JP4684670B2 - 家庭用脱臭剤 - Google Patents

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本発明は、臭気成分を分解する活性酸素を用いた家庭用脱臭剤に関するものであり、特に、ポリアニリンあるいはその誘導体を主成分とした家庭用脱臭剤の活性酸素発生能力を高めるための構成に関するものである。
従来、活性酸素を発生させる方法として光触媒を用いたものがある。その他にはオゾンやプラズマを用いた脱臭方法などがある。また、薬剤としては塩素や過酸化水素などが用いられる。また、水中などの溶存酸素とポリアニリンを接触させることにより活性酸素を発生させる方法が特許文献1に開示されている。
特開平9−175801号公報
ポリアニリンを用いた方法以外は、活性酸素を発生させるためにランプや放電部などの装置が必要である。しかし、これらランプや放電部などの装置は、比較的短寿命な家庭用脱臭剤に取り付けて用いるには高価であり、コストが高くなるという問題がある。また、塩素や過酸化水素と触媒などを組み合わせる方法は、一度使用すると塩素や過酸化水素などの薬剤の再生が不可能であり、脱臭剤のように数ヶ月単位で使用して効果を発揮するものには不向きであると考えられる。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、ポリアニリンを用いて、安価で臭気成分の分解を長期的に可能とした家庭用脱臭剤を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項9に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、平均分子量5,000〜15,000である粉状のポリアニリンを、酸素および水蒸気の通気が可能な材料で構成された包装材(1)で包装された構造体(2)と、構造体(2)に水もしくは水蒸気を供給する水分供給手段(3)とを備えることを特徴としている。
これまで、ポリアニリンを用いた活性酸素発生方法に関する発明は、本発明者などから成されているが、ポリアニリンの分子量に着眼したものはなかった。しかし、ポリアニリンにおいて、分子量5,000以下の低分子のものは水に溶け易く、活性酸素を発生させるのは困難である。
また、ポリアニリン誘導体においても、例えば、スルホン酸やホスホン酸などの親水基が付与されたものは水に溶け、永続的に活性酸素を発生させることは困難である。しかし、本発明のポリアニリンを用いた脱臭方法は、ポリアニリンを溶出させることなく、より多くの活性酸素により臭気成分を酸化分解することができる。
この請求項1に記載の発明によれば、高い分子量のポリアニリンと比較して、高い活性酸素発生能力と、それに伴う脱臭能力が湿度の乾湿変化で得られる。また、ポリアニリンを用いた部分を湿潤させる手段として、水もしくは水蒸気を供給する水分供給部(3)を設けることにより、乾湿変化を人工的に起こさせ、より活性酸素の発生機会を増加させることができ、コンパクト且つ安価で臭気成分の分解を長期的に可能とした家庭用脱臭剤を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明では、塗布前の平均分子量5,000〜15,000であるポリアニリンを塗布もしくは接近させた露点以上で加熱する加熱部(4)と、加熱部(4)に通電する電源部(5)と、加熱部(4)周辺に接する吸水部(6)と、水分を貯蔵する貯水部(7)とを備えることを特徴としている。
この請求項2に記載の発明によれば、乾燥を早急に行うための電気的手段としての加熱部(4)とその電源部(5)と、湿潤を行うための水分の供給手段としての貯水部(7)と吸水部(6)とを備えたものである。このような構成としても、安価で臭気成分の分解を長期的に可能とした家庭用脱臭剤を提供することができる。
また、請求項3に記載の発明では、塗布前の平均分子量5,000〜15,000であるポリアニリンを表層に塗布した導電性基材よりなる陰極部(8)と、チタンもしくは白金からなる基材、またはチタンもしくは白金を表層にコーテイングした基材よりなる陽極部(9)と、両電極間(8、9)に通電する電源部(5)と、両電極間(8、9)に挟まれる吸水材(10a)もしくは貯水ケース(10b)と、吸水材(10a)もしくは貯水ケース(10b)に水分を供給する給水手段(11)とを備えることを特徴としている。
