JP4684068B2 - 無線受信装置及び無線受信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線受信装置及び無線受信方法に関し、特に、複数のアンテナ素子で構成されるアダプティブアレーアンテナ部を備える無線受信装置及び無線受信方法に関する。
近年、携帯電話や無線LAN等に代表される無線通信の発展、需要の広がりには目覚ましいものがある。無線通信機器は人々の生活に欠かせないものとなっており、今や室内・室外を問わず町中の至る所にあふれている。
しかし、無線通信機器の普及に伴い、同一エリア内に存在する通信機器の数も飛躍的に増加し、伝送媒体としての電波は飽和状態に達しつつある。また、電波の伝搬経路が複数になるため、それぞれの経路の電波同士が互いに干渉し合って受信レベルが激しく変動するマルチパスフェージングと呼ばれる現象が発生し、妨害波による干渉と共に信号伝送品質の劣化の要因となっている。
従来、アダプティブアレーアンテナでは、複数のアンテナ素子からなるアレーアンテナを備え、各アンテナ素子の受信信号をアレーアンテナの指向性を制御するための重み係数を用いて重み付け合成した後に復調することにより、干渉波やフェージング等の影響を軽減する工夫がなされている。しかし、複雑な電波伝搬環境においては、必ずしもすべての場合にアダプティブアレーによる信号処理を適用できるわけではなく、ダイバーシティなど他の受信方式を採用した方が良い場合もある。
例えば、下記特許文献1には、マルチパス環境下における受信品質の劣化を防ぐために、到来波分布から伝搬路を推定し、伝搬路環境がマルチパスの場合はアダプティブアレーによる信号処理を行い、他の伝搬環境では選択ダイバーシティに切り替えることのできるダイバーシティ・アダプティブアレーに関する技術が開示されている。
特開2002−232385号公報
図5は、アンテナ素子1とアンテナ素子2とによりアダプティブアレーアンテナを構成した場合に、各アンテナ素子より受信された所望信号や干渉信号の受信レベルに応じて、アダプティブアレーによる出力信号の品質が変化する様子を示すシミュレーション結果である。横軸は各アンテナ素子の受信信号品質及びアダプティブアレーによる出力信号品質、縦軸はその累積確率分布を示す。図5(a)と(b)は、アダプティブアレー信号処理により信号品質が改善する場合、一方の図5(c)は、アダプティブアレー信号処理を行うと逆に信号品質が劣化する場合を示している。
図5(a)は、アンテナ素子1とアンテナ素子2との間の所望信号電力差が大きく、且つ両アンテナ素子ともに干渉波の影響を大きく受けている場合には、アダプティブアレーによる出力信号品質がアンテナ素子1の信号品質を大きく上回る様子を示している。すなわち、干渉波の影響が大きい場合には、アダプティブアレーアンテナの干渉抑圧効果により、信号品質の改善が期待できることを意味している。
図5(b)は、アンテナ素子1とアンテナ素子2との間の所望信号電力差が小さく、且つ両アンテナ素子に対する干渉波の影響が小さい場合に、アダプティブアレーにより信号品質が若干改善される様子を示している。すなわち、干渉波の影響が小さい場合でも、両アンテナ素子においてある一定量の所望信号が得られ、その所望信号電力差があまり大きくない場合には、アダプティブアレーによる所望波合成効果により、信号品質の改善が期待できることを意味している。
一方、図5(c)は、アンテナ素子1とアンテナ素子2との間の所望信号電力差が大きく、且つアンテナ素子2に比べてアンテナ素子1への干渉波の影響が小さい場合に、アダプティブアレーによる出力信号品質がアンテナ素子1の信号品質よりも劣化する様子を示している。すなわち、アンテナ素子間の所望信号電力差が大きく、干渉波の影響に偏りがある場合にアダプティブアレー信号処理を適用すると、干渉抑制効果があまり働かず、また重み計算の収束も不完全となって、結果的に信号品質が劣化してしまう場合があることを意味している。
アダプティブアレーが効果的に機能しない上記の電波状態は、特に、SDMAを採用した無線通信システムにおいて発生しやすい。図6は、SDMAを採用した無線通信システムにおいて頻発する、アダプティブアレー信号処理に適さない電波状態の例を示している。
図6において、基地局110は、端末112及び端末114と同時にSDMAによる通信を行っている。基地局110は、端末112のアンテナ素子116に対してメインローブを向け、端末114に対してはヌルが向くように、実線で示されるビーム120を形成している。同様に、基地局110は、端末114に対してメインローブを向け、端末112のアンテナ素子116に対してはビーム122のヌルが向くように、破線で示されるビーム122を形成している。
