JP4685075B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
そして、内部抽せんにおける抽せん対象には、対応する停止表示されるリール上の図柄の組合せにより、遊技者に対して遊技価値が付与される抽せん対象と、なんら遊技価値が付与されない抽せん対象であるハズレがある。遊技者に対して遊技価値が付与される抽せん対象は、役と呼ばれ、対応する停止表示されるリール上の図柄の組合せにより、遊技媒体が付与される、いわゆる「入賞」となって、数枚のメダルが獲得される「小役」、遊技媒体は付与されないが、次回遊技において、メダルを投入することなく遊技可能となる「再遊技役」、所定の小役が連続して当せんする特別な遊技状態であるボーナス遊技に移行する条件となる「ボーナス役」がある。
これらの抽せん対象が抽せんされる抽せん確率は、通常、ハズレが頻出するとともに、小役、再遊技役が時折発生し、ボーナス役が稀に発生するように設定されている。したがって、遊技状態のうちの大半は、ハズレや小役、再遊技役が発生する通常遊技が占めることになり、遊技者は、このような通常遊技において、ボーナス役の当せんを期待しつつ、スロットマシン遊技を進行させている。
遊技者に有利となる遊技状態としては、上記の再遊技役が高確率で発生し、再遊技が頻出する状態(再遊技頻出遊技)が継続する、いわゆる「リプレイタイム(RT)」(以下、再遊技頻出遊技をリプレイタイムと称し、必要に応じて再遊技頻出遊技を使用する)と呼ばれる遊技状態が知られている。
リプレイタイムでは、再遊技役が高確率で発生することから、再遊技役に当せんする度にメダルを投入することなく次回遊技可能となるため、その分投入するメダルの量も抑えられ、遊技者への負担が、通常遊技より軽減され、遊技者に有利な遊技状態となっている。
ボーナス遊技は、内部抽せんにより、ボーナス役に当せんするとともに、「7・7・7」などの所定の停止図柄の組合せが停止表示されることにより、通常遊技等からボーナス遊技に移行するようになっている。
ボーナス遊技は、所定の小役が高確率で発生するように設定され、既定のメダル数の獲得により終了するようになっている。
リプレイタイムでは、再遊技役が高確率で発生するとともに、この間の抽せん対象には、「ボーナス役」が含まれている。これにより、リプレイタイムでは、遊技者は、通常遊技より少ない遊技投資で、ボーナス役の当せんを期待しながら、遊技を楽しめるようになっている。
リプレイタイムの終了条件には、リプレイタイム中におけるボーナス役の当せんや、ボーナス役に対応する図柄の組合せの停止表示によるボーナス遊技への移行以外に、例えば、あらかじめ定められた遊技回数が消化されることや、特定の図柄の組合せ(以下、特定図柄の組合せ)が停止表示されることなどが、遊技機に関する規則において規定されている。
このようなスロットマシンでは、各リールを停止させる停止ボタンの操作時に、一定の技術を介入させた遊技者の選択により、特定図柄の組合せの停止表示を回避させる、いわゆる「ハズシ」を行わせることで、引続きリプレイタイムを継続させるようにしている。
特定図柄の組合せを構成する図柄のうちの一つを停止表示させないようにする「ハズシ」の場合は、回転中のリールにおいて当該一の図柄を目視するとともに、当該図柄が停止可能な範囲を通過した後に、停止ボタンを停止操作したり、当該図柄が停止表示されない範囲に表された図柄である「ハズシ図柄」を目安とし、停止ボタンを停止操作したりする、いわゆる「目押し」と呼ばれる行為が必要とされる。
「目押し」は、回転中のリールにおいて目標とする図柄を目視する技量が要求されるため、スロットマシン遊技の初心者には、あまり歓迎されていなかった。
一方、停止ボタンをある順番で停止操作することで、特定図柄の組合せの停止表示を回避させる「ハズシ」の場合は、このような高度な技量は必要とされないため、万人向けの「ハズシ」操作として、支持されている。
これにより、リプレイタイム中にいずれかの特定役に当せんした場合に、当該当せんを遊技者に報知し、遊技者に停止ボタンの押し順を選択させることで、リプレイタイムの継続の成否を決定させることができるようになっている。
すなわち、遊技者の予測した特定役が、内部抽せんに当せんした特定役と合致し、かつ、当該特定役に対応する押し順で停止ボタンを操作することで、リプレイタイムの終了を回避させ、リプレイタイムを継続させることができるようになっている。
特定図柄の組合せに対応する特定役は、内部抽せんによって、所定の抽せん確率に基づき、抽せんされるようになっている。特定役は、リプレイタイムにおいて、対応する特定図柄の組合せの停止表示により、リプレイタイムの終了か継続かを左右する重要な役割を有し、スロットマシンの出玉率等の遊技性能に直接的に影響するため、特定役の抽せん確率も、微妙な数値に設定されるようになっている。
また、特定役は、前述の「役」に該当し、対応する図柄の組合せの停止表示により、何らかの遊技価値が付与されることから、それ自体に価値があり、「役」としての用途で使用したい場合がある。
このため、リプレイタイムを終了させる特定役の抽せん確率に見合った値に合致させることができず、特定役としての適正を欠いてしまうことになる。
また、特定役を、前述の「小役」とする場合においても、回胴式遊技機の規則において、遊技者の遊技投資の負担を軽減すべく、スロットマシンに投入されるメダルの数に対して、一定の割合で、メダルを払出すように規定されているため、「小役」に、所定の割合で当せんするように、「小役」の抽せん確率も比較的高い値に設定されている。
その結果、「再遊技役」と同様に、「小役」の抽せん確率を特定役としての抽せん確率に合致させることは困難であった。
このようなことから、一般的に頻出するような、「再遊技役」や「小役」が抽せんされる確率は、各々果たすべき役割として所定の遊技価値を付与するように設定されているため、リプレイタイムを終了させる特定役として適応させることができなかった。
言い換えると、遊技者による停止操作がいかなるタイミングにおいて発生しても停止表示可能なように、特定役に対応する所定の遊技価値を付与される図柄の組合せを構成する図柄と、特定図柄の組合せを構成する図柄は、スロットマシンにおける停止ボタンの停止操作のタイミングから停止表示可能な送りコマ数の最大値を超えない間隔をもって、複数配置される必要がある。
その結果、このように停止表示可能な送りコマ数の最大値を超えない間隔をもって、配置される図柄を、頻出する「再遊技役」や「小役」に対応する図柄の組合せを構成する図柄以外に各リール上に新たに配置しなければならない。
しかしながら、リールにおける図柄の数の制限や、「再遊技役」や「小役」に対応する図柄の組合せを構成する図柄も、これらに当せんした場合必ず停止表示されるよう、停止表示可能な送りコマ数の最大値を超えない間隔をもって配置される必要があり、特定役に対応する図柄の組合せを構成する新たな図柄をリールに配置する余地を設けることは極めて困難であった。
その結果、一般役と重複役のいずれに当せんした場合でも、一般役に対応する図柄の組合せ、又は一般役に対応する図柄の組合せと特定図柄の組合せを、停止操作のタイミングによらず停止表示できるため、内部抽せんにより当せんしているにも拘らず、対応する図柄の組合せが停止表示されない、いわゆる「取りこぼし」となることなく、あらかじめ設定された抽せん確率通りに各図柄の組合せを停止表示させることができる。
これにより、一般役と重複役が、遊技価値を付与するための役として役割と、リプレイタイムを終了させるための特定役としての役割を、それぞれ確実に果たすことができる。
このように、一般役を、所定の他の役と同時に当せんする重複役とすることで、所定の遊技価値が付与される一般役と、リプレイタイムを終了させるための特定役に使い分けることができるため、すべての遊技状態において頻出する「再遊技役」や「小役」も特定役とすることができ、新たな特定役を創設する必要をなくすことができる。
「他の役」が一般役と等価な遊技価値が付与される役の場合には、回胴式遊技機の規則に拠ると、同時に当せんされる複数の「役」なかで、あらかじめ優先順位を決めておくよう規定されている。
