JP3710323B2 - 脱臭装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光触媒に光を照射して触媒作用により揮発性の有機物や臭気成分を分解する脱臭装置に係り、より詳しくは、白金族金属を担持した光触媒を基材表面に製膜した空気浄化手段を設けることにより脱臭能力を高めた脱臭装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
我々が生活している空間には、タバコ等から発生する臭気ガス、自動車や工場等から排出される排ガスが多く含まれるため、健康への悪影響のみならず、大気汚染等の環境上の問題が心配されている。そこで、このような有害ガスを浄化したり、無毒化することが望まれている。一般的な有害ガスの除去方法としては、吸着剤による吸着除去、あるいは酸化触媒、オゾン、プラズマ等による分解除去といった方法が広く採用されている。しかしながら、吸着剤のみによる悪臭物質の除去方法では、吸着能力の飽和限界、一旦吸着された成分の経時的な脱着、吸着性能低下に伴う吸着剤の交換といった問題がある。また、オゾンやプラズマによる悪臭物質の分解除去では、高電圧を印加することによる消費電力の増大、有害なオゾンの濃度制御といった問題がある。
【0003】
ところで、近年、光触媒を用いて雰囲気中の有害ガスを分解除去する方法が数多く報告されている。その原理は、半導体等からなる光触媒に励起光源から紫外線等の励起光が照射されると、光触媒が励起されて価電子帯に存在する電子がバンドギャップを飛び越えて伝導帯へ移動することにより、価電子帯には電子が一つ不足した正孔(h+)が生じて酸化反応に寄与し、一方の価電子帯には電子(e-)が生じて還元反応を起こすというものである。即ち、この光触媒の酸化力又は還元力を利用して雰囲気中の有害ガスを分解除去するものである。
【0004】
特に、光触媒と吸着剤を併用することにより、光触媒に直接触れて有害成分が分解されるとともに、吸着剤に吸着された有害成分も光触媒で分解除去されるので、効率よく臭気成分を取り除くことができる(特開平7−16473号公報、特開平1−189321号公報、特開平1−189322号公報、特開平1−234729号公報参照)。光触媒としては、コストと実用性の面から酸化チタン(TiO2)が一般的に広く利用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、TiO2は酸化力は秀でているものの、還元力が弱いため、臭気の分解能力にムラがあり、例えばタバコ臭に含まれる典型的な臭気成分であるアセトアルデヒドが雰囲気中に高濃度で存在している場合、このアセトアルデヒドをTiO2のみで完全に分解するには、TiO2の形態(粉末、製膜等)や量にもよるが、一般的にかなりの時間を要していた。そこで、光触媒であるTiO2と共にCu,Ag,Zn,Fe,Co,Ni,Pd,Pt等の異種金属を第2成分として添加することにより、異種金属の電子捕捉効果を利用して光触媒の還元力を向上させ、臭気の分解速度を上げるようにした脱臭方法が特開平9−168722号公報等に開示されている。
【0006】
しかしながら、特開平9−168722号公報に開示されている局所空間の汚染防止および装置は、光触媒であるTiO2に異種金属を積極的に担持させたものではないため、光照射により励起された光触媒との間で電子の授受に寄与する異種金属の割合が少なく、光触媒の脱臭能力の大幅な向上は期待できない。また、本発明者らは白金族金属を担持した光触媒の湿度による影響実験を試みたところ、光触媒のみでは臭気の分解速度に及ぼす湿度の影響はほとんど見られらなかったのに対し、白金族金属を担持した光触媒では触媒活性が雰囲気の湿度に大きく依存することが分かった。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、白金族金属を担持させた光触媒を基材表面に製膜した空気浄化手段を備えた脱臭装置において、光触媒による臭気の分解活性を高めて脱臭能力を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の脱臭装置は、空間に設置して空間内の空気を循環させるとともに空気中に含まれる臭気を除去する脱臭装置において、
白金族金属を担持した光触媒とバインダーとを混合した光触媒含有塗料を基材表面にコーティングすることにより光触媒層を形成させた空気浄化手段と、該空気浄化手段に向けて光を照射する励起光源と、前記空気浄化手段の周辺の雰囲気が適度な湿度になるように調節する調湿手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0009】
