JP4682216B2 - 高圧放電ランプ、それを用いたランプユニットおよびそのランプユニットを用いた投射型画像表示装置 - Google Patents

高圧放電ランプ、それを用いたランプユニットおよびそのランプユニットを用いた投射型画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、高圧放電ランプ、それを用いたランプユニットおよびそのランプユニットを用いた投射型画像表示装置に関するものである。
液晶プロジェクタ等の投射型画像表示装置の光源には、点光源に近く、かつ高輝度で、高演色な光源として、例えばショートアーク型の高圧水銀ランプが広く用いられている。
図13(a)は、一般的なショートアーク型の高圧水銀ランプの発光管141の構成を示す正面断面図である。発光管141は、その容器141aが石英ガラスからなり、管中央部に略回転楕円体形状の発光部142、この両側からそれぞれ外方向に延在するように連設された略円柱体形状の封止部143,144とを有している。
発光部142内には、封入物として発光物質となる水銀(図示せず)等が封入され、かつ一対のタングステン製の電極145,146の一端部側が互いに対向して配置され、放電空間147が形成されている。
そして、この電極145,146の一部を構成する電極棒145a,146a(横断面が円形)の他端部には、長方形をした帯状のモリブデン製の金属箔148,149が溶接され接合されている。
ここで、封止部143,144には、電極棒145a,146aの他端側の一部が封着され、埋め込まれている。もっとも、電極棒145a,146aが埋め込まれているといっても、封止部143,144に位置する電極棒145a,146aにおいて、その外周面全体が石英ガラスと密着しているわけではない。つまり、電極棒145a,146aの外周面のある領域を見たときに、その外周面において一部は石英ガラスと密着しているものの、残りは不可避的に石英ガラスと密着せず、発光部142に封入された封入物が入り込める程度の微小な隙間が形成されてしまう。特に、図13(b)の要部拡大断面図に示すように、電極棒145a(,146a)と金属箔148(,149)とが重なった領域では前記隙間よりも少し大きな隙間Xが形成されてしまう。
そこで、一般的に肉厚が20[μm]と肉薄化された金属箔148,149を封止部143,144に用いることにより、封止過程において、上記したような隙間を皆無にし、封止部143,144における気密性を確保している。また、肉薄化された金属箔148,149を用いることにより、封止部143,144の構成材料である石英ガラスとの熱膨張係数の差に起因する応力を緩和することができ、その領域において微小なクラックが発生するのを抑えている。
ところが、このような金属箔148,149とは異なり、電極棒145a,146aや電極棒145a,146aと金属箔148,149との接合部分では、封止過程において、上記したような石英ガラスとの熱膨張係数の差に起因する応力を緩和することはできず、その領域において微小なクラックが発生する。この状況だけでは単に微小なクラックが発生したに過ぎないが、特に水銀の封入量を増やし(例えば0.15mg/mm以上)、点灯時における蒸気圧を高めてより高輝度化等を狙った高圧水銀ランプにおいて、わずかに発生した微小クラックが起点となり、点灯時における高い蒸気圧による応力が加えられて成長していき、最終的に封止部143,144の破損に至ることがあった。
そこで、従来、この種の封止部143,144の破損を抑制するために、具体的には当該隙間Xを小さくする、あるいは除去するために、金属箔において、電極棒と接合される部分を小幅化し、その小幅化された金属箔の部分を電極棒の外周面に部分的に巻き付けて溶接によって接合する手段が提案されている(例えば特許文献1参照)。
さらには、電極棒のうち、封止部内であって金属箔と接合されている側の端部に金属製の円筒部材又は金属コイルを嵌め込み、電極棒と石英ガラスとの間で緩衝材として熱膨張係数の差に起因する応力を緩和させる手段も提案されている(例えば特許文献2,3)。その際、金属箔の端部のうち、電極棒と接合されている側の端部を小幅化し、この小幅化した部分とともに電極棒と金属箔との接合部分が円筒部材又は金属コイルによって覆われる。
特開2003−257373号公報 特開2001−189149号公報 特開2003−187747号公報
確かに上記した従来の前者の手段によれば、封止部143,144の破損が抑制される傾向にあることは確認されたものの、確率的には100本に数本というわずかではあるが累積点灯時間の初期段階において、例えば製造プロセスのエージング中において封止部143,144の破損が見られた。
