JP4677579B2 - 信号伝送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一の機器から他の機器へ信号を伝送する技術に関し、特に、一の機器で測定される物理量に関する情報を含む信号を他の機器へ伝送する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ある地点に設置された測定装置により測定される物理量の変化をその地点から離れた別の地点に設置された監視装置で監視する場合、2つの地点を接続する何らかの信号伝送路を設け、それを通じて測定装置から監視装置へ物理量に関する情報を含む信号を伝送する。このような信号伝送用の伝送路は、電線や光ファイバのような有線のものだけでなく、今日では電磁波を媒体とした無線のものも利用可能であり、要求される測定精度、伝送すべき情報量、伝送距離、伝送信号に混入する雑音の多寡、伝送に係るコスト等の様々な要因を考慮して最適な伝送路が選択される。
【0003】
従来の信号伝送装置においては、伝送路として電線を使用し、これを通じて所定形式の電気信号をやり取りするように構成されたものが最も一般的である。例えば、伝送路に電流を流し、その電流の強度を情報の内容に応じたパターンで変化させることにより情報を伝送するのである。このように電流の強度変化で情報を表現する場合、伝送路に流れる電流の強度変化が所定範囲(標準的には4〜20mA)内に収まるようにシステムの各部を構成するのが一般的である。このような方法には次のような特徴がある。
【0004】
(1)伝送路には最低でも4mAの電流が流れており、これを利用して測定装置のセンサを駆動することができる。このため、センサ用に特別な電源を用意する必要がない。
(2)例えば、伝送路や測定装置内部に断線が生じると伝送路を流れる電流が4mAを下回り、逆に伝送路や測定装置内部に短絡が生じるとその電流が20mAを上回る(ただし、伝送路に20mA以上の電流を流す能力を有する電源が使用されていることを前提とする)。従って、監視装置では、伝送路に流れる電流が4〜20mAの範囲内に収まっているか否かを調べることにより、伝送路や測定装置の状態(異常の有無)を検査することができる。
(3)多くの場合、監視すべき物理量の変化は一般に緩やかである(変化率や周波数が低い)のに対し、商用交流電源等から発生する外乱信号の強度変化はそれよりはるかに急である(変化率や周波数が高い)。上記のように電流の強度変化により信号を伝送する場合、そこに含まれる高周波成分(雑音)は、例えばローパスフィルタを用いて容易に除去することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記信号伝送装置において、電流の強度、周波数等で物理量をアナログ表現する方式(アナログ方式)を採用する場合、物理量の測定範囲を広くすると測定精度(分解能)が低下する。また、アナログ方式では、達成できる測定精度は伝送路の品質に大きく影響され、高くても0.5%程度であるため、高い精度が要求される測定には利用できない。また、特に周波数変調方式の場合、周波数を高くするとローパスフィルタを用いたノイズ除去ができなくなる(正しい信号まで除去されてしまうため)ため、周波数は低く設定せざるを得ない。このように低い周波数で信号を伝送する場合、単位時間に伝送可能な情報量が少ないという問題や、物理量の連続的且つ急激な変化に追従できないという問題がある。
【0006】
一方、物理量をパルス列によりデジタル表現する方式(デジタル方式)の例としてはデジタル通信方式が挙げられる。デジタル通信方式は、いわゆるLAN(Local Area Network)に見られる信号伝送方式である。この方式では、アナログ物理量をデジタルデータに変換して伝送するため、任意の時点における物理量の絶対値の情報を高い精度で伝送することが可能である。しかし、この方式では、物理量そのものの情報に様々な制御情報を付加して伝送するため、1度に伝送すべき情報量(ビット数)が大きく、それだけノイズの影響も受けやすい。従って、全ての情報を正しく伝送及び再生するためには複雑なフロー制御及びエラー検査を行う必要があり、1度の情報の伝送にかかる時間及び負荷が大きい。このため、デジタル通信方式では、物理量が連続的且つ急激に変化した場合、その変化に追従できず、十分な情報を伝送することができないという問題が生じる。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、簡単な構成でありながら高精度で信号を伝送することができる信号伝送装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために成された本発明は、
伝送物理量の変調パターンにより信号を伝送するための伝送路、
目的物理量に応じて変化する測定信号を出力する変換手段、
前記測定信号を受け、外部からトリガ信号を受けた時点における前記測定信号の値を参照値として保持する保持手段、