この場合には、一般役が優先して成立するように設定することで、本発明の一般役に対応する図柄の組合せを構成する図柄は常に停止表示可能なように各リールに配置されているため、「他の役」が成立することなく、一般役を常に成立させることができる。その結果、一般役は、一般役として単独で当せんした場合でも、重複役として当せんした場合でも、成立することになり、どちらも等価な遊技価値が付与され、本発明の一般役としての機能を果たすことができる。
例えば、停止表示により払出枚数の異なる複数の「小役」が同時に当せんするように設定する場合には、回胴式遊技機の規則に拠れば、払出枚数の多い「小役」が優先的に成立するように制御しなければならないように規定されている。
この場合には、払出枚数の多い「小役」を本発明の一般役として設定すれば、本発明の一般役に対応する図柄の組合せを構成する図柄は常に停止表示可能なように各リールに配置されているため、払出枚数の少ない「小役」が成立することなく、払出枚数の多い「小役」を常に成立させることができる。その結果、払出枚数の多い「小役」は、一般役として当せんした場合でも、重複役として当せんした場合でも、成立するため、どちらも等価な遊技価値が付与され、本発明の一般役としての機能を果たすことができる。
このように、一般役と同時に当せんする一般役と異なる「他の役」は、対応する図柄の組合せの停止表示により、一般役と等価な遊技価値が付与される役に限らず、異なる遊技価値が付与される役であってもよい。
また、「他の役」は、上記の優先順位をもって設定・選定することで、一つの役に限らず、二つ以上の役とすることもできる。
すなわち、本発明では、一般役又は重複役のいずれかに当せんした場合、一般役に対応した図柄の組合せと前記特定の図柄の組合せとが、同時に停止表示されるようになっているが、仮に、一般役に当せんした場合に、一般役に対応した図柄の組合せと前記特定の図柄の組合せとが、同時に停止表示されるように設定するとし、この場合に、停止ボタンを所定の順番で停止操作することで、一般役に対応した図柄の組合せのみが停止表示され、特定図柄の組合せの停止表示を排除することができる。
このように停止操作順の違いにより、リプレイタイムの終了を回避させる「ハズシ」操作を提供することができ、当該当せんを報知することで、遊技者は、「目押し」をすることなく「押し順」の操作のみで、簡単にリプレイタイムの終了を回避することができる。
その結果、当せんした一般役と予測した一般役が合致し、当せんした一般役に対応する停止ボタンを最初に停止操作された場合には、リプレイタイムの終了が回避され、リプレイタイムが継続する。
一方、当せんした一般役と予測した一般役が不一致となり、当せんした一般役に対応する停止ボタンと異なる停止ボタンを最初に停止操作した場合には、特定図柄の組合せが停止表示され、リプレイタイムが終了する。
このように遊技者に、リプレイタイムの終了か、継続かの成否を決定させることで、リプレイタイムにおいて、遊技者にスリルを味あわせることができ、遊技性の向上が図られる。
このような構成とすることにより、リプレイタイムにおいて、いずれかの一般役に当せんし、一般役を特定せずに遊技者に報知し、遊技者が最初に停止操作する停止ボタンによって、リプレイタイムの終了か、継続かの成否を決定させるゲーム(停止ボタンが3つならば、三者択一ゲーム)を行う場合においても、各一般役が抽せんされる抽せん確率が同値であるため、選択される停止ボタンによって、特定図柄の組合せが停止表示される割合が偏るようなことがなくなり、停止ボタンの数に対応した見かけの確率通りに、特定図柄の組合せが停止表示される。
これにより、停止ボタンを選択するゲームの公平性を保つことができる。
このような構成とすることにより、リプレイタイムにおいて、いずれかの一般役に当せんした場合に、遊技者は、間違えることなく、当該一般役に対応する最初に停止操作すべき停止ボタンを選択することができ、リプレイタイムにおいて、リプレイタイムの終了を確実に回避させ、リプレイタイムを継続させることができる。
ここで、以下の実施形態に示す本発明のスロットマシンは、プログラムに制御されたコンピュータにより動作するようになっている。プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、所定の制御、例えば、リールの回転開始,リールの停止制御,内部抽せん等を行わせる。このように、本発明にかかるスロットマシンにおける各制御,動作は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段により実現されるものである。なお、プログラムは予めROM等の記録媒体に格納され、コンピュータに実装された記録媒体から当該コンピュータにプログラムを読み込ませて実行される。
まず、図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態に係るスロットマシン本体の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシンを示す概略正面図であり、図2は、同じく本実施形態に係るスロットマシンの内部構成を示す概略斜視図であり、図3は、本実施形態に係るスロットマシンの表示窓における有効ラインを示す図である。
これらの図に示すように、本実施形態のスロットマシン1は、従来のスロットマシンと同様に、スロットマシン1に備えられた複数のリール21a,21b,21cを回転させることによって遊技媒体を獲得することができる回胴式遊技機を構成している。
前扉1aは、図1及び図2に示すように、スロットマシン1の筐体1bにヒンジ等を介して開閉自在に取り付けられる扉体で、この前扉1aに前面パネル2とその他各部が備えられてスロットマシン1の正面部を構成している。
表示器L1は、液晶表示装置等からなる一般役報知手段や本発明に係る押し順報知手段として機能し、リプレイタイムにおいて、本発明の一般役に当せんし、所定の条件が成立したときに、リプレイタイムの終了を回避すべく、一般役の当せん情報、一般役に対応する図柄の組合せの情報(各図柄の絵柄など)、一般役に対応する図柄の組合せと同時に停止表示される特定図柄の組合せの情報(各図柄の絵柄など)、最初に停止操作すべき停止ボタンを報知する情報を演出画像(動画及び静止画像を含む)として表示することで、遊技者に報知するようになっている。
この表示器L1による演出は、スピーカ9からの音による演出と連動して、又はスピーカ9による音による演出とは独立して行われるようになっている。
この表示器L1は、制御部10から送信されるとともに、筐体1bに設けられた演出制御部40が受信する制御コマンドに基づき、演出制御部40に備えられる表示器駆動回路42によって駆動制御される(図5参照)。
例えば、リプレイタイムにおいて、一般役に当せんした場合に、所定の条件が成立したときに、リプレイタイムの終了を回避すべく、一般役の当せん報知、一般役に対応する図柄の組合せや特定図柄の組合せを構成する図柄の名称や、最初に停止操作すべき停止ボタンなどが、音声によりスピーカ9から出力されることで、遊技者に報知することができる。
このスピーカ9から発生される音声は、制御部10から送信されるとともに、筐体1bに設けられた演出制御部40が受信する制御コマンドに基づき、演出制御部40に備えられるサウンド回路41によって生成・出力されるようになっている(図5参照)。
表示窓3は、スロットマシン1内部に配設された三つのリール(左)21a,リール(中)21b,リール(右)21c(図2参照)の視認用の窓部で、通常、無色透明又は有色透明な樹脂製パネル等からなり、三つの各リール21の周囲に表された複数の図柄のうち、縦方向に連続して隣接する三つの図柄をそれぞれ視認,識別できるようになっている。
そして、この表示窓3を介して視認されるリール21の停止図柄の組合せには、有効ラインが設定されている。
図3に示すように、有効ラインは、水平に3つ平行に並んだ中段、上段、下段の有効ライン1、有効ライン2、有効ライン3と、斜めにクロスする2つの有効ライン4、有効ライン5の計5ラインが設けられ、有効ライン1〜5に沿って停止表示されたリール21a〜21cに表された図柄の組合せによって、ゲームの結果が決定されるようになっている。
