JP4678680B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、詳細には、トレッドパターンを改良することで、ブロック剛性を低下させることなく、摩耗中期以降の氷雪上性能を向上させた空気入りタイヤに関する。
トレッドの踏面にスパイクピンを設けずに氷雪路の走行を可能にしたスタッドレスタイヤでは、トレッド部にタイヤ周方向に沿った溝(周方向溝)が形成されると共に、この周方向溝と交差するようにラグ溝が設けられ、この周方向溝とラグ溝とにより区画された複数のブロックにサイプが形成されている(特許文献1参照)。サイプは、路面とトレッド踏面との間に生ずる水膜の原因となる溶けた水を吸収して水膜をなくすこと、及びエッジ部によって路面水膜を切り裂き、路面に確実に接触させることで雪上トラクション性(雪道における発進時の加速性)をさらに高め、雪上での走行安定性を高める機能を有している。
ここで、ブロックの数やサイプの数が雪上でのトラクションコンロールに多大な影響を及ぼすこと、雪上よりも過酷な氷上でのトラクション性を向上させるためにはブロックの細分化及びサイプの増加が必要となることが知られている。
特開2002−362114号公報
しかしながら、付加するサイプの数を増やすと、エッジ効果(エッジ部が路面を引っ掻くことにより生じるトラクション効果)によって氷雪上性能は向上するが、逆にサイプの数が増えすぎると、ブロック剛性が低下して変形量が過大となることにより氷雪上性能が低下するという問題があった。
そこで、サイプの数を増やすときに、通常は主溝の深さの60%程度に設定されているサイプの深さを浅くしてブロック剛性を確保しようとすると、摩耗によりサイプが消失してしまい、氷雪路面におけるエッジ効果が低下してしまうという問題がある。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的は、ブロック剛性を確保するとともに、摩耗中期以降の氷雪上性能を向上させることである。
請求項1に係る発明は、タイヤ周方向に延びて陸部を区分する3本以上の主溝と、一端が前記主溝又はトレッド端に開口し、他端が前記陸部内に終端するラグ溝と、最も近接する前記ラグ溝の間を結ぶサイプとによって区画されたブロックを備え、該ブロックのタイヤ幅方向中央部が周方向サイプによってタイヤ幅方向の2個の小ブロックに分割されているトレッドパターンを有する空気入りタイヤにおいて、トレッド中央部の陸部の小ブロックの最大幅が、前記トレッド中央部の陸部に隣接する陸部の小ブロックの最大幅よりも広く、かつ前記中央部の陸部の小ブロックをタイヤ周方向に分断している幅方向サイプの深さが前記隣接する陸部の小ブロックをタイヤ周方向に分断している幅方向サイプの深さよりも深いことを特徴とする空気入りタイヤである。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の空気入りタイヤにおいて、前記幅方向サイプの深さはトレッド中央部からトレッド端側へ向かうにつれて浅くなることを特徴とする空気入りタイヤである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の空気入りタイヤにおいて、前記小ブロック毎の幅方向サイプの数が1乃至4であることを特徴とする空気入りタイヤである。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の空気入りタイヤにおいて、前記小ブロックの最大幅がトレッド中央部からトレッド端に向かうにつれて狭くなることを特徴とする空気入りタイヤである。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の空気入りタイヤにおいて、前記幅方向サイプの深さが前記主溝の深さの50乃至70%であることを特徴とする空気入りタイヤである。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の空気入りタイヤにおいて、前記隣接する陸部の小ブロックの最大幅に対する前記トレッド中央部の陸部の小ブロックの最大幅の比が101乃至115%の範囲にあることを特徴とする空気入りタイヤである。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の空気入りタイヤにおいて、前記隣接する陸部の幅方向サイプの深さに対する前記トレッド中央部の陸部の幅方向サイプの深さの比が101乃至110%の範囲にあることを特徴とする空気入りタイヤである。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7の何れかに記載の空気入りタイヤにおいて、請求項7記載の比に対する請求項6記載の比の比が101乃至105%の範囲にあることを特徴とする空気入りタイヤである。
