JP4670365B2 - 空気調和機の室外機 - Google Patents

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Description

この発明は、空気調和機の室外機の電気部品の配置に関するものである。
従来の空気調和機の室外機では、一つの送風機を備えるとともに一つのリアクター(リアクトル)を空気調和機の室外機の上部もしくは床面に配置したものがあった。(例えば、特許文献1参照)
また、従来の空気調和機の室外機では、一つの送風機を備え、送風機の中心とほぼ同じ高さ位置で機械室側に一つのリアクター(リアクトル)を配置したものがあった。(例えば、特許文献2参照)
特開平5−113232号公報(第2頁、第1−2図) 特開平9−229427号公報(第2−3図)
従来の空気調和機の室外機では、一つのリアクトルを空気調和機の室外機の上部又は下部あるいは送風機の中心とほぼ同じ高さ位置で機械室側に配置したものがあったが、どの位置でもリアクトルの十分な配置スペースが無く、リアクトルの取り付けや配線などの作業が大変であり、また空気調和機の室外機にさらに重く大きなリアクトルが必要な場合は、リアクトルを配置する十分なスペースがさらに必要になるとともに重量によりリアクトルの取り付けもさらに大変になるという課題があった。
また、近年、海外の空気調和機の室外機において、省エネルギーの効果が得られことから、一定速で駆動する圧縮機を搭載した空気調和機の室外機からインバータ制御により変速駆動する圧縮機を搭載する空気調和機の室外機が注目されてきている。現在、V電源などの単相電源に対応するインバータ制御で駆動する室外機は、一つのリアクトルを備えて高調波規制をクリアする空気調和機の室外機があるが、しかし、海外のY電源(3相4線式)に対応するインバータ制御で駆動する空気調和機の室外機では、高調波規制をクリアする空気調和機の室外機がないという課題があった。
また、海外のY電源(3相4線式の電源)に対応するインバータ制御で駆動する圧縮機を備えた空気調和の機室外機は、高調波規制をクリアすることが可能なためにリアクトルを電源の各相に配置する必要があるが、このリアクトルは例えば一例として約90mm角の直方体で1個の重量が3〜5kgの重量物であり、3相4線式のY電源の場合には3個必要になるため、その総重量は12〜15kgとなり、室外機に広い収納スペースが必要であるとともに重量物のために取り付け作業が大変になるという課題があり、従来のような空気調和機の室外機に一つのリアクトルを設けたリアクトルの位置では、スペースが狭く、かつ取り付け作業も大変であるという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、リアクトルの十分な配置スペースが得られるとともに、リアクトルの取り付けが容易な空気調和機の室外機を得ることを目的とする。また、電源の各相にリアクトルを備えて高調波規制をクリアすることが可能な海外のY電源(3相4線式)に対応したインバータ制御で駆動する空気調和機の室外機を得ることを目的とする。
この発明に係わる空気調和機の室外機は、仕切板により区画され、上下に隣接して送風機を配置した送風機室とインバータ制御で駆動される圧縮機を配置した機械室を有する室外機本体と、前記仕切板に固定される縦長形状のリアクトル収納箱内へ上下に並べて収納され、前記上下に配置した送風機の間の近傍の位置で、かつ、前記上下に配置した両方の送風機の回転範囲から外れた側方位置で、かつ、前記上下に配置した送風機の軸長の範囲程度に渡る位置に設けられた3個のリアクトルと、前記リアクトル収納箱の上下をそれぞれ延設して形成された手掛け可能な上部取手及び下部取手と、前記上部取手に形成され組立作業者が指を掛けることができる手掛穴と、前記リアクトル収納箱の上部にのみ設けられ前記リアクトル収納箱を前記仕切板の取付穴に挿入した時に弾性変形して前記取付穴を乗り越え、前記仕切板を前記リアクトル収納箱の周囲に形成したフランジ部とで挟み込み、前記リアクトル収納箱を前記仕切板に仮保持させる突起形状部と、を備え、前記突起形状部により前記リアクトル収納箱を前記仕切板に仮保持させた状態にして、ネジで前記リアクトル収納箱を前記仕切板に固定するようにしたものである。
