以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の第1形態)
図1は本発明の実施の第1形態に係るビデオカメラの内部構成を示すブロック図、図2は図1のビデオカメラの外観を示す斜視図、図3は図2のビデオカメラに設けられているモードダイアルを示す正面図、図4は図1のビデオカメラの液晶パネルに表示されるインデック画面の一例を示す図である。
ビデオカメラは、図2に示すように、ハードディスク、光磁気ディスクなどのランダムアクセス可能な記録媒体(図示せず)を収納するビデオカメラ本体201を備え、この記録媒体に、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)方式などの圧縮処理を施したMPEGデータを記録し、またこのMPEGデータの再生を行う。本実施の形態では、後述するように、上記記録媒体として光磁気ディスクを用いている。ビデオカメラ本体201には、被写体を捕えるためのレンズ部202、撮影時の音声を集音するためのマイクロフォン203、カメラ撮影時に被写体を捕らえ、また確認するためのEVF204、撮影の開始または終了を指示するための操作スイッチであるトリガースイッチ205、モードダイアル206、再生系やメニュー操作などのためのキーを含む操作スイッチ群207、液晶パネル208、スピーカ209、カメラ本体201と着脱可能なバッテリー210、およびヘッドホン端子などの外部出力端子213が設けられている。
EVF204は、後述する制御によりオフにすることが可能である電子式ビューファインダーである。
モードダイアル206は、図3に示すように、回転式の操作スイッチであり、モードダイアル206には、例えばモードを再生モードに設定するための「再生」、カメラモードに設定するための「カメラ」、オフにするための「OFF」の各操作位置が表記されている。モード設定時には、ユーザがモードダイアル206を回転することによって、モードダイアル206のいずれかの操作位置を、カメラ本体212に設けられているバー212の位置に合わせる。これにより、バー212の位置に合わせた操作位置に対応するモードが起動される。ここで、再生モードは、記録媒体に記録された画像を再生する機能の他に、編集や削除するような機能を含む。カメラモードは、撮影することを主目的としたモードである。オフモードは、ビデオカメラの主電源をオフするためのモードである。
液晶パネル208は、カメラ本体201に開閉可能に取り付けられており、カメラ撮影時にはEVF204と同様に被写体像を確認可能なように表示し、再生時には再生画像の表示することを主にしている。また、液晶パネル208は、EVF204と同様に、後述の制御によりオフにすることが可能である。また、液晶パネル208はカメラ本体201から開いている状態で、さらに上下方向に回転可能に構成されている。液晶パネル208が閉じられると、この状態はパネル開閉検出スイッチ211により電気的に検出される。例えば液晶パネル208には、閉じた状態でパネル開閉検出スイッチ211を押す突起(図示せず)が設けられ、液晶パネル208が閉じられた状態になると、上記突起がパネル開閉検出スイッチ211を押し、液晶パネル208が開放されると、上記突起によるパネル開閉検出スイッチ211の押下が開放される。これにより、液晶パネル208の開閉状態が制御系により認識可能になる。
操作スイッチ群207は、液晶パネル208が閉じられた状態では、操作不能な位置に配置されている。この操作スイッチ群207に含まれるスイッチについては、後述する。
次に、本ビデオカメラの内部構成について図1を参照しながら説明する。
ビデオカメラは、図1に示すように、記録系および再生系を含むシステム全体の制御を行うマイクロコンピュータ107を備え、マイクロコンピュータ107は、制御プログラムが格納されているROM、RAM、およびCPUから構成される。
記録系は、レンズ部202に含むレンズユニット101と、マイク203を含むマイクユニット104とを有する。レンズユニット101は、例えば、集光のための固定レンズ群、変倍レンズ群、絞り、変倍レンズ群の動きで移動した結像位置を補正する機能と焦点調節を行う機能とを兼ね備えた補正レンズ群から構成される。これらのレンズ群により構成されるレンズユニット101によって、最終的に被写体像がCCD(charge coupled device)102の結像面上に結像される。CCD102は、撮像面に結像された光像を電荷に変換して画像信号を生成する。CCD102からの画像信号は、カメラ信号処理部103に入力され、カメラ信号処理部103は、入力された画像信号に所定の処理を施してデジタル画像データを出力する。
マイクユニット104は、上記マイク203に集音された音声信号に対する増幅器、帯域制限フィルタ、AD変換器などを含み、デジタル音声データを出力する。マイクユニット104からのデジタル音声データは、カメラ信号処理部103からのデジタル画像データとともに圧縮処理部105に入力される。
