JP4674031B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解質二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
リチウムイオン電池などの非水電解質二次電池は、一般にその発電要素が正極板と負極板とをセパレータを介して積層されており、その発電要素は粘着テープなどで結束されて非水電解液とともに電池ケースに封入されている。そして、過充電や短絡などの場合に電池内部の温度が上昇して、内部の非水電解液が噴出するなどの危険な状態に陥ることを防止するために、そのセパレータにはシャットダウン機能が備えられている。このシャットダウン機能を備えたセパレータは、熱可塑性樹脂膜に微細孔を多数設けたものなどであり、所定の温度でその微細孔が閉塞することによって、セパレータを通過するイオンを遮断し、もって非水電解質二次電池の電流を遮断するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、発電要素を結束する粘着テープなどは、電極板及びセパレータがバラバラになることを防止するためのものであり、隣り合う電極板の間隔が広がらないように圧縮するものではない。従って過充電の際などには、充電の進行とともに発電要素内部でガスが発生すると、電極板の間隔が部分的に広がって気泡がたまることがある。この場合、気泡がたまっている部分には電流が流れないから、気泡のたまっていない部分に充電電流が集中し、部分的な温度上昇が大きくなる。このように、温度上昇が大きい場合には、セパレータがシャットダウンした後も温度上昇を続けて溶融し、正極板と負極板とが短絡して、さらなる発熱が発生する熱逸走に至る場合があった。
【0004】
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、熱逸走を防止して、安全性に優れた非水電解質二次電池を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、熱可塑性樹脂のセパレータを介して正極板と負極板とを積層して構成された発電要素と、非水電解質とを電池ケースに収容してなる非水電解質二次電池において、前記発電要素は、この発電要素の昇温時に熱を受けて収縮する熱収縮性樹脂フィルムからなる熱収縮チューブ内に収めた状態で前記電池ケース内に収容され、前記発電要素の昇温時に熱を受けて前記熱収縮チューブが収縮することで、前記発電要素がその積層方向に沿って圧縮され、前記熱収縮チューブが収縮を開始する温度は、前記非水電解質が分解しガスが発生する温度近傍であることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記発電要素が前記セパレータを介して前記正極板と前記負極板とを巻回して構成されるとともに、前記発電要素の巻回面と平行な方向へ沿って前記発電要素が前記熱収縮チューブに収容されている非水電解質二次電池において、前記熱収縮チューブには貫通孔が設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記電池ケースは可撓性を有する樹脂フィルムから構成されているところに特徴を有する。
【0009】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、熱収縮性樹脂フィルムからなる熱収縮チューブが熱を受けて収縮し、正極板と負極板とを備えた発電要素をその積層方向に圧縮するようになっている。従って、温度が上昇した場合には発電要素をその積層方向に圧縮することによって、発電要素を構成する正極板と負極板との間にガスが気泡となってたまることを防止できる。これにより、正極板と負極板との間の気泡による電流集中が防止され、部分的な温度上昇を引き起こすことがないから、電池の安全性を向上できる。
【0010】
さらに、請求項の発明では、熱収縮性樹脂フィルムからなる熱収縮チューブの内部に発電要素を収容するから、安価な素材と、簡易な構成で本発明に係る非水電解質二次電池を製造することができる。また、熱収縮チューブは筒状であるから、発電要素をその全周にわたって圧縮することができ、発電要素の全周にわたって電極板の間に気泡がたまることを防止できる。
