JP2008057630A - 歯車の固定構造および回転−直動変換機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】歯車の形状精度が損なわれることなく、歯車がシャフトに固定される歯車の固定構造および回転−直動変換機構を提供する。
【解決手段】歯車の固定構造は、サンシャフト31と、サンシャフト31に嵌め合わされるサンギヤ70とを備える。サンギヤ70は、歯車が形成される歯車部71と、歯車部71からサンシャフト31の軸線方向に延出する軸部72p,72qとを含む。歯車部71および軸部72p,72qのうち軸部72p,72qが、サンシャフト31と締り嵌めになる。
【選択図】図6
【解決手段】歯車の固定構造は、サンシャフト31と、サンシャフト31に嵌め合わされるサンギヤ70とを備える。サンギヤ70は、歯車が形成される歯車部71と、歯車部71からサンシャフト31の軸線方向に延出する軸部72p,72qとを含む。歯車部71および軸部72p,72qのうち軸部72p,72qが、サンシャフト31と締り嵌めになる。
【選択図】図6
Description
この発明は、一般的には、歯車の固定構造および回転−直動変換機構に関し、より特定的には、歯車をシャフトに嵌め合わせる構造に適用される歯車の固定構造と、その歯車の固定構造が用いられ、入力された回転運動を直線運動に変換して出力する遊星差動ねじ型の回転−直動変換機構とに関する。
従来の歯車の固定構造に関して、たとえば、特開平10−196757号公報には、効率を向上させるとともに、1回転当たりの直動量を小さくすることを目的とした回転−直動変換機構が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された回転−直動変換機構は、シャフト、ローラおよびナットを備えるローラねじ機構から構成されている。シャフト、ローラおよびナットには、ねじが形成されている。各ねじ間の螺合を通じてナットの回転運動がローラおよびシャフトへと順に伝わり、シャフトが直線運動する。ローラおよびナットには、歯車が設けられている。ローラは、自らに設けられた歯車をナットに設けられた歯車に噛み合わせた状態で、自転しながらシャフトの周りを公転する。
特開平10−196757号公報
上述の特許文献1では、自転しながらシャフトの周りを公転するローラの姿勢を保持するため、ローラおよびナットに歯車が設けられている。このような歯車の固定手段として、代表的に圧入や焼き嵌め等による締り嵌めが挙げられる。
しかしながら、締り嵌めの締め代が大きい場合、ローラ等に嵌め合わされた歯車が変形し、歯車の形状精度が低下する。これにより、回転−直動間の運動の変換効率が低下するおそれが生じる。また、締め代が小さい場合、歯車の固定強度が十分に確保されず、回転−直動変換機構の作動中に歯車がローラ等に対して空回りするおそれが生じる。このような問題を解決するため、設計上で設定される締め代の範囲を狭くすることが考えられる。しかしながら、この場合、各部品を高精度に加工する必要があり、製造コストが増大する。
そこでこの発明は、上記の課題を解決することであり、歯車の形状精度が損なわれることなく、歯車がシャフトに固定される歯車の固定構造および回転−直動変換機構を提供することである。
この発明に従った歯車の固定構造は、シャフトと、シャフトに嵌め合わされる歯車部品とを備える。歯車部品は、歯車が形成される歯車部と、歯車部からシャフトの軸線方向に延出する軸部とを含む。歯車部および軸部のうち軸部が、シャフトと締り嵌めになる。
このように構成された歯車の固定構造によれば、歯車部および軸部のうち軸部が、シャフトと締り嵌めとなるため、締り嵌めによる歯車部の変形を防ぐことができる。これにより、歯車部に形成された歯車の形状精度を損なうことなく、歯車部品をシャフトに固定することができる。
また好ましくは、軸部は、シャフトの軸線方向における歯車部の前後に設けられている。このように構成された歯車の固定構造によれば、歯車部の前後に設けられた軸部により、歯車部品をシャフトにより確実に固定することができる。
また好ましくは、歯車の固定構造は、シャフトに対する軸部の固定を助勢する助勢部材をさらに備える。このように構成された歯車の固定構造によれば、助勢部材により、歯車部品をシャフトにより確実に固定することができる。
また好ましくは、助勢部材は、シャフトおよび軸部のいずれか一方をシャフトおよび軸部のいずれか他方に対して外周側から締め付ける締め付け部材を含む。このように構成された歯車の固定構造によれば、締め付け部材により、歯車部品をシャフトにより確実に固定することができる。
また好ましくは、締め付け部材は、シャフトおよび軸部のいずれか一方を形成する材料よりも大きい強度を有する材料から形成されている。このように構成された歯車の固定構造によれば、締り嵌めにより外周側に広がろうとするシャフトおよび軸のいずれか一方の変形を、締め付け部材により効果的に抑えることができる。
また好ましくは、助勢部材は、シャフトと軸部とを連結する連結部材を含む。このように構成された歯車の固定構造によれば、連結部材により、歯車部品をシャフトにより確実に固定することができる。