しかし、基地局110は、端末114に対してビーム122を形成する際に、端末112のもう一方のアンテナ素子118への干渉の影響を考慮していない。そのため、アンテナ116への到来波では、ビーム120による所望波が大半を占めるのに対し、アンテナ素子118への到来波124では、ビーム122による干渉波等の占める割合がビーム120による所望波の占める割合を上回ってしまうという状況が起こり得る。すなわち、SDMAを採用した図6のような無線通信システムでは、所望信号電力についてはアンテナ素子118よりアンテナ素子116の方が大きく、干渉信号電力については、アンテナ素子116よりアンテナ素子118の方が大きいといった、図5(c)に示されるようなアダプティブアレー信号処理に適さない電波状態が形成される場合が発生しやすいという問題があった。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複雑な電波伝搬環境において、適切な重み係数制御方法を提供し、受信信号品質を改善することのできる無線受信装置及び無線受信方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る無線受信装置は、複数のアンテナ素子を含むアダプティブアレーアンテナ部を備え、前記各アンテナ素子による受信信号のレベルに基づいて所定の決定方法により動的に決定される重み係数に基づき、前記各アンテナ素子による受信信号を重み付け合成する無線受信装置において、前記各アンテナ素子による所望信号の受信状態を評価する受信状態評価手段と、前記受信状態評価手段による評価結果に応じて前記各アンテナ素子の重み係数の決定方法を前記所定の決定方法から変化させる重み係数決定方法変化手段と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、複雑な電波伝搬環境において、適切な重み係数制御方法を提供し、受信品質を改善することができる。
また、前記受信状態評価手段は、前記各アンテナ素子により受信される所望信号と干渉信号との受信レベルの大きさの違いを示す情報を生成し、該情報に応じて、前記各アンテナ素子による所望信号の受信状態を評価してもよい。
また、前記受信状態評価手段は、前記各アンテナ素子による所望信号の受信レベルに応じて、前記各アンテナ素子による所望信号の受信状態を評価してもよい。
また、前記重み係数決定方法変化手段は、前記受信状態評価手段による評価結果に応じて、前記受信状態評価手段による評価結果に基づいて選択される1又は複数の前記アンテナ素子に対して、残りの前記アンテナ素子よりも大きな値の重み係数を決定してもよい。
なお、上記いずれかの決定方法で前記各アンテナ素子の重み係数を順次決定するとともに、各決定される重み係数を補間してなる補間済み重み係数を用いて、前記各アンテナ素子による受信信号を重み付け合成する合成手段、をさらに含む構成をとってもよい。
また、本発明に係る無線受信方法は、複数のアンテナ素子を含むアダプティブアレーアンテナ部を備え、前記各アンテナ素子による受信信号のレベルに基づいて所定の決定方法により動的に決定される重み係数に基づき、前記各アンテナ素子による受信信号を重み付け合成する無線受信方法において、前記各アンテナ素子による所望信号の受信状態を評価する受信状態評価ステップと、前記受信状態評価ステップによる評価結果に応じて前記各アンテナ素子の重み係数の決定方法を前記所定の決定方法から変化させる重み係数決定方法変化ステップと、を含むことを特徴とする。
また、前記受信状態評価ステップは、前記各アンテナ素子により受信される所望信号と干渉信号との受信レベルの大きさの違いを示す情報を生成し、該情報に応じて、前記各アンテナ素子による所望信号の受信状態を評価してもよい。
また、前記受信状態評価ステップは、前記各アンテナ素子による所望信号の受信レベルに応じて、前記各アンテナ素子による所望信号の受信状態を評価してもよい。
また、前記重み係数決定方法変化ステップは、前記受信状態評価ステップによる評価結果に応じて、前記受信状態評価ステップによる評価結果に基づいて選択される1又は複数の前記アンテナ素子に対して、残りの前記アンテナ素子よりも大きな値の重み係数を決定してもよい。
なお、上記いずれかの決定方法で前記各アンテナ素子の重み係数を順次決定するとともに、各決定される重み係数を補間してなる補間済み重み係数を用いて、前記各アンテナ素子による受信信号を重み付け合成する合成ステップ、をさらに含んでもよい。
以下、本発明を実施するための一形態(以下、実施形態という)を、図に従って説明する。