貯留枚数表示部2a,状態表示部2b及び獲得枚数表示部2cは、それぞれ7セグメントLED等からなり、所定の数値が表示されるようになっている。
貯留枚数表示部2aは、貯留メダル数が表示され、状態表示部2bは、ボーナス遊技におけるメダルの払出総数や消化ゲーム数が表示され、獲得枚数表示部2cは、入賞時の払出数が表示される。
各表示部は、制御部10に備えられた表示部駆動回路15によって駆動制御される(図5参照)。
ボーナス当せん告知部L2は、スロットマシン1の制御部10における内部抽せんの結果、ボーナス役に当せんした場合に、所定の条件に基づき、点灯又は点滅するLED発光ダイオード(以下、LEDという)と、LEDの光によって絵柄等を透光表示させる透光表示部とを有している。
一般役当せん告知部L3は、一般役報知手段として機能し、所定の条件に基づき、点灯又は点滅するLEDと、絵柄等をLEDの光によって透光表示させる透光表示部とを有している。
押し順告知部L4a,L4b,L4cは、所定の条件に基づき、点灯又は点滅するLEDと、絵柄等をLEDの光によって透光表示させる透光表示部とを有している。
押し順告知部L4aは、左リール21aに対応した停止ボタン5aを示唆する「左」などの絵柄が表され、押し順告知部L4bは、中リール21bに対応した停止ボタン5bを示唆する「中」などの絵柄が表されている。同様に、押し順告知部L4cは、右リール21cに対応した停止ボタン5cを示唆する「右」などの絵柄が表されている。
そして、上記の各告知部L2〜L4は、制御部10から送信されるとともに、演出制御部40が受信する制御コマンドに基づき、演出制御部40に備えられる表示器駆動回路42によって駆動制御される(図5参照)。
スタートレバー4は、三つの各リール21の回転を開始させるゲームスタート手段であり、このスタートレバー4が遊技者の操作によって押下されることで、後述する制御部10にスタート信号が出力され(図5参照)、本体内部の各リール21a〜21cが一斉又は順次に回転するようになっている。
また、このスタートレバー4の押下によりスタート信号が入力されることで、制御部10において内部抽せんが行われ、当せん内容が決定されるようになっている。
従って、遊技者がこれらスタートレバー4及び停止ボタン5を操作することにより、三つのリール21a〜21cを回転及び停止させて、各リール21a〜21cに表された図柄を所定の組合せの停止表示となるようスロットマシン遊技を行うことができる。
メダル投入口6の本体内部側には、図2に示すようにメダルセレクタ6aが備えられ、投入されたメダル数がカウントされ、そのメダル数を示すメダル信号が、本体内部の制御部10に出力されるようになっている。これにより、メダル投入口6からメダルが1枚投入されれば1枚賭けのゲーム、2枚投入されれば2枚賭けのゲーム、3枚投入されれば3枚賭け(MAXBET)のゲームが行えるようになる。
具体的には、メダルが3枚投入されている状態で、さらにメダル投入口6からメダルが投入されると、4枚目以降のメダルは貯留メダルとして、所定数(例えば、最大50枚)が貯留,記憶される。また、入賞時の払出があった場合、貯留メダルの最大数までは、入賞メダルは貯留メダルとして貯留させる。貯留メダル数は前面パネル2の貯留枚数表示部2aに数値として表示される。
この精算ボタン6bが押下されることで、貯留メダル分のメダルがメダル払出装置30から遊技メダル払出口8に排出され、RAM11bに記憶された貯留メダル数のデータも消去される。
また、貯留メダルが精算されることで貯留枚数表示部2aの数値もゼロ表示となる。
具体的には、一回の押下によって一ゲームに投入可能な最大数のメダル(通常3枚)を貯留メダルから投入する3枚賭け用のMAXBETボタン7aと、一回の押下で1枚のメダルを貯留メダルから投入する1枚賭け用の1BETボタン7bとが備えられている。
1BETボタン7bは一回押下するたびに1枚賭け、2枚賭け、3枚賭けとBET数が増加するようになっている。
このBETボタン7が押下されると、メダル信号が制御部10に出力され(図5参照)、押下された回数と同数のメダルが、RAM11bに記憶された貯留メダルからゲームに投入されることになる。
なお、貯留メダルが投入されると、RAM11bに記憶された貯留メダル数が投入数だけ減算され、貯留枚数表示部2aの表示数値も投入数だけ減ることになる。
停止ボタン5の押下によって停止された各リール21が所定の図柄の組合せとなった場合に、筐体内のメダル払出装置30から図柄の組合せに応じた数量のメダルが、遊技メダル払出口8より、払い出されるようになっている。払い出されたメダル数は、リールの表示窓3の下側にある状態表示部を構成する獲得枚数表示部2cに表示される。
ドラムユニット20は、三つのリール21a,21b,21cと、三つのリール21a〜21cを回転自在に保持し、各リール21a〜21cに対応するステッピングモータ23a〜23cを回転駆動することで各リール21a〜21cの回転の始動,定速回転及び停止の制御を行うモータ駆動回路22と、各リール21a〜21cが一回転する毎に各リール21a〜21cの基準位置を検出してマーカー信号として制御部10に出力する回胴位置検出部24と、を備えている(図5参照)。
各リール21a〜21cに表された図柄は、図4に示すように、各リールごとに等間隔で配設され、例えば色違いの3種類の「7」や「BAR」,「ベル」,「スイカ」,「チェリー」,「リプレイ」等の絵柄や文字が、所定の順番で表示されており、各リールに21個ずつの図柄が表示されるようになっている。
そして、本発明の一般役(「リプレイA」、「小役B」、「小役E」)に対応する図柄の組合せを構成する図柄である「リプレイ」、「ベル」、「スイカ」は、各リール21において、後述するリール停止制御処理により、停止表示可能な送りコマ数(0〜4コマ)の最大値を超えない間隔をもって配置されている。
これにより、遊技者の停止ボタン5の停止操作のタイミングに拘わらず、上記各図柄を、有効ラインに沿って停止表示できるようになっている。
そして、これらのリール21a〜21cに表された図柄が、スタートレバー4が押下操作されることで、下方向に回転するとともに、対応する停止ボタン5a〜5cが押下操作されることで、各リール21a〜21cに表された縦方向に連続して隣接する三つの図柄が、上述した表示窓3の有効ライン1〜5に沿って停止し、停止表示された停止図柄の組合せによって、遊技価値が付与される(図9参照)。
ドラムユニット20では、三つのリール21a〜21cは対応する三つのステッピングモータ23a〜23cによってそれぞれ回転自在に保持されており、スタートレバー4及び停止ボタン5a〜5cが押下操作されることで、モータ駆動回路22に制御部10からパルス(駆動)信号が入力され、ステッピングモータ23a〜23cを駆動して(図5参照)、対応するリール21a〜21cの回転の始動,定速回転及び停止の制御が行われる。
これにより、スタートレバー4からのスタート信号を契機として制御部10で内部抽せんが行われ、制御部10からのパルス信号によりドラムユニット20が制御されることで、停止ボタン5が押下されるタイミングに基づく所定の図柄コマ数の範囲内で、当せん内容に応じた図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されるよう、各リール21a,21b,21cが停止制御されることになる。
そして、このメダル払出装置30から排出されるメダルが、前扉1aの遊技メダル払出口8からスロットマシン前面に払い出されて遊技者に提供されることになる。
次に、スロットマシン1全体を制御する制御部10について、図5、図6を参照して説明する。
図5は、本実施形態に係る制御部及びその周辺構成の概略を示すブロック図であり、図6は、本実施形態に係る制御部において実行される制御の流れを示すフローチャートである。
図5に示すように、本実施形態の制御部10は、上述したスロットマシン1の各部を制御する、IC,メモリ,各種回路基板等を備えたマイクロコンピュータを有する制御基板として構成され、筐体1bの後部に配設されている。