この発明に従った回転−直動変換機構は、上述のいずれかに記載の歯車の固定構造が用いられた回転−直動変換機構である。回転−直動変換機構は、ねじ軸と、サンギヤと、ナットと、遊星ねじローラとを備える。ねじ軸は、軸線に沿って延び、軸線方向に直線運動する。ねじ軸は、シャフトである。サンギヤは、ねじ軸に嵌め合わされる。サンギヤは、歯車部品である。ナットは、軸線を中心に回転運動する。遊星ねじローラは、歯車が形成され、ねじ軸およびナットに螺合する。遊星ねじローラおよびサンギヤに形成された歯車が噛み合いながら、遊星ねじローラが自転しつつ軸線を中心に公転する。ねじ軸、遊星ねじローラおよびナット間の螺合により、シャフトの直線運動とナットの回転運動とが相互に変換される。
このように構成された回転−直動変換機構によれば、サンギヤに形成された歯車の形状精度を損なうことなく、サンギヤをねじ軸に固定することができる。これにより、回転−直動間の運動の変換効率を向上させることができる。
以上説明したように、この発明に従えば、歯車の形状精度が損なわれることなく、歯車がシャフトに固定される歯車の固定構造および回転−直動変換機構を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、内燃機関のバルブリフト可変機構を示す正面図である。図2は、図1中のバルブリフト可変機構を部分的に示す斜視図である。図2中では、内部構造が明確に把握できるように一部が破断されて表わされている。
図1は、内燃機関のバルブリフト可変機構を示す正面図である。図2は、図1中のバルブリフト可変機構を部分的に示す斜視図である。図2中では、内部構造が明確に把握できるように一部が破断されて表わされている。
図1および図2を参照して、バルブリフト可変機構100は、内燃機関のバルブ(本実施の形態では、吸気バルブ)のバルブリフト量を可変とする機構である。内燃機関は、ガソリンエンジンであっても良いし、ディーゼルエンジンであっても良い。参照する図には示されていないが、図中の駆動軸20の先端には、駆動軸20を直線運動させるための回転−直動変換機構が接続されている。
バルブリフト可変機構100は、内燃機関のシリンダヘッド内に設けられている。そのシリンダヘッド内には、カム103が形成されたカムシャフト102、揺動可能に軸支されたロッカアーム106およびロッカアーム106の揺動に応じて開閉駆動される吸気バルブ101が配設されている。バルブリフト可変機構100は、一方向に延びる駆動軸20と、駆動軸20の外周面を覆う支持パイプ108と、支持パイプ108の外周面上で駆動軸20の軸方向に並んで配置された入力アーム104および揺動カム105とを備える。
なお、この内燃機関では、各気筒にそれぞれ一対の吸気バルブ101およびロッカアーム106が設けられており、一対の吸気バルブ101が、1つのカム103によって開閉駆動される。バルブリフト可変機構100には、各気筒に設けられた1つのカム103に対応して、1つの入力アーム104が設けられている。入力アーム104の両側には、各気筒に設けられた一対の吸気バルブ101のそれぞれに対応して、2つの揺動カム105が設けられている。
支持パイプ108は、中空円筒状に形成されており、カムシャフト102に対して平行に配置されている。支持パイプ108は、軸方向へ移動したり、回転したりしないようにシリンダヘッドに固定されている。支持パイプ108の内部には、その軸方向に摺動可能なように駆動軸20が挿入されている。支持パイプ108の外周面上には、駆動軸20の軸芯を中心として揺動可能で、かつ、その軸方向には移動しないように、入力アーム104および2つの揺動カム105が設けられている。
入力アーム104は、支持パイプ108の外周面から離れる方向に突出するアーム部104aと、アーム部104aの先端に回転可能に接続されたローラ部104bとを有する。入力アーム104は、ローラ部104bがカム103に当接可能な位置に配置されるように設けられている。
揺動カム105は、支持パイプ108の外周面から離れる方向に突出する略三角形状のノーズ部105aを有する。ノーズ部105aの一辺(図1中の下方側の辺)には、凹状に湾曲したカム面105bが形成されている。吸気バルブ101には、バルブスプリングが設けられている。その付勢力によって、カム面105bには、ロッカアーム106に回転可能に取り付けられたローラ106aが押し付けられる。
入力アーム104および揺動カム105は、一体となって駆動軸20の軸芯を中心として揺動する。このため、カムシャフト102が回転すると、カム103に当接された入力アーム104が揺動し、この入力アーム104の動きに連動して揺動カム105も揺動する。この揺動カム105の動きが、ロッカアーム106を介して吸気バルブ101に伝わり、これによって吸気バルブ101が開閉駆動される。
バルブリフト可変機構100は、さらに、支持パイプ108の軸芯周りにおいて、入力アーム104と揺動カム105との相対位相差を変更する機構を備えており、この機構によって、吸気バルブ101のバルブリフト量を適宜変更する。つまり、両者の相対位相差を拡大すれば、入力アーム104および揺動カム105の揺動角に対するロッカアーム106の揺動角が拡大され、吸気バルブ101のバルブリフト量が増大される。また、両者の相対位相差を縮小すれば、入力アーム104および揺動カム105の揺動角に対するロッカアーム106の揺動角が縮小され、吸気バルブ101のバルブリフト量が低減される。