この構成によると、臭気成分を含む空気は、光触媒層を基材表面に形成させた空気浄化手段と接触するときに、光触媒の活性により臭気成分が分解脱臭される。また、空気浄化手段の周辺が適度な湿度になるように調湿手段で調節することにより、光触媒の活性が向上し、臭気成分の分解速度が上がる。
【0010】
また、請求項2に記載の脱臭装置は、請求項1に記載の脱臭装置において、前記光触媒は粒径100nm以下の微粒子であることを特徴とするものである。
【0011】
この構成によると、光触媒粒子の表面積が大きくなるので、光触媒層の厚みをかなり薄くしても、光触媒の活性を損なうことはない。
【0012】
また、請求項3に記載の脱臭装置は、請求項1又は請求項2に記載の脱臭装置において、前記光触媒はTi 2 又はWO 3 からなることを特徴とするものである。
【0013】
この構成によると、分解対象となる臭気成分の種類や濃度に応じて、光触媒として適切な材料を選択することにより、効率よく臭気を分解脱臭できる。
【0014】
また、請求項4に記載の脱臭装置は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の脱臭装置において、白金族金属はP又はdのうちいずれか1種の単体からなることを特徴とするものである。
【0015】
この構成によると、分解対象となる臭気成分の種類や濃度に応じて、異種金属として適切な材料を選択することにより、効率よく臭気を分解脱臭できる。
【0016】
また、請求項5に記載の脱臭装置は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の脱臭装置において、光触媒は粒径5〜100nmのアナターゼ型あるいはルチル型の酸化チタンの微粒子からなり、一方、光触媒に担持する白金族金属は10nm以下の微粒子であるであることを特徴とするものである。
【0017】
この構成によると、光触媒に白金族金属を担持した際、双方の大きさのバランスがうまくとれているため、光触媒の活性なサイトへの臭気成分の接近を妨げることなく、しかも白金族金属の電子捕捉作用に伴い光触媒の還元力が向上するので、相乗効果により臭気の分解効率が向上する。
【0018】
また、請求項6に記載の脱臭装置は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の脱臭装置において、光触媒含有塗料中のバインダーの含有量が20〜80重量%であることを特徴とするものである。
【0019】
この構成によると、バインダーの含有量を20〜80重量%の範囲で適切に調整することにより、基材表面への光触媒含有塗料の光触媒含有塗料のコーティングが容易になる。
【0020】
また、請求項7に記載の脱臭装置は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の脱臭装置において、板状又は鎖状の結晶構造を有する含水珪酸アルミニウムカリウム又は天然含水珪酸マグネシウムの単体又は複合体からなる粒界補強剤の粉末を光触媒含有塗料に混合したことを特徴とする。
【0021】
また、請求項8に記載の脱臭装置は、請求項7に記載の脱臭装置において、前記粒界補強剤は平均粒径50μm以下の含水珪酸アルミニウムカリウム、天然含水珪酸マグネシウムの単体からなり、しかもこれらの複合体を用いることもできることを特徴とするものである。
【0022】
これらの構成によると、光触媒層中の光触媒粒子間の粒界強度が増すため、光触媒層の被膜強度が向上する。
【0023】
また、請求項9に記載の脱臭装置は、請求項1〜8のいずれかに記載の脱臭装置において、固体塩基物質を光触媒含有塗料に混合したことを特徴とするものである。
【0024】
この構成によると、光触媒層に固体酸物質が含まれる場合、添加した固体塩基物質により固体酸物質が擬似的に中和されるため、光触媒の活性の低下を抑えることができる。
【0025】
また、請求項10に記載の脱臭装置は、請求項9に記載の脱臭装置において、前記固体塩基物質は酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化カリウム、水酸化ナトリウムの単体からなり、しかもこれらの複合体を用いることもできることを特徴とするものである。
【0026】
この構成によると、固体塩基物質として適切な材料を選択することにより、光触媒層に含まれる固体酸物質の擬似的な中和を完全に近い形で行える。
【0027】
また、請求項11に記載の脱臭装置は、請求項9に記載の脱臭装置において、前記固体塩基として炭酸カルシウムを用い、その混合量を前記光触媒含有塗料の1.0重量%以下としたことを特徴とするものである。
【0028】
この構成によると、安価な炭酸カルシウムを少量添加するだけで、光触媒層に含まれる固体酸物質の擬似的な中和を完全に近い形で行える。
