JP4681395B2 - 血液成分採取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、血液成分採取装置に関するものである。
採血を行う場合、血液の有効利用および供血者の負担軽減などの理由から、採血血液を遠心分離などにより各血液成分に分離し、輸血者に必要な成分だけを採取し、その他の成分は供血者に返還する成分採血が行われている。
このような成分採血においては、血液成分採取装置を用いて、供血者から採血した血液を血液成分採取回路に導入し、該血液成分採取回路に設置された遠心ボウルと呼ばれる遠心分離器により、血漿、バフィーコートおよび赤血球に分離し、そのうちのバフィーコートから血小板(血漿を含む血小板)を分離し、血漿を含む血小板を血小板採取バッグに回収して血小板製剤とし、血漿も血漿採取バッグに回収して血漿製剤または血漿分画製剤の原料とし、残りの血漿、白血球および赤血球は、供血者に返血することが行われる(例えば、特許文献1参照)。
また、このような血液成分採取装置における血液成分採取操作のサイクル数は、血小板採取バッグに採取される血小板の個数(単位数)が製剤規格に適合するように、血小板数を優先して設定する。そして、採取された血漿を含む血小板の体積量(以下、単に「量」とも言う)が製剤規格を下回ると予想される場合は、血漿を含む血小板の量が製剤規格に適合するように、血漿採取バッグ内の血漿を添加してその血漿を含む血小板の量を調整する操作(量調整操作)が行われる。
ところで、特許文献1に記載されている血液成分採取装置では、最終サイクルより前の各サイクルの返血工程において、血漿採取バッグに採取された血漿のうち、所定量を確保し、残りの血漿を供血者に返血することにより、体外循環血液量(脱血量)を抑えて、供血者、特に、体格が小さい供血者の負担を低減するようになっている。
しかしながら、前記特許文献1に記載されている血液成分採取装置では、血漿採取バッグの血漿を供血者に返血する工程において、血漿採取バッグに採取された血漿の量のみが考慮され、血小板採取バッグに採取された血漿を含む血小板の量は考慮されていない。また、実際に採取された血漿の量のみが考慮され、後のサイクルにおいて採取される予定の血漿の量等は、考慮されていない。このため、採取された血漿の量が少なくなってしまい、量調整操作を行なっても、血漿の量が不足して、血小板採取バッグ内の血漿を含む血小板の量が、血小板数に対応する製剤規格を下回ってしまうことがある。この場合は、血小板採取バッグに採取された血漿を含む血小板は、その血小板数が十分に製剤規格を満たしているにもかかわらず、数に見合った単位の血小板製剤にすることができず、廃棄されるか、低単位製剤化するか、または、血漿分画製剤の原料として使用されることとなり、不経済である。
特開2000−325467号公報
本発明の目的は、供血者の負担を低減させることができ、製剤規格に適合した血液製剤(例えば、血小板製剤)を確実に得ることができる血液成分採取装置を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(20)の本発明により達成される。
(1) 供血者から血液を採取する採血手段と、
前記採血手段により採取された血液を分離する血液分離器と、
前記血液分離器により分離された血漿を採取する血漿採取バッグと、
前記血液分離器により分離された所定の血球成分を採取する血液成分採取バッグとを備える血液成分採取回路を有し、
採取した血液を分離し、前記血漿採取バッグに血漿を採取する血漿採取工程と、前記血液成分採取バッグに所定の血球成分を採取する血液成分採取工程と、残りの血液成分を供血者に返還する返血工程とを有する血液成分採取操作を少なくとも1サイクル実行する血液成分採取装置であって、
前記血液成分採取操作のサイクル数が2サイクル以上であり、全サイクル行なった場合に、採取される血漿と、採取される所定の血球成分に含まれる血漿との合計の体積量を予測する採取量予測手段と、
前記採取量予測手段により予測された前記体積量の予測値と、血漿と所定の血球成分に含まれる血漿との合計の必要とされる体積量との差分値を算出する差分値算出手段と、
前記採取量予測手段により予測された前記体積量の予測値が、血漿と所定の血球成分に含まれる血漿との合計の必要とされる体積量より大きいか否かを判別する判別手段とを有し、
前記判別手段により前記予測値が前記必要とされる体積量より大きいと判別された場合には、第1サイクルの前記血液成分採取操作において、前記差分値を上限として、前記血漿採取バッグ内の血漿を供血者に返還する余剰血漿返還工程を実行するように構成されていることを特徴とする血液成分採取装置。
(2) 前記余剰血漿返還工程においては、前記血漿採取バッグ内に所定の体積量の血漿を残すように構成されている上記(1)に記載の血液成分採取装置。
(3) 前記余剰血漿返還工程においては、前記差分値を上限として、前記血漿採取バッグ内の血漿を可能な限り供血者に返還するように構成されている上記(1)または(2)に記載の血液成分採取装置。
(4) 前記採取量予測手段は、第1サイクルの前記血液成分採取操作の前記血漿採取工程および前記血液成分採取工程が終了した後に、前記予測値を求めるように構成されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の血液成分採取装置。
(5) 前記採取量予測手段は、第1サイクルの前記血液成分採取操作の前記血漿採取工程および前記血液成分採取工程が終了した後に、前記血液成分採取操作を第2サイクルから最終サイクルまで行なった場合に前記血漿採取バッグに採取される血漿と前記血液成分採取バッグに採取される所定の血球成分に含まれる血漿との合計の体積量を予測するとともに、第1サイクルにおいて前記血漿採取バッグに採取された血漿と前記血液成分採取バッグに採取された所定の血球成分に含まれる血漿との合計の体積量の実測値を得、前記予測した第2サイクルから最終サイクルまでの合計の体積量と、前記第1サイクルにおける実測値とを合計して、前記予測値を求めるように構成されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の血液成分採取装置。
(6) 第nサイクル(但し、nは、1〜全サイクル数より1つ小さい数までの整数)の前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程が終了したときに、第1サイクルから第nサイクルまでの前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程で供血者に返還した血漿の体積量の合計値が前記差分値に到達していない場合は、第(n+1)サイクルの前記血液成分採取操作において、第1サイクルから第nサイクルまでの前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程で供血者に返還した血漿の体積量の合計値を前記差分値から減算した減算値を上限として、前記血漿採取バッグ内の血漿を供血者に返還する余剰血漿返還工程を実行するように構成されている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の血液成分採取装置。
(7) 第nサイクル(但し、nは、1〜全サイクル数より1つ小さい数までの整数)の前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程が終了したときに、第1サイクルから第nサイクルまでの前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程で供血者に返還した血漿の体積量の合計値が前記差分値に到達していない場合は、第(n+1)サイクルの前記血液成分採取操作において、前記採取量予測手段は、前記予測値を求めて更新し、該更新された予測値から算出された前記差分値から第1サイクルから第nサイクルまでの前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程で供血者に返還した血漿の体積量の合計値を減算した減算値を上限として、前記血漿採取バッグ内の血漿を供血者に返還する余剰血漿返還工程を実行するように構成されている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の血液成分採取装置。
(8) 第(n+1)サイクル(但し、nは、1〜全サイクル数より1つ小さい数までの整数)の前記血液成分採取操作において、前記採取量予測手段は、前記予測値を求めて更新し、該更新された予測値から算出された前記差分値が第1サイクルから第nサイクルまでの前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程で供血者に返還した血漿の体積量の合計値より大きい場合は、第1サイクルから第nサイクルまでの前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程で供血者に返還した血漿の体積量の合計値を前記差分値から減算した減算値を上限として、前記血漿採取バッグ内の血漿を供血者に返還する余剰血漿返還工程を実行するように構成されている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の血液成分採取装置。
(9) 第(n+1)サイクルの前記血液成分採取操作における前記予測値の更新においては、前記採取量予測手段は、前記血漿採取工程および前記血液成分採取工程が終了した後に、前記予測値を求めるように構成されている上記(7)または(8)に記載の血液成分採取装置。