圧縮処理部105は、デジタル画像データとデジタル音声データに対して、MPEG方式の圧縮処理をリアルタイムに行い、MPEGデータを出力する。この圧縮処理部105から出力されたMPEGデータは、ディスク制御部106により、ランダムアクセス可能な光磁気ディスクであるディスク108に書き込まれる。ディスク制御部106は、ディスク108へのデータの書込み、また読出しの制御を行う。
再生系は、伸張処理部109を有し、伸長処理部109は、ディスク制御部106を介してディスク108から読み出されたMPEGデータを伸長してビデオデータに変換する。この伸長されたビデオデータの内、画像データは画像入力選択スイッチ111に、音声データは、スピーカユニット114に入力される。
画像入力選択スイッチ111は、マイクロコンピュータ107の制御に従いカメラ信号処理部103からのデジタル画像データ、伸張処理部109からの画像データ(再生画像データ)の内の一方または両方(一方及び他方)を選択して出力する。すなわち、画像入力選択スイッチ111には、2チャネルが設けられており、それぞれのチャネルを独立に制御することが可能である。これにより、カメラ信号処理部103からのデジタル画像データをEVF204、液晶パネル208にそれぞれ同時に表示し、また、カメラ信号処理部103からのデジタル画像データをEVF204に、伸張処理部109からの画像データ(再生画像データ)を液晶パネル208にそれぞれ同時に表示することが可能である。
EVF204、液晶パネル208は、それぞれ電源が独立しており、マイクロコンピュータ107の制御によりシステムとは独立にオン、オフすることができる。また、液晶パネル208の開閉状態は、マイクロコンピュータ107によりパネル開閉検出スイッチ211からの検出信号に基づき認識される。
スピーカユニット114は、スピーカ209および外部出力端子213を含み、MPEGデータの再生時に、伸張処理部109からの音声データを入力し、スピーカ209を駆動して音声を出力するとともに、外部出力端213に音声信号を出力する(音声出力手段)。また、スピーカユニット114は、マイクロコンピュータ107の制御によりボリュームを可変する機能を有する。
マイクロコンピュータ107には、操作スイッチ群207の各スイッチからの信号、トリガースイッチ205、モードダイアル206からの信号が入力され、マイクロコンピュータ107は、各信号に基づき全体の制御および個別処理を行う。操作スイッチ群207には、メニュー上などで選択した項目を決定したり動作させたりするためのセットキー115aと、メニュー上などで複数の項目から一つを選択するときに用いるプラスキー115b、マイナスキー115cと、液晶パネル208にインデックス画面を表示するためのインデックスキー115dと、カメラモード実行中においてディスク108に記録されているMPEGデータの再生を指示するためのカメラモード時再生キー105eとが少なくとも含まれる。
モードダイアル206は、上述したように、再生モード、カメラモード、オフを選択するためのスイッチであり、トリガースイッチ205は、カメラモードにおいて押される都度、記録開始、記録終了のイベントを発生させ、また、再生モードにおいて押される都度、記録開始、記録終了のイベントを発生させるためのスイッチである。
上記インデックスキー115dを押したときには、図4に示すように、液晶パネル208にインデックス画面301が表示される。このインデックス画面301には、代表されるサムネイル画像を含む複数のビデオクリップ303〜308が表示される。ここで、ビデオクリップとは、撮影時にトリガースイッチ205の押下により記録が開始されてから、再びトリガースイッチ205が押下されて記録が終了するまでのMPEGデータ群を指し、ディスク108にはこのビデオクリップが基本単位として記録される。各ビデオクリップ303〜308におけるサムネイル画像とは、そのビデオクリップの代表画像であり、例えば記録開始時の最初の画像を適当なサイズに縮小したものである。本図においては、各ビデオクリップ303〜308におけるサムネイル画像として、簡略化のために「13」〜「18」とそれぞれ記述している。
インデックス画面301においては、プラスキー115b、マイナスキー115cにより操作可能なカーソル309が表示され、カーソル309を移動させることによって各ビデオクリップ303〜308の中から所望のビデオクリップを選択することが可能である。本例では、カーソル309によりビデオクリップ305を選択している状態を示している。
また、選択されているビデオクリップ305に関する情報として、ビデオクリップ情報302が表示される。このビデオクリップ情報302においては、その上段に、ディスク108内に記憶されている全てのビデオクリップの中でビデオクリップ305が所定のソートにより何番目に見出されたかを示している。本例では、ビデオクリップ305がディスク108内の30個のビデオクリップの中で15番目にあることを示している。ここで、所定のソートとは、記録順、名称順などによるソートである。