各時点において前記測定信号の値と前記参照値とを比較し、両値の差が所定の単位変化量より大きく且つ前者の値が後者の値より大きいときには正のインクリメント信号を、また両値の差が前記単位変化量より大きく且つ前者の値が後者の値よりも小さいときには負のインクリメント信号を発生させるとともに、前記トリガ信号を前記保持手段へ送るインクリメント信号発生手段、
前記測定信号の既知の値である基準値を示す基準信号を発生させる基準信号発生手段、
前記測定信号及び基準信号を受けて該測定信号の値前記基準値を比較し、前記測定信号の値が前記基準値を含む所定範囲内に存在するか否かを示す信号である原点信号を発生させる原点信号発生手段、及び
前記正又は負のインクリメント信号を受けたときに該信号の符号に応じて異なるパターンで前記伝送物理量を変化させることにより前記伝送路へ正又は負の差分検出信号を送出すると共に、前記原点信号を受けたときに前記正及び負の差分検出信号のいずれとも異なるパターンの基準値検出信号を送出する信号送出手段、
を備えることを特徴とする信号伝送装置を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において、伝送路は、信号の伝送のために一般的に使用される電線、光ファイバ、電波等の伝送媒体を利用して構成される。また、一般に信号は、ある物理量(伝送路に流される電流の量、伝送路の電位、伝送路を通過する光の強度等)を適宜方法(振幅変調、位相変調、周波数変調、パルス幅変調等)で変化させることにより伝送される。このように信号の伝送に利用される物理量を本発明では伝送物理量と呼ぶ。
【0010】
変換手段は目的物理量(例えば、温度、水位、物体の位置等)の変化を測定信号(例えば、電圧、電流)に変換するためのセンサに相当する。
【0011】
保持手段は、変換手段の出力する測定信号を受け、所定のトリガ信号を受けた時点における測定信号の値を参照値として記憶保持するとともに、その参照値を示す信号(参照信号)を出力する。このような保持手段は、例えばサンプル・ホールド回路を利用して構成することができる。
【0012】
インクリメント信号発生手段は、測定信号の値と参照信号の値(参照値)とを常時比較し、両値の差が所定の単位変化量より大きく且つ前者の値が後者の値より大きいときには正のインクリメント信号を、また両値の差が前記単位変化量より大きく且つ前者の値が後者の値よりも小さいときには負のインクリメント信号を発生させるとともに、上記トリガ信号を保持手段へ送る。このようなインクリメント信号発生手段は、例えば比較器を利用して構成することができる。
【0013】
なお、本発明に係る信号伝送装置のうち、上記変換手段、保持手段及びインクリメント信号発生手段から成る部分には、例えば、特開平3−293520号公報や特開平5−99707号公報に記載の技術を応用することができる。
【0014】
基準信号発生手段は、測定信号の値の可変範囲内で予め定められた既知の値(基準値)を示す基準信号を発生させるもので、例えば電圧発生器を用いて構成することができる。
【0015】
原点信号発生手段は、測定信号の値と基準信号の値(基準値)とを比較し、基準値を含む所定範囲(以下、原点近傍範囲とよぶ)内に測定信号の値が存在するか否かを示す信号である原点信号を発生させる。原点信号は、例えば、測定信号の値が原点近傍範囲内に存在するときにはONとなり、それ以外のときにはOFFとなる二値信号とする。原点信号発生手段は、例えば、測定信号及び基準信号を受けて両者の値を比較する比較器を含む構成とする。
【0016】
なお、本発明に係る信号伝送装置のうち、上記変換手段、保持手段、インクリメント信号発生手段、基準信号発生手段及び原点信号発生手段から成る部分には、特願平11−296757号に記載された技術を応用することができる。
【0017】
信号送出手段は、インクリメント信号発生手段から正又は負のインクリメント信号を受けたときにその信号の符号に応じたパターンで上記伝送物理量を変化させることにより正又は負の差分検出信号を伝送路へ出力する。この信号送出手段による伝送物理量の変化パターンの例について図1を参照しながら以下に説明する。なお、以下の説明においては、伝送路として電線を利用し、信号送出手段はこの電線を流れる電流の強度を変化させるものとする。
【0018】
図1において、最も上のグラフは測定信号Sの値の時間変化及びそれに応じて発生するインクリメント信号を示す。このグラフを見ると、時刻t1、t2及びt3に正のインクリメント信号が発生し、時刻t4に負のインクリメント信号が発生しているのがわかる。その下にある3つのグラフ(A)〜(C)は、上記のように発生するインクリメント信号の符号に応じた電流強度の変化パターンの例を示したものである。
【0019】
図1(A)の例では、電流値12mAをベース値として、正のインクリメント信号に対しては極性が正のパルスP1(ピークは20mA)を、また負のインクリメント信号に対しては極性が負のパルスP2(ピークは4mA)を発生させている。なお、これらのパルスの幅はW0で同一である。