(10) 前記設定された血液成分採取操作のサイクル数が3サイクル以上の場合は、最終サイクルを除く、第(n+1)サイクルの前記血液成分採取操作における前記予測値の更新においては、前記採取量予測手段は、前記血漿採取工程および前記血液成分採取工程が終了した後に、前記血液成分採取操作を第(n+2)サイクルから最終サイクルまで行なった場合に前記血漿採取バッグに採取される血漿と前記血液成分採取バッグに採取される所定の血球成分に含まれる血漿との合計の体積量を予測するとともに、第1サイクルから第(n+1)サイクルまでに前記血漿採取バッグに採取された血漿と前記血液成分採取バッグに採取された所定の血球成分に含まれる血漿との合計の体積量の実測値を得、前記予測した第(n+2)サイクルから最終サイクルまでの合計の体積量と、前記第1サイクルから第(n+1)サイクルまでの合計の実測値とを合計して、前記予測値を求めるように構成されている上記(7)または(8)に記載の血液成分採取装置。
(11) 最終サイクルの前記血液成分採取操作における前記予測値の更新においては、前記採取量予測手段は、前記血漿採取工程および前記血液成分採取工程が終了した後に、第1サイクルから最終サイクルまでに前記血漿採取バッグに採取された血漿と前記血液成分採取バッグに採取された所定の血球成分に含まれる血漿との合計の体積量の実測値を得、該実測値を前記予測値として更新するように構成されている上記(7)ないし(10)のいずれかに記載の血液成分採取装置。
(12) 第(n+1)サイクルの前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程においては、前記血漿採取バッグ内に所定の体積量の血漿を残すように構成されている上記(6)ないし(11)のいずれかに記載の血液成分採取装置。
(13) 第(n+1)サイクルの前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程においては、第1サイクルから第nサイクルまでの前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程で供血者に返還した血漿の体積量の合計値を前記差分値から減算した減算値を上限として、前記血漿採取バッグ内の血漿を可能な限り供血者に返還するように構成されている上記(6)ないし(12)のいずれかに記載の血液成分採取装置。
(14) 前記必要とされる体積量は、前記血漿採取バッグに採取する血漿の体積量の目標値と、前記血液成分採取バッグに採取する所定の血球成分に含まれる血漿の体積量の目標値とを合計した合計目標値以上に設定される上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の血液成分採取装置。
(15) 前記必要とされる体積量は、前記合計目標値に、前記血漿採取バッグに貯留されていなければならない血漿の体積量の最低値を加算した値以上に設定される上記(14)に記載の血液成分採取装置。
(16) 前記必要とされる体積量は、前記合計目標値に、予備量を加算した値以上に設定される上記(14)に記載の血液成分採取装置。
(17) 前記必要とされる体積量は、前記合計目標値に、前記血漿採取バッグに貯留されていなければならない血漿の体積量の最低値と、予備量とを加算した値以上に設定される上記(14)に記載の血液成分採取装置。
(18) 前記返血工程において、前記血漿採取バッグから前記血液分離器に血漿を供給して該血液分離器の流出口を洗浄する返血洗浄工程を実行するように構成されており、
前記必要とされる体積量は、前記合計目標値に、予備量と、前記血漿採取バッグに貯留されていなければならない血漿の体積量の最低値と、1回のサイクルの前記血液成分採取操作の前記返血洗浄工程において必要な血漿の体積量とを加算した値に設定される上記(14)に記載の血液成分採取装置。
(19) 前記余剰血漿返還工程は、前記返血工程において行われるように構成されている上記(1)ないし(18)のいずれかに記載の血液成分採取装置。
(20) 前記所定の血球成分は、血小板である上記(1)ないし(19)のいずれかに記載の血液成分採取装置。
本発明によれば、成分採血において、血漿採取バッグに採取された血漿のうち、余分な血漿(余剰血漿)を供血者に返還(返血)するので、体外循環血液量(脱血量)が抑えられ、供血者(特に、体格が小さい供血者)の負担を減少させることができる。特に、第1サイクルの血液成分採取操作において、余分な血漿を供血者に返還するので、成分採血の初期の段階から体外循環血液量を少なくすることができ、これにより供血者の負担を非常に減少させることができる。
また、血液成分採取操作を全サイクル行なった場合に、血漿採取バッグに採取される血漿と、血液成分採取バッグに採取される所定の血球成分(例えば、血小板)に含まれる血漿との合計の体積量を予測し、余剰血漿返還工程では、この予測値と、血漿と所定の血球成分に含まれる血漿との合計の必要とされる体積量との差分値を上限として、血漿採取バッグ内の血漿を供血者に返還するので、血漿の体積量が不足してしまうのを防止することができ、これにより、製剤規格に適合した血液製剤(例えば、血小板製剤)を確実に得ることができる。
以下、本発明の血液成分採取装置を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の血液成分採取装置の実施形態を示す平面図であり、図2は、図1に示す血液成分採取装置が備える遠心分離器駆動装置に遠心分離器が装着された状態の部分破断断面図である。
図1に示す血液成分採取装置1は、血液を複数の血液成分に分離するとともに分離された所定の血球成分である血小板(血漿を含む血小板)(血液成分)と、血漿(血液成分)とを採取するための装置である。この血液成分採取装置1は、内部に貯血空間146を有するローター142と、貯血空間146に連通する流入口143および排出口(流出口)144とを有し、ローター142の回転により流入口143より導入された血液を貯血空間146内で遠心分離する遠心分離器(血液分離器)20と、採血針(採血手段)29と遠心分離器20の流入口143とを接続する第1のライン21と、遠心分離器20の排出口144に接続された第2のライン22と、第1のライン21に接続された第3のライン23と、チューブ49および50を介して第1のライン21に接続され、かつチューブ43および44を介して第2のライン22に接続された血漿採取バッグ(血液成分採取バッグ)25と、チューブ42を介して第2のライン22に接続されたエアーバッグ27bと、チューブ43および45を介して第2のライン22に接続された中間バッグ(一時貯留バッグ)(血液成分採取バッグ)27aと、チューブ46、47および48を介して中間バッグ27aに接続された血小板採取バッグ(血液成分採取バッグ)26と、チューブ51を介して血小板採取バッグ26に接続されたバッグ28とを有する血液成分採取回路(血液処理回路)2を備えている。
さらに、血液成分採取装置1は、遠心分離器20のローター142を回転させるための遠心分離器駆動装置10と、第1のライン21のための第1の送液ポンプ11と、第3のライン23のための第2の送液ポンプ12と、血液成分採取回路2の流路の途中を開閉し得る複数(本実施形態では、第1〜第7の7個)の流路開閉手段81、82、83、84、85、86、87と、遠心分離器駆動装置10、第1の送液ポンプ11、第2の送液ポンプ12および複数の流路開閉手段81〜87を制御するための制御部(制御手段)13と、濁度センサ(血小板濃度センサ)14と、光学式センサ15と、血漿採取バッグ25に採取された血漿の重量を検出する重量検出手段である重量センサ(検出手段)16と、複数(本実施形態では、6個)の気泡センサ31、32、33、34、35、36とを備えている。
そこで、最初に、血液成分採取回路2について説明する。
この血液成分採取回路2は、ドナー(供血者)から血液を採取する採血針(採血手段)29と遠心分離器20の流入口143とを接続し、第1のポンプチューブ21gを備える第1のライン(採血および返血ライン)21と、一端側が遠心分離器20の排出口(流出口)144に接続された第2のライン22と、第1のライン21の採血針29の近くに接続され、第2のポンプチューブ23aを備える第3のライン(抗凝固剤注入ライン)23と、第1のライン21のポンプチューブ21gより採血針29側に接続されたチューブ50と、チューブ50に接続されたチューブ49と、第2のライン22に接続されたチューブ43と、チューブ43に接続されたチューブ44と、チューブ44および49に接続された血漿採取バッグ25と、第2のライン22に接続されたチューブ42と、チューブ42に接続されたエアーバッグ27bと、チューブ43に接続されたチューブ45と、チューブ45に接続された中間バッグ27aと、中間バッグ27aに接続されたチューブ46と、チューブ46に接続されたチューブ47と、チューブ48と、チューブ48に接続された血小板採取バッグ26と、血小板採取バッグ26に接続されたチューブ51と、チューブ51に接続されたバッグ28とを備えている。エアーバッグ27bと中間バッグ27aとは、一体的に形成(一体化)されている。
第1のライン21は、採血針29が接続された採血針側第1ライン21aと、一端側が採血針側第1ライン21aに接続され、他端側が遠心分離器20の流入口143に接続された遠心分離器側第1ライン21bとを有している。採血針29としては、例えば、公知の金属針が使用される。
この採血針側第1ライン21a、遠心分離器側第1ライン21b、後述する第2のライン22、第3のライン23は、それぞれ、軟質樹脂製チューブ、または、その軟質樹脂製チューブが複数接続されて形成されている。
採血針側第1ライン21aは、採血針29側より、第3のライン23との接続用分岐コネクター21cと、気泡およびマイクロアグリゲート除去のためのチャンバー21dと、チューブ50との接続用分岐コネクター21fとを備えている。
また、採血針側第1ライン21aに沿って、採血針29側より、気泡センサ35、36および32が設置されている。この場合、気泡センサ35および36は、分岐コネクター21cとチャンバー21dとの間に配置され、気泡センサ32は、チャンバー21dと分岐コネクター21fとの間に配置されている。
