JP4679752B2 - 金型ユニット及び金型装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、長尺材を所定の基準面に沿って曲げ加工する際に使用される金型ユニット及び複数組の金型ユニットを備えた金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、真直ぐに延びた長尺材の長手方向両端部をチャック等で掴み、金型に形成された所定曲率の曲面にこの長尺材を押し付け、この長尺材が上記の曲面を有するように曲げ加工する引張り曲げ成形が広く知られている。引張り曲げ成形で作製される部品(部材)として、大型旅客機の主翼を構成する複数のリブが知られている。
【0003】
これら複数のリブは、主翼の付根(旅客機の胴体に接続される部分)から先端部までにわたってその内部に組み込まれる。これらのリブの曲率は、各リブが主翼に組み込まれる位置によってそれぞれ異なる。また、横断面がL字状の型材(コード材)がリブ上下部の構成部品として使用されることがあり、このタイプのリブでは、主翼に組み込まれる位置によってL字の縦辺と横辺が成す角度(L角度)が異なる。
【0004】
旅客機が大型になるほど主翼も大きくなるので、主翼には多数のリブが組み込まれる。例えば近年の大型旅客機では、左右の翼合せて約100種類のリブが必要とされている。このような多種類のリブそれぞれは、その曲率と上記のL角度が互いに異なる場合がある。従って、長尺材を引張り曲げ成形してリブを作製する際には、各リブの曲率やL角度に応じた各種の曲率やL角度を有する多数の金型が必要となる。このため、例えば100種類のリブが必要なときは、そのリブの上下に使用される横断面がL字状のコード部品を成形するための金型の種類は200種類となる。
【0005】
このような多種類の金型を製造するための費用は膨大になる。また、多種類の金型を保管しておくスペースも広大なものとなる。
【0006】
そこで、金型として複数個の直方体状のベース片と可撓性部材とを用いる技術が提案されている(特開平7−290149号公報参照)。この技術では、複数個のベース片をその横方向(幅方向)に並べておき、曲げ加工の際の曲率に応じて各ベース片をその長手方向に適宜に移動させ、長手方向先端側に可撓性部材を配置してこの可撓性部材に長尺材(被加工材)を接触させながら曲げ加工する。従って、多数の金型を作製しなくても、複数個のベース片をその長手方向に移動させることにより様々な曲げ曲率に対応できる。
【0007】
また、所定のスライド方向にスライドすると共にこのスライド方向の先端部に支持ブロックが固定されたスライド軸を多数並べて金型とする技術も提案されている(特開2000−117331号公報参照)。この技術では、曲げ加工の際の曲率に応じて各スライド軸をスライド方向に適宜に移動させ、各スライド軸の先端部に固定された支持ブロック材に長尺材(被加工材)を接触させながら曲げ加工する。従って、多数の金型を作製しなくても、複数のスライド軸をスライド方向に移動させることにより様々な曲げ曲率に対応できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平7−290149号公報に開示された技術では、曲げ加工の際に可撓性部材を使用するので、可撓性部材を設置する作業や取り外す作業が必要となり、曲げ加工作業が面倒になるという問題がある。さらに、上記したL角度の異なる曲げ加工には対応できないという問題もある。
【0009】
また、特開2000−117331号公報に開示された技術では、支持ブロックに長尺材が接触して、この長尺材が傷付くおそれがあるという問題がある。さらに、上記したL角度の異なる曲げ加工には対応できないという問題もある。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑み、長尺材(被加工材)が傷付きにくく、しかも、上記のL角度が変更されても対応できる金型ユニット及び金型装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の金型ユニットは、長尺材を所定の基準面に沿って曲げ加工する際に使用される金型ユニットであって、
(1)長尺材が押し付けられる湾曲面がそれぞれの長手方向一端部に形成された、該長手方向に延びる複数の板状の部分金型を備え、