また、後者の円筒部材又は金属コイルを嵌め込む手段においても、封止部における電極棒と金属箔との接合部分及びその周辺での破損が抑制される傾向にあることは確認されたものの、小幅化した金属箔と電極棒との接合は、実質的に線部材同士の接合となり、その作業に困難性が増すばかりではなく、円筒部材又は金属コイルの嵌め込み作業時に金属箔が変形したり、小幅化した接合部分で箔切れを起こしたりするおそれがあり、現実的ではない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、封止部の破損を抑制し長寿命化を図るに当たり、特に累積点灯時間の初期段階において封止部の破損を確実に抑制することができ、しかも電極等の各部材の組み立てが容易であり、また金属箔の変形や箔切れ等の不良の発生を抑えることができる高圧放電ランプ、それを用いたランプユニット、およびそのランプユニットを用いた投射型画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明に係る高圧放電ランプは、ガラス製の容器の内部に電極が配置された発光管を備え、前記発光管は内部に封入物が封入され、かつ放電空間が形成されている発光部と、この発光部に連設された封止部とを有し、前記電極は、端部が金属箔に重ねられた状態で接合された電極棒を有すると共に、当該電極棒には、切欠部を有するスリーブ状の金属製の被覆箔が、前記電極棒と前記金属箔との接合部分を含むそれぞれの接触部分に前記切欠部が位置するように、前記金属箔と重ねられた部分の少なくとも一部にまで嵌め込まれ、当該被覆箔が嵌め込まれた状態で、前記被覆箔及び前記金属箔が前記封止部に封着されている。
ここで、「当該電極棒には、切欠部を有するスリーブ状の金属製の被覆箔が、前記電極棒と前記金属箔との接合部分を含むそれぞれの接触部分に前記切欠部が位置するように、前記金属箔と重ねられた部分の少なくとも一部にまで嵌め込まれ」とは、前記接触部分が切欠部にあれば良く、スリーブ状の被覆箔における金属箔側の端から電極棒が突出するように嵌め込まれていてもよいし、逆に、電極棒における金属箔側の端がスリーブ状の被覆箔内に位置するように嵌め込まれていてもよい。
また、「前記被覆箔及び前記金属箔が前記封止部に封着されている」とは、上述した電極棒の金属箔側の端がスリーブ状の金属箔から突出している場合は、当該電極棒の端も封止部に封着された構成や、電極棒の切欠部内に位置している部分(露出している部分)が封止部に封着された構成、電極棒の金属箔側の端部が例えばカバー部等で覆われている場合に電極棒の端部が封止部に封着されていない構成を含む概念である。
また、前記電極棒と前記被覆箔との間には固着部分がない。
ここで「固着部分」とは、スリーブ状の被覆箔が電極棒に嵌め込まれた状態において、電極棒とスリーブ状の被覆箔とが例えば溶接によって溶着された部分、またはその他の接合手段によって固着された部分を示す。したがって、「電極棒と被覆箔との間には固着部分がない」とは、そのような溶着(固着)された部分が存在していないことを意味する。
また、前記被覆箔の前記金属箔側の端部は、前記電極棒の前記金属箔と接合されている側の縁に係止するように曲げられ、あるいは、前記被覆箔の一部が、前記電極棒と前記金属箔とが重ねられた領域において前記電極棒と前記金属箔との間の隙間に挟み込まれている。
さらに、前記被覆箔は、モリブデン、ニオブ、レニウム、タンタルおよびタングステンのうちのいずれか1種、またはそれを主成分とする合金からなり、あるいは、前記被覆箔には、前記電極棒と前記金属箔との接合部分に対して、前記金属箔側から被覆するカバー部が形成されている。
また、前記電極棒の主形状は略円柱体状であり、前記電極棒の他端部は、前記電極棒の長手方向に対して垂直に切った断面が略半円形状を有している構成を備えている。
本発明係るランプユニットは、上記構成の高圧放電ランプと、凹面の反射面を有する反射鏡とを備え、前記反射鏡内に前記高圧放電ランプが組み込まれ、前記高圧放電ランプからの射出光が前記反射面により反射されるように構成されている。
本発明に係る投射型画像表示装置は、上記構成のランプユニットと、前記ランプユニットからの照明光が変調して光学像を形成する光学ユニットと、前記光学像を拡大投射する投射装置とを備えている。
本発明によれば、封止部の破損を抑制し長寿命化を図るに当たり、特に累積点灯時間の初期段階において封止部の破損を確実に抑制することができる。しかも電極等の各部材の組み立てが容易であり、また金属箔の変形や箔切れ等の不良の発生を抑えることができる。
以下、本発明の最良な実施の形態について、図面を用いてその詳細を説明する。なお、説明に使用する各図面は、構成部品及び構成部品間の縮尺は統一しておらず、また、図3〜図6、特に図4においては、スリーブ状の金属箔の端(具体的には符号「12c」である。)の位置等は、切欠部を説明するために、他の図面と異なる。
(第1の実施形態)
1.発光管の構成
図1に、本発明の第1の実施形態である定格電力300[W]の高圧水銀ランプの発光管1の構成を示す。
この発光管1は、ガラス製(例えば石英ガラス)の容器1aの内部に電極5,6が配置されてなり、管中央部の略回転楕円体形状の発光部2と、この両側からそれぞれ外方向に延在するように連設された略円柱体形状の封止部3,4とを有する。また、この発光管1内には、発光物質である水銀(Hg)と、始動補助用の希ガスである例えばアルゴンガス(Ar)と、ハロゲンサイクル作用のための例えば臭素(Br)とがそれぞれ所定量封入されている。封止部3,4は、公知のシュリンクシール法によって封止されている。