気泡センサ35、36および32は、チューブの外側から超音波を送受信し、液体と気泡(気体)とで超音波の伝導率が異なるのを利用して、チューブ内の気体および液体(気/液の別、気/液面等)を検出することができる検出手段である。なお、気泡センサ31、33および34も、上記と同様の機能を有している検出手段である。また、気泡センサ(気体および液体検出手段)としては、上記超音波式センサに限らず、例えば、光学式センサ、赤外線センサ等を用いてもよい。
また、チャンバー21dには、チューブ21hを介して通気性かつ菌不透過性のフィルター21iが接続されている。このラインは、例えば、採血針側第1ライン21aの内圧の検出等に用いることができる。
一方、遠心分離器側第1ライン21bは、チューブ50との接続用分岐コネクター21fに接続されており、その途中に形成された第1のポンプチューブ21gを有している。
第2のライン22は、その一端側が遠心分離器20の排出口144に接続されている。
この第2のライン22は、チューブ42および43との接続用分岐コネクター22bとを備えている。
また、第2のライン22に沿って、遠心分離器20側より、濁度センサ14および気泡センサ34が設置されている。この場合、濁度センサ14および気泡センサ34は、遠心分離器20と分岐コネクター22bとの間に配置されている。
また、分岐コネクター22bには、チューブ41を介して通気性かつ菌不透過性のフィルター22fが接続されている。このラインは、例えば、第2のライン22の内圧の検出等に用いることができる。
第3のライン23は、その一端が第1のライン21に設けられた接続用分岐コネクター21cに接続されている。すなわち、第3のライン(流路)23は、分岐コネクター(分岐部)21cを介して第1のライン(流路)21から分岐している。また、分岐コネクター21cは、採血針29の近傍に位置している(設けられている)。
この第3のライン23は、分岐コネクター21c側より、第2のポンプチューブ23aと、除菌フィルター(異物除去用フィルター)23bと、気泡除去用チャンバー23cと、抗凝固剤容器接続用針23dとを備えている。
また、第3のライン23に沿って、気泡センサ31が設置されている。この気泡センサ31は、分岐コネクター21cと第2のポンプチューブ23aとの間に配置されている。
この第3のライン23の抗凝固剤容器接続用針23dは、抗凝固剤(抗凝固剤液)が収納(収容)された図示しない容器に接続され、これにより、容器内の抗凝固剤は、後述するように、抗凝固剤容器接続用針23dから分岐コネクター21cに向かって第3のライン23を流れ、採血針側第1ライン21aに供給(注入)される。これにより、例えば、第3のライン23を介して、採血針29により採取された血液に抗凝固剤を添加(混合)することができる。
なお、抗凝固剤としては、特に限定されないが、例えば、ACD−A液等を用いることができる。
血漿採取バッグ25は、血漿(第2の血液成分)を採取(貯留)するための容器である。チューブ49の一端は、この血漿採取バッグ25に接続され、その途中に接続用分岐コネクター22dが設けられている。そして、チューブ50の一端は、この分岐コネクター22dに接続され、他端は、分岐コネクター21fに接続されている。
また、チューブ43の一端は、分岐コネクター22bに接続され、その他端には、接続用分岐コネクター22cが設けられている。そして、チューブ44の一端は、この分岐コネクター22cに接続され、他端は、血漿採取バッグ25に接続されている。
また、チューブ46の途中には、そのチューブ46に沿って、気泡センサ33が設置されている。
なお、血漿採取バッグ25、チューブ43および44により、血漿を採取する血漿採取用分岐ラインが構成されている。
血小板(血小板製剤)採取バッグ26は、後述する白血球除去フィルター261を通過した後の血漿を含む血小板(血球成分)(第1の血液成分)を採取(貯留)するための容器である。なお、以下の説明では、血漿を含む血小板(第1の血液成分)を、「濃厚血小板」と言い、血小板採取バッグ26内に採取(貯留)された濃厚血小板を、「血小板製剤」と言う。
チューブ51の一端は、この血小板採取バッグ26に接続され、その他端にはバッグ28が接続されている。
エアーバッグ27bは、空気(エアー)を一時的に収納(貯留)するための容器である。
後述する採血の際は、遠心分離器20の貯血空間146内等の血液成分採取回路2内の空気(滅菌空気)は、このエアーバッグ27b内に移送され、収納される。そして、返血工程(血液成分返還工程)の際、エアーバッグ27b内に収納されている空気は、遠心分離器20の貯血空間146内に移送され、戻される。これにより、所定の血液成分が、ドナーへ返還される。
チューブ42の一端は、分岐コネクター22bに接続され、他端は、このエアーバッグ27bに接続されている。
血液成分採取バッグである中間バッグ(一時貯留バッグ)27aは、濃厚血小板、すなわち血漿を含む血小板(第1の血液成分)を一時的に貯留するための容器(貯留部)である。チューブ45の一端は、分岐コネクター22cに接続され、他端は、この中間バッグ27aに接続されている。
また、チューブ46の一端は、この中間バッグ27aに接続され、その他端には、接続用分岐コネクター22eが設けられている。前記チューブ49の他端は、この分岐コネクター22eに接続されている。
また、接続用分岐コネクター22eには、チューブ47の一端が接続され、このチューブ47の途中には、濃厚血小板中から白血球(所定の細胞)を分離除去する白血球除去フィルター(細胞分離フィルター)(濾過器)261が設置されている。
また、チューブ47の他端には、接続用分岐コネクター22gが設けらており、一端が前記血小板採取バッグ26に接続されたチューブ48の他端が、この分岐コネクター22gに接続されている。
また、分岐コネクター22gのポートには、ベントフィルターが設けられたフィルター本体およびキャップを備えたフィルター22hが設置されている。
ここで、後述する濃厚血小板中の白血球を分離除去する濾過操作等において、チューブ46および47は、中間バッグ27aから白血球除去フィルター261に濃厚血小板を供給する供給用チューブを構成し、また、チューブ48は、白血球除去フィルター261から白血球を分離除去した後の濃厚血小板を排出する(血小板採取バッグ26に供給する)排出用チューブを構成する。
すなわち、チューブ46、47、48、中間バッグ27a、白血球除去フィルター261および血小板採取バッグ26により、濃厚血小板から白血球を分離除去する濾過ラインが構成されている。
血液成分採取装置1を組み立てた状態で(血液成分採取装置1を使用する際)、これらの中間バッグ27a、白血球除去フィルター261、血小板採取バッグ26および血漿採取バッグ25は、それぞれ、中間バッグ27aが血漿採取バッグ25より低い位置(鉛直方向下方)に、白血球除去フィルター261が中間バッグ27aより低い位置に、さらに、血小板採取バッグ26が白血球除去フィルター261より低い位置にセットされる(位置する)。そして、中間バッグ27aおよび血漿採取バッグ25は、それぞれ、遠心分離器20のローター142の貯血空間146より高い位置(鉛直方向上方)に位置する。
この場合、血液成分採取装置1には、血漿採取バッグ25と、中間バッグ27aおよびエアーバッグ27bとを着脱自在に支持する支持部である図示しないハンガー(フック)が、それぞれ、設けられている。そして、血漿採取バッグ25および中間バッグ27aは、それぞれ、出口側(入口側)が鉛直方向下方になるように、対応するハンガーに引っ掛けられ、吊り下げられる(吊られる)。
また、白血球除去フィルター261としては、例えば、両端に流入口および排出口を有するケーシング内に、例えば、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド等の合成樹脂よりなる織布、不織布、メッシュ、発泡体等の多孔質体を1層または2層以上積層した濾過部材を挿入して構成したもの等を用いることができる。
上述した第1〜第3のライン21〜23の形成に使用される各チューブ、各ポンプチューブ21g、23a、さらに、その他の各チューブ41〜51、21hの構成材料としては、それぞれ、ポリ塩化ビニルが好ましい。
これらのチューブがポリ塩化ビニル製であれば、十分な可撓性、柔軟性が得られるので取り扱いがし易く、また、クレンメ等による閉塞にも適するからである。
また、上述した各分岐コネクター21c、21f、22b、22c、22d、22e、22gの構成材料についても、それぞれ、前記チューブで挙げた構成材料と同様のものを用いることができる。
なお、各ポンプチューブ21g、23aとしては、それぞれ、後述する各送液ポンプ(例えば、ローラーポンプ等)11、12により押圧されても損傷を受けない程度の強度を備えるものが使用されている。
血漿採取バッグ25、血小板採取バッグ26、中間バッグ27a、エアーバッグ27b、バッグ28は、それぞれ、樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、その周縁部を融着(熱融着、高周波融着、超音波融着等)または接着剤により接着等して袋状にしたものが使用される。なお、前述したように、エアーバッグ27bと中間バッグ27aとは、一体的に形成(一体化)されている。
各バッグ25、26、27a、27b、28に使用される材料としては、それぞれ、例えば、軟質ポリ塩化ビニルが好適に使用される。
なお、血小板採取バッグ26に使用されるシート材としては、血小板保存性を向上するためにガス透過性に優れるものを用いることがより好ましい。
このようなシート材としては、例えば、ポリオレフィンやDnDP可塑化ポリ塩化ビニル等を用いること、また、このような素材を用いることなく、上述したような材料のシート材を用い、厚さを比較的薄く(例えば、0.1〜0.5mm程度、特に、0.1〜0.3mm程度)したものが好適である。
このような血液成分採取回路2の主要部分は、図示しないが、例えば、カセット式となっている。すなわち、血液成分採取回路2は、各ライン(第1のライン21、第2のライン22、第3のライン23)および所定の各チューブを部分的に収納し、かつ部分的にそれらを保持し、言い換えれば、部分的にそれらが固定されたカセットハウジングを備えている。