(2) これら複数の部分金型は、前記基準面に略直交する直交方向に積み重ねられたものであることを特徴とするものである。
【0012】
ここで、前記部分金型は、
(3)前記湾曲面が、所定の横方向に所定の第1曲率で湾曲すると共に前記横方向に直交する縦方向に所定の第2曲率で湾曲したものであってもよい。
【0013】
さらに、前記部分金型は、
(4)前記長手方向に移動するものであってもよい。
【0014】
さらにまた、上記の金型ユニットは、
(5)前記複数の部分金型それぞれを前記長手方向に移動させる移動手段を備えてもよい。
【0015】
さらにまた、前記移動手段は、
(6)前記複数の部分金型それぞれの前記長手方向一端部とは反対側の長手方向他端部を連結して傾斜することにより、前記複数の部分金型それぞれを前記長手方向に互いに異なる距離だけ移動させる連結部材を有するものであってもよい。
【0016】
さらにまた、
(7)前記連結部材は、所定の中心軸を中心にして回動することにより傾斜するものであり、且つ、
(8)前記移動手段は、前記連結部材を回動させる駆動源を備えたものであってもよい。
【0017】
また、上記目的を達成するための本発明の金型装置は、長尺材を所定の基準面に沿って曲げ加工する際に使用される金型装置において、
(9)長尺材が押し付けられる湾曲面がそれぞれの長手方向一端部に形成されて該長手方向に延びると共に前記基準面に略直交する直交方向に積み重ねられた複数の板状の部分金型を有する金型ユニットを複数組備え、
(10)これら複数組の金型ユニットは、前記基準面に平行であって前記長手方向に交差する交差方向に互いに所定間隔離れて並べられると共に、前記長手方向に移動自在に前記基準面に固定されたものであることを特徴とするものである。
【0018】
ここで、
(11)前記部分金型は、前記長手方向に移動できるものであってもよい。
【0019】
さらに、上記の金型装置は、
(12)前記複数の部分金型それぞれを前記長手方向に移動させる移動手段を前記複数組の金型ユニット毎に備えてもよい。
【0020】
さらにまた、前記移動手段は、
(13)前記金型ユニットを構成する前記複数の部分金型それぞれの前記長手方向一端部とは反対側の長手方向他端部を連結して傾斜することにより、前記複数の部分金型それぞれを前記長手方向に互いに異なる距離だけ移動させる連結部材を有するものであってもよい。
【0021】
さらにまた、
(14)前記連結部材は、所定の中心軸を中心にして回動することにより傾斜するものであり、
(15)前記移動手段は、前記連結部材を回動させる駆動源を備えたものであってもよい。
【0022】
さらにまた、上記の金型装置は、
(16)長尺材を曲げ加工する際の曲率に応じて前記複数組の金型ユニットそれぞれを互いに独立して前記長手方向に移動させる移動機を備えてもよい。
【0023】
なお、本発明にいう長尺材とは、平らな板状のものだけでなく、その横断面がL字状のものやF字状のものを含む概念である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0025】
図1と図2を参照して、本発明の金型ユニットの一例を説明する。
【0026】
図1は、金型ユニットの一例を示す斜視図である。図2は、部分金型の先端部を示す斜視図である。
【0027】
金型ユニット10は、横断面が平らな板、横断面がL字状の板、及び横断面がF字状の板などの長尺材を所定の基準面に沿って曲げ加工する際に使用されるものである。ここでは、横断面がL字状の長尺材を曲げ加工する場合を例に挙げて説明する。
【0028】
金型ユニット10は、種々の構成部品が搭載されたベース台12を備えている。このベース台12は、矢印A,B方向(ベース台12の長手方向)に延びる細長い板状のものである。ベース台12の長手方向中央部には段差12aが形成されており、この段差12aよりも矢印A方向下流側の部分(下流側部分)には、同じ形状の5個の部分金型21,22,23,24,25が積み重ねられている。また、最上段の部分金型25のうち矢印A方向上流側部分の上面には、5個の部分金型21,22,23,24,25が浮き上がらないように押えておく押えブロック26が載せられている。この押えブロック26はエアシリンダ(図示せず)などによって下方に(べース台12に向かって)押し付けられている。なお、複数の部分金型21,22,23,24,25については後述する。
【0029】