なお、一例として、発光部2の中央部における内径φai(図1参照)を5[mm]、同じく外径φao(図1参照)を12[mm]、内容積を0.1[cc]とした。また、水銀の封入量は0.15[mg/mm]以上0.35[mg/mm]以下の範囲内で例えば0.35[mg/mm]、アルゴンガスの封入量は30[kPa](25[℃])、臭素の封入量は0.5×10−3[μmol]とした。
発光部2内には、一対の電極5,6の一端部側が互いに対向して配置され、放電空間11が形成されている。この一対の電極5,6は、例えばタングステン(W)から構成され、電極5,6間の距離Ld(図1参照)は、0.5[mm]以上2.0[mm]以下の範囲内、例えば1.2[mm]とした。
電極5,6は、一端部側が放電空間11に位置し、他端部側が封止部3,4に気密に封着された長方形の帯状の金属箔7,8を介して外部リード線9,10の一端部に接続されている。なお、外部リード線9,10の他端部は封止部3,4の端面から外部に突出しており、図示していない電力供給線または口金等に接続される。
電極5,6は、電極棒5a,6aと電極コイル5b,6bとを有している。電極棒5a,6aは、その一端部が放電空間11に位置し、他端部が上述の金属箔7,8に例えば溶接によって接合され、電極コイル5b,6bは、電極棒5a,6aの一端部に取り付けられている。なお、電極棒5a,6aは、その横断面が例えば略円形をした略円柱体状をしている。
発光管1の片側半分の正面断面図を図2に示す。発光管1の残る半分も同じ構成を有している。
図2に示すように、電極棒5aと金属箔7とが溶接によって接合される際、電極棒5aの他端部が、1.0[mm]以上1.5[mm]以下の範囲内、例えば、1.2[mm]程度、金属箔7に重ねられた状態(図2中、長さLtに亘る領域)で溶接されている。
ここで、図1および図2に示すように、電極棒5a,6aのうち、封止部3,4に埋め込まれた部分(図2中、長さLasに亘る領域)の少なくとも一部にはスリーブ状の金属製の被覆箔12,13が嵌め込まれている。
図3の(a)は、被覆箔12の切欠部12aがある側から当該被覆箔12を見た図であり、(b)は被覆箔12が嵌め込まれた電極棒5aを切欠部が形成されている側から見た拡大図である。
図4は、電極棒5aと金属箔7との接合部分の拡大斜視図であり、図5は図4のX方向から見た図であり、図6は図4のY方向から見た図である。
なお、もう一つの電極棒6aについても、図4から図6に示す電極棒5aと同じ構成を有している。
図3の(a)に示すように、被覆箔12(,13)は、電極棒5a,6aを被覆したときに、電極棒5a,6aと金属箔7(,8)との接触部分(この接触部分には、電極棒5a,6aと金属箔7,8との接合部分が含まれる。)に対応する部分(電極コイル5b,6bと反対側の端部である。)に切欠部12a(,13a)が形成されている。
この被覆箔12には、切欠部12a(,13a)が、電極棒5a(,6a)と金属箔7(,8)との接合部分(溶接部分)を含むそれぞれの接触部分に位置するように、被覆箔12(,13)が電極棒5a(,6a)に嵌め込まれている。つまり、図2及び図4に示すように、電極棒5a(,6a)における金属箔7(,8)との重なり部分にまで被覆箔12(,13)が嵌め込まれている。
そして、電極棒5a,6aに被覆箔12,13が嵌め込まれた状態においては、電極棒5a,6aと被覆箔12,13との間には例えば溶接による溶着部分等の固着部分がなく、被覆箔12,13は全域に亘って機械的な伸張性を有することとなる。
図2に示す場合の具体例として、Lasは2.5[mm]以上4.0[mm]以下の範囲内、例えば3.8[mm]に設定されており、そのうちの被覆箔12,13で覆われた領域の長さLmaは3.5[mm]に設定されている。被覆箔12,13で覆われた長さLmaは電極棒5a,6aの他端(金属箔7,8と接合されている側の端)を起点とし、他端から一端側へ3.5[mm]離れた位置に亘る領域の長さを示している。ここでは、電極棒5a,6aの他端と被覆箔12,13の他端とが略面一となるように、電極棒5a,6aの他端部が被覆箔12,13によって被覆されている。
被覆箔12,13は、厚さが10[μm]以上40[μm]以下の範囲内、例えば20[μm]のシート状の箔を電極棒5a,6aに嵌め込めるように、例えば一重に巻いたものからなる。
2.封止部について
発光管1は、容器1a内に電極5,6を所定位置に配した状態で、容器1aがシュリンクシール法により封止されてなる。具体的には、電極5,6(電極コイルと電極棒とからなる)、金属箔7,8及び外部リード線9,10をそれぞれ接合したもの(電極構成体ともいう。)が、容器1aの封止部3,4に相当する部分により封着される。
電極5,6の金属箔7,8への接合は、一端に電極コイル5b,6bが取り付けられた電極棒5a,6aに被覆箔12,13を嵌め込み、電極棒5a,6aの他端部を金属箔7,8に重ねた状態で、両者を溶接することで行われる。 この溶接の際は、電極棒5a,6aに嵌め込まれた被覆箔12,13は、金属箔7,8との溶接予定位置から離れた電極コイル5b,6b側に位置している。
そして、被覆箔12,13を、電極棒5a,6aと金属箔7,8との接合部分を覆うように、電極棒5a,6a上を金属箔7,8側へと移動させる。このとき、被覆箔12,13に切欠部12a,13aが形成されているので、この切欠部12a,13aがちょうど溶接部分となるように移動させることで、容易に、電極棒5a,6aの他端部及び金属箔の一端部(電極コイル5b,6bに近い側の端部)を被覆することができる。これにより、電極5,6の金属箔7,8への接合が完了する。