次に、上記の相対位相差を変更する機構について、より詳細な説明を行なう。図2に示されるように、入力アーム104および2つの揺動カム105と、支持パイプ108の外周面との間に規定された空間には、支持パイプ108に対して、回転可能で、かつ軸方向に摺動可能に支持されたスライダギア107が収容されている。
スライダギア107には、その軸方向の中央部に位置して、右ねじ螺旋状のヘリカルス
プラインが形成されたヘリカルギア107bが設けられている。また、スライダギア107には、ヘリカルギア107bの両側に位置して、ヘリカルギア107bとは逆に左ねじ螺旋状のヘリカルスプラインが形成されたヘリカルギア107cがそれぞれ設けられている。
プラインが形成されたヘリカルギア107bが設けられている。また、スライダギア107には、ヘリカルギア107bの両側に位置して、ヘリカルギア107bとは逆に左ねじ螺旋状のヘリカルスプラインが形成されたヘリカルギア107cがそれぞれ設けられている。
一方、スライダギア107を収容する空間を規定する入力アーム104および2つの揺動カム105の表面には、ヘリカルギア107bおよび107cに対応したヘリカルスプラインがそれぞれ形成されている。つまり、入力アーム104には、右ねじ螺旋状のヘリカルスプラインが形成されており、そのヘリカルスプラインがヘリカルギア107bに噛み合っている。また、揺動カム105には、左ねじ螺旋状のヘリカルスプラインが形成されており、そのヘリカルスプラインがヘリカルギア107cに噛み合っている。
スライダギア107には、一方のヘリカルギア107cとヘリカルギア107bとの間に位置して、周方向に延びる長穴107aが形成されている。また、支持パイプ108には、長穴107aの一部と重なるように、軸方向に延びる長穴108aが形成されている。支持パイプ108の内部に挿通された駆動軸20には、これら2つの長穴107aおよび108aの重なった部分を通じて突出する係止ピン20aが一体に設けられている。
駆動軸20がその軸方向に移動すると、スライダギア107が係止ピン20aにより押されるため、ヘリカルギア107bおよび107cが同時に駆動軸20の軸方向に移動する。このようなヘリカルギア107bおよび107cの移動に対して、これらにスプライン係合された入力アーム104および揺動カム105は、軸方向に移動しないため、ヘリカルスプラインの噛み合いを通じて駆動軸20の軸芯周りに回動する。このとき、入力アーム104と揺動カム105とでは、形成されたヘリカルスプラインの向きが逆であるため、回動方向が互いに逆方向となる。これにより、入力アーム104と揺動カム105との相対位相差が変化し、既に説明したように吸気バルブ101のバルブリフト量が変更される。
図3は、図1中のバルブリフト可変機構に接続された回転−直動変換機構を示す断面図である。続いて、本実施の形態における歯車の固定構造と、その歯車の固定構造が用いられた回転−直動変換機構とについて説明を行なう。
図3を参照して、回転−直動変換機構10は、仮想軸である中心軸201上に延びるサンシャフト31と、サンシャフト31に嵌め合わされたサンギヤ70と、サンシャフト31の外周上に配置され、中心軸201を中心にその周方向に並ぶ複数のプラネタリシャフト41と、複数のプラネタリシャフト41を取り囲むように設けられたナット51とを備える。回転−直動変換機構10は、ハウジング66に収容されている。
サンシャフト31は、中心軸201上で図2中の駆動軸20と並ぶように配置されている。サンシャフト31は、図示しないカップリング機構等の連結機構により駆動軸20に接続されている。サンシャフト31は、中心軸201の軸方向に駆動軸20を押し引きする。
サンシャフト31は、ねじ部33とギヤ部34とを含む。ねじ部33は、サンシャフト31の外周面に形成された雄ねじによって構成されている。ギヤ部34は、サンシャフト31の外周面に形成され、中心軸201を中心にその周方向に歯が並ぶ平歯ギヤによって構成されている。ねじ部33とギヤ部34とは、中心軸201の軸方向に並ぶ。サンシャフト31は、先端部36を含む。中心軸201の軸方向において、先端部36とギヤ部34との間にねじ部33が形成されている。
サンシャフト31は、スプライン部32を含む。スプライン部32は、サンシャフト31の外周面に形成されたスプラインによって構成されている。ハウジング66には、周り止めカラー58が設けられている。周り止めカラー58の内周面には、スプラインが形成されている。周り止めカラー58およびスプライン部32に形成されたスプラインが互いに係合することにより、中心軸201を中心とするサンシャフト31の回転運動が規制されている。
サンシャフト31およびサンギヤ70は、金属から形成されている。サンギヤ70は、先端部36に嵌め合わされている。サンギヤ70の外周面には、中心軸201を中心に周方向に歯が並ぶ平歯ギヤが形成されている。ギヤ部34およびサンギヤ70は、ほぼ等しいピッチ円直径を有する。