図1は、本発明に係る無線受信装置の一実施形態の構成を示す図である。本発明は、複数のアンテナ素子を含むアダプティブアレーアンテナ部を備える無線受信装置に関するが、説明の便宜上、本実施形態ではアンテナ素子が2本のみ(アンテナ素子210,212)の場合を例にとって説明する。
アンテナ素子210,212による受信信号は、それぞれ周波数変換部214,216にてRF信号からベースバンド信号x,xに変換される。変換されたベースバンド信号x,xは、重み付け合成部218に入力され、重み付け合成部218はベースバンド信号x,xと、後述する受信重み生成部222から入力される重み係数W,Wとをそれぞれ乗算し、乗算結果を合算する。図2に、重み付け合成部の構成例を示す。データ受信部220は重み付け合成部218からの出力信号からデータを検波し、例えば、データを利用するユーザアプリケーション等に当該データを出力する。
仮に、受信重み生成部222が、各アンテナ素子による受信信号のレベルに基づいて、所定の重み演算方法により動的に各アンテナ素子の重み係数を決定する機能のみを有するとすれば、上述のアンテナ素子210,212、周波数変換部214,216、重み付け合成部218、データ受信部220、受信重み生成部222までの構成は、従来のアダプティブアレーアンテナの構成と同様である。ここで、既知の重み演算方法とは、最急降下法:LMS(Least Mean Square)、再帰的最小二乗法:RLS(Recursive Least-Squares)、サンプル値を用いた直接解法:SMI(Sample Matrix Inversion)等のことをいう。
本実施形態は、上記既知の重み演算方法を備える従来のアダプティブアレーアンテナにおいて、各アンテナ素子による所望信号の受信状態を評価する受信状態評価部227と、受信状態評価手段による評価結果に応じて各アンテナ素子の重み係数の決定方法をLMS、RLS、SMI等の所定の決定方法から変化させる重み係数決定方法変化手段として機能する受信重み生成部222を含むことを特徴としている。
図1において、受信状態評価部227は、受信信号電力測定部228、所望信号電力測定部230、及び判断部232から構成される。判断部232は、受信信号電力測定部228及び所望信号電力測定部230にて測定されたアンテナ素子210,212の受信信号電力及び所望信号電力に基いて、アンテナ素子210,212の受信状態を評価し、評価結果を受信重み生成部222に出力する。また、判断部232による評価結果に応じて、各アンテナ素子の重み係数を所定の決定方法から変化させる重み係数決定方法変化手段として機能する受信重み生成部222は、通常重み生成部224及び固定重み生成部226から構成される。
周波数変換部214,216によって変換されたベースバンド信号x,xは、重み付け合成部218に入力されると同時に、受信信号電力測定部228、及び所望信号電力測定部230にも入力される。受信信号電力測定部228及び所望信号電力測定部230は、入力されたベースバンド信号x,xから、受信信号及び所望信号の電力を後述する方法によりそれぞれ測定し、測定結果を判断部232へ出力する。なお、受信信号には所望信号以外に干渉信号や熱雑音等が含まれるため、受信信号電力測定部228は、信号が干渉信号か所望信号かを区別することなく、アンテナ素子210,212の受信信号全体の電力を測定する。
ベースバンド信号x,xがA/Dコンバーターによりデジタル化された場合に、サンプル番号nにおける受信信号はx(n),x(n)と表すことができる。受信信号電力測定部228は、あるサンプル区間NからN+N−1(Nは区間の開始サンプル番号、N+N−1は区間の終了サンプル番号)までの平均信号電力を計算し、この平均信号電力をそれぞれアンテナ素子210,212の受信信号電力L,Lとする。
Figure 0004684068
*は複素数共役である。
所望信号電力測定部230は、アンテナ素子210,212が受信した所望信号電力D,Dを測定する。x(n),x(n)には、所望信号の他に干渉信号等も含まれているが、所望信号のみの平均電力を検出するためには、受信信号の既知部分が参照信号として必要となる。一般的なデジタル通信システムでは、信号をフレーム(システムによってはスロットとも呼ぶ)単位で受信するが、通常、受信信号フレームの中には、UW(Unique Word)と呼ばれる既知部分(トレーニングシーケンスと呼ぶ場合もある)が設定されている。図3(a)にUWを1つ含む受信信号フレームの例を示す。この既知部分UWを参照信号として利用すれば、所望信号のみの電力を検出することができる。サンプル番号nにおけるUWの受信信号をUW(n)と表せば、あるサンプル区間NからN+N−1までのアンテナ素子210,212の受信信号電力D,Dは、以下の式から求められる。
