JP4670605B2 - 遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー及びその製造方法に関する。
各種のアクチュエータに用いられる回転−直動変換機構として、サンシャフト、プラネタリシャフト及びナットからなる3種類のメンバー(「メンバー」は「構成部材」を意味する)を組み合わせた遊星差動ネジ型回転−直動変換機構が知られている(例えば特許文献1参照)。
この遊星差動ネジ型回転−直動変換機構では、サンシャフト、プラネタリシャフト及びナットの有効ネジ径(ピッチ円径)比とネジ条数比とが異なっていることにより回転−直動変換機能を生じさせている。例えば、サンシャフト、プラネタリシャフト及びナットの有効ネジ径比が、「3:1:5」である場合に、ネジ条数比を「4:1:5」とすることにより、ナットを回転させた場合に差動が生じて、サンシャフトを軸方向に移動させることができる。
特開平10−196757号公報(第3頁、図1)
しかしこのような差動を生じさせてサンシャフトを軸方向に移動させる構成、例えば特許文献1では、サンシャフトとプラネタリシャフトとのネジ噛合部におけるネジ部の進み角の違いによりサンシャフトに生じている負荷に起因してプラネタリシャフトには遊星回転周面に対して垂直な軸回りにトルクが生じる。このことによりプラネタリシャフトはサンシャフト及びナットの軸に対して傾き、サンシャフトやナットとの間での摩擦力が大きくなり、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の変換効率や耐久性が悪化するおそれがある。
このようにサンシャフト、プラネタリシャフト及びナットと言った遊星差動ネジ型回転−直動変換機構のメンバー間における傾きを防止するために、ネジ噛合部以外に、メンバー間に各々設けられたギヤ部同士を噛み合わせたギヤ噛合部を形成することが考えられる。
単にメンバーにネジ噛合部用のネジ部と、ギヤ噛合部用のギヤ部とを設ける構成とした場合、例えばサンシャフトにネジ部とギヤ部とを設ける場合、予めサンシャフトにネジ部を形成し、その後、ギヤ歯を有してリング状に形成されたギヤ部部品を、サンシャフトの該当箇所に嵌め込んで固定する手法が考えられる。
しかし、このようにしてギヤ部を設けた場合、ネジ部とギヤ部との位相関係によっては、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構として組み立てると、プラネタリシャフト側のネジ部及びギヤ部に対する噛み合いが適切でないことがある。このためにサンシャフト回りにプラネタリシャフトを遊星回転させると、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構において過大な負荷が発生するおそれがある。
このような過大な負荷により、ギヤ噛合部を設けたにもかかわらず、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の変換効率悪化や耐久性悪化を防止することができなくなる。
このことはサンシャフトばかりでなく、他のメンバーであるプラネタリシャフトやナットについても、ネジ部を形成した後、ギヤ歯を有してリング状に形成されたギヤ部部品をメンバーの該当箇所に嵌め込んで固定する手法の場合も同じである。
本発明は、ギヤ部部品を該当箇所に嵌め込んだ遊星差動ネジ型回転−直動変換機構のメンバーであっても、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において過大な負荷を発生させないようにすることを目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバーは、サンシャフト、プラネタリシャフト及びナットからなる3種類のメンバーを、該メンバー間で各々設けられたネジ部同士を噛み合わせることでネジ噛合部を形成して回転−直動変換を可能とすると共に、前記メンバー間で各々設けられたギヤ部同士を噛み合わせたギヤ噛合部を形成している遊星差動ネジ型回転−直動変換機構における前記3種類のメンバーの内の少なくとも1種類のメンバーであって、メンバーにおける前記ギヤ部は、メンバー本体に対して、ギヤ歯を有してリング状に形成されたギヤ部部品が、固定された構成であり、前記メンバー本体と前記ギヤ部部品との間に設けられた位相位置決め機構により、前記メンバー本体に設けられている前記ネジ部に対する規定の位相位置に前記ギヤ部部品が位置決めされた状態で、前記ギヤ部部品が前記メンバー本体に固定されていることを特徴とする。
このように位相位置決め機構が設けられていることにより、ギヤ部部品は、メンバー本体に設けられているネジ部に対する規定の位相位置に位置決めされた状態でメンバー本体に固定されていることになる。このようにメンバーが構成されていることから、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構を組み立てるとメンバー間のネジ部やギヤ部における噛み合いが適切な状態となっている。
したがってギヤ部部品を該当箇所に嵌め込んだ遊星差動ネジ型回転−直動変換機構のメンバーであっても、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において過大な負荷を発生させることがない。
請求項2に記載の遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバーでは、請求項1において、前記位相位置決め機構は、前記メンバー本体と前記ギヤ部部品との接触面に形成されたキー溝にキーを打ち込んだ構成であることを特徴とする。
このように上記キー溝にキーを打ち込んだ構成として位相位置決め機構を構成することにより、ギヤ部部品を該当箇所に嵌め込んだ遊星差動ネジ型回転−直動変換機構のメンバーであっても、簡易な構成にて、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において過大な負荷を発生させないようにできる。
請求項3に記載の遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバーでは、請求項1において、前記位相位置決め機構は、前記メンバー本体と前記ギヤ部部品との一方に設けられたノックピンを、他方に設けられたノック孔に嵌合した構成であることを特徴とする。