具体的には、制御部10は、CPU11と、当該CPU11に内蔵され記憶手段であるROM11a及びRAM11b、基準クロックを発生する本体クロック発生回路12、乱数発生のための基準クロックを生成する乱数クロック発生回路14、内部抽せん用の乱数を生成する乱数カウンタ13、各表示部2a〜2cを駆動する表示部駆動回路15等を備えている。
そして、制御部10では、ROM11aに記憶されたプログラムやデータに基づき、スロットマシン1全体を制御する処理が実行されるようになっている。
さらに、停止表示された停止図柄の組合せを判定して、図柄の組合せに応じて、所定数のメダルを払出したり、通常遊技、ボーナス遊技、メダルを投入することなく次回遊技可能となる再遊技役が高確率で抽せんされるリプレイタイムを含む複数の遊技状態に移行させたりするゲーム管理を行うようになっている。
以下、図6のフローチャートに基づき、制御部10で実行される処理の流れを詳細に説明する。
本実施形態では、遊技状態として、通常遊技、ボーナス遊技、メダルを投入することなく次回遊技可能となる再遊技役が高確率で抽せんされるリプレイタイム(RT)が設けられている。
リプレイタイム(RT)は、通常遊技より、再遊技役が抽せんされる確率が高く設定された遊技状態となっている。
通常遊技においても、再遊技役は抽せんされる抽せん対象となっているため、再遊技役の抽せん確率で比較すると、リプレイタイム(RT)(高確率)>通常遊技(低確率)、となる関係が成り立つようになっている。
ボーナス遊技は、獲得されるメダル数が多いビッグボーナス遊技(BB)と獲得されるメダル数が少ないレギュラーボーナス遊技(RB)が設けられている。
なお、各ボーナス遊技においては、再遊技役は抽せんされないようになっている。
同図に示すように、リプレイタイム(RT)は、ボーナス遊技終了後に移行し、所定の遊技回数(Nゲーム回数)の間リプレイタイムが継続した後、通常遊技に移行するようになっている。なお、所定の遊技回数(Nゲーム回数)間に、特定図柄の組合せが停止表示されるか、又は、BB又はRBに対応するボーナス役に当せんした場合には、通常遊技に移行するようになっている。
なお、本実施形態では、電源投入時の遊技状態は、通常遊技から開始されるように設定されている。
このため、初期設定では、電源投入時の遊技状態を管理するため、ゲームモードフラグを通常遊技に設定する処理を行うようになっている。
本実施形態におけるゲームモードフラグと遊技状態の関係を図8に示す。
同図に示すように、ゲームモードフラグは、RAM11bに設けられたゲームモード領域にビット単位で設定されるようになっている。
具体的には、「ビット0」に「1」をセットで通常遊技、「ビット1」に「1」をセットでリプレイタイム(RT)、「ビット2」に「1」をセットでビッグボーナス遊技(BB)、「ビット3」に「1」をセットでレギュラーボーナス遊技(RB)となり、設定されたビット毎のゲームモードフラグを1ゲーム毎に参照することで、各遊技状態となるように制御される(ゲーム管理手段)。
そして、初期設定では、通常遊技となるように、同図における「ビット0」に「1」をセットし、その他のビットは、「0」でクリアされるようになっている。
これにより、電源投入後、いずれかのボーナス役に当せんし、ボーナス遊技となるまで、通常遊技が継続されるようになっている。
メダル投入処理では、具体的には、メダルセレクタ6aからのメダル信号及びBETボタン7(MAXBETボタン7a,1BETボタン7b)からのメダル信号の入力を監視し、メダル投入口6から投入されたメダルの枚数、又はBETボタン7が押下されて賭けられたメダルの投入枚数を確認するとともに、BETボタン7からのメダル信号に基づき、RAM11bで記憶される貯留メダル枚数を減少させる。これにより、各ゲームに賭けられる賭け数1〜3が決定されることになる。
これにより、1回のゲームがスタート可能な状態となる。
以下、本実施形態に係る内部抽せんについて説明する。
更新範囲(0〜16383)で発生する乱数カウンタ13から出力される乱数をスタートレバー4の操作のタイミングで取得(ラッチ)し、取得された乱数を、遊技状態別の乱数テーブルの各抽せん対象に対応する当せん範囲と比較することにより、いずれの抽せん対象に対応する当せん範囲に属しているかを判定し、その属する当せん範囲が示す抽せん対象が今回ゲームの当せん内容として決定・当せんするようになっている。
遊技価値が付与される役には、対応する停止表示される各リール21に表された図柄の組合せにより、遊技媒体が付与される、いわゆる「入賞」となって、数枚のメダルが獲得される「小役」、遊技媒体は付与されないが、次回遊技において、メダルを投入することなく遊技可能となる「再遊技役」、遊技媒体は付与されないが、所定の小役が連続して当せんする特別な遊技状態であるボーナス遊技(BB,RB)に移行する条件となる「ボーナス役(BB,RB)」がある。
図9に本実施形態の抽せん対象である各役と、対応する停止表示される各リール21に表された図柄の組合せと、付与される遊技価値との関係を示す。
また、図10に本発明に係る一般役に対応する図柄の組合せと、当該図柄の組合せと同時に停止表示される特定図柄の組合せとの対応関係を示す。
リプレイAとリプレイBが同時に当せんする重複役に当せんした場合において、リプレイAとリプレイBは、対応する図柄の組合せの停止表示により付与される遊技価値が等価である。回動式遊技機の規則では、付与される遊技価値が異なる場合には、遊技者に有利となる役(付与される遊技価値が高い役)が優先して成立するように、後述するリール停止制御処理において、制御しなければならないと規定されているが、リプレイAとリプレイBは、付与される遊技価値が等価であるため、このような場合、成立する優先順位をあらかじめ設定しておくことができるとされている。本実施形態では、リプレイAに対応する図柄の組合せ「リプレイ・リプレイ・リプレイ」を構成する図柄「リプレイ」は、各リールにおいて、停止表示可能な図柄送りコマ数の最大値(4コマ)を超えない間隔をもって配置されていており、その結果、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」は、取りこぼすことなく、常に停止表示可能な図柄の組合せとなるため、リプレイAを優先的に成立させることとする。
さらに、リプレイAは、本発明に係る一般役であって、図10に示すように、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の組合せと、「ベル・リプレイ・ベル」の組合せからなる特定図柄1とが、同時に表示されることで、リプレイタイムが終了するようになっている。
小役Aは、対応する停止図柄の組合せが「チェリー・ANY・ANY」からなり、当該停止図柄の組合せの停止表示により、メダルが2枚配当されるようになっている。「ANY」は、中リール21b,右リール21cに表された全ての図柄(図4参照)が対象となることを意味するため、小役Aは、左リール21aに「チェリー」が停止表示されることで、事実上、入賞が確定するようになっている。
さらに、小役Bは、本発明に係る一般役であって、図10に示すように、「ベル・ベル・ベル」の組合せと、「リプレイ・ベル・リプレイ」の組合せからなる特定図柄2とが、後述するリール停止制御処理により同時に表示されることで、リプレイタイムが終了するようになっている。
小役Cは、対応する停止図柄の組合せが「7・ベル・ベル」からなり、当該図柄の組合せの停止表示により、メダルが8枚配当されるようになっている。
小役Dは、対応する停止図柄の組合せが「BAR・ベル・ベル」からなり、当該図柄の組合せの停止表示により、メダルが8枚配当されるようになっている。
そして、各小役B〜小役Dは、同時に当せんする本発明に係る重複役として構成される。
この場合においても、小役B〜小役Dは、付与される遊技価値が等価(メダル配当8枚)であるため、成立する優先順位をあらかじめ設定しておくことができる。本実施形態では、小役Bに対応する図柄の組合せ「ベル・ベル・ベル」を構成する図柄「ベル」は、各リールにおいて、停止表示可能な図柄送りコマ数の最大値(4コマ)を超えない間隔をもって配置されていており、その結果、「ベル・ベル・ベル」は、取りこぼすことなく、常に停止表示可能な図柄の組合せとなるため、小役Bを優先的に成立させることとする。
