JP4680438B2 - 筒状袋体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木建設工事に使用される筒状袋体に関し、特に、トンネル掘削工事において支保工と地山との間に配置され、内部にモルタル等の裏込材が注入される筒状袋体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から実施されているトンネル掘削工事における工法の1つとして、先受け工法がある。該工法は、例えば地山が軟弱であり、掘削時の切羽の不安定化、天端の崩落等が懸念される場合に適用される。具体的には、地山の掘削面に掘削方向に平行または角度をなして複数のパイプを挿入し、該地山の掘削面から所定間隔をもってトンネル穴の形状に沿って支保工を配設する。そして地山の掘削面と該支保工との間に生じる空隙に筒状袋体を装着し、該筒状袋体内部にモルタル等の裏込材を注入して硬化させることによって地山の掘削面と支保工との空隙を埋める。このようにして、支保工によって地山を支持させながら掘削を行うものである。
【0003】
上記工法に用いられる筒状袋体として、例えば特開平3−208992号においては、ゴム屑からなる骨材と吸水性ポリマーからなる膨張凝固剤とを内蔵する通水性の筒状袋体が開示されている。該筒状袋体内に水分を吸収させて内部の膨張凝固剤を膨張凝固させて、地山と支保工との空隙を埋めるというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、地山の掘削面が凹凸を有する場合、又は地山の掘削面に挿入されたパイプによって凹凸が形成される場合、地山の掘削面が平滑な場合と比較して、地山の掘削面の表面積が大きく、また筒状袋体の長手方向のたて糸長さよりもその凹凸面に沿った長さの方が長くなる為、前述のような筒状袋体によって地山の掘削面と支保工との空隙を埋めることができない。従って地山の掘削面を確実に支持できず、地山の荷重を支保工に均一に伝達できないという問題があった。
【0005】
二次覆工で吹き付けホース等を用いてモルタルを吹き付ける場合でも、モルタルが地山の掘削面と支保工との空隙に回りこみにくく、確実にその空隙を埋めることが難しかった。
【0006】
また地山の掘削面の凹凸に沿わせるように筒状袋体に余尺を持たせると、部分的に弛みが生じ、筒状袋体の弛み部分においては地山と支保工との空隙が埋められるが、全体として地山の掘削面の凹凸に沿わせて空隙を埋めることは困難であった。
【0007】
本発明は以上のような問題を鑑みてなされたものであり、凹凸を有する壁面、又は部材によって凹凸が形成された壁面と、支持部材との間に形成された空隙が極力少なくなるように壁面と支持部材との間に装着され、壁面を適切に支持することが可能となる筒状袋体を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための請求項1に記載の筒状袋体は、たて糸とよこ糸とから織製された筒状袋体において、前記たて糸は前記筒状袋体の長手方向に屈曲した状態であり、前記よこ糸は前記筒状袋体の径方向に直線状であることを特徴とするものである。
上記構成による筒状袋体は、たて糸が予め屈曲状態に織製されている為、凹凸のある壁面と支持部材との間に装着して内部に裏込材を圧入すると、徐々に屈曲した状態にあったたて糸が伸び、最終的には凹凸を有する壁面にも十分に密着して壁面と支持部材との空隙を極力少なくすることができる。また、以上のように壁面と支持部材との空隙がほぼなくなった状態で筒状袋体の裏込材が硬化することによって、壁面から支持部材への応力伝達を円滑にでき、支持部材が壁面を適切に支持できる。
【0009】
請求項2に記載の筒状袋体は、請求項1において、前記たて糸の長さが前記よこ糸の長さよりも5〜20%長いことを特徴とするものである。
上記構成による筒状袋体は、組織上適切な織物であると共に、凹凸を有する壁面と支持部材との間に装着して内部に裏込材を圧入すると、壁面と支持部材との空隙をほぼ無くすることができる。