このように上記ノックピンとノック孔との嵌合構成として位相位置決め機構を構成することで、ギヤ部部品を該当箇所に嵌め込んだ遊星差動ネジ型回転−直動変換機構のメンバーであっても、簡易な構成にて、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において過大な負荷を発生させないようにできる。
請求項4に記載の遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバーでは、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記メンバー本体は前記サンシャフトのシャフト本体であり、前記ギヤ部部品が前記位相位置決め機構により、前記シャフト本体に設けられている前記ネジ部に対する規定の位相位置に位置決めされた状態で、前記ギヤ部部品が前記シャフト本体に固定されて前記サンシャフトが形成されていることを特徴とする。
このようにサンシャフトにおいて、ネジ部に対して高精度に位相位置が設定されたギヤ部を形成することにより、このサンシャフトを組み込んだ遊星差動ネジ型回転−直動変換機構は、サンシャフトとプラネタリシャフトとの噛み合いが適切なものとなる。このことにより遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において過大な負荷を発生させないようにできる。
請求項5に記載の遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバーでは、請求項4において、前記ギヤ部部品は前記シャフト本体に対して隙間嵌めにより配置された状態で前記位相位置決め機構にて位置決めされ、前記シャフト本体とはカシメ加工により固定されていることを特徴とする。
このようにギヤ部部品は、隙間嵌めされた状態で位相位置決め機構にてネジ部に対する位相が規定の位相位置に高精度に設定され、カシメ加工によりシャフト本体に固定されてギヤ部として構成されている。このことにより、サンシャフト上でのネジ部とギヤ部との位相関係を高精度な配置にできる。したがって遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において、より効果的に過大な負荷を発生させないようにできる。
請求項6に記載の遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバーでは、請求項4において、前記ギヤ部部品は前記位相位置決め機構にて位置決めされた状態で前記シャフト本体に対して隙間嵌めにより配置され、前記シャフト本体とはカシメ加工により固定されていることを特徴とする。
このようにギヤ部部品は、ネジ部に対する位相が規定の位相位置に高精度に設定された状態で隙間嵌めされ、カシメ加工によりシャフト本体に固定されてギヤ部として構成されている。このことによりサンシャフト上でのネジ部とギヤ部との位相関係を高精度な配置にできる。したがって遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において、より効果的に過大な負荷を発生させないようにできる。
請求項7に記載の遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバーでは、請求項4において、前記シャフト本体は少なくとも前記ギヤ部部品の配置部分に中空部が形成されており、前記ギヤ部部品は、前記位相位置決め機構にて位置決めされた状態で前記シャフト本体に対して隙間嵌めにより配置され、前記シャフト本体とは前記中空部の拡管加工により固定されていることを特徴とする。
このようにギヤ部部品は、位置決めのもとでの配置がなされた状態で、中空部での拡管加工によってシャフト本体に固定した構成としても良い。このことによりサンシャフト上でのネジ部とギヤ部との位相関係を高精度な配置にできるので、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において、より効果的に過大な負荷を発生させないようにできる。
請求項8に記載の遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー製造方法は、サンシャフト、プラネタリシャフト及びナットからなる3種類のメンバーを、該メンバー間で各々設けられたネジ部同士を噛み合わせることでネジ噛合部を形成して回転−直動変換を可能とすると共に、前記メンバー間で各々設けられたギヤ部同士を噛み合わせたギヤ噛合部を形成している遊星差動ネジ型回転−直動変換機構における前記3種類のメンバーの内の少なくとも1種類のメンバーの製造方法であって、メンバー本体に対してギヤ歯を有してリング状に形成されたギヤ部部品を嵌め込み、次に前記メンバー本体と前記ギヤ部部品との間に設けられた位相位置決め機構により、前記メンバー本体に設けられている前記ネジ部に対する規定の位相位置に前記ギヤ部部品を位置決めした状態で、前記ギヤ部部品と前記メンバー本体とを固定する処理を行うことにより前記ギヤ部を形成することを特徴とする。
先に、メンバー本体に対してギヤ部部品を嵌め込んで、位相位置決め機構により、メンバー本体に設けられているネジ部に対する規定の位相位置にギヤ部部品を位置決めした状態としておく。この状態で、ギヤ部部品とメンバー本体とを固定する処理を行うことにより形成されたギヤ部は、ネジ部に対して位相位置が高精度に設定された状態となっている。
したがってこのメンバーを用いて遊星差動ネジ型回転−直動変換機構を組み立てると、メンバー間のネジ部やギヤ部における噛み合いを適切な状態とすることができ、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において過大な負荷を発生させることがない。
請求項9に記載の遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー製造方法では、請求項8において、前記位相位置決め機構は、前記メンバー本体と前記ギヤ部部品との接触面に形成されたキー溝と該キー溝に打ち込むキーとからなることを特徴とする。
