JP2017166043A - 銅含有材料用エッチング液組成物及び銅含有材料をエッチングする方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】塩化水素の濃度が低いにも関わらず、速いエッチング速度で銅含有材料をエッチングすることができ、細線を形成する場合に配線上部の幅と配線下部の幅との差が小さい銅含有材料用エッチング液組成物を提供すること。【解決手段】(A)塩化第二鉄 4.0質量%〜15.0質量%と、(B)塩化第一鉄 1.0質量%〜5.0質量%と、(C)塩化水素 0.1質量%〜1.0質量%と、(D)塩化第二銅 4.0質量%〜15.0質量%と、(E)塩化アンモニウム、塩化ナトリウム及び塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種の化合物 0.1質量%〜5.0質量%と、水とを含有し、比重が1.1〜1.3の範囲であることを特徴とする銅含有材料用エッチング液組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、銅含有材料用エッチング液組成物に関し、特に、微細パターンの回路配線を形状不良なく良好にエッチングし得る銅含有材料用エッチング液組成物に関する。
表面に回路を形成したプリント配線板(あるいはフィルム)が、電子部品や半導体素子等を実装するために広く用いられている。そして、近年の電子機器の小型化や高機能化の要求に伴い、プリント配線板(あるいはフィルム)には、薄型化や回路配線の高密度化が望まれている。この高密度な回路配線をウェットエッチングで形成する方法としては、サブトラクティブ法やセミアディティブ法と呼ばれる方法がある。
微細パターンの回路配線を形成するためには、エッチング部分の残膜がないこと、上部からみた回路配線の側面が直線となること、回路配線の断面が矩形となること、高いエッチングファクターを示すこと、速いエッチング速度でエッチングが完了すること、基板や周辺の部材へのダメージがないことが理想である。
速いエッチング速度でエッチングを完了させるための解決策として、塩化水素を含有するエッチング液に関する報告が多数されている。例えば、特許文献1では、酸化剤である2価の鉄イオンと、塩酸と、銅含有材料エッチング促進剤と、銅含有材料エッチング抑制剤とを必須成分とするエッチング液組成物を用いたセミアディティブ法による回路パターン形成方法が開示されている。特許文献2では、銅の酸化剤と、塩酸及び有機酸塩からなる群より選ばれる酸と、ポリアルキレングリコール、及びポリアミンとポリアルキレングリコールとの共重合体からなる群より選ばれる重合体とを含有する水溶液からなり、サイドエッチ、配線上部が細くなることを抑制し得る銅又は銅合金のエッチング液組成物が開示されている。
しかしながら、エッチング液中の塩化水素の濃度を高くすればエッチング速度は向上するものの、エッチング液中の塩化水素の濃度が高い場合には、基材や周辺部材の変色、基材や周辺部材の表面の粗化、基材や周辺部材の表面からの金属成分の溶出等が発生する場合が多く、細線を形成する場合には配線上部の幅と配線下部の幅との差が大きくなってしまうという問題点があった。
本発明者等は、上記のような課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定の配合組成及び特定の比重を有する銅含有材料用エッチング液組成物が上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、(A)塩化第二鉄 4.0質量%〜15.0質量%、(B)塩化第一鉄 1.0質量%〜5.0質量%、(C)塩化水素 0.1質量%〜1.0質量%、(D)塩化第二銅 4.0質量%〜15.0質量%、(E)塩化アンモニウム、塩化ナトリウム及び塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種の化合物 0.1質量%〜5.0質量%、及び水を含有し、比重が1.1〜1.3の範囲であることを特徴とする銅含有材料用エッチング液組成物である。また、本発明は、この銅含有材料用エッチング液組成物を用いて、基体上の銅含有材料をエッチングする方法である。
本発明によれば、塩化水素の濃度が低いにも関わらず、速いエッチング速度で銅含有材料をエッチングすることができ、細線を形成する場合に配線上部の幅と配線下部の幅との差が小さい銅含有材料用エッチング液組成物を提供することができる。
本明細書に記載する「エッチング」とは、化学薬品などの腐食作用を利用した塑形ないし表面加工の技法を意味し、具体的な用途としては例えば、除去剤、表面平滑化剤、表面粗化剤、パターン形成用薬剤、基体に微量付着した成分の洗浄液などを挙げることができる。本発明の銅含有材料用エッチング液組成物は、銅を含有する層の除去速度が速いことから除去剤として好適に用いることができる。また、本発明の銅含有材料用エッチング液組成物は、3次元構造を有する微細な形状のパターンを形成する際に用いた場合に、矩形などの所望の形状のパターンを得ることができることから、パターン形成用薬剤としても好適に用いることができる。