また、下流側部分の先端部の下面には、長尺材(被加工材)の一部(L字の横辺)が入り込む空間12bが形成されている。さらに、上記の下流側部分のうち段差12aの近傍部分には、一対の板状の連結部材14が配置されている。この一対の連結部材14は、中心軸14aを中心にして回動して5個の部分金型21,22,23,24,25それぞれを矢印A,B方向に移動させる。この移動については後述する。また、中心軸14aは、矢印A方向に直交する方向に延びており、ベース台12に固定されている。
【0030】
一対の連結部材14には、一対の引張りコイルばね16,18の一端16a,18aが5組固定されている。これら5組の一対の引張りコイルばね16,18は矢印A,B方向に延びるように配置されており、各引張りコイルばね16,18の上記一端とは反対の側の他端16b,18bはそれぞれ、5個の部分金型21,22,23,24,25の矢印A方向上流側部分に固定されている。従って、一対の連結部材14は、5組の引張りコイルばね16,18を介して5個の部分金型21,22,23,24,25に連結されていることとなる。なお、1組の一対の引張りコイルばね16は、他の4組の一対の引張りコイルばね18よりも大きくて、部分金型25に固定されている。
【0031】
一方、ベース台12のうち矢印A方向上流側の部分(上流側部分)には、中心軸14aを中心にして一対の連結部材14を回動させるための複数の部品(部材)が配置されている。ベース台12のうち矢印A方向の最も上流側部分には、連結部材14を回動させる駆動源となるサーボモータ30が配置されている。サーボモータ30よりも矢印A方向下流側には、サーボモータ30の回転軸30aが固定されたカップリング32が配置されている。カップリング32よりも矢印A方向下流側には、カップリング32を支えるサポートユニット34が配置されている。サポートユニット34よりも矢印A方向下流側には、ボールネジナット36とこのボールネジナット36が固定されたコの字状の金具38が配置されている。
【0032】
上記したカップリング32からは矢印A方向に回転軸40が延びている。この回転軸40は、サポートユニット34、ボールネジナット36、及び金具38を貫通してこれらに回転自在に固定されている。
【0033】
金具38はベース台12から浮いた状態に配置されている。ベース台12のうち金具38よりも矢印A方向上流側部分と下流側部分には、互いに向き合う一対の支持壁42が立ち上がって形成されている。この一対の支持壁42にはそれぞれ、矢印A方向に延びるガイドレール44の一端部と他端部が固定されている。ガイドレール44には、矢印A方向に自在に移動できる直方体状のガイド46が取り付けられている。このガイド46の上面にはボルト47(図5参照)によって金具38が固定されている。従って、金具38はガイド46と共に矢印A方向に自在に移動できる。また、金具38の矢印A方向下流側部分には、連結部材14に回動自在に接続された接続板48が固定されている。
【0034】
サーボモータ30を所定角度だけ回転させた場合、カップリング32も所定角度だけ回転し、この回転に伴って回転軸40も回転して金具38とガイド16がガイドレール44に案内されて矢印A方向又は矢印B方向に移動する。この移動距離は、サーボモータ30の回転角度に応じて変更される。金具38が矢印A方向又は矢印B方向に移動することにより接続板48も同方向に移動する。これにより、一対の連結部材14は回動軸14aを中心にして所定角度だけ回動する。この回動により、5個の部分金型21,22,23,24,25は矢印A方向又は矢印B方向に所定距離ずつ移動する。この移動については後述する。
【0035】
ところで、5個の部分金型21,22,23,24,25の矢印A方向下流側部分(先端部)には、長尺材が押し付けられる湾曲面が形成されている。5個の部分金型21,22,23,24,25の湾曲面は同じ形状であるので、部分金型21を例に挙げて説明する。部分金型21の湾曲面21aは、図2に示すように、部分金型21の幅方向(矢印C方向であり、本発明にいう所定の横方向の一例である)に第1曲率C1で湾曲すると共に、幅方向及び矢印A,B方向双方に直交する縦方向に第2曲率C2で湾曲している。
【0036】
