールアミン、ジエタノールイソプロパノールアミン、エタノールジイソプロパノールアミン、ポリアリルアミン、ポリビニルピリジン、及びこれらの塩酸塩等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
アルキルピロリドン類化合物としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−プロピル−2−ピロリドン、N−ブチル−2−ピロリドン、N−アミル−2−ピロリドン、N−ヘキシル−2−ピロリドン、N−ヘプチル−2−ピロリドン、及びN−オクチル−2−ピロリドン等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
有機キレート剤化合物としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、テトラエチレンペンタミン七酢酸、ペンタエチレンヘキサミン八酢酸、ニトリロ三酢酸、並びにそれらのアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
ポリアクリルアミド類化合物としては、例えば、ポリアクリルアミド及びt−ブチルアクリルアミドスルホン酸等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
過硫酸塩としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、及び過硫酸カリウム等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
無機塩としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウム、塩素酸アンモニウム、塩素酸ナトリウム、及び塩素酸カリウム等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
第一銅イオンを与える化合物としては、例えば、塩化銅(I)、臭化銅(I)、硫酸銅(I)、及び水酸化銅(I)等が挙げられる。また、第一鉄イオンを与える化合物としては、例えば、塩化鉄(II)、臭化鉄(II)、ヨウ化鉄(II)、硫酸鉄(II)、硝酸鉄(II)、及び酢酸鉄(II)等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
上記の任意成分の中でも、特に配合することが好ましい成分は、第一鉄イオンである。第一鉄イオンは、エッチング剤組成物のエッチング能力について、酸化還元電位や比重、酸濃度、銅濃度等によるオートコントロールを採用する場合に使用される。第一鉄イオンを使用する場合、コーティング剤組成物中のその含有量は、第一鉄イオン換算で0.1〜5質量%である。第一鉄イオンの含有量が0.1質量%よりも少ないと、充分な使用効果を得ることができない。一方、第一鉄イオンの含有量が5質量%よりも多いと、エッチング能力等が低下してしまう。
本発明のエッチング剤組成物は、上記の成分と水とを混合することにより調製することができる。混合方法は特に限定されず、周知の混合装置を用いて混合すればよい。
このようにして得られる本発明のエッチング剤組成物の比重は、1.10〜1.30であることが好ましい。比重が1.10よりも小さいと、充分なエッチング速度が得られなかったり、エッチングファクターが低下することがある。一方、比重が1.30よりも大きいと、エッチングファクターが低下することがある。
本発明のエッチング剤組成物は、銅含有材料において微細なパターンを形成することができるが、特に、形状不良抑制効果及びエッチング速度の観点から、厚さが1〜10μm、エッチングスペースが1〜10μmの銅含有材料のパターニングに適している。また、厚さが10μmを超え25μm以下、エッチングスペースが10μmを超え40μm以下の銅含有材料のパターニングにおいても用いることが可能である。
本発明のエッチング剤組成物を用いた銅含有材料のエッチングは、周知一般の方法により行うことができる。被エッチング材料である銅含有材料としては、銀銅合金、アルミニウム銅合金等の銅合金及び銅が挙げられ、特に銅が好適である。また、エッチング方法についても特に限定されず、浸漬法やスプレー法等を用いることができ、エッチングの条件についても、使用するエッチング剤組成物やエッチング方法に応じて適宜調整すればよい。加えて、バッチ式、フロー式、エッチャントの酸化還元電位や比重、酸濃度によるオートコントロール式等の周知の様々な方式を用いてもよい。
本発明のエッチング剤組成物をスプレー法で用いる場合、処理温度は30〜50℃、処理圧力は0.03〜0.2MPa、処理時間は20〜300秒であることが好ましい。
また、本発明のエッチング剤組成物を用いたエッチング方法では、エッチングを繰り返すことによる液の劣化を回復させるために補給液を加えてもよい。特に、上記のオートコントロール式のエッチング方法では、補給液がエッチング装置に予めセットされ、液が劣化した段階でエッチング剤組成物に添加される。当該補給液は、例えば、(A)成分、(E)成分及び水であり、(A)成分及び(E)の濃度は、エッチング剤組成物の1〜20倍程度である。また、当該補給液には、本発明のエッチング剤組成物の(B)〜(D)成分又は任意成分を必要に応じて添加してもよい。
本発明エッチング剤組成物は、形状不良なしに微細なパターンを形成し得るので、プリント配線基板の他、微細なピッチが要求されるパッケージ用基板、COF、TAB用途のサブトラクティブ法に好適に使用することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
下記の実施例及び比較例で使用した高分子ポリエーテルジオール及びポリオールを表1及び2に示す。
Figure 0004685180
Figure 0004685180
(実施例1)
表1及び表2に示した高分子ポリエーテルジオール及びポリオール、塩化第二鉄(4.9質量%)、塩化第二銅(6.6質量%)、リン酸、塩化水素を表3の組成で混合してエッチング剤組成物No.1〜11を得た。なお、表3において、塩化第二鉄の含有量は第二鉄イオン換算の含有量、塩化第二銅の含有量は第二銅イオン換算の含有量で表した。また、含有量の残部は水である。
(比較例1)
