JP4672907B2 - 銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板 - Google Patents

銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、極薄銅箔のハンドリング性を向上させ、銅箔表面にプリプレグシートの樹脂粉等の汚染物が付着しないようにし、さらに異物による傷、打痕防止に有効な銅又は銅合金の支持体付複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリント回路基板に使用される銅張り積層板は、銅箔を紙−フェノール樹脂含浸基材やガラス−エポキシ樹脂含浸基材に積層し、プレス装置を用いて加熱・加圧して形成されたり、銅箔ロールと樹脂基材を連続的にラミネート、加熱して形成されている。さらにこの銅張り積層板は、エッチング等の処理を経て回路網を形成し、さらに半導体装置等の素子を搭載することにより電子機器用のボードが作製されている。
一般に、プレスやラミネート装置を用いて銅箔を加圧する際に、銅箔の光沢面(S面)等に銅箔の切断時に発生した銅の切屑やプリプレグの樹脂粉等の異物が付着していると、前記光沢面が傷付いたり、異物が接着してしまうという問題があった。また、積層後でも装置から銅張り積層板を取り出す時や重ね合わせる時などに、光沢面相互が擦り合わされて傷付く場合もあった。
【0003】
近年、電子機器の小型化の要請から回路幅が著しく小さくなり、それに伴って銅張り積層板に使用される銅箔の厚さも12μm以下になるなど、厚さを減少させた銅箔の需要が大きくなってきている。
ところが、銅箔の厚さが12μm以下に減少するとハンドリング性が極めて悪化する。上記に述べたプレス及びラミネート工程に限らず、通常の切断や梱包さらには運搬中に傷が付いたり、異物が混入したり、しわ、折れ等が発生することが多くなり、特に銅箔の光沢面ではその影響を強く受けやすいという問題がある。
このように傷、しわ、折れ等が発生したものは、特に光沢面側に発生した場合、回路の断線や短絡の原因となり、それはさらにプリント回路基板や電子機器の欠陥につながり大きな問題となってきている。
【0004】
以上のような銅箔表面の傷、しわ、折れ等を防止し、ハンドリング性を向上させようとして、いくつかの提案がなされている。その一例を挙げると、例えばプレス成形時の加熱温度(約170°C)に耐えるポリアミド等の樹脂フイルムを、接着剤を用いて銅箔に接着しようとする提案がある。
しかし、このような樹脂フイルムでは相当厚いフイルムを使用しない限り、銅箔のハンドリング性を向上させるほどの強度を得ることができないために、しわや折れを効果的に防止できず、また樹脂や接着剤の熱による膨張・収縮により変形するおそれがあり、さらにフイルムの接着に使用する接着剤が銅箔に残存して汚染の原因になる場合があり、必ずしも良好な改善策とは言えなかった。
また、樹脂フイルムの代わりにアルミニウム箔を使用し、接着剤を用いて銅箔に接着しようとする提案もなされている。
しかし、使用されるアルミニウム箔は通常圧延で製造されており、その際使用される圧延油が残留し、接着時に銅箔に転写して、プリント基板の作製時に、これが原因でレジストの密着性が劣化するという問題が発生した。
アルミニウム箔を脱脂したり、高温で焼鈍することで圧延油を除去することは可能だが、コストアップとなる問題がある。また、高温で焼鈍するとアルミニウム箔が軟化し強度が低下するため、キヤリアとして使用するためには厚みをかなり厚くする必要があり、コストアップや重量増の問題が発生する。このような圧延油残留問題以外にも、アルミニウム箔には表面のアルミニウム粉がプレス時に銅箔に転写し、回路の断線や短絡の原因となる問題点があった。
さらに、有機系及びニッケルを剥離層とした複合銅箔の提案もある。しかし、この場合は樹脂との積層プレス時に、剥離層が銅又は銅合金の支持体及び極薄銅箔に拡散し、銅又は銅合金の支持体との剥離に問題があるという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しょうとする課題】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、極薄銅箔のハンドリング性を向上させ、銅箔表面にプリプレグシートの樹脂粉等の汚染物が付着しないようにし、異物による傷、打痕防止、さらには切断、梱包、運搬中の傷、しわ、折れ等を効果的に防止できる銅又は銅合金の支持体(キャリア)を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板を得ようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上から、本発明は