さらに、小役Eは、本発明に係る一般役であって、図10に示すように、「スイカ・スイカ・スイカ」の組合せと、「ベル・チェリー・スイカ」の組合せからなる特定図柄3、又は「ベル・ベル・スイカ」の組合せからなる特定図柄4とが、リール停止制御処理により同時に表示されることで、リプレイタイムが終了するようになっている。
本実施形態の内部抽せんにおける遊技状態別の抽せん対象を図11に示す。
同図に示すように、抽せん対象には、例えば9種類の組合せが設けられている。
前述したように、抽せん対象3のリプレイAは、本発明に係る一般役であって、一般役として、単独で当せんされる場合と、抽せん対象7のように、リプレイBと同時に当せんされる重複役としても設定されている(抽せん対象設定手段)。
また、抽せん対象5の小役Bも、本発明に係る一般役であって、一般役として、単独で当せんされる場合と、抽せん対象8のように、小役C及び小役Dと同時に当せんされる重複役としても設定されている(抽せん対象設定手段)。
具体的には、同図に示すように、遊技状態別に異なる乱数テーブルが参照され、通常遊技では、通常遊技用の乱数テーブル、リプレイタイム(RT)では、リプレイタイム用の乱数テーブルを参照して内部抽せんが行われるようになっている。
そして、各参照される乱数テーブルは、抽せん対象が抽せんされる確率が異なるように、抽せん対象が当せんすることとなる当せん範囲が異なる値に設定されている。
なお、図中の「・・・」は抽せん対象毎に設定されている当せん幅の所定の数値を示している。
このように、各一般役が抽せんされる抽せん確率が同値であるため、リプレイタイムにおいて、各一般役に対応する同時に停止表示される特定図柄の組合せが停止表示される割合が偏ることなく、均等に発生するようになっている。
その結果、各遊技状態におけるリプレイAとリプレイBの同時当せん確率を比較すると、リプレイタイム(RT)の当せん確率(高確率)>通常遊技の当せん確率(低確率)の関係となっている。
これにより、リプレイAとリプレイBが同時に当せんする抽せん対象7は、一般的な、スロット遊技における「再遊技役(リプレイ)」の割合で発生し、遊技者の過剰な投資負担を軽減することができるようになっている。
これにより、小役Bと小役Cと小役Dが同時に当せんする抽せん対象8は、一般的な、スロット遊技における「小役」の割合で発生し、遊技者に、メダルを一定の割合で払い出すことができるようになっている。
乱数の判定は、抽せん番号が大きな値の抽せん番号から順次行い、各抽せん対象の当せん範囲の上限値と、乱数カウンタ13から取得された乱数と、を比較し、当該遊技における当せん内容が決定される。
決定された当せん内容は、当せんフラグによって管理されるようになっている。
図12は、RAM11bにおける当せんした各役に対応する当せんフラグを設定する当せんフラグ領域を示す図である。
同図に示すように、当せんフラグ領域は、当せん役に対応して当せんフラグ領域1〜当せんフラグ領域3が設けられ、当せんフラグ領域1は、ボーナス役を設定する領域、当せんフラグ領域2は、再遊技役(リプレイ)を設定する領域、当せんフラグ領域3は、各種小役を設定する領域となっている。
そして、内部抽せんにおいて、当せんした当せん内容に応じた当せんフラグが設定されるようになっている。
また、抽せん番号7の抽せん対象である重複役「リプレイA+リプレイB」に当せんした場合には、当せんフラグ領域2の「ビット0」に「1」、「ビット1」に「1」が重複してセットされる(重複当せんフラグ)。
同様に、抽せん番号8の抽せん対象である重複役「小役B+小役C+小役D」に当せんした場合には、当せんフラグ領域3の「ビット1」に「1」、「ビット2」に「1」、「ビット3」に「1」が重複してセットされる(重複当せんフラグ)。
そして、この当せんフラグ領域のセットされたフラグを参照して、その後のリール停止制御処理や、停止図柄判定処理が行われ、停止図柄判定処理においてすべて「0」でクリアされるようになっている。
なお、これらの当せんフラグのうち、ボーナス役であるBB、RBに関する当せんフラグは、対応する停止図柄の組合せ(「7・7・7」、「BAR・BAR・BAR」)で停止表示されない限り、当せんフラグはクリアされず、当せんフラグが次回の遊技に持ち越されるようになっている。
そして、各リール21の回転中においては、ドラムユニット20から入力されるマーカー信号により、各リール21a〜21cの図柄位置を監視する処理が行われるようになっている。
具体的には、RAM11bの所定の領域には、図13に示すように、中段(中a,中b,中c)の有効ライン1に位置する各リール21a〜21cの図柄番号を管理する図柄番号領域が、各リール単位で設けられている。
図柄番号領域は、制御部10がモータ駆動回路22に出力するパルス(駆動)信号が所定パルス数(各図柄間の回転角度に相当)毎に+1更新されるとともに、各リールが一周する毎に回胴位置検出部24から出力されるマーカー信号により、初期化(図柄番号0)されるようになっている。
そして、各図柄番号領域の値は、そのときの中段(中a,中b,中c)の有効ライン1に位置する各リール21a〜21cの図柄番号と一致している(図4参照)。
これにより、後述するリール停止制御処理や停止図柄判定処理において、各リールに対応する停止ボタン5が停止操作された場合の、中段(中a,中b,中c)の有効ライン1に位置する各リール21a〜21cの図柄を判別することで、リール停止制御処理では、停止表示可能な図柄コマ数(0〜4コマ)の範囲内で、各リール21を回転させて停止することで、当せん内容に対応する図柄の組合せとなるように停止制御したり、停止図柄判定処理では、有効ライン1〜5に停止表示された図柄の組合せを判定したりすることができるようになっている。
リール停止制御処理では、遊技者が各停止ボタン5を押下するタイミングで発生するストップ信号に基づき、前述した内部抽せんにおける当せん内容(当せんフラグ)に対応した図柄の組合せが停止表示されるように各リール21を停止制御する(S6)。
具体的には、各リール21の停止制御は、リール21毎に、検出されたストップ信号のタイミングにおける各リールの図柄番号領域の図柄番号の値を参照し、停止表示可能な図柄コマ数の範囲内(0〜4コマ)にある当せんフラグに対応した図柄の組合せを構成する停止図柄を各リール毎に決定するとともに、この図柄コマ数に対応するパルス信号をモータ駆動回路22に出力することで、目的とする停止図柄まで各リール21を回転させた後、各リール21を励磁して停止させる処理が行われるようになっている。
なお、当せんフラグに対応した図柄の組合せを構成する停止図柄が停止表示可能な図柄コマ数の範囲内(0〜4コマ)にない場合には、図9のいずれの停止図柄の組合せとならない「ハズレ」の組合せとなるように各リールを制御する。
図14は、抽せん番号3の「リプレイA」に当せんした場合、リールの停止操作順により、停止表示される図柄の組合せの違いを示す図であり、図15は、抽せん番号5の「小役B」に当せんした場合、リールの停止操作順により、停止表示される図柄の組合せの違いを示す図であり、図16は、同様に、抽せん番号6の「小役E」に当せんした場合、リールの停止操作順により、停止表示される図柄の組合せの違いを示す図である。
各一般役毎に異なるあらかじめ定められた停止ボタン5を最初に停止操作することで、各一般役に対応する図柄の組合せのみが停止表示され、それ以外の停止ボタン5を停止操作することで、各一般役に対応する図柄の組合せと特定図柄の組合せが同時に停止表示されるようになっている。
前述したように「リプレイ」は、停止表示可能な図柄コマ数の最大値である4コマを超えない間隔をもって、各リール21に配置されている(図4参照)。
その結果、遊技者の停止操作のタイミング及び停止操作の順番に拘わらず、有効ライン2に沿って、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の組合せを停止表示させることができる。