本発明の銅含有材料用エッチング液組成物は、(A)塩化第二鉄 4.0質量%〜15.0質量%、(B)塩化第一鉄 1.0質量%〜5.0質量%、(C)塩化水素 0.1質量%〜1.0質量%、(D)塩化第二銅 4.0質量%〜15.0質量%、(E)塩化アンモニウム、塩化ナトリウム及び塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種の化合物 0.1質量%〜5.0質量%、及び水を含有し、比重が1.1〜1.3の範囲であることを特徴とする銅含有材料用エッチング液組成物(以下、「エッチング液組成物」という)である。
本発明のエッチング液組成物における(A)塩化第二鉄(以下、「(A)成分」という)の濃度は4.0質量%〜15.0質量%である。(A)成分の濃度が4.0質量%未満の場合、速度が著しく遅くなる。一方、(A)成分の濃度が15.0質量%超の場合、エッチング速度が速くなりすぎてしまい、速度の制御が困難になる。(A)成分の濃度が5.0質量%〜12.0質量%である場合はエッチング速度が速いことから好ましい。
本発明のエッチング液組成物における(B)塩化第一鉄(以下、「(B)成分」という)の濃度は1.0質量%〜5.0質量%である。(B)成分の濃度が1.0質量%未満の場合、速度が著しく遅くなる。また、(B)成分の濃度が5.0質量%超の場合、エッチング速度が速くなりすぎてしまい、速度の制御が困難になる。(B)成分の濃度が2.0質量%〜4.0質量%である場合はエッチング速度が速いことから好ましい。
本発明のエッチング液組成物における(C)塩化水素(以下、「(C)成分」という)の濃度は0.1質量%〜1.0質量%である。(C)成分の濃度が0.1質量%未満の場合、速度が著しく遅くなる。一方、(C)成分の濃度が1.0質量%超の場合、基材や周辺部材の変色基材や周辺部材表面の粗化、基材や周辺部材表面からの金属成分の溶出等が発生する。(B)成分の濃度が0.2質量%〜0.5質量%である場合は基材や周辺部材の変色基材や周辺部材表面の粗化、基材や周辺部材表面からの金属成分の溶出等が発生することが著しく少なく、エッチング速度が速いことから好ましい。
本発明のエッチング液組成物における(D)塩化第二銅(以下、「(D)成分」という)の濃度は4.0質量%〜15.0質量%である。(D)成分の濃度が4.0質量%未満の場合、速度が著しく遅くなる。一方、(D)成分の濃度が15.0質量%超の場合、エッチング速度が速くなりすぎてしまい、速度の制御が困難になる。(D)成分の濃度が5.0質量%〜12.0質量%である場合はエッチング速度が速いことから好ましい。
本発明のエッチング液組成物における(E)塩化アンモニウム、塩化ナトリウム及び塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種の化合物(以下、「(E)成分」という)の濃度は0.1質量%〜5.0質量%である。(E)成分の濃度が0.1質量%未満の場合、速度が著しく遅くなる。一方、(E)成分の濃度が5.0質量%超の場合、エッチング速度が速くなりすぎてしまい、速度の制御が困難になる。(E)成分の濃度が0.5質量%〜2.0質量%である場合はエッチング速度が速いことから好ましい。(E)成分は、1種のみを用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。塩化アンモニウムと塩化ナトリウムとを組み合わせて用いる場合はエッチング速度が速いことから好ましい。特に、エッチング速度を向上させるために、塩化アンモニウムと塩化ナトリウムとを質量比で5:95〜50:50の範囲で用いることが好ましく、15:85〜30:70の範囲で用いることがより好ましい。
本発明のエッチング液組成物は、上記成分以外の成分は水である。上記成分を必要量含有する水溶液である場合が好ましい。また、本発明は上記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分及び水からなる水溶液である場合がより好ましい。
本発明のエッチング液組成物の比重は1.1〜1.3の範囲である。比重が1.1未満である場合及び比重が1.3よりも大きい場合は、エッチング速度が非常に遅くなる場合や、細線を形成する場合に配線上部の幅と配線下部の幅との差が大きくなる場合がある。本発明のエッチング液組成物の比重は1.1〜1.3の範囲である場合のみ、非常に速い速度で銅含有材料をエッチングすることができ、さらに細線を形成する場合に配線上部の幅と配線下部の幅との差を小さくすることができる。本発明のエッチング液組成物は、その比重を1.1〜1.3の範囲とするために、比重調整剤として水溶性の有機化合物、水溶性の金属塩などを添加することもできるが、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分及び水のみで比重を1.1〜1.3の範囲とすることが好ましい。中でも、比重が1.15〜1.3の範囲である場合が好ましく、比重が1.18〜1.25の範囲である場合はエッチング速度が特に速く、細線を形成する場合に配線上部の幅と配線下部の幅との差が特に小さくなることから特に好ましい。なお、本明細書において「エッチング液組成物の比重」とは、周知一般の比重の測定方法を用いて測定したエッチング液の比重であり、15℃のエッチング液組成物の質量と、それと同体積の圧力101325Paのもとにおける4℃の水との比を表す。比重の測定方法としては、例えば、浮秤などに代表される比重計を用いる方法や、京都電子工業株式会社製DA−650などに代表される固有振動周期測定方式の振動式密度比重測定用装置を用いる方法を挙げることができる。
