JP4680497B2 - 重量測定値補正方法及び計量装置 - Google Patents

重量測定値補正方法及び計量装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4680497B2
JP4680497B2 JP2003432564A JP2003432564A JP4680497B2 JP 4680497 B2 JP4680497 B2 JP 4680497B2 JP 2003432564 A JP2003432564 A JP 2003432564A JP 2003432564 A JP2003432564 A JP 2003432564A JP 4680497 B2 JP4680497 B2 JP 4680497B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
zero point
value
measurement
zero
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003432564A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005189159A (ja
Inventor
孝橋  徹
年幸 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamato Scale Co Ltd
Original Assignee
Yamato Scale Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamato Scale Co Ltd filed Critical Yamato Scale Co Ltd
Priority to JP2003432564A priority Critical patent/JP4680497B2/ja
Publication of JP2005189159A publication Critical patent/JP2005189159A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4680497B2 publication Critical patent/JP4680497B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Weight Measurement For Supplying Or Discharging Of Specified Amounts Of Material (AREA)

Description

本発明は、零点計測の結果に基づいて被計量物の重量測定値を補正する重量測定値補正方法、及びその方法を実施するための計量装置に関する。
被計量物の重量測定値を生成するための計量器を備える計量装置において高精度な計量を維持するためには、当該計量器において零点計測を行い、その零点計測の結果に基づいて零点補正を行う必要がある。
例えば、回転式重量充填装置および回転式重量選別機等の計量装置の場合、計量装置が備える複数の計量器のそれぞれにおいて、一定の時間間隔で繰り返し零点計測が自動的に行われる。このようにして行われる零点計測により得られた重量測定値を零点重量値(計量載せ台上に被計量物が載置されていない場合の重量値)とし、その零点重量値に基づいて零点補正がなされる。
以上のように定期的に零点補正が行われることになるため、零点が変動した場合であっても高精度な重量測定を実行することが可能となる。
しかしながら、前述したような従来の計量装置の場合、零点計測が行われてから次の零点計測が行われるまでの間は零点補正がなされないため、零点計測が行われた直後では高精度な重量測定を行うことができるものの、次に零点計測が行われる直前においては零点が大きく変動しているために比較的大きな計量誤差が発生するおそれがあった。
このような計量誤差の発生を防止するために、できる限り高い頻度で零点計測を行うことが考えられる。しかしながら、計量器が零点計測を行っている間は、その計量器にて被計量物の重量測定を行うことはできない。そのため、計量器の零点計測を高い頻度で行えば行うほど、被計量物の重量測定を行う回数が減少し、その結果計量処理能力が低下することになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、計量処理能力を低下させることなく、高精度な重量測定を維持させることができる重量測定値補正方法、およびその方法を実施するための計量装置を提供することにある。
前述した課題を解決するために、本発明に係る重量測定値補正方法は、計量載せ台上に載せられる被計量物の重量測定値を所定時間毎に生成する複数個の重量値に基づいて算出するための計量器を備え、当該計量器の運転中に、当該計量器の零点重量値を求める零点計測を繰り返し行い、前記零点計測を行うたびに零点補正を行うように構成されるとともに、零点計測からその次の零点計測までの間に、前記計量載せ台上に被計量物である容器が載置され、さらに前記容器に被計量物である充填物が充填されることが、1回行われるように構成された計量装置における重量測定値補正方法において、2回の前記零点計測によりそれぞれ求められた前記計量器の2個の零点重量値の差である零点重量値の変動量を算出するステップと、記2回の零点計測のうちの後の零点計測から次の零点計測までの間に前記所定時間毎に前記計量器にて重量値が生成されるたびに、前記算出された零点重量値の変動量に基づいて前記計量器にて重量値を生成したときにおける零点重量値の変動量を決定し、この決定した零点重量値の変動量に基づいて前記計量器にて生成される重量値を補正するステップとを有することを特徴とする。
このように構成すると、零点計測を行っていない期間においても零点重量値の変動に応じて被計量物の重量測定値を補正することができるため、計量処理能力を低下させることなく高精度な重量測定を維持することができる。
また、本発明に係る重量測定値補正方法は、所定の時間間隔で計量器にて重量値を生成し、生成された複数の重量値の一部である前記計量器の零点重量値に基づいて、前記計量器にて生成された被計量物の重量測定値を補正する重量測定値補正方法において、前記計量器にて前記所定の時間間隔を置いて連続して生成された複数の重量値が何れも前記計量器の零点重量値である場合、それらの複数の零点重量値のうち2個の零点重量値の差である前記所定の時間内における零点重量値の変動量を1または複数算出するステップと、算出された1または複数の零点重量値の変動量に基づいて、前記複数の零点重量値が生成された後に前記計量器にて生成された重量値を補正するステップとを有することを特徴とする。
このように構成すると、非自動はかり等の計量装置においても、零点計測を行っていない期間における零点重量値の変動に応じて被計量物の重量測定値を補正することができる。
前記発明に係る重量測定値補正方法において、前記重量値を補正するステップは、前記零点重量値の変動量を算出するステップにて複数の零点重量値の変動量が算出された場合、当該算出された複数の零点重量値の変動量の平均値である平均零点変動量を算出するステップを有し、算出された平均零点変動量に基づいて、前記複数の零点重量値が生成された後に前記計量器にて生成された重量値を補正することが好ましい。