この請求項3に記載の発明によれば、ポリアニリン以外の電子供給手段としての陰極部(8)を脱臭剤内に設置することにより、活性酸素の発生量を増加させ、脱臭能力を高めることができる。これにより、陰極部(8)の能力が低下するまでは能力を維持することが可能である。
また、請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の家庭用脱臭剤において、陰極部(8)に接触した水分を大気中に蒸発もしくは散布する水蒸気発生手段(12)を備えることを特徴としている。この請求項4に記載の発明によれば、陰極部(8)の表面に酸素や水分が供給されるとともに、発生した活性酸素を大気中に放出して散布され、広い空間の脱臭が可能となる。
また、請求項5に記載の発明では、請求項3ないし請求項4のいずれか1項に記載の家庭用脱臭剤において、陰極部(8)もしくは陰極部(8)と接触した水分と接触する部分が多孔質材(8a)より形成されることを特徴としている。この請求項5に記載の発明によれば、多孔質材(8a)に臭気成分が吸着されるとともに、表面積が増えることで活性酸素の発生量も増加し、活性酸素と臭気成分の接触機会を増加させることができる。
また、請求項6に記載の発明では、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の家庭用脱臭剤において、ポリアニリンが酸性ドーパントでドープされていることを特徴としている。この請求項6に記載の発明によれば、従来アンドープ状態のポリアニリンでは脱臭能力が低かったアンモニアなどのアミン系臭気に対して、脱臭能力を向上させることができる。
また、請求項7に記載の発明では、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の家庭用脱臭剤において、白金、鉄またはチタンを、水分中またはポリアニリンの表層に含むことを特徴としている。この請求項7に記載の発明によれば、発生した活性酸素の能力を高めるための添加物を加えたものである。すなわち、発生した活性酸素はすぐに過酸化水素の状態に変化するために、様々な臭気成分を酸化分解する能力を持たなくなってしまう。そこで、過酸化水素がOHラジカルに変化するように工夫して脱臭能力を向上させたものである。
また、請求項に記載の発明では、請求項3ないし請求項のいずれか1項に記載の家庭用脱臭剤において、両電極間(8、9)に印加する電圧が1.5〜5Vであることを特徴としている。この請求項に記載の発明によれば、ポリアニリンを用いた脱臭剤に電圧を印加する場合、1.5〜5V程度で効率が良いことによるものである。ちなみに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態について添付した図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態における家庭用脱臭剤の全体構成を示す模式図である。構造体2は、平均分子量5,000〜15,000である粉状のポリアニリンを、酸素および水蒸気の通気が可能な材料、例えば濾紙などの包装材1で包装したものであり、その構造体2に水もしくは水蒸気などの水分を供給する水分供給手段3を備えたものである。なお、水分供給手段3は、容器に水を張ったものでも良いし、構造体2に水を滴下するなどでポリアニリンを湿らす程度に水分を供給するものであっても良いが、水蒸気で供給するのが望ましい。
そして、粉状のポリアニリンに酸素(O)が供給されることでスーパーオキシド(O−)が発生し、このスーパーオキシド(O−)と水(2HO)とが結び付いて過酸化水素(2H)となり、この過酸化水素もしくは先のスーパーオキシドが臭気成分を酸化分解するものである。本実施形態のポリアニリンを用いた脱臭方法は、ポリアニリンを溶出させることなく、より多くの活性酸素により臭気成分を酸化分解することができる。
この請求項1に記載の発明によれば、高い分子量のポリアニリンと比較して、高い活性酸素発生能力と、それに伴う脱臭能力が湿度の乾湿変化で得られる。また、ポリアニリンを用いた部分を湿潤させる手段として、水もしくは水蒸気を供給する水分供給部(3)を設けることにより、乾湿変化を人工的に起こさせ、より活性酸素の発生機会を増加させることができ、コンパクト且つ安価で臭気成分の分解を長期的に可能とした家庭用脱臭剤を提供することができる。
(第2実施形態)