このカセットハウジングには、第1のポンプチューブ21gの両端および第2のポンプチューブ23aの両端が固定され、これらのポンプチューブ21g、23aは、それぞれ、カセットハウジングより、各送液ポンプ(例えば、ローラーポンプ等)11、12の形状に対応したループ状に突出している。このため、第1および第2のポンプチューブ21g、23aは、それぞれ、各送液ポンプ11、12への装着が容易である。また、このカセットハウジングには、後述する各流路開閉手段81〜87等が設置される。
血液成分採取回路2に設けられている遠心分離器20は、通常、遠心ボウルと呼ばれており、遠心力により血液を複数の血液成分に分離する。
遠心分離器20は、図2に示すように、上端に流入口143が形成された鉛直方向に伸びる管体141と、管体141の回りで回転し、上部145に対し液密にシールされた中空のローター142とを有している。
ローター142には、その周壁内面に沿って環状の貯血空間146が形成されている。この貯血空間146は、図2中下部から上部に向けてその内外径が漸減するような形状(テーパ状)をなしており、その下部は、ローター142の底部に沿って形成されたほぼ円盤状の流路を介して管体141の下端開口に連通し、その上部は、排出口(流出口)144に連通している。また、ローター142において、貯血空間146の容積は、例えば、100〜350mL程度とされ、ローター142の回転軸からの最大内径(最大半径)は、例えば、55〜65mm程度とされる。
このようなローター142は、血液成分採取装置1が備える遠心分離器駆動装置10によりあらかじめ設定された所定の遠心条件(回転速度および回転時間)で回転する。この遠心条件により、ローター142内の血液の分離パターン(例えば、分離する血液成分数)を設定することができる。
本実施形態では、図2に示すように、血液がローター142の貯血空間146内で内層より血漿層131、バフィーコート層132および赤血球層133に分離されるように遠心条件が設定される。
次に、図1に示す血液成分採取装置1の全体構成について説明する。
血液成分採取装置1は、遠心分離器20のローター142を回転させるための遠心分離器駆動装置10と、第1のライン21の途中に設置された第1の送液ポンプ11と、第3のライン23の途中に設置された第2の送液ポンプ12と、血液成分採取回路2(第1のライン21、チューブ42、チューブ44、チューブ45、チューブ47、チューブ49、チューブ50)の流路の途中を開閉し得る複数の流路開閉手段81、82、83、84、85、86、87と、各種の情報を表示(報知)する表示手段(報知手段)および各操作を行なう操作手段である表示・操作部17と、遠心分離器駆動装置10、第1の送液ポンプ11、第2の送液ポンプ12、複数の流路開閉手段81〜87および表示・操作部17を制御するための制御部(制御手段)13とを備えている。
さらに、血液成分採取装置1は、第2のライン22に装着(設置)された濁度センサ14と、遠心分離器20の近傍に設置された光学式センサ15と、複数の気泡センサ31〜36と、血漿の重量を血漿採取バッグ25ごと重量測定するための重量センサ16とを備えている。
制御部13は、第1の送液ポンプ11および第2の送液ポンプ12のための2つのポンプコントローラ(図示せず)を備え、制御部13と第1の送液ポンプ11および第2の送液ポンプ12とはポンプコントローラを介して電気的に接続されている。
遠心分離器駆動装置10が備える駆動コントローラ(図示せず)は、制御部13と電気的に接続されている。
各流路開閉手段81〜87は、それぞれ、制御部13に電気的に接続されている。
また、濁度センサ14、光学式センサ15、重量センサ16、気泡センサ31〜36、表示・操作部17は、それぞれ、制御部13と電気的に接続されている。
制御部13は、例えばマイクロコンピュータで構成されており、制御部13には、上述した濁度センサ14、光学式センサ15、重量センサ16、気泡センサ31〜36からの検出信号が、それぞれ、随時入力される。また、表示・操作部17からの信号(入力)も、制御部13に入力される。
制御部13は、濁度センサ14、光学式センサ15、重量センサ16、気泡センサ31〜36からの検出信号および表示・操作部17からの信号に基づき、予め設定されたプログラムに従って、血液成分採取装置1の各部の作動、すなわち、各送液ポンプ11、12の回転、停止、回転方向(正転/逆転)を制御するとともに、必要に応じ、各流路開閉手段81〜87の開閉、遠心分離器駆動装置10の作動および表示・操作部17の駆動をそれぞれ制御する。なお、制御部13は、例えば、各送液ポンプ11、12の回転速度(回転数)や回転回数等も把握している。
この制御部13により、中間バッグ27aに採取される濃厚血小板の血小板の個数(単位数)が目標値(第1の目標値)に到達するように設定された後述する血小板採取操作(血液成分採取操作)のサイクル数が2サイクル以上であり、かつ全サイクル行なった場合に、血漿採取バッグ25に採取される血漿と、中間バッグ27aに採取される濃厚血小板(血漿を含む血小板)に含まれる血漿との合計の体積量を予測する採取量予測手段と、その採取量予測手段により予測された前記体積量の予測値と、血漿と濃厚血小板に含まれる血漿との合計の必要とされる体積量との差分値を算出する差分値算出手段と、前記採取量予測手段により予測された前記体積量の予測値が、血漿と濃厚血小板に含まれる血漿との合計の必要とされる体積量より大きいか否かを判別する判別手段との主機能が達成(構成)される。
第1の流路開閉手段81は、第1のポンプチューブ21gより採血針29側、すなわち、分岐コネクター21fとチャンバー21dとの間において第1のライン21を開閉するために設けられている。
第2の流路開閉手段82は、チューブ50を開閉するために設けられている。第3の流路開閉手段83は、チューブ44を開閉するために設けられている。第4の流路開閉手段84は、チューブ45を開閉するために設けられている。第5の流路開閉手段85は、チューブ42を開閉するために設けられている。第6の流路開閉手段86は、チューブ49を開閉するために設けられている。第7の流路開閉手段87は、チューブ47を開閉するために設けられている。
各流路開閉手段81〜87は、それぞれ、第1のライン21、チューブ50、44、45、42、49、47を挿入可能な挿入部を備え、該挿入部には、例えば、ソレノイド、電動モーター、シリンダ(油圧または空気圧)等の駆動源で作動するクランプを有している。具体的には、ソレノイドで作動する電磁クランプが好適である。
これらの流路開閉手段(クランプ)81〜87は、それぞれ、制御部13からの信号に基づいて作動する。
表示・操作部17は、例えば、液晶表示パネル、EL表示パネル等を備えたタッチパネル等で構成される。
なお、各種の情報を表示(報知)する表示手段(報知手段)である表示部(例えば、液晶表示パネル、EL表示パネル等)と、各操作を行なう操作手段である操作部(例えば、操作ボタン、操作スイッチ、操作ダイヤル等)とを、別個に設けてもよい。
遠心分離器駆動装置10は、図2に示すように、遠心分離器20を収納するハウジング201と、脚部202と、駆動源であるモータ203と、遠心分離器20を保持する円盤状の固定台205とを有している。
ハウジング201は、脚部202の上部に載置、固定されている。また、ハウジング201の下面には、ボルト206によりスペーサー207を介してモータ203が固定されている。
モータ203の回転軸204の先端部には、固定台205が回転軸204と同軸でかつ一体的に回転するように嵌入されており、固定台205の上部には、ローター142の底部が嵌合する凹部が形成されている。
また、遠心分離器20の上部145は、図示しない固定部材によりハウジング201に固定されている。
このような遠心分離器駆動装置10では、モータ203を駆動すると、固定台205およびそれに固定されたローター142が、例えば、回転数3000〜6000rpm程度で回転する。
ハウジング201には、その側部(図2中、左側)に光学式センサ15が設置されている。
この光学式センサ15は、貯血空間146に向って投光するとともにその反射光を受光するように構成されている。
光学式センサ15は、投光部151から光(例えばレーザー光)を照射(投光)し、ローター142の反射面147で反射された反射光を受光部152で受光する。そして、受光部152においてその受光光量に応じた電気信号に変換される。
ここで、光学式センサ15は、片面に反射面を有し、光路を変更する反射板153を有しており、投光部151から照射された光は、反射板153を介して反射面147に照射され、反射面147で反射した光は、反射板153を介して受光部152で受光されるように構成されている。
このとき、投光光および反射光は、それぞれ、貯血空間146内の血液成分を透過するが、血液成分の界面(本実施形態では、血漿層131とバフィーコート層132との界面B)の位置に応じて、投光光および反射光が透過する位置における各血液成分の存在比が異なるため、それらの透過率が変化する。これにより、受光部152での受光光量が変動(変化)し、この変動を受光部152からの出力電圧の変化として検出することができる。
すなわち、光学式センサ15は、受光部152での受光光量の変化に基づき、血液成分の界面の位置を検出することができる。
なお、光学式センサ15が検出する血液成分の界面としては、界面Bに限られず、例えば、バフィーコート層132と赤血球層133との界面であってもよい。
ここで、貯血空間146内の各層131〜133は、それぞれ、血液成分により色が異なっており、特に、赤血球層133は、赤血球の色に伴い赤色を呈している。このため、光学式センサ15の精度向上の観点からは、投光光の波長に好適な範囲が存在し、この波長範囲としては、特に限定されないが、例えば、600〜900nm程度であるのが好ましく、750〜800nm程度であるのがより好ましい。