(作用)
本発明によれば、トレッド中央部の陸部の小ブロックの最大幅を、トレッド中央部の陸部に隣接する陸部の小ブロックの最大幅よりも広くすることで、摩耗が厳しいトレッド中央部のブロック剛性及び耐摩耗性を確保し、トレッド中央部の陸部の小ブロックをタイヤ周方向に分断している幅方向サイプの深さを、トレッド中央部の陸部に隣接する陸部の小ブロックをタイヤ周方向に分断している幅方向サイプの深さよりも深くすることで、氷雪上性能に効くトレッド中央部のエッジ部(エッジ成分)を確保している。
本発明によれば、空気入りタイヤのブロック剛性の確保、及び摩耗中期以降の氷雪上性能の向上が可能である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す図である。この図において、タイヤ幅方向をX軸、タイヤ周方向をY軸とするX−Y直交座標軸を設定した。
この図に示すように、このトレッドパターンは、タイヤ赤道Eを挟んでタイヤ周方向に延びる2本の中央主溝1,2及び2本の両端主溝3,4を備えている。また、2本の中央主溝1,2に挟まれてタイヤ赤道E上に区画されたセンター陸部5と、中央主溝1,2と、それぞれのトレッド端10,11側に配置された両端主溝3,4に挟まれて区画されたセカンド陸部6,7と、両端主溝3,4とトレッド端10,11とに挟まれて区画されたショルダー陸部8,9とを備えている。
さらに、このトレッドパターンは、一端が主溝1に開口し、他端がセンター陸部5内に終端するラグ溝21と、一端が主溝2に開口し、他端がセンター陸部5内に終端するラグ溝22と、一端が主溝3に開口し、他端がセカンド陸部6内に終端するラグ溝23と、一端が主溝1に開口し、他端がセカンド陸部6内に終端するラグ溝24と、一端が主溝2に開口し、他端がセカンド陸部7内に終端するラグ溝25と、一端が主溝4に開口し、他端がセカンド陸部7内に終端するラグ溝26と、一端が主溝3に開口し、他端がショルダー陸部8内に終端するラグ溝27と、一端が主溝4に開口し、他端がショルダー陸部9内に終端するラグ溝28と、一端がトレッド端10に開口し、他端がショルダー陸部8内に終端するラグ溝29−1及び29−2と、一端がトレッド端11に開口し、他端がショルダー陸部9内に終端するラグ溝30−1及び30−2とを備えている。
ラグ溝21と22とはタイヤ周方向(図のY軸方向)に同一間隔(ピッチ)であり、かつ位相が間隔の1/3程度ずらせて配置されている。ラグ溝23と24、ラグ溝25と26も同様である。また、ラグ溝27とラグ溝29−1及び29−2とはタイヤ周方向に同一間隔であり、かつ位相が間隔の1/2程度ずらせて配置されている。ラグ溝28とラグ溝30−1及び30−2も同様である。このように、センター陸部5、セカンド陸部6及び7、ショルダー陸部8及び9におけるタイヤ幅方向両側のラグ溝のタイヤの周方向の配列位相をずらせ、互い違いにすることで、エッジ効果が周方向に連続的に得られるようにした。
また、このトレッドパターンは、それぞれラグ溝21とラグ溝22との間、ラグ溝23とラグ溝24との間、ラグ溝25とラグ溝26との間、ラグ溝27とラグ溝29−1及び29−2との間、ラグ溝28とラグ溝ラグ溝30−1及び30−2との間を結ぶサイプ31、32、33、34、35を備えている。
ここで、サイプ31は、ラグ溝21と、ラグ溝21に対しタイヤ周方向の一方(図のY軸の正方向)側に配置されているラグ溝22とを結んでいる。ラグ溝21及び22は、タイヤ周方向に一定間隔で配置されているので、ラグ溝21に対しタイヤ周方向の両側(図のY軸の正負両側)に存在しているが、その内、距離の近い方のラグ溝22との間をサイプ31で結んでいる。サイプ32及び33についても同様である。
