JP4681378B2 - カードリーダ - Google Patents
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Description
また、同じくカード状媒体の不正盗用を防ぐ他の技術として、ラチェット構造の爪をカード状媒体の表面に引っ掛けることにより、不正者によるカード状媒体の取り出しを防止するようにした構造も周知である。
カード状媒体に接触したときの摩擦力により、カード挿入口からの取り出しを阻止している。さらに、カード状媒体をカード挿入口から取り出そうした場合、カード状媒体と偏心カムとの間の摩擦力により、偏心カムがさらに回転し、カード状媒体に食い込み、さらに取り出しにくくしている。(例えば、特開2005−56376号参照。)
また、特許文献1に示すカードロック装置は、カード挿入口側に配置しなければならず、配置するスペースを設けることになり、大型化につながるという問題がある。
また、前記カードロック装置は、前記ロック部材に連結されて前記カード挿入口に向かう方向へ往復動可能な可動部材を配置したので、既存するカードリーダの本体ハウジングのスペース内に自由度をもって配置することができるようになり、カードリーダの大型化を防止することができる。
また、前記カードロック装置は、前記ロック部材に連結されて前記カード挿入口に向かう方向へ往復動可能な可動部材を配置したので、既存するカードリーダの本体ハウジングのスペース内に自由度をもって配置することができるようになり、カードリーダの大型化を防止することができる。
なお、本実施の形態では、駆動源5はソレノイドを用いており、その起動時間を短く、高速作動できるようにしている。
係留手段6は、ピン6bを中心に回動するようになっているとともに、駆動源5のソレノイドの出力軸に設けたピン5aを嵌合して、駆動源5の出力軸の移動に従動するようになっている。さらに、係留手段6は、ソレノイドの出力軸の移動を付勢するバネ40が設けられている。
係留手段6は上記駆動源5からの動力を受けて作動し、可動フレーム12の係留を解除して付勢ばね31により前進動作させるよう機能する。すなわち、可動フレーム12のかかる進退動作は、変換レバー13に回動動作として伝達され、この変換レバー13を介してロックレバー20の回動動作に変換されるよう、リンク構造を構成している。
本実施の形態では、細長い可動フレーム12を有し、変換レバー13を介して、カード挿入口3側にロックレバー20を回動可能に配置したので、既存するカードリーダ1の本体ハウジング2のスペース内に配置することができるようにし、カードリーダ1の大型化を防止することができるようになっている。
なお、図4の円内拡大図に示すように、本実施の形態では、両側の側板23の間に、歯板24が隙間無く積層された状態となっているが、側板23側に数枚の歯板24を積層し、中間部分には歯板24が積層せずにスペーサを介在させてもよい。
このカードロック装置10Aは、駆動源(モータ)5Aの駆動力を伝達する減速のギア輪列35と、ギア輪列35内に設けられたピンクラッチ36と、ギア輪列35の最終段に連結された扇状歯車37と、扇状歯車37とロックレバーとを連結する連結レバー(変換レバー)13Aと、ロック歯を供えたロックレバー20Aとから構成されている。
さらに、本実施の形態では、図7、8に示すように、このギア輪列35の最終歯車は、駆動軸35cに固着されている歯車35aと、駆動軸35cに回動可能に支持されている歯車35bとから構成されている。
また、本実施の形態では、ギア輪列35の各歯車から最終歯車35a、35bを介して扇状歯車37に至るまでの減速比を、ロックレバー20Aの逆方向への回動を防止しうる程度の大きさに設定しておくことも好ましい。こうした場合、カード状媒体4が逆方向(カードリーダ本体1の奥の方向)へと押し込まれたとしても、扇状歯車37、連接レバー13A、およびロックレバー20Aが動かないようロックすることができるためにカード状媒体4が押し込まれて奥の方に動くのを防止することができるようになっている。