【0029】
また、請求項12に記載の脱臭装置は、請求項1〜請求項11のいずれかに記載の脱臭装置において、白金族金属担持光触媒に対して1.0〜70重量%の吸着剤を光触媒含有塗料に混合したことを特徴とするものである。
【0030】
この構成によると、吸着剤による臭気成分の吸着作用が光触媒層に付与されるため、吸着剤に吸着された臭気成分も光触媒の活性で分解脱臭される。
【0031】
また、請求項13に記載の脱臭装置は、請求項12に記載の脱臭装置において、前記吸着剤はTi 2 又はWO 3 からなる光触媒粉末を用いることもできることを特徴とするものである。また、前記吸着剤はシリカゲル、シリカライト、活性炭、ゼオライト又はその一部を金属イオンで置換したM交換ゼオライト(M=Cu,Ag,Fe,Co,Pt,Ni,Pd,Auのうちいずれか1種)の単体からなり、しかもこれらの複合体を用いることもできることを特徴とするものである。
【0032】
この構成によると、吸着剤として適切な材料を選択することにより、光触媒で直接分解するのに時間を要する臭気成分も、吸着剤に一旦吸着させておき、後から光触媒の活性で分解することで効率よく脱臭される。
【0033】
また、請求項14に記載の脱臭装置は、請求項13に記載の脱臭装置において、前記光触媒粉末は粒径50nm以下、比表面積50m2/g以上であることを特徴とするものである。
【0034】
この構成によると、光触媒粉末がもつ臭気成分に対する吸着力をさらに向上させることができる。
【0035】
また、請求項15に記載の脱臭装置によると、請求項1〜請求項14のいずれかに記載の脱臭装置において、光触媒含有塗料に10重量%以下の分散剤や界面活性剤を混合したことを特徴とするものである。
【0036】
この構成によると、光触媒含有塗料を調製する際、白金族金属担持光触媒の均一分散化や安定化を図れるため、光触媒層全体にわたって脱臭性能がほぼ等しくなり、品質のバラツキが減少する。
【0037】
また、請求項16に記載の脱臭装置によると、請求項1〜請求項15のいずれかに記載の脱臭装置において、調湿手段は湿度センサーと、該湿度センサーが検知した雰囲気中の湿度に基づき加湿する加湿器と、水分を吸放湿することにより雰囲気を適度な湿度に調節する吸放湿材とからなり、前記調湿手段により雰囲気中の湿度が常時50〜70%に維持されることを特徴とするものである。
【0038】
この構成によると、調湿手段により雰囲気中の湿度が常時50〜70%に維持されるため、光触媒による臭気の分解速度が顕著に上昇する。
【0039】
また、請求項17に記載の脱臭装置によると、請求項16に記載の脱臭装置において、前記吸放湿材は平均細孔径が60オングストロームの多孔質材料の粉末を主成分とし、雰囲気中の湿度が50〜70%より高い状態へ移行したとき水分を吸収し、逆に低い状態へ移行したときは水分を放出することを特徴とするものである。
【0040】
この構成によると、光触媒が良好な臭気の分解活性を示す湿度環境を安価な材料を用いて低コストで作り出すことができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明で使用する光触媒は、光照射により臭気成分の分解活性を有する材料であればよい。通常、粒径100nm以下の微粒子で、酸化チタン(TiO 2 )又は酸化タングステン(WO 3 を用いることができる。このうち、製造コストや安全性の面から考えると、酸化チタン(TiO2)が最も実用的であり、分解性能的にも好適な材料である。また、このTiO2の結晶構造としてはアナターゼ型が適しているが、ルチル型のものを用いてもよい。
【0042】
次に、図1に示すように、これらの光触媒2の微粒子をコアとし、その表面に粒径10nm以下の超微粒子であるP又はdからなる白金族金属3のいずれか1種を光析出法、混合法、含浸法、化学析出法、同時沈着法等により固定化し、粉末状の白金族金属担持光触媒1を得る。尚、このようにして得た白金族金属担持光触媒はその用途により異なるが、一般的に気相中では白金族金属を担持する光触媒微粒子の粒径は小さすぎず約10〜100nmが好ましい。
【0043】
この理由はまだ明確にされていないが、コアとなる光触媒が相対的に小さく、その表面に担持される白金族金属が比較的大きい場合、白金族金属がコア材料の表面を隙間なく完全に覆う格好となるため、光照射により光触媒内に生じたh+は表面の白金族金属粒子に移動経路を阻まれ、すぐにe-と再結合して基底状態に戻るためであると考えられる。よって、白金族金属担持光触媒ではe-とh+の移動経路が充分に確保されるように、光触媒および白金族金属の粒径を適切に選択する必要がある。
【0044】