【0011】
<請求項の発明>
特に、請求項の発明によれば、熱収縮チューブに貫通孔が設けられている。これにより、発電要素が巻回されて構成され、その巻回面と平行な方向に沿って熱収縮チューブに収められることによって、発電要素の巻回面が熱収縮チューブにより覆われる非水電解質二次電池であっても、貫通孔を通して電解液を発電要素に容易に浸透させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
図1は、請求項の本発明を具体化した第1実施形態にかかるラミネート型非水電解質二次電池1(以下、ラミネート型電池1と略す)の分解斜視図である。このラミネート型電池1は、長円渦状の発電要素2を非水電解質たる電解液(図示しない)とともに電池ケースたる金属ラミネート樹脂フィルムケース6に収納することにより構成されている。
【0014】
発電要素2は図示しない正極板、セパレータ、負極板、セパレータがこの順に巻回され、テープ10で巻き止めされて構成されている。正極板、負極板ともに金属製の集電体に合剤層が形成されてなり、正極板の巻きはじめ端部の集電体が露出されて正極端子7が溶接され、負極板の巻きはじめ端部の集電体が露出されて負極端子8が溶接されている。テープ10はポリプロピレン等の樹脂フィルムの片面に接着剤を塗布したものであり、金属ラミネート樹脂フィルムケース6は、アルミニウムなどの金属箔にポリプロピレン等の可撓性を有する樹脂フィルムをラミネートしたものをヒートシールして袋状に形成されている。
【0015】
さらに、発電要素2は熱応動体である熱収縮チューブ11に収められて、その外周面を熱収縮チューブ11で覆われている。熱収縮チューブ11は熱を受けて収縮し発電要素2をその外周面から巻回軸中心に向かって、すなわち発電要素2の積層方向へ沿って圧縮するようになっている。
【0016】
そして、発電要素2は熱収縮チューブ11に収容された状態で金属ラミネート樹脂フィルムケース6にその開口面と発電要素2の巻回軸中心が概ね垂直になるようにして収容され、金属ラミネート樹脂フィルムケース6の開口部が溶着されて正極及び負極端子7、8が固定され、ラミネート型電池1が密封されている。
【0017】
ここで、セパレータは、熱可塑性樹脂の微多孔膜であり、シャットダウン温度で微多孔が閉塞するようになっている。セパレータとして用いられる熱可塑性樹脂はポリエチレン、ポリプロピレンなどが使用でき、そのシャットダウン温度及び電解液に対する安定性から、ポリエチレンが好適に用いられる。
【0018】
熱収縮チューブ11は熱収縮性樹脂フィルムからなり、熱収縮性樹脂フィルムは熱可塑性樹脂、例えばエチレンやプロピレンなどを重合したポリオレフィン系樹脂、エチレンとアクリル酸又はメタクリル酸等を共重合し金属イオンなどで架橋したアイオノマー樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、また、テトラフルオロエチレンやフッ化ビニリデンなどのフッ素樹脂などを、単独で、また混合して用いて形成することができる。
【0019】
熱収縮チューブ11は、上記の熱可塑性樹脂をチューブ状に形成した後、電子線などで架橋させ、チューブ径などを押し広げることにより形成することができる。ガスが発生する温度は、セパレータの種類や充電電流などの条件によってある程度の幅を有するが、少なくともセパレータのシャットダウン温度より低い温度であると考えられるから、熱収縮チューブ11が熱によって収縮を開始する温度は、熱逸走を防止するためには、電解液が分解しガスが発生する温度以下もしくは近傍が望ましく、少なくともセパレータのシャットダウン温度以下であることが必要であると考えられる。これにより、セパレータのシャットダウンがはじまる以前に確実に熱収縮チューブ11が収縮して発電要素2を圧縮でき、発電要素2内に気泡がたまることを防止して、かつ、発熱体である極板とセパレータを密着させることによりセパレータの均一なシャットダウンを促進することにより熱逸走に至ることを防止できる。熱収縮チューブ11はその熱収縮を開始する温度と、電解液に対する安定性との点から、ポリオレフィン系樹脂であるエチレンプロピレンゴムが好適に使用される。
【0020】
