JP4678698B2 - 太陽電池モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュールおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、太陽電池モジュールおよびその製造方法に関するものである。
近年、エネルギ資源の枯渇の問題や大気中のCO2の増加のような地球環境問題などからクリーンなエネルギの開発が望まれている。特に太陽電池モジュールを用いた太陽光発電は新しいエネルギ源として開発、実用化され、発展の道を歩んでいる。
このような太陽電池モジュールの構造には太陽電池セルが含まれる。太陽電池セルとしては、従来から、両面電極型太陽電池セルが主流となっている。「両面電極型太陽電池セル」とは、たとえば単結晶または多結晶のシリコン基板によって受光面を形成し、この受光面に対して、シリコン基板とは反対の導電型の不純物を拡散することによってpn接合を形成し、さらにシリコン基板の受光面とその反対側の裏面とにそれぞれ電極を形成したものである。また、近年では、いわゆる裏面電極型太陽電池セルの開発も進められている。「裏面電極型太陽電池セル」とは、シリコン基板の裏面にp型用電極とn型用電極の双方を形成したものである。
裏面電極型太陽電池の発電効率を向上させるためには、同一平面上に設けたp,n拡散層の配置密度を上げる必要がある。この密度を上げるに伴い、電極同士または配線同士の間の距離(以下これらを総称して「端子間距離」という。)が短くなる傾向がある。このような裏面電極型太陽電池セルと配線シートとの接合には、従来のような導電性接着剤や、はんだペーストを用いる方法が考えられる。しかしながら、端子間距離が短い場合、導電性接着剤を用いる方法では、互いに隣接する電極同士または配線同士の間の短絡が生じるという問題がある。さらに、電子部品における電極の接合で通常用いられるはんだペーストを用いた接合では、加熱され流動したはんだによって電極同士または配線同士の間で短絡が生じるという問題や、端子間距離が短すぎるためにアンダーフィルを完全に充填することができないなどの問題がある。
これらの問題に対処するために、電極間に光硬化性樹脂を用いて予め壁部を形成しておき、加熱の際に流動したはんだによって起こる短絡を、この壁部によって防止するという技術が「チップと基板の固着方法」と称して特開平9−246317号公報(特許文献1)に示されている。
特開平9−246317号公報
特許文献1に記載された固着方法を採用して太陽電池モジュールを製作する場合、たとえば以下のようにして行なうことができる。
まず、たとえばUV硬化性樹脂などの絶縁物を太陽電池セルの一方の表面に塗布し、この表面にパターンマスクを重ねて上から光を照射する。その後、パターンマスクを除去し、未硬化のUV硬化性樹脂を洗い流す。こうすることで硬化したUV硬化性樹脂によって壁部が形成される。壁部が形成された太陽電池セル表面にはんだペーストを塗布し、壁部の上からスキージで擦過する。この擦過の結果、はんだペーストは壁部によって隔てられた各領域に溜まることとなる。このように処理した太陽電池セルと配線シートとの間で位置合わせを行ない、ラミネートを行なう。こうすることによって、はんだペーストにより太陽電池セルの電極と配線シートの配線とが電気的に接続される。
特許文献1に記載された固着方法で接合された太陽電池モジュールでは、UV硬化性樹脂によって形成した壁部を各電極間に配置することとなるが、太陽電池セルと配線シートとの接続が完了した状態でも壁部の上面は配線シートと接着されないままとなるので、太陽電池セルと配線シートとの間の接続強度を十分に高くすることができない。
また、はんだペースト中に添加されているフラックスが揮発して、残るはんだペーストがはんだバンプと化すことにより、接続前に比べて接続後には見かけ上のはんだの体積は減少する。その結果、太陽電池セルの電極と配線シートの配線との間の導通が確保できている状態においても、はんだバンプ周囲には体積減少分に相当する隙間が生じる。既に述べたように接続工程が完了した後で追加的にアンダーフィルを充填することは困難であるので、この隙間は残さざるを得ず、その結果、信頼性は低下してしまう。
さらに、この固着方法を用いた場合、スキージで擦過しているとはいえ壁部上面にはんだペーストが残ることは避けがたく、互いに隣接する電極同士の間で短絡が生じてしまう。
そこで、本発明は、互いに隣接する電極同士の間での短絡が生じることを防止し、信頼性の高い太陽電池モジュールおよびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に基づく太陽電池モジュールは、シート状の絶縁性基材の表面にn型用配線とp型用配線とが交互に並ぶように縞状に形成されたものである配線シートと、半導体基板の一方の表面の内部にn型不純物拡散領域とp型不純物拡散領域とが交互に並ぶように縞状に形成され、かつ、上記一方の表面に上記n型不純物拡散領域と上記p型不純物拡散領域との各々に電気的に接続するn型用電極とp型用電極とが交互に並ぶように縞状に形成されたものである裏面電極型太陽電池セルとを備える。上記n型用電極および上記p型用電極と、上記n型用配線および上記p型用配線とは、導電体を介してそれぞれ一対一対応の関係を満たすように接続されている。上記導電体の周囲は絶縁樹脂によって覆われている。上記裏面電極型太陽電池セル上の、互いに隣り合う上記n型用電極および上記p型用電極の間には、上記絶縁樹脂とは異なる組成の絶縁体が設置されている。