1. 銅又は銅合金の支持体と極薄銅箔との間の支持体側に、酸化膜で覆われたニッケル層を有することを特徴とする銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板。
2. 0.05〜5.0μmのニッケル層を有することを特徴とする上記1記載の銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板。
3. ニッケル層の酸化膜の厚さが25〜500Åであることを特徴とする上記1又は2記載の銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板。
4. 銅又は銅合金の支持体の厚さが15〜70μmであることを特徴とする上記1〜3のそれぞれに記載の銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板。
5. 銅又は銅合金の支持体が電解銅箔又は圧延銅箔であることを特徴とする上記1〜4のそれぞれに記載の銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板。
6. 銅又は銅合金の支持体に支持される極薄銅箔の厚さが0.5〜12μmであることを特徴とする上記1〜5のそれぞれに記載の銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板。
7. 極薄銅箔とニッケル層との剥離強度が0.002〜0.5kg/cmであることを特徴とする上記1〜6のそれぞれに記載の銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板。
を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板は、まず銅又は銅合金の支持体の表面に、0.05〜5.0μmのニッケルめっき層を形成する。
このニッケルめっき層を形成する条件の好ましい一例を下記に示す。
ニッケルめっき
ニッケル濃度 :10〜80g/L
電解液温度 :20〜80°C
電流密度 :0.1〜20A/dm
pH :1.0〜5.0
このニッケル層の表面にさらに酸化膜を形成する。この酸化膜の厚さは25〜500Åであることが望ましい。酸化膜は極薄銅箔の剥離性を著しく向上させることができる。このニッケル層の上に酸化膜を形成する手段として陽極酸化があり、この酸化膜形成を形成する条件の好ましい一例を下記に示す。
酸化膜形成
NaOH濃度 :0.5〜20g/L
電解液温度 :20〜50°C
電流密度 :1〜10A/dm
そしてこの酸化膜の上に極薄銅箔を形成する。極薄銅箔の厚さは0.5〜12μmであることが望ましい。極薄銅箔を形成は電気めっきによって形成するが、その銅めっきの好ましい条件の一例を下記に示す。
銅めっき
銅濃度 :30〜120g/L
SO濃度 :20〜120g/L
電解液温度 :20〜80°C
電流密度 :10〜100A/dm
【0008】
これによって、銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔が得られる。さらに、この積層された複合銅箔と樹脂基材をプレス又はラミネートにより積層して、銅張積層板が形成されるが、この銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔はハンドリング性が極めて良好な為、しわ、折れ等の発生を効果的に防止でき、また銅又は銅合金の支持体による覆いにより銅箔の面に直接異物が付着するのを防止できる。
さらに積層後、酸化膜を有するニッケル層の部分から銅又は銅合金の支持体を剥離し、エッチング等の処理により回路網が形成されるが、回路形成の直前まで酸化膜を備えたニッケル層を有する銅又は銅合金の支持体で保護されているため、銅張積層板の異物による傷、打痕防止に有効であり、さらには切断、梱包、運搬中の傷、しわ、折れ等を効果的に防止できる。
【0009】
本発明の銅箔に使用する銅又は銅合金の支持体は電解銅箔又は圧延銅箔を使用することができる。その好適な厚さは15〜70μmである。コスト面からはより薄い電解銅箔又は圧延銅箔を用いるのが望ましいが、あまり薄いと強度的に支持体(キャリア)として使用できないため、ある程度以上の厚みは必要である。
極薄銅箔と表面に酸化膜層を形成したニッケル層との剥離強度が0.002〜0.5kg/cmであり、容易に剥離することができる。なお、この場合の剥離強度は、前記複合銅箔を極薄銅箔側に150°C以上で基材に積層した場合の値を示す。
【0010】
ニッケル層を形成する銅箔面は光沢面(S)面に施すのが良いが、他の面すなわち粗化面(M面)に施しても良い。また、他のめっき等の表面処理を行った銅箔面に施しても良い。