また、仕切板により区画され、上下に隣接して送風機を配置した送風機室とインバータ制御で駆動される圧縮機を配置した機械室を有する室外機本体と、前記仕切板に固定される縦長形状のリアクトル収納箱内へ上下に並べて収納され、前記上下に配置した送風機の間の近傍の位置で、かつ、前記上下に配置した両方の送風機の回転範囲から外れた側方位置で、かつ、前記上下に配置した送風機の軸長の範囲程度に渡る位置に設けられた3個のリアクトルと、前記リアクトル収納箱の上下をそれぞれ延設して形成された手掛け可能な上部取手及び下部取手と、前記上部取手に形成され組立作業者が指を掛けることができる手掛穴と、を備えたものである。
この発明に係わる空気調和機の室外機は、仕切板により区画され、上下に隣接して送風機を配置した送風機室とインバータ制御で駆動される圧縮機を配置した機械室を有する室外機本体と、前記仕切板に固定される縦長形状のリアクトル収納箱内へ上下に並べて収納され、前記上下に配置した送風機の間の近傍の位置で、かつ、前記上下に配置した両方の送風機の回転範囲から外れた側方位置で、かつ、前記上下に配置した送風機の軸長の範囲程度に渡る位置に設けられた3個のリアクトルと、前記リアクトル収納箱の上下をそれぞれ延設して形成された手掛け可能な上部取手及び下部取手と、前記上部取手に形成され組立作業者が指を掛けることができる手掛穴と、前記リアクトル収納箱の上部にのみ設けられ前記リアクトル収納箱を前記仕切板の取付穴に挿入した時に弾性変形して前記取付穴を乗り越え、前記仕切板を前記リアクトル収納箱の周囲に形成したフランジ部とで挟み込み、前記リアクトル収納箱を前記仕切板に仮保持させる突起形状部と、を備え、前記突起形状部により前記リアクトル収納箱を前記仕切板に仮保持させた状態にして、ネジで前記リアクトル収納箱を前記仕切板に固定するようにしたので、リアクトルの十分な配置スペースが得られるとともに、リアクトルの取り付けが容易な空気調和機の室外機を得られる効果が有る。
また、仕切板により区画され、上下に隣接して送風機を配置した送風機室とインバータ制御で駆動される圧縮機を配置した機械室を有する室外機本体と、前記仕切板に固定される縦長形状のリアクトル収納箱内へ上下に並べて収納され、前記上下に配置した送風機の間の近傍の位置で、かつ、前記上下に配置した両方の送風機の回転範囲から外れた側方位置で、かつ、前記上下に配置した送風機の軸長の範囲程度に渡る位置に設けられた3個のリアクトルと、前記リアクトル収納箱の上下をそれぞれ延設して形成された手掛け可能な上部取手及び下部取手と、前記上部取手に形成され組立作業者が指を掛けることができる手掛穴と、を備えたので、リアクトルの十分な配置スペースが得られるとともに、リアクトルの取り付けが容易な空気調和機の室外機を得られる効果が有る。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における空気調和機の室外機をカバー類を取り外して示す前方から見た斜視図、図2はこの発明の実施の形態1における空気調和機の室外機をカバー類を取り外して示す正面図、図3はこの発明の実施の形態1における空気調和機の室外機をカバー類を取り外して示す上方から見た平面図、図4はこの発明の実施の形態1における空気調和機の室外機のリアクトル収納箱の取り付けを説明する斜視図、図5〜図7はこの発明の実施の形態1におけるリアクトル収納箱の斜視図、図8はこの発明の実施の形態1におけるリアクトル収納箱の仕切板への仮保持動作を説明する要部縦断面説明図である。