図2は、本発明の第2実施形態における家庭用脱臭剤の全体構成を示す模式図である。図中の4は、ポリアニリンを露点以上で加熱する加熱部としての加熱ユニットであり、表面成分には塗布するなどして、塗布前の平均分子量5,000〜15,000のポリアニリンが含まれている。
また、5は加熱ユニット4を通電制御する電源部としての電源ユニットであり、加熱ユニット4は、鉄・銅・ステンレスなどの抵抗体であり、タイマーや手動で通電操作される。貯水部としての貯水ユニット7は、供給する水分を入れるための容器であり、その水分の中に吸水部としての給水ユニット6が差し込まれており、加熱ユニット4周辺に水分を供給するようになっている。
このように、上述した第1実施形態と異なる特徴として、塗布前の平均分子量5,000〜15,000であるポリアニリンを塗布もしくは接近させ、露点以上で加熱する加熱ユニット4と、その加熱ユニット4に通電制御する電源ユニット5と、加熱ユニット4周辺に接して水分を供給する給水ユニット6と、その供給する水分を貯蔵しておく貯水ユニット7とで構成されている。
これによれば、乾燥を早急に行うための電気的手段としての加熱ユニット4と、その電源ユニット5と、湿潤を行うための水分の供給手段としての貯水ユニット7と吸水ユニット6とを備えたものであり、このような構成としても、安価で臭気成分の分解を長期的に可能とした家庭用脱臭剤を提供することができる。
図3は、ポリアニリンの平均分子量と硫化水素(HS)での脱臭率との関係を示すグラフであり、図4は、ポリアニリンの平均分子量とアンモニア(NH)での脱臭率との関係を示すグラフである。第2実施形態において、加熱ユニット4の基材に濾紙を用い、サイズ40mm×40mm上に平均分子量10000、20000、65000のポリアニリンを0.04g塗布した(図2・図3中のアンドープ)。また、そのサンプル(図6参照)を0.01N硫酸に30秒間浸した後に30秒間水洗し、60℃で30分間乾燥させた(図2・図3中のドープ)。
そして、各サンプルを湿度60%、約60ppm硫化水素を混入したエア中に投入し、硫化水素の消臭率を図3に示す。その結果、ドープの有無に関わらず、分子量10000で高い脱臭率を示している。さらに、硫酸などの酸をドーパントとして、ポリアニリン分子に静電的に結合させることにより、図4の様に高いアンモニアの脱臭率を示した。
このように、ポリアニリンを酸性ドーパントでドープしている。これによれば、従来アンドープ状態のポリアニリンでは脱臭能力が低かったアンモニアなどのアミン系臭気に対して、脱臭能力を向上させることができる。
なお、加熱ユニット4の表面には、ポリアニリン以外に、臭気の吸着を容易にする図示しない多孔質材や、ポリアニリンが発生する過酸化水素をOHラジカルに分解できる金属もしくは金属イオンのどれか一つ、例えば白金や鉄・チタンなどを含ませても良い。また、加熱ユニット4と給水ユニット6を接触させる場合には、貯水ユニット7の水分中に先程の白金や鉄・チタンなどの成分を加えても良い。加熱ユニット4は自宅電源や乾電池・充電器などを電源とし、表面を加熱するものである。
(第3実施形態)
図5の(a)は本発明の第3実施形態における家庭用脱臭剤の全体構成を示す模式図であり、(b)は(a)中のA部断面拡大図である。上述した実施形態と異なる特徴として、陰極部8、陽極部9、電解質成分を含むゲル材などの吸水材10a、水分を供給する給水手段としての給水ユニット11、および陰極部6・陽極部7に電子を供給する電源部としての電源ユニット5より成る。
陰極部8の成分として、芯部は金属やカーボンなどの導電性材料から成り、表層に平均分子量5,000〜15,000であるポリアニリンを含む成分が塗布するなどして構成している。また、ポリアニリンが発生する過酸化水素をOHラジカルに分解できる白金や鉄・チタンなどが含まれている。また、陰極部8の芯部は、図5(b)に示すように、活性炭などの多孔質材8aで形成しても良い。なお、多孔質材8aは、活性炭の他に、シリカゲル・ゼオライト・アルミナなどであっても良い。
陽極部9の表面は、ポリアニリンより貴な金属より成り、チタンや白金などから成っている。なお、陽極部9の表面や、電解質成分を含む吸水材10aの中に過酸化水素をOHラジカルに分解できる白金や鉄・チタンなどの成分を加えても良い。
給水ユニット11は取り替え式になっており、水分を吸水する吸水材10aに水分を供給するものである。また12は、陰極部8に水蒸気などの水分を供給するとともに、陰極部8と接触した水分を大気中に蒸発もしくは散布する水蒸気発生手段としての加湿装置などである。なお、給水ユニット11を構成しないで、陰極部8・陽極部9と電解質成分を含む吸水材10aを入れる容器としての貯水ケース10bに、水分を手動で入れる方法であっても良い。しかし、給水ユニット11がある場合はユーザーの手を煩わす頻度を少なくすることができる。