前記発明に係る重量測定値補正方法において、前記計量器にて生成された重量値が所定の範囲内にあるか否かに基づいて、当該重量値が前記計量器の零点重量値であるか否かを判定するステップをさらに有することが好ましい。
また、本発明に係る計量装置は、被計量物の重量測定値を生成するための計量器を備え、当該計量器の運転中に、所定の時間間隔で前記計量器にて重量値を生成し、生成された複数の重量値の一部である前記計量器の零点重量値に基づいて、前記計量器にて生成された被計量物の重量測定値を補正するように構成されている計量装置において、前記計量器にて連続して生成された複数の重量値が何れも前記計量器の零点重量値である場合、それらの複数の零点重量値のうち2個の零点重量値の差である前記所定の時間内における零点重量値の変動量を1または複数算出する変動量算出手段と、前記変動量算出手段によって複数の零点重量値の変動量が算出された場合、当該算出された複数の零点重量値の変動量の平均値である平均零点変動量を算出する平均零点変動量算出手段と、前記計量器にて生成された重量値が前記計量器の零点重量値ではない場合に、前記平均零点変動量算出手段によって直前に算出された平均零点変動量に基づいて、前記計量器の零点重量値ではない重量値を補正する手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る計量装置は、前記計量器にて生成された重量値が所定の範囲内にあるか否かに基づいて、当該重量値が前記計量器の零点重量値であるか否かを判定する判定手段をさらに備えることが好ましい。
本発明の重量測定値補正方法およびその方法を実施するための計量装置は、計量処理能力を低下させることなく高精度な重量測定を容易に維持することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
(実施の形態1)
実施の形態1では、本発明の計量装置として回転式重量充填装置を例にして説明する。なお、本発明の計量装置は回転式重量充填装置に限定されるわけではなく、所定の時間間隔で零点計測を繰り返し実行するように構成されたものであればよい。したがって、回転式重量充填装置以外でも、例えば回転式重量選別機、およびベルトコンベヤ式重量選別機等が本発明の計量装置の対象となり得る。
図1は、本発明の実施の形態1に係る計量装置である回転式重量充填装置の構成を示す平面図である。図1に示すように、本発明の回転式重量充填装置101は、図示しない駆動源によって定常運転時には所定の一定速度で回転駆動される回転体102を備えている。なお、ラインの都合で回転体102の回転速度は変化する場合がある。この回転体102の円周方向には、容器14を載置するための複数の計量載せ台12,12…が配置されており、これら計量載せ台12,12…は回転体102とともに回転されるように構成されている。
また、回転体102の回転位置(計量載せ台12,12…の位置)を検出するために、回転体102の回転軸には位置検出手段11が設けられている。この位置検出手段11は、回転体012の1回転のスタートを示す位置でパルスを1個発信する原点用パルス発信器(図示せず)と、回転体102が1回転する間に複数個のパルスを発信する複数パルス発信器(図示せず)とを備えている。また、位置検出手段11は、制御装置10と通信可能に接続されており、原点用パルス発信器及び複数パルス発信器によって発信されたパルスを制御装置10に対して出力する。制御装置10は、原点用パルス発信器にてパルスが発信された時点から現時点までに複数パルス発信器にて発信されたパルス数に基づいて、回転体102の回転位置を検出する。
前述した複数の計量載せ台12,12…には、当該計量載せ台12,12…上に載置された容器14の重量を検出するためのロードセル13,13…がそれぞれ接続されている。また、これらの計量載せ台12,12…の上方には、当該計量載せ台12,12…上に載置された容器14に液体などの充填物を充填するための充填バルブ(図示せず)がそれぞれ設けられている。
計量載せ台12,12…には、搬送コンベヤ16によって搬送された未計量の容器14が、スターホイール15によって順次供給される。一方、後述するような計量処理が行われた後、計量載せ台上12,12…上にある計量済みの容器14はスターホイール17によって順次回収され、搬送コンベヤ18によって搬送される。なお、スターホイール15及び17と計量載せ台12,12…との間で正確に容器14の受け渡しを行うようにするために、回転体102,スターホイール15および17の回転は同期が取られる。
図2は、計量載せ台12,12…上に載置された容器14の重量を測定するための計量手段の構成を示すブロック図である。図2に示すように、計量手段103はCPU23を備えており、このCPU23は増幅器21及びA/D変換器22を介して前述したロードセル13と接続されている。また、CPU23は、入出力装置26を介して前述した充填バルブ27と接続されている。さらに、CPU23は、所定の記憶領域を有するメモリ24、及び制御装置10と通信するための通信インタフェース25と接続されている。
以上のように構成された計量手段103において、ロードセル13から出力されるアナログ計量信号は増幅器21によって増幅された後、A/D変換器22に供給される。そして、A/D変換器22にてアナログ計量信号がデジタル信号に変換され、その変換後のデジタル信号がCPU23に供給される。
CPU23は、メモリ24に記憶されているコンピュータプログラムにしたがって動作する。これにより、CPU23は、A/D変換器22から受けたデジタル信号を重量値に変換したり、重量値と予め設定された基準値とを比較し、その結果に応じて充填バルブ27の動作の制御を行う。
また、CPU23は、通信インタフェース25を介して、後述する零計測位置,風袋計測位置,小投位置,及びエンド位置を示す情報を制御装置10から受け取る。CPU23は、これらの情報により、ロードセル13と接続されている載せ台12の位置を知ることができ、その位置に応じて以下のような処理を実行することになる。
また、図示していないが、回転式重量充填装置101は、各種の情報を表示するための表示器を有している。
なお、計量手段103は、回転式重量充填装置101および回転式重量充填装置101が設置されている環境が正常な場合であって、計量載せ台12上に被計量物が載置されていないとき(計量載せ台に付着物がなく、しかも重量信号に振動信号が含まれていない等、零点重量値を正確に測定することができるとき)の重量測定値である零点重量値を予め複数回測定している。そして、計量手段103は、このようにして測定された複数の零点計測値の算術平均を求め、その結果得られた平均値を零点基準値としてメモリ24に記憶する。
[零点計測処理]
図1において、aは零点計測位置を示しており、この零点計測位置aから始まるT1は零点計測区間を示している。計量手段103が備えるCPU23は、制御装置10から出力された信号に基づいて、計量載せ台12が零点計測位置aに到達したと判定した場合、その計量載せ台12上には容器14が載っていないものと判断し、零点計測処理を開始する。