上記のようにして得られた白金族金属担持光触媒1を、図2に示すようにシリコーン樹脂やフッ素樹脂等の有機系あるいはコロイダルシリカや酸化チタン等を主成分とする無機系のバインダー5と調合して光触媒含有塗料(バインダーの固形分に対し白金族金属担持触媒の粉末を約20〜80重量%混合)を調製し、ガラス、金属、セラミックス、プラスチックス等からなる繊維状、板状、棒状、管状の成型品等の基材4の表面にスプレーコーティング、ディップコーティング、ロールコーティング、スピンコーティング、刷毛塗り等により前記光触媒含有塗料を塗布後、400℃以下の比較的低温で焼成・乾燥(必要に応じて予備乾燥工程をこの前に入れてもよい)し、光触媒層6を膜形成させる。
【0045】
ここで、基材が金属である場合は、基材との密着性がよいバインダーを選択し、場合によっては添加剤をバインダーと混合し、これをプライマー層として基材表面に塗布する。その後、このプライマー層の上に前記光触媒含有塗料を上記方法にて塗膜化する。これにより、光触媒層が直接基材に触れないため、電子捕捉等の金属基材の影響を無視することができる。
【0046】
さらに、基材がプラスチックス材料である場合は、例えばコルコート社製のシリカバインダーのような常温〜70℃にて乾燥可能なバインダーをプライマー層として基材表面に塗布し、充分に乾燥させた後、その上に前記光触媒含有塗料を塗装して膜形成させる。これにより、光触媒層が直接基材に触れないため、光触媒の活性による基材の分解を防止できる。
【0047】
ところで、上記のように有機系バインダーあるいは無機系バインダーを用いて光触媒含有塗料を調製する際、バインダー中に含まれる固体酸物質の影響により光触媒の活性が損なわれる場合がある。そこで、この固体酸物質を疑似的に中和するために、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の固体塩基粉末を光触媒含有塗料に適量混合する。
【0048】
また、光触媒含有塗料を調製する際、無機系バインダーを用いた場合、この塗料を基材表面に製膜した光触媒層の粒界強度(即ち、光触媒粒子同士の結合強度)が弱くなり、被膜強度の低下が問題となるため、板状あるいは鎖状の結晶構造を有する含水珪酸アルミニウムカリウム、天然含水珪酸マグネシウムの単体あるいはこれらの複合体からなる粒界補強剤を前記光触媒含有塗料に無機系バインダーに対して約50重量%以下で適量混合することにより塗料の粒界強度の向上を図る。また、この粒界補強剤を混合した光触媒含有塗料を基板上に製膜した光触媒層は多孔質となり、臭気成分を含んだ空気が光触媒層中の光触媒に触れやすくなる。
【0049】
しかし、このような粒界補強剤と白金族金属担持光触媒粉末とをバインダーと共に混合して製膜した光触媒層では、粒界補強剤が固体酸物質として作用し、この影響により光触媒活性が損なわれる可能性がある。そこで、上記と同様に、これら固体酸物質を疑似的に中和させるために、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の固体塩基粉末も同時に適量混合して光触媒含有塗料とする。
【0050】
ところで、前記光触媒含有塗料を製膜した光触媒層のみでは有害ガスの吸着力が低いため、空間に存在する各種臭気成分のうち光触媒層中の光触媒と接触したものしか分解できない。そこで、各種臭気成分に対する吸着特性を有する光触媒を選択して単独で用いるか、シリカゲル、シリカライト、活性炭、ゼオライトからなる多孔質材料の単体あるいはこれらの複合体を吸着剤として光触媒含有塗料に混合とする。これにより、光触媒と接触した臭気ガスは勿論、吸着性をもつ光触媒層に吸着された臭気成分も光触媒により効率よく分解することができる。
【0051】
しかし、吸着剤にて臭気ガスを吸着させて光触媒の作用により脱臭する場合、吸着剤の細孔内に吸着された臭気ガス、とりわけ細孔の奥深くに吸着された臭気ガスを吸着剤近傍の光触媒にて分解するには、吸着剤の表面近くまで臭気ガスが細孔内を移動してこないと分解できないため、雰囲気中の臭気成分を完全に分解するのにかなり長い時間を要する。そこで、各種臭気成分に対して適度な吸着特性を有する光触媒を選択して光触媒兼吸着剤として利用することにより、臭気ガスの分解効率の向上を図れるとともに、吸着されたガスは直ちに分解されるので、光触媒層の再生効率も向上させることができる。ここで、吸着特性を有する光触媒は、粒径50nm以下、比表面積50m2/g以上の微粒子であり、酸化チタン(TiO 2 )又は酸化タングステン(WO 3 を用いることできる。
【0052】