【0010】
請求項3に記載の筒状袋体は、請求項1又は2において、少なくとも前記たて糸が高強度・低伸度を有する材料から形成されていることを特徴とするものである。
上記構成による筒状袋体は、高強度・高耐圧性を有し、内部に注入する裏込材の圧力を高くすることができる。また裏込材の圧力が高いと裏込材中の水分が加圧脱水され、高強度の硬化物を形成することができる。従って凹凸を有する壁面と支持部材との間を充填する場合において上記構成の筒状袋体を用いると、強固に裏込することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1は本発明に係る筒状袋体の長手方向における拡大断面図であり、図2は本発明に係る筒状袋体をトンネル掘削工事に適用した一例を示している。
【0012】
本発明に係る筒状袋体1はたて糸2とよこ糸3とから構成されており、環状織機、袋織織機等を用いて、たて糸2の張力を弱く、よこ糸3の張力を強くして、図1に示されているように平織に織製されている。ここで筒状袋体1を綾織に織製することもできるが、屈曲を多くできるという点で平織の方がより好ましい。このように織製された筒状袋体1において、たて糸2は長手方向に屈曲した状態、一方よこ糸3は径方向に直線状とすることができる。ここで、使用する糸の種類、太さ等によってたて糸2にかける張力とよこ糸3にかける張力とを調整しながら織製することが肝要である。
【0013】
なお、たて糸2の屈曲の程度としては、たて糸2の長さがよこ糸3の長さよりも5〜20%長いものが好ましいが、より好ましくは、たて糸2の長さがよこ糸3の長さよりも15〜20%長いものがよい。
【0014】
ここで環状織機による織製法の一例として、外方からたて糸2を放射状に供給し、該たて糸2を開口運動させつつ、その開口内を回転走行するよこ糸供給装置からよこ糸3を供給し、たて糸2とよこ糸3とで筒状に織製する方法がある。
【0015】
また他の織製法を用いて、用途、地盤条件等に応じて筒状袋体1の径を長手方向に変化させることも可能である。例えば特開平7−216684号による環状織機を用いて、外方から径規制装置に向かってたて糸2を放射状に供給し、該たて糸2を開口運動させつつ、その開口内を回転走行するよこ糸供給装置からよこ糸3を供給し、たて糸2とよこ糸3とで筒状に織製する。ここで織製される筒状織物の外径を径規制装置で規制しつつ、織製された筒状袋体1をよこ糸供給装置の回転走行面に垂直に引き取る方法において、径規制装置の径を変化させることによって筒状袋体1の長手方向の径を変化させることが可能となる。
【0016】
筒状袋体1の長手方向の両端部は、例えば縫合されて閉塞される。またこの筒状袋体1には、図2に示されているように、モルタル等の裏込材を注入する為の裏込材注入口7が形成されている。この裏込材注入口7としては、筒状袋体1内に例えばフランジの付いたパイプを差込み、該パイプのフランジ部が筒状袋体1内に位置するようにして、外側から固定部材等で固定するような構成をとることできる。そして裏込材注入用ホース等の筒先を裏込材注入口7に嵌合し、裏込材を注入することができる。
【0017】
筒状袋体1の径は特に限定されるものではないが、例えば図2のようにトンネル掘削工事において支保工6等の支持部材と地山4等の壁面との空隙を極小にする為には、支保工6等の幅よりも若干大きくすることが好ましい。というのは、筒状袋体1の径が極端に小さいと支保工6と地山4とに接触することができず、一方筒状袋体1の径が極端に大きいと、支保工6から滑り落ちてしまうからである。また、地山4の掘削面の凹凸が大きくなるほど及び/又はパイプの数が多くなるほど地山4の掘削面の表面積が大きくなるので、筒状袋体1のたて糸2の屈曲状態を適宜調整する必要がある。
【0018】
筒状袋体1の耐圧性については、例えばトンネル掘削工事に用いる場合は4Kgf/cm2を標準として製作できるが、適宜高圧用のものも製作できる。