また、熱収縮チューブ11の周方向における熱収縮率は、40%以上のものが望ましい。熱収縮率が40%未満では、発電要素2を圧縮するための張力が不十分であり、気泡が発電要素2内にたまることを防止できないからである。なお、熱収縮率は加熱前のフィルムの長さをL、加熱後のフィルムの長さをLとしたとき、次式のKで表される。
K[%]=(L−L)/L×100
【0021】
また、熱収縮チューブ11の厚さは、100μm以上500μm以下が望ましい。その厚さが100μm以下の場合には、熱収縮率が低いときと同様に発電要素2を圧縮する力が小さくなるためである。また、厚さが500μm以上の場合は、製造時における熱収縮チューブ11の取り扱いが難しく、また電池の体積エネルギー密度が低下するため好ましくない。
【0022】
また、熱収縮チューブ11のヤング率は、加熱状態(セパレータのシャットダウン温度)において5MPa以上、40MPa以下が望ましい。加熱状態のヤング率が5MPa以下である場合は、熱収縮率が大きい場合でも、熱収縮チューブ11の張力が小さくなるからである。一方、ヤング率が40MPa以上である場合は、熱収縮チューブ11が硬いため発電要素2の圧縮が均一でなくなり、圧力が小さい部分へ気泡がたまるおそれがあるため望ましくない。
【0023】
<第2実施形態>
図2は、請求項の本発明を具体化した第2実施形態にかかる角型非水電解質二次電池21(以下、角型電池21と略す)の分解斜視図である。この角型電池21は、第1実施形態にかかるラミネート型電池1と電池ケース26において異なっている。前記実施形態と同一構成については、構造、作用及び効果についての重複説明を省略する。
【0024】
角型電池21は、長円渦状の発電要素22が電解液とともにアルミニウムなどから形成された直方体容器状の電池ケース26に収容され、同じくアルミニウムなどから形成されたケース蓋29によって電池ケース26をかしめ付けなどによって封口して構成されている。
【0025】
発電要素22はその巻回面の長手方向に沿って、熱応動体たる熱収縮チューブ31に収納されており、熱収縮チューブ31には、貫通孔34が多数設けられている。この貫通孔34を通過して、電解液が発電要素22に浸透するようになっている。
【0026】
正極板23の巻き終り端部は、正極リード27が溶接されており、その正極リード27の一端は、ケース蓋29に設けられた正極端子32に溶接されている。これにより、正極板23が正極端子32に電気的に接続されている。同様にして、負極リード28の一端は、ケース蓋29に溶接されて負極板24がケース蓋29に電気的に接続されている。なお、正極端子32は図示しないガスケットによりケース蓋29から絶縁されている。
【0027】
また、ケース蓋29には安全弁30が設けられており、電池温度が上昇して内圧が上昇した場合、内部の電解液とその分解によって生じたガスを外部に排出するようになっている。また、電池ケース26には注液口33がその側面に設けられており、発電要素2を電池ケース26に収納してケース蓋29を取り付けた後に電解液を電池ケース26内に注液し、その後密封できるようになっている。
【0028】
【実施例】
1.試料電池の作製
<実施例1>
上記第1実施形態にかかるラミネート型電池1を作製した。正極板は、アルミニウム箔からなる集電体の両面にコバルト酸リチウムを正極活物質として周知の方法で正極合剤層を形成し作製した。また、正極板はその一端の正極集電体を露出させ、その正極集電体にアルミニウム片からなる正極端子7を正極板に溶接した。負極板は、銅箔からなる集電体の両面にグラファイトを負極活物質として周知の方法で負極合剤層を形成し作製した。負極板の一端にも正極板と同様にして銅片からなる負極端子8を溶接した。セパレータとして、ポリエチレンを微多孔化処理した微多孔膜を用いた。セパレータのシャットダウン温度は120℃のものを用いた。非水電解質としては、LiPFを1mol/l含む、エチレンカーボネートとジエチルカーボネート=1:1の混合溶液を用いた。
【0029】
熱収縮チューブ11は、エチレンプロピレンゴムにより形成し、熱収縮開始温度がセパレータのシャットダウン温度より低い50℃であり、その温度におけるヤング率が10MPaのものを用いた。熱収縮チューブ11の熱収縮率は周方向において50%、厚さは500μmのものを用いた。