本発明によれば、裏面電極型太陽電池セルの電極と配線シートの配線との間を電気的に接続する導電体の周囲が絶縁樹脂によって覆われているので、互いに隣接する電極同士または配線同士の間での短絡発生を防止することができる構造となっており、さらに、絶縁樹脂の他に、電極間には絶縁体も設置されているので、互いに隣接する電極同士または配線同士の間での短絡発生はより確実に防止される。したがって、本実施の形態によれば、信頼性の高い太陽電池モジュールとすることができる。
本発明に基づく実施の形態1における太陽電池モジュールの断面図である。 本発明に基づく実施の形態1における太陽電池モジュールに含まれる配線シートの単独での断面図である。 本発明に基づく実施の形態1における太陽電池モジュールに含まれる配線シートの単独での平面図である。 本発明に基づく実施の形態1における太陽電池モジュールに含まれる裏面電極型太陽電池セルの単独での断面図である。 本発明に基づく実施の形態1における太陽電池モジュールに含まれる裏面電極型太陽電池セルの単独での平面図である。 本発明に基づく実施の形態2における太陽電池モジュールの製造方法のフローチャートである。 本発明に基づく実施の形態2における太陽電池モジュールの製造方法において用いられる裏面電極型太陽電池セルの模式的断面図である。 本発明に基づく実施の形態2における太陽電池モジュールの製造方法の第1の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における太陽電池モジュールの製造方法の第2の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における太陽電池モジュールの製造方法の第3の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における太陽電池モジュールの製造方法の第4の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における太陽電池モジュールの製造方法の第5の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における太陽電池モジュールの製造方法の第6の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における太陽電池モジュールの製造方法の第7の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における太陽電池モジュールの製造方法の第8の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における太陽電池モジュールの製造方法の第9の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における太陽電池モジュールの製造方法の第10の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における太陽電池モジュールの製造方法で得られる封止済みの太陽電池モジュールの断面図である。
(発明者による検討)
従来、太陽電池などのセルの電極同士の接合には、導電性接着剤を用いた接合やバスバー電極をはんだで接合する手法がとられてきた。しかし、これらの方法は、従来の表裏両面に分かれて電極が施されたセルの接合では有効であるが、裏面電極型太陽電池のようにセルの片面のみに電極が施されたものにおいては、電極間の短絡が生じやすい。さらにセルと配線シートとを接合した後に、アンダーフィルを注入しなければならないが、この注入は困難を極める。
裏面電極型太陽電池セルと配線シートとを接合しようとする際に、通常のはんだペーストを用いた接合では、はんだペーストによってはんだバンプが形成され、結果的にははんだバンプが裏面電極型太陽電池セル側の電極と配線シート側の配線とをそれぞれ電気的に接続することとなる。その場合、はんだバンプは各電極の位置に対応して個別に形成されるので、はんだバンプの周囲に空間が生じることになる。そこで、発明者は、はんだペーストを用いずに裏面電極型太陽電池セルと配線シートとの接合をすることができるような接合剤を作り出すことを試みた。その結果、発明者らは、はんだの微粉末を熱硬化性樹脂に添加して得られるはんだ樹脂ペーストを用いた接合方法を見出した。特に、はんだが融点に達して溶融するまでは低粘度を保っており、はんだ微粉末がそれぞれ溶融し凝集した後に樹脂が硬化し、樹脂が完全に硬化した後は樹脂がアンダーフィル剤としての機能を果たすことができるようなはんだ樹脂ペーストを、発明者は実現した。このはんだ樹脂ペーストを電極上に供給し、真空チャンバー内で加圧と加熱を行なうことによって、裏面電極型太陽電池セルの電極と配線シートの配線との間ではこのはんだ樹脂ペーストから生じる溶融はんだにより電気的導通が確保できる。溶融はんだは凝集してはんだバンプとなる。さらに、このはんだ樹脂ペーストに含まれていた熱硬化性樹脂によってはんだバンプの周囲が覆われるので、はんだバンプの周囲は熱硬化性樹脂によって保護されることとなり、信頼性が確保される。