CPU23は、計量載せ台12が零点計測区間T1にある間、後述するような処理を実行することによって、零点重量値の異常を検出する。
なお、零点重量値が異常であると判定された場合、制御装置10は、その零点重量値を測定した計量手段3に係る充填バルブ27からは充填が行われないようにその動作を制御する。
[風袋計測処理]
図1において、bは風袋計測位置を示しており、この風袋計測位置bから始まるT2は風袋計測区間を示している。計量手段103が備えるCPU23は、制御装置10から出力された信号に基づいて、計量載せ台12が風袋計測位置bに到達したと判定した場合、その計量載せ台12上に容器14が載ったものと判断し、風袋計測処理を開始する。
CPU23は、計量載せ台12が風袋計測区間T2にある間、ロードセル13からの出力信号に基づいて複数回重量値を演算し、その平均値を算出する。そして、CPU23は、その算出された平均値から零点を差し引いた値を風袋値としてメモリ24に記憶させる。
なお、計量載せ台12上に容器が載せられているか否かを判断するための容器有無設定値を予め用意しておき、その容器有無設定値とメモリ24に記憶されている風袋値とを比較することによって、容器が載せられているか否かを判断することができる。
[充填処理]
図1において、T3は充填物の予備小投を行う予備小投区間を、T4は充填物の大投入を行う大投入区間を、T5は小投位置待ち区間をそれぞれ示している。また、cは小投位置を示しており、この小投位置cから始まるT6は充填物の小投入を行う小投入区間を示している。
計量手段103が備えるCPU23は、ロードセル13からの出力信号に基づいて、容器14の重量値を繰り返し演算する。そして、その重量値が所定値に達した場合に、予備小投、大投入、小投位置待ち、小投、及び全閉の順に、充填バルブ27の動作を制御する。
[安定待ち処理]
図1において、T7は計量手段3を安定させるための安定待ち区間を、T8は容器14の重量を計測するための安定計測区間をそれぞれ示している。
計量手段103が備えるCPU23は、前述したように充填バルブ27を全閉とした後、安定待ち区間T7にいる間(所定の安定待ち時間の間)、計量手段3を安定させるために待機する。そして、この安定待ち時間が経過したとき、すなわち安定待ち区間T7が終了したとき、計量手段3は安定計測区間T8に入る。
安定計測区間T8において、CPU23はロードセル13からの出力信号に基づいて複数回重量値を演算し、その平均値を算出する。そして、CPU23は、その算出された平均値から零点及び風袋値を差し引いた値を容器14の重量値としてメモリ24に記憶させる。ここで、容器14の重量値が、所定の許容範囲の上限以上又は下限以下であると判定した場合、CPU23はその充填済みの容器14には過不足があると判断し、その容器14を不良側に排出するように所定の処理を実行する。
[エンド位置]
図1において、dはエンド位置を示している。計量手段103が備えるCPU23は、制御装置10から出力された信号に基づいて、計量載せ台12がエンド位置dに到達したと判定した場合、仮にその計量載せ台12上の容器14に対して充填バルブ27による充填処理が施されていたとしても、充填バルブ27の充填動作を終了させる。
このエンド位置dを超えた後、計量載せ台12上に載置された容器14は、スターホイール17によって回収され、搬送コンベヤ18によって搬送される。
次に、以上のように構成された回転式重量充填装置101の零点計測および零点補正を実行する場合における動作について説明する。
まず、回転式重量充填装置101に電源が投入された場合、各計量手段103のA/D変換器22にて、ロードセル13のアナログ計量信号に比例したA/Dカウント値が生成される。このA/Dカウント値はデジタルフィルタにより平滑されている。
オペレータは、最初に各計量手段103を調整する際に、前述したA/Dカウント値を各計量手段103における初期荷重値とするように制御装置10に対して指示する。その結果、制御装置10は各計量手段103に対して前述したA/Dカウント値を初期荷重値として記憶するように命令する。この命令を受けて、各計量手段103のメモリ24に初期荷重値が記憶される。
このようにして各計量手段103のメモリ24に記憶されている初期荷重値Wiと、初期荷重値Wiが生成され記憶された後に各計量手段103のA/D変換器22にて生成されるA/Dカウント値Waと、計量載せ台12上に被計量物が載置されていない場合の重量測定値である零点重量値Wzとに基づいて、以下の式1により計量手段103の重量測定値Wnが算出される。
Wn=k(Wa−Wi)−Wz … 式1
なお、式1において、kは所定のスパン係数を示している。このスパン係数kは、基準の重量を持つ分銅を計量載せ台12上に載置したときに、式1により算出される重量測定値Wnが当該分銅の重量となるように定められる。
ところで、計量装置において行われる零点補正、零点調整、または自動零点補正と呼ばれる操作は、上記式1において、被計量物を載置するための計量載せ台上に被計量物が載置されていない期間におけるk(Wa−Wi)の値を零点重量値Wzへ移すことを意味している。
例えば、前述したようにして初期荷重値が設定された後に重量センサの零点が変動したこと等に起因してA/Dカウント値Waが変化した場合、計量載せ台上に被計量物が載置されていない期間においてk(Wa−Wi)≠0となり、その結果、Wn≠0となることがある。このような場合に前述したようにk(Wa−Wi)の値を零点重量値Wzへ移すことによって、零点重量値Wzの値がk(Wa−Wi)に等しくなるのでWn=0となり、零点補正が達成される。
そして、このようにして零点補正を行った後に計量載せ台上に被計量物が載置された場合、被計量物の重量分だけA/Dカウント値Waが増加するため、上記式1におけるWnによって被計量物の重量測定値が表されることになる。
次に、図3に示すタイミングチャートを参照しながら、回転式重量充填装置101が零点計測および重量測定値の補正を行うタイミングについて説明する。
図3において、t1,t2,t3…は、定常運転時は零点計測を実行するタイミングを示している。図3に示すように、回転式重量充填装置101は、所定の時間間隔T毎に、零点計測を繰り返し実行し、その都度零点補正を行う。しかし、Tの値はラインの都合で変化するので、回転式重量充填装置101は、零点計測間隔時間Tを測定し記憶する。
ところで、零点計測を実行しているときは計量載せ台上に被計量物が載置されていないため零点重量値を求めることができるが、それ以外のときは計量載せ台上に被計量物が載置されている等により零点重量値を求めることができない。そのため、その零点重量値を計測することができない期間においては零点補正をすることができないので、零点重量値が大きく変動する事態が生じた場合には計量誤差が発生することになる。
そこで、本発明では、零点計測を実行するタイミングt1とt2との間およびt2とt3との間では同様にして零点重量値が変化するものと仮定し、t1とt2との間における零点重量値の変動量に基づいてt2とt3との間において生成された重量測定値の補正を実行する。より具体的には次のようにして重量測定値の補正が実行されることになる。
