JP4680434B2 - 三次元自在ジョイントを利用した車載用支持台 - Google Patents

三次元自在ジョイントを利用した車載用支持台 Download PDF

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、部材どうしの間を三次元の自由度を持たせて接続可能とした三次元自在ジョイントを利用した車載用支持台に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば照明器具において製図板等に使用されるものは、製図板に基端を固定した折れ曲がり自在な複数のアームを利用して照明器具を保持するようにしている。このような照明器具においては、アームどうしの間を回転ヒンジにより連接し、アームの先端側に取り付ける照明灯の位置や姿勢を自由に変えられるようにしている。複数のアームを回転ヒンジにより連接した構成は照明器具だけでなく、その他の分野においても一般に利用されている。そしていずれの場合でも、アームの先端に設ける器具の用途に応じてこの器具の姿勢や位置を自由に変えることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の回転ヒンジは2本のアームを接続するときには関節となるが、回転ヒンジはアームの回動方向に対して直交する回転軸線を持つ二次元的なものである。このため、2本のアームどうしは二次元内での動きしかできないので、アームの先端に設ける器具の位置や姿勢を三次元的に変えることはできず、器具の配置や姿勢の設定の自由度が制限されることになる。仮に、二次元の回転ヒンジに代えて三次元のジョイントを利用する場合でも、部品点数が多くなるとともに多関節方式となるので、各ジョイントの固定方法が複雑になるほか取り扱いも非常に面倒になるだけである。
【0004】
また、折り曲げ可能なアームの先端に支持具を設け、この支持具の上に各種の器具を搭載するようにしたものも多種のものがある。たとえば、自動車にナビゲーションのための装置をアームの先端に設ける場合、自動車には変速のためのシフトレバーやハンドル等があるので、アームはこれらを避けた姿勢で配置する必要がある。しかしながら、アームどうしは二次元の動きしかできないので、シフトレバーやハンドルと干渉しやすく、ナビゲーション装置を適切な位置に設置できない。
【0005】
このように、従来では二次元のジョイントでアームどうしを連接するので、アームの先端に設ける器具を適正な姿勢で適切な位置に設定することが難しいという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、アームの先端に設置する器具類を他の部材と干渉することなく適切な位置及び姿勢に設定可能な三次元自在ジョイントを利用した車載用支持台を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の車載用支持台は、両端にボルトを設けるとともに当該ボルトの先端に一体に形成した操作軸を備えた連接用の第1のアームと、半球体状の第1回動子と、前記第1回動子と同じ外径を持つ半球体状の第2回動子と、前記第1回動子及び第2回動子を球体状として回転自在に包含するホルダを備え、前記第2回動子に半径方向に前記第1のアームのボルトに螺合する雌ねじを形成するとともに当該雌ねじと同軸上に貫通孔を設け、前第1のアームを回動させて前記操作軸を前記第1回動子に係合させ前記第2回動子を前記第1回動子から離れる向きに移動可能とし、この移動のとき前記第1回動子と第2回動子とを前記ホルダの内周面に圧着して拘束固定可能とした第1の三次元自在ジョイントと、同三次元自在ジョイントと同様の構成を有し、前記ホルダに平板状のフランジが形成されフランジを介して固定具への固定又は支持台の固定を可能とした、前記車載用支持台の上部及び下部にそれぞれ配設されるフランジ付きの第2の三次元自在ジョイントと、上端に前記第1の三次元ジョイントのホルダが固定配置され、下端に前記操作軸を備えたボルトが設けられ、前記第1の三次元ジョイント及び前記下部に配設された第2の三次元自在ジョイントどうしの間を連接する第2のアームと、前記上部に位置する第2の三次元自在ジョイントに連結した平面視矩形状の固定具とを備え、同固定具は前記ホルダに固定されるベースとその上方に配置されノートパソコン位置決めして固定搭載するための複数のリムを備えたテーブルとからなり、前記ベースの上面に固定されたブロックとテーブルの底面に固定されたブロックとに貫通して両ブロック間を巡るようにコイル状のスプリングを前記固定具の四隅に配置したことを特徴とする。