しかし、このようなはんだ樹脂ペーストを各電極上のみに供給した場合は、上述のように各はんだバンプの周囲では熱硬化性樹脂がはんだバンプを覆って信頼性の面で問題のない接合となるが、互いに隣接する電極同士の間には依然として隙間が存在し、この隙間を樹脂で充填することが困難であるという問題があった。
この問題を避けるためには、互いに隣接する電極同士の間の領域(以下「電極間領域」という。)をすべて埋めることを目指して、裏面電極型太陽電池セルの全面にはんだ樹脂ペーストを供給すればよいと考えられる。しかし、はんだ微粉末の含有割合を小さくしたはんだ樹脂ペーストを用いた場合、裏面電極型太陽電池セル上に電極として形成されている銀層がはんだで覆われることなく、マイグレーションを引き起こすことになる。逆に、はんだ微粉末の含有割合を多くしたはんだ樹脂ペーストを用いた場合、電極間領域に供給されたはんだ樹脂ペーストに含まれるはんだ成分に起因して、互いに隣接する電極同士または配線同士の間で短絡が多数生じてしまう。
はんだ樹脂ペーストを供給した後に、電極間領域のみを対象として、ディスペンサなどによって不足分の樹脂を供給することも考えられる。しかし、この場合、電極上に供給されたはんだ樹脂ペーストの内部から、電極間領域に供給された樹脂の内部へとはんだ粒子が流出する現象が起こる。その結果、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとの接合が完了した後に電極同士または配線同士の間で短絡が起こってしまう。
本発明においては、裏面電極型太陽電池セルの電極間領域に絶縁体を予め供給することとしている。このように絶縁体を供給しておくことにより、接合剤としてはんだ樹脂ペーストを用いた場合の樹脂の不足分を補うことができる。さらに、絶縁体を予め硬化させておくことにより、この絶縁体と、後工程で供給するはんだ樹脂ペーストとの間の相互干渉、すなわち、はんだ粒子の流出を防ぐことができる。はんだ粒子の代わりに他の種類の金属微粉末が樹脂ペーストに含まれている場合も同様である。
本発明では、予め裏面電極型太陽電池セル上の電極間領域の各々に絶縁体を供給して硬化させておく。硬化した絶縁体はそれぞれ隆起部となる。その後、はんだ微粉末を添加した樹脂を裏面電極型太陽電池セルの電極上に接続剤として供給し、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとの位置合わせを行った後にラミネート処理を施す。
このように、絶縁体を硬化させることにより形成された隆起部と、はんだ樹脂ペーストを同時に用いることにより、仮に、接合過程においてはんだ粒子などの金属微粉末の多くが凝集した結果、互いに隣接する電極同士の間に跨るほど巨大な溶融金属の塊が生じていたとしても、ラミネート処理によって、絶縁体による隆起部に対して上方から加圧することにより巨大な溶融金属の塊は電極間領域において隆起部を境に分断され、なおかつ、隆起部は絶縁体からなるので、短絡を防ぐことができる。
これらのことにより、互いに隣接する電極同士または配線同士の間での短絡が生じることなく、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとの間の空間の全てが樹脂で充填された構造を得ることができる。したがって、信頼性の高い太陽電池モジュールを得ることができる。この場合、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとの間の空間が既に樹脂で充填されているので、接続後のアンダーフィル注入工程が不要となる。
(実施の形態1)
(構成)
図1〜図5を参照して、本発明に基づく実施の形態1における太陽電池モジュールについて説明する。本実施の形態における太陽電池モジュールの断面図を図1に示す。図1に示すように、太陽電池モジュール101は、配線シート10と裏面電極型太陽電池セル20とを貼り合わせたものである。配線シート10を単独で取り出したところを図2、図3に示す。裏面電極型太陽電池セル20を単独で取り出したところを図4、図5に示す。
図1に示すように、太陽電池モジュール101は、配線シート10と裏面電極型太陽電池セル20とを備える。配線シート10は、シート状の絶縁性基材11の表面にn型用配線12とp型用配線13とが交互に並ぶように縞状に形成されたものである。裏面電極型太陽電池セル20は、半導体基板21の一方の表面の内部にn型不純物拡散領域22とp型不純物拡散領域23とが交互に並ぶように縞状に形成され、かつ、前記一方の表面にn型不純物拡散領域22とp型不純物拡散領域23との各々に電気的に接続するn型用電極24とp型用電極25とが交互に並ぶように縞状に形成されたものである。n型用電極24およびp型用電極25と、n型用配線12およびp型用配線13とは、導電体29cを介してそれぞれ一対一対応の関係を満たすように接続されている。導電体29cの周囲は絶縁樹脂29iによって覆われている。裏面電極型太陽電池セル20上の、互いに隣り合うn型用電極24およびp型用電極25の間には、絶縁樹脂29iとは異なる組成の絶縁体28が設置されている。