ナット51は、中心軸201を中心とする筒形状を有する。ナット51は、軸受け59により、中心軸201を中心に回転自在に支持されている。ナット51は、サンシャフト31との間に隙間を設けて配置されている。ナット51は、ねじ部52を含む。ねじ部52は、ナット51の内周面に形成された雌ねじによって構成されている。ねじ部52は、サンシャフト31のねじ部33の外周上に設けられている。ねじ部52を構成する雌ねじは、ねじ部33を構成する雄ねじとは逆向きである。
ナット51には、リングギヤ50が固定されている。リングギヤ50は、中心軸201の軸方向に沿ったねじ部52の両側にそれぞれ設けられている。リングギヤ50は、ギヤ部34およびサンギヤ70の外周上に設けられている。リングギヤ50の内周面には、中心軸201を中心に周方向に歯が並ぶ平歯ギヤが形成されている。
回転−直動変換機構10は、ナット51に対して回転運動を入力するモータ61を備える。モータ61は、ナット51に固定されたロータ62と、ロータ62の外周上に配設され、コイル65が巻回されたステータ63とを含む。コイル65に通電することにより、ロータ62とともにナット51が中心軸201を中心に回転する。
図4は、図3中のIV−IV線上に沿った回転−直動変換機構の断面図である。図5は、図3中のV−V線上に沿った回転−直動変換機構の断面図である。図3から図5を参照して、プラネタリシャフト41は、仮想軸である中心軸211上に延びる。中心軸211は、中心軸201に平行な軸である。
プラネタリシャフト41は、サンシャフト31とナット51との間の隙間に配設されている。プラネタリシャフト41は、ねじ部42とギヤ部43とを含む。ねじ部42とギヤ部43とは、中心軸211の軸方向に並ぶ。ねじ部42は、プラネタリシャフト41の外周面に形成された雄ねじによって構成されている。ねじ部42は、サンシャフト31のねじ部33と、ナット51のねじ部52とに螺合する。ねじ部42を構成する雄ねじは、ねじ部33を構成する雄ねじとは同じ向きであり、ねじ部52を構成する雌ねじとは逆向きである。
サンシャフト31のねじ部33を構成する雄ねじ、プラネタリシャフト41のねじ部42を構成する雄ねじおよびナット51のねじ部52を構成する雌ねじは、いずれも同一のピッチを有する多条ねじである。これら各ねじのピッチ円直径を、それぞれ、Ds、DpおよびDnとし、各ねじの条数を、それぞれ、Ns、NpおよびNnとする。本実施の形態では、サンシャフト31を中心軸201の軸方向にストロークさせるため、たとえば、Ns:Np:Nn=(Ds+1):Dp:Dnの関係を満たすように各ねじの条数が決定されている。なお、各ねじのピッチ円直径と条数とは、これ以外の関係も採り得る。
ギヤ部43は、プラネタリシャフト41の外周面に形成された平歯ギヤから構成されている。ギヤ部43は、サンシャフト31のギヤ部34とリングギヤ50とに噛み合う。
プラネタリシャフト41は、先端部44を含む。中心軸211の軸方向において、先端部44とギヤ部43との間にねじ部42が形成されている。先端部44には遊星歯車45が挿入されている。遊星歯車45は、先端部44に隙間嵌めされている。遊星歯車45の外周面には、中心軸211を中心に周方向に歯が並ぶ平歯ギヤが形成されている。遊星歯車45およびギヤ部43は、ほぼ等しいピッチ円直径を有する。遊星歯車45は、サンギヤ70とリングギヤ50とに噛み合う。
遊星歯車45がプラネタリシャフト41に一体に成形されている場合、遊星歯車45およびギヤ部43の回転間に位相のずれが生じると、プラネタリシャフト41に過大な負荷が掛かるおそれがある。本実施の形態では、遊星歯車45がガタを持ってプラネタリシャフト41に設けられているため、このようなずれを吸収することができる。
ナット51が回転すると、その回転運動は、ナット51およびプラネタリシャフト41間のねじ部の噛み合いにより、プラネタリシャフト41に伝わる。この際、プラネタリシャフト41のギヤ部43と、リングギヤ50およびサンシャフト31のギヤ部34とがそれぞれ噛み合い、遊星歯車45と、リングギヤ50およびサンギヤ70とがそれぞれ噛み合う。プラネタリシャフト41は、中心軸201の軸方向に静止したまま、自転しながら中心軸201を中心に公転する。このとき、プラネタリシャフト41は、平歯ギヤの噛み合いによって、中心軸201の軸方向に平行な一定の姿勢に保持される。
プラネタリシャフト41の回転運動は、プラネタリシャフト41およびサンシャフト31間のねじ部の噛み合いにより、サンシャフト31に伝わる。結果、サンシャフト31は、中心軸201の軸方向に直線運動する。
図6は、図3中の回転−直動変換機構に用いられた歯車の固定構造を示す断面図である。図6中には、図3中の2点鎖線VIで示す範囲が示されている。図7は、図6中の歯車の固定構造の分解組み立て図である。
図6および図7を参照して、サンギヤ70は、中心軸201の軸方向に沿ってサンシャフト31に嵌め合わされている。サンギヤ70は、サンシャフト31の外周上に嵌め合わされている。サンギヤ70は、締り嵌めによりサンシャフト31に固定されている。サンギヤ70は、サンシャフト31の先端部36に嵌め合わされている。先端部36は、直径D1を有する。先端部36は、中心軸201の軸方向に沿って一定の直径を有する。