ビデオクリップ情報302の下段には、ビデオクリップ305の名称または名称の一部「ABCD0015」が示される。但し、この名称とは、日本電子工業振興協会が制定しているカメラファイルシステム規格(Design rule for Camera File system)のように所定ルールに基づき与えられ、ディスク108内に記録されているビデオクリップの中から一義的に特定できるものである。また、スライダー310、ポインタ311が表示され、これらにより現在表示されているビデオクリップ群が全体のどの辺りに位置するかをイメージ的に表している。
また、実際にはバッテリーの残量、ディスクの有無などの各種情報も表示されている。このようなインデックス画面上でカーソル309によりビデオクリップ305が選択されている状態において、カーソル309は、プラスキー115bを押す毎にビデオクリップ306,307の方向に、マイナスキー115cを押す毎にビデオクリップ304,303の方向に移動し、これに連動してビデオクリップ情報302、ポインタ311の位置が変化する。また、ビデオクリップ303よりも前のビデオクリップ、またはビデオクリップ308の次のビデオクリップを選択するように、カーソル309を移動させると、画面がスクロールする。さらに、セットキー115aを押すと、そのときにカーソル309が指示(再生開始の指示)しているビデオクリップの再生が開始され、この指示されたビデオクリップの画像が表示される。そして、再生が終了すると、再生画面はインデックス画面301に戻る。さらに、このインデックス画面301から抜けるには、もう一度インデックスキー115dを押せばよい。
このインデックス画面301から、ビデオクリップを選択して再生させる一連の動作を、カメラモードでも可能であり、記録中においても撮影を中断することなく実行させることができる。
但し、本実施の形態のビデオカメラでは、操作スイッチ群207を、液晶パネル208が閉じられた状態で操作不能な位置に配置しているから、記録再生同時実行が可能となるのは、液晶パネル208が開かれているときである。
次に、本実施の形態におけるカメラモード時の動作について図5および図6を参照しながら説明する。図5および図6は図1のビデオカメラにおけるカメラモード時の手順を示すフローチャートである。これらの図に示す手順は、マイクロコンピュータ107により実行される。
本実施の形態は、撮影画像の記録中に、ディスク108の任意位置に記録されているMPEGデータを再生することが可能であり、この記録中に再生を行うときには、EVF204に記録される画像を、液晶パネル208に再生される画像(MPEGデータ)をそれぞれ表示するように制御する。また、本実施の形態においては、撮影画像の記録中に、ディスク108内の画像の再生を行うことを可能にするためには、液晶パネル208が開かれていることが必要である。これは、操作スイッチ群207を、液晶パネル208が閉じられた状態で操作不能な位置に配置しているためのである。よって、液晶パネル208は開かれているものとして説明する。
ユーザが記録を行う際には、まずモードダイアル206によりカメラモードが選択されるとともに、液晶パネル208が開かれる。マイクロコンピュータ107は、パネル開閉検出スイッチ211からの検出信号に基づき液晶パネル208が開かれたことを認識し、EVF204の電源をオフにするとともに液晶パネル208の電源をオンにする。また、画像入力選択スイッチ111は、マイクロコンピュータ107の制御により、2チャネルともカメラ画像信号を選択する。ここまでは、従来のビデオカメラと同様である。
このような状態がセットされると、図5に示すように、まずステップS101においてトリガースイッチ205の押下を監視し、トリガースイッチ205が押下されると、記録開始が指示されたと判断してステップS102で、記録を開始する。そして、ステップS103において、カメラモード時再生キー115eの押下の有無を判定する。このカメラモード時再生キー115eは、記録中において、例えば撮影視野内を不明な物体などが横切った場合にこの不明な物体を確認する際に押されるものである。
上記カメラモード時再生キー115eが押されると、ステップS104に進み、画像入力選択スイッチ111により、カメラ信号処理部103からのデジタル画像データ(撮影画像)をEVF204に、伸張処理部109からの画像データ(再生画像)を液晶パネル208にそれぞれ表示するように表示切換を行い、続くステップS105で、EVF204の電源をオンする。そして、ステップS106において、再生音が記録されないように、スピーカユニット114のスピーカ209をオフする。なお、スピーカ209はオフされるが、スピーカユニット114に含まれる外部出力端子213は、再生音を出力可能な状態に保持され、この外部出力端子213にヘッドホンなどを接続すれば、ユーザは再生音を聴くことができる。