このような材料をそのまま光触媒兼吸着剤として用いてもよいが、複合臭気雰囲気下では分解を不得手とする臭気成分が材料表面の活性なサイトに吸着することにより、場合によっては該成分が吸着していなければ分解できたはずの成分までが分解できなくなり、光触媒本来の分解活性が損なわれる恐れがある。そこで、吸着特性の低い白金族金属担持光触媒粉末を光触媒材料として用いることにより、複合臭気雰囲気下でも吸着対象となる臭気ガスに対する選択性が上がり、光触媒層にさらに高い脱臭能力をもたせることができる。
【0053】
また、臭気成分の吸着性能を考慮すると、光触媒と複合化する前記吸着剤は疎水性ゼオライト(Si/Al≧50)が適している。ここで、ゼオライトとしては、その水素あるいはナトリウムの一部をCu,Ag,Fe,Co,Pt,Ni,Pd,Auで置換したM交換ゼオライト(M=Cu,Ag,Fe,Co,Pt,Ni,Pd,Auのうちいずれか1種)を用いるとさらに吸着性が増し、ひいては光触媒層の脱臭効率の向上を図れる。
【0054】
しかし、M交換ゼオライトを光触媒と混合すると、M交換ゼオライト中のCu,Ag,Fe,Co,Pt,Ni,Pd,Auの電子捕捉作用により、上述した固体酸物質と同様に光触媒の還元力を阻害する傾向がみられるため、それを抑制する目的で酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の固体塩基粉末を同時に適量混合して光触媒含有塗料を調整する。尚、吸着材料の混合量は使用する吸着材料の種類や特性により異なるが、総じて白金族金属担持光触媒に対して約1.0〜70重量%の範囲が適当である。また、固体塩基粉末の混合量は、使用するバインダー等の混合物質や固体塩基の種類よって異なり、光触媒含有塗料中の固体酸物質の量等を考慮して適量を混合する。さらに、光触媒含有塗料を調合する際、光触媒の安定化や分散性の均一化を図るために分散剤や界面活性剤を適量混合してもよい。
【0055】
以上のようにして調製した光触媒含有塗料を基材表面に製膜するのであるが、この基材の材質、形状、構造は製膜可能なものであれば特に限定されず、製膜方法も膜を形成しうる方法なら上記以外の方法でもよい。また、バインダーはSi02を主成分とし、不純物の少ないバインダーを選択することにより、光触媒の活性を低下させることなく塗膜を形成することができる。以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
【0056】
【実施例】
(1)脱臭試験
白金族金属を固定化した光触媒において、白金族金属の触媒活性に及ぼす純粋な影響を調べるため、製膜していない粉末状の白金族金属担持光触媒を用いてタバコの煙等に含まれる典型的な臭気ガスであるアセトアルデヒドの分解実験を以下のようにして行った。まず、恒温恒湿槽内に容積27Lの蓋付きのアクリル製容器を設置し、このアクリル製容器内に循環ファンおよびブラックライト(波長300〜450nm)を配設した。
【0057】
次いで、ブラックライト直下に石原産業(株)製の粒径7nmのアナターゼ型TiO2粉末および大研化学工業(株)製の粒径70nmのルチル型TiO2の表面に上記方法により粒径1.5nmのPtを担持した光触媒粉末をそれぞれ50gづつシャーレに入れて設置し、恒温恒湿槽により所望の湿度(40%、60%、80%)に制御した後、アクリル製容器を密閉し、アセトアルデヒドガスを注射器により約100ppm注入した。注入後そのまま30分放置した時点でのアセトアルデヒドの濃度を初期値とし、ブラックライトを照射してアセトアルデヒド濃度の経時変化を測定した。測定は、北川式検知管を用いて行った。
【0058】
試験結果を図3に示す。尚、この図において凡例中のパーセンテージは雰囲気の相対湿度を示している。これから明らかなように、TiO2粉末のみでは、雰囲気の湿度の影響をほとんど受けず、どの湿度でもほぼ一定の比較的遅い分解速度でアセトアルデヒドが分解され、ブラックライトを40分照射してもアセトアルデヒド濃度の減少は約1/10にとどまった。それに対し、Ptを担持したTiO2粉末では、アセトアルデヒドの分解速度が雰囲気湿度に依存し、約60%で最も高い分解速度を示すが、雰囲気湿度が約60%より高すぎても低すぎても分解速度が低下することが分かった。
【0059】
この原因については、まだ明確にされていないが、TiO2粉末のみを光触媒に用いた場合、光の照射による光触媒の励起で生じたh+が雰囲気中の水分(H2O)と反応し、OHラジカル(・OH)が生成され、この・OHによりアセトアルデヒドが分解される。しかし、使用したTiO2や量や形態等の条件を等しくしているため、励起により生じたh+の生成量は常に一定であると考えられる。従って、雰囲気中のH20の量が増えても、上記反応による・OHの生成量は変化しないため、アセトアルデヒドの分解速度は雰囲気の湿度に依存しない結果となったと思われる。
【0060】