図において、空気調和機の室外機の室外機本体1(以下室外機本体と称す)は図示しない室内機と接続されて部屋などの空調を行うものである。この室外機本体1の内部には、熱交換器2と、この熱交換器2の前方に設けられて送風する上下に隣接したて配置した送風機3,4と、インバータ制御で駆動される圧縮機5をそれぞれ配置している。室外機本体1を左右に区画する仕切板6は、室外機本体1を上下の送風機3,4を配置した送風機室7と圧縮機5を配置した機械室8とに区画している。
また、上下の送風機3,4はそれぞれ回転させるモータ3a,4a備えるとともに、上下の送風機3,4の間は熱交換器2に効率良く送風させるように比較的に近い距離の位置に隣接して配置している。また、この室外機本体1は電気回路を図示しないが電源に3相4線式の交流電源である海外のY電源を使用できるようにしたもので、三相電源の各相から交流がコンバータに供給されて変換された後、インバータに供給されインバータで所望の交流に再度変換されて圧縮機5に電源が供給され、圧縮機5をインバータ制御で効率よく駆動できるようにしている。
そして、この3相電源の各相にそれぞれ一つずつ高調波成分を除去する等の働きをするリアクトル9a〜9cを接続している。この3個のリアクトル9a〜9cは箱形状のリアクトル収納箱9内に、それぞれ図示しないネジで固定して収納している。そして、このリアクトル9a〜9cを収納したリアクトル収納箱10を、仕切板6の上側送風機3と下側送風機4の間の高さ位置に開けた角穴形状の取付穴6a部分にネジ17で固定し、3個のリアクトル9a〜9cを上側送風機3と下側送風機4の間の側方のスペースに配置するようにしている。
また、Y電源の各相にそれぞれ接続したこのリアクトル9a〜9cは、一例として例えばそれぞれ1個の形状が約90mm角の直方体で重量が3〜5kgの重量物のものがあり、3相4線式のY電源の場合には3個必要になり、その総重量は12〜15kgになる。従って、リアクトル9a〜9cを収納したリアクトル収納箱10の重量もその総重量は12〜15kg程度の重量物となり、形状も3個のリアクトル9a〜9c分の大きさが必要で大きな形状となる。
このような重く大きい形状のリアクトル9a〜9cを室外機本体1に設けるため、図2に示すように3個のリアクトル9a〜9cをリアクトル収納箱10に収納して上下に配置した送風機3,4の間の近傍の位置で、かつ、上下に配置した両方の送風機3,4の回転範囲から外れた側方位置に設けるとともに、さらにまた、図3に示すように3個のリアクトル9a〜9cをリアクトル収納箱10に収納して上下に配置した送風機3,4の軸長の範囲程度に渡る位置に設けている。なお、この上下送風機3,4の軸長とは図3のL寸法で示すように送風機3,4の先端からそれぞれの各モータ3a,4aの後端の範囲である。
このようにリアクトル収納箱10を介してリアクトル9a〜9cを配置した上側送風機3と下側送風機4の間の近傍の位置で、かつ、上下に配置した両方の送風機3,4の回転範囲から外れた側方位置で、かつ、上下に配置した送風機3,4の軸長の範囲程度に渡る位置は、図2等に示すように上側送風機3と下側送風機4の羽根の回転範囲から外れた間が回転の中心から側方へ行くにしたがって広がるため、十分なスペースがあり、この広いスペースをリアクトル9a〜9cの収納するスペースとすることで、他の場所にリアクトル9a〜9cを配置する場合に比べて室外機本体1を大きくしなくても3個のリアクトル9a〜9cを配置できるという効果がある。また、リアクトル9a〜9cは100℃近くまで温度上昇する部品であるが、上側送風機3と下側送風機4の両方の送風でリアクトル収納箱10を介してリアクトル9a〜9cが十分に冷却される効果も得られ、リアクトル9a〜9cの信頼性が向上するという効果もある。なお、3個のリアクトル9a〜9cを上下に配置した送風機3,4の軸長の範囲程度に渡る位置に設ける理由は、リアクトル9a〜9cを送風機3,4の軸長をよりさらに後方の位置に配置した場合、熱交換器2への通風を阻害し、また軸長より前方の位置ではベルマウス(図示せず)等の邪魔になるため、リアクトル9a〜9cを上下に配置した送風機3,4の軸長の範囲程度に渡る位置設けている。