これにより、リプレイタイムにおいて、抽せん番号3の「リプレイA」に当せんした場合に、左リール21aに対応する左停止ボタン5aを最初に停止操作されたときは、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の組合せのみ停止表示されることで、遊技価値として「再遊技」が付与されるとともに、リプレイタイムの終了が回避され、リプレイタイムを継続させることができる。
以下同様に、ひとつの停止位置に複数の図柄が停止表示されている場合は、停止表示され得る全ての図柄を示しているものとし、ひとつの図柄が停止表示されている場合は、一義的に定まる図柄であることを意味する。
このような同時停止表示は、左リール21aにおいて「上a,中a」の停止位置で、「ベル,リプレイ」となる順列は、停止表示可能な図柄コマ数の最大値である4コマを超えない間隔をもって配置され、右リール21cにおいて「ベル」は、常に「リプレイ」のリールの回転方向ひとつ前方に配置されていることから実現することができる(図4参照)。
これにより、リプレイタイムにおいて、抽せん番号3の「リプレイA」に当せんした場合に、左リール21aに対応する左停止ボタン5aを最初に停止操作されないときには、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の組合せと「ベル・リプレイ・ベル」からなる特定図柄1の組合せが停止表示されることで、遊技価値として「再遊技」が付与されるとともに、リプレイタイムが終了し、通常遊技に移行するようになっている(図10−a参照)。
前述したように「ベル」は、停止表示可能な図柄コマ数の最大値である4コマを超えない間隔をもって、各リール21に配置されている(図4参照)。
その結果、遊技者の停止操作のタイミング及び停止操作の順番に拘わらず、有効ライン2に沿って、「ベル・ベル・ベル」の組合せを停止表示させることができる。
これにより、リプレイタイムにおいて、抽せん番号5の「小役B」に当せんした場合に、中リール21bに対応する中停止ボタン5bを最初に停止操作されたときは、「ベル・ベル・ベル」の組合せのみ停止表示されることで、遊技価値としてメダル8枚が配当されるとともに、リプレイタイムの終了が回避され、リプレイタイムを継続させることができる。
このような同時停止表示は、左リール21aにおいて「上a,中a」の停止位置で、「ベル,リプレイ」となる順列は、停止表示可能な図柄コマ数の最大値である4コマを超えない間隔をもって配置され、右リール21cにおいて「リプレイ」は、常に「ベル」のリールの回転方向ひとつ後方に配置されていることから実現することができる(図4参照)。
これにより、リプレイタイムにおいて、抽せん番号5の「小役B」に当せんした場合に、中リール21bに対応する中停止ボタン5bが最初に停止操作されないときには、「ベル・ベル・ベル」の組合せと「リプレイ・ベル・リプレイ」からなる特定図柄2の組合せが停止表示されることで、遊技価値としてメダル8枚が配当されるとともに、リプレイタイムが終了し、通常遊技に移行するようになっている(図10−b参照)。
前述したように「スイカ」は、停止表示可能な図柄コマ数の最大値である4コマを超えない間隔をもって、各リール21に配置されている(図4参照)。
その結果、遊技者の停止操作のタイミング及び停止操作の順番に拘わらず、有効ライン1に沿って、「スイカ・スイカ・スイカ」の組合せを停止表示させることができる。
これにより、リプレイタイムにおいて、抽せん番号6の「小役E」に当せんした場合に、右リール21cに対応する右停止ボタン5cを最初に停止操作されたときは、「スイカ・スイカ・スイカ」の組合せのみ停止表示されることで、遊技価値としてメダル15枚が配当されるとともに、リプレイタイムの終了が回避され、リプレイタイムを継続させることができる。
このような同時停止表示は、左リール21aにおいて「ベル」は、「スイカ」のリールの回転方向2つ後方に配置され、中リール21bにおいて「チェリー」又は「ベル」は、「スイカ」のリールの回転方向ひとつ後方に配置されていることから実現することができる。
これにより、リプレイタイムにおいて、抽せん番号6の「小役E」に当せんした場合に、右リール21cに対応する右停止ボタン5cが最初に停止操作されないときには、「スイカ・スイカ・スイカ」の組合せと「ベル・チェリー・スイカ」又は「ベル・ベル・スイカ」からなる特定図柄3の組合せ又は特定図柄4の組合せが停止表示されることで、遊技価値としてメダル15枚が配当されるとともに、リプレイタイムが終了し、通常遊技に移行するようになっている(図10−c参照)。
そして、各一般役の抽せん確率は、前述したように同値(1/48.0)となっており、均等に当せんされるようになっている。
これより、リプレイタイムにおいて、上記のいずれかの一般役に当せんしたときに、後述する一般役報知手段のみが作動し、当せんした一般役を特定せずに報知した場合、遊技者に、当せんしたいずれかの一般役を予測させて、最初に停止操作する停止ボタン5を三者択一で選択させる、「三択ゲーム」を行うことができる。
そして、遊技者の予測した当せん役と、実際に当せんした一般役が合致し、当せんした一般役に対応した停止ボタン5が最初に停止操作されたときには、特定図柄の組合せは停止表示されず、プレイタイムの終了を1/3の確率をもって回避することができる。
一方、遊技者の予測した当せん役と、実際に当せんした一般役が不一致となり、当せんした一般役に対応した停止ボタン5以外が最初に停止操作されたときには、特定図柄の組合せが停止表示され、2/3の確率でプレイタイムが終了することになる。
以上のように、抽せん番号3の「リプレイA」、抽せん番号5の「小役B」、抽せん番号6の「小役E」の各一般役を、リプレイタイムを終了させるための特定役として機能させることができる。
この場合には、各重複役において、同時に当せんする一般役に対応する図柄の組合せのみが停止表示され、特定図柄の組合せが同時に停止表示されないようになっている。
まず、抽せん番号7は、「リプレイA」と「リプレイB」とに同時に当せんされる重複役であり、当該当せん番号に当せんした場合には、前述したように、「リプレイA」が優先的に成立されるように設定されている。
「リプレイA」に対応する図柄の組合せを構成する図柄「リプレイ」は、各リール21において、遊技者の停止操作のタイミングに拘わらず、停止表示可能な図柄コマ数の最大値を超えない間隔をもって配置され、その結果、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」は、取りこぼしことなく、常に停止表示可能な図柄の組合せとなるためである。
これにより、遊技者の停止ボタン5の停止操作の順番に拘わらず、「リプレイA」と「リプレイB」とに同時に当せんされる抽せん番号7に当せんした場合には、図14(a)と同様に、有効ライン2に沿って「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の組合せで常に停止表示されるように各リール21が停止制御されるようになっている。
そして、リプレイAとリプレイBが同時に当せんする抽せん対象7の抽せん確率は、前述したように、一般的な、スロット遊技における「再遊技役(リプレイ)」の割合で発生し、遊技者の過剰な投資負担を軽減することができるように設定されている。
これにより、「リプレイA」と「リプレイB」とに同時に当せんされる抽せん番号7の重複役は、遊技者の遊技投資の負担を軽減すべく、回胴式遊技機の規則において定められた割合で発生する「再遊技役」として機能することができる。
「小役B」に対応する図柄の組合せを構成する図柄「ベル」は、各リール21において、遊技者の停止操作のタイミングに拘わらず、停止表示可能な図柄コマ数の最大値を超えない間隔をもって配置され、その結果、「ベル・ベル・ベル」は、取りこぼしことなく、常に停止表示可能な図柄の組合せとなるためである。
さらに、「小役B」が単独で当せんされる抽せん番号5と、重複役として当せんされる「小役B」とで、各リール21の停止制御を変えることができる。
これにより、遊技者の停止ボタン5の停止操作の順番に拘わらず、「小役B」と「小役C」と「小役D」とに同時に当せんされる抽せん番号8に当せんした場合には、図15(a)と同様に、有効ライン2に沿って「ベル・ベル・ベル」の組合せで常に停止表示されるように各リール21が停止制御されるようになっている。