次いで、ステップS107に進み、ディスク108に今回記録において所定時間前に記録されたMPEGデータからの再生を開始する。ここで、上記所定時間とは、予め設定されている時間であり、例えば10秒である。この再生は、所定時間分(例えば10秒間)行われ、この再生画像は、液晶パネル208に表示され、再生音は上述したように外部出力端子213に出力される。また、撮影画像はEVF204に表示される。これにより、撮影を続行しながら所定時間前に記録された画像を観ることができる。そして、ステップS108において、再生の終了を待ち、再生が終了すると、ステップS109に進む。
ステップS109では、画像入力選択スイッチ111により、カメラ信号処理部103からのデジタル画像データ(撮影画像)を液晶パネル208に表示するように表示切換を行い、続くステップS110で、EVF204の電源をオフする。そして、ステップS111において、トリガースイッチ205が押下されたか否かを判定する。ここで、トリガースイッチ205が押下されていないときには、上記ステップS103に戻り、記録を続行しながら次の再生(カメラモード時再生キー115eまたはインデックスキー115dの押下)に備える。これに対し、トリガースイッチ205が押下されると、記録終了が指示されたと判断してステップS112において記録終了処理を行い、上記ステップS101に戻り、次の記録に備える。
上記ステップS103においてカメラモード時再生キー115eが押下されていないと判定されると、図6に示すステップS113に進み、インデックスキー115dの押下の有無を判定する。ここで、インデックスキー115dが押されると、ステップS114に進み、画像入力選択スイッチ111により、カメラ信号処理部103からのデジタル画像データ(撮影画像)をEVF204に、伸張処理部109からの画像データ(再生画像)を液晶パネル208にそれぞれ表示するように表示切換を行い、続くステップS115で、EVF204の電源をオンする。そして、ステップS116において、再生時の音声が記録されないように、スピーカユニット114のスピーカ209をオフする。
次いで、ステップS117に進み、液晶パネル208にインデックス画面を表示し、続くステップS118で、インデックス画面上でのディスク108内の再生するビデオクリップの選択を待ち、ビデオクリップが選択されると、ステップS119に進む。ステップS119では、記録と並行して選択されたビデオクリップの再生を開始し、続くステップS120で、選択されたビデオクリップの再生終了を待つ。これにより、液晶パネル208にインデックス画面上から選択されたビデオクリップの再生画像を観ながら記録を行うことができる。そして、再生が終了すると、上記ステップS109(図5に示す)に戻る。
上記ステップS113においてインデックスキー115dが押下されていないと判定されると、上記ステップS111(図5に示す)に戻る。
このように、本実施の形態では、例えば三脚にビデオカメラを固定して所望の被写体を撮影している最中に、撮影視野内を不明な物体などが横切った場合に、カメラモード時再生キー115eを押下することにより、記録を中断することなくこの不明な物体が映し出されている場面を再生することができ、この不明物体を容易に確認することができる。また、例えば三脚にビデオカメラを固定して所望の被写体を撮影している最中に、以前に撮影した同様の場面のビデオクリップを再生することができるので、この再生画像と撮影画像とを適宜比較しながら撮影を行うことができる。
本実施の形態において、EVF204及び液晶パネル208は、第1の表示手段及び第2の表示手段にそれぞれ対応する。以下の実施の形態において同様である。
(実施の第2形態)
次に、本発明の実施の第2形態について図7ないし図9を参照しながら説明する。図7は本発明の実施の第2形態に係るビデオカメラの構成を示すブロック図、図8は図7のビデオカメラのカメラモードにおける再生要求発生時の表示制御の状態遷移図、図9は図7のビデオカメラにおけるカメラモード時の手順を示すフローチャートである。図中、図1のブロックまたは構成部材と同一のブロックまたは構成部材には、同一の符号を付し、その説明は省力または簡略化する。
本実施の形態においては、図7に示すように、赤外線を媒体としてビデオカメラを遠隔操作するための赤外リモコン520と、赤外リモコン520からの信号を受信し、対応する制御コードを発生する赤外リモコン受信部521とが設けられ、赤外リモコン受信部521により発生された制御コードは、マイクロコンピュータ107に入力される。