第1曲率C1と第2曲率C2の一例を挙げる。ここでは、各部分金型21,22,23,24,25の幅Wを40mmとし、肉厚tを12mmとする。また、後述する図4に示すように金型ユニット10が配置される場合、並んだ方向の両端部に位置する金型ユニット10の部分金型21,22,23,24,25と、並んだ方向の中央部に位置する金型ユニット10の部分金型21,22,23,24,25とでは、それらの曲面形状が相違している。
【0037】
上記の並んだ方向の中央部における金型ユニット10の各部分金型21,22,23,24,25の第1曲率C1を1/110(曲率半径110mm)とし、第2曲率C2を1/20(曲率半径20mm)とする。一方、上記の並んだ方向の両端部における金型ユニット10の各部分金型21,22,23,24,25の第1曲率C1を1/110(曲率半径110mm)とするが、この湾曲面の中央位置を端側に15mmずらしている。また、第2曲率C2を1/20(曲率半径20mm)とする。このように、上記の並んだ方向の両端部における金型ユニット10の各部分金型21,22,23,24,25の湾曲面の中央位置を端側にずらすことにより、各部分金型21,22,23,24,25の角が長尺材に接触しない。このため、長尺材が傷付くことを確実に防止できる。
【0038】
上記のように第1曲率C1と第2曲率C2を定めているので、長尺材を曲げ加工する際の曲率やL角度が様々に変わっても、湾曲面が長尺材を傷付けるおそれが無い。
【0039】
上記した金型ユニット10を矢印C方向に複数台配置することにより、長尺材を所定の基準面に沿って曲げ加工する際に使用される金型装置が構成される。
【0040】
図3と図4を参照して、本発明の金型装置の一例を説明する。
【0041】
図3は、金型装置の一例を示す斜視図であり、一部の金型ユニットは省略されている。図4は、図3の金型装置における部分金型の配置状況を示す斜視図である。これらの図では、図1に示された構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0042】
金型装置100では、基準台90の平らな表面92(本発明にいう基準面の一例である)に複数台の金型ユニット10が並べて配置されている。金型ユニット10の台数は、曲げ加工される長尺材80の長さに応じて決められる。長尺材80が短いときは少ない台数となり、この逆に、長尺材80が長いときは台数が多くなる。
【0043】
各金型ユニット10は、矢印A,B方向に独立して自在に移動できるように構成されている。各金型ユニット10の矢印A方向上流側にはそれぞれ、各金型ユニット10を矢印A,B方向に互いに独立して移動させるためのモータ50が配置されている。このモータ50の下部にはその回転軸(図示せず)が配置されており、この回転軸にはピニオンギア(図示せず)が固定されている。
【0044】
基準台90のうちベース台12の下方部分には、矢印A,B方向に延びてベース台12よりも長い溝(図示せず)が形成されている。ベース台12の下面にはラック(図示せず)が固定されており、このラックは上記の溝の内部に位置している。モータ50の回転軸に固定されたピニオンギアはラックに噛み合っており、モータ50が所定角度回転することにより、金型ユニット10全体が矢印A方向若しくは矢印B方向に所定距離だけ移動するように構成されている。上記したモータ50、ラック、及びピニオンギアなどによって、本発明にいう移動機の一例が構成される。
【0045】
また、隣り合う金型ユニット10(従って部分金型21,22,23,24,25)は、図4に示すように、互いに接触しておらず例えば20mmピッチPで離れている。このピッチ(距離)Pは、曲げ加工品の品質に悪影響がでない範囲で適宜に決められる。
【0046】
図5、図6、及び図7を参照して、長尺材を曲げ加工するときのL角度を変更する金型ユニットについて説明する。
【0047】
図5は、L角度がほぼ直角のときの金型ユニットの一部を示す側面図である。図6は、L角度が90°よりも小さいときの金型ユニットの一部を示す側面図である。図7は、L角度が90°よりも大きいときの金型ユニットの一部を示す側面図である。これらの図では、図1に示された構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0048】