このように上記キー溝にキーを打ち込んだ構成として位相位置決め機構を構成することにより、形成されたギヤ部はネジ部に対して位相位置が高精度に設定された状態とすることができる。
したがってこのメンバーを用いて遊星差動ネジ型回転−直動変換機構を組み立てることで、メンバー間のネジ部やギヤ部における噛み合いを適切な状態とすることができ、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において過大な負荷を発生させることがない。
請求項10に記載の遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー製造方法は、サンシャフト、プラネタリシャフト及びナットからなる3種類のメンバーを、該メンバー間で各々設けられたネジ部同士を噛み合わせることでネジ噛合部を形成して回転−直動変換を可能とすると共に、前記メンバー間で各々設けられたギヤ部同士を噛み合わせたギヤ噛合部を形成している遊星差動ネジ型回転−直動変換機構における前記3種類のメンバーの内の少なくとも1種類のメンバーの製造方法であって、ギヤ歯を有してリング状に形成されたギヤ部部品とメンバー本体との間に設けられた位相位置決め機構により、前記メンバー本体に設けられている前記ネジ部に対する規定の位相位置に前記ギヤ部部品を位置決めした状態で、前記メンバー本体に対して前記ギヤ部部品を嵌め込み、次に前記ギヤ部部品と前記メンバー本体とを固定する処理を行うことにより前記ギヤ部を形成することを特徴とする。
先に、位相位置決め機構によりメンバー本体に設けられているネジ部に対する規定の位相位置にギヤ部部品を位置決めした状態でメンバー本体に対してギヤ部部品を嵌め込んだ状態としておく。この状態でギヤ部部品とメンバー本体とを固定する処理を行うことにより形成されたギヤ部は、ネジ部に対して位相位置が高精度に設定された状態となっている。
したがってこのメンバーを用いて遊星差動ネジ型回転−直動変換機構を組み立てると、メンバー間のネジ部やギヤ部における噛み合いを適切な状態とすることができ、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において過大な負荷を発生させることがない。
請求項11に記載の遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー製造方法では、請求項10において、前記位相位置決め機構は、前記メンバー本体と前記ギヤ部部品との一方に設けられたノックピンと、他方に設けられたノック孔とからなることを特徴とする。
このように上記ノックピンとノック孔との嵌合構成として位相位置決め機構を構成することにより、形成されたギヤ部はネジ部に対して位相位置が高精度に設定された状態とすることができる。
したがってこのメンバーを用いて遊星差動ネジ型回転−直動変換機構を組み立てることで、メンバー間のネジ部やギヤ部における噛み合いを適切な状態とすることができ、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において過大な負荷を発生させることがない。
請求項12に記載の遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー製造方法では、請求項8〜11のいずれかにおいて、前記メンバー本体は前記サンシャフトのシャフト本体であり、前記ギヤ部部品と前記シャフト本体とを固定する処理により前記サンシャフトにギヤ部が形成されることを特徴とする。
このようにサンシャフトにおいては、ネジ部に対して高精度に位相配置されたギヤ部を形成することができる。このように製造されたサンシャフトを組み込んだ遊星差動ネジ型回転−直動変換機構は、サンシャフトとプラネタリシャフトとの噛み合いが適切なものとなり、遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において過大な負荷を発生させないようにできる。
請求項13に記載の遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー製造方法では、請求項12において、前記シャフト本体に対する前記ギヤ部部品の嵌め込みは隙間嵌めであり、前記ギヤ部部品と前記シャフト本体との固定は、前記ギヤ部部品側をカシメ加工することにより行われることを特徴とする。
このように位相位置決め及び隙間嵌めと、その後のカシメ加工とを組み合わせることにより、サンシャフトにおいてネジ部に対して高精度に位相配置されたギヤ部を形成することができる。
請求項14に記載の遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー製造方法では、請求項12において、前記シャフト本体は、少なくとも前記ギヤ部部品の配置部分に中空部が形成されており、前記シャフト本体に対する前記ギヤ部部品の嵌め込みは隙間嵌めであり、前記ギヤ部部品と前記シャフト本体との固定は、前記シャフト本体を前記中空部にて拡管加工することにより行われることを特徴とする。
このように位相位置決め及び隙間嵌めと、その後の拡管加工とを組み合わせることにより、サンシャフトにおいてネジ部に対して高精度に位相配置されたギヤ部を形成することができる。
[実施の形態1]
図1は上述した発明が適用されたコントロールシャフト軸方向位置調節装置2を鉛直面で切断した縦断面図であり、内燃機関のカムキャリア4に取り付けた状態で示している。尚、カムキャリア4ではなく、シリンダヘッドに直接取り付けても良い。
コントロールシャフト軸方向位置調節装置2はケーシング2aの内部に形成されている電動モータ6の回転制御により内燃機関における吸気バルブのバルブリフト量を調節するものである。カムキャリア4に囲まれた内部(図示左側)にはコントロールシャフト8の軸方向移動により吸気バルブのバルブリフト量を連続的に変更できる可変動弁機構が設けられている。このコントロールシャフト8を、コントロールシャフト軸方向位置調節装置2から突出しているサンシャフト10の一端に接続具12にて接続して、コントロールシャフト軸方向位置調節装置2により軸方向に移動する。このことで吸気バルブのバルブリフト量を調節することができ、この調節により内燃機関の各気筒(ここでは例えば4気筒)への吸入空気量を調節して内燃機関出力を制御できる。