【0008】
このような構成において、前記第1回動子と第2回動子の対峙面の間に、これらの第1回動子と第2回動子が離れる向きに付勢する弾性手段を組み込んだ構成とすることができる。
【0009】
また、前記第2回動子に半径方向に突き出るボスを形成するとともに前記ボス内に前記雌ねじを形成し、前記ホルダには前記ボスを受け入れる大きさの切欠を形成したものとしてもよい。
【0010】
更に、前記ホルダには平板状のフランジを形成し、前記フランジを介して取付け具への固定及び支持台の固定を可能とした構成とすることもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の車載用支持台では、三次元自在ジョイントにおいては、ボルトの操作軸を一体に備えたアームを回転操作することにより、操作軸を第1回動子に係合させた状態で第2回動子を第1回動子から離れる向きに移動させる構成としているので、ホルダ内に収納した第1,第2回動子がホルダの内周面に突き当たって固定される。また、アームを反対方向に回転操作することにより、第1,第2回動子を接近させることができ、第2回動子とホルダの内周壁との間に微小な隙間を持たせることがきる。そして、この隙間ができている状態では、第1,第2回動子はホルダ内で自由に姿勢を変えることができ、アームの姿勢を任意に変更することができる。
【0014】
第1回動子と第2回動子の対峙面の間に、これら第1,第2回動子が離れる向きに付勢する弾性手段を備えるものでは、アームを回転操作して第2回動子とホルダとの間に隙間ができるようにしたとき、弾性手段がこの隙間をなくすように第2回動子を付勢する。したがって、三次元自在ジョイントの固定を解除したときでも第2回動子とホルダの内周面との間を弾性的に接触させることができるので、アームが急激に姿勢を変えることを防止できる。
【0015】
第2回動子に半径方向に突き出るボスを形成するとともにホルダにボスを受け入れる切欠を形成したものでは、切欠の中にボスが入り込むまで第2回動子を第1回動子とともに回動させることができるので、ボスに連結するアームの傾斜角度を大きく設定できる。
【0016】
ホルダに平板状のフランジを形成したものでは、このフランジを利用した取付け面に三次元自在ジョイントと固定したり品物を搭載する支持台を取り付けたりすることができる。
【0017】
また、本発明の支持台は、複数の三次元自在ジョイントとこれらに連接したアームとによって固定具が保持されるので、固定具の位置や姿勢を三次元的に変更することができ、必要とする位置に固定具を配置してその上に品物を搭載することができる。
【0018】
固定具をホルダに固定されるベースとその上方に配置されるテーブルとから構成し、これらのベースとテーブルとの間に弾性体を配置したものでは、テーブルを弾性体によって緩衝させることができる。このため、三次元自在ジョイントとアームとを自動車の運転席に設置したような場合では、自動車の走行時の振動を弾性体が吸収してテーブルの上に載せた機器や品物を保護することができる。
【0019】
【実施例】
図1は本発明の三次元自在ジョイントの切欠正面図、図2は平面図である。
【0020】
図において、三次元自在ジョイントは、ホルダ1とこのホルダ1内に回転自在に収納した第1回動子2及び第2回動子3とから構成されたものである。
【0021】
ホルダ1は円板状のフランジ1aとほぼ円筒状のポスト1bとを一体としたものであり、それぞれの内周面を第1回動子2及び第2回動子3が転動自在となるように曲面状に形成している。そして、ポスト1bの上端側には第2回動子3のの回転姿勢を大きくとるための切欠1cを形成している。
【0022】
第1回動子2は半球体状としたものであり、図1に示すように上下方向に等径の孔2aを貫通させ形成している。
【0023】
第2回動子3は第1回動子2と同じ外径とした半球体状のもので、その底面と直交する向きに軸線を持つボス3aを上に向けて突出させている。このボス3aの内周には雌ねじ3bを形成するとともにこの雌ねじ3bと同軸上に貫通孔3cを形成している。そして、第2回動子3の底面側には上に凸となるように形成されたチャンバ3dが設けられている。
【0024】