まず、回転式重量充填装置101は、タイミングt1およびt2において零点計測を実行し零点重量値を求める。次に、回転式重量充填装置101は、タイミングt1における零点重量値とt2における零点重量値との差を求めることによってt1とt2との間における零点重量値の変動量を算出し、算出した零点重量値の変動量からt1とt2との間における零点重量値の時間変化率を求める。そして、タイミングt2とt3との間はこのようにして求められた時間変化率で零点重量値が変化するものと仮定し、時間Δt毎に重量測定値が生成される場合には、前記時間変化率に基づいて時間Δt当たりの零点変動量を算出することによりΔt毎に生成される重量測定値に対する補正が実行される。
タイミングt2とt3との間における時間Δt当たりの零点変動量wtは、以下の式2により求められる。
wt={(wzm2−wzm1)/T}・Δt=(we/T)・Δt …式2
ここで、wzm1は前回の零点重量値(例えばタイミングt1において求められた零点重量値)を、wzm2は今回の零点重量値(例えばタイミングt2において求められた零点重量値)をそれぞれ示している。また、weは今回の零点重量値wzm2と前回の零点重量値wzm1との差である零点変動量を示している。
図3において、Taは零点計測を実行してから被計量物の重量測定を実行するまでに要する時間を、Tiは各時間間隔Tにおいて被計量物の重量測定を実行している期間をそれぞれ示している。これらTaおよびTiの長さはそれぞれ以下の式3、式4によって表されるものとする。
Ta=m・Δt …式3
Ti=n・Δt …式4
ここで、m,nは整数である。
タイミングt2から最初に被計量物の重量測定が行われるタイミングtkまでに零点重量値が変化する量は、m・wtで表される。また、タイミングtk以降、Tiにおいて零点重量値は、m・wt,(m+1)・wt,…,(m+k)・wt,…,(m+n)・wtのように変化する。ここで、零点変動量weの符号が正であるならば、タイミングtk以降、Tiにおいて時間Δtが経過する毎の式1における重量測定値WnをWn0,Wn1,Wn2,…,Wnnとすると、Wn0−m・wt,Wn1−(m+1)・wt,…,Wnk−(m+k)・wt,…,Wnn−(m+n)・wtを実行することによって零点重量値の変動に応じた零点補正を行わせることができる。
以下、フローチャートを参照しながら以上の処理の詳細について説明する。
図4Aは、重量測定値の補正を実行する場合における本発明の実施の形態1に係る計量装置である回転式重量充填装置101が備える各計量手段103のCPU23の処理手順を示すフローチャートである。なお、このフローチャートを参照しながら以下で説明する処理は、Δt毎に繰り返し実行される。
前述したように、A/D変換器22にて、ロードセル13のアナログ計量信号に比例したA/Dカウント値が生成され、そのA/Dカウント値を示すデジタル信号が生成される。そして、そのようにしてA/D変換器22にて生成されたデジタル信号がCPU23に対して供給される。
CPU23は、A/D変換器22から受けたデジタル信号を重量測定値に変換することによって、重量測定値を生成する(S101)。
次に、CPU23は、回転式重量充填装置101の動作モードが運転モードであるか否かを判定する(S102)。ここで、運転モードとは、CPU23にて前述したようにA/D変換器22から受けたデジタル信号を重量測定値に変換する処理を実行するモードを意味する。ステップS102における回転式重量充填装置101の動作モードが運転モードであるか否かの判定は、制御装置10から各計量手段103に対して供給される動作モードを示すモード値をCPU23が参照することによって行われる。
ステップS102において回転式重量充填装置101の動作モードが運転モードではないと判定した場合(S102でNO)、CPU23は、カウント値Ct、零点計測実行フラグ値F1,零点変動量加算値Wt,零点計測間隔時間カウント値Cz、および零点計測間隔時間記憶値Czmをリセットする(S103)。ここで、カウント値Ctとは、被計量物の重量測定を行う計量動作に至までの時間を計測するための値である。また、零点計測実行フラグ値F1とは、回転式重量充填装置101の動作モードが運転モードになってから少なくとも1回は零点計測が実行されているか否かを示すためのものであり、その値が0のときは1回も零点計測は行われていないことを示し、1のときは少なくとも1回は零点計測が行われていることを示している。また、零点変動量加算値Wtとは、重量測定値の補正を実行する際に当該重量測定値に加算する零点変動量の値である。さらに、零点計測間隔時間カウント値Czとは零点計測開始からの経過時間を計測するための値であり、零点計測間隔時間記憶値Czmとは零点計測間隔時間カウント値Czを記憶するためのメモリの値である。
一方、ステップS102において回転式重量充填装置101の動作モードが運転モードであると判定した場合(S102でYES)、CPU23は、零点計測のタイミングであるか否かを判定する(S104)。この判定は、制御装置10から出力された信号に基づいて行われる。
ステップS104において、零点計測のタイミングであると判定した場合(S104でYES)、CPU23は、前回の零点計測開始タイミングから今回の零点計測開始タイミングまでの時間を示す零点計測間隔時間カウント値Czを零点計測間隔時間記憶値Cmzにセット(S105)した後、零点計測間隔時間カウント値Czをリセットする(S106)。そして、図4Bを参照して後述する零点補正処理を実行する(S106)。一方、零点計測のタイミングではないと判定した場合(S104でNO)、CPU23は、零点計測間隔時間カウント値Czを1だけインクリメントし(S108)、図4Cを参照して後述する重量測定値補正処理を実行する(S109)。
図4Bは、零点調整処理を実行する場合における本発明の実施の形態1に係る計量装置である回転式重量充填装置が備える各計量手段103のCPU23の処理手順を示すフローチャートである。
前述したステップS104において、零点計測のタイミングであると判定した場合(S104でYES)、CPU23は零点計測実行フラグ値F1に1をセットする(S201)。これにより、回転式重量充填装置101の動作モードが運転モードになってから少なくとも1回は零点計測が行われていることが分かる。
次に、CPU23は、ステップS201にて生成された重量測定値を今回の零点計測により得られた零点重量値wzm2とし、その今回の零点重量値wzm2と前回の零点計測により得られた零点重量値wzm1との差を求めることによって零点重量値の変動量weを算出する(S202)。
そして、CPU23は、前回の零点重量値wzm1の代わりに今回の零点重量値wzm2を、前述した式1における零点重量値Wzにセットすることによって、零点補正を実行する(S203)。
次に、CPU23は、単位時間当たりの零点重量値の変動量を示す零点重量値の時間変化率wtを算出する(S204)。ここで、零点重量値の時間変化率は、ステップS202で算出した零点変動量weを零点計測間隔時間記憶値Czmである時間間隔Tで除することによって算出される。
次に、CPU23はカウント値に0をセットすることにより、カウント値をリセットする(S205)。