排気バルブについてはバルブリフト量は固定されている。尚、排気バルブについても別途、可変動弁機構とコントロールシャフト軸方向位置調節装置とを設けて、同様にバルブリフト量を調節しても良い。
ケーシング2aの内部には、ベアリング14を介して遊星差動ネジ型回転−直動変換機構16が構成されている。この遊星差動ネジ型回転−直動変換機構16は、前記サンシャフト10、外側を形成する円筒状のナット18、及びサンシャフト10の回りに配置されているプラネタリシャフト20を備えている。
図2にサンシャフト10の詳細を示す。図2の(A)は右側面図、(B)は斜視図である。サンシャフト10は、ナット18の内部に配置されて、平歯ギヤ部10a、ネジ部(右ネジ)10b、及びストレートスプライン部10cを備えている。尚、図1においてはネジ部10bの部分に記載されている斜めのハッチングはネジ方向のみを示す。
更にサンシャフト10においては、平歯ギヤ部10a側の端部にサンシャフト10の軸方向移動量を検出するためのコア22が形成されており、ナット18の一端に取り付けられたコイル24と共に変位センサ26を構成している。
ナット18は内周面に第1平歯ギヤ部18a、ネジ部(左ネジ)18b、及び第2平歯ギヤ部18cを備えている。
プラネタリシャフト20は、複数本、例えば9本が、ナット18とサンシャフト10との間に軸方向を揃えて等位相間隔に配置されている。この各プラネタリシャフト20は、平歯ギヤ部20a、ネジ部(左ネジ)20b、及び平歯ギヤ−ネジ部(左ネジ)20cを備えている。尚、平歯ギヤ−ネジ部20cは、平歯ギヤと、ネジ部20bと連続するネジとの両方が共に形成されている部分であり、平歯ギヤとも噛み合い、ネジとも噛み合うように形成されている。尚、図1においてはネジ部20b及び平歯ギヤ−ネジ部20cの部分に記載されている斜めのハッチングはネジ方向のみを示す。
プラネタリシャフト20とナット18との噛み合い状態は、プラネタリシャフト20の平歯ギヤ部20aはナット18側の第1平歯ギヤ部18aに、ネジ部20bはネジ部18bに、平歯ギヤ−ネジ部20cは第2平歯ギヤ部18cに噛み合わされている。尚、2つのネジ部18b,20bは、ピッチ円径の比とネジ条数の比とが同じであり、プラネタリシャフト20がナット18の内周面にて転動してもナット18とプラネタリシャフト20との間で軸方向での相対的移動は生じない。
プラネタリシャフト20とサンシャフト10との噛み合い状態は、プラネタリシャフト20の平歯ギヤ部20aはサンシャフト10側の平歯ギヤ部10aに、ネジ部20bと平歯ギヤ−ネジ部20cとは共にネジ部10bに噛み合わされている。尚、サンシャフト10のストレートスプライン部10cはケーシング2aの開口部分に形成されているストレートスプライン部2bに噛み合わされていることにより、サンシャフト10の軸方向移動は可能としているが、軸周りでの回転は規制している。
ここでプラネタリシャフト20のネジ部20b及び平歯ギヤ−ネジ部20cと、サンシャフト10のネジ部10bは、ピッチ円径の比とネジ条数の比とが異なる。このため、プラネタリシャフト20が、ナット18の回転により、サンシャフト10の周りで転動すると、軸回転が規制されているサンシャフト10は、ナット18とプラネタリシャフト20とに対して軸方向での相対的移動を生じる。すなわち差動を生じる。このことによりサンシャフト10はナット18の回転に応じた軸方向位置に移動する。
ナット18の外周には電動モータ6のロータ6bが取り付けられており、ケーシング2aの内側に、ロータ6bに対向して電動モータ6のコイル6aが配置されている。このことによりコイル6aに対する通電制御にてナット18をケーシング2a内で回転させることができ、サンシャフト10の軸方向位置を制御できる。
前述したごとくのサンシャフト10の構成の内で、ネジ部10b、ストレートスプライン部10c及びコア22については、図3に示すごとく、サンシャフト本体11として各種金属加工により一体に形成されている。図3の(A)は右側面図、(B)は斜視図である。
このサンシャフト本体11の平歯ギヤ部10aの取付部位11aに、図4に示すギヤ歯を有してリング状に形成されている平歯ギヤ部部品28を、その中心嵌合孔28aにて取り付けることにより平歯ギヤ部10aが設けられてサンシャフト10が形成される。図4の(A)は正面図、(B)は右側面図、(C)は斜視図である。サンシャフト本体11の取付部位11aには軸方向にキー溝11bが形成されており、平歯ギヤ部部品28の中心嵌合孔28aの内周面にも軸方向にキー溝28bが形成されている。
ここでサンシャフト本体11において、平歯ギヤ部部品28の取付部位11aの外径は、平歯ギヤ部部品28の中心嵌合孔28aの内径よりもわずかに小さい。したがって図5の斜視図に示すごとく、平歯ギヤ部部品28をサンシャフト本体11の取付部位11aへ、隙間嵌め作業により容易に嵌め込むことができる。このことにより図6に示すごとくの状態となる。ここで図6の(A)は右側面図、(B)は斜視図である。
しかし図6の状態では、まだ平歯ギヤ部部品28は、サンシャフト本体11上に形成されているネジ部10bに対する規定の位相位置に位置決めされていない。ここでサンシャフト本体11のキー溝11bは、ネジ部10bに対して特定の位相位置に形成されている。そして平歯ギヤ部部品28のキー溝28bについても平歯ギヤ部部品28において特定の位相位置に形成されている。これら2つの特定の位相位置は、サンシャフト本体11のキー溝11bに対して平歯ギヤ部部品28のキー溝28bの位相を一致させると、平歯ギヤ部部品28がネジ部10bに対して規定の位相位置に配置されるように設定されているものである。
したがって図6の状態からサンシャフト本体11に対して平歯ギヤ部部品28を相対回転させて、図7のごとくサンシャフト本体11のキー溝11bに平歯ギヤ部部品28のキー溝28bの位相を一致させることにより、平歯ギヤ部部品28とネジ部10bとの位相関係を規定の位相関係にすることができる。図7の(A)は右側面図、(B)は斜視図である。