【0019】
たて糸2及びよこ糸3の材料としては、例えばポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維等を一般的に使用することができる。また筒状袋体1の長手方向に与えられる張力に耐えるように、例えばケブラー、テクノーラ等のアラミド繊維、ダイニーマ等の高強度ポリエチレン繊維、ベクトラン等の高強度ポリエステル繊維、PBO繊維、ガラス繊維等のような高強度・低伸度を有する材料を用いることもできる。特にたて糸2の材料として上記のような高強度・低伸度を有する材料を用いると、高強度・高耐圧性を有する筒状袋体1が形成され、筒状袋体1に注入するモルタル等の裏込材の圧力を高くすることができる。またモルタル等の裏込材の圧力が高いと該モルタル中の水分が加圧脱水される為、高強度の硬化物を形成することができる。
【0020】
更に筒状袋体1の外側に適宜表面塗装又は表面被覆を施してもよい。
【0021】
また更に、透水性を状況に応じて変えることができる。
【0022】
以上のように製作された本発明に係る筒状袋体1は、図2に示されているように、例えば地山4の掘削面等の凹凸を有する壁面、又はパイプ5等の部材によって凹凸が形成された壁面と、支保工6等の支持部材との間に形成された空隙に装着される。
【0023】
このとき、筒状袋体1が支保工6から滑り落ちることを防止する為に、筒状袋体1を偏平に折畳んだ状態で支保工6の上面に配置することが好ましい。また、トンネル掘削面アーチ中央部における筒状袋体1の端部に予めループ上のベルト等を固着しておき、該ベルトを支保工6の上部中央部における突合せ部に形成されたフランジ等に引っ掛けて、筒状袋体1の重量を支保工6に支持させることが好ましい。
【0024】
次いでモルタル等の裏込材を筒状袋体1に形成された裏込材注入口7から圧入し、筒状袋体1を膨張させる。このとき屈曲状態のたて糸2は裏込材の圧力によって徐々に伸ばされ、最終的には筒状袋体1の上面が地山4の掘削面の凹凸に密着すると共に、たて糸2が略直線状となる。即ち、筒状袋体1内で裏込材の圧力が増大すると共に、たて糸2とよこ糸3との両方が張力を受けて直線状になろうとするが、たて糸2が屈曲状態で織製されているため長手方向に直線状に近づきながら伸び、一方よこ糸3はたて糸2が直線状になろうとする為に若干屈曲する。このように、たて糸2とよこ糸3とはバランスを取るため、筒状袋体1は長手方向に伸びることとなる。
【0025】
また、例えば支保工6にガイドがある為によこ糸3がほとんど張力を受けない場合は、裏込材の圧入と共に、よこ糸3は屈曲した状態、たて糸2は直線状になる。更に、筒状袋体1の地山4と接触する部分の径方向幅が広い場合、筒状袋体1の中央部分においてはよこ糸3に張力がほとんど加わらず、上記と同様によこ糸3は屈曲した状態、たて糸2は直線状になる。
【0026】
筒状袋体1が膨張した状態で裏込材の圧力を保持すると、裏込材中の水分が筒状袋体1の繊維の間から排出されて濃縮されて硬化する。裏込材が加圧脱水される結果、地山4と支保工6との間に強固な裏込が形成され、地山4の緩み、沈下等を阻止することが可能となる。
【0027】
また筒状袋体1にモルタル等の裏込材を注入する際に筒状袋体1が支保工6等の支持部材の側方に滑り落ちることを防止する為、特開平9−195685号のように、予め筒状袋体1を部分的に長手方向に内面を解離可能に縫合したり、接着剤、ホッチキス等を用いて固着したりすることで、少なくとも1つの縮小された筒状部を形成させてもよい。この場合、筒状袋体1の該縮小された筒状部の内部にモルタル等の裏込材を注入し、その裏込材の圧力によって該固着部を解離させて筒状部を拡大させ、筒状袋体1全体に裏込材を充填する。
【0028】