サンギヤ70は、歯車部71と、軸部72pおよび72qとを含む。歯車部71と、軸部72pおよび72qとは、一体に成形されている。歯車部71には、歯車が形成されている。軸部72pおよび72qには、歯車が形成されていない。
歯車部71は、端面71aおよび71bを含む。端面71aおよび端面71bは、中心軸201の軸方向に沿った歯車部71の両端に形成されている。軸部72pおよび72qは、歯車部71から中心軸201の軸方向に延出する。軸部72pおよび軸部72qは、端面71aおよび端面71bからそれぞれ延出する。軸部72pおよび軸部72qは、中心軸201の軸方向において、歯車部71の前後にそれぞれ形成されている。軸部72pおよび72qは、直径D2を有する。直径D2は、歯車部71が有する直径よりも小さい。軸部72pおよび72qを設けることによって、旋盤によるサンギヤ70の加工時、加工位置に合わせて軸部72pおよび軸部72qのいずれかを選択的にチャッキングすることができる。これにより、サンギヤ70の加工精度や加工のし易さを向上させることができる。
サンギヤ70には、サンシャフト31が嵌め合わされる孔74が形成されている。孔74は、中心軸201の軸方向に延びる。孔74は、軸部72p、歯車部71および軸部72qを貫通する。孔74は、小径部74mおよび大径部74nを含む。小径部74mは、相対的に小さい直径d1を有し、大径部74nは、相対的に大きい直径d2を有する。小径部74mは、軸部72pおよび72qに形成されている。大径部74nは、歯車部71に形成されている。
先端部36の直径D1は、小径部74mの直径d1よりも大きく、大径部74nの直径d2よりも小さい(D1>d1、D1<d2)。すなわち、先端部36が孔74に挿入された状態で、先端部36と軸部72pおよび72qとが、締り嵌めとなり、先端部36と歯車部71とが隙間嵌めとなる。サンギヤ70は、焼き嵌めによりサンシャフト31に嵌め合わされる。サンギヤ70は、圧入によりサンシャフト31に嵌め合わされても良い。本実施の形態では、サンギヤ70に軸部72pおよび軸部72qを設けることによって、孔74の締り嵌め部分の長さを大きく設定することができる。これにより、サンギヤ70の組み付け時、サンギヤ70をこじらせることなくサンシャフト31に容易に嵌め合わせることができる。
回転−直動変換機構10は、リング形状を有するリング部材80を備える。リング部材80には、軸部72pおよび軸部72qが嵌め合わされる孔81が形成されている。リング部材80は、軸部72pおよび軸部72qの外周上にそれぞれ嵌め合わされている。リング部材80は、サンギヤ70を形成する材料よりも大きい強度を有する材料から形成されている。リング部材80は、金属から形成されている。
孔81は、直径d3を有する。軸部72pおよび72qの直径D2は、孔81の直径d3よりも大きい(D2>d3)。すなわち、リング部材80が軸部72pおよび軸部72qに嵌め合わされた状態で、リング部材80と軸部72pおよび72qとは、締り嵌めとなる。リング部材80は、焼き嵌めにより軸部72pおよび72qに嵌め合わされる。リング部材80は、圧入により軸部72pおよび72qに嵌め合わされても良い。
本実施の形態では、軸部72pおよび72qと歯車部71とのうち軸部72pおよび72qのみを締り嵌めとする。これにより、先端部36が孔74に挿入された状態で歯車部71が変形することを防ぎ、歯車形状の精度が低下することを防止する。
また、リング部材80は、軸部72pおよび72qを先端部36に対して外周側から締め付ける。本実施の形態では、リング部材80がサンギヤ70を形成する材料よりも大きい強度を有する材料から形成されているため、締り嵌めによって外周側に広がろうとする軸部72pおよび72qの変形をより効果的に抑制することができる。これにより、サンギヤ70をより強固にサンシャフト31に固定することができる。
図6中に示す構成では、サンシャフト31に対するサンギヤ70の固定がリング部材80によって補強されるため、先端部36と軸部72pおよび72qとの締め代を予め小さく設定しておくことが可能となる。これにより、サンギヤ70を先端部36に嵌め合わせる際の組み付け性を向上させることができる。
サンギヤ70の組み付け時、サンギヤ70を先端部36に嵌め合わせた後に、リング部材80を軸部72pおよび72qに嵌め合わせても良いし、焼き嵌めによりリング部材80を軸部72pおよび72qに嵌め合わせた後、リング部材80が収縮する前にサンギヤ70を先端部36に嵌め合わせても良い。
本実施の形態では、本発明における歯車の固定構造が、回転−直動変換機構10に適用されている。回転−直動変換機構10では、サンギヤ70と遊星歯車45とがスライドしながらサンシャフト31が直線運動する構成上、サンギヤ70の前後に軸部72pおよび72qを設けるスペースを確保し易い。また、ナット51およびサンシャフト31間の運動の伝達は、基本的にねじ部によって行なわれるため、サンギヤ70に掛かる負荷は比較的小さい。このため、歯車部71が隙間嵌めとされる本実施の形態における歯車の固定構造によっても、要求されるサンギヤ70の固定強度を容易に確保することができる。