第2回動子3のボス3aから第1回動子2の孔2aにかけて後述するボルトに一体化された操作軸4が上下に移動可能に配置されている。この操作軸4はほぼ下半分が小径で上半分が大径とした異径のもので小径部と大径部との間に段部4aを形成している。この段部4aはチャンバ3d内に収納されて第1回動子2の上端面に着座するカラー5に突き当たっている。そして、カラー5の上端面とチャンバ3dの上端内壁との間には圧縮のコイル状のスプリング6を収納している。このスプリング6は第1,第2回動子2,3をそれぞれ下側及び上側に付勢するが、この付勢力は第1,第2回動子2,3がホルダ1内で自由に回動操作できる程度のものとする。
【0025】
第2回動子3にはアーム7が連接される。このアーム7の先端にはボス3aの雌ねじ3bに螺合するボルト7aが一体に固定され、このボルト7aの下端に操作軸4が一体に形成されている。そして、アーム7の回転操作方向によって第1,第2回動子2,3のホルダ1のポスト1bへの固定及び解除が可能である。図3及び図4に第1,第2回動子2,3のポスト1bへの固定及び解除の状況を説明するための縦断面図を示す。
【0026】
図3においてアーム7を矢印方向に回転させると、ボルト7aと雌ねじ孔3bの螺合量が多くなっていき、ボルト7aに一体とした操作軸4は下側に移動する。このため、操作軸4の段部4aがカラー5に係合しこれを圧下して第1回動子2が下向きに押され、第1回動子2はフランジ1aの上端の曲面部分に押しつけられる。このとき、第1回動子2がフランジ1aの上端に押しつけられると操作軸4は第1回動子2にカラー5を介して係合しているので操作軸4の下降は停止し、図3の状態に保持される。このように操作軸4が停止するのでボルト7aの下側への移動も停止し、アーム7を更に回転させと、ボルト7aと雌ねじ3bの螺合により第2回転子3は上側に変位する。したがって、第2回転子3の周面がポスト1bの内側曲面部分に強く押しつけられる。このように、アーム7を図3において矢印方向に回転させると、第1回動子2は下側に及び第2回動子3は上側にそれぞれ変位するので、第1,第2回動子2,3はフランジ1aとポスト1bのそれぞれの内周面に強く圧着されて固定される。
【0027】
一方、図3の状態から図4に示す矢印方向にアーム7を回転させると、ボルト7aに一体とした操作軸4が上に移動してその段部4aがカラー5から離れて第1回動子2への圧下がなくなる。そして、アーム7の回転によりボルト7aと雌ねじ3bとの螺合量が小さくなりこれに伴って第2回動子3が下に下がってホルダ1の内周面との間に微小な隙間ができる。これにより、第1,第2回動子2,3のフランジ1a及びポスト1bへの圧着がなくなり、第1,第2回動子2,3の固定が解除される。
【0028】
この固定解除のときには、チャンバ3dに収納した圧縮のスプリング6が復元するので、第1,第2回動子2,3をそれぞれフランジ1a及びポスト1b側に付勢する。したがって、第1,第2回動子2,3の固定を解除したときには、スプリング6による弾性力が第1,第2回動子2,3とフランジ1a及びポスト1bに作用する。このため、固定解除したときでも第1,第2回動子2,3に対する弾性的な拘束力を作用させることができ、急激に第1,第2回動子2,3が回動してしまうことが防止される。
【0029】
このようにアーム7の回転方向によって第1,第2回動子2,3のフランジ1a及びポスト1bへの圧着とその解除が可能であり、簡単な操作で第1,第2回動子2,3のホルダ1への固定と解除が行える。そして、スプリング6を備えたことにより、固定解除の際に第1,第2回動子2,3の急激な回動を防止することができる。
【0030】
以上の構成において、アーム7を回転操作するだけで、第1,第2回動子2,3をホルダ1内に固定できるとともにこの固定を解除することができる。このため、ホルダ1内で第1,第2回動子2,3の姿勢を設定するためには図4に示した状態とすることによって第1,第2回動子2,3の姿勢を任意に変更することができる。そして、この姿勢の変更の後には図3に示したようにアーム7を回転操作することにより、ホルダ1内に確実に第1,第2回動子2,3を固定することができ、がたつきを伴うことなくアーム7を所定の姿勢に設定できる。また、アーム7の姿勢を変更するときには、図4に示した状態にすることにより、第1,第2回動子2,3をホルダ1内で回動自在とする。このとき、スプリング6を備えたことにより、固定解除の際に第1,第2回動子2,3の急激な回動が防止されるので、アーム7が急激に動き回ることがない。
【0031】
このように本発明の三次元自在ジョイントでは、アーム7を回転操作するだけで、ホルダ1内での第1,第2回動子2,3の固定ができるとともに、固定を解除してアーム7の姿勢を変更することができる。したがって、アーム7の姿勢の変更のための操作が簡単に行えるとともにアーム7の姿勢を三次元的に変えることができる。
【0032】