凸部36bは、ピン36aの回動範囲内に配置されており、ピン36aと凸部36bは係合離脱するようになっている。このように構成されたピン36aと凸部36bとでピンクラッチ36が構成されている。
すなわち、最終歯車35bは駆動源5Aによって回転させられると、凸部36bがピン36aと係合するまでは空転するが、凸部36bがピン36aと係合すると、駆動軸35cに固着されている最終歯車35aを一体回転するようになっている。
扇状歯車37の端部側には、連結ピン14Aで連結レバー(変換レバー)13Aの一端に連結され、この連結レバー(変換レバー)13Aの他端は連結ピン15Aを介して本発明でいうロック部材であるロックレバー20Aに回動可能に連結されている。
レバー本体21Aをそのように積層構造で幅広に形成することにより、側板23A及び歯板24Aの各ロック歯22Aがカード状媒体4の表面にカード幅方向(カード走行方向に対して垂直な方向)に沿って幅広くまたは複数の点で当接し、その移動を確実に阻止してロックできるようにしている。
本実施の形態ではこのように積層させていることはもちろんであるが、単に積層させるのみでなく、歯板24Aと厚みのある側板23Aとが混在した状態で積層させる構造としている。このように歯板24Aと側板23Aとを混在した状態で積層させた場合、カード状媒体4の表面により引っ掛かりやすいロック歯22Aを構成することが可能になるという点で好ましい。
なお、このような歯板24Aのみを積層してロック歯22Aを形成することも可能ではあるが、部品点数が多くなりすぎること、加工の手間が増えすぎてしまうこと、及び歯板24Aの強度不足によるダレ等を考慮すると、側板23を幅方向両端に配置することによって引っ掛かり易さは確保しつつ、部品点数や手間とのバランスをとることができるので好ましい。
さらに、図9に示すように、レバー本体21Aの外周とロック歯22Aの先端はほぼ同じ径となっている。すなわち、ロック歯22Aから支軸ピン17Aまでの距離は、支軸ピン17Aを回動中心とする回動半径Rが同じとなって形成されている。
より詳しくは、例えば、ロックレバー20Aは、上述した実施の形態と同様に、ロックレバー20Aの近傍において、カード状媒体4が図示しない上側搬送ローラと下側搬送ローラとの間に挟持されて、搬送台26からやや浮き上がった状態で搬送可能とされているので、ロック歯22がカード状媒体4に突き刺さるに足る範囲を回動できるように形成されている。したがって、引き抜き等によるカード不正取り出し時、ロック歯22Aを当該カード状媒体4に突き刺し、場合によっては貫いた状態とし、カード状媒体4がさらに引き抜かれようとする行為に耐える力、いわば引き抜かれ耐力を向上ないしは強化することが可能となる。
ここで、最終歯車35bは駆動源5Aによって回転させられると、凸部36bがピン36aと係合するまでは空転するが、凸部36bがピン36aと係合すると、駆動軸35cに固着されている最終歯車35aを一体回転する。
このようにして、ギア輪列35の最終歯車35a,35bが減速されて回動し、扇状歯車37が回動する。扇状歯車37の回動により、その側面に軸支されている連結レバー13Aが回動する。ロックレバー20Aが、連結レバー13Aを介して支軸ピン17Aの軸周りで反時計廻り方向に正回転させる。反時計廻り方向に正回転したロックレバー20Aは、そのレバー本体21Aのロック歯22Aを異常停止しているカード状媒体4の表面に当接されるまたはカード状媒体4に食い込む。
すなわち、図8に示すように、ロック歯22Aに食い込まれたカード状媒体4がカードリーダ本体1内に押し戻されると、ロックレバー20A、連結レバー13Aが図示右方向に移動し、扇状歯車37が反時計方向に回動する。これにより、最終歯車35a及び駆動軸35cが回転をはじめる。駆動軸35cに設けられているピン36aは、当接していた凸部36bとは離間し自由に回転をはじめ、180°離れた別の凸部36bに当接する。
この自由に回転する領域では、駆動源(モータ)5A及びギア輪列35の負荷を受けないようになっているので、ロックレバー20Aは押し戻される力によって回動することができ、ロック歯22Aを形成する1つの爪がカード状媒体4にさらに食い込むようになり、抜けないようになる。