最後に、外部リード線9,10を金属箔7,8の他端部(電極棒5a,6aが接合している側と反対側の端部)に溶接して電極構成体が完成する。
なお、ここでの電極構成体の組み立ては、あくまでも一例であり、例えば、電極コイルが取着されていない電極棒を金属箔に溶接し、その後、被覆箔を電極棒に嵌め込み、電極コイルと電極棒に取着してもいいし、先に、金属箔と外部リード線とを溶接した後に、被覆箔が嵌め込まれた電極棒を金属箔に溶接してもよい。
以上のように、被覆箔12,13は電極棒5a,6aに対して嵌め込まれた状態であるので、つまり、両者が実質的に全周に亘って密着した状態であるので、それら金属面同士の摩擦抵抗によって、被覆箔12,13と電極棒5a,6aとを接合しなくとも、電極5,6(電極構成体)が封止されるまでの工程において、被覆箔12,13が電極棒5a,6aに対する所定位置から簡単にずれるようなことはない。このため、電極構成体の容器1aへの封着が容易に行うことができる。
また、電極棒5a,6aと金属箔7,8とを抵抗溶接等によって接合する場合、電極棒5a,6aの他端部も被覆箔12,13によって覆われていると、この被覆箔12,13も一緒に電極棒5a,6aや金属箔7,8と溶接されてしまい、その結果、電極棒5a,6aと被覆箔12,13との間に溶接によって溶着された固着部分が存在してしまう。
したがって、この問題をプロセスにおいて回避するためには、従来とは異なる煩雑なプロセスを要する。
そこで、このように被覆箔12,13に切欠部12a,13aを形成することにより、予め電極棒5a,6aにその他端部を覆わないようにスリーブ状の被覆箔12,13を嵌め込んでおき、電極棒5a,6aと金属箔7,8と抵抗溶接等によって接合した後に、切欠部12a,13aが電極棒5a,6aと金属箔7,8との接触部分に位置するように被覆箔12,13をずらすことにより、電極棒5a,6aのうち、被覆箔12,13が嵌め込まれた領域に電極棒5a,6aのうち、金属箔7,8と重ねられた領域を含む状態にすることができる。したがって、そのための煩雑なプロセスを要しない。
また、スリーブ状の被覆箔12,13を電極棒5a,6aと金属箔7,8との重ねられた領域にまで嵌め込む際、従来の技術(特許文献2,3)のように金属箔7,8のその端部を小幅化する必要は無い。したがって、電極棒5a,6aと金属箔7,8との接合作業は従来どおりであり、その困難性が増すことは無く、スリーブ状の被覆箔12,13を嵌め込む際に金属箔7,8が変形したり、またその接合部分で箔切れしたりするといった不良が抑えることができる。
3.被覆箔の製造について
被覆箔12,13は、一枚のシート状の箔を一重に巻きつけてスリーブ状に構成している。被覆箔12,13は、同じ製法で形成されるため、ここでは被覆箔12についての一例を説明する。
まず、切欠部12aに相当する部分を予め取り除いたシート状の箔を準備する。本実施の形態では、シート状の箔の一角が予め四角形状に取り除かれている(取り除かれている面積は切欠部12aの面積よりも大きい)。ここで、四角形状に取り除かれた後のシート状の箔において、取り除かれた部分に対応する端を符号「12e」、「2f」とする。
そして、上記シート状の箔を、その巻きつけ方向(巻きつけた後のスリーブ状の被覆箔12の軸心と直交する方向である。)の端12c,12d同士を重ねるようにスリーブ状に巻きつける。
これにより、図3の(a)に示すように、巻きつけ後の被覆箔の所定部位に、箔の端12d,12e,12fにより囲まれた部分に切欠部12aが形成される。
ここで、図3〜図6において、符号「12d」は、巻きつける前のシート状の箔において、箔をスリーブ状に巻きつける方向であって、取り除かれた部分のない側の端であり、符号「12c」は、箔をスリーブ状の巻きつける方向であって、取り除かれた部分がある側の端である。
4.効果
(1)クラック発生について
以上のように本発明の第1の実施の形態にかかる高圧水銀ランプの構成によれば、封止部3,4における石英ガラスと電極棒5a,6aとの間にスリーブ状の被覆箔12,13を介在させることにより、被覆箔12,13が機械的伸張性を有する緩衝部材として機能し、封止部3,4に加えられる電極棒5a,6aとの熱膨張係数の差による応力を大きく緩和(吸収)することができ、封止過程において、封止部4,5のその領域において微小クラックの発生自体を効果的に抑制することができる。とりわけ、電極棒5a,6aのうち、スリーブ状の被覆箔12,13が嵌め込まれた領域に、金属箔7,8と重ねられている領域を含むので、上述したように隙間X(図13参照)の領域に位置する電極棒5a,6aの部分では微小クラックのうち比較的大きなものが発生しやすいが、この比較的大きな微小クラックの発生も抑制することができる。
特に、電極棒5a,6aとスリーブ状の被覆箔12,13との間には固着部分がないために、被覆箔12,13全域において上記した機械的伸張性を確保することができ、微小クラックの発生を極めて顕著に抑制することができる。