(作用・効果)
本実施の形態における太陽電池モジュール101では、裏面電極型太陽電池セル20の電極と配線シート10の配線との間を電気的に接続する導電体29cの周囲が絶縁樹脂29iによって覆われているので、互いに隣接する電極同士または配線同士の間での短絡発生を防止することができる構造となっている。さらに、絶縁樹脂29iの他に、電極間には絶縁体28も設置されているので、互いに隣接する電極同士または配線同士の間での短絡発生はより確実に防止される。したがって、本実施の形態によれば、信頼性の高い太陽電池モジュールとすることができる。
なお、本実施の形態における太陽電池モジュール101においては、絶縁体28が上述の「隆起部」に相当する。
隆起部形成のために供給する絶縁体28は、後工程でのラミネート時に固体状を為すものであればよく、熱硬化性樹脂であればフェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂のうちいずれか1種類以上を含むものが好ましい。その粘度は、供給後に自重によって液ダレが生じない程度の粘度、具体的には、200Pa・s以上の粘度であることが好ましい。なお、本発明において、絶縁体に含まれる樹脂成分は、ここに挙げた種類の樹脂のみに限定されない。紫外線によって硬化する光硬化性樹脂であってもよい。
本実施の形態では、絶縁体28が熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂であることが好ましい。これらの種類の樹脂であれば所望の位置に配置した後に硬化させることが容易だからである。
絶縁体28を裏面電極型太陽電池セル20の表面に配置するための方法は、印刷法であってもよいが、印刷法に限られるものではなく、インクジェット、ディスペンス、スリットコートなどの方法であってもよい。供給された直後における絶縁体28の高さは、裏面電極型太陽電池セル20の同じ表面に形成されているn型用電極24およびp型用電極25よりも高くすることが好ましい。
裏面電極型太陽電池セル20の表面においてn型用電極24またはp型用電極25に、絶縁体28が接触したままで配線シート10との接合が行なわれると、電極材料がはんだによって覆われていない状態となる。仮に用いた電極材料が銀であった場合にはマイグレーションが引き起こされる恐れがある。したがって、絶縁体28の供給幅は、n型用電極24およびp型用電極25に接触しない程度の幅であることが好ましい。裏面電極型太陽電池セル20の表面に絶縁体28を供給した後、硬化させて、固体状の隆起部を形成する。すなわち、絶縁体28が熱硬化性樹脂であるならば加熱により架橋反応を促進し、硬化させる。
絶縁体28の隆起部を形成した後、n型用電極24およびp型用電極25の上に印刷法によりはんだ樹脂ペーストを供給する。このはんだ樹脂ペーストは、はんだ微粉末を含有している。このはんだ微粉末は、Sn−Bi、Sn−In系に代表される低融点のはんだ合金であることが望ましく、電極の食われを防止するためにAgやCuを含んでいるものであってもよい。はんだ微粉末の粒径としては、10〜40μmであることが好ましい。粒径がこの範囲より大きくなると、印刷時にはんだ樹脂ペーストが印刷マスクから抜けないおそれがある。n型用電極24およびp型用電極25の上側に載せるように印刷することを考慮に入れれば、はんだ樹脂ペーストには、はんだ微粒子が最密充填されることが望ましい。こうすることで各電極をはんだで覆うことが可能となる。仮にn型用電極24およびp型用電極25が銀で形成されている場合においてもマイグレーションを防止することが可能となる。
はんだ樹脂ペーストの供給後、マウンタにより裏面電極型太陽電池セル20と配線シート10との間の位置合わせを行なう。さらに、ラミネータによってラミネートを実施する。ラミネート中は、加熱と加圧が同時に行なわれているが、加熱により融点に達したはんだ微粉末が溶融を開始し、互いに凝集し、さらに配線シート10上の配線に達するように濡れ導通路が形成される。裏面電極型太陽電池セル20の表面において互いに隣接する電極の双方にはんだが濡れて達した状態で樹脂が硬化すると短絡を引き起こすことになってしまうが、本発明において形成した絶縁体28の隆起部と、ラミネート中の加圧により、溶融したはんだは電極間領域において分断される。このことにより短絡を防止することができる。
はんだにより裏面電極型太陽電池セル20の電極と配線シート10の配線との間の導通路が形成された後、はんだ樹脂ペースト内の樹脂成分が周囲を満たす形で、加熱により硬化する。この樹脂成分は以後アンダーフィルとしての役割を果たすことになる。
(実施の形態2)
(製造方法)
図6〜図17を参照して、本発明に基づく実施の形態2における太陽電池モジュールの製造方法について説明する。
この太陽電池モジュールの製造方法のフローチャートを図6に示す。この製造方法で用いられる配線シートは実施の形態1において図2、図3に示したものであってよい。裏面電極型太陽電池セルは実施の形態1において図4、図5に示したものであってよい。図7以降では、説明の便宜のため、裏面電極型太陽電池セル20の構造を単純化して示す。