そして、CPU23は、ステップS204にて算出した零点重量値の時間変化率wtに重量測定値生成の時間Δtを乗ずることにより、時間Δt当たりの零点変動量wt・Δtを求め、その値を零点変動量加算値Wtにセットする(S206)。
図4Cは、重量測定値補正処理を実行する場合における本発明の実施の形態1に係る計量装置である回転式重量充填装置が備える各計量手段103のCPU23の処理手順を示すフローチャートである。
前述したステップS104において、零点計測のタイミングではないと判定した場合(S104でNO)、CPU23は零点計測実行フラグ値F1が1であるか否かを判定する(S301)。
ステップS301において、零点計測実行フラグ値F1は1ではないと判定した場合(S301でNO)、すなわち回転式重量充填装置101の動作モードが運転モードになってから1回も零点計測は行われていないと判定した場合、CPU23は処理を終了する。
一方、ステップS301において、零点計測実行フラグ値F1が1であると判定した場合(S301でYES)、すなわち回転式重量充填装置101の動作モードが運転モードになってから少なくとも1回は零点計測が行われていると判定した場合、CPU23は、零点変動量加算値Wtに時間Δt当たりの零点変動量wt・Δtを加算する(S302)。すなわち、Wt+wt・Δt→Wtが実行されることになる。
次に、CPU23は、カウント値Ctを1だけインクリメントする(S303)。これにより、カウント値Ctは、時間Δt毎に1ずつインクリメントされることになる。
次に、CPU23は、カウント値Ctが前記式3におけるmに達したか否かを判定する(S304)。ここで、カウント値Ctがmに達していないと判定した場合(S304でNO)、CPU23は処理を終了する。一方、カウント値Ctがmに達したと判定した場合(S304でYES)、すなわち零点計測が終了してからTa=m・Δtの時間が経過したと判定した場合、CPU23は、ステップS101にて生成した重量測定値に零点変動量加算値Wt(時間Ta=m・Δtの間の零点変動量)を加算することにより、重量測定値の補正を実行する(S305)。
なお、ここではステップS304においてカウント値Ctがmに達したか否かを判定したが、このステップS304では、同様にしてカウント値Ctが(m+n)に達したか否かまで判定する。これにより、カウント値Ctが(m+n)に達するまで、すなわちTi=n・Δtの間は毎回Δt毎に重量測定値の補正が実行されることになる。
以上のような処理を実行することによって、零点計測を行うことができない計量動作中であっても、零点重量値の変動量に基づいて重量測定値の補正を行うことができるため、回転式重量充填装置101では高精度な重量測定を維持することができる。
また、本発明は、零点計測時間間隔が一定でない場合にも対応できるので、組合せ秤における計量器及びベルトコンベヤ式重量選別機の如く、運転上の都合及び被計量物の都合によって不定期間隔で計量器に対して零点計測が行われる場合にも適用できる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、計量装置としてトラックスケールを用いた場合について説明する。なお、実施の形態2に係る計量装置はトラックスケールに限定されるわけではなく、例えば台秤などの非自動はかりであればよい。
図5は、本発明の実施の形態2に係る計量装置であるトラックスケールの構成を示すブロック図である。図5に示すように、トラックスケール1は、計量載せ台(図示せず)の下方に配置されたロードセルLC1,LC2,LC3,LC4と、これらの各ロードセルLC1,LC2,LC3,LC4から出力される重量信号に基づいて被計量物の重量測定値を演算する重量測定装置2とを備えている。
重量測定装置2は、各ロードセルLC1,LC2,LC3,LC4とそれぞれ接続される演算増幅器A1,A2,A3,A4およびA/D変換器AD1,AD2,AD3,AD4を備えている。また、重量測定装置2は、入出力回路3を備えており、当該入出力回路3には、前述したA/D変換器AD1,AD2,AD3,AD4、CPU4、入力器5、および表示器6が接続されている。ここで、入力器5は、零点調整およびスパン調整などの実施をCPU4に対して指示するための入力キー(後述する零点調整キーを含む)などで構成されている。また、表示器6は、CPU4によって演算された各種のデータを表示するための液晶表示ディスプレイなどで構成されている。
CPU4は、N個の零点変動量の値を記憶可能なシフトレジスタからなる零点変動量メモリ8を有している。
また、CPU4はメモリ回路7とデータバスラインを介して接続されている。このメモリ回路7は、CPU4によって実行されるプログラムおよび各種のデータを一時的または長期に記憶するためのPROM,RAM,EEPROMなどで構成されている。
A/D変換器AD1,AD2,AD3,AD4は、各ロードセルLC1,LC2,LC3,LC4から出力された後に各演算増幅器A1,A2,A3,A4にて増幅されたアナログ重量信号をデジタル重量信号へ変換し、変換後のデジタル重量信号をCPU4に対して出力する。CPU4は入力されたデジタル重量信号に基づいて被計量物の重量を演算し、その演算した重量を示す情報を表示器6に対して出力する。表示器6は、CPU4から入力された重量を示す情報にしたがって被計量物の重量を表示する。
次に、以上のように構成されたトラックスケール1の動作について説明する。
ところで、トラックスケール1のような非自動はかりの場合、零点計測のタイミングであるか否かを自動的に判定することはできない。そのため、非自動はかりでは、オペレータによって零点調整キーが押下されたときに零点計測が行われたとみなし、そのときの式1におけるk(Wa−Wi)を零点重量値とし、k(Wa−Wi)の値がWzへ移されることによって零点補正がなされる。
このように非自動はかりでは零点計測のタイミングを自動的に判定することはできないが、自動零点補正の機能も備わっている。この自動零点補正は、次のようにして行われる。まず、記憶されている零点重量値Wzに対して上下限値±wu1が設定される。この上下限値±wu1によって規定される範囲を自動零点補正範囲と呼ぶことにする。そして、k(Wa−Wi)の値が自動零点補正範囲に含まれている場合には自動的にk(Wa−Wi)の値がWzへ移されることによって零点補正が実行される。
このような非自動はかりにおける自動零点補正では、計量載せ台上の被計量物の存在を人手により確認することなく、自動零点補正範囲内の零点変化であれば計量載せ台上に被計量物が載置されたことによるものではなく計量器の重量センサまたは測定回路の零点変化によるものであると判断して零点補正を行っている。すなわち、この自動零点補正では、重量測定値が自動零点補正範囲内であればその重量測定値は零点計測によって得られたものであると判断されている。なお、自動零点補正において被計量物の重量測定が誤って零点計測であると判断されることを回避するために、±wu1の値を極めて小さくすることが一般的である。
以上のように、非自動はかりでは、自動はかりとは異なり、零点計測を行うタイミングが予め定められておらず、オペレータが零点調整キーを押下したとき、または重量測定値が自動零点補正範囲内にあるときが零点計測を行うタイミングとなる。