ここでいうL角度とは、上述したように、横断面がL字状の長尺材80におけるL字の縦辺80aと横辺80bが成す角度θをいう。L角度θが直角になるように長尺材80を曲げ加工する場合は、サーボモータ30(図1参照)を駆動させて、図5に示すように、連結部材14を直立させる。これにより、図5に示すように、5個の部分金型21,22,23,24,25が互いにずれないで重なり、それぞれの湾曲面21a,22a,23a,24a,25aが、ベース台12の表面に直交する面上に位置する。従って、湾曲面21a,22a,23a,24a,25aの先端とベース台12の表面とが形成する角度θは90°となり、長尺材80は、L角度θが直角になるように曲げ加工される。なお、長尺材80を曲げ加工する際は、長尺材80が所望の曲率になるように各金型ユニット10を矢印A,B方向に移動させて固定しておき、長尺材80の長手方向両端部それぞれをチャック(図示せず)で挟持して引張力を加え、このチャックを矢印A方向上流側に所定距離だけ移動させる。
【0049】
L角度θが鋭角になるように長尺材80を曲げ加工する場合は、サーボモータ30を駆動させて、図6に示すように、連結部材14の下部が上部よりも矢印A方向下流側に位置するように傾斜させる。これにより、図6に示すように、5個の部分金型21,22,23,24,25のうち部分金型21の湾曲面21aが矢印A方向の最も下流側に位置し、部分金型22の湾曲面22aが湾曲面21aよりもやや矢印A方向上流側に位置し、さらに、上に位置する湾曲面23a,24a,25aほど矢印A方向上流側に位置する。従って、湾曲面21a,22a,23a,24a,25aの先端とベース台12の表面とが形成する角度θは鋭角となり、長尺材80は、L角度θが鋭角になるように曲げ加工される。なお、長尺材80を曲げ加工する手順は、L角度θが直角の場合と同様である。
【0050】
また、L角度θが鈍角になるように長尺材80を曲げ加工する場合は、サーボモータ30を駆動させて、図7に示すように、連結部材14の上部が下部よりも矢印A方向下流側に位置するように傾斜させる。これにより、図7に示すように、5個の部分金型21,22,23,24,25のうち部分金型21の湾曲面21aが矢印A方向の最も上流側に位置し、部分金型22の湾曲面22aが湾曲面21aよりもやや矢印A方向下流側に位置し、さらに、上に位置する湾曲面23a,24a,25aほど矢印A方向下流側に位置する。従って、湾曲面21a,22a,23a,24a,25aの先端とベース台12の表面とが形成する角度θは鈍角となり、長尺材80は、L角度θが鈍角になるように曲げ加工される。なお、長尺材80を曲げ加工する手順は、L角度θが直角の場合と同様である。
【0051】
上記のように連結部材14が傾斜する角度を適宜に変更することにより、L角度を適宜に変更できるので、使い勝手の良い金型装置100が得られる。また、矢印A,B方向における各金型ユニット10の位置を所望の曲率に予め対応させておくことにより、長尺材80を様々な曲率に曲げ加工できる。従って、1台の金型装置100によって、曲率及びL角度双方を様々に変えて長尺材80を曲げ加工できる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の金型ユニットを使用する場合、長尺材の長さよりも短い湾曲面を有する部分金型を多数個作製して複数組の金型ユニットを準備し、これら複数組の金型ユニットを基準面に平行であって部分金型の長手方向に直交する方向に配置する。複数組の金型ユニットを配置するときは、長尺材を曲げる曲率に応じてこれら複数組の金型ユニットを配置する位置を決める。これにより、長尺材を曲げる際の曲率が変更になっても、複数組の金型ユニットを配置する位置を変えるだけで、変更になった曲率に対応できる。従って、長尺材を曲げる際の曲率が多種類あっても、複数組の金型ユニットを配置する位置を変えるだけで良く、これら多種類の曲率毎に複数の金型を作製する必要が無い。また、長尺材は湾曲面に押し付けられるので、長尺材が傷付きにくい。さらに、長尺材の横断面がL字状の場合、長尺材の種類によっては、L字の縦辺と横辺が成す角度(L角度)を変える場合がある。この場合は、直交方向に積み重ねられた複数の部分金型それぞれを上記のL角度に合うようにずらして固定する。これにより、上記のL角度が変更になっても対応できる。以上のように本発明の金型ユニットを用いた場合、長尺材を曲げる際の曲率が変更になっても対応できるし、また、横断面がL字状の長尺材のL角度が変更になっても対応できる。この結果、上記の曲率やL角度が変更になる毎に複数の金型を作製する必要が無く、金型費用を低減できる。また、複数の金型を保管しておくスペース(例えば倉庫など)も不要となる。さらに、上記の曲率やL角度が変更になる毎に、例えば倉庫に保管された複数の金型から適宜の金型を選択して曲げ加工工場に設置する手間も省ける。