その結果、特に累積点灯時間の初期段階において封止部3,4の破損を確実に抑制することができ、長寿命化を図ることができる。とりわけ、仮に水銀の封入量を増やし、点灯時における発光管1内の蒸気圧を高めたとして、これに起因する応力が発生したとしても、この応力も被覆箔12,13によって緩和することができ、微小クラックが発生したとしてもその成長を抑えることができ、封止部3,4が破損するのを確実に抑制することができる。
次に、本発明の第1の実施の形態にかかる高圧水銀ランプの作用効果を確認するための実験について説明する。
上記した本発明の第1の実施の形態における高圧水銀ランプ(以下、「本発明品1」という)について、後述する図8に示す完成されたランプユニットの形態で寿命試験を行い、発光管1の封止部3,4の破損の状況を観察した。
その結果として、図7に累積点灯時間100時間時点での封止部3,4の破損確率、および累積点灯時間2000時間での封止部3,4の破損確率をそれぞれ示す。具体的に図7には、全サンプルのうち、累積点灯時間100時間以内に封止部3,4が破損したものの本数と、累積点灯時間2000時間以内に封止部3,4が破損したものの本数とをそれぞれ示している。
また、比較のため、電極棒の他端部において電極棒とスリーブ状の被覆箔とが1箇所抵抗溶接によって溶接された、つまり電極棒と被覆箔との間に固着部分が1箇所存在する点を除いて本発明の第1の実施の形態における高圧水銀ランプと同じ構成を有している高圧水銀ランプ(以下、「比較品1」という)を作製し、本発明品1と同じようにランプユニットの形態で同じ条件で寿命試験を行った。その結果を同じく図7に示す。
なお、寿命試験では発光管1を水平状態で点灯させた。点灯条件は、定格電力300Wで周波数100Hzの矩形波電流によって定常点灯させ、点灯3時間、消灯0.5時間を1サイクルとしてこれを繰り返す点滅サイクルで行った。また、本発明品1及び比較品1のサンプル数は100本である。
図7から明らかなように、本発明品1では累積点灯時間100時間以内において封止部3,4が破損したものは100本中0本であった。一方、比較品1では累積点灯時間100時間以内において封止部3,4が破損したものは100本中3本であった。その後、本発明品1および比較品1ともに累積点灯時間2000時間まで封止部3,4が破損したサンプルは無かった。
この実験結果により、本発明品1は特に累積点灯時間の初期段階において封止部3,4に加えられる電極棒5a,6aの構成材料との熱膨張係数の差による応力を大きく緩和することができ、微小クラックに起因する封止部4,5の破損を防止することができることが確認された。
(2)寿命について
電極棒5a,6aに嵌め込む被覆箔12,13をスリーブ状にすることにより、被覆箔12,13の内部や被覆箔12,13と電極棒5a,6aとの間に水銀が浸入するのを少なくできる。
つまり、例えば金属コイルを利用した場合では、コイルを構成する素線間の隙間に水銀が浸入するが、スリーブ形状の被覆箔では、コイルを構成している素線間に生じるような隙間がなく、水銀の浸入を抑制(浸入量を少なく)できる。但し、スリーブ状の被覆箔と電極棒との隙間を小さくしても(例えば、スリーブ状の金属箔の内径を電極棒の外径よりも小にする。)、被覆箔に用いられている箔の厚みが薄いためにクラックの発生を抑制できる。
なお、放電空間以外の部位に水銀が浸入すると、放電空間内の水銀が減少するためランプ電流が増加し、結果的に、電極先端(例えば電極コイルである。)の消耗が激しくなり短寿命となる。
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態であるランプユニット21を示す。このランプユニット21は、上記した第1の実施形態で示した発光管1を有する高圧水銀ランプ22と、内面が凹面の反射面23を有する基体がガラスからなる反射鏡24とを備えており、この反射鏡24内に高圧水銀ランプ22がその長手方向の中心軸Y(図8参照)と反射鏡24の光軸Z(図8参照)とが略一致するように組み込まれ、高圧水銀ランプ22からの射出光が反射面23により反射されるように構成されている。
高圧水銀ランプ22には、発光管1の一方の封止部3に、電源接続用端子25が付設された円筒形の口金26が装着されている。発光管1における外部リード線9が電源接続用端子25に接続されている(図示せず)。一方、発光管1における残る外部リード線10には電力供給線27が接続されている。
そして、この高圧水銀ランプ22は、口金26が反射鏡24のネック部24a内に挿入され、かつ接着剤28を介して固着されている。このとき、電力供給線27は、反射鏡24に設けられた貫通孔29に挿通される。
なお、反射面23は、例えば回転楕円体面や回転放物体面からなり、多層干渉膜等が蒸着されている。
以上のように本発明の第2の実施の形態にかかるランプユニット21の構成によれば、特に累積点灯時間の初期段階において発光管1の封止部3,4の破損を確実に抑制することができるので、長寿命なランプユニットを実現することができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施の形態である投写型画像表示装置について、図9および図10を参照して説明する。