この太陽電池モジュールの製造方法は、半導体基板21の一方の表面21aの内部にn型不純物拡散領域22とp型不純物拡散領域23とが交互に並ぶように縞状に形成され、かつ、前記一方の表面21aにn型不純物拡散領域22とp型不純物拡散領域23との各々に電気的に接続するn型用電極24とp型用電極25とが交互に並ぶように縞状に形成されたものである裏面電極型太陽電池セル20(図4、図5、図7を参照)を用意する工程S1を含む。さらに、この太陽電池モジュールの製造方法は、図8に示すように、裏面電極型太陽電池セル20の前記一方の表面21aにおいて、互いに隣り合うn型用電極24およびp型用電極25の各間隙に絶縁体28をそれぞれ供給する工程S2と、絶縁体28を硬化させる工程S3とを含む。さらに、この太陽電池モジュールの製造方法は、図9に示すように、n型用電極24およびp型用電極25の上に、絶縁体28とは異なる組成の絶縁樹脂29iと導電体29cとの混合体29を供給する工程S4とを含む。さらに、この太陽電池モジュールの製造方法は、シート状の絶縁性基材11の表面にn型用配線12とp型用配線13とが交互に並ぶように縞状に形成されたものである配線シート10(図2、図3を参照)を、図10、図11に示すように、n型用電極24およびp型用電極25とn型用配線12およびp型用配線13とがそれぞれ一対一対応の関係を満たすように、裏面電極型太陽電池セル20の前記一方の表面21aに設置する工程S5を含む。図11では、仮留め樹脂17を用いて仮留めしている。さらに、この太陽電池モジュールの製造方法は、配線シート10および裏面電極型太陽電池セル20を加熱しながら加圧する工程S6とを含む。
以下では、この太陽電池モジュールの製造方法についてさらに詳しく説明する。
(配線シート)
この太陽電池モジュールの製造方法で用いる配線シートの一例としての配線シート10について説明する。
配線シート10を配線が設置された側から見た模式的な平面図を図3に示す。配線シート10は、絶縁性基材11と、絶縁性基材11の表面上に設置されたn型用配線12およびp型用配線13とを有する。n型用配線12、p型用配線13はそれぞれ導電性を有する。n型用配線12およびp型用配線13はそれぞれ複数の線状部分が長手方向81に直交する方向82に配列された形状を含む櫛形状となっている。
また、配線シート10においては、櫛形状のn型用配線12の櫛歯に相当する部分と櫛形状のp型用配線13の櫛歯に相当する部分とが1本ずつ交互に噛み合わさるようにn型用配線12およびp型用配線13がそれぞれ配置されている。その結果、櫛形状のn型用配線12の櫛歯に相当する部分と櫛形状のp型用配線13の櫛歯に相当する部分とはそれぞれ1本ずつ交互に所定の間隔を空けて配置されることになる。なお、n型用配線12およびp型用配線13の両方をそれぞれ一体的な櫛形状とする代わりに、これらのうちいずれか一方または両方を一体的な形状ではなく複数本に分かれた構造としてもよい。いずれにせよn型用配線12またはp型用配線13のいずれか一方の配線が少なくとも部分的に他方の配線の間に位置する箇所を含む構成であればよい。
配線シート10の模式的な断面図を図2に示す。配線シート10においては、絶縁性基材11の一方の表面上にのみn型用配線12およびp型用配線13が設置されている。絶縁性基材11の厚さは特に限定されず、たとえば25μm以上150μm以下とすることができる。絶縁性基材11は、1層のみからなる単層構造であってもよく、2層以上からなる複数層構造であってもよい。
(裏面電極型太陽電池セル)
この太陽電池モジュールの製造方法で用いる裏面電極型太陽電池セルの一例としての裏面電極型太陽電池セル20について説明する。
裏面電極型太陽電池セル20の模式的な断面図を図4に示す。裏面電極型太陽電池セル20は、基本的には半導体基板21から形成されている。半導体基板21は、たとえばn型またはp型のシリコン基板などであってよい。半導体基板21の一方の面は受光面となるべき面であって凹凸が設けられている。半導体基板21の受光面には反射防止膜27が形成されている。半導体基板21の受光面ではない方の表面すなわち裏面にはパッシベーション膜26が形成されている。
また、半導体基板21の裏面側の表面近傍の内部には、たとえばリンなどのn型不純物が拡散して形成されたn型不純物拡散領域22と、たとえばボロンなどのp型不純物が拡散して形成されたp型不純物拡散領域23とが所定の間隔を空けて交互に形成されている。パッシベーション膜26にはコンタクトホールが設けられている。パッシベーション膜26の上には、n型用電極24およびp型用電極25がそれぞれ設けられている。n型用電極24およびp型用電極25は、パッシベーション膜26のコンタクトホールを通じてn型不純物拡散領域22およびp型不純物拡散領域23にそれぞれ電気的に接続されている。