【0030】
ラミネート型電池1の組立は次のようにした。発電要素2を熱収縮チューブ11に収めたのち、発電要素2を金属ラミネート樹脂フィルムケース6に収めた。その後、発電要素を十分に湿潤させ、余剰にならない量の電解質を注液した。電解液を注入したラミネート型電池1を400mA定電流で30分間予備充電を行った後、密封溶着を行って公称容量1000mAhのラミネート型電池1を作製した。
【0031】
<比較例1>
発電要素2を覆う熱収縮チューブ11を設けない他は、上記実施例1と同様にしてラミネート型電池1を作製した。
【0032】
<実施例2>
実施例2では、図2に示す第2実施形態における角型電池21を作製した。正極板23、負極板24及びセパレータ25は実施例1と同様に作製した。
【0033】
熱収縮チューブ31は、実施例1と同じエチレンプロピレンゴム製のものを用いた。また、熱収縮チューブ31には直径3mmの円形の貫通孔34を設けた。この貫通孔34すべての面積の和が熱収縮チューブ31全体の面積に対する割合を30%とした。
【0034】
そして、発電要素22を熱収縮チューブ31に収めた後、電池ケース26に収容し、実施例1と同様にして周知の方法で、角型電池21を組み立てた。
【0035】
<比較例2>
発電要素22を覆う熱収縮チューブ31を設けない他は、上記実施例2同様にして角型電池21を作製した。
【0036】
2.試験方法
実施例1及び比較例1のラミネート型電池1を各3個づつ、及び、実施例2及び比較例2の角型電池21を各3個づつ作製し、各電池について25℃の恒温槽中で過充電試験を行った。過充電試験は、1Aの定電流で10Vまで充電を行い、発電要素2内部の温度を測定し、熱逸走の有無を観測した。
【0037】
3.結果及び考察
<ラミネート型電池>
実施例1及び比較例1のラミネート型電池1について過充電試験を行った結果を以下に示す。図3、図4のグラフは、ラミネート型電池1の充電電流量に対する内部温度変化を表したグラフである。図3が熱収縮チューブを設けた実施例1におけるラミネート型電池1の内部温度変化を示し、図4が熱収縮チューブを設けない比較例1におけるラミネート型電池1の内部温度変化を示している。図3、図4共に、一個の電池の測定値を示したものである。また、実施例1及び比較例1のラミネート型電池1のうち熱逸走に至らなかった電池の個数と熱逸走に至った電池の個数を表1に示す。
【0038】
【表1】
Figure 0004674031
【0039】
実施例1、比較例1ともに約4000mAhの充電を行った時点で、端子間電圧が10Vに到達し、発熱した。その際、図1に示すように実施例1の電池内温度の上昇は100℃程度である一方、図2に示すように比較例1の電池内温度は400℃程度まで上昇し、熱逸走に至った。また、実施例1の電池は3つ全てが熱逸走に至らなかったのに対して、比較例1の電池は3つ全てが熱逸走に至った。
【0040】
上記のように、発電要素2を熱収縮チューブ11で収めることにより、熱逸走へ至ることを防止でき、過充電時の電池の安全性を向上できた。これは、過充電の際にガスが発電要素2内で発生しても、そのガスが発電要素2内にたまって気泡となることを防止し、電流集中を防止するとともに発熱体である極板とセパレータを密着させ、セパレータのシャットダウンを迅速かつ均一に起こさたためであると考えられる。
【0041】
また、過充電以外の原因により電池の温度が上昇した場合にも、熱収縮チューブ11は発電要素2を圧縮して、発電要素2の変形を防止できると考えられる。これにより、温度上昇などのために電解液が分解するなどしてガスが発生するような場合でも、変形により正極と負極とが短絡することを防止して、熱逸走に至ることを防止できると考えられる。
【0042】
<角型電池>
実施例2及び比較例2の角型電池21について過充電試験を行った結果を以下に示す。熱収縮チューブ31を設けた実施例2及び熱収縮チューブ31を設けなかった比較例2の角型電池21のうち熱逸走に至らなかった電池の個数と熱逸走に至った電池の個数とを表2に示す。
【0043】
【表2】
Figure 0004674031
【0044】
実施例2における熱収縮チューブ31を設けた角型電池21は全て熱逸走に至らなかったのに対して、比較例2における熱収縮チューブ31を設けない角型電池21は3つの電池のうち、2つの電池が熱逸走に至った。