また、リアクトル9a〜9cが配設される上側送風機3と下側送風機4の間の高さ位置は、リアクトル9a〜9cを持ち上げて取り付ける際に、位置が高すぎずに取り付けが行い易い高さであり、また、リアクトル9a〜9cへの配線やメンテナンス等の作業も上下に作業できる空間があるため作業が行い易いという効果がある。
つまり、リアクトル9a〜9cを室外機本体1の上部に配置した場合、収納スペースが無いだけでなく、重量物のリアクトル9a〜9cを持ち上げる作業が大変であり、また、リアクトル9a〜9cへの配線やメンテナンス等の作業も下方からの作業となって行い難い。また、リアクトル9a〜9cを室外機本体1の下部に配置した場合、同様に収納スペースが無いだけでなく、低い位置のため水害などの際に浸水し易く、また、配線やメンテナンス等の作業も狭い場所で上方からの作業になるため行い難いが、本実施の形態のようにリアクトル9a〜9cの取り付け位置を上側送風機3と下側送風機4の間の高さ位置にすることで、取り付けやメンテナンス作業も容易になる。
また、このように高調波規制対策のリアクトル9a〜9cをY電源(3相4線式)の各相それぞれに設けることで、海外のY電源に対応したインバータ制御で駆動する空気調和機の室外機を市場へ提供できる。
このように、熱交換器2の前方に設けられて送風する上下に隣接して配置した送風機3,4と、上下に配置した送風機3,4を収納するとともにインバータ制御で駆動される圧縮機5を設けた室外機本体1と、を備え、室外機本体1に、上下に配置した送風機3,4の間の近傍の位置で、かつ、上下に配置した両方の送風機3,4の回転範囲から外れた側方位置で、かつ、上下に配置した送風機3,4の軸長の範囲程度に渡る位置にリアクトル9a〜9cを設けたので、リアクトル9a〜9cの十分な配置スペースが得られるとともに、リアクトル9a〜9cの取り付けやメンテナンス作業等が容易で、また、リアクトル9a〜9cを冷却できる効果が有る。
また、圧縮機5を駆動する3相電源の各相それぞれにリアクトル9a〜9cを設けたので、さらに、電源の各相にリアクトル9a〜9cを備えて高調波規制をクリアすることが可能な海外のY電源に対応したインバータ制御で駆動する圧縮機5を有するの室外機本体1を得られる効果がある。
次にリアクトル収納箱10の詳細な構成について説明する。図5〜図7等に示すようにリアクトル収納箱10は板金材料を折り曲げて形成したもので、取り付けられる機械室8側の面を開放した箱形状に形成し、開放された箱形状の周囲にフランジ部11を形成するとともに、リアクトル収納箱10の上下にはそれぞれ上下のフランジ部11からそれぞれ延設して手掛け可能な上部取手12と下部取手13を形成している。この上部取手12は上部のフランジ部11から斜め上方へ折り曲げて延設した部分に手を掛けられるように手掛穴12aを形成したもので、手を掛けやすいように切り起し片12bを形成して手掛穴12aを形成している。
また、下部取手13は下部のフランジ部11から斜め下方に折り曲げて延設して手を掛けられるようにしたもので、その先端部分には、掛けた手が滑り難いように、発泡ゴム等の絶縁部材よりなる滑り止め部材13aを貼り付けている。また、フランジ部11の仕切板6側にはそれぞれ発泡ゴム等の材料からなるパッキン14がそれぞれ貼り付けられ、リアクトル収納箱10を仕切板6に取り付けた際に、仕切板6に接触して取付穴6a部分をシールするようにしている。また、リアクトル収納箱10の形状は縦長形状に形成して、3個のリアクトル9a〜9cをリアクトル収納箱10内に上下方向に並べて配置固定できるようにしている。