本実施の形態のトラックスケール1においても、後述するように、自動零点補正範囲を設定するために、記憶されている零点重量値Wzに対して上下限値±wuが設定される。また、この自動零点補正範囲よりも狭い範囲を設定するために、記憶されている零点重量値Wzに対して上下限値±wu1(wu1<wu)が同様に設定される。
以下では、零点計測ではない場合の重量測定(重量測定値が自動零点補正範囲に含まれない場合における重量測定)を非零点計測と呼ぶ。本実施の形態では、所定の時間Δt毎に繰り返し実行される零点計測においてその時間Δtの間に生ずる零点重量値の変動量(零点変動量)を逐次求め、最新のN個の零点変動量の値を記憶する零点変動量メモリ8に記憶させ、その零点変動量メモリ8に記憶されている最新のN個の零点変動量の値を用いて時間Δtにおける平均零点変動量を求める。そして、その平均零点変動量を用いて、非零点計測区間において得られる重量測定値の補正がなされる。
ところで、自動はかりの場合、非零点計測が終了して零点計測が実施されると、重量測定値の大きさの如何に関わらずその重量測定値は零点重量値であるとみなされるので、次の零点計測において改めて読み込んだ重量測定値を零点重量値として零点補正を実行すればよい。したがって、非零点計測区間においてなされる零点補正(重量測定値の補正)においては、実施の形態1にて説明したように、零点重量値Wzとは別に零点変動量加算値Wtを用いている。
これに対して、非自動はかりの場合、非零点計測区間が長期に亘ること等によって零点が大きく変動すると、零点計測区間となったときに、既に記憶されている零点重量値Wzと新たに読み込む重量測定値(零点重量値)との差が大きくなりすぎたためにその重量測定値が自動零点補正範囲を超えてしまい、その結果その重量測定値が零点重量値であると判定されないという事態が生じ得る。このような事態を回避するために、本実施の形態では、非零点計測区間における零点補正(重量測定値の補正)も零点重量値Wzを直接変更することによって行うものとする。
以下、図6に示すタイミングチャートを参照しながら、トラックスケール1が重量測定を行うタイミングについて説明する。
図6に示すように、重量測定値は時間Δtの間隔で繰り返し求められる。そして、k(Wa−Wi)がWz±wuで規定される自動零点補正範囲内にあるか否かによってその重量測定値が零点計測によって得られものであるのか、それとも非零点計測によって得られたものであるのかが判定される。なお、図6において、黒塗りの丸は零点計測によって得られた重量測定値を、白塗りの丸は非零点計測によって得られた重量測定値をそれぞれ示している。
零点計測が時間Δtの間隔で2回連続した場合、連続した2回の零点計測の間で時間Δtに対する零点変動量が求められる。1回零点計測が行われ、次の重量測定が非零点計測の場合であれば、零点変動量を求める処理は初めからやり直される。
以上のようにして求められる零点変動量の最新のN個の値はCPU4が有する零点変動量メモリ8に記憶される。この零点変動量メモリ8内のN個のデータの平均値を算出することによって時間Δt当たりの平均零点変動量Wdaが求められる。
なお、複数個の連続した零点重量値が得られた場合、可能な限り時間差を考慮して零点変動量を求めることが望ましいため、(最後の零点重量値−最初の零点重量値)/(p−1)として(但し、pは零点重量値の個数)、時間Δt当たりの零点変動量を求めるようにしてもよい。
計量載せ台上に被計量物が載置される等してk(Wa−Wi)が自動零点補正範囲内にない場合、その重量測定は非零点計測であると判定される。非零点計測による重量測定値が生成される度に、式1においてWzにWdaを加算することにより(Wz+Wda→Wz)、重量測定値の補正がなされる。
以下、フローチャートを参照しながら以上の処理の詳細について説明する。
図7は、重量測定値の補正を実行する場合における本発明の実施の形態2に係る計量装置であるトラックスケール1が備える重量測定装置2のCPU4の処理手順を示すフローチャートである。なお、このフローチャートを参照しながら以下で説明する処理は、時間Δt毎に繰り返し実行される。
A/D変換器AD1,AD2,AD3,AD4にてデジタル重量信号が生成され、生成されたデジタル重量信号がCPU4に対して供給される。CPU4は、A/D変換器AD1,AD2,AD3,AD4から受けたデジタル重量信号を重量測定値に変換することによって、重量測定値を生成する(S401)。
次に、CPU4は、式1におけるk(Wa−Wi)の値がWz±wuで規定される自動零点補正範囲にあるか否かを判定することにより、ステップS401にて生成された重量測定値が零点計測によるものであるか否かを判定する(S402)。ここで、零点計測によるものであると判定した場合(S402でYES)、CPU4は、零点計測回数フラグ値F2が0であるか否かを判定する(S403)。ここで、零点計測回数フラグ値F2とは、実行された零点計測が、零点変動量の算出が行われてから何回目の零点計測であるのかを示すためのものであり、その値が0のときは1回目の零点計測であることを、1のときは2回目の零点計測であることをそれぞれ示している。
ステップS403において、零点計測回数フラグ値F2が0であると判定した場合(S403でYES)、すなわち今回の零点計測は1回目の零点計測であると判定した場合、CPU4は、その零点計測により得られた1回目の零点重量値を一時記憶値Wmにセットする(S404)。そして、CPU4は、零点計測回数フラグ値F2に1をセットし(S405)、後述するステップS410を実行する。
一方、ステップS403において、零点計測回数フラグ値F2が0ではないと判定した場合(S403でNO)、すなわち零点計測回数フラグ値F2が1であるため今回の零点計測が2回目の零点計測であると判定した場合、CPU4は、零点計測回数フラグ値F2に0をセットすることによって零点計測回数フラグ値F2をリセットする(S406)。これにより、CPU4は次回の零点変動量の算出に備えることになる。
このように今回の零点計測が2回目の零点計測である場合、CPU4は、今回得られたk(Wa−Wi)を今回の零点重量値wzm2とし、その零点重量値wzm2から一時記憶値Wmを減ずることによって時間Δt当たりの零点変動量weを算出する(S407)。
次に、CPU4は、ステップS407にて算出した零点変動量weを零点変動量メモリ8に記憶させる(S408)。この際、零点変動量メモリ8では、シフトレジスタにてデータがシフトされて最も古くに記憶された値が捨てられ、その結果空いた領域に今回の零点変動量weが記憶される。
次に、CPU4は、零点変動量メモリ8に記憶されている最新のN個の零点変動量の平均値(平均零点変動量)Wdaを算出する(S409)。
このようにステップS409にて平均零点変動量Wdaを算出した後、またはステップS405にて零点計測回数フラグ値F2に1をセットした後、CPU4は、零点重量値k(Wa−Wi)がWz±wu1(wu1<wu)で規定される範囲に含まれるか否かを判定することにより、零点補正が実行可能であるか否かを判定する(S410)。ここで、零点重量値k(Wa−Wi)がWz±wu1で規定される範囲に含まれないため、零点補正が実行不可能であると判定した場合(S410でNO)、CPU4は処理を終了する。一方、零点重量値k(Wa−Wi)がWz±wu1で規定される範囲に含まれるため、零点補正が実行可能であると判定した場合(S410でYES)、CPU4は、k(Wa−Wi)をWzに入れることによって自動零点補正を実行する(S411)。