【0020】
図1(B)の例では、電流値4mAをベース値として、正のインクリメント信号に対しては幅の狭いパルスP1(幅はW1)を、また負のインクリメント信号に対しては幅の広いパルスP2(幅はW2)を発生させている。なお、これらのパルスのピークは20mAで同一である。
【0021】
図1(C)の例では、電流値4mAをベース値として、正のインクリメント信号に対しては高いパルスP1(ピークは20mA)を、また負のインクリメント信号に対しては低いパルスP2(ピークは12mA)を発生させている。なお、これらのパルスの幅はW0で同一である。
【0022】
上記3例において、パルスP1が正の差分検出信号に相当し、パルスP2が負の差分検出信号に相当する。なお、上記3例の他にも様々な形態の差分検出信号が考えられる。本発明においては、正及び負の差分検出信号がその所定の特性値に基づいて互いに明確に識別可能であり、且つ、それらが他の信号(例えば、外乱信号や機器制御信号)からも明確に識別できさえすれば、いかなるパターンで伝送物理量を変化させてもよい。
【0023】
また、本発明に係る信号伝送装置では、インクリメント信号及び原点信号に基づいて各時点における物理量の絶対値を求めることができる。その方法について図2を参照しながら以下に説明する。なお、以下の説明においては、ある物理量Xに応じてセンサ(変換手段)が出力する信号を測定信号Sとする。また、センサにより測定可能な物理量Xの範囲(入力範囲)を最小値X1〜最大値X2とし、その範囲に対応する測定信号Sの値の範囲(測定範囲)を最小値S1〜最大値S2とする。測定信号Sの値の単位変化量をΔSとし、ΔSに対応する物理量Xの変化量をΔXとする。ここで、ΔXは、本発明に係る信号伝送装置が出力する差分検出信号に基づいて外部系が物理量Xの変化量や絶対値を測定する際の分解能に相当する。また、物理量Xの既知の値X0に対して測定信号Sの基準値S0が対応することが予め分かっているものとし、基準値S0を含む幅Wの範囲を原点近傍範囲R0とする。
【0024】
いま、入力範囲X1〜X2全体を走査するように物理量Xが変化する状況を考える。このとき、測定信号Sの値も、測定範囲S1〜S2全体を走査するように変化する。この間、インクリメント信号発生手段は、保持手段により保持された参照値と測定値Sとの差が単位変化量ΔSに達する度毎に1個のインクリメント信号ISを出力する。また、原点信号発生手段は、基準信号発生手段から送られてくる基準信号の値に基づいて原点近傍範囲R0の上限値及び下限値を決定し、原点近傍範囲R0内に測定信号Sの値が存在する間だけ原点信号BSをONにする。この原点信号BSをインクリメント信号ISとともに外部系へ入力すれば、その外部系では、原点信号BSがONである間に出力される1個のインクリメント信号IS0を、上記基準値S0及び物理量の既知の値X0に対応する基準インクリメント信号として識別することができる。このように物理量の既知の値X0に対応する1個のインクリメント信号が識別されれば、その後に出力されるインクリメント信号ISに基づき、それに対応する物理量Xの値を算出することができる。
【0025】
上記処理において、原点近傍範囲R0の幅Wが小さすぎると、原点近傍範囲R0内でインクリメント信号ISが1個も発生しなくなる。逆に、原点近傍範囲R0の幅Wが大きすぎると、原点近傍範囲R0内で2個以上のインクリメント信号ISが発生してしまう。このような問題を考慮すると、原点近傍範囲R0の幅Wは測定信号Sの値の単位変化量ΔSと同一かそれよりも僅かに大きい程度に設定することが好ましい。このようにすると、原点近傍範囲R0内で少なくとも1個のインクリメント信号ISが確実に発生し、しかも2個以上のインクリメント信号ISが発生する可能性が極めて低くなる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような特徴を有する信号伝送装置が得られる。
(1)デジタル伝送方式の採用により、周知のフィルタ処理、エラー検査及びエラー処理を行うだけで伝送信号から外乱やノイズを除去し、情報を正確に再生することができる。
(2)インクリメント信号発生手段における比較処理で用いられる単位変化量ΔSを適宜変更することにより、測定の分解能を容易に変更することができる。
(3)測定信号Sの基準値S0を取得した後は同信号の単位変化量分の増減を示す2値信号のみを伝送するという方法により、伝送情報の冗長性が低減されているため、従来のデジタル通信方式に比べて伝送すべき情報量がはるかに少ない。
(4)図1及び図3に示したような方法で伝送路に最低でも一定の直流ベース電流を常時流すようにすれば、従来のシステムと同様に変換器の駆動電力を伝送路から供給することができ、また、伝送路の正常性検査(断線や短絡の検出)も可能である。
(5)差分検出信号を図2に示したパルスのように幾何学的且つ単純な波形の信号とし、更にその信号に外乱信号や他の信号では見られないような特性値を与えたため、差分検出信号を他の信号(ノイズ)から明確に識別することができ、測定の信頼性が高い。