ここで、n型またはp型の導電型を有する半導体基板21の裏面側には、n型不純物拡散領域22またはp型不純物拡散領域23とそれ以外の半導体基板21内部(以下「非拡散領域」という。)との界面においてそれぞれpn接合が形成されることになる。半導体基板21がn型、p型のいずれの導電型を有していても、n型不純物拡散領域22およびp型不純物拡散領域23はそれぞれ半導体基板21の内部の非拡散領域と接しているので、n型用電極24およびp型用電極25の各々は、半導体基板21の裏面側に複数形成された複数のpn接合の各々にそれぞれ対応する電極とみなすことができる。
n型用電極24およびp型用電極25の各々の高さはたとえば50μmであってよい。
裏面電極型太陽電池セル20を受光面でない側の面、すなわち、裏面の側から見たときの模式的な平面図を図5に示す。n型用電極24およびp型用電極25は、それぞれ櫛形状に形成されており、櫛形状のn型用電極24の櫛歯に相当する部分と櫛形状のp型用電極25の櫛歯に相当する部分とが1本ずつ交互に噛み合わさるように配置されている。その結果、櫛形状のn型用電極24の櫛歯に相当する部分と櫛形状のp型用電極25の櫛歯に相当する部分とはそれぞれ1本ずつ交互に所定の間隔を空けて配置されることになる。
裏面電極型太陽電池セル20の裏面のn型用電極24およびp型用電極25のそれぞれの形状および配置は、図5に示した構成に限定されず、配線シート10のn型用配線12およびp型用配線13にそれぞれ電気的に接続可能な形状および配置であればよい。裏面電極型太陽電池セル20の構造は、模式的には図7に示される。
(絶縁体の配置および硬化)
図7に示すように、工程S1によって用意された裏面電極型太陽電池セル20の半導体基板21の表面21aにはn型用電極24とp型用電極25とが交互に配置されている。工程S2においては、これらの電極の間の領域に、図8に示すように、絶縁体28を供給する。絶縁体28は、粘度が200Pa・sであるエポキシ樹脂からなる樹脂組成物であってよい。絶縁体28が熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂であることが好ましい。絶縁体28は、n型用電極24およびp型用電極25の長手方向と平行に線状に配置される。絶縁体28は、印刷法によって高さ50μmになるように配置される。絶縁体28の高さは、n型用電極24およびp型用電極25の高さ以上とすることが好ましい。ここでは、n型用電極24およびp型用電極25の高さが50μmであったので、絶縁体28の高さを50μmとしたが、絶縁体28はより高くなるように形成してもよい。
この後、工程S3として、裏面電極型太陽電池セル20をオーブンで加熱することにより絶縁体28は硬化する。
(混合体の供給)
次に、工程S4として、図9に示すように、裏面電極型太陽電池セル20上のn型用電極24およびp型用電極25の上に、混合体29を印刷法により配置する。混合体29は、粒径が20μmであるSn−Bi−Agはんだ微粉末と熱硬化性樹脂とが混練りされたものである。すなわち、混合体29は、はんだ粒子を含有した樹脂ペーストである。導電体29cの融点は、絶縁樹脂29iの硬化温度よりも低いことが好ましい。
印刷法によって1本の電極の上に供給すべき混合体29の量は、接続に利用可能な個々の空間の体積から、裏面電極型太陽電池セル20側のn型用電極24またはp型用電極25の体積と、配線シート10側のn型用配線12またはp型用配線13の体積、さらに前工程で塗布した絶縁体28の体積を引いた量とすればよい。
次に、工程S5として、図10に示すように、裏面電極型太陽電池セル20と、配線シート10とを重ね合わせる。この重ね合わせは、配線シート10側のn型用配線12が裏面電極型太陽電池セル20側のn型用電極24上に位置し、配線シート10側のp型用配線13が裏面電極型太陽電池セル20側のp型用電極25上に位置するように相対的位置を調整して行なう。図10においては、配線シート10が上側で裏面電極型太陽電池セル20が下側となっているが、絶対的な上下関係はこのとおりとは限らない。
配線シート10を裏面電極型太陽電池セル20上に設置することによって、配線シート10側のn型用配線12およびp型用配線13は、裏面電極型太陽電池セル20側の混合体29に対して接触する。
配線シート10と裏面電極太陽電池セル20との間の位置合わせにおいては、何らかのマークを利用してもよい。たとえば配線シート10に形成された位置合わせマークと裏面電極太陽電池セル20に形成された位置合わせマークとが合致するようにアライメント装置(図示せず)で配線シート10の相対的位置が調整される。アライメント装置による位置合わせの後、図11で示すように仮留め樹脂17により固定する。仮留め樹脂17は紫外線硬化性樹脂であってよい。こうすることによって配線シート10と裏面電極型太陽電池セル20との間の相対的な位置関係は保持される。
次に、図12に示すラミネート装置4を用いることができる。ここでは、ラミネート装置の一例を示すが、このような装置を使用することが必須というわけではない。ラミネート装置4は、真空圧着および加熱処理が可能なチャンバ41とヒータ43とを備える。ただし、「真空圧着」とは、大気圧よりも減圧した雰囲気下で圧着させる処理のことである。チャンバ41の内部の上端近傍にはチャンバ41内の上下の空間を仕切るようにゴム膜42が張られている。