また、前述したステップS402において、ステップS401にて得られた重量測定値が零点計測によるものではないと判定した場合(S402でNO)、CPU4は、零点計測実行フラグ値F1に0をセットすることにより零点計測実行フラグ値F1をリセットする(S412)。
その後、CPU4は、零点重量値Wzに時間Δt当たりの平均零点変動量Wdaを加算することにより、すなわちWz+Wda→Wzを実行することにより、重量測定値の補正を実行する(S413)。
以上のように、本実施の形態において、非零点計測中は、非零点計測の直前に行われた零点計測によって得られた時間Δt当たりの平均零点変動量Wdaによって時間Δt毎に重量測定値が補正される。すなわち、非零点計測中に、すなわち被計量物の重量測定中に、零点重量値の変動があったとしても、直前の零点計測期間における場合と同じ割合で零点重量値が変動するものとして重量測定値が補正されることになるため、高精度の重量測定を維持することができる。
本発明に係る零点計測方法及び計量装置は、非零点計測中であっても零点重量値の変動量に応じて重量測定値の補正を実行することができ、高精度な計量動作を維持する必要がある計量装置等に有用である。
本発明の実施の形態1に係る計量装置である回転式重量充填装置の構成を示す平面図である。 計量載せ台上に載置された容器の重量を測定するための計量手段の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る計量装置である回転式重量充填装置が零点計測および重量測定値の補正を行うタイミングを示すタイミングチャートである。 重量測定値の補正を実行する場合における本発明の実施の形態1に係る計量装置である回転式重量充填装置が備える各計量手段のCPUの処理手順を示すフローチャートである。 零点調整処理を実行する場合における本発明の実施の形態1に係る計量装置である回転式重量充填装置が備える各計量手段のCPUの処理手順を示すフローチャートである。 重量測定値補正処理を実行する場合における本発明の実施の形態1に係る計量装置である回転式重量充填装置が備える各計量手段のCPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る計量装置であるトラックスケールの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る計量装置であるトラックスケールが重量測定を行うタイミングを示すタイミングチャートである。 重量測定値の補正を実行する場合における本発明の実施の形態2に係る計量装置であるトラックスケールが備える重量測定装置のCPUの処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 トラックスケール
2 重量測定装置
3 入出力回路
4 CPU
5 入力器
6 表示器
7 メモリ回路
8 零点変動量メモリ
10 制御装置
11 位置検出手段
12 載せ台
13 ロードセル
14 容器
15 スターホイール
16 搬送コンベヤ
17 スターホイール
18 搬送コンベヤ
21 増幅器
22 A/D変換器
23 CPU
24 メモリ
25 通信インタフェース
26 入出力装置
27 充填バルブ
101 回転式重量充填装置
102 回転体
103 計量手段
A1,A2,A3,A4 演算増幅器
AD1,AD2,AD3,AD4 A/D変換器
LC1,LC2,LC3,LC4 ロードセル

Claims (6)

  1. 計量載せ台上に載せられる被計量物の重量測定値を所定時間毎に生成する複数個の重量値に基づいて算出するための計量器を備え、当該計量器の運転中に、当該計量器の零点重量値を求める零点計測を繰り返し行い、前記零点計測を行うたびに零点補正を行うように構成されるとともに、零点計測からその次の零点計測までの間に、前記計量載せ台上に被計量物である容器が載置され、さらに前記容器に被計量物である充填物が充填されることが、1回行われるように構成された計量装置における重量測定値補正方法において、
    2回の前記零点計測によりそれぞれ求められた前記計量器の2個の零点重量値の差である零点重量値の変動量を算出するステップと、
    記2回の零点計測のうちの後の零点計測から次の零点計測までの間に前記所定時間毎に前記計量器にて重量値が生成されるたびに、前記算出された零点重量値の変動量に基づいて前記計量器にて重量値を生成したときにおける零点重量値の変動量を決定し、この決定した零点重量値の変動量に基づいて前記計量器にて生成される重量値を補正するステップと
    を有することを特徴とする重量測定値補正方法。
  2. 定の時間間隔で計量器にて重量値を生成し、生成された複数の重量値の一部である前記計量器の零点重量値に基づいて、前記計量器にて生成された被計量物の重量測定値を補正する重量測定値補正方法において、
    前記計量器にて前記所定の時間間隔を置いて連続して生成された複数の重量値が何れも前記計量器の零点重量値である場合、それらの複数の零点重量値のうち2個の零点重量値の差である前記所定の時間内における零点重量値の変動量を1または複数算出するステップと、
    算出された1または複数の零点重量値の変動量に基づいて、前記複数の零点重量値が生成された後に前記計量器にて生成された重量値を補正するステップと
    を有することを特徴とする重量測定値補正方法。
  3. 前記重量値を補正するステップは、
    前記零点重量値の変動量を算出するステップにて複数の零点重量値の変動量が算出された場合、当該算出された複数の零点重量値の変動量の平均値である平均零点変動量を算出するステップを有し、
    算出された平均零点変動量に基づいて、前記複数の零点重量値が生成された後に前記計量器にて生成された重量値を補正する、請求項2に記載の重量測定値補正方法。
  4. 前記計量器にて生成された重量値が所定の範囲内にあるか否かに基づいて、当該重量値が前記計量器の零点重量値であるか否かを判定するステップをさらに有する、請求項2または請求項3に記載の重量測定値補正方法。
  5. 計量物の重量測定値を生成するための計量器を備え、当該計量器の運転中に、所定の時間間隔で前記計量器にて重量値を生成し、生成された複数の重量値の一部である前記計量器の零点重量値に基づいて、前記計量器にて生成された被計量物の重量測定値を補正するように構成されている計量装置において、
    前記計量器にて連続して生成された複数の重量値が何れも前記計量器の零点重量値である場合、それらの複数の零点重量値のうち2個の零点重量値の差である前記所定の時間内における零点重量値の変動量を1または複数算出する変動量算出手段と、
    前記変動量算出手段によって複数の零点重量値の変動量が算出された場合、当該算出された複数の零点重量値の変動量の平均値である平均零点変動量を算出する平均零点変動量算出手段と、
    前記計量器にて生成された重量値が前記計量器の零点重量値ではない場合に、前記平均零点変動量算出手段によって直前に算出された平均零点変動量に基づいて、前記計量器の零点重量値ではない重量値を補正する手段と