濁度センサ14は、第2のライン22中を流れる流体の濁度(血小板の濃度)を検知するためのものであり、濁度に応じた電圧値を出力する。具体的には、濁度センサ14は、濁度が高い時には低電圧値、濁度が低い時には高電圧値を出力する。
この濁度センサ14により、例えば、第2のライン22中を流れる血漿中の血小板濃度、血漿中の血小板濃度の変化、血漿中への赤血球の混入等を検出することができる。
また、気泡センサ34により、例えば、第2のライン22中を流れる流体の空気から血漿への置換等を検出することができる。
濁度センサ14および各気泡センサ31〜36としては、それぞれ、例えば、超音波センサ、光学式センサ、赤外線センサ等を用いることがきる。
第1のポンプチューブ21gが装着される第1の送液ポンプ11、および、第2のポンプチューブ23aが装着される第2の送液ポンプ12としては、それぞれ、例えば、ローラーポンプなどの非血液接触型ポンプが好適に用いられる。
また、第1の送液ポンプ(血液ポンプ)11としては、いずれの方向にも血液を送ることができるものが使用される。具体的には、正回転と逆回転が可能なローラーポンプが用いられている。
次に、血液成分採取装置1の作用(動作)について説明する。
まず、血液成分採取装置1を用いた血小板採取操作(血液成分採取操作)を説明する。
血液成分採取装置1は、制御部13の制御により、血漿採取バッグ25に血漿を採取する第1の血漿採取工程と、定速血漿循環工程と、血漿採取バッグ25に血漿を採取する第2の血漿採取工程と、加速血漿循環工程と、血漿採取バッグ25に血漿を採取する第3の血漿採取工程と、中間バッグ27aに濃厚血小板を採取する血小板採取工程(血液成分採取工程)と、返血工程(血液成分返還工程)とを有する血小板採取操作(血液成分採取操作)を行なうよう作動する。
前記第1の血漿採取工程と、定速血漿循環工程と、第2の血漿採取工程と、加速血漿循環工程と、第3の血漿採取工程と、血小板採取工程とを行なうことにより、血漿採取バッグ25に所定量の血漿が採取され、中間バッグ27aに濃厚血小板が採取される(一時的に貯留される)。また、返血工程を行なうことにより、遠心分離器20のローター142の貯血空間146内に残存する血液成分(残りの血液成分)(主に、赤血球、白血球、残りの血漿)は、遠心分離器20の流入口143から排出され、第1のライン21(採血針29)を介してドナーに返血(返還)される。成分採血においては、この血小板採取操作(血液成分採取操作)は、少なくとも1回(1サイクル)行われる。なお、血小板採取操作は、通常は、複数回(複数サイクル)行われる。
なお、前記血小板採取操作は、例えば、特開2005−152362号公報等に記載されている方法を用いて行なうことができる。
また、血液成分採取装置1は、制御部13の制御により、中間バッグ27a内に一時的に採取(貯留)した濃厚血小板を、白血球除去フィルター261に供給して、濃厚血小板の濾過、すなわち、濃厚血小板中の白血球を分離除去する濾過操作(濾過工程)を行なうよう構成されている。
この濾過操作では、第7の流路開閉手段87を開放する。これにより、中間バッグ27a内の濃厚血小板は、落差(自重)により、チューブ46、47、白血球除去フィルター261およびチューブ48を経て、血小板採取バッグ26内に移送される。このとき、濃厚血小板は、そのほとんどが、白血球除去フィルター261の濾過部材を通過するが、白血球は濾過部材に捕捉される。このため、血小板製剤中の白血球の除去率を極めて高いものとすることができる。
この濾過操作は、最終サイクルの血小板採取操作を行なうのに並行して、または、最終サイクルの血小板採取操作終了後に行なわれる。
なお、濃厚血小板の中間バッグ27a内から血小板採取バッグ26への移送は、ポンプを用いて行なうようにしてもよい。
また、血液成分採取装置1は、必要に応じて、制御部13の制御により、血漿採取バッグ25内の血漿を中間バッグ27aに供給することにより、中間バッグ27aに採取される濃厚血小板の量(体積量)を調整する量調整操作を行なうように構成されている。これにより、血小板採取バッグ26に採取される血小板製剤の量(体積量)が調整される。
さて、この血液成分採取装置1は、制御部13の制御や演算等により、中間バッグ27aに採取される濃厚血小板の個数(単位数)が目標値(第1の目標値)に到達するように設定された前記血小板採取操作(血液成分採取操作)のサイクル数が2サイクル以上であり、かつ全サイクル行なった場合に、血漿採取バッグ25に採取される血漿と、中間バッグ27aに採取される濃厚血小板(血漿を含む血小板)に含まれる血漿との合計の体積量(以下、単に「量」とも言う)を予測し、その予測値(以下、「トータル体積量予測値」と言う)と、血漿と濃厚血小板に含まれる血漿との合計の必要とされる体積量(以下、「トータル必要体積量」と言う)との差分値(以下、「トータル余剰量」と言う)を算出し、トータル体積量予測値が、トータル必要体積量より大きいか否かを判別し、トータル体積量予測値がトータル必要体積量より大きいと判別された場合には、第1サイクルの血小板採取操作において、トータル余剰量(差分値)を上限として、血漿採取バッグ25内の血漿をドナーに返血(返還)する余剰血漿返還工程を行なうように構成されている。なお、以下の説明では、濃厚血小板に含まれる血漿の体積量を、単に、濃厚血小板の体積量とも言う。
この余剰血漿返還工程においては、血漿採取バッグ25内に所定の体積量の血漿を残し、かつ、トータル余剰量を上限として、血漿採取バッグ25内の血漿を可能な限りドナーに返血する。
このように、血漿を可能な限りドナーに返血することにより、体外循環血液量(脱血量)が抑えられ、ドナー(特に、体格が小さいドナー)の負担を減少させることができる。そして、第1サイクルの血小板採取操作において、血漿を可能な限りドナーに返血するので、成分採血の初期の段階から体外循環血液量を少なくすることができ、これによりドナーの負担を非常に減少させることができる。
また、トータル余剰量を上限とすることにより、血漿の体積量が不足してしまうのを防止することができ、これにより、血小板製剤の規格(製剤規格)に適合した血小板製剤を確実に得ることができる。この場合、例えば、中間バッグ27aに採取された濃厚血小板の体積量が製剤規格を下回っている場合でも、血漿採取バッグ25内には十分な体積量の血漿が採取されているので、前記量調整操作を行なうことにより、中間バッグ27a内の濃厚血小板を製剤規格に適合させることができ、これにより、製剤規格に適合し、血小板採取バッグ26に貯留(回収)された血小板製剤を得ることができる。
ここで、前記余剰血漿返還工程において、血漿採取バッグ25内に所定の体積量の血漿を残すのは、例えば、返血工程等、種々の場面で血漿採取バッグ25内の血漿を用いるので、その分の血漿を確保しておくためである。
前記血漿採取バッグ25内に残す血漿の体積量(所定の体積量)は、血漿採取バッグ25に貯留されていなければならない血漿の体積量の最低値(以下、「血漿採取バッグ最低量」と言う)以上に設定されるが、特に、血漿採取バッグ最低量に設定されるのが好ましい。
前記血漿採取バッグ最低量は、諸条件に応じて適宜設定されるが、8〜20mL程度であるのが好ましく、10〜15mL程度であるのがより好ましい。
また、返血工程では、血漿採取バッグ25から遠心分離器20に血漿を供給して遠心分離器20の排出口144を洗浄する。
また、前記余剰血漿返還工程は、返血工程において行われる。
前記返血洗浄工程において使用する(遠心分離器20に供給する)血漿の体積量は、諸条件に応じて適宜設定されるが、1〜20mL程度であるのが好ましく、3〜7mL程度であるのがより好ましい。
また、前記トータル体積量予測値は、第1サイクルの血小板採取取操作の前記第1の血漿採取工程、第2の血漿採取工程、第3の血漿採取工程および血小板採取工程が終了した後(直後)、すなわち、返血工程の前(直前)に求められる。この場合、血小板採取操作を第2サイクルから最終サイクルまで行なった場合に血漿採取バッグ25に採取される血漿と中間バッグ27aに採取される濃厚血小板との合計の体積量を予測するとともに、第1サイクルにおいて血漿採取バッグ25に採取された血漿と中間バッグ27aに採取された濃厚血小板との合計の体積量の実測値を得、前記予測した第2サイクルから最終サイクルまでの合計の体積量と、前記第1サイクルにおける実測値とを合計して、トータル体積量予測値を求める。
前記実測値を求める方法は、特に限定されないが、本実施形態では、下記のようにして求める。
第1サイクルにおいて血漿採取バッグ25に採取された血漿の体積量の実測値を求めるには、まず、重量センサ16により、第1サイクルにおいて血漿採取バッグ25に採取された血漿の重量を血漿採取バッグ25ごと測定(検出)する。そして、その測定値(検出値)から血漿採取バッグ25の重量を減算して血漿の重量を求め、求めた血漿の重量に、血漿の比重を掛ける。
また、第1サイクルにおいて中間バッグ27aに採取された濃厚血小板の体積量の実測値を求めるには、まず、中間バッグ27aに濃厚血小板を採取しているとき(期間)の第1の送液ポンプ11の回転回数を計数(検出)する。そして、その計数値(検出値)、すなわち、送液ポンプ11の回転回数に、第1の送液ポンプ11の1回転当りの送液量を掛ける。
そして、前記求めた血漿の体積量の実測値と、濃厚血小板の体積量の実測値とを合計する。
なお、制御部13により、第1の送液ポンプ11の回転回数を検出する回転回数検出手段(検出手段)の主機能が達成(構成)される。また、制御部13および重量センサ16により、第1サイクルにおいて血漿採取バッグ25に採取された血漿の体積量を実測する(体積量の実測値を求める)血漿採取バッグ側実測手段の主機能が達成(構成)され、また、制御部13により、第1サイクルにおいて中間バッグ27aに採取された濃厚血小板の体積量を実測する(体積量の実測値を求める)中間バッグ側実測手段(血液成分採取バッグ側実測手段)の主機能が達成(構成)される。すなわち、制御部13および重量センサ16により、第1サイクルにおいて血漿採取バッグ25に採取された血漿と中間バッグ27aに採取された濃厚血小板との合計の体積量を実測する(合計の体積量の実測値を求める)実測手段の主機能が達成(構成)される。