赤外リモコン520には、モードダイアル206以外のビデオカメラ本体に設けられている操作キーに対応した全てのキーが、少なくとも設けられている。よって、上述の実施の第1形態とは異なり、液晶パネル208が閉じられた状態での記録中に、赤外リモコン520のカメラモード時再生キー115eまたはインデックスキー115dに対応するキーの操作により、記録と並行した再生の要求を発生することが可能である。そのために、本実施の形態では、液晶パネル208が閉じられた状態での記録中においては、赤外リモコン520のカメラモード時再生キー115eまたはインデックスキー115dに対応するキーの操作の受付を禁止するように設定する。
具体的には、カメラモードにおいては、図8に示すように、撮影を行っていない状態すなわち撮影待機中状態801と、撮影画像を記録している状態すなわち撮影中状態804とが存在する。そして、撮影待機中状態801から撮影中状態804へは撮影開始をトリガーに、その逆は撮影終了をトリガーに遷移する。撮影待機中状態801においては、液晶パネル208が開かれている状態802、液晶パネル208が閉じられている状態803があり、また同様に、撮影中状態804においても、液晶パネル208が開かれている状態805、液晶パネル208が閉じられている状態806がある。
ここで、撮影待機中状態801においては、液晶パネル208が開いているときには、撮影画像を液晶パネル208に、液晶パネル208が閉じているときには、撮影画像をEVF204に表示する。なお、本実施の形態では、この撮影待機中状態801において、ディスク108内のMPEGデータの再生を行うことを考慮しておらず、この撮影待機中状態801における、カメラモード時再生キー115eまたはインデックスキー115dの操作、またはそれぞれに対応する赤外リモコン520のキーの操作は無効となるように設定されている。
撮影中状態804においては、液晶パネル208が閉じられているときには、記録と並行した再生を禁止するために、赤外リモコン520のカメラモード時再生キー115eまたはインデックスキー115dに対応するキーの操作の受付を禁止する。この状態において、撮影画像はEVF204に表示される。また、EVF204に、赤外リモコン520のカメラモード時再生キー115eまたはインデックスキー115dに対応するキーの操作の受付禁止の旨を示すメッセージを表示する。
これに対し、撮影中状態804において液晶パネル208が開かれているときには、赤外リモコン520のカメラモード時再生キー115eまたはインデックスキー115dに対応するキーの操作の受付を許可し、記録と並行した再生を行うことができる。この状態においては、上述に実施の第1形態と同じように、記録中は撮影画像を液晶パネル208に表示し、記録と並行して再生を行うときには、撮影画像をEVF204に、再生画像を液晶パネル208に表示する。
次に、本実施の形態におけるカメラモードの動作について図9を参照しながら説明する。
カメラモードが設定されると、図9に示すように、まずステップS201においてトリガースイッチ205の押下を監視し、トリガースイッチ205が押下されると、記録開始が指示されたと判断してステップS202に進み、記録を開始する。そして、ステップS203において、パネル開閉検出スイッチ211からの検出信号に基づき液晶パネル208が開かれているか否かを判定する。ここで、液晶パネル208が開かれていないときには、ステップS204に進み、赤外リモコン520のスイッチ520d,520eの操作の受付を禁止する。ここで、スイッチ520dは、図示されていないが、説明上、赤外リモコン520上のインデックスキー115dに対応するキーとする。また同様に、スイッチ520eは、図示されていないが、説明上、赤外リモコン520上のカメラモード時再生キー115eとする。この赤外リモコン520のスイッチ520d,520eの操作の受付禁止により、液晶パネル208が閉じられているときにおける記録と並行した再生が禁止される。
次いで、ステップS205に進み、記録終了を指示するためのトリガースイッチ205の押下を待ち、トリガースイッチ205が押下されると、記録終了処理を行い、そして、上記ステップS201に戻り、次の記録開始に備える。
これに対し、上記ステップS203において液晶パネル208が開かれていると判定されると、EVF204の電源をオフにするとともに液晶パネル208の電源をオンにし、画像入力選択スイッチ111により、2チャネルともカメラ画像信号を選択し、そして以降は、上述の実施の第1形態の図5のフローチャートに示すS103からの手順と同様の手順を実行することになるので、この以降の手順についての説明はここでは省略する。なお、この以降の手順において、インデックスキー115d、カメラモード時再生キー115e、または赤外リモコン520のスイッチ520d,520e(赤外リモコン520のインデックスキー115dまたはカメラモード時再生キー115eに対応するキー)の操作により、記録と並行して再生を行うことができる。
(実施の第3形態)
次に、本発明の実施の第3形態について図10を参照しながら説明する。図10は本発明の実施の第3形態に係るビデオカメラの再生モード時の手順を示すフローチャートである。本実施の形態は、上述の実施の第1形態と同じ構成を有し、その説明は省略する。