そして、「小役B」と「小役C」と「小役D」とが同時に当せんする抽せん対象8の抽せん確率は、前述したように、一般的な、スロット遊技における「小役」の割合で発生し、遊技者に、メダルを一定の割合で払い出すことができるようになっている。
これにより、「小役B」と「小役C」と「小役D」とに同時に当せんされる抽せん番号8の重複役は、遊技者の遊技投資の負担を軽減すべく、回胴式遊技機の規則において定められた割合で発生する「小役」として機能することができる。
これにより、一般役と重複役が、遊技価値を付与するための役として役割と、リプレイタイムを終了させるための特定役としての役割を、それぞれ確実に果たすことができる。
なお、単独で当せんされる一般役(「リプレイA」,「小役B」)を特定役として、機能させたが、停止制御の方法を逆にすることで、他の役と同時に当せんする重複役を特定役として機能させ、単独で当せんされる一般役を遊技価値を付与するための役として機能させることもできる。
停止図柄判定処理は、停止時の各リールの図柄番号領域における図柄番号を参照することで、停止図柄の組合せを判定する。
各リールの図柄番号領域における図柄番号は、前述したように、中段(中a,中b,中c)の有効ライン1に位置する各リール21a〜21cの図柄番号と一致しているため、中段(中a,中b,中c)の有効ライン1に位置する各リール21a〜21cの図柄を判別することで、すべての有効ライン1〜5に停止表示された図柄の組合せを判定することができる(図4参照)。
そして、判定された停止図柄の組合せが、内部抽せんにおいて当せんした当せんフラグに対応した停止図柄の組合せか否か判定し、合致していた場合には、当せんフラグに対応したその後の処理を行うようになっている。
以下、当せんフラグが、ボーナス役、再遊技役、小役の場合について説明する。
そして、図8におけるゲームモードフラグを各ボーナス遊技に該当する「ビット2」又は「ビット3」に「1」をセットし、他のビットを「0」でクリアすることで、ボーナス遊技に移行するようになっている。
一方、当せんした当せんフラグが、ボーナス役であるにも拘わらず、対応する停止図柄の組合せである「7・7・7」又は「BAR・BAR・BAR」で停止していないと判定した場合には、当せん時にセットされた図12における当せんフラグ領域1の対応する「ビット」を「0」でクリアせずに、そのままにし、ボーナス役の当せんフラグを次回遊技に持ち越すようになっている。
この状態は、次回遊技においても、対応する停止図柄の組合せである「7・7・7」又は「BAR・BAR・BAR」で停止しない限り、継続されるようになっている。
そして、ボーナス遊技が終了した時点で、図8におけるゲームモードフラグをリプレイタイム(RT)に該当する「ビット1」に「1」をセットし、他のビットを「0」でクリアすることで、リプレイタイム(RT)に移行するようになっている(図7参照)。
なお、本実施形態では、BB,RBのいずれのボーナス役に当せんしたボーナス遊技後も、リプレイタイム(RT)に移行するようになっているが、いずれかのボーナス役に当せんしたボーナス遊技後のみ、リプレイタイム(RT)に移行するようにすることもできる。
一方、このような遊技状態において、リプレイタイム(RT)の終了か継続かの成否が決定される特定図柄の組合せが停止表示されることになる各一般役(抽せん対象3の「リプレイA」、抽せん対象5の「小役B」、抽せん対象6の「小役E」)が、図11のリプレイタイム用の乱数テーブルに基づき抽せんされるようになっている。
また、一般役報知手段及び押し順報知手段が作動させない場合には、上記一般役の当せんは、外部から察知されないため、高い割合(2/3)で、特定図柄の組合せが同時停止表示されるようになり、リプレイタイム(RT)を終了させるように作用させることもできる。
リプレイタイム(RT)の遊技回数は、RAM11bの所定の領域に設けられた遊技回数計数カウンタを、停止図柄の組合せの判定毎に更新することで、計数されるようになっている。なお、本実施形態では、リプレイタイム(RT)において、特定図柄の組合せが停止表示されたとき、又は、ボーナス役に当せんしたときには、通常遊技に移行するようになっている。
これらの場合には、図8におけるゲームモードフラグを通常遊技に該当する「ビット0」に「1」をセットし、他のビットを「0」でクリアすることで、リプレイタイム(RT)を終了させ、通常遊技に移行するようになっている(図7)。
当せんした当せんフラグが、再遊技役となる抽せん対象3又は抽せん対象7であり、かつ、対応する停止図柄の組合せが「リプレイ・リプレイ・リプレイ」で停止したと判定した場合には、当せん時にセットされた図12における当せんフラグ領域2の対応する「ビット0」を「0」でクリアと同時に、次回遊技において、メダル投入することなく遊技可能となるよう、図6に示すように、前述したメダル投入処理が終了した後の遊技状態に移行させるようになっている(S8)。
各小役に対応する停止図柄の組合せで停止したと判定した場合は、図6に示すように、メダルが獲得される「入賞」として判定され(S9)、当せん時にセットされた図11における当せんフラグ領域3の各小役に対応する「ビット」を「0」でクリアし、その後、メダル払出処理(S10)に移行するようになっている。
一方、各小役に対応する停止図柄の組合せで停止されず、いわゆる「取りこぼし」と判定された場合には、上記と同様、当せん時にセットされた図12における当せんフラグ領域3の各小役に対応する「ビット」を「0」でクリアし、内部抽せんにおいて上記のボーナス役、再遊技役、小役のいずれにも該当しない「ハズレ」と同様、メダル投入処理(S2)以前の遊技状態に移行するようになっている。
具体的には、メダル払出処理では、図5に示すにホッパー駆動回路32を制御することで、ホッパー31内に設けられたメダル払出モータが駆動制御され、メダルを払出すようになっている。
そして、メダルが払出されることで、メダル検出部33の所定のセンサから1枚メダルが払出される毎に1パルスの払出信号が出力されるようになっている。
制御部10では、この払出信号を監視し、パルス数が各小役のメダル配当数になるまで、ホッパー駆動回路32を制御するようになっている。
これにより、小役の種類に応じた所定数のメダルを払出すことができる。
以上のように、図6に示すフローチャートに基づき制御部10において行われるメダル投入処理からメダル払出処理までの処理により、スロットマシン遊技における1ゲームをなすとともに、この1ゲームが繰り返されることで遊技が進行するようになっている。
次に、一般役報知手段及び本発明の押し順報知手段として機能する演出制御部40について説明する。
演出制御部40は、制御部10と同様に、CPUやROM、RAMが搭載されたマイクロコンピュータであり、制御部10から送信された制御コマンドに従って、サウンド回路41及び表示器駆動回路42を制御することで、表示器L1,各告知部L2〜L4及びスピーカ9が所定の演出を行うように駆動制御される。
なお、制御部10と演出制御部40間の通信は、制御部10から演出制御部40への一方向性が担保された通信形態で構成されており、演出制御部40における制御処理により、制御部10が影響されないようになっている。
制御部10は、1ゲーム毎に内部抽せんにおける当せん内容やゲームモードフラグの内容を含む制御コマンドを演出制御部40に送信するようになっている。
その結果、演出制御部40では、この制御コマンドを解読することで、制御部10が管理する遊技状態に対応し、かつ、内部抽せんにおける当せん内容に即した演出を行うことが可能となっている。
リプレイタイム(RT)では、多彩な遊技性を備えるように、演出制御部40における抽せん処理やボーナス遊技後のゲーム回数に応じて作動、未作動が決定されるように設定されている。
例えば、演出制御部40において抽せん処理を行い、この抽せん処理に当せんした場合に押し順報知手段が作動するようにしてもよい。又は、ボーナス遊技後の所定の遊技回数の間(例えば、Nゲーム回数より少ない遊技回数間)は、押し順報知手段が必ず作動し、その後は一般役報知手段のみが作動するように設定することもできる。