Figure 0004684068
所望信号電力の計算をUW区間全体において行うものとすると、NはUW区間の開始サンプル番号、N+N−1はUW区間の終了サンプル番号となる。このように、平均信号電力の計算区間(N〜N+N−1)は、具体的な無線通信システムに応じて適宜設定される。
判断部232は、上記方法で得られた受信信号電力及び所望信号電力に基づいて、アンテナ素子210,212による所望信号の受信状態を評価し、評価結果を受信重み生成部222へ出力する。所望信号の受信状態の評価は、アンテナ素子210,212により受信される所望信号と干渉信号の受信レベルの大きさの違いを示す比や差等の情報や、所望信号の受信レベル等に基づいて行う。なお、受信信号電力には、所望信号電力の他に干渉信号や熱雑音等に関する電力も含まれているが、仮に熱雑音等が無視できるとすれば、受信信号電力と所望信号電力との差から干渉信号電力を求めることができる。
判断部232の出力する評価結果には、アダプティブアレーによる信号処理が適切である場合は、通常重み生成部224を選択すべき旨の情報が、そうでない場合は固定重み生成部226を選択すべき旨の情報が含まれる。また、固定重み生成部226により重み係数を決定することになった場合、評価結果には、上記情報に加えて、他のアンテナ素子に対して大きな重み係数を与える1又は複数のアンテナ素子を特定するための情報がさらに含まれる。
例えば、アンテナ素子210による所望信号の受信状態は良いがアンテナ素子212の受信状態は悪い場合において、アダプティブアレーによる信号処理は適切ではないと判断されると、判断部232からは、固定重み生成部226により重み係数を生成する旨と大きな重み係数を付与すべきアンテナ素子210を特定する番号を含む情報が出力される。
受信重み生成部222は、ベースバンド信号x,x、重み付け合成部の出力信号、及び参照信号を用い、さらに判断部232の評価結果に従って、受信状況に適したアンテナ素子210,212の重み係数をそれぞれ決定する。すなわち、アダプティブアレーによる信号処理が適切である場合は、通常重み生成部224を選択し、そうでない場合は固定重み生成部226を選択する。
判断部232から、通常重み生成部224により重み係数を生成すべき旨が指示された場合は、アダプティブアレー信号処理による通常の重み決定手段により、各アンテナ素子の重み係数を動的に決定する。すなわち、通常重み生成部224は、LMS、RLS、SMI等の既知の重み演算方法により各アンテナ素子の重み係数を決定する。
一方、判断部232から、固定重み生成部226により重み係数を生成すべき旨が指示された場合は、評価結果に含まれるアンテナ素子を特定する情報に従って、指定されたアンテナ素子に対して他のアンテナ素子よりも大きな値の重み係数を設定する。例えば、受信状態の良いアンテナ素子210には1を、受信状態の悪いアンテナ素子212には0を設定する。
受信重み生成部222は、判断部232からの評価結果に応じて、通常重み生成部224又は固定重み生成部226のいずれかにより、アンテナ素子210,212の重み係数W,Wを決定した後、重み付け合成部218に出力する。重み付け合成部218以降の処理は、上述した通りである。
以下、図4に従って、本実施形態における判断部232の具体的な処理フローを説明する。ここで、I,Iは、それぞれ受信信号電力と所望信号電力との差から求めたアンテナ素子210,212における干渉信号電力である。なお、熱雑音等の影響は無視できるものと仮定する。また、アンテナ素子210の所望信号電力Dはアンテナ素子212の所望信号電力Dよりも大きいものと仮定する。
はじめに、アンテナ素子210における干渉信号電力Iと所望信号電力Dの比を求め、所定の閾値Th未満であるかどうかを判断する(S300)。S300の条件が成立しない場合、すなわち、I/DがTh以上である場合は、アンテナ素子210において干渉波の影響が大きいため、アダプティブアレー信号処理による干渉抑圧効果が期待できると判断して、通常重み生成部224による重み演算を選択する(S306)。例えば図5では、(a)のケースが、通常重み生成部224の選択される本ケースに該当する。