また、前記血小板採取操作を第2サイクルから最終サイクルまで行なった場合に血漿採取バッグ25に採取される血漿と中間バッグ27aに採取される濃厚血小板との合計の体積量を予測する(求める)方法は、特に限定されないが、本実施形態では、下記のようにして予測する(求める)。
すなわち、前記第2サイクルから最終サイクルまでに採取される血漿と濃厚血小板との合計の体積量の予測値は、血小板採取操作を1サイクル行なった場合に、血漿採取バッグ25に採取される血漿と、中間バッグ27aに採取される濃厚血小板との合計の体積量(1サイクル当りの採取量)を、下記式(1)から求め、その値(1サイクル当りの採取量)を、第2サイクルから最終サイクルまでのサイクル数倍して求める。
1サイクル当りの採取量(体積量)=処理血液量×a−回転時の遠心分離器の貯血空間の容積 ・・・式(1)
但し、上記式(1)において、処理血液量×a:抗凝固剤込みの処理血液量(抗凝固剤込みの血液処理量)
a:採取される血液の体積量に対する、採取される血液と、その採取される血液に添加(混合)される抗凝固剤との合計の体積量の比率(採取される血液と抗凝固剤との合計の体積量/採取される血液の体積量)
また、上記式(1)における処理血液量(血液処理量)は、下記式(2)から求める。
処理血液量=K×B/Hct ・・・式(2)
但し、上記式(2)において、K:採血終了時(血小板採取工程開始直前)の遠心分離器の貯血空間内の赤血球層が占める容積
B:採血終了時(血小板採取工程開始直前)の遠心分離器の貯血空間内の赤血球層のヘマトクリット値
Hct:ドナーの血液のヘマトクリット値
前記Kの値は、実験的に求められ、予め設定されている。また、前記Hctの値は、予備採血によって求められ、予め設定されている。
また、上記式(2)におけるBの値は、下記のようにして求める。
まず、第1サイクルにおける処理血液量の実測値を求める。この処理血液量の実測値を求めるには、まず、ドナーから血液を採取(採血)しているとき(期間)の第1の送液ポンプ11の回転回数を計数(検出)する。そして、その計数値(検出値)、すなわち、送液ポンプ11の回転回数に、第1の送液ポンプ11の1回転当りの送液量を掛ける。
次に、前記求めた第1サイクルにおける処理血液量の実測値を、下記式(3)に代入する。
B=処理血液量×Hct/K ・・・式(3)
上記式(3)におけるKおよびHctは、それぞれ、上記式(2)と同様である。
なお、前記トータル体積量予測値は、実測値を用いないで求めてもよい。実測値を用いない場合は、トータル体積量予測値は、例えば、1サイクル当りの採取量を上記式(1)から求め、その値を、第1サイクルから最終サイクルまでのサイクル数倍して求めることができる。この場合は、前記Bの値は、実験的に求め、予め設定しておく。
また、前記トータル体積量予測値は、前記血小板採取工程が終了した後に限らず、余剰血漿返還工程の前であれば、いずれのタイミングで求めてもよい。トータル体積量予測値を求める他のタイミングとしては、例えば、採血を開始する前や、採血を開始した後で、かつ血小板採取工程が終了する前等が挙げられる。
また、血小板採取操作のサイクル数は、下記のようにして設定される。
すなわち、ドナーのヘマトクリット値、血小板濃度の血算等に基づいて、中間バッグ27aに採取される濃厚血小板の血小板の個数(単位数)が、血小板製剤の規格(目標の規格)に適合する目標値に到達するために必要とする血小板採取操作の最低のサイクル数を求め、前記求めたサイクル数を、血小板採取操作のサイクル数として設定する。
血小板製剤としては、下記(1)〜(4)の4種類のものがある。
(1)5単位製剤
容量(量)が、100mL±20%、個数が、1.0×1011〜1.9×1011
(2)10単位製剤
容量(量)が、200mL±20%、個数が、2.0×1011〜2.9×1011
(3)15単位製剤
容量(量)が、250mL±20%、個数が、3.0×1011〜3.9×1011
(4)20単位製剤
容量(量)が、250mL±20%、個数が、4.0×1011個以上
また、血小板の「1単位」は、0.2×1011個である。
なお、前記血小板採取操作のサイクル数は、血液成分採取装置1内で自動的に求めるようになっていなくてもよく、例えば、オペレータが前記血小板採取操作のサイクル数を求めて、そのサイクル数を装置に入力するようになっていてもよい。
また、前記トータル必要体積量は、血漿採取バッグ25に採取する血漿の体積量の目標値(第3の目標値)と、中間バッグ27aに採取する濃厚血小板の体積量の目標値(第2の目標値)とを合計した合計目標値以上に設定されるのが好ましく、前記合計目標値に、血漿採取バッグ最低量または予備量を加算した値以上に設定されるのがより好ましく、前記合計目標値に、血漿採取バッグ最低量および予備量を加算した値以上に設定されるのがさらに好ましい。
本実施形態では、トータル必要体積量は、前記合計目標値に、予備量と、血漿採取バッグ最低量と、1回のサイクルの血小板採取操作の返血洗浄工程において必要な血漿の体積量とを加算した値に設定される。
前記中間バッグ27aに採取する濃厚血小板の体積量の目標値は、諸条件に応じて適宜設定されるが、血小板採取バッグ26に採取される濃厚血小板(血小板製剤)の体積量が、濃厚血小板の体積量の製剤規格(目標の製剤規格)に適合する範囲内になるように設定することが好ましい。
すなわち、前記中間バッグ27aに採取する濃厚血小板の体積量の目標値は、濃厚血小板中の白血球を分離除去する濾過操作を行うことによってロスする体積量を考慮して(上乗せして)、濃厚血小板の体積量の製剤規格に合わせて設定することが好ましい。
また、前記血漿採取バッグ25に採取する血漿の体積量の目標値は、目標の製剤規格(5、10、15、20単位製剤のいずれであるか)によって異なり、抗凝固剤を含めない体積量では、400mL程度から血小板採取バッグ26に採取する濃厚血小板の抗凝固剤を含めない体積量の目標値を差し引いた値であるのが好ましく、抗凝固剤を含めた体積量では、450〜550mL程度から血小板採取バッグ26に採取する濃厚血小板の抗凝固剤を含めた体積量の目標値を差し引いた値であるのが好ましい。
また、前記予備量分の血漿は、最終的に血漿が不足した場合に、最終サイクルの血小板採取操作において用いられ、その余り分の血漿や、使用されなかった場合の予備量分の血漿は、最終サイクルの血小板採取操作の返血工程で、ドナーに返血される。
また、前記予備量は、トータル体積量予測値のサイクル毎のバラツキや、諸条件に応じて適宜設定されるが、10〜100mL程度であるのが好ましく、15〜40mL程度であるのがより好ましい。
また、前記1回のサイクルの血小板採取操作の返血洗浄工程において必要な血漿の体積量(以下、「返血リンス量」と言う)は、諸条件に応じて適宜設定されるが、前述したように、1〜20mL程度であるのが好ましく、3〜7mL程度であるのがより好ましい。
次に、第2サイクル以降の血小板採取操作における余剰血漿返還工程およびそれに関連する工程(動作)について、3つの構成例(構成例1〜3)を説明する。なお、以下の説明では、前述した第1サイクルの血漿採取工程との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
[構成例1]
前記第1サイクルの血小板採取操作の余剰血漿返還工程において、トータル余剰量(差分値)分の血漿をドナーに返血できた場合は、第2サイクル以降の血小板採取操作では、余剰血漿返還工程を行なわず、トータル余剰量分の血漿をドナーに返血できなかった場合は、第2サイクル以降の血小板採取操作の余剰血漿返還工程を行なう。
すなわち、第nサイクル(但し、nは、1〜全サイクル数より1つ小さい数までの整数)の血小板採取操作の余剰血漿返還工程が終了したときに、第1サイクルから第nサイクルまでの血小板採取操作の余剰血漿返還工程でドナーに返血した血漿の体積量の合計値がトータル余剰量値に到達していない場合は、第(n+1)サイクルの血小板採取操作において、第1サイクルから第nサイクルまでの血小板採取操作の余剰血漿返還工程でドナーに返血した血漿の体積量の合計値をトータル余剰量から減算した減算値を上限として、血漿採取バッグ25内の血漿を供血者に返還(返血)する余剰血漿返還工程を行なう。
この第(n+1)サイクルの血小板採取操作の余剰血漿返還工程においては、血漿採取バッグ25内に所定の体積量の血漿を残し、かつ、第1サイクルから第nサイクルまでの血小板採取操作の余剰血漿返還工程でドナーに返血した血漿の体積量の合計値をトータル余剰量から減算した減算値を上限として、血漿採取バッグ25内の血漿を可能な限りドナーに返血する。
ここで、設定された血小板採取操作のサイクル数(全サイクル数)が2サイクルの場合は、前記nは、「1」のみとなり、前記「第1サイクルから第nサイクルまでの血小板採取操作の余剰血漿返還工程でドナーに返血した血漿の体積量の合計値」は、「第1サイクルの血小板採取操作の余剰血漿返還工程でドナーに返血した血漿の体積量」となる。このようなことは、後述する説明でも同様であるが、以降は、その説明は省略する。
なお、この構成例1では、第2サイクル以降の血小板採取操作の余剰血漿返還工程において、トータル体積量予測値として、第1サイクルで用いた値を変更(更新)せずに、そのまま用いる。
次に、構成例2を説明する。なお、以下の説明では、前述した構成例1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
[構成例2]
前記第1サイクルの血小板採取操作の余剰血漿返還工程において、トータル余剰量(差分値)分の血漿をドナーに返血できた場合は、第2サイクル以降の血小板採取操作では、余剰血漿返還工程を行なわず、トータル余剰量分の血漿をドナーに返血できなかった場合は、第2サイクル以降の血小板採取操作の余剰血漿返還工程を行なう。そして、この構成例2では、第2サイクル以降の血小板採取操作において余剰血漿返還工程を行なう場合、トータル体積量予測値を更新する。