また、サイプ34は、ラグ溝27と、ラグ溝27に対しタイヤ周方向の一方(図のY軸の正方向)側に配置されているラグ溝ラグ溝29−1又は29−2とを結んでおり、サイプ35は、ラグ溝28と、ラグ溝28に対しタイヤ周方向の一方(図のY軸の正方向)側に配置されているラグ溝ラグ溝30−1又は30−2とを結んでいる。ここで、サイプ34及び35は本発明における「最も近接する前記ラグ溝の間を結ぶサイプ」に相当する。
センター陸部5は、ラグ溝21及び22、並びにサイプ31により、ブロックに分割されている。また、セカンド陸部6は、ラグ溝23及び24、並びにサイプ32により、ブロックに分割されている。さらに、セカンド陸部7は、ラグ溝25及び26、並びにサイプ33により、ブロックに分割されている。また、ショルダー陸部8は、ラグ溝27と、ラグ溝29−1及び29−2と、サイプ34とによりブロックに分割され、ショルダー陸部9は、ラグ溝28と、ラグ溝30−1及び30−2と、サイプ35とによりブロックに分割されている。各陸部における1個ずつのブロックにハッチングを付与した。これらのブロックの詳細については後述する。
センター陸部5を構成するブロックは、周方向サイプ36により、タイヤ幅方向の二つの小ブロック5Aと5Bとに分割されている。ここで、周方向サイプ36は、ラグ溝21と、ラグ溝21に対し、タイヤ周方向の他方(図のY軸の負方向)側に配置されているラグ溝22とを結んでいる。同様に、セカンド陸部6,7を構成するブロックは、それぞれ周方向サイプ37,38により、小ブロック6Aと6B,7Aと7Bに分割される。また、ショルダー陸部8を構成するブロックは、周方向サイプ39により、小ブロック8−1Aと8−2Aとに分割されており、ショルダー陸部9を構成するブロックは、周方向サイプ40により、小ブロック9−1Aと9−2Aとに分割されている。
図では、これらの小ブロック毎に同じ傾斜のハッチングを付し、分割された相手の小ブロックには逆傾斜のハッチングを付した。センター陸部5、並びにセカンド陸部6及び7の各小ブロックは、分割された相手の小ブロックと周方向サイプの中点に対し、略回転対称である。即ち例えば小ブロック5Aと5Bとは、周方向サイプ36の中点に対し、回転対称である。また、ショルダー陸部8の小ブロック8−1Aと8−2Aのそれぞれの周方向の集合体は、それぞれショルダーブロック列8−1、トレッド端部ブロック列8−2を構成し、ショルダー陸部9の小ブロック9−1Aと9−2Aのそれぞれの周方向の集合体は、それぞれショルダーブロック列9−1、トレッド端部ブロック列9−2を構成する。
さらに、タイヤ幅方向に二分された小ブロックのうち、トレッド端部ブロック列8−2の小ブロック8−2A及びトレッド端部ブロック列9−2の小ブロック9−2A以外のものは、それぞれ二つの幅方向サイプによりタイヤ周方向に分割されている。例えばセンター陸部5を構成するブロックにおいて、左側の小ブロック5Aは、幅方向サイプ41及び42により分割されている。また、右側の小ブロック5Bは、幅方向サイプ43及び44により分割されている。ここで、各幅方向サイプは、小ブロックをタイヤ周方向に分断するように小ブロックを貫通する両側開口サイプ(オープンサイプ)である。例えば幅方向サイプ41の場合、その左端は主溝1に開口し、右端は周方向サイプ36に開口している。
同様に、セカンド陸部6を構成する小ブロックの内、左側の小ブロック6Aは幅方向サイプ45及び46によりタイヤ周方向に分割され、右側の小ブロック6Bは幅方向サイプ47及び48によりにタイヤ周方向に分割されている。また、セカンド陸部7を構成する小ブロックの内、左側の小ブロック7Aは幅方向サイプ49及び50によりタイヤ周方向に分割され、右側の小ブロック7Bは幅方向サイプ51及び52によりタイヤ周方向に分割されている。
さらに、ショルダー陸部8のショルダーブロック列8−1を構成する小ブロック8−1Aは、幅方向サイプ53及び54によりタイヤ周方向に分割され、ショルダー陸部9のショルダーブロック列9−1を構成する小ブロック9−1Aは、幅方向サイプ55及び56によりタイヤ周方向に分割されている。
ここで、ショルダー陸部8及び9以外の小ブロック間の境界線はタイヤ周方向にジグザグに延びている。例えば小ブロック5Aと5Bとの境界線を図の下部から辿ると、ラグ溝21の先端(センター陸部5内の終端)、サイプ31、ラグ溝22の先端(センター陸部5内の終端)、周方向サイプ36の順であり、これらがジグザグになるように、それぞれが形成されている。