例えば、一般にプリント配線板用銅箔には粗化粒子形成、酸化膜形成、耐熱性膜の形成、防錆処理等が施されるが、本発明にはこれらの処理が適用でき、本発明はこれらの全てを包含するものである。
【0011】
銅箔の積層工程の例を示すと、例えばプレス圧力を10〜30kg/cm程度、プレス温度170°C前後で60〜180分間、加熱及び圧力を加えて積層する。これにより、銅箔とプリプレグシートとの接合が十分に行うことができる。また、銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔はハンドリング性が極めて良好なので、しわ、折れ等が発生することがなくなる。
特に、極薄銅箔の厚さが12μm以下である場合のハンドリング性の向上が著しい。更に、上記プレス工程に限らず、通常の切断や梱包、さらには運搬中に傷がついたり、異物が混入したり、しわ、折れ等が発生することがなくなるという効果がある。
これによって、プリント回路基板の回路の切断や短絡が減少し、さらに電子機器の欠陥を抑制でき、製品の歩留まりが向上する効果がある。
【0012】
上記積層後、極薄銅箔から酸化膜を備えたニッケル層を有する銅又は銅合金の支持体を容易に剥離除去することができる。キャリア用の銅又は銅合金の支持体としての箔又はシート(板)はリサイクルすることができる。
これによって、極薄銅箔のハンドリング性を向上させ、銅箔表面にプリプレグシートの樹脂粉等の汚染物を付着させず、異物による傷、打痕防止、さらには切断、梱包、運搬中の傷、しわ、折れ等を発生させずにプリント回路基板を容易に得ることができる。
【0013】
【実施例及び比較例】
次に、本発明の実施例及び比較例について説明する。なお、本実施例はあくまで一例であり、本発明はこの例に制限されない。すなわち、本発明の技術思想の範囲で、本実施例以外の態様あるいは変形を全て包含するものである。
【0014】
(実施例1)
支持体銅金属層として厚さ35μmの電解銅箔S面に、上記ニッケルめっきの条件で厚さ0.1μmのニッケルめっきを行った。そしてこのニッケルめっきの表面に、上記条件で陽極酸化により45Åの酸化膜を形成した。なお、この陽極酸化の時間は10秒であった。酸化皮膜厚の計測はオージェ電子分光を用いSiO換算で計測した(以下、酸化皮膜厚の計測は同様に行った)。さらに、この支持体銅金属に形成した酸化膜を有するニッケル被膜の上に、前記銅めっきの条件で厚さ5μmの銅を析出させた。
次に、この複合銅箔をプリプレグFR−4に積層し、175°Cで30分、35kg/cmの条件でプレスを行い、銅張り積層板を得た。
このようにして得た本実施例1の銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔のしわ発生の観察及び剥離強度を調べた結果を表1に示す。表1に示す通り、極薄銅箔とニッケル被膜を有する銅又は銅合金の支持体との剥離性は良好であり、しわの発生がなくハンドリング性は良好であった。
【0015】
【表1】
Figure 0004672907
【0016】
(実施例2)
実施例1と同様に、支持体銅金属層として厚さ35μmの電解銅箔S面に、上記ニッケルめっきの条件で厚さ0.5μmのニッケルめっきを行った。そしてこのニッケルめっきの表面に、上記条件で陽極酸化により50Åの酸化膜を形成した。なお、この陽極酸化の時間は30秒であった。さらに、この支持体銅金属に形成した酸化膜を有するニッケル被膜の上に、前記銅めっきの条件で厚さ7μmの銅を析出させた。
次に、この複合銅箔を実施例1と同様に、プリプレグFR−4に積層し、175°Cで30分、35kg/cmの条件でプレスを行い、銅張り積層板を得た。このようにして得た本実施例2の銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔のしわ発生の観察及び剥離強度を調べた結果を同様に、表1に示す。表1に示す通り、極薄銅箔とニッケル被膜を有する銅又は銅合金の支持体との剥離性は良好であり、しわの発生がなくハンドリング性は良好であった。
【0017】
(実施例3)
実施例1と同様に、支持体銅金属層として厚さ35μmの電解銅箔S面に、上記ニッケルめっきの条件で厚さ0.1μmのニッケルめっきを行った。そしてこのニッケルめっきの表面に、上記条件で陽極酸化により25Åの酸化膜を形成した。なお、この陽極酸化の時間は1秒であった。さらに、この支持体銅金属に形成した酸化膜を有するニッケル被膜の上に、前記銅めっきの条件で厚さ5μmの銅を析出させた。