すなわち、第nサイクル(但し、nは、1〜全サイクル数より1つ小さい数までの整数)の血小板採取操作の余剰血漿返還工程が終了したときに、第1サイクルから第nサイクルまでの血小板採取操作の余剰血漿返還工程でドナーに返血した血漿の体積量の合計値がトータル余剰量値に到達していない場合は、第(n+1)サイクルの血小板採取操作において、トータル体積量予測値を求めて更新し、その更新されたトータル体積量予測値から算出されたトータル余剰量から、第1サイクルから第nサイクルまでの血小板採取操作の余剰血漿返還工程でドナーに返血した血漿の体積量の合計値を減算した減算値を上限として、血漿採取バッグ25内の血漿をドナーに返血する余剰血漿返還工程を行なう。
第(n+1)サイクルの血小板採取操作におけるトータル体積量予測値の更新においては、そのトータル体積量予測値は、第(n+1)サイクルの血小板採取取操作の第1の血漿採取工程、第2の血漿採取工程、第3の血漿採取工程および血小板採取工程が終了した後(直後)、すなわち、返血工程の前(直前)に求められる。
そして、設定された血小板採取操作のサイクル数(全サイクル数)が3サイクル以上の場合は、最終サイクルを除く、第(n+1)サイクルの血小板採取操作におけるトータル体積量予測値の更新においては、血小板採取操作を第(n+2)サイクルから最終サイクルまで行なった場合に血漿採取バッグ25に採取される血漿と中間バッグ27aに採取される濃厚血小板との合計の体積量を予測するとともに、第1サイクルから第(n+1)サイクルまでに血漿採取バッグ25に採取された血漿と中間バッグ27aに採取された濃厚血小板との合計の体積量の実測値を得、前記予測した第(n+2)サイクルから最終サイクルまでの合計の体積量と、前記第1サイクルから第(n+1)サイクルまでの合計の実測値とを合計して、トータル体積量予測値を求める。
前記実測値を求める方法は、前述した第1サイクルの血小板採取操作の場合と同様である。
また、前記血小板採取操作を第(n+2)サイクルから最終サイクルまで行なった場合に血漿採取バッグ25に採取される血漿と中間バッグ27aに採取される濃厚血小板との合計の体積量を予測する方法も基本的には、前述した第1サイクルの血小板採取操作の場合と同様であるが、上記式(2)におけるBの値を変更する。すなわち、第(n+1)サイクルにおける処理血液量の実測値を求め、その求めた実測値を上記式(3)に代入してBの値を求め、その求めた値を上記式(2)のBの値として用いる。
また、最終サイクルの血小板採取操作におけるトータル体積量予測値の更新においては、第1サイクルから最終サイクルまでに血漿採取バッグ25に採取された血漿と中間バッグ27aに採取された濃厚血小板との合計の体積量の実測値を得、この実測値をトータル体積量予測値として更新する。
前記実測値を求める方法は、前述した第1サイクルの血小板採取操作の場合と同様である。
次に、構成例3を説明する。なお、以下の説明では、前述した構成例2との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
[構成例3]
前記第1サイクルの血小板採取操作の余剰血漿返還工程において、トータル余剰量(差分値)分の血漿をドナーに返血できたか否かにかかわらず、第2サイクル以降の血小板採取操作において、余剰血漿返還工程を行うか否かを判別し、必要に応じて余剰血漿返還工程を行なう。
すなわち、第(n+1)サイクル(但し、nは、1〜全サイクル数より1つ小さい数までの整数)の血小板採取操作において、トータル体積量予測値を求めて更新し、その更新されたトータル体積量予測値から算出されたトータル余剰量が第1サイクルから第nサイクルまでの血小板採取操作の余剰血漿返還工程でドナーに返血した血漿の体積量の合計値より大きい場合は、第1サイクルから第nサイクルまでの血小板採取操作の余剰血漿返還工程でドナーに返血した血漿の体積量の合計値をトータル余剰量から減算した減算値を上限として、血漿採取バッグ25内の血漿をドナーに返血する余剰血漿返還工程を行なう。
次に、設定された血小板採取操作のサイクル数(全サイクル数)が3サイクルの場合の具体例を説明する。下記表1〜表3には、それぞれ、第1サイクル〜第3サイクルの血小板採取工程が終了した段階での各実測値および各予測値が示されている。なお、下記の具体例における各数値等は、一例であることは言うまでもない。
<第1サイクル>
Figure 0004681395
第1サイクルの血小板採取取操作の血小板採取工程が終了した後、トータル体積量予測値を求める。トータル体積量予測値は、上記表1に示すように、下記のように求まる。
トータル体積量予測値=(156+45)+(134+45)+(134+45)
=559mL
また、血漿採取バッグ25に採取する血漿の体積量の目標値を270mL、中間バッグ27aに採取する濃厚血小板の体積量の目標値を200mL、血漿バッグ最低量を10mL、予備量を20mL、第1サイクルの返血リンス量を5mLとすると、トータル必要体積量は、下記の通りである。
トータル必要体積量=270+200+10+20+5
=505mL
従って、トータル余剰量は、下記の通りである。
トータル余剰量=559−505
=54mL
第1サイクルの余剰血漿返還工程では、血漿採取バッグ25内に10mLの血漿を残し、前記トータル余剰量である54mLを上限として、血漿採取バッグ25内の血漿を可能な限りドナーに返血する。すなわち、ドナーへの血漿の返血量が54mLに到達したら血漿の返血を終了し、また、ドナーへの血漿の返血量が54mLに到達する前に、血漿採取バッグ25内の血漿の残量が10mLになった場合は、その段階で、血漿の返血を中止する。
例えば、ドナーへの血漿の返血量が40mLのときに、血漿採取バッグ25内の血漿の残量が10mLになった場合は、残りの14mLの血漿は、次サイクル以降に、ドナーに返血する。
<第2サイクル>
Figure 0004681395
第2サイクルの血小板採取取操作の血小板採取工程が終了した後、トータル体積量予測値を求める。トータル体積量予測値は、上記表2に示すように、下記のように求まる。
トータル体積量予測値=(156+45)+(140+45)+(140+45)
=571mL
すなわち、第2サイクルでは、トータル体積量予測値は、571mLに更新される。
また、血漿採取バッグ25に採取する血漿の体積量の目標値を270mL、中間バッグ27aに採取する濃厚血小板の体積量の目標値を200mL、血漿バッグ最低量を10mL、予備量を20mL、第2サイクルの返血リンス量を5mLとすると、トータル必要体積量は、下記の通りである。
トータル必要体積量=270+200+10+20+5
=505mL
従って、トータル余剰量は、下記の通りである。
トータル余剰量=571−505
=66mL
また、第1サイクルの余剰血漿返還工程でドナーに返血した血漿の体積量をトータル余剰量から減算した減算値は、下記の通りである。
減算値=66−40
=26mL
第2サイクルの余剰血漿返還工程では、血漿採取バッグ25内に10mLの血漿を残し、前記減算値である26mLを上限として、血漿採取バッグ25内の血漿を可能な限りドナーに返血する。すなわち、ドナーへの血漿の返血量が26mLに到達したら血漿の返血を終了し、また、ドナーへの血漿の返血量が26mLに到達する前に、血漿採取バッグ25内の血漿の残量が10mLになった場合は、その段階で、血漿の返血を中止する。
例えば、ドナーに26mLの血漿を返血できた場合は、血漿の返血を終了する。
<第3サイクル>
Figure 0004681395
第3サイクルの血小板採取取操作の血小板採取工程が終了した後、トータル体積量予測値を求める。トータル体積量予測値は、上記表3に示すように、下記のように求まる。
トータル体積量予測値=(156+45)+(140+45)+(132+45)
=563mL
すなわち、第3サイクルでは、トータル体積量予測値は、563mLに更新される。
また、血漿採取バッグ25に採取する血漿の体積量の目標値を270mL、中間バッグ27aに採取する濃厚血小板の体積量の目標値を200mL、血漿バッグ最低量を10mL、予備量を20mL、第3サイクルの返血リンス量を5mLとすると、トータル必要体積量は、下記の通りである。
トータル必要体積量=270+200+10+20+5
=505mL
従って、トータル余剰量は、下記の通りである。
トータル余剰量=563−505
=58mL
また、第1サイクルおよび第2サイクルの余剰血漿返還工程でドナーに返血した血漿の体積量の合計値(66mL)をトータル余剰量から減算した減算値は、下記の通りである。
減算値=58−66
=−8mL
このように、トータル余剰量(58mL)は、第1サイクルおよび第2サイクルの余剰血漿返還工程でドナーに返血した血漿の体積量の合計値(66mL)よりも8mL少なく(小さく)、ドナーに8mL余計に血漿を返血してしまっているので、第3サイクルでは、余剰血漿返還工程を行なわない。
一方、不足分の8mLの血漿は、予備量(20mL)から補充し(割り当て)、その余り分の12mLの血漿は、ドナーに返血する。
また、中間バッグ27aに採取されている濃厚血小板の体積量は、上記表3に示すように、135mLであるので、目標値(200mL)に対して65mL不足している。このため、量調整操作を行なって、血漿採取バッグ25内の血漿を65mL分、中間バッグ27aに移送(転送)する。
この第3サイクルは、最終サイクルであるため、血漿採取バッグ最低量を残さずに、血漿採取バッグ25内に採取する血漿の体積量の目標値になるように(なるまで)ドナーに返血する。
以上説明したように、この血液成分採取装置1によれば、成分採血において、血漿採取バッグ25に採取された血漿のうち、余分な血漿(余剰血漿)をドナーに返血するので、体外循環血液量(脱血量)が抑えられ、ドナー(特に、体格が小さいドナー)の負担を減少させることができる。特に、第1サイクルの血小板採取操作において、余分な血漿を供血者に返還するので、成分採血の初期の段階から体外循環血液量を少なくすることができ、これによりドナーの負担を非常に減少させることができる。