そして同一位相にさせたキー溝11b,28bに対して図8に示すキー30を打ち込んで、サンシャフト本体11の取付部位11aに対して平歯ギヤ部部品28を仮止めして位相関係を決定する。図8の(A)は平面図、(B)は左側面図、(C)は正面図、(D)は右側面図、(E)は斜視図である。
次に図9に矢印にて示すごとく、平歯ギヤ部部品28の側面28cに対してカシメ加工することにより、平歯ギヤ部部品28の中心嵌合孔28aを縮径させて、サンシャフト本体11に対して平歯ギヤ部部品28を完全に固定する。このことにより前記図1,2に示した平歯ギヤ部10aが形成され、サンシャフト10として完成する。このカシメ加工においては、既にキー30がキー溝11b,28bに打ち込まれた状態であるので、平歯ギヤ部部品28とネジ部10bとの位相関係は規定の位相関係からずれることはなく、高精度な状態で平歯ギヤ部10aとして完全固定される。
上述した構成において、請求項との関係は、サンシャフト10、プラネタリシャフト20及びナット18が3種類のメンバーに、3つのネジ部10b,20b,18bの噛み合わせ部分がネジ噛合部に、3つの平歯ギヤ部10a,20a,18aの噛み合わせ部分がギヤ噛合部に相当する。キー溝11b,28bとキー30とが位相位置決め機構に相当する。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).キー溝11b,28bとキー30とが位相位置決め機構としての機能を果たしている。このためギヤ部部品である平歯ギヤ部部品28を、メンバー本体であるサンシャフト本体11の取付部位11aに隙間嵌めした後に、ネジ部10bに対する規定の位相位置に位置決めされた状態に維持することができる。
この状態でカシメ加工にて平歯ギヤ部部品28がサンシャフト本体11に完全固定されるので、完成したサンシャフト10において平歯ギヤ部10aはネジ部10bに対して高精度に規定の位相位置に設けられることになる。したがって、このように製造されたサンシャフト10を用いて、コントロールシャフト軸方向位置調節装置2内に遊星差動ネジ型回転−直動変換機構を組み立てるとメンバー間、特にサンシャフト10とプラネタリシャフト20との間での噛み合いが適切な状態となる。このため遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において過大な負荷を発生させることがない。
[実施の形態2]
本実施の形態では、図10に示すサンシャフト110の構成が異なるのみで、他の構成は前記実施の形態1と同じである。図10の(A)は右側面図、(B)は斜視図である。
サンシャフト本体111は図11に示すごとくであり、ネジ部110b、ストレートスプライン部110c及びコア122については前記実施の形態1と同形状であるが、図12に示す平歯ギヤ部部品128を取り付けるための取付部位111aの外周面にはキー溝は存在しない。図11の(A)は右側面図、(B)は斜視図、図12の(A)は正面図、(B)は右側面図、(C)は斜視図である。
キー溝の代わりにネジ部110bと取付部位111aとの間が大径化されて、その取付部位111a側の側面111bに、等位相間隔に3つのノック孔111cが形成されている。尚、ノック孔111cは1つでも良く、2つでも良く、4つ以上でも良い。このノック孔111cはネジ部110bに対して特定の位相位置となるように形成されている。
このノック孔111cに図13に示すごとくノックピン130が嵌合されることにより、ネジ部110bに対して特定の位相位置に配置されたノックピン130を有するサンシャフト本体111が完成される。図13の(A)は右側面図、(B)は斜視図である。
このサンシャフト本体111に対して、図14の斜視図に示すごとく取付部位111aに対して平歯ギヤ部部品128の中心嵌合孔128aを隙間嵌めにて配置すると同時に、平歯ギヤ部部品128にて特定の位相位置に設けられたノック孔128bに、サンシャフト本体111側のノックピン130を嵌合させる。
これらノック孔111c,128bにおける2つの特定の位相位置は、平歯ギヤ部部品128のノック孔128bにサンシャフト本体111のノックピン130が嵌合すると、平歯ギヤ部部品128がネジ部110bに対して規定の位相位置に配置されるように設定されているものである。したがって上記嵌合により平歯ギヤ部部品128はサンシャフト本体111の取付部位111a上においてネジ部110bに対して規定の位相位置に配置されることになる。
次に図15の斜視図に矢印にて示すごとく平歯ギヤ部部品128の側面128cに対してカシメ加工することにより、平歯ギヤ部部品128の中心嵌合孔128aを縮径させて、サンシャフト本体111に対して平歯ギヤ部部品128を完全に固定して前記図10に示した平歯ギヤ部110aとして形成する。このカシメ加工においては、既にサンシャフト本体111と平歯ギヤ部部品128とにノックピン130が嵌合している状態である。したがって平歯ギヤ部部品128とネジ部110bとの位相関係は規定の位相関係からずれることはなく、高精度な位相位置状態で平歯ギヤ部110aとして完全固定され、サンシャフト110が完成する。
上述した構成において、請求項との関係は、ノック孔111c,128bとノックピン130とが位相位置決め機構に相当する。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).ノック孔111c,128bとノックピン130とが位相位置決め機構としての機能を果たしている。このことによりギヤ部部品である平歯ギヤ部部品128を、メンバー本体であるサンシャフト本体111のネジ部110bに対する規定の位相位置に位置決めした状態でサンシャフト本体111の取付部位111aに隙間嵌めでき、更にその後も規定の位相位置に維持することができる。
この状態でカシメ加工にて平歯ギヤ部部品128がサンシャフト本体111に完全固定されるので、完成したサンシャフト110において平歯ギヤ部110aはネジ部110bに対して高精度に規定の位相位置に設けられる。したがってこのサンシャフト110を用いてコントロールシャフト軸方向位置調節装置内に遊星差動ネジ型回転−直動変換機構を組み立てると、メンバー間、特にサンシャフト110とプラネタリシャフトとの間での噛み合いが適切な状態となる。このため遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において過大な負荷を発生させることがない。