次に、この複合銅箔を実施例1と同様に、プリプレグFR−4に積層し、175°Cで30分、35kg/cmの条件でプレスを行い、銅張り積層板を得た。このようにして得た本実施例3の銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔のしわ発生の観察及び剥離強度を調べた結果を同様に、表1に示す。表1に示す通り、極薄銅箔とニッケル被膜を有する銅又は銅合金の支持体との剥離性は良好であり、しわの発生がなくハンドリング性は良好であった。
【0018】
(実施例4)
実施例1と同様に、支持体銅金属層として厚さ35μmの電解銅箔S面に、上記ニッケルめっきの条件で厚さ0.1μmのニッケルめっきを行った。そしてこのニッケルめっきの表面に、上記条件で陽極酸化により460Åの酸化膜を形成した。なお、この陽極酸化の時間は60秒であった。さらに、この支持体銅金属に形成した酸化膜を有するニッケル被膜の上に、前記銅めっきの条件で厚さ5μmの銅を析出させた。
次に、この複合銅箔を実施例1と同様に、プリプレグFR−4に積層し、175°Cで30分、35kg/cmの条件でプレスを行い、銅張り積層板を得た。このようにして得た本実施例4の銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔のしわ発生の観察及び剥離強度を調べた結果を同様に、表1に示す。表1に示す通り、極薄銅箔とニッケル被膜を有する銅又は銅合金の支持体との剥離性は良好であり、しわの発生がなくハンドリング性は良好であった。
【0019】
(比較例1)
支持体銅金属層として厚さ35μmの電解銅箔S面に、上記ニッケルめっきの条件で厚さ0.1μmのニッケルめっきを行った。そしてこのニッケルめっきの表面に陽極酸化を行わずに、前記銅めっきの条件で厚さ5μmの銅を析出させた。なお、陽極酸化を行わない場合のニッケルの酸化皮膜厚は20Åであった。
次に、この複合銅箔を実施例1と同様に、プリプレグFR−4に積層し、175°Cで30分、35kg/cmの条件でプレスを行い、銅張り積層板を得た。このようにして得た比較例1の銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔のしわ発生の観察及び剥離強度を調べた結果を同様に表1に示す。
【0020】
表1から明らかなように、比較例1はハンドリング性良好で、しわの発生は見られないが、粘着テープを貼り付け、これを引き剥がすピーリング(剥離)テストを行ったところ剥離不能で、悪い結果となった。
以上の比較例の結果に対して、実施例1及び実施例2では上記の通り、ハンドリング性が良好でしわの発生がなく、また実施例1及び実施例2のピール強度はいずれも0.025kg/cmであり、良好な剥離性を示した。
このように、本発明の銅又は銅合金の支持体の表面にニッケルめっき層を形成し、このニッケル層の表面にさらに酸化膜を形成した後、この酸化膜の上に極薄の銅箔を形成した銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔、及びこの積層された複合銅箔と樹脂基材をプレス又はラミネートにより積層して、銅張積層板(プリント基板)は優れた特性を有することが分かる。
【0021】
【発明の効果】
銅又は銅合金の支持体を備え、該銅又は銅合金の支持体と極薄銅箔との間に、酸化膜を備えたニッケル層を有する本発明の複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板は、極薄銅箔のハンドリング性を向上させ、銅箔表面にプリプレグシートの樹脂粉等の汚染物が付着しないようにし、また異物による傷、打痕防止に有効であり、さらには通常の切断、梱包、運搬中の傷、異物の混入、しわ、折れ等の発生を防止できるという優れた効果を有する。

Claims (5)

  1. 銅又は銅合金の支持体と極薄銅箔との間の支持体側に、酸化膜で覆われたニッケル層を有する銅又は銅合金の支持体を備えた複合銅箔及び該複合銅箔を使用したプリント基板であって、前記ニッケル層は0.05〜5.0μmの厚さを有し、ニッケル層の酸化膜は25〜500Åの厚さを有することを特徴とするプリント基板。
  2. 銅又は銅合金の支持体の厚さが15〜70μmであることを特徴とする請求項1記載のプリント基板。
  3. 銅又は銅合金の支持体が電解銅箔又は圧延銅箔であることを特徴とする請求項1又は2記載のプリント基板。
  4. 銅又は銅合金の支持体に支持される極薄銅箔の厚さが0.5〜12μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプリント基板。
  5. 極薄銅箔とニッケル層との剥離強度が0.002〜0.5kg/cmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプリント基板。
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