本実施の形態は、ディスク108内のMPEGデータの再生中に、この再生と並行して記録を行うことが可能であり、この再生と並行して記録を行う際には、EVF204に撮影画像を、液晶パネル208に再生画像を表示するように表示切換を行うとともに、スピーカをオフする。
ユーザが再生を行う際には、まずモードダイアル206により再生モードが選択されるとともに、液晶パネル208が開かれる。マイクロコンピュータ107は、パネル開閉検出スイッチ211からの検出信号に基づき液晶パネル208が開かれたことを認識し、EVF204の電源をオフにするとともに液晶パネル208の電源をオンにする。また、画像入力選択スイッチ111は、マイクロコンピュータ107の制御により、再生画像を液晶パネル208に表示するための1つのチャネルを選択する。
このような状態がセットされると、図10に示すように、まずステップS301においてインデックスキー115dの押下を監視し、インデックスキー115dが押されると、ステップS302に進み、液晶パネル208にインデックス画面を表示し、続くステップS303で、インデックス画面上でのディスク108内の再生するビデオクリップの選択を待ち、ビデオクリップが選択されると、ステップS304に進む。ステップS304では、選択されたビデオクリップの再生を開始する。この再生画像は、液晶パネル208に表示される。
次いで、ステップS305に進み、トリガースイッチ205が押下されたか否かを判定する。ここで、トリガースイッチ205が押下されると、記録開始が指示されたと判断してステップS306に進み、画像入力選択スイッチ111により、再生画像を液晶パネル208に表示する状態を保持しながらカメラ信号処理部103からのデジタル画像データ(撮影画像)をEVF204に表示するように表示切換を行い、続くステップS307で、EVF204の電源をオンする。そして、ステップS308において、再生時の音声が記録されないように、スピーカユニット114のスピーカ209をオフする。なお、スピーカユニット114の外部出力端子213には、再生音が出力されている。
次いで、ステップS309に進み、選択されたビデオクリップの再生と並行して記録を開始する。この状態においては、撮影画像がEVF204に、再生画像が液晶パネル208に表示される。これにより再生画像を観ながら撮影画像の記録を行うことができる。そして、ステップS310において、記録が終了したか否かを判定する。この判定は、トリガースイッチ205の押下の有無に応じて行われる。記録が終了すると、ステップS311に進み、画像入力選択スイッチ111により、再生画像を液晶パネル208に表示する状態を保持しながらカメラ信号処理部103からのデジタル画像データ(撮影画像)のEVF204へのチャネルを切断し、続くステップS312で、EVF204の電源をオフする。
そして、ステップS313において、記録が終了しており再生音が記録されることがないので、スピーカユニット114のスピーカ209をオンにする。
次いで、ステップS314に進み、選択されたビデオクリップの再生が終了したか否かを判定し、この再生が終了していないときには、上記ステップS305に戻り、次の記録に備える。これに対し、再生が終了すると、上記ステップS301に戻り、次の再生に備える。
上記ステップS310において記録が終了していないと判定されると、ステップS315に進み、再生が終了したか否かを判定し、再生が終了していないときには、上記ステップS310に戻る。これに対し、ビデオクリップの再生が終了すると、ステップS316に進み、記録の終了を待ち、記録が終了すると、上記ステップS311に進み、カメラ信号処理部103からのデジタル画像データ(撮影画像)のEVF204へのチャネル切断、EVF204の電源オフ、スピーカユニット114のスピーカ209のオンを行う。
上記ステップS305においてトリガースイッチ205が押下されていないと判定されると、上記ステップS314に進む。
このように、本実施の形態では、例えばディスク108に記録されたビデオクリップを再生して内容を確認している最中に、所望の被写体が出現した場合に、再生を中断することなく即座に所望の被写体に対する撮影画像を確認しながら記録することができる。
なお、本発明は、上述の実施形態の機能(図5、図6、図9および図10に示すフローチャートを含む)を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を装置に供給し、装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることはいうまでもない。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,DVD−ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。