チャンバ41内に、透明基板30を設置し、その上にエチレンビニルアセテート樹脂(EVA樹脂)からなる封止材31を設置し、その上に上述のように配線シート10を設置した裏面電極型太陽電池セル20を設置する。透明基板30はガラス基板であってよい。図12におけるZ1部を拡大したところを図13に示す。配線シート10と裏面電極型太陽電池セル20とは仮留め樹脂17によって仮留めされた状態にある。仮留め樹脂17は実際にはZ1部以外に存在するが、ここでは説明の便宜のために図13に表示している。
さらに、その上にエチレンビニルアセテート樹脂(EVA樹脂)からなる封止材31を再び設置し、その上にPETフィルムからなる裏面保護シート32を設置する。このとき、ヒータ43は約160℃に維持されていればよい。この間も、配線シート10と裏面電極型太陽電池セル20との間の相対的な位置関係は仮留め樹脂17によって保持されている。
次に、ヒータ43により裏面電極型太陽電池セル20と配線シート10との間の温度が約60〜約100℃に保たれた状態で、図14に示すように、ゴム膜42より上側の空間を真空に維持したまま、ゴム膜42の下側の空間を真空とする。この状態とすることによって配線シート10と裏面電極型太陽電池セル20との間の領域に存在するボイド(気泡)を除去することができる。
ヒータ43の温度は約160℃程度に維持されているとはいえ、ゴム膜42の上側および下側の空間の双方を真空に維持した状態において、ヒータ43上に、透明基板30、封止材31、裏面電極型太陽電池セル20、配線シート10、封止材31、裏面保護シート32を重ねて設置しているだけの状態では、ヒータ43上に設置してから約1分間は、裏面電極型太陽電池セル20と配線シート10との間の温度は約80℃程度にしか上昇しない。
その後、図15に示すように、ラミネート装置4のゴム膜42より上側の空間を大気圧に開放する。こうすることで、ゴム膜42は下方に押し付けられる。これにより、透明基板30側の封止材31は裏面電極型太陽電池セル20に圧着し、配線シート10側の封止材31は配線シート10に圧着するので、ヒータ43の熱が伝導しやすくなる。したがって、はんだ微粉末と熱硬化性樹脂とが混練りされた混合体29の温度が約160℃となり、混合体29に含有されているはんだ微粉末が溶融をし始める。溶融と同時にはんだ微粉末同士が凝集を開始し、まとまった量の液体状のはんだとなり、裏面電極型太陽電池セル20上の電極から配線シート10上の配線へと達するようになる。この状態を「配線シート10上の配線へとはんだが濡れた」ともいう。この状態を図16に示す。混合体29に含有されていたはんだ微粉末が凝集した部分は、バンプ状の導電体29cとなっており、n型用電極24およびp型用電極25の各々からそれぞれ対向する位置のn型用配線12またはp型用配線13へとそれぞれ達している。混合体29に含有されていた樹脂成分は、絶縁樹脂29iとなって周囲の空間を満たしている。
この間に封止材31は液化し、図15に示すように配線シート10および裏面電極型太陽電池セル20の周囲を包み込む。
位置合わせを終了した時点では、n型用電極24およびp型用電極25の上に印刷された混合体29は押しつぶされて広がっており、つぶれた混合体29は電極間領域にも広がっている。したがって、ラミネート中には互いに隣接する電極の双方にまたがってはんだが濡れている箇所も存在すると考えられる。しかし、ゴム膜42の上側の空間を大気開放することによりゴム膜42が下方に加圧される。したがって、配線シート10と裏面電極型太陽電池セル20との間の距離は狭まる向きに圧縮される。電極間領域には樹脂組成物による絶縁体28が配置されており、絶縁体28の高さはn型用電極24およびp型用電極25の高さ以上となっているので、配線シート10と裏面電極型太陽電池セル20との間の距離が短くなった場合、図17に示すように、絶縁体28が真っ先に配線シート10の下面に当接する。絶縁体28は電極間領域において電極と平行に線状に配置されているので、互いに隣接する電極の双方にまたがって広がっていた混合体29は絶縁体28によって押し分けられ、分断される。したがって、互いに隣接する電極の双方にまたがって濡れていたはんだが存在していた箇所があったとしてもそれぞれ分断される。また、はんだの濡れ性に関しては、配線シート10上のn型用配線12またはp型用配線13の方が絶縁体28よりも優れているので、はんだは絶縁体28ではなくこれらの配線に対して濡れ広がる。このようにして、電極間の短絡は防がれることになる。
はんだが配線シート10の配線と裏面電極型太陽電池セル20との間で導通路を形成した後も、混合体29に含有されていた絶縁樹脂29iとしての熱硬化性樹脂における架橋反応は進行する。図17に示されるように絶縁樹脂29iはバンプ状の導電体29cの周囲を覆う。配線上に混合体29を供給しただけでは、混合体29に含まれていた絶縁樹脂29iとしての熱硬化性樹脂だけでは電極間領域の空間を完全に埋めることはできないかもしれないが、本実施の形態では、電極間領域には予め形成しておいた絶縁体28があるので、混合体29と絶縁体28とによって接合空間をすべて充填することができる。こうして、図1に示した構造の太陽電池モジュールが得られる。