以上の説明においては、本発明に係る筒状袋体1を図2に示されているようなトンネル掘削工事の先受け工法に適用することを想定したが、本発明に係る筒状袋体1の使用法はこれに限定されるものではなく、例えば土留め工事において山留壁と腹起こしとの間の空隙に装着したり、杭、アンカー等の基礎工事において形枠として使用したりできる。即ち本発明に係る筒状袋体1は、その長手方向に伸びるという特徴を持って、凹凸を有する壁面、又は部材によって凹凸が形成された壁面と、支持部材との間に形成された空隙を極小にするように壁面と支持部材との間に装着させることができ、土木建設工事において広く適用することが可能である。
【0029】
【実施例】
以下、図3〜図5を参照して本発明の実施例及び従来技術における比較例を説明する。
【0030】
図3〜図5に示されているのは、支保工6と、パイプ5が所定間隔をもって設置された地山を想定した鉄枠4aとを用い、支保工6と地山を想定した鉄枠4aとの間に筒状袋体11,21,31を装着し、裏込材注入口7から筒状袋体11,21,31内部にモルタルを充填したものであり、該筒状袋体11,21,31のたて糸2とよこ糸3との長さをパラメータとして比較している。ここでは支保工6の幅を200mm、図5に示されているように支保工6のフランジ突出長さL1を100mm、地山を想定した鉄枠4aと支保工6との空隙部の幅L2を150mm、パイプ5間の距離L3を945mmとした。たて糸2とよこ糸3とは同じ太さのポリエステルフィラメント糸(5500dtex)を使用し、筒状袋体11,21,31の径をΦ300mmとし、たて糸2及びよこ糸3を夫々7.5本/cmとした。また筒状袋体11,21,31の長手方向の長さは、パイプ5によって凹凸が形成された地山を想定した鉄枠4aの内表面における長さと略同じ、又はやや長くなるものとした。また本実施例における裏込材注入口7として、筒状袋体11,21,31内にフランジの付いたパイプを差込み、該パイプのフランジ部が筒状袋体11,21,31内に位置するようにして、外側から固定部材等で固定した。そして裏込材注入用ホース等の筒先を裏込材注入口7に嵌合し、裏込材を注入した。
【0031】
先ず図5には、従来技術における筒状袋体31を用いた比較例が示されている。従来技術においてはたて糸2とよこ糸3とが同じ長さになっている。この場合、筒状袋体31の径(Φ300mm)に比べて地山を想定した鉄枠4aと支保工6との空隙部の幅L2(150mm)が小さい為、筒状袋体31内部にモルタルを圧入すると、筒状袋体31は上部へ向かって膨張し、地山を想定した鉄枠4a、又はパイプ5の中央部に最初に接した。しかしながら図5によく示されているように、その後引き続き筒状袋体31内部にモルタルを注入しても、既に筒状袋体31のたて糸2が緊張した状態であったので、筒状袋体31はパイプ5によって地山を想定した鉄枠4aに形成された凹凸に沿って密着することができず、該凹凸部近傍に大きな空隙が生じている。
【0032】
図3は本発明に係る第1の実施例を示している。本実施例においては、たて糸2の長さがよこ糸3の長さよりも5%長くなるようにたて糸2を屈曲状態に織製した筒状袋体11を用いた。この場合も従来技術によるものと同様に、筒状袋体11内部にモルタルを圧入すると、筒状袋体11は上部へ向かって膨張し、地山を想定した鉄枠4a、又はパイプ5の中央部に最初に接した。そして更にモルタルを注入すると筒状袋体11のたて糸2が徐々に伸ばされ、図3に示されているように、筒状袋体11上面がパイプ5によって形成された凹凸に沿って地山を想定した鉄枠4aの全体に接した。図5の従来技術によるものと比較すると、地山を想定した鉄枠4aに形成された凹凸部近傍の空隙は小さくなったといえる。
【0033】
図4は、本発明に係る第2の実施例を示している。第2の実施例ではたて糸2の長さがよこ糸3の長さよりも15〜20%長くなるように、たて糸2を屈曲状態に織製した筒状袋体21を用いた。この場合、第1の実施例と同様に、モルタルを注入するにしたがって筒状袋体21上面がパイプ5によって形成された凹凸に沿って地山を想定した鉄枠4aの全体に接した。そして更にモルタルの注入を続けると、筒状袋体21のたて糸2が更に伸びて、地山を想定した鉄枠4aに形成された凹凸部近傍の空隙は第1の実施例の場合に比べてより小さくなり、地山を想定した鉄枠4aとパイプ5との接合部近傍にも筒状袋体21が接することができた。