【0053】
ここで、前記部分金型は、前記湾曲面が、所定の横方向に所定の第1曲率で湾曲すると共に前記横方向に直交する縦方向に所定の第2曲率で湾曲したものである場合は、長尺材を曲げ加工する際の曲率やL角度が様々に変わっても、横方向及び縦方向双方に湾曲しているので、湾曲面が長尺材を傷付けるおそれがいっそう少ない。
【0054】
さらに、前記部分金型は、前記長手方向に移動するものである場合は、積み重ねられた複数の部分金型をその長手方向に適宜の距離だけ移動させることにより、L角度を自在に調整できる。
【0055】
さらにまた、前記複数の部分金型それぞれを前記長手方向に移動させる移動手段を備えた場合は、移動手段によって部分金型を移動できるので、使い勝手の良い金型ユニットが得られる。
【0056】
さらにまた、前記移動手段は、前記複数の部分金型それぞれの前記長手方向一端部とは反対側の長手方向他端部を連結して傾斜することにより、前記複数の部分金型それぞれを前記長手方向に互いに異なる距離だけ移動させる連結部材を有するものである場合は、連結部材を傾斜させることにより各部分金型が長手方向に互いに異なる距離だけ移動するので、連結部材の傾斜角度を変えるだけで上記のL角度を容易に変更できることとなる。このため、いっそう使い勝手の良い金型ユニットが得られる。
【0057】
さらにまた、前記連結部材は、所定の中心軸を中心にして回動することにより傾斜するものであり、前記移動手段は、前記連結部材を回動させる駆動源を備えたものである場合は、駆動源によって連結部材が回動するので、自動的に連結部材を回動させることができる。
【0058】
また、本発明の金型装置を使用する場合、複数組の金型ユニットを配置するときは、長尺材を曲げる曲率に応じてこれら複数組の金型ユニットを配置する位置を決める。これにより、長尺材を曲げる際の曲率が変更になっても、複数組の金型ユニットを配置する位置を変えるだけで、変更になった曲率に対応できる。従って、長尺材を曲げる際の曲率が多種類あっても、複数組の金型ユニットを配置する位置を変えるだけで良く、これら多種類の曲率毎に複数の金型を作製する必要が無い。また、長尺材の横断面がL字状の場合、長尺材の種類によっては、L字の縦辺と横辺が成す角度(L角度)を変える場合がある。この場合は、直交方向に積み重ねられた複数の部分金型それぞれを上記のL角度に合うようにずらして固定する。これにより、上記のL角度が変更になっても対応できる。以上のように本発明の金型装置を使用した場合、長尺材を曲げる際の曲率が変更になっても対応できるし、また、横断面がL字状の長尺材のL角度が変更になっても対応できる。この結果、上記の曲率やL角度が変更になる毎に複数の金型を作製する必要が無く、金型費用を低減できる。また、複数の金型を保管しておくスペース(例えば倉庫など)も不要となる。さらに、上記の曲率やL角度が変更になる毎に、例えば倉庫に保管された複数の金型から適宜の金型を選択して曲げ加工工場に設置する手間も省ける。
【0059】
ここで、前記部分金型は、前記長手方向に移動できるものである場合は、積み重ねられた複数の部分金型をその長手方向に適宜の距離だけ移動させることにより、L角度を自在に調整できる。
【0060】
さらに、前記複数の部分金型それぞれを前記長手方向に移動させる移動手段を前記複数組の金型ユニット毎に備えた場合は、各金型ユニット毎に移動手段によって部分金型を移動できるので、使い勝手の良い金型装置が得られる。
【0061】
さらにまた、前記移動手段は、前記金型ユニットを構成する前記複数の部分金型それぞれの前記長手方向一端部とは反対側の長手方向他端部を連結して傾斜することにより、前記複数の部分金型それぞれを前記長手方向に互いに異なる距離だけ移動させる連結部材を有するものである場合は、連結部材を傾斜させることにより各部分金型が長手方向に互いに異なる距離だけ移動するので、連結部材の傾斜角度を変えるだけで上記のL角度を容易に変更できることとなる。このため、いっそう使い勝手の良い金型装置が得られる。
【0062】