この発明の実施の形態1における歯車の固定構造は、シャフトとしてのサンシャフト31と、サンシャフト31に嵌め合わされる歯車部品としてのサンギヤ70とを備える。サンギヤ70は、歯車が形成される歯車部71と、歯車部71からサンシャフト31の軸線方向に延出する軸部72p,72qとを含む。歯車部71および軸部72p,72qのうち軸部72p,72qが、サンシャフト31と締り嵌めになる。
回転−直動変換機構10は、ねじ軸としてのサンシャフト31と、サンギヤ70と、ナット51と、遊星ねじローラとしてのプラネタリシャフト41とを備える。サンシャフト31は、軸線としての中心軸201に沿って延び、中心軸201の軸方向に直線運動する。サンギヤ70は、サンシャフト31に嵌め合わされる。ナット51は、中心軸201を中心に回転運動する。プラネタリシャフト41には、歯車が形成されている。プラネタリシャフト41は、サンシャフト31およびナット51に螺合する。プラネタリシャフト41およびサンギヤ70に形成された歯車が噛み合いながら、プラネタリシャフト41が自転しつつ中心軸201を中心に公転する。サンシャフト31、プラネタリシャフト41およびナット51間の螺合により、サンシャフト31の直線運動とナット51の回転運動とが相互に変換される。
このように構成された、この発明の実施の形態1における歯車の固定構造によれば、サンギヤ70に形成された歯車の形状精度を維持することにより、回転−直動変換機構10による回転運動および直線運動間の変換効率を向上させることができる。また、リング部材80を設けることによって、サンシャフト31に対するサンギヤ70の固定強度を向上させることができる。これにより、回転−直動変換機構10の作動中にサンギヤ70が空回りすることを防止できる。また、サンシャフト31の外周面およびサンギヤ70の内周面に研磨等の高精度な加工が不要となるため、回転−直動変換機構10の製造コストを低減させることができる。
なお、本実施の形態では、サンギヤ70がサンシャフト31に固定される場合について説明したが、これに限られず、たとえばサンギヤ70が、ハウジング66の開口を塞ぐ蓋体67から延出するシャフトに固定されても良い。また、本発明における歯車部品は、回転するシャフトに固定されても良い。また、本発明におけるシャフトは、棒形状に限られず、筒形状を有しても良い。たとえば、図3中のナット51にリングギヤ50を固定する構造に、本発明を適用することもできる。
また、本実施の形態では、本発明による回転−直動変換機構を内燃機関のバルブリフト可変機構に接続したが、これに限定されず、直線駆動が必要となる各種機構に接続することができる。また本発明を、入力された直線運動を回転運動に変換して出力する回転−直動変換機構に適用することもできる。また、本発明における歯車の固定構造を、回転−直動変換機構以外の機構に適用することもできる。たとえば、内燃機関に搭載される、バランスシャフト駆動用のギヤ付きクランクシャフトやカム軸に固定されるギヤ等にも適用することができる。
続いて、図6中に示す歯車の固定構造によって得られる効果を確認する実施例について説明を行なう。図8は、図6中の歯車の固定構造において、サンシャフトおよびサンギヤ間の締め代と、サンギヤのオーバーピン径(OPD:Over Pin Diameter)との関係を示すグラフである。
図8を参照して、軸部72pおよび72qと先端部36との締め代を変化させ、歯車部71のオーバーピン径を測定した。また比較のため、歯車部71のみからなるサンギヤを準備し、そのサンギヤを先端部36に嵌め合わせた場合についても同様にオーバーピン径を測定した。図8を参照して分かるように、軸部72pおよび72qを締り嵌めとすることにより、締め代を増大させても歯車の変形が抑制されることを確認できた。
図9は、図6中の歯車の固定構造において、サンシャフトおよびサンギヤ間の締め代と、サンギヤの回りトルクとの関係を示すグラフである。図9を参照して、軸部72pおよび72qと先端部36との締め代を変化させ、サンギヤ70に回転力を与えた場合にサンシャフト31に対してサンギヤ70が回り始める時のトルク(回りトルク)を測定した。測定は、リング部材80が設けられたサンギヤ70と、リング部材80が設けられないサンギヤ70とについて行なった。図9を参照して分かるように、リング部材80を設けることによって、締め代の増大とともに回りトルクを増加させることができた。一方、リング部材80を設けない場合、軸部72pおよび72qの変形に起因して、締め代を増大させても回りトルクが微減するにとどまった。
(実施の形態2)
本実施の形態では、図6中の歯車の固定構造の各種変形例について説明を行なう。
本実施の形態では、図6中の歯車の固定構造の各種変形例について説明を行なう。
図10は、図6中の歯車の固定構造の第1の変形例を示す断面図である。図10を参照して、本変形例では、サンギヤ70に形成される孔74が、直径d4を有する。孔74は、中心軸201の軸方向に沿って一定な直径を有する。先端部36は、大径部36mおよび小径部36nを含む。大径部36mは、相対的に大きい直径D3を有する。小径部36nは、相対的に小さい直径D4を有する。大径部36mは、軸部72pおよび72qが嵌め合わされる位置に形成されている。小径部36nは、歯車部71が嵌め合わされる位置に形成されている。