本発明のエッチング液組成物には、本発明の効果を阻害することのない範囲で、上記で説明した必須成分以外に当該用途に使用される周知一般の任意成分を含有してもよい。かかる任意成分としては、ポリアルキレングリコール化合物、界面活性剤、有機酸、アミノ酸化合物、アゾール化合物、ピリミジン化合物、チオ尿素化合物、アミン化合物、アルキルピロリドン化合物、有機キレート剤化合物、ポリアクリルアミド化合物、過酸化水素及び過硫酸塩が挙げられる。
これらの任意成分を使用する場合、エッチング液組成物における任意成分の濃度は、一般的に0.001質量%〜10質量%の範囲である。
これらの任意成分を使用する場合、エッチング液組成物における任意成分の濃度は、一般的に0.001質量%〜10質量%の範囲である。
ポリアルキレングリコール化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール;ポリエチレングリコールジメチルエーテル;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタノール及び1,4−ブタノール等のジオールにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドをブロック又はランダム付加させたポリアルキレングリコールが挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、フルオロアルキルベタイン及びフルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル等のフッ素系両性界面活性剤、上記ポリアルキレングリコール化合物以外のノニオン系界面活性剤が挙げられる。
有機酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グリコール酸、乳酸、スルファミン酸、ニコチン酸、アスコルビン酸、ヒドロキシピバリン酸、レブリン酸及びβ−クロロプロピオン酸等が挙げられる。
アミノ酸化合物としては、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、セリン、フェニルアラニン、トリプトファン、グルタミン酸、アスパラギン酸、リシン、アルギニン及びヒスチジン等のアミノ酸、並びにこれらのアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等が挙げられる。
アゾール化合物としては、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、及び2−メチルベンゾイミダゾール等のアルキルイミダゾール;ベンゾイミダゾール、2−メチルベンゾイミダゾール、2−ウンデシルベンゾイミダゾール、2−フェニルベンゾイミダゾール、及び2−メルカプトベンゾイミダゾール等のベンゾイミダゾール;1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、5−フェニル−1,2,4−トリアゾール、5−アミノ−1,2,4−トリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−アミノベンゾトリアゾール、4−アミノベンゾトリアゾール、1−ビスアミノメチルベンゾトリアゾール、1−メチル−ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、及び5−クロロベンゾトリアゾール等のトリアゾール;1H−テトラゾール、5−アミノ−1H−テトラゾール、5−メチル−1H−テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾール、5−メルカプト−1H−テトラゾール、1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、1−シクロヘキシル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、及び5,5'−ビス−1H−テトラゾール等のテトラゾール;並びにベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−フェニルチアゾール、2−アミノベンゾチアゾール、2−アミノ−6−ニトロベンゾチアゾール、2−アミノ−6−メトキシベンゾチアゾール、及び2−アミノ−6−クロロベンゾチアゾール等のチアゾール等が挙げられる。
ピリミジン化合物としては、例えば、ジアミノピリミジン、トリアミノピリミジン、テトラアミノピリミジン、及びメルカプトピリミジン等が挙げられる。
チオ尿素化合物としては、例えば、チオ尿素、エチレンチオ尿素、チオジグリコール、メルカプタン等が挙げられる。