さらにまた、前記連結部材は、所定の中心軸を中心にして回動することにより傾斜するものであり、前記移動手段は、前記連結部材を回動させる駆動源を備えたものである場合は、駆動源によって連結部材が回動するので、自動的に連結部材を回動させることができる。
【0063】
さらにまた、長尺材を曲げ加工する際の曲率に応じて前記複数組の金型ユニットそれぞれを互いに独立して前記長手方向に移動させる移動機を備えた場合は、各金型ユニットが所望の曲率に応じて移動機によって移動するので、いっそう使い勝手の良い金型装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金型ユニットの一例を示す斜視図である。
【図2】部分金型の先端部を示す斜視図である。
【図3】金型装置の一例を示す斜視図であり、一部の金型ユニットは省略されている。
【図4】図3の金型装置における部分金型の配置状況を示す斜視図である。
【図5】L角度がほぼ直角のときの金型ユニットの一部を示す側面図である。
【図6】L角度が90°よりも小さいときの金型ユニットの一部を示す側面図である。
【図7】L角度が90°よりも大きいときの金型ユニットの一部を示す側面図である。
【符号の説明】
10 金型ユニット
12 ベース台
14 連結部材
16,18 引張りコイルばね
21,22,23,24,25 部分金型
21a,22a,23a,24a,25a 部分金型の湾曲面
30 サーボモータ
32 カップリング
34 サポートユニット
36 ボールネジナット
38 金具
40 回転軸
80 長尺材
90 基準台
92 基準台の表面(基準面)
100 金型装置
θ L角度

Claims (5)

  1. 長尺材を所定の基準面に沿って曲げ加工する際に使用される金型ユニットにおいて
    長尺材が押し付けられる湾曲面がそれぞれの長手方向一端部に形成された、該長手方向に延びる複数の板状の部分金型と、
    前記複数の部分金型それぞれを前記長手方向に移動させる移動手段とを備え、
    該移動手段は、前記複数の部分金型それぞれの前記長手方向一端部とは反対側の長手方向他端部を連結して傾斜することにより、前記複数の部分金型それぞれを前記長手方向に互いに異なる距離だけ移動させる連結部材を有し、
    前記複数の部分金型は、前記基準面に略直交する直交方向に積み重ねられたものであり、
    前記部分金型は、
    前記湾曲面が、所定の横方向に所定の第1曲率で湾曲すると共に前記横方向に直交する縦方向に所定の第2曲率で湾曲したものであり、前記長手方向に移動するものであることを特徴とする金型ユニット。
  2. 前記連結部材は、所定の中心軸を中心にして回動することにより傾斜するものであり、
    前記移動手段は、前記連結部材を回動させる駆動源を備えたものであることを特徴とする請求項1に記載の金型ユニット。
  3. 長尺材を所定の基準面に沿って曲げ加工する際に使用される金型装置において、
    長尺材が押し付けられる湾曲面がそれぞれの長手方向一端部に形成されて該長手方向に延びると共に前記基準面に略直交する直交方向に積み重ねられた複数の板状の部分金型を有する金型ユニットを複数組と、
    前記複数の部分金型それぞれを前記長手方向に移動させる、前記複数組の金型ユニット毎に備えられた移動手段とを備え、
    前記複数組の金型ユニットは、
    前記基準面に平行であって前記長手方向に交差する交差方向に互いに所定間隔離れて並べられると共に、前記長手方向に移動自在に前記基準面に固定されたものであり、且つ、
    前記部分金型は、前記長手方向に移動できるものであり、
    前記移動手段は、前記金型ユニットを構成する前記複数の部分金型それぞれの前記長手方向一端部とは反対側の長手方向他端部を連結して傾斜することにより、前記複数の部分金型それぞれを前記長手方向に互いに異なる距離だけ移動させる連結部材を有するものであることを特徴とする金型装置。
  4. 前記連結部材は、所定の中心軸を中心にして回動することにより傾斜するものであり、
    前記移動手段は、前記連結部材を回動させる駆動源を備えたものであることを特徴とする請求項3に記載の金型装置。
  5. 長尺材を曲げ加工する際の曲率に応じて前記複数組の金型ユニットそれぞれを互いに独立して前記長手方向に移動させる移動機を備えたことを特徴とする請求項3又は4に記載の金型装置。
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