次にリアクトル収納箱10を取付穴6aに仮止めする構成について説明する。角穴形状の取付穴6aに挿入されるリアクトル収納箱10の上部に設けた突起形状部15は、薄肉板金等で形成され、リアクトル収納箱10に溶接で固定したもので、板金の一部を上方へ傾斜した形状にしている。この突起形状部15は図8(a)に示すようにリアクトル収納箱10を仕切板6の取付穴6aに挿入した際に取付穴6aに接触し下方に弾性変形して取付穴6aを乗り越えると元の形状に戻り、図8(b)に示すように仕切板6をパッキン14を介してリアクトル収納箱10の上部のフランジ部11と突起形状部15とで挟み込むので、作業者が手を離してもリアクトル収納箱10が仕切板6に仮保持された状態となり、この状態で容易にネジ17でリアクトル収納箱10を仕切板6に固定することができる。
なお、この仮保持用の突起形状部15はリアクトル収納箱10の左右や下部にも設けてもよいが、リアクトル収納箱10を取付穴6aに挿入する際に、リアクトル収納箱10と取付穴6aに隙間があって挿入し易い上部にのみ設けるだけで容易にリアクトル収納箱10が外れることを安価に防止できる効果もある。また、リアクトル収納箱10の送風機室7側の面にはリアクトル収納箱10のネジ穴等を塞ぐように発泡ゴム等のシール部材16を貼り付けている。
次にリアクトル収納箱10の室外機本体1内への取付け作業について説明する。重量物である3個のリアクトル9a〜9cをリアクトル収納箱10に固定した後、リアクトル収納箱10の上部に設けられた上部取手12及びリアクトル収納箱10の下部に設けられた下部取手13を組立作業者が手で掴み、持ち上げて室外機本体1の仕切板6へ取り付ける。この際、上部取手12には作業者が指の関節を掛けて持ち易いように切り起し片12bを設けることで、しっかりとリアクトル収納箱10の上部を掴む事ができ、また、下部取手13は、絶縁材などを利用した滑り止め部材13aを設けているので、作業者が確実にリアクトル収納箱10の下部を掴んで支えることができ、容易に取付穴6aの位置にリアクトル収納箱10を持ち上げて取り付けることができる。
取手を設ける場合、この実施の形態のように上下に取手12,13を設ける場合と左右に設けることも考えられるが、重量物の場合は作業者が左右を同じ高さに持ち上げるのは大変に力のいる作業であり、リアクトル収納箱10の上下に取手12,13を形成することはリアクトル収納箱10を持ち上げやすくして、作業を行いやすくできるという効果がある。また、取手12,13の形状を下部取手13は重量を受けるように支える形状とし、上部取手12は手掛穴12aを備えて確実に掴める形状としているので、リアクトル収納箱10を立てた状態に作業者が持ちやすいという効果がある。さらにまた、リアクトル9a〜9cを上下方向に配置してリアクトル収納箱10を縦長形状にしているので、上部取手12と下部取手13の間の距離が広く作業者がさらにリアクトル収納箱10を持ちやすくて取り付け作業が行いやすく、かつ、上下の送風機3,4の間の側方のスペースを十分に利用してリアクトル収納箱10を室外機本体1に配置できるという効果もある。
また、組立作業者がリアクトル収納箱10を室外機本体1の仕切板6へ取り付ける際に、仮保持させるリアクトル収納箱10の上部に設けた突起形状部15は、リアクトル収納箱10を仕切板6の取付穴6aへ挿入する際に突起形状部15が押されながら取付穴6aへ挿入される。そして、完全に取付穴6aに挿入されるとそのバネ効果で突起形状部15は元の形状へ戻り仕切板6に引っかかり仮止めされるので、誤ってリアクトル収納箱10を落下させる等の不具合を防止でき、作業性を向上できる効果がある。