大径部36mの直径D3は、孔74の直径d4よりも大きい(D3>d4)。小径部36nの直径D4は、孔74の直径d4よりも小さい(D4<d4)。すなわち、先端部36が孔74に挿入された状態で、先端部36と軸部72pおよび72qとが、締り嵌めとなり、先端部36と歯車部71とが隙間嵌めとなる。
本変形例では、図6中の歯車の固定構造と比較して、サンギヤ70の内径ではなくサンシャフト31の外径に段差が形成されるため、旋盤による加工を容易に行なうことができる。
図11は、図6中の歯車の固定構造の第2の変形例を示す断面図である。図12は、図11中の歯車の固定構造に用いられたCリングを示す斜視図である。
図11および図12を参照して、本変形例では、図6中のリング部材80に替えてCリング84が設けられている。軸部72pおよび72qの外周面には、溝85が形成されている。溝85は、中心軸201を中心にその周方向に延びる。溝85には、Cリング84が嵌め合わされている。Cリング84は、溝85に嵌め合わされた状態で内周側に収縮しようとする弾性力を有する。Cリング84は、軸部72pおよび72qを先端部36に対して外周側から締め付ける。
本変形例では、Cリング84を弾性変形させて溝85に嵌め合わせる。このため、締め付け部材としてのCリング84を軸部72pおよび72qに組み付ける際の作業性を向上させることができる。
図13は、図6中の歯車の固定構造の第3の変形例を示す断面図である。図13を参照して、本変形例では、図6中のリング部材80に替えて、分割リング部材87および88が設けられている。分割リング部材87および88は、リング部材80を中心軸201を中心に180°ごとに2つに分割した形状を有する。分割リング部材87と分割リング部材88とは、ボルト89により互いに締結されている。分割リング部材87および88は、軸部72pおよび72qを先端部36に対して外周側から締め付ける。なお、本実施の形態では、分割リング部材を、リング部材80を2分割した形状としたが、3以上の複数に分割した形状としても良い。
図14は、図6中の歯車の固定構造の第4の変形例を示す断面図である。図14を参照して、本変形例では、図6中のリング部材80が設けられていない。先端部36と軸部72pおよび72qとが、溶接ビード91により連結されている。溶接ビード91は、軸部72pおよび72qの外周面から先端部36にまで達するように形成されている。溶接ビード91は、レーザー溶接、電子ビーム溶接、プラズマアーク溶接等により形成されている。
図15は、図6中の歯車の固定構造の第5の変形例を示す断面図である。図15を参照して、本変形例では、図14中の歯車の固定構造と比較して、溶接ビード91が設けられる位置が異なる。サンシャフト31は、相対的に小さい直径を有する先端部36に加えて、相対的に大きい直径を有する基部37をさらに含む。基部37は、中心軸201の軸方向において軸部72qと対向する。溶接ビード91は、先端部36と軸部72pとの境界面および基部37と軸部72qとの境界面に形成されている。
なお、図14および図15中に示す溶接ビード91は、中心軸201を中心とする周方向に連続して延びても良いし、所定の間隔ごとに複数箇所に設けられても良い。
図16は、図6中の歯車の固定構造の第6の変形例を示す断面図である。図16を参照して、本変形例では、図6中のリング部材80が設けられていない。先端部36と軸部72pおよび72qとが、カシメ部93により連結されている。カシメ部93は、軸部72pおよび72qを先端部36の外周面に対して窪ませることによって形成されている。
このように構成された、この発明の実施の形態2における歯車の固定構造によれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図17は、この発明の実施の形態3における歯車の固定構造を示す断面図である。図18は、図17中の歯車の固定構造の分解組み立て図である。本実施の形態における歯車の固定構造は、実施の形態1における歯車の固定構造と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り替えさない。
図17は、この発明の実施の形態3における歯車の固定構造を示す断面図である。図18は、図17中の歯車の固定構造の分解組み立て図である。本実施の形態における歯車の固定構造は、実施の形態1における歯車の固定構造と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り替えさない。
図17および図18を参照して、本実施の形態では、サンギヤ70が、サンシャフト31の内周に嵌め合わされている。サンギヤ70は、歯車部71と、軸部76pおよび76qとを含む。軸部76pおよび76qは、歯車部71から中心軸201の軸方向に延出する。軸部76qは、直径D5を有する。
先端部36には、軸部76qが嵌め合わされる孔38が形成されている。孔38は、直径d5を有する。軸部76qの直径D5は、孔38の直径d5よりも大きい(D5>d5)。すなわち、軸部76qと先端部36とが、締り嵌めになる。軸部76qと先端部36とは、溶接ビード96により互いに連結されている。