実施例1と同様にして、表3の組成で各成分を混合してエッチング剤組成物No.12〜19を得た。
Figure 0004685180
(実施例2)
銅厚8μmのCOFテープ基材(158mm×100mm)にレジスト(PMER−P;東京応化株式会社製)を塗布して乾燥させた後、露光装置(UFX−2458B;ウシオ電機株式会社社製)を用いて露光し、現像及びリンスを行うことにより、ピッチ20μm及びスペース6μmのレジストパターンを形成した。
次に、レジストパターンを形成したCOFテープ基材について、上記のエッチング剤組成物No.1〜11を用い、処理温度45℃、処理圧力0.05MPaの条件下で、ジャストエッチングとなる秒数(60〜100秒)の間スプレーすることでウエットエッチングを行なった。そして、レジスト除去剤(アセトン)を用いてレジストパターンを除去し、銅回路パターンを得た。得られた銅回路パターンの形状について、下記の評価を行なった。
(1)直線性
キーエンス株式会社製レーザー顕微鏡を用いて銅回路パターンの形状を観察し、線幅のブレが1μm未満のものを「5」、1μm以上1.7μm未満のものを「4」、1.7μm以上2.4μm未満のものを「3」、2.4μm以上3μm未満のものを「2」、3μm以上のもを「5」とする5段階評価を行なった。
(2)配線上部幅(トップ幅)
レーザー顕微鏡像により測定した。なお、単位はμmである。
(3)エッチングファクター
以下の式より算出した。
エッチングファクター=銅厚(μm)/{(B−T)/2}
式中、Tはトップ幅(μm)、Bはボトム幅(μm)である。
(4)残膜
キーエンス社製レーザー顕微鏡を用いた観察によって、エッチング部分の残りを観察した。エッチング部分の残りがないものを「5」、エッチング部分の残りが多いものを「1」として5段階評価を行なった。
(5)エッチング速度
テープ基材に対して30秒間のウエットエッチング処理を行い、当該エッチング処理の前後におけるテープ基材の質量差(溶出した銅)を求め、下記式から算出した。なお、単位はμm/分である。
エッチング速度=(エッチング前のテープ基材の重量(g)−エッチング後のテープ基材の重量(g))/(処理面積(cm)×8.93(g/cm))×10000×60/30
上記の評価結果を表4に示す。
(比較例2)
エッチング剤組成物No.12〜19を用いたこと以外は実施例2と同様にしてウエットエッチングを行い、銅回路パターンを得た。
得られた銅回路パターンの形状について、上記の評価(1)〜(4)を行なった。その評価結果を表4に示す。
Figure 0004685180
表4の結果に示されているように、本発明のエッチング剤組成物No.1〜11はいずれも良好な回路形状を与えた。
一方、高分子ポリエーテルジオール及びポリオールを含まないエッチング剤組成物No.12、ポリオールを含まないエッチング剤組成物No.13、高分子ポリエーテルジオールを含まないエッチング剤組成物No.14〜17、所定の高分子ポリエーテルジオールを含まないエッチング剤組成物No.19はいずれも、良好な回路形状を与えなかった。また、エッチング剤組成物No.18の結果からわかるように、高分子ポリエーテルジオールの数平均分子量が大きすぎると、直線性が低下し、残膜が多くなった。
また、エッチング剤組成物No.2とエッチング剤組成物No.11との比較からわかるように、エチレンオキサイド基の含有量が多いほど、より良好なトップ幅やエッチングファクターを与えた。
以上の結果からわかるように、本発明によれば、形状不良なしに微細な回路パターンを形成し得る銅含有材料用エッチング剤組成物及び銅含有材料のエッチング方法を提供することができる。

Claims (5)

  1. (A)第二銅イオン及び第二鉄イオンから選択される少なくとも1つの酸化剤成分0.1〜15質量%、
    (B)数平均分子量が1,500〜3,000であり、且つエチレンオキサイド基の含有量が15〜50質量%である、エチレンオキサイド基及びプロピレンオキサイド基を有する高分子ポリエーテルジオール0.001〜3質量%、
    (C)下記一般式(1)で表されるポリオール0.001〜3質量%
    Figure 0004685180
    (式中、Rは炭素数2〜6のアルキレン基を表し、X〜Xは下記一般式(2)で表される基を表し、Xは水素原子又は下記一般式(2)で表される基を表し、nは1〜5の数を表す)
    Figure 0004685180
    (式中、R及びRはエチレン基又はプロピレン基を表し、Rがエチレン基の場合にRがプロピレン基であり、Rがプロピレン基の場合にRがエチレン基であり、p及びqは、ポリオールの数平均分子量が200〜10,000であり、且つエチレンオキサイド基の含有量が50質量%以下となる数を表す)、
    (D)リン酸及びリン酸塩から選択される少なくとも1つのリン酸成分0.1〜5質量%、及び
    (E)塩化水素及び硫酸から選択される少なくとも1つの無機酸成分0.05〜10質量%
    を含む水溶液からなることを特徴とする銅含有材料用エッチング剤組成物。
  2. 前記(B)高分子ポリエーテルジオールは、下記一般式(3):
    Figure 0004685180
    (式中、R及びR'はエチレン基又はプロピレン基を表し、Rがエチレン基の場合にR'がプロピレン基であり、Rがプロピレン基の場合にR'がエチレン基であり、a、b及びcは、数平均分子量が1,500〜3,000であり、且つエチレンオキサイド基の含有量が15〜50質量%となる数を表す)で表されることを特徴とする請求項1に記載の銅含有材料用エッチング剤組成物。
  3. 前記(C)ポリオールの数平均分子量は、200〜1,500であることを特徴とする請求項1又は2に記載の銅含有材料用エッチング剤組成物。
  4. 前記一般式(2)のRはプロピレン基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の銅含有材料用エッチング剤組成物。
  5. 厚さ1〜10μm、エッチングスペース1〜10μmの銅含有材料のパターニングにおいて、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエッチング剤組成物を使用することを特徴とする銅含有材料のエッチング方法。
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