それに対し、Ptを担持したTiO2粉末を光触媒に用いた場合は、上記反応に加え、光の照射による光触媒の励起で生じたe-がPtにより捕捉され、この捕捉されたe-が雰囲気中の酸素(O2)と反応してスーパーオキシドラジカル(O2 -)を生成し、さらにこのO2 -が雰囲気中の水分(H20)と反応して過酸化水素(H22)を経て・OHとなる。ここで、O2 -の寿命は・OHのそれより長い。そのため、アセトアルデヒドの分解に寄与する・OHの生成量が、適度な高湿度雰囲気(約60%)ではTiO2のみを光触媒に用いた場合に比べて多くなり、アセトアルデヒドの分解速度が速くなったと考えられる。しかし、湿度が高すぎる(約80%)と、Pt粒子表面の活性なサイトにH2Oが過剰に吸着することにより、上記O2 -の生成反応が阻害されるため、アセトアルデヒドの分解速度が減少したものと思われる。
【0061】
(2)光触媒層の製作例
以上の結果より、白金族金属担持光触媒を適正環境下で使用すると、より優れた脱臭効果が得られることが期待される。しかしながら、白金族金属担持光触媒を粉末状で使用するには用途が限定されるのを免れ得ない。そこで、本実施例では光触媒層を製作する場合の一例を説明する。まず、日産化学工業(株)製のスノーテックスO(主成分;コロイダルシリカ20.5%含有)100g中に、大研化学工業(株)製の粒径70nmのルチル型TiO2の表面に上記方法により粒径1.5nmのPtを担持した光触媒粉末20.5gを混合し、次いで脇田砿業(株)製の#5500マイカ粉末(化学名;含水珪酸アルミニウムカリウム、主成分;SiO2約44.3重量%、Al23約41.9重量%)5.125gを混合し、さらに炭酸カルシウム粉末0.05125gを混合して光触媒含有塗料を調製する。
【0062】
次いで、クロメート表面処理を施したアルミ板を基材とし、スノーテックスOとイソプロピルアルコール(IPA)を1:1で混合した塗料をスプレーコーティングし、200℃で1時間焼成してプライマー層を形成する。このようにしてプライマー層を形成させたアルミ基板の表面のプライマー層の上に、前記触媒含有塗料をスプレーコーティングし、再び200℃で1時間焼成して光触媒層を形成する。また、基材がプラスチックスの場合は、スノーテックスOの替わりにコルコート社製のシリカバインダー等のようなプラスチックスによく馴染み、常温〜70℃にて乾燥可能なバインダーを使用して同様の方法で光触媒層を形成する。尚、メッシュ状、ハニカム状等の通気性を有する基材表面に上記手法を用いて光触媒層を形成させることにより、この基材を脱臭装置等の空気浄化フィルタとして使用することができる。
【0063】
(3)吸放湿材の作成例
上述したように白金族金属担持光触媒によるアセトアルデヒドの分解速度は、雰囲気の湿度に依存するので、雰囲気が適度な湿度に保たれるように調節する調湿手段を併用することにより、光触媒の脱臭能力を極限まで高めることができる。そこで、周囲の相対湿度に応じて水分を吸収したり、放出したりできる吸放湿材を用いることにより、光触媒が優れた触媒活性を発揮できる最適な湿度環境を容易に作り出すことできる。以下、その吸放湿材を作成する一例を説明する。平均細孔径が約60オングストロームのシリカゲル等の粉末材料をアクリル樹脂等のバインダーと混合し、ガラス、金属、セラミックス、プラスチックス等からなる繊維製品、板状、線状、管状の成型品等の基材表面にスプレーコーティング、ロールコーティング、スピンコーティング、刷毛塗り等により製膜する。もしくは、球状、中空状等の粒径の大きな粉末を選択し、不織布等の通気性を有する材料にて包み込み、それを用途に応じて加工してもよい。
【0064】
(4)光触媒層を空気浄化手段に応用した脱臭装置
本実施形態において好適に用いられる脱臭装置の構成を図面を参照して説明する。図4は、本発明に係る光触媒層を空気浄化手段に応用した脱臭装置の一例の概略的な側面断面図である。図4に示すように、この脱臭装置は本体7内に、該本体7が設置される空間内の空気を循環させるファン8と、該ファン8を挟んで本体前面および上面にそれぞれ設けられた吸気口9および排気口10と、各種モードを選択する操作パネル(図示せず)からの信号に基づいて脱臭装置の運転を制御する制御部11とを備えている。このような構成をもつ脱臭装置を駆動すると、ファン8が回転して吸気口9から空気が吸い込まれ、装置内部の空気流路を通過して排気口10から排出される。従って、この装置を連続的に運転することにより空間内の空気を繰り返し循環させることができる。
【0065】