S300の条件が成立する場合、すなわち、I/DがTh未満である場合は、アダプティブアレーによる信号処理が適当でない場合があるとして、第2の条件を判断する。すなわち、アンテナ素子210の干渉信号電力Iとアンテナ素子212の干渉信号電力Iとの比、及び、アンテナ素子212の所望信号電力Dとアンテナ素子210の所望信号電力Dとの比を求め、その各値と所定の閾値Th,Thとの大小を比較する(S302)。ここで、I/IがTh以上、又はD/DがTh以上である場合は、干渉波の影響がアンテナ素子210,212ともに小さいため、あるいはアンテナ素子210,212ともに所望信号の受信状態が良いため、アダプティブアレー信号処理による所望波合成効果が期待できると判断して、通常重み生成部224による重み演算を選択する(S306)。例えば図5では、(b)のケースが、通常重み生成部224の選択される本ケースに該当する。
S300とS302の条件が共に成立する場合は、アダプティブアレーによる信号処理は適切でないと判断して、固定重み生成部226による重み設定を選択する(S304)。ここで、アンテナ素子210はアンテナ素子212に比べて所望信号の受信状態が十分に良いため、判断部232は、アンテナ素子210には大きな重み係数を、アンテナ素子212には小さな重み係数を設定する旨の評価結果を生成する。当該評価結果を受けた受信重み生成部222は、固定重み生成部226を通じて、例えば、アンテナ素子210の重み係数を1に、アンテナ素子212の重み係数を0に設定する。図5では、(c)のケースが、固定重み生成部226の選択される本ケースに該当する。
以上に述べた無線受信装置によれば、複雑な電波伝搬環境において、特に、SDMA無線通信システムにおいて、適切な重み係数制御方法を提供することができ、受信信号品質を改善することができる。これにより、無線受信システムのスループットが改善されるため、各端末が基地局を占有する時間が軽減され、システムの利用者収容能力が向上する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、受信信号フレーム中に1つのUWが含まれる場合を示したが、受信信号フレームの中に2つ以上のUWが含まれる場合でも、同様の重み係数制御が可能である。例えば、図3(b)に示すように、受信信号フレーム中にUWが2つ含まれる場合、まず、UW区間毎に、図4に示すような条件判断を行って各アンテナ素子の重み係数を決定する。次に、受信重み生成部222又は重み付け合成部218にて、当該各決定された重み係数を補間し、当該補間済み重み係数を用いて当該受信フレーム区間内の受信信号を重み付け合成する構成をとることも可能である。
このように、1受信信号フレームにおける2以上の所定区間に基づいて決定された補間済み重み係数を用いることにより、1つの受信信号フレーム内で各アンテナ素子による所望信号の受信状態が大きく変化するような無線受信システムにおいて、より適切な重み係数制御が可能となる。
また、上記実施形態では、説明の便宜上、アンテナ素子が2本のみ(アンテナ素子210,212)の場合を示したが、アレーアンテナ部に複数本のアンテナ素子を含む場合にも、本発明は適用可能である。この場合、例えば、複数のアンテナ素子のうち、所望信号電力が最も大きいのアンテナ素子及び2番目に大きいアンテナ素子を選び、それぞれの平均信号電力をL,D,I及びL,D,Iとして、図4に示す条件判断を行うように構成してもよい。
これにより、例えば、複数のアンテナ素子のうち1本だけ飛び抜けて所望信号の受信状態が良いアンテナ素子がある状態であって、アダプティブアレー信号処理の適さない場合に、当該アンテナ素子の重み係数を1とし、残りのアンテナ素子の重み係数を0とすることで、当該受信状態の良い1本のアンテナ素子による受信信号のみを用いて信号処理を行うという制御も可能となる。
本発明に係る無線受信装置の一実施形態の構成を示す図である。 重み付け合成部の構成例を示す図である。 (a)は、UWを1つ含む受信信号フレームの例を示す図であり、(b)は、UWを2つ含む受信信号フレームの例を示す図である。 判断部の処理手順を示すフローチャートである。 各アンテナ素子の所望信号や干渉信号の受信レベルに応じて、アダプティブアレーによる出力信号の品質が変化する様子を示す図である。 SDMAを採用した無線通信システムにおいて頻発する、アダプティブアレー信号処理に適さない電波状態の例を示す図である。
符号の説明
110 基地局、112,114 端末、116,118 アンテナ素子、120,122 ビーム、124 アンテナ素子118への到来波 210,212 アンテナ素子、214,216 周波数変換部、218 重み付け合成部、220 データ受信部、222 受信重み生成部、224 通常重み生成部、226 固定重み生成部、227 受信状態評価部、228 受信信号電力測定部、230 所望信号電力測定部、232 判断部。

Claims (6)

  1. 複数のアンテナ素子と、