【0034】
また、たて糸2の長さがよこ糸3の長さよりも25%長くなる筒状袋体の織製を試みたが、組織上適切な織物とならなかった。
【0035】
以上のような実施例の結果から、本発明に係る筒状袋体1において、たて糸2の長さがよこ糸3の長さよりも5〜20%長いものが地山4の掘削面が凹凸を有する場合に最も好適に適用できるといえる。
【0036】
なお、一般に筒状袋体1の径方向には長手方向の2倍の張力が加わる為、よこ糸3にはたて糸2の2倍の強度を持たせる必要がある。つまり、よこ糸3の断面積はたて糸2の断面積の2倍必要である。従って、よこ糸3の径はたて糸2の径の1〜1.45倍とするのが好ましい。
【0037】
【発明の効果】
本発明は以下に記載されるような効果を奏する。
【0038】
本発明に係る筒状袋体は、たて糸が予め屈曲状態に織製されている為、凹凸のある壁面と支持部材との間に装着して内部に裏込材を圧入すると、徐々に屈曲状態にあったたて糸が伸び、最終的には凹凸を有する壁面にも十分に密着して壁面と支持部材との空隙を極力少なくすることができる。
【0039】
また、以上のように壁面と支持部材との空隙がほぼなくなった状態で筒状袋体内部の裏込材が硬化することによって、壁面から支持部材への応力伝達を円滑にでき、支持部材が壁面を適切に支持できる。
【0040】
また、壁面と支持部材との空隙がほぼない状態であるので、二次覆工において吹き付けホース等によるモルタルの吹き付け作業を容易に行うことができる。
【0041】
また、たて糸の長さがよこ糸の長さよりも5〜20%長く、たて糸が屈曲状態に織製された筒状袋体は、組織上適切な織物であると共に、凹凸を有する壁面と支持部材との間に装着して内部に裏込材を圧入すると、壁面と支持部材との空隙をほぼ無くすることができる。
【0042】
また、筒状袋体と地山との摩擦が大きく取れ、地震発生時におけるずれを最小限にとどめることができる。
【0043】
更に、少なくとも-たて糸が高強度・低伸度を有する材料から形成されている本発明に係る筒状袋体は、高強度・高耐圧性を有し、内部に注入する裏込材の圧力を高くすることができる。
【0044】
また裏込材の圧力が高いと裏込材中の水分が加圧脱水され、高強度の硬化物を形成することができる。従って凹凸を有する壁面と支持部材との間を充填する場合において、強固に裏込することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る筒状袋体の長手方向における拡大断面図である。
【図2】本発明に係る筒状袋体をトンネル掘削工事の先受け工法に適用した場合におけるトンネルの横断面図である。
【図3】本発明に係る第1の実施例を示す概略図である。
【図4】本発明に係る第2の実施例を示す概略図である。
【図5】従来技術における比較実施例を示す概略図である。
【符号の説明】
1,11,21,31 筒状袋体
2 たて糸
3 よこ糸
4 地山
4a 地山を想定した鉄枠
5 パイプ
6 支保工
7 裏込材注入口

Claims (3)

  1. たて糸とよこ糸とから織製された筒状袋体において、
    前記たて糸は前記筒状袋体の長手方向に屈曲した状態であり、
    前記よこ糸は前記筒状袋体の径方向に直線状であることを特徴とする筒状袋体。
  2. 前記たて糸の長さが前記よこ糸の長さよりも5〜20%長いことを特徴とする請求項に記載の筒状袋体。
  3. 少なくとも前記たて糸が高強度・低伸度を有する材料から形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の筒状袋体。
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