また、上記の例ではリアクトル9a〜9cをリアクトル収納箱10に収納し、上側送風機3と下側送風機4との間の右側方に配置して仕切板6に固定することで、十分なリアクトル9a〜9cの配置スペースが得られて取り付けが行い易いやすく、かつ、配線等の作業も行い易いものを示したが、リアクトル9a〜9cを上下の送風機3,4の左右反対側の位置となる上側送風機3と下側送風機4との間の左側方に配置してもよく、室外機本体1に取り付ける部分を設ける必要や配線が長くなる場合があるが、同様にリアクトル9a〜9cを配置するスペースが有り、また、リアクトル9a〜9cが取り付け易い高さ位置である効果は同様である。
また、上記の例ではリアクトル9a〜9cがそれぞれ別体で3個のものを示したが、リアクトル9a〜9cの概観が連結されて見かけ上一体形状のものであってもよい。また、リアクトル収納箱9の形状も適宜変えことができる。また、リアクトル9a〜9cをリアクトル収納箱10に収納して仕切板6に固定し、リアクトル9a〜9cを室外機本体1に取り付けし易いものを示したが、リアクトル9a〜9cを仕切板6に直接固定することも可能である。
また、上記の例では3相4線式の電源であるY電源の3相の各相にリアクトル9a〜9cを設けて交流のY電源を主電源とした空気調和機の室外機について示したが、単相電源でリアクトルが一つのみでよい室外機本体についても、上記実施の形態と同様に、上下に配置した送風機3,4の間の近傍の位置で、かつ、上下に配置した両方の送風機3,4の回転範囲から外れた側方位置で、かつ、上下に配置した送風機3,4の軸長の範囲程度に渡る位置に一つのリアクトルを配置するようにしてもよく、リアクトルを収納するスペースが十分に有り、また、リアクトルの取り付けが容易で、かつ、リアクトルを冷却できるという同様の効果が得られる。
このようにして、上記実施の形態によれば、熱交換器2の前方に設けられて送風する上下に隣接して配置した送風機3,4と、上下に配置した送風機3,4を収納するとともにインバータ制御で駆動される圧縮機5を設けた室外機本体1と、を備え、室外機本体1に、上下に配置した送風機3,4の間の近傍の位置で、かつ、上下に配置した両方の送風機3,4の回転範囲から外れた側方位置で、かつ、上下に配置した送風機3,4の軸長の範囲程度に渡る位置にリアクトルを設けたので、リアクトルの十分な配置スペースが得られるとともに、リアクトルの取り付けが容易な空気調和機の室外機を得られる効果が有る。
また、圧縮機を駆動する3相電源の各相それぞれにリアクトルを設けたので、さらに、電源の各相にリアクトルを備えて高調波規制をクリアする海外のY電源に対応したインバータ制御で駆動する空気調和機の室外機を得られる効果がある。
また、リアクトルを収納したリアクトル収納箱10を設け、このリアクトル収納箱10を、上下の送風機3,4を配置した送風機室7と圧縮機5を配置した機械室8とに区画する仕切板6に固定したので、さらに、リアクトルの室外機への取り付けが容易になる。
また、リアクトル収納箱10の上下に手掛け可能な取手12,13を形成したので、リアクトル収納箱10をさらに取り付け易いという効果がある。
また、リアクトル収納箱10を仕切板6の取付穴6aに挿入した時に弾性変形して取付穴6aを乗り越える突起形状部15をリアクトル収納箱10に形成し、仕切板6をリアクトル収納箱10のフランジ部11と突起形状部15とで挟み込み、リアクトル収納箱10を仕切板6に仮保持させたので、リアクトル収納箱10をさらに取り付け易いという効果がある。
また、突起形状部15をリアクトル収納箱10の上部に設けたので、安価にリアクトル収納箱10を仕切板6に仮保持させることができるという効果がある。