また、トータル余剰量を上限として、血漿採取バッグ25内の血漿をドナーに返還するので、血漿の体積量が不足してしまうのを防止することができ、これにより、製剤規格に適合した血小板製剤を確実に得ることができる。この場合、例えば、中間バッグ27aに採取された濃厚血小板の体積量が製剤規格を下回っている場合でも、血漿採取バッグ25内には十分な体積量の血漿が採取されているので、量調整操作を行なうことにより、中間バッグ27a内の濃厚血小板を製剤規格に適合させることができ、これにより、製剤規格に適合し、血小板採取バッグ26に貯留(回収)された血小板製剤を得ることができる。
そして、この血液成分採取装置1では、血液より分離、採取された濃厚血小板中から、白血球除去フィルター261により白血球を分離除去するため、白血球の混入が極めて低い血小板製剤を得ることができる。
以上、本発明の血液成分採取装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。
また、本発明の血液成分採取装置は、血小板製剤や血漿製剤(または血漿分画製剤の原料血漿)を得るのに適用する場合に限らず、例えば、血液中から、赤血球製剤、白血球製剤等を得る場合に適用してもよい。すなわち、本発明の血液成分採取装置では、血液成分採取バッグに採取される血液成分は、血小板(血漿を含む血小板)に限らず、例えば、赤血球(血漿を含む赤血球)、白血球(血漿を含む白血球)等であってもよい。換言すれば、本発明の血液成分採取装置では、採取される所定の血球成分は、血小板に限らず、例えば、赤血球や白血球等であってもよい。
また、本発明では、細胞分離フィルター(濾過器)により分離除去する細胞も、白血球に限定されない。
また、本発明では、血液分離器は、遠心型のものに限定されず、例えば、膜型等のものであってもよい。
また、本発明では、光学式センサは、図示のものに限定されず、例えば、ラインセンサ等であってもよい。
本発明の血液成分採取装置の実施形態を示す平面図である。 図1に示す血液成分採取装置が備える遠心分離器駆動装置に遠心分離器が装着された状態の部分破断断面図である。
符号の説明
1 血液成分採取装置
2 血液成分採取回路
10 遠心分離器駆動装置
11 第1の送液ポンプ
12 第2の送液ポンプ
13 制御部
14 濁度センサ
15 光学式センサ
151 投光部
152 受光部
153 反射板
16 重量センサ
17 表示・操作部
20 遠心分離器
21 第1のライン
21a 採血針側第1ライン
21b 遠心分離器側第1ライン
21c 分岐コネクター
21d チャンバー
21f 分岐コネクター
21g ポンプチューブ
21h チューブ
21i フィルター
22 第2のライン
22b 分岐コネクター
22c 分岐コネクター
22d 分岐コネクター
22e 分岐コネクター
22f フィルター
22g 分岐コネクター
22h フィルター
23 第3のライン
23a ポンプチューブ
23b 除菌フィルター
23c 気泡除去用チャンバー
23d 抗凝固剤容器接続用針
25 血漿採取バッグ
26 血小板採取バッグ
261 白血球除去フィルター
27a 中間バッグ
27b エアーバッグ
28 バッグ
29 採血針
31〜36 気泡センサ
41〜51 チューブ
81〜87 第1〜第7の流路開閉手段
131 血漿層
132 バフィーコート層
133 赤血球層
141 管体
142 ローター
143 流入口
144 排出口
145 上部
146 貯血空間
147 反射面
201 ハウジング
202 脚部
203 モータ
204 回転軸
205 固定台
206 ボルト
207 スペーサー

Claims (10)

  1. 供血者から血液を採取する採血手段と、
    前記採血手段により採取された血液を分離する血液分離器と、
    前記血液分離器により分離された血漿を採取する血漿採取バッグと、
    前記血液分離器により分離された所定の血球成分を採取する血液成分採取バッグとを備える血液成分採取回路を有し、
    採取した血液を分離し、前記血漿採取バッグに血漿を採取する血漿採取工程と、前記血液成分採取バッグに所定の血球成分を採取する血液成分採取工程と、残りの血液成分を供血者に返還する返血工程とを有する血液成分採取操作を少なくとも1サイクル実行する血液成分採取装置であって、
    前記血液成分採取操作のサイクル数が2サイクル以上であり、全サイクル行なった場合に、採取される血漿と、採取される所定の血球成分に含まれる血漿との合計の体積量を予測する採取量予測手段と、
    前記採取量予測手段により予測された前記体積量の予測値と、血漿と所定の血球成分に含まれる血漿との合計の必要とされる体積量との差分値を算出する差分値算出手段と、
    前記採取量予測手段により予測された前記体積量の予測値が、血漿と所定の血球成分に含まれる血漿との合計の必要とされる体積量より大きいか否かを判別する判別手段とを有し、
    前記判別手段により前記予測値が前記必要とされる体積量より大きいと判別された場合には、第1サイクルの前記血液成分採取操作において、前記差分値を上限として、前記血漿採取バッグ内の血漿を供血者に返還する余剰血漿返還工程を実行するように構成されていることを特徴とする血液成分採取装置。
  2. 前記余剰血漿返還工程においては、前記血漿採取バッグ内に所定の体積量の血漿を残すように構成されている請求項1に記載の血液成分採取装置。
  3. 前記採取量予測手段は、第1サイクルの前記血液成分採取操作の前記血漿採取工程および前記血液成分採取工程が終了した後に、前記予測値を求めるように構成されている請求項1または2に記載の血液成分採取装置。
  4. 前記採取量予測手段は、第1サイクルの前記血液成分採取操作の前記血漿採取工程および前記血液成分採取工程が終了した後に、前記血液成分採取操作を第2サイクルから最終サイクルまで行なった場合に前記血漿採取バッグに採取される血漿と前記血液成分採取バッグに採取される所定の血球成分に含まれる血漿との合計の体積量を予測するとともに、第1サイクルにおいて前記血漿採取バッグに採取された血漿と前記血液成分採取バッグに採取された所定の血球成分に含まれる血漿との合計の体積量の実測値を得、前記予測した第2サイクルから最終サイクルまでの合計の体積量と、前記第1サイクルにおける実測値とを合計して、前記予測値を求めるように構成されている請求項1または2に記載の血液成分採取装置。
  5. 第nサイクル(但し、nは、1〜全サイクル数より1つ小さい数までの整数)の前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程が終了したときに、第1サイクルから第nサイクルまでの前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程で供血者に返還した血漿の体積量の合計値が前記差分値に到達していない場合は、第(n+1)サイクルの前記血液成分採取操作において、第1サイクルから第nサイクルまでの前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程で供血者に返還した血漿の体積量の合計値を前記差分値から減算した減算値を上限として、前記血漿採取バッグ内の血漿を供血者に返還する余剰血漿返還工程を実行するように構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の血液成分採取装置。
  6. 第nサイクル(但し、nは、1〜全サイクル数より1つ小さい数までの整数)の前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程が終了したときに、第1サイクルから第nサイクルまでの前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程で供血者に返還した血漿の体積量の合計値が前記差分値に到達していない場合は、第(n+1)サイクルの前記血液成分採取操作において、前記採取量予測手段は、前記予測値を求めて更新し、該更新された予測値から算出された前記差分値から第1サイクルから第nサイクルまでの前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程で供血者に返還した血漿の体積量の合計値を減算した減算値を上限として、前記血漿採取バッグ内の血漿を供血者に返還する余剰血漿返還工程を実行するように構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の血液成分採取装置。
  7. 第(n+1)サイクル(但し、nは、1〜全サイクル数より1つ小さい数までの整数)の前記血液成分採取操作において、前記採取量予測手段は、前記予測値を求めて更新し、該更新された予測値から算出された前記差分値が第1サイクルから第nサイクルまでの前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程で供血者に返還した血漿の体積量の合計値より大きい場合は、第1サイクルから第nサイクルまでの前記血液成分採取操作の前記余剰血漿返還工程で供血者に返還した血漿の体積量の合計値を前記差分値から減算した減算値を上限として、前記血漿採取バッグ内の血漿を供血者に返還する余剰血漿返還工程を実行するように構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の血液成分採取装置。
  8. 前記必要とされる体積量は、前記血漿採取バッグに採取する血漿の体積量の目標値と、前記血液成分採取バッグに採取する所定の血球成分に含まれる血漿の体積量の目標値とを合計した合計目標値以上に設定される請求項1ないし7のいずれかに記載の血液成分採取装置。
  9. 前記余剰血漿返還工程は、前記返血工程において行われるように構成されている請求項1ないし8のいずれかに記載の血液成分採取装置。
  10. 前記所定の血球成分は、血小板である請求項1ないし9のいずれかに記載の血液成分採取装置。
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