図5は三次元自在ジョイントの別の実施例であって、取付け板に固定した状態を示す切欠図、図6は平面図である。なお、先の例と同じ構成部材については共通の符号で指示しその詳細な説明は省略する。
【0033】
図において、ホルダ1のフランジ1aは取付け板100にリベット101によって固定されている。そして、ポスト1bに設ける切欠1cを先の例よりも大きくしている。このように切欠1cを大きくすることにより、第2回動子3のボス3aが切欠1c内に納まるように回動させることができ、アーム7を図面において手前側にほぼ90°回動させることができる。
【0034】
図7はホルダにアームを連結したものを使用した例を示す切欠図である。
【0035】
図において、ホルダ8はアーム9に連結されたもので、このアーム9に固定されたベース8aとほぼ円筒状のポスト8bとから構成されている。このホルダ8は図1〜図4に示したホルダ1に代わるものであり、第1,第2回動子2,3をベース8aとポスト8bの中に収納している。第1,第2回転子2,3は図1〜図4の例と同様に第2回転子3にアーム7を連結したものである。そして、第1,第2回動子2,3のホルダ8への固定及び解除は先の例と同様にアーム7の回転方向の向きによって操作可能である。このようなアーム7,9の間を第1,第2回動子2,3によって連接することにより、アーム7,9を図示のように直線状としたり折り曲げたりすることができる。
【0036】
図8は4個の三次元自在継手を組み合わせた例であって、(a)は切欠正面図、(b)は要部の右側面図である。
【0037】
図において、図1〜図4で示したホルダ1と第1,第2回転子2,3とからなるジョイントにアーム7が連接され、このアーム7の上端に連結用の連結ホルダ10が連接されている。この連結ホルダ10は2組の第1,第2回転子2,3を収納したものであり、その左右両側面には図8の(b)に示すように切欠10aを形成している。また、連結ホルダ10の上部にはアーム11を介してホルダ12が連接されている。アーム7の上端に連接した第1,第2回転子2,3は、図1〜図4の構成を上下反転したものである。すなわち、アーム7の下端に連接した第1,第2回転子2,3を上下反転して配置した構成であり、アーム7を回転操作することによりその下及び上の第1,第2回転子をホルダ1及び連結ホルダ10に対して固定またはこの固定を解除することができる。アーム11の上下に連接した第1,第2回転子2,3も同様の構成であり、アーム11の回転操作によりアーム11の下及び上の第1,第2回転子2,3連結ホルダ10及びホルダ12に対して固定及びその解除が可能である。なお、ホルダ12はホルダ1と共通の部材であり、アーム11に対する第1,第2回転子2,3の連接構造はホルダ1におけるアーム7との連接構造と同じである。
【0038】
図9は図8の例においてアーム7とアーム11とが平行となるように折り畳んだ状態を示す切欠図である。
【0039】
図示のように連結ホルダ10の切欠10a内に2個の第2回転子3のボス3aが入り込むように折り曲げることにより、アーム7,11と平行となる関係に折り畳むことができる。このような折り畳みに代えて、連結ホルダ10内での第1,第2回転子2,3の回動姿勢によってアーム7とアーム11との間を任意の角度に設定することができる。そして、ホルダ1とホルダ12とでは図面において直交する方向にアーム7,11を折り曲げるように切欠1c,12aの位置を設定することにより、ホルダ1に対してホルダ12を三次元的に位置を変えることができる。
【0040】
図10は本発明の支持台を示す図であって、(a)は正面図、(b)は同図(a)の右側面図である。
【0041】
この例は、図1〜4で示したホルダ1とアーム7、図7で示したホルダ8、及び図8で示したアーム11とホルダ12とを組み合わせたものである。アーム7は、図1で示したホルダ1の切欠1cの中に第2回動子3のボス3aが入り込ませて右斜めに傾斜している。そして、アーム11は連結ホルダ8に対して斜め右上がりにけ傾斜する姿勢をとり、ホルダ12はその上端のフランジ12bが水平となるように設定されている。なお、図示の例では、ホルダ1に対してホルダ12が右側上方に位置する二次元的な配置となっているが、各ホルダ1,8,12とこれらの連接されているアーム7,11を図10の(b)において左右に振ることで三次元的な配置とすることができることは無論である。
【0042】