[実施の形態3]
本実施の形態は、図16に示すごとくのサンシャフト本体211を用いてサンシャフトを形成している。図16の(A)は右側面図、(B)は斜視図である。ネジ部210b及びストレートスプライン部210cについては前記実施の形態2と同形状であるが、取付部位211aの先端側にはコアは一体には形成されておらず、先端側に開口する中空部211dを設けている。
ネジ部210bと取付部位211aとの間の大径化された部分において、取付部位211a側の側面211bに、等位相間隔に3つのノック孔211cが、ネジ部210bに対して特定の位相位置となるように形成されている点についても前記実施の形態2と同じである。更に、ノック孔211cの数については前記実施の形態2と同様であり、1つでも良く、2つでも良く、4つ以上でも良い。
このノック孔211cに図17、図18に示すごとくノックピン230が嵌合されることにより、ネジ部210bに対して特定の位相位置に配置されたノックピン230を有するサンシャフト本体211が完成される。図17の(A)は右側面図、(B)は斜視図、図18は縦断面図である。
このサンシャフト本体211の取付部位211aに対して、図19の斜視図に示すごとく、前記実施の形態2の平歯ギヤ部部品(図12)と同形の平歯ギヤ部部品228を、そのノック孔に、サンシャフト本体211側のノックピン230を嵌合させた状態で中心嵌合孔228aを隙間嵌めにて配置する。このことにより平歯ギヤ部部品228は取付部位211a上において、ネジ部210bに対して規定の位相位置に配置され、図20に示すごとくの状態となる。図20の(A)は右側面図、(B)は斜視図である。
そして図20の状態で、矢印にて示すごとく取付部位211aの拡管加工を行って、サンシャフト本体211と平歯ギヤ部部品228とを完全に固定する。この拡管加工においては、既にサンシャフト本体211と平歯ギヤ部部品228とにノックピン230が嵌合している状態であるので、平歯ギヤ部部品228とネジ部210bとの位相関係は規定の位相関係からずれることはない。このようにして平歯ギヤ部部品228は高精度に規定の位相位置に平歯ギヤ部210aとして形成されて完全固定される。
次に図21の斜視図に示すごとく、中空部211dにロッド部品232を圧入して嵌合する。このことにより図22の縦断面図に示すごとくロッド部品232がコア222として取付部位211aの先端に設けられてサンシャフト210が完成する。
上述した構成において、請求項との関係は、サンシャフト本体211のノック孔211c、平歯ギヤ部部品228のノック孔及びノックピン230が位相位置決め機構に相当する。
以上説明した本実施の形態3によれば、以下の効果が得られる。
(イ).サンシャフト本体211のノック孔211c、平歯ギヤ部部品228のノック孔及びノックピン230が位相位置決め機構としての機能を果たしている。このことにより、ギヤ部部品である平歯ギヤ部部品228を、メンバー本体であるサンシャフト本体211のネジ部210bに対する規定の位相位置に位置決めされた状態でサンシャフト本体211の取付部位211aに隙間嵌めでき、かつ規定の位相位置に維持することができる。
この状態で拡管加工にて平歯ギヤ部部品228がサンシャフト本体211に完全固定されるので、完成したサンシャフト210において平歯ギヤ部210aはネジ部210bに対して高精度に規定の位相位置に設けられる。このサンシャフト210を用いてコントロールシャフト軸方向位置調節装置内に遊星差動ネジ型回転−直動変換機構を組み立てると、メンバー間、特にサンシャフト210とプラネタリシャフトとの間での噛み合いが適切な状態となる。このため遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において過大な負荷を発生させることがない。
[その他の実施の形態]
(a).前記各実施の形態においては、ギヤ部及びギヤ部部品としては平歯にて形成したが、ギヤ噛合部はハス歯にて形成しても良く、この場合にはギヤ部及びギヤ部部品としてはハス歯にて形成する。
(b).前記各実施の形態では、本発明が適用されたメンバーの例としてはサンシャフトについての例であった。これ以外のメンバー、例えば、図1に示したプラネタリシャフト20に対して本発明を適用しても良い。
すなわち、予めネジ部20bと平歯ギヤ−ネジ部20cとを形成したプラネタリシャフト本体を形成し、このプラネタリシャフト本体に、前記各実施の形態と同様にして、ネジ部20b及び平歯ギヤ−ネジ部20cに対して規定の位相位置に平歯ギヤ部部品を取り付けて固定する。このことにより平歯ギヤ部20aを形成してプラネタリシャフト20として構成しても良い。
更に、もう一つのメンバーであるナット18(図1)に対しても本発明を適用しても良い。例えば、図23の(A)に示すナット318のごとく、ネジ部318b及び第2平歯ギヤ部318cについてはナット本体319に一体に形成し、このナット本体319に対して第1平歯ギヤ部部品320を隙間嵌めする。そしてナット本体319の内周面に形成したキー溝319aに、第1平歯ギヤ部部品320の外周面に形成したキー溝320aの位相位置を合わせ、キー322により位相位置を固定する。その後、第1平歯ギヤ部部品320の拡管加工、あるいはナット本体319のカシメ加工により、ナット本体319と第1平歯ギヤ部部品320とを固定し、ナット318として完成する。このことによってもネジ部318bに対して第1平歯ギヤ部318aを高精度に規定の位相位置に設けることができる。このナット318を用いてコントロールシャフト軸方向位置調節装置内に遊星差動ネジ型回転−直動変換機構を組み立てると、メンバー間、特にナット318とプラネタリシャフトとの間での噛み合いが適切な状態となる。したがって遊星差動ネジ型回転−直動変換機構の回転−直動変換において過大な負荷を発生させることがない。
更に他の例として、図23の(B)に示すナット418のごとく、ノックピン422にてナット本体419に対して第1平歯ギヤ部部品420を規定の位相位置とした状態で第1平歯ギヤ部部品420をナット本体419に隙間嵌めにより配置する。その後、第1平歯ギヤ部部品420の拡管加工、あるいはナット本体419のカシメ加工により、ナット本体419と第1平歯ギヤ部部品420とを固定してナット418として完成する。このことによってもネジ部418bに対して第1平歯ギヤ部418aを高精度に規定の位相位置に設けることができ、同様な効果が得られる。