これにより、押し順報知手段が作動したときには、遊技者は、各一般役に対応する最初に停止操作すべき停止ボタン5を停止操作することで、特定図柄の組合せが停止表示されず、リプレイタイム(RT)の終了が回避され、リプレイタイム(RT)を継続させることができる。
一方、一般役報知手段のみが作動したときには、遊技者は、抽せんされた一般役が特定できず、最初に停止操作する停止ボタンを選択する、前述の「三択ゲーム」を楽しむことができる。
図17は、一般役報知手段、押し順報知手段が作動した場合の表示器L1及び各告知部L3,L4の表示態様を示す図である。
同図に示すように、押し順報知手段が作動した時には、遊技者が、当該当せんと最初に停止操作すべき停止ボタン5を認識できるようになっている。
具体的には、表示器L1では、各一般役に対応した最初に停止操作すべき停止ボタン5を示唆する「左」又は「中」又は「右」が表示され、押し順告知部L4では、各一般役に対応した最初に停止操作すべき停止ボタン5を示すLEDが点灯するようになっている。
なお、同図中の「−」は、消灯を示している。
これにより、遊技者は、遊技者が誤ることなく、最初に停止操作すべき停止ボタン5から停止操作することで、リプレイタイム(RT)の終了を回避することができる。
一方、一般役報知手段のみ作動した時には、当せんした一般役を特定せずに報知するようになっている。
具体的には、表示器L1では、各一般役のいずれかに当せんしたか予測させるように、「左」及び「中」及び「右」が同時表示され、一般役当せん告知部L3では、LEDが点滅表示を行い、当せんした一般役が特定できないようになっている。
その結果、遊技者に、当せんしたいずれかの一般役を予測させて、最初に停止操作する停止ボタン5を三者択一で選択させる「三択ゲーム」を行わせることができるようになっている。
そして、遊技者の予測した当せん役と、実際に当せんした一般役が合致し、当せんした一般役に対応した停止ボタン5が最初に停止操作されたときには、特定図柄の組合せは停止表示されず、プレイタイムの終了を1/3の確率をもって回避することができる。
一方、遊技者の予測した当せん役と、実際に当せんした一般役が不一致となり、当せんした一般役に対応した停止ボタン5以外が最初に停止操作されたときには、特定図柄の組合せが停止表示され、2/3の確率でプレイタイムが終了することになる。
このように、リプレイタイムの継続又は終了を遊技者の操作に委ねることで、遊技者にスリル感を味合わせ、ゲーム性を向上させることができる。
例えば、押し順報知手段が作動した場合には、最初に停止操作すべき停止ボタン5を教示するように、「左ボタン」又は「中ボタン」又は「右ボタン」などの音声を出力し、一般役報知手段が作動した場合には、「三択」などの音声を出力することもできる。
その結果、一般役と重複役のいずれに当せんした場合でも、一般役に対応する図柄の組合せ、又は一般役に対応する図柄の組合せと特定図柄の組合せを、停止操作のタイミングによらず停止表示できるため、内部抽せんにより当せんしているにも拘らず、対応する図柄の組合せが停止表示されない、いわゆる「取りこぼし」となることなく、あらかじめ設定された抽せん確率通りに各図柄の組合せを停止表示させることができる。
これにより、一般役と重複役が、遊技価値を付与するための役として役割と、リプレイタイムを終了させるための特定役としての役割を、それぞれ確実に果たすことができる。
このように、一般役を、所定の他の役と同時に当せんする重複役とすることで、所定の遊技価値が付与される一般役と、リプレイタイムを終了させるための特定役に使い分けることができるため、すべての遊技状態において頻出する「再遊技役」や「小役」も特定役とすることができ、新たな特定役を創設する必要をなくすことができる。
例えば、上述した実施形態のスロットマシンでは、使用する遊技媒体がメダル(コイン)の場合を示したが、本発明に係るスロットマシンに使用可能な遊技媒体はメダルに限られず、例えば、パチンコ球と同様の遊技球を遊技媒体として使用することもできる。このような遊技球を使用して遊技可能なスロットマシンは、パチロット等とも呼ばれ、本発明のスロットマシンとして適用可能である。
2 前面パネル
3 表示窓
4 スタートレバー
5(5a,5b,5c) 停止ボタン
6 メダル投入口
7 BETボタン
8 遊技メダル払出口
9 スピーカ
10 制御部
20 ドラムユニット
21(21a,21b,21c) リール
30 メダル払出装置
40 演出制御部
Claims (5)
- スタート操作により数種類の図柄が表された複数のリールが回転を開始し、各リールに対応して設けられた停止ボタンの停止操作により回転する各リールが停止し、停止した各リールに表された図柄で構成される図柄の組合せに基づき遊技価値を付与するスロットマシンであって、
複数の抽せん対象から所定の抽せん確率に基づいてゲーム毎に内部抽せんを行い、抽せんされた当せん内容に対応した図柄の組合せを構成する図柄が停止操作のタイミングから所定の図柄コマ数内にある場合に、当せん内容に対応した図柄の組合せが停止表示されるように各リールを停止制御する停止制御手段と、
通常遊技、ボーナス遊技、及び遊技媒体を投入することなく次回遊技可能となる再遊技役が高確率で抽せんされる再遊技頻出遊技を含む複数の遊技状態に移行させるとともに、前記再遊技頻出遊技において、特定の図柄の組合せが停止表示された場合に、当該再遊技頻出遊技以外の遊技状態に移行させるゲーム管理手段と、
前記再遊技頻出遊技において抽せんされる抽せん対象であって、各々異なる抽せん確率で抽せんされ、対応する図柄の組合せが停止表示されることにより所定の遊技価値が付与される一般役と、前記一般役と当該一般役と異なる他の役に同時に当せんされる重複役と、が設定される抽せん対象設定手段と、を備え
前記一般役に対応する図柄の組合せを構成する各リールに表された図柄が、停止表示可能な前記図柄コマ数の最大値を超えない間隔をもって、各リールにおいて複数配置されるとともに、前記一般役に対応する図柄の組合せが停止表示される場合において、同時に前記特定の図柄の組合せが停止表示されるように各リールにおける図柄が配置され、
前記停止制御手段が、前記一般役と前記重複役のいずれに当せんした場合においても、前記一般役に対応する図柄の組合せが停止表示されるように各リールを停止制御するとともに、前記一般役又は前記重複役のいずれかに当せんした場合に限り、前記一般役に対応する図柄の組合せと前記特定の図柄の組合せとが、同時に停止表示されるように各リールを停止制御すること特徴とするスロットマシン。 - 前記一般役に対応する図柄の組合せと前記特定の図柄の組合せとが、同時に停止表示される前記一般役又は重複役のいずれかに当せんした場合において、前記停止制御手段が、前記停止ボタンが所定の順番で停止操作されたときに限り、前記一般役に対応する図柄の組合せのみが停止表示されるように各リールを停止制御する請求項1記載のスロットマシン。
- 前記一般役に当せんしたときに、当該一般役に対応した図柄の組合せと前記特定の図柄の組合せとが、同時に停止表示される場合において、
前記一般役を前記停止ボタンに対応する数備え、
前記停止制御手段が、前記各一般役に当せんしたときに、前記停止ボタンのうちの一般役毎に異なるあらかじめ定められた一の停止ボタンが最初に停止操作された場合に、当該一般役に対応した図柄の組合せのみが停止表示されるように各リールを停止制御するとともに、他の停止ボタンが最初に停止操作された場合に、当該一般役に対応した図柄の組合せと前記特定の図柄の組合せとが、同時に停止表示されるように各リールを停止制御する請求項2記載のスロットマシン。 - 前記複数の一般役が抽せんされる抽せん確率が同値に設定される請求項3記載のスロットマシン。
- 前記複数の一般役のいずれかに当せんした場合に、当該一般役に対応する最初に停止操作する前記あらかじめ定められた一の停止ボタンを報知する押し順報知手段を備える請求項3又は4記載のスロットマシン。
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