(6)従来のアナログ伝送では、外乱(雑音、誘導、歪み等)の影響を避けるために低周波フィルタにより伝送帯域を制限していたため、応答が大変遅く、時定数の大きなプラント等に用途が限られていた。これに対し、本発明の装置では、外乱に強いデジタルパルス信号で情報を伝送できるため、伝送路からの制限を受けにくく、伝送速度を高くすることができる。
(7)従来のアナログ伝送では、上記外乱の影響を受けるため、伝送精度は高くても1〜0.25%程度であった。これに対し、本発明の装置では、信号発信元となる機器の内部でアナログ信号をデジタル信号に変換して伝送路へ送出するため、目的物理量の測定精度と同レベルの高精度(0.025%のオーダー)での情報を伝送すること可能である。
【0027】
【実施例】
本発明に係る信号伝送装置を遠隔監視システムに応用した例について図面を参照しながら説明する。
【0028】
図3に本実施例の遠隔監視システムの概略構成を示す。遠隔監視システム1は、目的物理量の測定地点に設置された測定装置10、測定地点から離れた別の地点に設置された監視装置20及び両装置を接続する伝送路30から主として構成される。伝送路30は、遠隔監視システムに一般に使用される電線で構成されている。伝送路30は、監視装置20から出て測定装置10を経由し監視装置20へ戻るループ構造を有している。伝送路30の一端(設置端E)はアースされており、その電位は常に一定(基準電位)である。伝送路30の他端(給電端T)には、監視装置20に備えられた給電部21(一定電圧を発生する電源V及び抵抗Rを含む)により電圧が印加されている。この給電部21の働きにより伝送路30には給電端Tからアース端Eへ向けて電流が流れる。この電流は測定装置10の各部の駆動、及び、測定装置10と監視装置20との間での信号伝送に利用される。
【0029】
測定装置10は、目的物理量に応じた測定信号Sを出力する変換器(センサ)11及び変換器11の測定信号Sを受けて差分検出信号を出力する信号発生部12を備えている。
【0030】
信号発生部12の概略構成を図4に示す。変換器11が出力する信号は、A/D変換器126によりデジタル信号(以下、この信号を測定信号と呼ぶ)に変換され、スイッチ系に送られる。このスイッチ系は2つのスイッチ127及び128を図のように接続したもので、これらの設定を図5(A)〜(C)に示した3通りの設定から適宜選択することにより、保持器121へ送る信号の発信元として、A/D変換器126、減算器129及び基準信号発生器130のいずれかを選択することができる。減算器129は、保持器121が出力する参照信号Shを受け、該参照信号Shの値よりも単位変化量ΔSだけ小さい値(Sh−ΔS)を有する信号(以下、ダミー測定信号と呼ぶ)を出力する。基準信号発生器130は、測定信号Sの基準値S0を示す基準信号を発生する。なお、以下の説明では、基準値S0の値は測定信号Sの可変範囲の最大値S2に略等しく設定されているものとする。
【0031】
スイッチ127及び128が図5(A)に示したようにセットされているとき、A/D変換器126の出力する測定信号Sが保持器121へ送られる。保持器121は、後述するトリガ信号を受けた時点における測定信号Sの値を参照値として保持するとともに、参照値を示す参照信号Shを出力する。測定信号S及び参照信号Shは2つの比較器122A及び122Bに送られる。第一の比較器122Aは測定信号Sの値と参照信号Shの値との差が所定の単位変化量ΔSより大きく且つ測定信号Sの値が参照信号Shの値より大きいときに所定の信号を出力する。第二の比較器122Bは測定信号Sの値と参照信号Shの値との差が単位変化量ΔSより大きく且つ測定信号Sの値が参照信号Shの値よりも小さいときに所定の信号を出力する。比較器122A及び122Bの出力信号は微分器123A及び123Bを介してORゲート124及びパルス発生器125へそれぞれ送られる。ORゲート124は、いずれかの微分器の出力信号を受けたときに保持器121へトリガ信号を送る。この結果、保持器121の保持する参照値がその時点において変換器11の出力している測定信号Sの値で更新される。
【0032】
パルス発生器125は、第一の微分器123Aから信号を受けたときには第一のパルスP1を伝送路30へ出力し、第二の微分器123Bから信号を受けたときには第一のパルスP1とは所定の特性値が異なる第二のパルスP2を伝送路30へ出力する。これらのパルスが差分検出信号に相当する。これらのパルスを以下の説明では正の差分検出信号P1、負の差分検出信号P2と呼ぶ。
【0033】
上記のように構成された信号発生部12は、変換器11の出力する測定信号Sが単位変化量ΔSだけ増加又は減少する度毎に正又は負の差分検出信号P1又はP2を伝送路30へ送出するものであって、いわゆる2方向インクリメンタルエンコーダのように機能する。このような信号発生部12を利用すれば、次のような方法で任意の時点tにおける目的物理量の値を求めることができる。