アミン化合物としては、例えば、ジアミルアミン、ジブチルアミン、トリエチルアミン、トリアミルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、エタノールイソプロパノールアミン、ジエタノールイソプロパノールアミン、エタノールジイソプロパノールアミン、上記一般式(1)で表される化合物、ポリアリルアミン、ポリビニルピリジン、及びこれらの塩酸塩等が挙げられる。
アルキルピロリドン化合物としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−プロピル−2−ピロリドン、N−ブチル−2−ピロリドン、N−アミル−2−ピロリドン、N−ヘキシル−2−ピロリドン、N−ヘプチル−2−ピロリドン、及びN−オクチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
有機キレート剤化合物としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、テトラエチレンペンタミン七酢酸、ペンタエチレンヘキサミン八酢酸、ニトリロ三酢酸、並びにそれらのアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等が挙げられる。
ポリアクリルアミド化合物としては、例えば、ポリアクリルアミド、及びt−ブチルアクリルアミドスルホン酸等が挙げられる。
過硫酸塩としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、及び過硫酸カリウムが挙げられる。
本発明のエッチング液組成物を用いた銅含有材料のエッチングは、特に限定されるものではなく、周知一般のエッチング方法を用いればよい。例えば、ディップ式、スプレー式、スピン式によるエッチング方法が挙げられる。ここで、被エッチング材料である銅含有材料としては、例えば、銀銅合金及びアルミニウム銅合金等の銅合金、並びに銅が挙げられ、特に銅が好ましい。また、エッチング方法や条件についても特に制限はなく、バッチ式、フロー式、エッチャントの酸化還元電位や比重、酸濃度によるオートコントロール式等の周知一般の様々な方式で使用することができる。
例えば、ディップ式のエッチング方法によって、シリコン基板上に金属銅層が成膜された基材をエッチングする場合には、該基材を本発明のエッチング液組成物に浸し、適切なエッチング条件にて浸漬した後に引き上げることでエッチングすることができる。
エッチング条件は特に限定されるものではなく、被エッチング材料の形状や膜厚などに応じて任意に設定することができる。例えば、エッチング温度は、10℃〜60℃が好ましく、30℃〜50℃が特に好ましい。エッチング液組成物の温度は反応熱により上昇することがあるので、必要なら上記温度範囲内に維持するよう公知の手段によって温度制御してもよい。また、エッチング時間は、被エッチング材料が完全にエッチングされるのに十分必要な時間とすればよいので特に限定されるものではない。例えば、膜厚500〜2000Å程度の被エッチング材料であれば、上記温度範囲であれば5分〜24時間程度エッチングを行えばよい。
例えば、スプレー式のエッチング方法によって、ガラスエポキシ基板上に銅が成膜された基材をエッチングする場合には、該基材へ本発明のエッチング液組成物を適切な条件にて噴霧することでガラスエポキシ基板上の銅をエッチングすることができる。
エッチング条件は特に限定されるものではなく、被エッチング材料の形状や膜厚などに応じて任意に設定することができる。例えば、噴霧条件は、0.01MPa〜1.0MPaの範囲内から選択することができ、なかでも好ましくは0.2MPa〜0.5MPaの範囲であり、より好ましくは0.3MPa〜0.4MPaの範囲である。本発明のエッチング液組成物を用いてスプレー法によって細線を形成する場合、スプレー圧が0.3MPa〜0.4MPaの範囲である場合は、得られる細線の上部幅と下部の幅との差が非常に小さい細線を得ることができることから特に好ましい。また、エッチング温度は、10℃〜60℃が好ましく、20℃〜50℃が特に好ましい。エッチング液の温度は反応熱により上昇することがあるので、必要なら上記温度範囲内に維持するよう公知の手段によって温度制御してもよい。また、エッチング時間は、被エッチング材料が完全にエッチングされるのに十分必要な時間とすればよいので特に限定されるものではない。例えば、膜厚30μm程度の被エッチング材料であれば、上記温度範囲であれば30秒〜300秒程度エッチングを行えばよい。
本発明のエッチング液組成物を用いたエッチングでは、エッチングを繰り返すことによるエッチング液組成物の劣化を回復させるために補給液を加える場合がある。特に上記のオートコントロール式のエッチングでは、エッチング装置に補給液が予めセットされ、エッチング液組成物に添加することができる。この補給液は、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)成分から選ばれる少なくとも1種の成分を水に溶解させた水溶液であり、例えば、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有する水溶液や、(D)成分のみを含有する水溶液や、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(E)成分を含有する水溶液を挙げることができる。補給液中の各成分の濃度は、エッチング液組成物におけるそれらの濃度の3〜20倍程度である。また、この補給液には、本発明のエッチング液組成物に必須又は任意で使用される上記各成分を必要に応じて添加してもよい。