また、前記ファン8と吸気口9との間には集塵手段12が配設されている。さらに、前記ファン8と排気口10との間には、前記ファン8に近い順に光照射手段13、空気浄化手段14(光触媒層を形成した基材)が設けられている。ここで、前記集塵手段12は電気集塵装置等の電気的手段、HEPAフィルター、活性炭フィルター等の単体あるいはそれらの複合体からなるものである。そして、前記光照射手段13は空気浄化手段14に対して垂直かつ均等に光照射されるように配設され、冷陰極管、ブラックライト、白色灯等でもよいが、強い紫外線を発生するものの方が光触媒作用を利用する上で適している。
【0066】
また、前記空気浄化手段14としては、メッシュ状、ハニカム状等の通気性を有する基材表面に上述した手法により光触媒層を形成させたものを好適に用いることができる。尚、15は本体7の底部に配設された加湿手段であり、前記空気浄化手段14の直下に配設した湿度センサー16の検知結果に基づいて駆動制御され、必要に応じてファン8の上流側に水分を送り込んで本体7内の空気流路および本体7が設置された空間を加湿する。加湿方法としては、例えば加熱式、蒸気式、気化式、超音波式、噴霧式等があるが、これらに限定されない。さらに、17は吸放湿材であり、前記空気浄化手段14を挟んで上流側および下流側の両方もしくは片方に配設する。
【0067】
次に、以上のような構成をもつ脱臭装置の使用形態について説明する。雰囲気中に臭気成分を含む空間に脱臭装置を設置して運転すると、空間内の空気が吸気口9から吸い込まれ、集塵手段12を通過する際に塵埃が該集塵手段12に捕捉されて除去される。そして、前記集塵手段12を通過した空気は、ファン8を経由してさらに下流の空気浄化手段14と接触しながら通過して排気口10から外部へ排出される。
【0068】
このとき、空気浄化手段14は光照射手段13による光の照射を常時受けており、空気はこの空気浄化手段14を通過する際に、光触媒の作用で臭気成分の一部が分解されるともに、光触媒層中の吸着剤に臭気成分の一部が吸着される。この吸着された臭気ガスは経時的に吸着剤から脱着し、光触媒と接触することにより続いて分解される。また、前記加湿手段15および吸放湿材17によって空気浄化手段14近傍が適度な湿度になるように常時制御され、これにより光触媒の活性が充分に発揮されるので、臭気の分解速度を上昇させることができるとともに、光触媒の再生時間を短縮することができる。
【0069】
また、図5は図4とは異なる実施形態である脱臭装置の一例の側面断面図であり、上流側から集塵手段12、光照射手段13、空気浄化手段14、ファン8が配設され、この順に空気が通過して排気されるように構成されている。また、本体1の底部に加湿手段15を、空気浄化手段14の後方に湿度センサー16をそれぞれ配設する。さらに、前記空気浄化手段14を挟んで上流側および下流側の両方もしくは片方に吸放湿材17を配設する。この脱臭装置の動作および臭気ガスの分解方法等は上記実施形態と同様である。
【0070】
尚、本発明は上記実施形態に限定されないのは勿論であって、空間に設置して空間内の空気を循環させる他の装置、例えば空気調和機や除湿機等に空気浄化手段を配設して空間内の空気浄化機能をこれらの機器に付加するようにしてももよい。
【0071】
【発明の効果】
粒径0.1〜10nmの超微粒子Pt等の白金族金属を担持した粒径5〜100nmのTiO2等からなる光触媒に光を照射して雰囲気中に含まれる臭気成分の分解を行わせると、白金族金属を担持させていない光触媒のみで臭気を分解させる場合に比べて格段に分解速度が上がり、光触媒の再生効率が向上し、しかもこの白金族金属担持光触媒の触媒活性は雰囲気の湿度に依存することを見いだした。
【0072】
そこで、この白金族金属担持光触媒を表面に製膜して光触媒層を形成させた基材を、空間に設置して該空間内の空気を循環させる脱臭装置の内部の空気流路に配設し、最適な湿度環境を作り出す調湿手段と組み合わせて用いることにより、光触媒が良好な触媒活性を発揮して効率よく空間内の空気を浄化できる。さらに、一般的に風邪等の予防として室内の湿度を60%前後に維持するのが良いとされているが、本発明に係る脱臭装置を運転する場合の湿度環境は約50〜70%に制御されるので、健康維持の面においても効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る白金族金属担持光触媒の模式的な拡大断面図である。
【図2】 同上白金族金属担持光触媒を含む光触媒層を基材表面に製膜した状態を示す模式的な拡大断面図である。
【図3】 本発明に係る白金族金属担持光触媒によるアセトアルデヒドの分解試験を様々な湿度雰囲気下で行った結果を光触媒のみの場合と比較して示すグラフである。
【図4】 本発明に係る脱臭装置の一例の概略的な側面断面図である。
【図5】 本発明に係る脱臭装置の他の例の概略的な側面断面図である。
【符号の説明】
白金族金属担持光触媒
2 光触媒
白金族金属