本実施形態に係る空気入りタイヤは、センター陸部5、セカンド陸部6及び7の各々の小ブロック及びサイプの寸法を適切に設定することで、トレッド中央部のブロック剛性及び耐摩耗性を確保すると共に、摩耗時のトレッド中央部のエッジ効果を確保している。以下、これらの寸法を含む各部の寸法について説明する。
耐摩耗性の向上には、トレッド中央部の剛性向上が効果的なので、センター陸部5を構成する小ブロック5A,5Bの最大幅をセカンド陸部6を構成する小ブロック6A,6Bの最大幅、セカンド陸部7を構成する小ブロック7A,7Bの最大幅の各々の最大幅よりも広くすることで、小ブロック5A,5Bの剛性を高めている。広くする比率は101乃至115%にすることが好適である。101%未満になると、トレッド幅に対するセンター陸部5の幅が狭くなるため、トレッド中央部の耐摩耗性が悪化する。また、115%を越えると、センター陸部5の幅が広くするためにトレッド幅を広げざるを得なくなり、陸部の体積が増えることで、放熱性が悪化する。ここで、小ブロックの最大幅とは、タイヤ幅方向(X軸方向)に平行な直線をタイヤ周方向(Y軸方向)に連続的に移動させたときの、その直線と小ブロックのタイヤ幅方向の両端との二つの交点間の距離の最大値である。
氷雪上のトラクション性能の向上には、トレッド中央部のエッジ成分(エッジ部)の確保が効果的であるため、センター陸部5を構成する小ブロック5A,5Bをタイヤ周方向に分断する幅方向サイプ41乃至44の各々の深さを、セカンド陸部6を構成する小ブロック6A,6Bをタイヤ周方向に分断する幅方向サイプ45乃至48、セカンド陸部7を構成する小ブロック7A,7Bをタイヤ周方向に分断する幅方向サイプ49乃至52の各々の深さよりも深くしている。深くする比率は101乃至110%に設定することが好適である。101%未満になると、センター陸部5の小ブロックのサイプが浅くなることで、氷雪路上のトラクション性能の向上に最も有効なセンター陸部5のサイプが最初に消失してしまうため、氷雪路上のトラクション性能が低下する。110%を越えると、センター陸部5の小ブロックのサイプが深くなることで、ブロック剛性が低下するため、サイプ底のクラック、割れ等が発生するおそれがある。
また、上述した小ブロック5A,5Bの最大幅を小ブロック6A,6Bの最大幅、小ブロック7A,7Bの最大幅の各々の最大幅よりも広くする比率を、上述した幅方向サイプ41乃至44の各々の深さを、幅方向サイプ45乃至48、幅方向サイプ49乃至52の各々の深さよりも深くする比率に対し、101乃至105%にすることが好適である。101%未満になると、相対的にセンター陸部5の幅が狭くなり、幅方向サイプ41乃至44の各々の深さが深くなるので、耐摩耗性が低下する。105%を越えると、センター陸部5の幅を広げることが必要になるが、トレッド幅、セカンド陸部6及び7、ショルダー陸部8及び9の幅を変えないという条件でセンター陸部5の幅を広げると発熱耐久性が低下するため、広げることは不都合である。また、主溝1乃至4の幅を狭めることは現実的ではない。
小ブロック5A,5B,6A,6B,7A,7B、8−1A,9−1Aをタイヤ周方向に分断している幅方向サイプの深さを、トレッド中央部からトレッド端部に向かうにつれて浅くする。例えば
幅方向サイプ41乃至44の深さ>幅方向サイプ45乃至48の深さ=幅方向サイプ49乃至52の深さ≧幅方向サイプ53乃至56の深さ
とする。
このように、小ブロック8−1A及び9−1Aの幅方向サイプ53乃至56の深さを相対的に浅くすることで、特にショルダー部で厳しいサイプ割れを防止することができる。また、氷雪路におけるエッジ効果の大小関係は
センター陸部5>セカンド陸部6及び7≧ショルダーブロック列8−1A及び9−1A
の順になるため、幅方向サイプの深さをその順にした。
小ブロック5A,5B、6A,6B、7A,7B,8−1A,9−1Aの各々をタイヤ周方向に分断する幅方向サイプの数は、図では2つずつであるが、この数は1以上4以下にすることが好適である。幅方向サイプをなくしてしまうと、上記小ブロックがそのまま倒れ込んでしまうため、耐偏摩耗性、トラクション性能の双方に不利となる。また、5つ以上になると、上記小ブロックの剛性が大きく低下するため、偏摩耗、クラック等が発生するおそれがある。