図9は、第2の実施形態であるランプユニット21が用いられた投写型画像表示装置の一例として、フロントプロジェクタ30の概略構成を示す。フロントプロジェクタ30は、その前方に設置したスクリーン(図示せず)に向けて画像を投影するタイプのプロジェクタである。
なお、図9は、後述する筐体31の天板を取り除いた状態を示している。
フロントプロジェクタ30は、筐体31に収納された、光源であるランプユニット21、光学ユニット32、制御ユニット33、投写レンズ34、冷却ファンユニット35、および電源ユニット36等から構成されている。光学ユニット32は、入射光を変調して画像を形成する画像形成ユニット、およびランプユニット21からの照明光を画像形成ユニットに照射する照明ユニット(いずれも図示せず)を有している。照明ユニットは、3色のカラーフィルタからなるカラーホイール等(図示せず)を有し、照明光を3原色に分解して画像形成ユニットに照射する。制御ユニット33は、画像形成ユニット等を駆動制御する。投写レンズ34は、画像形成ユニットにより変調されて形成された光学像を拡大透写する。電源ユニット36は、商用電源から供給される電力を、制御ユニット33やランプユニット21に適した電力に変換してそれぞれ供給する。
また、ランプユニット21は、図10に示す投写型画像表示装置の一例であるリアプロジェクタ37の光源としても用いることができる。リアプロジェクタ37は、ランプユニット21、光学ユニット、投写レンズ、ミラー(いずれも図示せず)等が筐体38内に収納された構成を有している。投写レンズから投写されミラーで反射された画像が、透過式スクリーン39の裏側から投影されて画像表示される。
以上のように本発明の第3の実施の形態にかかる投射型画像表示装置の構成によれば、長寿命な投射型画像表示装置を実現することができる。
(変形例)
1.電極棒と被覆箔について
第1の実施形態では、電極棒5a,6aの端と被覆箔(被覆箔)12,13の端とが面一状(つまり、電極棒5a,6aの軸心上において電極棒5a,6aの端と被覆箔12,13の端とが略同じ位置にある。)となっているが、電極棒と封止部との熱膨張係数の違いに起因して発生する電極棒及び金属箔周辺からのクラックを抑制するという観点からは、電極棒が被覆箔から突出しないようにするのが好ましい。したがって、被覆箔の端部が、電極棒の端よりも、軸心上を外部リード線側に位置するように、被覆箔を嵌め込んでもよい。
なお、電極棒端部が0.2mm程度被覆箔から突出する程度の範囲内ならば、被覆箔がガラスと電極棒端部との接触を抑制できるため、電極棒の端部から顕著なクラックの発生は抑制され、許容範囲となる。
2.被覆箔について
(1)材料について
実施形態では、被覆箔12,13を構成する材料として、モリブデンを利用したが、耐熱性の観点からは、モリブデン、ニオブ、レニウム、タンタルおよびタングステンのうちのいずれか1種、またはそれを主成分とする合金を用いることが好ましい。
(2)固定について
実施形態では、被覆箔12,13を電極棒5a,6aに固着することなく、被覆箔12、13と電極棒5a,6aとの摩擦や、被覆箔12,13のスプリングバックを利用して、被覆箔12,13の電極棒5a,6aに対するズレを防止していたが、他の方法を用いることもできる。
他の方法としては、例えば、スリーブ状の被覆箔を、電極棒のうち、その他端の一部を覆いつつ、電極棒の他端から突出する部分を電極棒の他端の縁に係止するように、例えば内向きに曲げる方法がある。この方法では、特に、電極棒および被覆箔の寸法公差により、その嵌め込み状態が弱く(遊嵌状態)ても、上記したようなずれをより確実に防止することができる。当然、電極棒の端からのクラック発生を抑制することができる。
さらに、これら以外にも、またはこれらと組み合わせて、被覆箔の一部を、電極棒と金属箔とが重なった領域において、それら電極棒と金属箔との間の隙間に挟み込ませるようにすることが好ましい。この場合、スリーブ状の被覆箔が電極棒に対する所定位置からずれるのをより確実且つ容易に防止できる。
(3)被覆箔の構造について
上記した本発明の第1の実施形態にかかる高圧水銀ランプの発光管1において、第1の実施形態で説明した以外の電極を用いることができるが、次のような電極を用いることが好ましい。以下、上述した電極5,6とは電極棒の構造が異なるので、その点を主として説明する。
図11に示すように、電極40の電極棒40aが主として略円柱体形状の場合であって、この電極棒40aの他端部のみを、すなわち金属箔7,8と重ねられて接合される部分のみを半割りにし、その長手方向に対して垂直に切った断面が略半円形状をなす。なお、40bは電極コイルを示す。
このように電極棒5a,6aとして半割にせずに略円柱体形状のものをそのまま用いて封止部3,4を形成した場合、通常、金属箔7,8が封止部3,4の長手方向の中心軸上に位置するために、必然的に電極棒5a,6aの他端部は封止部3,4の長手方向の中心軸上に位置しない。しかし、その一方で、電極棒5a,6aのうち、封止部3,4に埋め込まれた部分は、その封止過程において封止部3,4の長手方向の中心軸上に位置しようとする。その結果、電極棒5a,6aは、その長手方向の中心軸が封止部3,4の長手方向の中心軸に対して傾いた状態で封着されるおそれがある。このように電極棒5a,6aが傾くと、電極5,6間の距離Ldが所望の大きさよりもずれ、高輝度化が阻害されるなどしてランプ特性が低下する。