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。先ず、平均分子量5,000〜15,000であるポリアニリンを表層に塗布した導電性基材よりなる陰極部8と、ポリアニリンより貴な基材よりなる陽極部9と、両電極間8・9に通電する電源ユニット5と、両電極間8・9に挟まれる吸水材10aもしくは貯水ケース10bと、吸水材10aもしくは貯水ケース10bに水分を供給する給水手段11とを備えている。
これによれば、ポリアニリン以外の電子供給手段としての陰極部8を脱臭剤内に設置することにより、活性酸素の発生量を増加させ、脱臭能力を高めることができる。これにより、陰極部8の能力が低下するまでは能力を維持することが可能である。また、陰極部8に接触した水分を大気中に蒸発もしくは散布する水蒸気発生手段12を備えている。これによれば、陰極部8の表面に酸素や水分が供給されるとともに、発生した活性酸素を大気中に放出して散布され、広い空間の脱臭が可能となる。
また、陰極部8もしくは陰極部8と接触した水分と接触する部分が多孔質材8aより形成されている。これによれば、多孔質材8aに臭気成分が吸着されるとともに、表面積が増えることで活性酸素の発生量も増加し、活性酸素と臭気成分の接触機会を増加させることができる。
また、過酸化水素をOHラジカルに分解する金属もしくは金属イオンのどれか一つを、水分中もしくはポリアニリンの表層に含むようにしている。これは、発生した活性酸素の能力を高めるための添加物を加えたものである。すなわち、発生した活性酸素はすぐに過酸化水素の状態に変化するために、様々な臭気成分を酸化分解する能力を持たなくなってしまう。そこで、過酸化水素がOHラジカルに変化するように工夫して脱臭能力を向上させたものである。
また、陽極部9のポリアニリンより貴な基材は、白金もしくは白金を表層にコーテイングした構造である。これによれば、ポリアニリンへの電子供給が効率的に行うことができる。また、両電極間8・9に印加する電圧が1.5〜5Vである。これは、ポリアニリンを用いた脱臭剤に電圧を印加する場合、1.5〜5V程度で効率が良いことによるものである。
図6は、図5の第3実施形態における変形例の全体構成を示す模式図である。40mm×40mmに10mm×10mmの電源接合代を持つ導電性カーボン紙に、ポリアニリンを4%溶解したNMP溶液1mlを4回に分けて含浸・乾燥させ、第3実施形態と同様の陰極部8としている。
また、40mm×40mmに10mm×10mmの電源接合代を持つチタン基体(TP270C)に白金(Pt)を蒸着したものを第3実施形態と同様の陽極部9としている。そして、陰極部8の表面には0.01Mまたは0.1Mの塩化鉄(FeCl)を4回に分けて含浸・乾燥させている。また、陰極部8と陽極部9との間には、45mm×45mmで1mlの純水に浸した濾紙を第3実施形態と同様の吸水材10aとして挟み込んでいる。
図7は、脱臭効果の実験方法を示した模式図である。酸素ガスを20%体積、イソプロピルアルコールガス(IPA)またはアセトアルデヒドを80%体積で3リットル入れたテドラバック内に上記サンプルを入れ、密閉後に2Vを印加もしくは放置した。図8は、塩化鉄添加と電圧印加でのイソプロピルアルコールの脱臭率の変化を示すグラフである。
電圧を印加することにより、ポリアニリン表面よりスーパーオキシドが発生され、イソプロピルアルコールと接触することにより酸化させるために、イソプロピルアルコールを減衰させる。よって、電圧印加により脱臭率が向上する。また、陰極部8の表面に塩化鉄などを添加することによっても脱臭率を向上させることができる。これはポリアニリンの発生するスーパーオキシドから生成された過酸化水素が、Fe2+により分解され、OHラジカルに変化するために酸化分解性能が向上したものである。
なお、Fe2+はFe3+に変化するが、電圧印加によるスーパーオキシドの発生により、再度、Fe2+に還元される。そして、実施形態により必要なFe2+量は変動するため、本例の使用量に限定するものではない。また、白金や銅・チタンなどの過酸化水素をOHラジカルに分解できるものであれば使用可能で、Fe2+に限定するものではない。また図9は、電圧印加によるアセトアルデヒドの脱臭率の変化を示すグラフであり、1.5〜5V程度で効率が良いことが分かる。