幅方向サイプ41乃至44の深さは主溝1乃至4の深さの50乃至70%にすることが好適である。50%よりも浅いと、摩耗中期以降、エッジ成分が一気に消失するため、氷雪上性能が大きく悪化する。逆に、70%よりも深いと、ブロック剛性が低下するため、サイプ底のクラック及び割れ、偏摩耗が懸念される。
小ブロック5A,5B,6A,6B,7A,7B、8−1A,9−1Aの各々の最大幅をトレッド中央部からトレッド端部に向かうにつれて狭くする。例えば
小ブロック5A,5Bの最大幅>小ブロック6A,6Bの最大幅=小ブロック7A,7Bの最大幅≧ブロック8−1A,9−1Aの最大幅
とする。
このように、耐摩耗性及び氷雪上性能の向上に効果の大きいセンター陸部5のブロック幅を最も広くし、発熱により故障しやすいショルダー部にあるショルダーブロック列8−1及び9−1の幅を相対的に狭くしてブロックの体積を小さくし、発熱耐久性を高めている。
周方向サイプ36乃至38のジグザグがタイヤ赤道面に対してなす角度は10乃至30°にすることが好適である。10°未満になると、タイヤ周方向の前後のブロックが干渉しにくくなるため、ブロックの変形を抑制する効果が低下する。また、30°を越えると、各小ブロックの端部が鋭角になるため、ブロック端の欠け、ブロック端部からの偏摩耗が生ずるおそれがある。
また、周方向サイプ36乃至40の幅は0.7乃至2.5mmにすることが好適である。0.7mmよりも狭いと、排水効果が不十分になり、2.5mmよりも広いと、タイヤ周方向の前後のブロックが干渉しにくくなるため、ブロックの変形を抑制する効果が低下する。
[実施例]
本発明の効果を確認するために、実施例1及び2、並びに比較例を作成し、各種試験を行った結果について以下に説明する。
この試験に使用した車両は2D4形式のトラックである。また、各タイヤのサイズは共に11R22.5 16PR、リム幅は7.50インチ、内圧は900kPaである。さらに、各タイヤのトレッドパターンは図1に示すものであるが、小ブロックの最大幅、幅方向サイプの深さ等は下記の表1に示すように相違する。
Figure 0004678680
この表1に示すように、比較例(従来品)は、ブロック幅比(セカンド陸部6及び7の小ブロックの最大幅に対するセンター陸部5の小ブロックの最大幅の比)、サイプ深さ比(セカンド陸部6及び7の幅方向サイプの深さに対するセンター陸部5の幅方向サイプの深さの比)、サイプ深さ比に対するブロック幅比の比は全て1.000であるのに対し、実施例1及び2では、センター陸部5の小ブロックの幅を広げ、センター陸部5の幅方向サイプの深さを比較例よりも深くした。実施例2の方が実施例1よりも幅が広く、深さは深い。ブロック剛性は、比較例、実施例1及び2の全てで同一である。
試験結果について図2、並びに表2及び3を参照しながら説明する。
図2は摩耗率の変化に対するエッジ成分の変化を示すグラフである。ここで、エッジ成分とは、トレッド踏面のタイヤ幅方向の全てのエッジ成分の総和である。比較例の45%摩耗時の値を100とした指数で表しており、数値が多い程エッジ成分が多い。
この図より、ブロック幅比及びサイプ深さ比を大きくしていくと、特に摩耗率が約55%を越えてからのエッジ成分の低下の傾斜が緩くなっており、摩耗中期以降の氷雪上性能が向上していることが分かる。
Figure 0004678680
表2は氷上トラクション試験の結果である。この試験はテストコースにて路面をアイスにして加速度を測定し、比較例を100とした指数で表したものであり、数値が大きいほど優れている。
この表2より、実施例1は比較例よりも、新品時で5%、56%摩耗時で10%向上していることが分かる。また、実施例2は比較例よりも、新品時で10%、56%摩耗時で15%向上しており、実施例1よりもさらに優れていることが分かる。
Figure 0004678680
表3は雪上トラクション試験の結果である。この試験はテストコースにて路面を雪にして加速度を測定し、比較例を100とした指数で表したものであり、数値が大きいほど優れている。