そこで、図11に示すような金属箔7,8と接合される部分が半割りされた電極棒40aを用いることにより、電極棒40aの長手方向の中心軸と封止部3,4の長手方向の中心軸とを略一致させることができるので、所望の電極40間の距離Ldを確保することができ、ランプ特性の低下を抑制することができる。
(4)切欠部について
第1の実施形態では、切欠部12aの形状は、電極棒5aの軸心と直交する方向から被覆箔12を見たとき(図3の(a)参照)に、四角形状をしていたが、他の形状、例えば、半円形状、半楕円形状、三角形状等の多角形状であってもよい。
第1の実施形態では、金属箔7,8における電極棒5a,6aとの接合(溶接)部分の裏側部分(接合されている面を表面とすると、裏側部分は裏面にある。)は、被覆箔12,13により被覆されていないが、接合部分の裏側部分を被覆するようにしてもよい。
図12は、被覆箔の変形例を示す図であり、(a)は電極棒5aに被覆箔42を嵌め込んだ状態を被覆箔42の切欠部がある側から見た図であり、(b)は電極棒5aに被覆箔42を嵌め込んだ状態を示す図であり、(c)は、電極棒5aと金属箔7との接触部分に切欠部が位置するように被覆箔42を嵌め込んだ状態を示す図である。
ここで、図12中の「42d」は、巻きつける前のシート状の箔において、箔をスリーブ状に巻きつける方向であって、取り除かれた部分のない側の端であり、符号「42c」は、箔をスリーブ状の巻きつける方向であって、取り除かれた部分がある側の端である。
本変形例に係る被覆箔42は、第1の実施形態で説明した切欠部12aと同様の方法で形成されるが、第1の実施形態においては、シート状の箔の一角が四角形状に取り除かれていたが、本例では、その取り除く部分(面積)を小さくするとともに、取り除いた部分から他端(巻きつけ方向であって取り除かれた部分と反対側の端)42d側へ所定量移動した位置にスリット42aを形成することで切欠部を形成している。
従って、上記シート状の箔をスリーブ状に巻きつけた状態では、同図の(a)に示すように、金属箔7が挿入されるスリットが2つ形成されることになる。この2つのスリットは、箔の端42d,42f,42eから構成されるスリットと、シート状の箔の状態で予め設けておいたスリット42aである。 そして、この2つのスリット間であって、スリットの先端(電極コイルがある側の端である。)同士を結ぶ仮想線(図12の(a)において破線で示し、符号「42g」で示している。)で、2本のスリットに挟まれた部分を外側へと曲げることでカバー部42bが形成される。
そして金属箔7が接合された状態では、図12の(c)に示すように、2本のスリットに金属箔7が嵌り、金属箔7における電極棒5aと金属箔7との接合部分に対して裏側部分を、金属箔7側(金属箔7の裏面側)からカバー部42bによって覆われる。これにより、金属箔7と電極棒5aの接合部(固着部分)から発生し得るクラックを抑制することが可能となる。
(5)製造方法について
第1の実施形態では、一枚のシート状の箔を一重に巻きつけたものを利用していたが、例えば、一枚のシート状の箔を多重またはスパイラル状等に巻いて形成してもよい。また、複数のシート状の箔を多重に巻きつけてもよい。このような場合、シート状の箔において、切欠部に相当する部分を予め取り除かれていてもよいし、スリーブ状に巻きつけた後に切欠部を形成してもよい。
また、シート状の箔において予め取り除く部分は、シート状の箔の一つの角に限定するものでなく、巻き付け方向に沿った端辺の中央側に移動した部分にあってもよい。
さらに、被覆箔を最終形態としてスリーブ状に加工するに当たり、上述のようにシート状の箔を巻いてもよいし、もともと棒状のものを切削加工によってシームレスのスリーブ状に加工してもよいし、スリーブ状の太管のものを圧延加工してもよい。
被覆箔としてシート状の箔を巻いたものを用いる場合、電極棒の内径よりもわずかに小さい内径を持つように巻き、かつその巻かれた状態においてスプリング変形できるようにしたものを用いることにより、その被覆箔を電極棒に嵌め込んだ後、スプリングバックによって被覆箔の電極棒に対する密着力が増し、電極棒と被覆箔との間のずれを確実に防止することができる。
さらに、電極棒と被覆箔との間のずれを防止する方法としては次のようなものがある。
すなわち、例えば電極棒と被覆箔とが重なった領域において、その一部を外部から押圧することにより、電極棒には凹部が、被覆箔にはその凹部に対応して嵌まる凸部がそれぞれ形成されることになり、被覆箔がその凹凸によって電極棒に係止され、ずれを防止することができる。
ここで、電極棒と金属箔とがスポット溶接によって固着されている場合、電極棒にはスポット溶接による溶接痕として凹部が必然的に形成される。そこで、被覆箔のうち、この凹部に位置する部分を外部から機械的に押圧することにより、上記と同様の凹凸が形成されることになり、そのずれを防止することができる。前記外部から押圧する手段としてレーザーをスポット的に照射することにより、被覆箔に凸部を設けることもできる。