ピン36aが別の凸部36bに当接した後は、押し戻す力が駆動源5Aやギア輪列35を回動させようと影響するが、これらがもつディテントトルクが大きいのでカード状媒体4をさらに押し戻すことは難しくなる。
これにより、不正者はカード状媒体4を押し戻しても引き抜いてもロック歯22Aから抜けなくなる。
以上説明した他の実施の形態のカードロック装置10Aによると、偏心カムではなく中心からほぼ等距離となるように周状に1つの爪からなるロック歯22Aを配置したロックレバー20Aを使用したので、カード状媒体4を引き抜き動作において、1つの爪のロック歯22Aがカード状媒体4に、のこぎり歯状をしたロック歯22に比べて短い距離で食い込むことができる。
さらに、駆動源5Aにモータを使用し、ギア輪列35を介してロックレバー22Aを回動させるようにした構造にピンクラッチ36を設けたので、押し戻し動作においても、ロック歯22Aがカード状媒体4にさらに食い込むように動作することができる。従って、引き抜き動作、押し戻し動作に対しても確実にカード状媒体4を取り出しにくくしており、不正取り出し行為を防止している。
3 カード挿入口
4 カード状媒体
5 モータ
8 搬送路
10、10A カードロック装置
11 固定フレーム
12 可動フレーム(可動部材)
17 支軸ピン
20、20A ロックレバー(ロック部材)
21、21A レバー本体
22、22A ロック歯(係止部)
35 ギア輪列
36 ピンクラッチ
Claims (4)
- カードリーダ本体の前部に設けられたカード挿入口から挿入されたカード状媒体が異常停止して滞留したときに、滞留位置にそのカード状媒体を移動阻止してロックすることにより、引き抜きによるカード不正取り出しを防止するカードロック装置を備え、該カードロック装置は、前記カード挿入口に臨む前記カードリーダ本体の内部に一端部が支軸ピンを介して回動可能に軸支され、かつ他端部の周縁に沿って前記カード状媒体の表面に当接可能な形状の係止部が設けられたロック部材を有し、
さらに前記カードロック装置は、前記ロック部材に連結されて前記カード挿入口に向かう方向へ往復動可能な可動部材を有し、この可動部材は前記カード状媒体の異常停止を検出した信号に基づいて作動して、前記ロック部材を前記支軸ピンの軸周りで正回転させて前記係止部を前記カード状媒体に当接させてロック可能であり、前記可動部材は、不正行為で前記カード状媒体が逆に押し戻されたときに、前記ロック部材の逆回転を止めかつ後退動作を制止してロックするための押し戻し防止ロック機構を備えていることを特徴とするカードリーダ。 - 前記押し戻し防止ロック機構は、前記可動部材に往復動方向である長手方向へ傾斜した長孔が設けられ、この傾斜長孔にロックピンが係合して前記可動部材と共に移動可能であり、前記可動部材の後退動作を前記ロックピンの前記傾斜長孔における斜面のロック位置に係合させることによって制止するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載のカードリーダ。
- カード挿入口から挿入されたカード状媒体が異常停止して滞留したときに、そのカード状媒体の移動を阻止して滞留位置にロックすることにより、引き抜き等によるカード不正取り出しを防止するカードロック装置を備え、前記カードロック装置は、前記カード挿入口に臨む前記カードリーダ本体の内部に一端部が支軸ピンを介して回動可能に支軸され、かつ他端部の周縁に沿って前記カード状媒体の表面に当接可能な形状の係止部が設けられたロック部材を有するカードリーダであって、前記カードロック装置を動作させるモータと、このモータの出力を前記カードロック装置に伝達するギア輪列とを備え、前記ギア輪列にはピンクラッチが設けられていることを特徴とするカードリーダ。
- 前記ギア輪列の減速比が、前記カード状媒体に前記係止部が当接した場合に前記ロック部材が逆方向に回動するのを防止する程度に大きくなっていることを特徴とする請求項3に記載のカードリーダ。
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