【0045】
従って、第1実施形態と同様に発電要素2を熱収縮チューブ31に収めることにより、熱逸走へ至ることを防止でき、電池の安全性を向上できた。
【0046】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0048】
)上記第2実施形態では、負極板24に接続された負極リード28をケース蓋29に溶接して、負極板24を外部へ電気的に接続するようになっているが、負極板24接続方法はこれに限られない。例えば、熱収縮チューブ31に設けられた貫通孔34を通じて、負極板24と電池ケース26とを接触させて、負極板24を電気的に外部へ接続することができる。
【0049】
この場合、電池温度が上昇すると熱収縮チューブ31が収縮し、発電要素22が圧縮されて小さくなる。そのため、発電要素22が電池ケース26から離れて、外部回路と発電要素22との接続が遮断される。これにより、非水電解質二次電池の充放電が停止し、電池の安全性の向上を図ることができる。なお、正極板23を外部へ接触により接続することもできる。
【0050】
)上記実施形態では、熱応動体の形状として、チューブ状のものを示したが、熱応動体の形状はこれに限定されない。例えば、発電要素2、22を袋状の熱収縮性樹脂フィルムに収める方法や、発電要素2、22と同じ幅の短冊状の熱収縮性樹脂フィルムを用いて巻く方法、また細いテープ状の熱収縮性樹脂フィルムを螺旋状に発電要素2、22に巻き付けても良い。他に、網状、ひも状のものを用いることもできる。
【0052】
)上記実施形態には、非水電解質として非水溶媒に電解質塩を溶解した非水電解液を用いた例を示したが、非水電解質の形態はこれに限られない。例えば、固体電解質と電解液とを併用し、電極板の間に固体電解質を用い、活物質層に電解液を含浸して用いられる非水電解質二次電池にも本発明を適用できる。その場合、固体電解質をセパレータ25と併用して用いることができる。固体電解質としては、公知の固体電解質を用いることができ、無機固体電解質、高分子固体電解質を用いることができる。特に、有孔性高分子固体電解質を好適に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるラミネート型非水電解質二次電池の分解斜視図
【図2】本発明の第2実施形態にかかる角型非水電解質二次電池の分解斜視図
【図3】過充電試験における実施例1のラミネート型電池の充電電流量に対する電池温度の変化を表す図
【図4】過充電試験における比較例1のラミネート型電池の充電電流量に対する電池温度の変化を表す図
【符号の説明】
2…発電要素
6…金属ラミネート樹脂フィルムケース
11…熱収縮チューブ

Claims (3)

  1. 熱可塑性樹脂のセパレータを介して正極板と負極板とを積層して構成された発電要素と、非水電解質とを電池ケースに収容してなる非水電解質二次電池において、
    前記発電要素は、この発電要素の昇温時に熱を受けて収縮する熱収縮性樹脂フィルムからなる熱収縮チューブ内に収めた状態で前記電池ケース内に収容され、 前記発電要素の昇温時に熱を受けて前記熱収縮チューブが収縮することで、前記発電要素がその積層方向に沿って圧縮され、
    前記熱収縮チューブが収縮を開始する温度は、前記非水電解質が分解しガスが発生する温度近傍であることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記発電要素が前記セパレータを介して前記正極板と前記負極板とを巻回して構成されるとともに、前記発電要素の巻回面と平行な方向へ沿って前記発電要素が前記熱収縮チューブに収容されている非水電解質二次電池において、
    前記熱収縮チューブには貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記電池ケースは可撓性を有する樹脂フィルムから構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非水電解質二次電池。
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