    を備えることを特徴とする計量装置。
  6. 記計量器にて生成された重量値が所定の範囲内にあるか否かに基づいて、当該重量値が前記計量器の零点重量値であるか否かを判定する判定手段をさらに備える、請求項5に記載の計量装置。
JP2003432564A 2003-12-26 2003-12-26 重量測定値補正方法及び計量装置 Expired - Lifetime JP4680497B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003432564A JP4680497B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 重量測定値補正方法及び計量装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003432564A JP4680497B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 重量測定値補正方法及び計量装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005189159A JP2005189159A (ja) 2005-07-14
JP4680497B2 true JP4680497B2 (ja) 2011-05-11

Family

ID=34790227

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003432564A Expired - Lifetime JP4680497B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 重量測定値補正方法及び計量装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4680497B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5095078B2 (ja) * 2004-12-16 2012-12-12 大和製衡株式会社 回転式計重装置
CN107014475B (zh) * 2017-05-09 2023-04-11 合肥国轩高科动力能源有限公司 一种锂电池合浆称量系统自动校准装置及校准方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58178222A (ja) * 1982-04-13 1983-10-19 Yamato Scale Co Ltd 計量コンベヤの零点検出装置
JPH0378633A (ja) * 1989-08-22 1991-04-03 Yamato Scale Co Ltd 組合せ秤における零点自動補正装置
JPH03243831A (ja) * 1990-02-21 1991-10-30 Yamato Scale Co Ltd 計重装置の零点測定方法
JPH05126596A (ja) * 1992-04-03 1993-05-21 Anritsu Corp 基準点補正装置
JPH11183241A (ja) * 1997-12-25 1999-07-09 Ajinomoto Co Inc 容器への粉体充填装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58178222A (ja) * 1982-04-13 1983-10-19 Yamato Scale Co Ltd 計量コンベヤの零点検出装置
JPH0378633A (ja) * 1989-08-22 1991-04-03 Yamato Scale Co Ltd 組合せ秤における零点自動補正装置
JPH03243831A (ja) * 1990-02-21 1991-10-30 Yamato Scale Co Ltd 計重装置の零点測定方法
JPH05126596A (ja) * 1992-04-03 1993-05-21 Anritsu Corp 基準点補正装置
JPH11183241A (ja) * 1997-12-25 1999-07-09 Ajinomoto Co Inc 容器への粉体充填装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005189159A (ja) 2005-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2336735B1 (en) Measuring device
US8063320B2 (en) Counting scale with a moving average start calculating section, for determining whether or not to calculate a moving average
EP3372963B1 (en) Weighing cell monitoring
JP4930919B2 (ja) 回転位置信号処理装置
US8355889B2 (en) Electronic balance
JP4680497B2 (ja) 重量測定値補正方法及び計量装置
WO2014112398A1 (ja) 流量算出機能を有する電子計量装置
JP4443258B2 (ja) 計量方法及び回転式重量充填装置
JP5669551B2 (ja) ロードセルの故障診断装置
JP4542349B2 (ja) 零点計測方法及び計量装置
CN113670427A (zh) 称重自校正方法、处理模块、称重装置及存储介质
JPS59202031A (ja) 重量測定装置
JP4578216B2 (ja) 重量充填装置の制御方法及び重量充填装置
JP5005493B2 (ja) 組合せ秤
JPS5972027A (ja) 電子はかりの表示装置
JPH09113348A (ja) 計量装置
US10845233B2 (en) Weighing apparatus with flowmeter function
JP3120883B2 (ja) 計数秤
JP3187757U (ja) 電子天秤
JP3792854B2 (ja) 計量装置
EP2784726B1 (en) Signal processing device and method
JP2522294B2 (ja) 電子天びん
JP2000321119A (ja) 計量装置
JP6392105B2 (ja) 組合せ秤
SU836532A1 (ru) Устройство управлени весовым порционнымдОзАТОРОМ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091020

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110125

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4680497

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term