なお、ラミネート装置4による処理においては、配線シート10と裏面電極太陽電池セル20との間における反応と同時に、図15に示した封止材31の硬化反応も進行する。封止材31は、透明基板30と裏面保護シート32とによって挟まれた状態で硬化する。この封止材31の硬化によって、上述の太陽電池モジュールが封止材31の内部に封止された構造、すなわち、図18に示す構造が得られる。
(作用・効果)
本実施の形態における太陽電池モジュールの製造方法では、互いに隣接する電極同士または配線同士の間での短絡発生を防止しつつ、裏面電極型太陽電池セル20の電極と配線シート10の配線とを圧着することができるので、信頼性の高い太陽電池モジュールを製造することができる。
本実施の形態における太陽電池モジュールの製造方法は、上述のように、設置する工程S5の後に、裏面電極型太陽電池セル20と配線シート10とを仮止めする工程を含むことが好ましい。すなわち、たとえば図11に示したように仮留め樹脂17によって固定することが好ましい。このように仮止めする工程を含ませておけば、ラミネート処理の際に、裏面電極型太陽電池セル20と配線シート10との相対的位置関係がずれることを防ぐことができる。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
4 ラミネート装置、10 配線シート、11 絶縁性基板、12 n型用配線、13 p型用配線、17 仮留め樹脂、20 裏面電極型太陽電池セル、21 半導体基板、21a 表面、22 n型不純物拡散領域、23 p型不純物拡散領域、24 n型用電極、25 p型用電極、26 パッシベーション膜、27 反射防止膜、28 絶縁体、29 混合体、29c 導電体、29i 絶縁樹脂、30 透明基板、31 封止材、32 裏面保護シート、41 チャンバ、42 ゴム膜、43 ヒータ、81,82 方向、101 太陽電池モジュール。

Claims (6)

  1. シート状の絶縁性基材の表面にn型用配線とp型用配線とが交互に並ぶように縞状に形成されたものである配線シートと、
    半導体基板の一方の表面の内部にn型不純物拡散領域とp型不純物拡散領域とが交互に並ぶように縞状に形成され、かつ、前記一方の表面に前記n型不純物拡散領域と前記p型不純物拡散領域との各々に電気的に接続するn型用電極とp型用電極とが交互に並ぶように縞状に形成されたものである裏面電極型太陽電池セルとを備え、
    前記n型用電極および前記p型用電極と、前記n型用配線および前記p型用配線とは、導電体を介してそれぞれ一対一対応の関係を満たすように接続されており、
    前記導電体の周囲は絶縁樹脂によって覆われており、
    前記裏面電極型太陽電池セル上の、互いに隣り合う前記n型用電極および前記p型用電極の間には、前記絶縁樹脂とは異なる組成の絶縁体が設置されている、太陽電池モジュール。
  2. 前記絶縁体が熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂である、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 半導体基板の一方の表面の内部にn型不純物拡散領域とp型不純物拡散領域とが交互に並ぶように縞状に形成され、かつ、前記一方の表面に前記n型不純物拡散領域と前記p型不純物拡散領域との各々に電気的に接続するn型用電極とp型用電極とが交互に並ぶように縞状に形成されたものである裏面電極型太陽電池セルを用意する工程と、
    前記裏面電極型太陽電池セルの前記一方の表面において、互いに隣り合う前記n型用電極および前記p型用電極の各間隙に絶縁体をそれぞれ供給する工程と、
    前記絶縁体を硬化させる工程と、
    前記n型用電極および前記p型用電極の上に、前記絶縁体とは異なる組成の絶縁樹脂と導電体との混合体を供給する工程と、
    シート状の絶縁性基材の表面にn型用配線とp型用配線とが交互に並ぶように縞状に形成されたものである配線シートを、前記n型用電極および前記p型用電極と前記n型用配線および前記p型用配線とがそれぞれ一対一対応の関係を満たすように、前記裏面電極型太陽電池セルの前記一方の表面に設置する工程と、
    前記配線シートおよび前記裏面電極型太陽電池セルを加熱しながら加圧する工程とを含む、太陽電池モジュールの製造方法。
  4. 前記絶縁体が熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂である、請求項3に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  5. 前記導電体の融点は、前記絶縁樹脂の硬化温度よりも低い、請求項3または4に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  6. 前記設置する工程の後に、前記裏面電極型太陽電池セルと前記配線シートとを仮止めする工程を含む、請求項3から5のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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