【0034】
(ステップS1) 基準時点(例えば、電源投入時、リセット操作時)おける測定信号Sの値を取得する。なお、その取得方法については後述する。
(ステップS2) 基準時点以降、信号発生部12が正の差分検出信号P1を出力したときにはカウント値Nに1を加算する一方、負の差分検出信号P2を出力したときにはカウント値Nから1を減ずるというカウント処理を実行する。
(ステップS3) 時点tにおけるカウント値N、測定信号Sの基準値S0及び単位変化量ΔSに基づいて、次式
S=S0+ΔS×N (1)
により、時点tにおける測定信号Sの値を求める。
(ステップS4) 予め用意しておいた変換テーブル(又は変換関数)を用いて、測定信号Sの値を目的物理量の値に変換する。
【0035】
上記のような方法で各時点の目的物理量を求めるため、遠隔監視システム1では、監視装置20に基準値記憶部22、信号識別部23、物理量算出部24、カウンタ25及び変換テーブル26が備えられている。基準値記憶部22には上記ステップS1で取得される基準値S0が保存される。信号識別部23は伝送路30の終端Tの電圧変化に基づいて伝送路30を流れる電流変化を検出し、その波形を解析する。例えば、信号発生部12が図1(A)のような波形のパルスを発生するように構成されている場合、信号識別部23は、幅がW、ピークが20mAであるパルスを正の差分検出信号として、また幅がW、ピークが4mAであるパルスを負の差分検出信号として識別する。
【0036】
物理量算出部24は、信号識別部23が正又は負の差分検出信号を検出したとき、上記ステップS2のカウント処理を実行し、得られたカウント値をカウンタ25に保存する。また、物理量算出部24は、基準値記憶部22に保存された基準値及びカウンタ25に保存されたカウント値を用いて上記ステップS3の方法で各時点tにおける測定信号Sの値を求め、更に変換テーブル26を用いて上記ステップS4の方法で目的物理量の値を計算する。
【0037】
基準時点における測定信号Sの値は、次のような方法で取得できる。
【0038】
まず、図5(A)に示したようにスイッチ127、128をセットする。この場合、変換器11の出力電圧をA/D変換器126で変換して得られる測定信号Sが保持器121へ送られるようになる。差分検出信号のカウント値に基づく通常の測定動作は信号発生部12のスイッチ127、128を図5(A)のようにセットした状態で行う。
【0039】
次に、図5(B)に示したようにスイッチ127、128をセットする。すると、保持器121には基準信号発生器130が発生する基準信号が送られ、保持器121が保持する参照信号Shの値は基準値S0にリセットされる(この動作を以下では参照値リセットと呼ぶ)。このとき、もしパルス発生器125が差分検出信号を発生させなければ、それは測定信号Sの値が基準値S0と略等しい(すなわち、両値の差は単位変化量ΔSより小さい)ことを意味する。従って、監視装置20においては、参照値リセットを行ったときに差分検出信号が検出されないことをもって、その時点における測定信号Sの値が基準値S0に等しいと判断することができる。そして、基準値S0を基準値記憶部22に保存し、図5(A)に示したようにスイッチ127、128をセットすれば、その後は先に説明したような方法で各時点の測定信号Sの値を求めることができる。
【0040】
一方、上記参照値リセットを行ったときにパルス発生器125が差分検出信号を発生させたら、それは、その時点における測定信号Sの値が基準値S0と異なること(ここでは、基準値S0を測定信号Sの最大値S2と略等しく設定しているから、測定信号Sの値が基準値S0より小さいこと)を意味する。このような場合、スイッチ128を図5(C)に示したようにセットする。このとき、スイッチ127はA/D変換器126及び基準信号発生器130のいずれの側にセットしてもよい。図5(C)のようにスイッチ128をセットすると、保持器121の出力する参照信号Shの値を減算器129により単位変化量ΔSだけ減じた値を有するダミー測定信号(Sh−ΔS)が保持器121へ入力され、そのダミー測定信号の値が新たな参照値とされる。そして、次にはこの新たな参照値と測定信号Sの値とが比較器122Aにより比較され、両値の差がΔSよりまだ大きければ、パルス発生器125から更に負の差分検出信号P2が出力されるとともに、ORゲート124からトリガ信号が保持器121へ送られる。この結果、上記新たな参照値より更にΔSだけ値を小さくしたダミー測定信号が減算器129から保持器121へ送られる。こうして、比較器122Aでは、ダミー測定信号の値が基準値S0を初期値として単位変化量ΔSずつデクリメントされながら、参照信号Shの値と測定信号Sの値との比較が繰り返され、パルス発生器125からは、参照信号Shの値と測定信号Sの値との差がΔSよりも小さくなるまで、一定時間間隔で負の差分検出信号P2が出力される。
【0041】