図19は、図17中の歯車の固定構造の変形例を示す断面図である。図19を参照して、本変形例では、図17中の溶接ビード96に替えてカシメ部98により、軸部76qと先端部36とが互いに連結されている。
本実施の形態では、軸部76pおよび76qのうち軸部76qのみが、先端部36と締り嵌めとなるのに対して、実施の形態1および2では、軸部72pおよび72qの双方が先端部36と締り嵌めとなる構成が得られる。このため、実施の形態1および2における歯車の固定構造によれば、実施の形態3における歯車の固定構造と比較して、サンギヤ70とサンシャフト31とをより強固に固定することができる。
このように構成された、この発明の実施の形態3における歯車の固定構造によれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
なお、以上の実施の形態で説明した歯車の固定構造を適宜、組み合わせることによって、新たな歯車の固定構造を構成しても良い。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 回転−直動変換機構、31 サンシャフト、41 プラネタリシャフト、51 ナット、70 サンギヤ、71 歯車部、72p,72q 軸部、80 リング部材、84 Cリング、87,88 分割リング部材、91,96 溶接ビード、93,98 カシメ部、201 中心軸。
Claims (7)
- シャフトと、
前記シャフトに嵌め合わされる歯車部品とを備え、
前記歯車部品は、歯車が形成される歯車部と、前記歯車部から前記シャフトの軸線方向に延出する軸部とを含み、
前記歯車部および前記軸部のうち前記軸部が、前記シャフトと締り嵌めになる、歯車の固定構造。 - 前記軸部は、前記シャフトの軸線方向における前記歯車部の前後に設けられている、請求項1に記載の歯車の固定構造。
- 前記シャフトに対する前記軸部の固定を助勢する助勢部材をさらに備える、請求項1または2に記載の歯車の固定構造。
- 前記助勢部材は、前記シャフトおよび前記軸部のいずれか一方を前記シャフトおよび前記軸部のいずれか他方に対して外周側から締め付ける締め付け部材を含む、請求項3に記載の歯車の固定構造。
- 前記締め付け部材は、前記シャフトおよび前記軸部のいずれか一方を形成する材料よりも大きい強度を有する材料から形成されている、請求項4に記載の歯車の固定構造。
- 前記助勢部材は、前記シャフトと前記軸部とを連結する連結部材を含む、請求項3から5のいずれか1項に記載の歯車の固定構造。
- 請求項1から6のいずれか1項に記載の歯車の固定構造が用いられる回転−直動変換機構であって、
軸線に沿って延び、前記軸線方向に直線運動し、前記シャフトであるねじ軸と、
前記ねじ軸に嵌め合わされ、前記歯車部品であるサンギヤと、
前記軸線を中心に回転運動するナットと、
歯車が形成され、前記ねじ軸および前記ナットに螺合する遊星ねじローラとを備え、
前記遊星ねじローラおよび前記サンギヤに形成された歯車が噛み合いながら、前記遊星ねじローラが自転しつつ前記軸線を中心に公転し、
前記ねじ軸、前記遊星ねじローラおよび前記ナット間の螺合により、前記シャフトの直線運動と前記ナットの回転運動とが相互に変換される、回転−直動変換機構。
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JP2006234188A JP2008057630A (ja) | 2006-08-30 | 2006-08-30 | 歯車の固定構造および回転−直動変換機構 |
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DE102009003578A1 (de) | 2008-03-07 | 2009-09-10 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha, Kariya-shi | Fahrzeugsitze |
JP2009281442A (ja) * | 2008-05-20 | 2009-12-03 | Nippon Soken Inc | 遊星差動ネジ型回転直動変換機構及びアクチュエータ |
JP2013155779A (ja) * | 2012-01-27 | 2013-08-15 | Kyocera Document Solutions Inc | 駆動装置 |
US10886818B2 (en) | 2016-09-09 | 2021-01-05 | Jing-Jin Electric Technologies Co., Ltd. | Input shaft structure having connected motor and speed reducer |
-
2006
- 2006-08-30 JP JP2006234188A patent/JP2008057630A/ja not_active Withdrawn
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