4 基材
5 バインダー
6 光触媒層
7 本体
8 ファン
9 吸気口
10 排気口
11 制御部
12 集塵手段
13 光照射手段
14 空気浄化手段
15 加湿手段
16 湿度センサー
17 吸放湿材

Claims (17)

  1. 空間に設置して空間内の空気を循環させるとともに空気中に含まれる臭気を除去する脱臭装置において、白金族金属を担持した光触媒とバインダーとを混合した光触媒含有塗料を基材表面にコーティングすることにより光触媒層を形成させた空気浄化手段と、該空気浄化手段に向けて光を照射する励起光源と、前記空気浄化手段の周辺の雰囲気が適度な湿度になるように調節する調湿手段とを設けたことを特徴とする脱臭装置。
  2. 前記光触媒は粒径100nm以下の微粒子であることを特徴とする請求項1に記載の脱臭装置。
  3. 前記光触媒はTiO2又はWO3からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の脱臭装置。
  4. 白金族金属はP又はdのいずれか1種の単体からなることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の脱臭装置。
  5. 光触媒は粒径5〜100nmのアナターゼ型あるいはルチル型の酸化チタンの微粒子からなり、一方、光触媒に担持する白金族金属は10nm以下の微粒子であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の脱臭装置。
  6. 光触媒含有塗料中のバインダーの含有量が20〜80重量%であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の脱臭装置。
  7. 板状又は鎖状の結晶構造を有する含水珪酸アルミニウムカリウム又は天然含水珪酸マグネシウムの単体又は複合体からなる粒界補強剤の粉末を光触媒含有塗料に混合したことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の脱臭装置。
  8. 前記粒界補強剤は平均粒径50μm以下の含水珪酸アルミニウムカリウム又は天然含水珪酸マグネシウムの単体又は複合体からなることを特徴とする請求項7に記載の脱臭装置。
  9. 固体塩基物質を光触媒含有塗料に混合したことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の脱臭装置。
  10. 前記固体塩基物質は酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化カリウム、水酸化ナトリウムの単体あるいは複合体からなることを特徴とする請求項9に記載の脱臭装置。
  11. 前記固体塩基として炭酸カルシウムを用い、その混合量を前記光触媒含有塗料の1.0重量%以下としたことを特徴とする請求項9に記載の脱臭装置。
  12. 白金族金属担持光触媒に対して1.0〜70重量%の吸着剤を光触媒含有塗料に混合したことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の脱臭装置。
  13. 前記吸着剤はTiO2又はWO3からなる光触媒粉末あるいは、シリカゲル、シリカライト、活性炭、ゼオライトまたはその一部を金属イオンで置換したM交換ゼオライト(M=Cu,Ag,Fe,Co,Pt,Ni,Pd,Auのうちいずれか一種)の単体あるいは複合体からなることを特徴とする請求項12に記載の脱臭装置。
  14. 前記光触媒粉末は粒径50nm以下、比表面積50m2/g以上であることを特徴とする請求項13に記載の脱臭装置。
  15. 光触媒含有塗料に10重量%以下の分散剤や界面活性剤を混合したことを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれかに記載の脱臭装置。
  16. 調湿手段は湿度センサーと、該湿度センサーが検知した雰囲気中の湿度に基づき加湿する加湿器と、水分を吸放湿することにより雰囲気を適度な湿度に調節する吸放湿材とからなり、前記調湿手段により雰囲気中の湿度が常時50〜70%に維持されることを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれかに記載の脱臭装置。
  17. 前記吸放湿材は平均細孔径が60オングストロームの多孔質材料の粉末を主成分とし、雰囲気中の湿度が50〜70%より高い状態へ移行したとき水分を吸収し、逆に低い状態へ移行したときは水分を放出することを特徴とする請求項16に記載の脱臭装置。
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