(c).前記実施の形態3においては、ノックピン構造により平歯ギヤ部部品228は規定の位相位置に配置されたが、前記実施の形態1と同様にキー構造により規定の位相位置に配置しても良い。
(d).前記実施の形態3では拡管加工とロッド部品の圧入による嵌合とは別工程で行われたが、ロッド部品による取付部位の中空部への圧入時の拡管力により、同時に拡管加工を実行しても良い。このことにより2工程が1工程で済む。
(e).前記実施の形態3のサンシャフト本体211(図18)のごとく取付部位211aとその近傍のみ中空ではなく、サンシャフト本体全体を管状材にて形成しても良い。例えば、図24に示すサンシャフト510のごとく、サンシャフト本体511を、コア522も含めて取付部位511a、ネジ部510b及びストレートスプライン部510cまでを全体に渡って中空部511dを有する管状材を用いて形成する。そしてこのように管状に形成されたサンシャフト本体511に対して、平歯ギヤ部部品528を、ノックピン530にてネジ部510bに対して規定の位相位置に保持しつつ、取付部位511aに隙間嵌めする。その後、取付部位511aを、中空部511d側から図示矢印のごとく拡管加工して、平歯ギヤ部部品528を固定する。こうしてネジ部510bに対する規定の位相位置に平歯ギヤ部510aを形成できる。この場合にはコア522を圧入する必要はない。
(f).前記各実施の形態ではサンシャフト本体の取付部位への平歯ギヤ部部品の配置は隙間嵌めであったが、特にノックピンを用いている場合には、取付部位へは圧入により平歯ギヤ部部品を嵌合することで、配置時に直接サンシャフト本体に固定して平歯ギヤ部として形成しても良い。
実施の形態1のコントロールシャフト軸方向位置調節装置の縦断面図。 実施の形態1のサンシャフトの構成説明図。 実施の形態1のサンシャフト本体の構成説明図。 実施の形態1の平歯ギヤ部部品の構成説明図。 実施の形態1のサンシャフトの製造工程説明図。 実施の形態1のサンシャフトの製造工程説明図。 実施の形態1のサンシャフトの製造工程説明図。 実施の形態1のキーの構成説明図。 実施の形態1のサンシャフトの製造工程説明図。 実施の形態2のサンシャフトの構成説明図。 実施の形態2のサンシャフト本体の構成説明図。 実施の形態2の平歯ギヤ部部品の構成説明図。 実施の形態2のサンシャフト本体の完成品説明図。 実施の形態2のサンシャフトの製造工程説明図。 実施の形態2のサンシャフトの製造工程説明図。 実施の形態3のサンシャフト本体の構成説明図。 実施の形態3のサンシャフト本体の完成品説明図。 実施の形態3のサンシャフト本体の縦断面図。 実施の形態3のサンシャフトの製造工程説明図。 実施の形態3のサンシャフトの製造工程説明図。 実施の形態3のサンシャフトの製造工程説明図。 実施の形態3のサンシャフトの縦断面図。 ナットに適用した場合の実施の形態を示す構成説明図。 管状のサンシャフト本体を用いたサンシャフトの縦断面図。
符号の説明
2…コントロールシャフト軸方向位置調節装置、2a…ケーシング、2b…ストレートスプライン部、4…カムキャリア、6…電動モータ、6a…コイル、6b…ロータ、8…コントロールシャフト、10…サンシャフト、10a…平歯ギヤ部、10b…ネジ部、10c…ストレートスプライン部、11…サンシャフト本体、11a…取付部位、11b…キー溝、12…接続具、14…ベアリング、16…遊星差動ネジ型回転−直動変換機構、18…ナット、18a…第1平歯ギヤ部、18b…ネジ部、18c…第2平歯ギヤ部、20…プラネタリシャフト、20a…平歯ギヤ部、20b…ネジ部、20c…平歯ギヤ−ネジ部、22…コア、24…コイル、26…変位センサ、28…平歯ギヤ部部品、28a…中心嵌合孔、28b…キー溝、28c…側面、30…キー、110…サンシャフト、110a…平歯ギヤ部、110b…ネジ部、110c…ストレートスプライン部、111…サンシャフト本体、111a…取付部位、111b…側面、111c…ノック孔、122…コア、128…平歯ギヤ部部品、128a…中心嵌合孔、128b…ノック孔、128c…側面、130…ノックピン、210…サンシャフト、210a…平歯ギヤ部、210b…ネジ部、210c…ストレートスプライン部、211…サンシャフト本体、211a…取付部位、211b…側面、211c…ノック孔、211d…中空部、222…コア、228…平歯ギヤ部部品、228a…中心嵌合孔、230…ノックピン、232…ロッド部品、318…ナット、318a…第1平歯ギヤ部、318b…ネジ部、318c…第2平歯ギヤ部、319…ナット本体、319a…キー溝、320…第1平歯ギヤ部部品、320a…キー溝、322…キー、418…ナット、418a…第1平歯ギヤ部、418b…ネジ部、418c…第2平歯ギヤ部、419…ナット本体、420…第1平歯ギヤ部部品、422…ノックピン、510…サンシャフト、510a…平歯ギヤ部、510b…ネジ部、510c…ストレートスプライン部、511…サンシャフト本体、511a…取付部位、511d…中空部、522…コア、528…平歯ギヤ部部品、530…ノックピン。

Claims (14)

  1. サンシャフト、プラネタリシャフト及びナットからなる3種類のメンバーを、該メンバー間で各々設けられたネジ部同士を噛み合わせることでネジ噛合部を形成して回転−直動変換を可能とすると共に、前記メンバー間で各々設けられたギヤ部同士を噛み合わせたギヤ噛合部を形成している遊星差動ネジ型回転−直動変換機構における前記3種類のメンバーの内の少なくとも1種類のメンバーであって、
    メンバーにおける前記ギヤ部は、メンバー本体に対して、ギヤ歯を有してリング状に形成されたギヤ部部品が、固定された構成であり、
    前記メンバー本体と前記ギヤ部部品との間に設けられた位相位置決め機構により、前記メンバー本体に設けられている前記ネジ部に対する規定の位相位置に前記ギヤ部部品が位置決めされた状態で、前記ギヤ部部品が前記メンバー本体に固定されていることを特徴とする遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー。