    前記複数のアンテナ素子のうち第1のアンテナ素子により受信される干渉信号の電力と前記第1のアンテナ素子により受信される所望信号の電力と比が第1の閾値未満であり、かつ前記第1のアンテナ素子により受信される干渉信号の電力と前記複数のアンテナ素子のうち第2のアンテナ素子により受信される干渉信号の電力との比が第2の閾値未満であり、かつ前記第1のアンテナ素子により受信される所望信号の電力と前記第2のアンテナ素子により受信される所望信号の電力との比が第3の閾値未満である場合に、前記複数のアンテナ素子による所望信号の受信状態がアダプティブアレーによる信号処理に適さないと判断する受信状態評価手段と、
    前記受信状態評価手段による評価結果に応じて、前記複数のアンテナ素子それぞれの重み係数を、所定のアダプティブアレー信号処理により動的に決定する方法および前記複数のアンテナ素子の一部に対して他のアンテナ素子よりも大きな重み係数を与える方法のいずれかにより決定する受信重み生成手段と、
    前記受信重み生成手段により決定される重み係数を用いて、前記複数のアンテナ素子それぞれによる受信信号を重み付け合成する重み付け合成手段と、
    を含むことを特徴とする無線受信装置。
  2. 請求項に記載の無線受信装置において、
    前記受信重み生成手段は、前記受信状態評価手段により前記複数のアンテナ素子による所望信号の受信状態がアダプティブアレーによる信号処理に適さないと判断された場合に、他のアンテナ素子より所望信号の電力が大きい前記複数のアンテナ素子の一部に対して該他のアンテナ素子よりも大きな値の重み係数を与える、
    ことを特徴とする無線受信装置。
  3. 請求項1又は2に記載の無線受信装置において、
    前記受信重み生成手段は、受信フレームに含まれる2つ以上の既知信号区間毎に前記いずれかの方法で前記複数のアンテナ素子それぞれの重み係数を決定し、
    前記重み付け合成手段は、前記受信重み生成手段により前記既知信号区間毎に決定される重み係数を補間してなる補間済み重み係数を用いて、前記複数のアンテナ素子それぞれによる前記受信フレーム内の受信信号を重み付け合成する、
    ことを特徴とする無線受信装置。
  4. 複数のアンテナ素子を備えた無線受信装置による無線受信方法において、
    前記複数のアンテナ素子のうち第1のアンテナ素子により受信される干渉信号の電力と前記第1のアンテナ素子により受信される所望信号の電力と比が第1の閾値未満であり、かつ前記第1のアンテナ素子により受信される干渉信号の電力と前記複数のアンテナ素子のうち第2のアンテナ素子により受信される干渉信号の電力との比が第2の閾値未満であり、かつ前記第1のアンテナ素子により受信される所望信号の電力と前記第2のアンテナ素子により受信される所望信号の電力との比が第3の閾値未満である場合に、前記複数のアンテナ素子による所望信号の受信状態がアダプティブアレーによる信号処理に適さないと判断する受信状態評価ステップと、
    前記受信状態評価ステップでの評価結果に応じて、前記複数のアンテナ素子それぞれの重み係数を、所定のアダプティブアレー信号処理により動的に決定する方法および前記複数のアンテナ素子の一部に対して他のアンテナ素子よりも大きな重み係数を与える方法のいずれかにより決定する受信重み生成ステップと、
    前記受信重み生成ステップで決定される重み係数を用いて、前記複数のアンテナ素子それぞれによる受信信号を重み付け合成する重み付け合成ステップと、
    を含むことを特徴とする無線受信方法。
  5. 請求項に記載の無線受信方法において、
    前記受信重み生成ステップでは、前記受信状態評価ステップで前記複数のアンテナ素子による所望信号の受信状態がアダプティブアレーによる信号処理に適さないと判断された場合に、他のアンテナ素子より所望信号の電力が大きい前記複数のアンテナ素子の一部に対して該他のアンテナ素子よりも大きな値の重み係数を与える、
    ことを特徴とする無線受信方法。
  6. 請求項4又は5に記載の無線受信方法において、
    前記受信重み生成ステップでは、受信フレームに含まれる2つ以上の既知信号区間毎に前記いずれかの方法で前記複数のアンテナ素子それぞれの重み係数を決定し、
    前記重み付け合成ステップでは、前記受信重み生成ステップで前記既知信号区間毎に決定される重み係数を補間してなる補間済み重み係数を用いて、前記複数のアンテナ素子それぞれによる前記受信フレーム内の受信信号を重み付け合成する、
    ことを特徴とする無線受信方法。
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