本発明のエッチング液組成物は、微細パターンの回路配線を形成する場合に精密なエッチングを与え得るので、プリント配線基板の他、ファインピッチが要求されるパッケージ用基板、COF、及びTAB用途のサブトラクティブ法や、セミアディティブ法に好適に使用することもできる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は、以下の実施例等によって、何ら制限を受けるものではない。
[実施例1]
表1に示す配合で実施例組成物No.1〜5を調製した。各実施例組成物において、残部は水である。
表1に示す配合で実施例組成物No.1〜5を調製した。各実施例組成物において、残部は水である。
[製造例1]
表2に示す配合で比較組成物No.1〜3を調製した。各比較組成物において、残部は水である。
表2に示す配合で比較組成物No.1〜3を調製した。各比較組成物において、残部は水である。
[実施例2]
ガラスエポキシ基板上に銅層(30μm)を形成した基体上にネガ型ドライフィルムレジストを用いて幅67.5μm、開口部22.5μmのレジストパターンを形成した基板を50mm×50mmに切断してテストピースとしたものを複数枚用意し、このテストピースに対して実施例組成物No.1〜5を使用して45℃、スプレー圧0.3MPaの条件でスプレー法によるパターンエッチングを行った。エッチング処理時間は、各々のエッチング液組成物において、配線下部の幅が45μmとなる時間とした。
ガラスエポキシ基板上に銅層(30μm)を形成した基体上にネガ型ドライフィルムレジストを用いて幅67.5μm、開口部22.5μmのレジストパターンを形成した基板を50mm×50mmに切断してテストピースとしたものを複数枚用意し、このテストピースに対して実施例組成物No.1〜5を使用して45℃、スプレー圧0.3MPaの条件でスプレー法によるパターンエッチングを行った。エッチング処理時間は、各々のエッチング液組成物において、配線下部の幅が45μmとなる時間とした。
[比較例1]
実施例組成物No.1〜5の代わりに比較組成物No.1〜3を使用すること以外は実施例2と同様にパターンエッチングを行った。
実施例組成物No.1〜5の代わりに比較組成物No.1〜3を使用すること以外は実施例2と同様にパターンエッチングを行った。
[評価例1]
実施例2及び比較例1において、エッチングに要した時間を評価した。結果を表3に示す。
実施例2及び比較例1において、エッチングに要した時間を評価した。結果を表3に示す。
表3の結果より、実施例組成物No.1を用いた評価例1−1及び実施例組成物No.5を用いた評価例1−5は、比較組成物No.2を用いた評価例1−7よりもエッチングに時間を要したものの、実用上問題のないエッチング速度である。実施例組成物No.3を用いた評価例1−3、実施例組成物No.4を用いた評価例1−4及び実施例組成物No.5を用いた評価例1−5は、いずれの比較組成物を用いた評価例よりもエッチング速度が速いことが分かった。
[評価例2]
実施例2及び比較例1で得られた配線上部の幅及び配線下部の幅を計測し、それらの差の絶対値(L)を下記式により求めて評価した。Lが0に近いほど、所望の形状の細線が得られることを意味する。結果を表4に示す。
L=|(配線上部の幅)−(配線下部の幅)|
実施例2及び比較例1で得られた配線上部の幅及び配線下部の幅を計測し、それらの差の絶対値(L)を下記式により求めて評価した。Lが0に近いほど、所望の形状の細線が得られることを意味する。結果を表4に示す。
L=|(配線上部の幅)−(配線下部の幅)|
表4の結果より、評価例2−1〜2−5は、評価例2−6〜2−8よりもLが小さく、所望の形状の細線を得ることができるということがわかった。
Claims (3)
- (A)塩化第二鉄 4.0質量%〜15.0質量%、
(B)塩化第一鉄 1.0質量%〜5.0質量%、
(C)塩化水素 0.1質量%〜1.0質量%、
(D)塩化第二銅 4.0質量%〜15.0質量%、
(E)塩化アンモニウム、塩化ナトリウム及び塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種の化合物 0.1質量%〜5.0質量%、及び
水を含有し、
比重が1.1〜1.3の範囲であることを特徴とする銅含有材料用エッチング液組成物。 - 前記(E)が、塩化アンモニウム及び塩化ナトリウムであり、塩化アンモニウムと塩化ナトリウムとの質量比が、5:95〜50:50の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の銅含有材料用エッチング液組成物。
- 請求項1又は2に記載の銅含有材料用エッチング液組成物を用いて、基体上の銅含有材料をエッチングする方法。
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