一方、監視装置20では、上記参照値リセット以降、上記のように一定時間間隔で発生する負の差分検出信号P2を計数し、先に説明したカウント処理を実行する。そして、先の差分検出信号P2の発生後、上記一定時間より長く設定された所定時間の間に次の差分検出信号が検出されなかった場合に、参照信号Shの値が測定信号Sの値と等しくなった(両値の差がΔSより小さくなった、すなわち測定信号の現在値が検出された)ものとみなすことができる。この時点における差分検出信号のカウント値N、基準値S0及び単位変化量ΔSに基づいて、式(1)により測定信号Sの現在値を計算し、その値を基準値記憶部22に保存して、図5(A)に示したようにスイッチ127、128をセットすれば、その後は先に説明したような方法で各時点の測定信号の値を求めることができる。
【0042】
なお、上記信号発生部12では、変換器11の出力信号をA/D変換器126でデジタル信号に変換するものとしたが、信号発生部12内での処理をアナログ信号で行う場合は、A/D変換器126は不要である。
【0043】
また、上記説明では、測定信号Sの基準値S0が測定信号の可変範囲の最大値と略等しく設定されているものとしたが、基準値S0を上記可変範囲の最小値S1と略等しく設定するとともに、減算器129の代わりに加算器を用いても、上記と同様に測定信号Sの現在値を求めることができる。
【0044】
また、測定信号Sの現在値に対応する差分検出信号のカウント値Nは次のような方法で取得しても良い。すなわち、参照値リセット以降、監視装置20において、上記のように差分検出信号をカウントするとともに、参照値リセット時点からの経過時間を計測する。そして、その経過時間が、参照信号Shの値が基準値S0から段階的に変化して測定信号Sの現在値に達するのに十分な時間として予め定められた最大経過時間に達したら、その時点における差分検出信号のカウント値Nを、測定信号Sの現在値に対応するカウント値とする。なお、上記最大経過時間は例えば次のようにして定める。すなわち、参照信号Shの値を1回デクリメントさせる動作にかかる時間をΔtとするとき、参照値リセットから現在値検出までの時間の最大値txは、次式
tx=Δt×(S2−S1)/ΔS (2)
で与えられる。従って、最大経過時間を上記txの値より大きく設定しておけば、確実に測定信号Sの現在値を求めることができるのである。
【0045】
また、信号発生部12には、測定信号Sの値と基準信号S0の値を比較し、S0を中心として単位変化量ΔSよりやや大きく設定された信号値範囲内にSが存在するときにパルス発生器125へ原点信号BSを送る比較器132が設けられている。この原点信号BSは、例えば次のようにしてパルス発生器125による信号発生に利用することができる。すなわち、パルス発生器125は、微分器123A又は123Bから信号を受け取ったときに、比較器132から原点信号BSが出力されているかどうかを検査する。原点信号BSが出力されていなければ、パルス発生器125は既に説明したような手順で正又は負の差分検出信号を伝送路30へ送出する。一方、原点信号BSが出力されていたら、パルス発生器125は、上記正及び負の差分検出信号のいずれとも異なるパターンの信号(基準値検出信号)を伝送路30へ送出する。監視装置20においては、上記基準検出信号を受信したときに、カウンタ25のカウント値Nを0にリセットする。このようにすれば、特にリセット動作を行わなくても、測定信号Sの値が基準値S0になる度に監視装置20における測定値が正しい基準値にリセットされる。
【0046】
信号発生部12において、更に、最後の差分検出信号の出力時点を起点とする経過時間をモニタするタイマ(図示せず)を設け、前記経過時間が所定時間に達したらタイマが信号発生部12へ報知信号を送り、これを受けるとパルス発生器125がダミー検出信号を出力するようにしてもよい。このようにすると、監視装置20では、上記所定時間以内に差分検出信号及びダミー検出信号のいずれも検出されないことをもって、測定装置10及び伝送路30の少なくとも一方に何らかの異常が発生したものと判断し、異常報知動作(例えば、警告音の発生、警告灯の点灯)を実行することができる。
【0047】
ダミー検出信号の例を図6に示す。図6において、最も上のグラフは測定信号Sの値の時間変化の例を示し、その下のグラフ(A)及び(B)は、それぞれパルス発生器125が図1(A)及び(B)に示したような差分検出信号を出力するように構成された場合に対応するダミー検出信号の例を示す。図6(A)の例では、最後の差分検出信号の出力時点t1から所定時間tiだけ経過した時点で、正及び負の差分検出信号P1及びP2を極めて短い時間間隔で連続して発生させている。この一対の差分検出信号P1及びP2がダミー検出信号に相当する。図6(B)の例では、正の差分検出信号P1よりも更に幅の狭い第三のパルス(幅はW3)をダミー検出信号として発生させている。なお、この他にも、差分検出信号の態様に応じて様々なダミー検出信号が考えられることは言うまでもない。
【0048】