図10は、硫酸ドープと塩化鉄添加と電圧印加とによるイソプロピルアルコールの酸化分解物(アセトン)への変異を示すグラフであり、電圧印加では分解脱臭が起こり、硫酸ドープと塩化鉄添加とにより進行することが分かる。また、図11は、硫酸ドープと塩化鉄添加とによるアセトアルデヒドの酸化分解物への変異を示すグラフであり、このグラフでは逆に、硫酸ドープと塩化鉄添加とが無い場合では分解脱臭が進行していないことが分かる。
(その他の実施形態)
乾湿繰返し手段または電子供給手段とポリアニリンを用いた活性酸素発生部とを切り離し可能な構造とすることで、活性酸素発生部を交換可能に構成しても良い。
本発明の第1実施形態における家庭用脱臭剤の全体構成を示す模式図である。 本発明の第2実施形態における家庭用脱臭剤の全体構成を示す模式図である。 ポリアニリンの平均分子量と硫化水素(HS)での脱臭率との関係を示すグラフである。 ポリアニリンの平均分子量とアンモニア(NH)での脱臭率との関係を示すグラフである。 (a)は本発明の第3実施形態における家庭用脱臭剤の全体構成を示す模式図であり、(b)は(a)中のA部断面拡大図である。 図5の第3実施形態における変形例の全体構成を示す模式図である。 脱臭効果の実験方法を示した模式図である。 塩化鉄添加と電圧印加でのイソプロピルアルコールの脱臭率の変化を示すグラフである。 電圧印加によるアセトアルデヒドの脱臭率の変化を示すグラフである。 硫酸ドープと塩化鉄添加と電圧印加とによるイソプロピルアルコールの酸化分解物(アセトン)への変異を示すグラフである。 硫酸ドープと塩化鉄添加とによるアセトアルデヒドの酸化分解物への変異を示すグラフである。
符号の説明
1…包装材
2…構造体
3…加湿装置(水分供給手段)
4…加熱ユニット(加熱部)
5…電源ユニット(電源部)
6…吸水部
7…貯水部
8…陰極部
8a…多孔質材
9…陽極部
10a…吸水材
10b…貯水ケース
11…給水ユニット(給水手段)
12…加湿装置(水蒸気発生手段)

Claims (8)

  1. 平均分子量5,000〜15,000であるポリアニリンを、酸素および水蒸気の通気が可能な材料で構成された包装材(1)で包装された構造体(2)と、
    前記構造体(2)に水もしくは水蒸気を供給する水分供給手段(3)とを備えることを特徴とする家庭用脱臭剤。
  2. 平均分子量5,000〜15,000であるポリアニリンを塗布もしくは接近させた露点以上で加熱する加熱部(4)と、
    前記加熱部(4)に通電する電源部(5)と、
    前記加熱部(4)周辺に接する吸水部(6)と、
    水分を貯蔵する貯水部(7)とを備えることを特徴とする家庭用脱臭剤。
  3. 平均分子量5,000〜15,000であるポリアニリンを表層に塗布した導電性基材よりなる陰極部(8)と、
    チタンもしくは白金からなる基材、またはチタンもしくは白金を表層にコーテイングした基材よりなる陽極部(9)と、
    両電極間(8、9)に通電する電源部(5)と、
    前記両電極間(8、9)に挟まれる吸水材(10a)もしくは貯水ケース(10b)と、
    前記吸水材(10a)もしくは前記貯水ケース(10b)に水分を供給する給水手段(11)とを備えることを特徴とする家庭用脱臭剤。
  4. 前記陰極部(8)に接触した水分を大気中に蒸発もしくは散布する水蒸気発生手段(12)を備えることを特徴とする請求項3に記載の家庭用脱臭剤。
  5. 前記陰極部(8)もしくは前記陰極部(8)と接触した水分と接触する部分が多孔質材(8a)より形成されることを特徴とする請求項3ないし請求項4のいずれか1項に記載の家庭用脱臭剤。
  6. ポリアニリンが酸性ドーパントでドープされていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の家庭用脱臭剤。
  7. 白金、鉄またはチタンを、水分中またはポリアニリン(P)の表層に含むことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の家庭用脱臭剤。
  8. 前記両電極間(8、9)に印加する電圧が1.5〜5Vであることを特徴とする請求項3ないし請求項のいずれか1項に記載の家庭用脱臭剤。
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