ホルダ12の上端のフランジ12bには固定具13が連結され、この固定具13の上にノートパソコンAが搭載されている。図11は固定具13の詳細であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図である。固定具13はベース13aと上に配置したテーブル13bとから構成されたものであり、テーブル13bにはノートパソコンAを位置決めして固定するための複数のリム13cが形成されている。そして、ベース13aとテーブル13bとの間にはテーブル13bを弾性支持するためのコイル状のスプリング13dが弾性体として介装されている。
【0043】
図12はスプリング13dの組み込み構造を示す詳細であって、(a)は底面図、(b)は正面図である。
【0044】
図において、ベース13aの上面とテーブル13bの底面のそれぞれにはブロック14a,14bがビス14c及びリベット14dによって固定されている。そして、これらのブロック14a,14bを巡るようにしてコイル状のスプリング13dが弾性体として介装されている。このようなスプリング13dを備えることにより、ホルダ12により固定されたベース13aに対してテーブル13bを弾性支持することができる。このため、固定具13を自動車に積載するような場合であっても、自動車の振動を吸収してテーブル13bを保持することができ、テーブル13bの上に搭載したノートパソコンAを保護することができる。
【0045】
図13及び図14は図8に示したアームとホルダとの組み合わせによってキャビネット50上に液晶ディスプレイ51を配置した例である。
【0046】
キャビネット50はキャスター50a付きのもので、たとえば病院の病室のベッドの側に配置されるものである。液晶ディスプレイ51はテレビとして映像を表示可能としたもので、キャビネット50にホルダ1,アーム7,連結ホルダ10,アーム11,ホルダ12を介して連接されている。このようなホルダとアームとの組み合わせにより、液晶ディスプレイ51を図13に示すようにキャビネット50の側面を向く方向や、図14に示すようにキャビネット50の正面側を向く方向に設定することができる。なお、図示の例では、アーム7,11が同一直線上または平行な配置の二次元的なものとして示しているが、アーム7をホルダ1周りに旋回させたり、アーム11を連結ホルダ10周りに旋回させることによって三次元的な位置の変化が可能である。
【0047】
本発明の支持台は図13及び図14の例のようにキャビネットに取り付けるほか、たとえば自動車の車内に配置してナビゲーション装置を搭載することもできる。車内に設ける場合では、運転席にあるギヤシフトレバーやコンソールボックス等が邪魔になるが、本発明の支持台は三次元的に固定具の位置を変えることができるので、ギヤシフトレバー等に干渉することのない設置が可能である。また、車種が変わっても、アームとホルダにとによる固定具の位置の設定が自在なので、一つの仕様の支持台でも対応することができる。
【0048】
なお、本発明の支持台には液晶ディスプレイやナビゲーション装置だけでなく照明器具等を搭載することができる。
【0049】
【発明の効果】
請求項1の発明では、ボルトと操作軸を備えたアームを回転操作することで第1,第2回動子をホルダ内に固定したりホルダ内で回転させたりすることができ、アームの回転操作だけジョイントの接続方向を簡単に変えることができる。また、アーム回転にって第1,第2回動子をホルダ内にきっちりと固定することによりがたつきのない接続が可能となる。また、ホルダに平板状のフランジを形成しているので、このフランジを利用して取付け面に固定したり品物を搭載する支持台を取り付けたりすることができる。また、複数の三次元自在ジョイントとこれらに連接したアームとによって固定具が保持されるので、固定具の位置や姿勢を三次元的に変更することができ、必要とする位置に固定具を配置してその上に品物を搭載することができる。また、固定具のベースとテーブルとの間に弾性体を配置しているので、ベース上に搭載する機器や品物を振動から保護することができる。このため、固定具をアームと三次元自在ジョイントを介してたとえば自動車に搭載するようにしても自動車の振動を吸収して機器や品物を保持することができる。
【0050】
請求項2の発明では、ホルダ内で第1,第2回動子の固定を解除したときでも弾性手段によって第2回動子をホルダの内周面に対して弾性保持できるので、第1,第2回動子の急激な回転を防止でき、連接したアームを緩やかに動かすことができる。
【0051】
請求項3の発明では、ホルダのボスが入り込む切欠をホルダに設けたことにより、切欠の中までボスが入り込むまで第2回動子を第1回動子とともに回動させることができるので、第2回動子に連接しアームの傾斜角度を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の三次元自在ジョイントの要部を示す切欠図。