上記のようなダミー検出信号の出力は、信号発生部12に計時手段を設けることにより信号発生部12が自発的にこれを行うようにすることができる。また、監視装置20に計時手段を設け、最後の差分検出信号を検出してからの経過時間が所定時間に達したときに監視装置20が測定装置10へ動作確認信号を送り、これを受けた測定装置10がダミー検出信号を出力するようにしてもよい。
【0049】
上記のようにダミー検出信号を出力する場合、測定装置10から監視装置20へ少なくとも所定時間に1個は有効な信号が伝送されることになる。これを利用して、測定装置10から監視装置20へ定期的に別の情報(以下、付帯情報と呼ぶ)を伝送することができる。以下では、付帯情報の伝送方法の一例として、信号発生部12が図1(B)及び図6(B)で示したようにパルス幅で識別される差分検出信号及びダミー検出信号を出力し、伝送する付帯情報が測定信号Sの値である場合について説明する。
【0050】
図7に本例におけるパルス幅と信号種別との関係を示す。図7によれば、幅10〜50μ秒のパルスはダミー検出信号、幅50〜90μ秒のパルスは正の差分検出信号、幅90〜130μ秒のパルスは負の差分検出信号、それ以外の幅の信号はエラー信号と識別される。ダミー検出信号、正及び負の差分検出信号のパルス幅帯域はそれぞれ2分割され、一方にビット値0、他方にビット値1が割り当てられている。例えば、ダミー検出信号帯域10〜50μ秒を見ると、10〜30μ秒がビット値0、30〜50μ秒がビット値1に対応する。
【0051】
測定装置10には、伝送しようとする別の値(例えば、物理量の現在値)を示すビット列を保存するビット列保持部(図示せず)が設けられる。ビット列保持部に保持させるビット数はどの程度の精度(分解能)で上記別の値を伝送するかに応じて決定する。ここでは、ビット数が8であるものとし、伝送する値が10進数の165であるものとする。10進数の165は2進数では10100101と表されるから、ビット列保持部には、図8(b)に示したようなビット列がセットされる。ビット列保持部には、一のビット位置を示すビット位置カウンタが備えられている。
【0052】
その後、パルス発生器125は、既に説明したように正の差分検出信号(+)、負の差分検出信号(−)又はダミー検出信号(*)を発生させる。いま、物理量の変化に応じてパルス発生器125が
++−−**++
というパターンで信号を発生させるものとする。この時、パルス発生器125は、各信号の発生の度にビット位置カウンタを参照し、ビット列保持部において前記カウンタが示すビット位置に保持されたビット値を取得する。そして、図7に示したパルス幅と信号種別/ビット値との関係に基づいて、物理量の変化を示す値(+、−又は*)及びビット値(0又は1)の組み合わせに応じたパルス幅の信号を発生させる。ビット位置カウンタの値には信号の出力の度に1が加算され、その値が7を超えたら該値は0にリセットされる。監視装置20においては、信号識別部23が、上図7のようなパルス幅と信号種別/ビット値との関係に基づき、信号のパルス幅から信号種別を識別するだけでなく、その信号が表すビット値も取得する。
【0053】
以上のような方法で、例えば、ある時点における測定信号Sの値を定期的に測定装置10から監視装置20へ伝送するようにすれば、監視装置20において、電源投入やリセットを行わなくても、測定信号Sの値を定期的に取得することができる。例えば、ビット列のビット数が20で、ダミー検出信号を発生させる所定時間が10ミリ秒であるとすれば、少なくとも0.2秒毎に測定信号Sの値を取得することができる。更に、監視装置20は、上記のように定期的に取得される値と、差分検出信号のカウント値に基づいて計算で求めた測定信号Sの値とを照合することにより、測定動作の正常性を検査することもできる。
【0054】
上記のようなパルス列を利用した付帯情報の伝送において、その付帯情報の正確な取得時点を監視装置20へ通知する必要がある場合は、例えば、一般にデータ通信において調歩同期と呼ばれている同期方式を応用し、付帯情報がないときには常にビット値1を送信する一方、付帯情報を取得したらビット値0を送信し、それに引き続いて付帯情報に対応するビット列を送信する、というようにすればよい。この場合、監視装置20においては、ビット値が連続的に1である状態から0に変わった時点を付帯情報の取得時点と認識し、それに引き続く所定長さのビット列から付帯情報を取得する。もちろん、付帯情報のビット列の識別方法は上記に限られず、従来よりデータ通信の分野で知られている様々な同期方式を利用することができる。
【0055】
図7の例ではパルス発生器125の発生する各パルス信号に1ビットの情報を持たせるようにしたが、例えば図9のように、各信号のパルス幅帯域を4分割し、各分割帯域に00、01、10及び11という2ビット値を割り当てるようにすれば、1個のパルス信号により付帯情報の2ビット分を伝送することができる。更にパルス幅帯域の分割数を増やせば、1個のパルス信号でより多くのビット数の情報を伝送できることは言うまでもない。