  2. 請求項1において、前記位相位置決め機構は、前記メンバー本体と前記ギヤ部部品との接触面に形成されたキー溝にキーを打ち込んだ構成であることを特徴とする遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー。
  3. 請求項1において、前記位相位置決め機構は、前記メンバー本体と前記ギヤ部部品との一方に設けられたノックピンを、他方に設けられたノック孔に嵌合した構成であることを特徴とする遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記メンバー本体は前記サンシャフトのシャフト本体であり、前記ギヤ部部品が前記位相位置決め機構により、前記シャフト本体に設けられている前記ネジ部に対する規定の位相位置に位置決めされた状態で、前記ギヤ部部品が前記シャフト本体に固定されて前記サンシャフトが形成されていることを特徴とする遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー。
  5. 請求項4において、前記ギヤ部部品は前記シャフト本体に対して隙間嵌めにより配置された状態で前記位相位置決め機構にて位置決めされ、前記シャフト本体とはカシメ加工により固定されていることを特徴とする遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー。
  6. 請求項4において、前記ギヤ部部品は前記位相位置決め機構にて位置決めされた状態で前記シャフト本体に対して隙間嵌めにより配置され、前記シャフト本体とはカシメ加工により固定されていることを特徴とする遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー。
  7. 請求項4において、前記シャフト本体は少なくとも前記ギヤ部部品の配置部分に中空部が形成されており、前記ギヤ部部品は、前記位相位置決め機構にて位置決めされた状態で前記シャフト本体に対して隙間嵌めにより配置され、前記シャフト本体とは前記中空部の拡管加工により固定されていることを特徴とする遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー。
  8. サンシャフト、プラネタリシャフト及びナットからなる3種類のメンバーを、該メンバー間で各々設けられたネジ部同士を噛み合わせることでネジ噛合部を形成して回転−直動変換を可能とすると共に、前記メンバー間で各々設けられたギヤ部同士を噛み合わせたギヤ噛合部を形成している遊星差動ネジ型回転−直動変換機構における前記3種類のメンバーの内の少なくとも1種類のメンバーの製造方法であって、
    メンバー本体に対してギヤ歯を有してリング状に形成されたギヤ部部品を嵌め込み、
    次に前記メンバー本体と前記ギヤ部部品との間に設けられた位相位置決め機構により、前記メンバー本体に設けられている前記ネジ部に対する規定の位相位置に前記ギヤ部部品を位置決めした状態で、前記ギヤ部部品と前記メンバー本体とを固定する処理を行うことにより前記ギヤ部を形成することを特徴とする遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー製造方法。
  9. 請求項8において、前記位相位置決め機構は、前記メンバー本体と前記ギヤ部部品との接触面に形成されたキー溝と該キー溝に打ち込むキーとからなることを特徴とする遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー製造方法。
  10. サンシャフト、プラネタリシャフト及びナットからなる3種類のメンバーを、該メンバー間で各々設けられたネジ部同士を噛み合わせることでネジ噛合部を形成して回転−直動変換を可能とすると共に、前記メンバー間で各々設けられたギヤ部同士を噛み合わせたギヤ噛合部を形成している遊星差動ネジ型回転−直動変換機構における前記3種類のメンバーの内の少なくとも1種類のメンバーの製造方法であって、
    ギヤ歯を有してリング状に形成されたギヤ部部品とメンバー本体との間に設けられた位相位置決め機構により、前記メンバー本体に設けられている前記ネジ部に対する規定の位相位置に前記ギヤ部部品を位置決めした状態で、前記メンバー本体に対して前記ギヤ部部品を嵌め込み、
    次に前記ギヤ部部品と前記メンバー本体とを固定する処理を行うことにより前記ギヤ部を形成することを特徴とする遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー製造方法。
  11. 請求項10において、前記位相位置決め機構は、前記メンバー本体と前記ギヤ部部品との一方に設けられたノックピンと、他方に設けられたノック孔とからなることを特徴とする遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー製造方法。
  12. 請求項8〜11のいずれかにおいて、前記メンバー本体は前記サンシャフトのシャフト本体であり、前記ギヤ部部品と前記シャフト本体とを固定する処理により前記サンシャフトにギヤ部が形成されることを特徴とする遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー製造方法。
  13. 請求項12において、前記シャフト本体に対する前記ギヤ部部品の嵌め込みは隙間嵌めであり、前記ギヤ部部品と前記シャフト本体との固定は、前記ギヤ部部品側をカシメ加工することにより行われることを特徴とする遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー製造方法。
  14. 請求項12において、前記シャフト本体は、少なくとも前記ギヤ部部品の配置部分に中空部が形成されており、前記シャフト本体に対する前記ギヤ部部品の嵌め込みは隙間嵌めであり、前記ギヤ部部品と前記シャフト本体との固定は、前記シャフト本体を前記中空部にて拡管加工することにより行われることを特徴とする遊星差動ネジ型回転−直動変換機構メンバー製造方法。
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