【図2】 図1の三次元自在ジョイントの平面図。
【図3】 アームの回転により第1,第2回動子をホルダに固定する要領を示すための縦断面図。
【図4】 アームの回転により第1,第2回動子をホルダによる固定から解除する要領を示すための縦断面図。
【図5】 ホルダの切欠を大きくした三次元自在ジョイントの切欠図。
【図6】 図5の三次元ジョイントの平面図。
【図7】 アームを連結したホルダに三次元ジョイン構造を持たせた例を示す切欠図。
【図8】 4個の三次元自在継手を組み合わせた例であって、(a)は切欠正面図、(b)は要部の右側面図。
【図9】 図8の例においてアームどうしが平行となるように折り畳んだ状態を示す切欠図。
【図10】 本発明の固定支持台を示す図であって、(a)は正面図、(b)は同図(a)の右側面図。
【図11】 固定具の詳細であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図。
【図12】 スプリングの組み込み構造を示す詳細であって、(a)は底面図、(b)は正面図。
【図13】 キャビネットに液晶ディスプレイを本発明の支持構造によって支持した例を示す側面図。
【図14】 キャビネットに液晶ディスプレイを配置した別の例を示す正面図。
【符号の説明】
1 ホルダ
1a フランジ
1b ポスト
1c 切欠
2 第1回動子
2a 孔
3 第2回動子
3a ボス
3b 雌ねじ
3c 貫通孔
3d チャンバ
4 操作軸
4a 段部
5 カラー
6 スプリング
7 アーム
7a ボルト
8 ホルダ
8a ベース
8b ポスト
9 アーム
10 連結ホルダ
10a 切欠
11 アーム
12 ホルダ
12a 切欠
12b フランジ
13 固定具
13a ベース
13b テーブル
13c リム
13d スプリング(弾性体)
14a,14b ブロック
14c ビス
14d リベット
50 キャビネット
50a キャスター
51 液晶ディスプレイ
100 取付け板
101 リベット
A ノートパソコン

Claims (3)

  1. 車載用支持台であって、
    両端にボルトを設けるとともに当該ボルトの先端に一体に形成した操作軸を備えた連接用の第1のアームと、
    半球体状の第1回動子と、前記第1回動子と同じ外径を持つ半球体状の第2回動子と、前記第1回動子及び第2回動子を球体状として回転自在に包含するホルダを備え、前記第2回動子に半径方向に前記第1のアームのボルトに螺合する雌ねじを形成するとともに当該雌ねじと同軸上に貫通孔を設け、前第1のアームを回動させて前記操作軸を前記第1回動子に係合させ前記第2回動子を前記第1回動子から離れる向きに移動可能とし、この移動のとき前記第1回動子と第2回動子とを前記ホルダの内周面に圧着して拘束固定可能とした第1の三次元自在ジョイントと、
    同三次元自在ジョイントと同様の構成を有し、前記ホルダに平板状のフランジが形成されフランジを介して固定具への固定又は支持台の固定を可能とした、前記車載用支持台の上部及び下部にそれぞれ配設されるフランジ付きの第2の三次元自在ジョイントと、
    上端に前記第1の三次元ジョイントのホルダが固定配置され、下端に前記操作軸を備えたボルトが設けられ、前記第1の三次元ジョイント及び前記下部に配設された第2の三次元自在ジョイントどうしの間を連接する第2のアームと、
    前記上部に位置する第2の三次元自在ジョイントに連結した平面視矩形状の固定具とを備え、 同固定具は前記ホルダに固定されるベースとその上方に配置されノートパソコン位置決めして固定搭載するための複数のリムを備えたテーブルとからなり、前記ベースの上面に固定されたブロックとテーブルの底面に固定されたブロックとに貫通して両ブロック間を巡るようにコイル状のスプリングを前記固定具の四隅に配置したことを特徴とする車載用支持台。
  2. 前記第1回動子と第2回動子の対峙面の間に、これらの第1回動子と第2回動子が離れる向きに付勢する弾性手段を組み込んでいることを特徴とする請求項1記載の車載用支持台。
  3. 前記第2回動子に半径方向に突き出るボスを形成するとともに前記ボス内に前記雌ねじを形成し、前記ホルダには前記ボスを受け入れる大きさの切欠を形成していることを特徴とする請求項1または2記載の車載用支持台。
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