【0056】
上記例では付帯情報として測定信号Sの値を選んだが、これ以外でも、例えば、信号伝送装置の機種番号、製品番号、物理量の測定範囲、分解能、1パルスの基準値等、デジタル値で表現できる情報であればどのようなものでも上記のような方法で伝送することができる。
【0057】
以上、本発明に係る信号伝送装置を遠隔監視システムに応用した例について説明したが、本発明は遠隔監視システム以外の様々なシステムに応用可能である。例えば、コンピュータ、マイクロプロセッサ、シーケンス回路等の制御装置により工作機械の駆動部(例えば、バルブ、ヒータ、モータ等)の動作状態をモニタし、その状態に応じて駆動部の動作を制御する制御システムにおいて、駆動部の動作状態を示す物理量(位置、角度、電圧、電流、温度等)を図1の測定装置10により測定し、伝送路を通じて制御装置へ伝送するようにすることができる。
【0058】
また、上記実施例では、伝送路30として電線を利用することにより、伝送路30を通じて信号伝送だけでなく測定装置10への駆動電力の供給も行うものとしたが、例えば、測定装置10の駆動電源を別途確保する場合は、他の伝送媒体(例えば、光ファイバ、電波等)を利用して伝送路30を構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 差分検出信号の各種例を示すグラフ。
【図2】 インクリメント信号及び原点信号に基づく物理量の算出手順を説明するための図。
【図3】 本発明に係る信号伝送装置を応用した遠隔監視システムの概略構成図。
【図4】 上記システムの信号発生部の概略構成図。
【図5】 図4の信号発生部の3通りのスイッチ設定を示す図。
【図6】 ダミー検出信号の例を示すグラフ。
【図7】 パルス幅と信号種別/ビット値の関係の一例を示す図。
【図8】 図7の関係テーブルを用いた情報の伝送例。
【図9】 パルス幅と信号種別/ビット値の関係の別の例を示す図。
【符号の説明】
1…遠隔監視システム
10…測定装置
11…変換器(センサ)
12…信号発生部
20…監視装置
21…給電部
22…基準値記憶部
23…信号識別部
24…物理量算出部
25…カウンタ
26…変換テーブル
30…伝送路

Claims (4)

  1. 伝送物理量の変調パターンにより信号を伝送するための伝送路、
    目的物理量に応じて変化する測定信号を出力する変換手段、
    前記測定信号を受け、外部からトリガ信号を受けた時点における前記測定信号の値を参照値として保持する保持手段、
    各時点において前記測定信号の値と前記参照値とを比較し、両値の差が所定の単位変化量より大きく且つ前者の値が後者の値より大きいときには正のインクリメント信号を、また両値の差が前記単位変化量より大きく且つ前者の値が後者の値よりも小さいときには負のインクリメント信号を発生させるとともに、前記トリガ信号を前記保持手段へ送るインクリメント信号発生手段、
    前記測定信号の既知の値である基準値を示す基準信号を発生させる基準信号発生手段、
    前記測定信号及び基準信号を受けて該測定信号の値前記基準値を比較し、前記測定信号の値が前記基準値を含む所定範囲内に存在するか否かを示す信号である原点信号を発生させる原点信号発生手段、及び
    前記正又は負のインクリメント信号を受けたときに該信号の符号に応じて異なるパターンで前記伝送物理量を変化させることにより前記伝送路へ正又は負の差分検出信号を送出すると共に、前記原点信号を受けたときに前記正及び負の差分検出信号のいずれとも異なるパターンの基準値検出信号を送出する信号送出手段、
    を備えることを特徴とする信号伝送装置。
  2. 上記伝送物理量は所定の直流ベース電流を含む電流強度であり、上記差分検出信号は前記直流ベース電流に重畳される2つのパルス電流であって、所定の特性値により識別可能な2つのパルス電流の形で生成されることを特徴とする請求項1に記載の信号伝送装置。
  3. 最後の差分検出信号の送出から所定時間内に次の差分検出信号が送出されないときに報知信号を上記信号送出手段へ送る計時手段を備え、
    上記信号送出手段は、前記報知信号を受けたときに上記正及び負の差分検出信号とは異なるパターンのダミー検出信号を上記伝送路へ送出することを特徴とする請求項1又は2に記載の信号伝送装置。
  4. 上記正の差分検出信号、負の差分検出信号、基準値検出信号及びダミー検出信号以外で表される付帯情報を示すデジタル信号を生成する付帯情報信号生成手段を備え、
    上記信号送出手段は、受け取った信号が上記正のインクリメント信号、負のインクリメント信号、原点信号及び報知信号のいずれであるか、及び、前記付帯情報信号生成手段により生成されたデジタル信号の値に応じて異なるパターンで上記伝送物理量を変化させることを特徴とする請求項3に記載の信号伝送装置。
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