この表3より、実施例1は比較例よりも、新品時で4%、56%摩耗時で8%向上していることが分かる。また、実施例2は比較例よりも、新品時で7%、56%摩耗時で13%向上しており、実施例1よりもさらに優れていることが分かる。
なお、以上説明した実施形態及び実施例では、4本の主溝を有する場合について説明したが、主溝の数は3本以上であればよい。3本にした場合のトレッドパターンは図1に示すパターンにおいて、セカンド陸部6又は7の何れか一方を除去するとともに、センター陸部5と、残ったセカンド陸部とを、タイヤ赤道面を挟んで対称に配置したパターンとなる。この場合、センター陸部が二つになり、セカンド陸部はなくなり、センター陸部に隣接する陸部の小ブロックはショルダーブロック列8−1及び9−1となる。
本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す図である。 摩耗率の変化に対するエッジ成分の変化を示すグラフである。
符号の説明
1,2・・・中央主溝、3,4・・・両側主溝、5・・・センター陸部、5A,5B,6A,6B,7A,7B,8−1A,9−1A・・・小ブロック、6,7・・・セカンド陸部、8,9・・・ショルダー陸部、8−1,9−1・・・ショルダーブロック列、8−2,9−2・・・トレッド端部ブロック列、10,11・・・トレッド端、21〜28・・・ラグ溝、31〜35・・・サイプ、36〜40・・・周方向サイプ、41〜56・・・幅方向サイプ。

Claims (8)

  1. タイヤ周方向に延びて陸部を区分する3本以上の主溝と、一端が前記主溝又はトレッド端に開口し、他端が前記陸部内に終端するラグ溝と、最も近接する前記ラグ溝の間を結ぶサイプとによって区画されたブロックを備え、該ブロックのタイヤ幅方向中央部が周方向サイプによってタイヤ幅方向の2個の小ブロックに分割されているトレッドパターンを有する空気入りタイヤにおいて、
    トレッド中央部の陸部の小ブロックの最大幅が、前記トレッド中央部の陸部に隣接する陸部の小ブロックの最大幅よりも広く、かつ前記中央部の陸部の小ブロックをタイヤ周方向に分断している幅方向サイプの深さが前記隣接する陸部の小ブロックをタイヤ周方向に分断している幅方向サイプの深さよりも深いことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 請求項1記載の空気入りタイヤにおいて、
    前記幅方向サイプの深さはトレッド中央部からトレッド端側へ向かうにつれて浅くなることを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 請求項1又は2記載の空気入りタイヤにおいて、
    前記小ブロック毎の幅方向サイプの数が1乃至4であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の空気入りタイヤにおいて、
    前記小ブロックの最大幅がトレッド中央部からトレッド端に向かうにつれて狭くなることを特徴とする空気入りタイヤ。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の空気入りタイヤにおいて、
    前記幅方向サイプの深さが前記主溝の深さの50乃至70%であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の空気入りタイヤにおいて、
    前記隣接する陸部の小ブロックの最大幅に対する前記トレッド中央部の陸部の小ブロックの最大幅の比が101乃至115%の範囲にあることを特徴とする空気入りタイヤ。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の空気入りタイヤにおいて、
    前記隣接する陸部の幅方向サイプの深さに対する前記トレッド中央部の陸部の幅方向サイプの深さの比が101乃至110%の範囲にあることを特徴とする空気入りタイヤ。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載の空気入りタイヤにおいて、
    請求項7記載の比に対する請求項6記載の比の比が101乃至105%の範囲にあることを特徴とする空気入りタイヤ。
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