本発明の高圧放電ランプは、封止部の破損を効果的に抑制することができるので、投射型画像表示装置の光源である高圧水銀ランプとして有用である。また、高圧水銀ランプ以外の、例えばメタルハライドランプなどの高圧放電ランプにもそのまま適用でき、例えば自動車ヘッドライト用メタルハライドランプとして有用である。
本発明の第1の実施形態である高圧水銀ランプの発光管の構成を示す正面断面図 同じく発光管の構成の一部を示す正面断面図 (a)被覆箔の切欠部がある側から被覆箔を見た図、(b)被覆箔が嵌め込まれた電極棒を切欠部が形成されている側から見た拡大図 電極棒と金属箔との接合部分の拡大斜視図 図4のX方向から見た図 図4のY方向から見た図 試験結果における、累積点灯時間100時間時点での封止部の破損確率、および累積点灯時間2000時間での封止部の破損確率をそれぞれ示す図 本発明の第2の実施形態であるランプユニットの構成を示す一部切欠斜視図 本発明の第3の実施形態である投射型画像表示装置として、フロントプロジェクタの構成を示す一部切欠斜視図 同じく投射型画像表示装置として、リアプロジェクタの構成を示す斜視図 本発明の高圧水銀ランプの発光管における電極の変形例を示す正面図 被覆箔の変形例を示す図であり、(a)は電極棒に被覆箔を嵌め込んだ状態を被覆箔の切欠部がある側から見た図、(b)電極棒に被覆箔を嵌め込んだ状態を示す図、(c)電極棒と金属箔とを接合した部分に切欠部が位置するように被覆箔を嵌め込んだ状態を示す図 (a)従来の高圧水銀ランプの発光管の構成を示す正面断面図、(b)同じく発光管の構成を示す要部拡大断面図
符号の説明
1 発光管
1a 容器
2 発光部
3,4 封止部
5,6 電極
5a,6a 電極棒
5b,6b 電極コイル
7,8 金属箔
9,10 外部リード線
11 放電空間
12,13 被覆箔
12a 切欠部
21 ランプユニット
22 高圧水銀ランプ
23 反射面
24 反射鏡
24a ネック部
25 電源接続用端子
26 口金
27 電力供給線
28 接着剤
29 貫通孔
30 フロントプロジェクタ
31,38 筐体
32 光学ユニット
33 制御ユニット
34 投写レンズ
35 冷却ファンユニット
36 電源ユニット
37 リアプロジェクタ
39 透過式スクリーン
42 被覆箔
42b カバー部

Claims (9)

  1. ガラス製の容器の内部に電極が配置された発光管を備え、
    前記発光管は内部に封入物が封入され、かつ放電空間が形成されている発光部と、この発光部に連設された封止部とを有し、
    前記電極は、端部が金属箔に重ねられた状態で接合された電極棒を有すると共に、当該電極棒には、切欠部を有するスリーブ状の金属製の被覆箔が、前記電極棒と前記金属箔との接合部分を含むそれぞれの接触部分に前記切欠部が位置するように、前記金属箔と重ねられた部分の少なくとも一部にまで嵌め込まれ、
    当該被覆箔が嵌め込まれた状態で、前記被覆箔及び前記金属箔が前記封止部に封着されていることを特徴とする高圧放電ランプ。
  2. 前記電極棒と前記被覆箔との間には固着部分がないことを特徴とする請求項1に記載の高圧放電ランプ。
  3. 前記被覆箔の前記金属箔側の端部は、前記電極棒の前記金属箔と接合されている側の縁に係止するように曲げられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の高圧放電ランプ。
  4. 前記被覆箔の一部が、前記電極棒と前記金属箔とが重ねられた領域において前記電極棒と前記金属箔との間の隙間に挟み込まれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高圧放電ランプ。
  5. 前記被覆箔は、モリブデン、ニオブ、レニウム、タンタルおよびタングステンのうちのいずれか1種、またはそれを主成分とする合金からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高圧放電ランプ。
  6. 前記被覆箔には、前記電極棒と前記金属箔との接合部分に対して、前記金属箔側から被覆するカバー部が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の高圧放電ランプ。
  7. 前記電極棒の主形状は略円柱体状であり、
    前記電極棒の他端部は、前記電極棒の長手方向に対して垂直に切った断面が略半円形状を有していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の高圧放電ランプ。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の高圧放電ランプと、凹面の反射面を有する反射鏡とを備え、
    前記反射鏡内に前記高圧放電ランプが組み込まれ、前記高圧放電ランプからの射出光が前記反射面により反射されるように構成されたことを特徴とするランプユニット。
  9. 請求項8記載のランプユニットと、
    前記ランプユニットからの照明光が変調して光学像を形成する光学ユニットと、
    前記光学像を拡大投射する投射装置とを備えたことを特徴とする投射型画像表示装置。
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