この発明の実施の形態1における空気調和機の室外機のカバー類を取り外して示す前方から見た斜視である。 この発明の実施の形態1における空気調和機の室外機のカバー類を取り外して示す正面図である。 この発明の実施の形態1における空気調和機の室外機のカバー類を取り外して示す上方から見た平面図である。 この発明の実施の形態1における空気調和機の室外機のリアクトル収納箱の取り付けを説明する斜視である。 この発明の実施の形態1におけるリアクトル収納箱の斜視図である。 この発明の実施の形態1におけるリアクトル収納箱の斜視図である。 この発明の実施の形態1におけるリアクトル収納箱の斜視図である。 この発明の実施の形態1におけるリアクトル収納箱の仕切板への仮保持動作を説明する要部縦断面説明図で、(a)はリアクトル収納箱が仮保持前の要部縦断面図,(b)はリアクトル収納箱が仮保持状態の要部縦断面図である。
符号の説明
1 室外機本体、2 熱交換器、3 送風機、3a モータ、4 送風機、4a モータ、5 圧縮機、6 仕切板、6a 取付穴、7 送風機室、8 機械室、9a〜9c リアクトル、10 リアクトル収納箱、11 フランジ部、12 取手(上部取手)、12a 手掛穴、12b 切り起し片、13 取手(下部取手)、13a 滑り止め部材、14 パッキン、15 突起形状部、16 シール部材、17 ネジ。

Claims (4)

  1. 仕切板により区画され、上下に隣接して送風機を配置した送風機室とインバータ制御で駆動される圧縮機を配置した機械室を有する室外機本体と、前記仕切板に固定される縦長形状のリアクトル収納箱内へ上下に並べて収納され、前記上下に配置した送風機の間の近傍の位置で、かつ、前記上下に配置した両方の送風機の回転範囲から外れた側方位置で、かつ、前記上下に配置した送風機の軸長の範囲程度に渡る位置に設けられた3個のリアクトルと、前記リアクトル収納箱の上下をそれぞれ延設して形成された手掛け可能な上部取手及び下部取手と、前記上部取手に形成され組立作業者が指を掛けることができる手掛穴と、前記リアクトル収納箱の上部にのみ設けられ前記リアクトル収納箱を前記仕切板の取付穴に挿入した時に弾性変形して前記取付穴を乗り越え、前記仕切板を前記リアクトル収納箱の周囲に形成したフランジ部とで挟み込み、前記リアクトル収納箱を前記仕切板に仮保持させる突起形状部と、を備え、前記突起形状部により前記リアクトル収納箱を前記仕切板に仮保持させた状態にして、ネジで前記リアクトル収納箱を前記仕切板に固定するようにしたことを特徴とする空気調和機の室外機。
  2. 仕切板により区画され、上下に隣接して送風機を配置した送風機室とインバータ制御で駆動される圧縮機を配置した機械室を有する室外機本体と、前記仕切板に固定される縦長形状のリアクトル収納箱内へ上下に並べて収納され、前記上下に配置した送風機の間の近傍の位置で、かつ、前記上下に配置した両方の送風機の回転範囲から外れた側方位置で、かつ、前記上下に配置した送風機の軸長の範囲程度に渡る位置に設けられた3個のリアクトルと、前記リアクトル収納箱の上下をそれぞれ延設して形成された手掛け可能な上部取手及び下部取手と、前記上部取手に形成され組立作業者が指を掛けることができる手掛穴と、を備えたことを特徴とする空気調和機の室外機。
  3. 前記下部取手の先端部分に絶縁部材よりなる滑り止め部材を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機の室外機。
  4. 前記リアクトル収納箱の前記送風機室側の面に前記リアクトル収納箱のネジ穴を塞ぐ発泡ゴムよりなるシール部材を貼り付けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和機の室外機。
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