JP4669394B2 - オーディオ信号の帯域を拡張するための方法及び装置 - Google Patents
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Description
(2)また、従来技術のオーディオ信号再生装置はアナログ回路で構成されているために、以下の問題点があった。すなわち、当該アナログ回路を構成する部品のばらつきや温度特性により装置性能のばらつきが発生し、オーディオ信号が当該アナログ回路を通過する毎に音質劣化が発生する。また、構成しているフィルタ回路の精度を向上させると、その回路規模が大きくなり、製造コストの増大につながる。
上記発生されたオーディオ信号の高調波を、所定の帯域幅を有する帯域信号に従って振幅変調することにより第1の変調信号を発生するステップと、
上記発生された第1の変調信号を、所定の帯域通過特性を用いて帯域通過ろ波して出力するステップと、
上記帯域通過ろ波された第1の変調信号を上記入力されたオーディオ信号に加算して、加算結果のオーディオ信号を出力するステップとを含むことを特徴とする。
上記オーディオ信号の帯域を拡張するための方法において、上記振幅変調するステップの前に、上記帯域信号のレベルを変化させるステップをさらに含むことを特徴とする。
また、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための方法において、上記加算するステップの前に、上記帯域通過ろ波された第1の変調信号のレベルを変化させるステップをさらに含むことを特徴とする。
所定のランダム雑音信号を発生するステップと、
上記発生されたランダム雑音信号の絶対値を演算して、絶対値を有するランダム雑音信号を発生するステップと、
上記絶対値を有するランダム雑音信号を、所定の低域通過特性を用いて低域通過ろ波して上記帯域信号として出力するステップとを含むことを特徴とする。
また、後者の方法において、上記帯域信号を発生するステップは、
上記入力されたオーディオ信号を、デルタシグマ変調型量子化器又はシグマデルタ変調型量子化器を用いて量子化して第2の変調信号を発生するとともに、上記量子化時の量子化雑音信号を発生するステップと、
上記発生された量子化雑音信号の絶対値を演算して、絶対値を有するランダム雑音信号を発生するステップと、
上記絶対値を有するランダム雑音信号を、所定の低域通過特性を用いて低域通過ろ波して上記帯域信号として出力するステップとを含むことを特徴とする。
上記発生されたオーディオ信号の高調波を、所定の帯域幅を有する帯域信号に従って振幅変調することにより第1の変調信号を発生する振幅変調手段と、
上記発生された第1の変調信号を、所定の帯域通過特性を用いて帯域通過ろ波して出力する帯域通過ろ波手段と、
上記帯域通過ろ波された第1の変調信号を上記入力されたオーディオ信号に加算して、加算結果のオーディオ信号を出力する加算手段とを備えたことを特徴とする。
上記オーディオ信号の帯域を拡張するための装置において、上記振幅変調手段の前段に、上記帯域信号のレベルを変化させる第1のレベル変化手段をさらに備えたことを特徴とする。
所定のランダム雑音信号を発生する手段と、
上記発生されたランダム雑音信号の絶対値を演算して、絶対値を有するランダム雑音信号を発生する手段と、
上記絶対値を有するランダム雑音信号を、所定の低域通過特性を用いて低域通過ろ波して上記帯域信号として出力する手段とを備えたことを特徴とする。
また、後者の装置において、上記帯域信号発生手段は、
上記入力されたオーディオ信号を、デルタシグマ変調型量子化器又はシグマデルタ変調型量子化器を用いて量子化して第2の変調信号を発生するとともに、上記量子化時の量子化雑音信号を発生する手段と、
上記発生された量子化雑音信号の絶対値を演算して、絶対値を有するランダム雑音信号を発生する手段と、
上記絶対値を有するランダム雑音信号を、所定の低域通過特性を用いて低域通過ろ波して上記帯域信号として出力する手段とを備えたことを特徴とする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るオーディオ信号帯域拡張装置の構成を示すブロック図である。この第1の実施形態であるオーディオ信号帯域拡張装置は、入力端子T1と出力端子T2との間に挿入されるディジタル信号処理回路であって、オーバーサンプリング型低域通過フィルタ(オーバーサンプリング型LPF)1と、加算器2と、高調波発生器3と、乗算器4と、ディジタル帯域通過フィルタ(BPF)5と、可変増幅器6とを備えるとともに、ランダム雑音発生回路11と、絶対値演算器12と、ディジタル低域通過フィルタ(LPF)13と、可変増幅器14とを備えて構成される。ここで、ディジタル帯域通過フィルタ5は、縦続接続されたディジタル高域通過フィルタ(HPF)7及び1/f特性フィルタ8を備えて構成される。
(a)周波数0〜0.45fsの通過帯域と、
(b)周波数0.45fs〜fsの阻止帯域と、
(c)周波数fs以上で60dB以上の減衰量とを
有して、入力ディジタルオーディオ信号を低域通過ろ波することにより、上記オーバーサンプリング処理により発生される折り返し雑音を除去するように帯域制限して、実質的に入力ディジタルオーディオ信号の持つ有効な帯域(周波数0〜0.45fs)のみを通過させた後、図1の加算器2及び高調波発生器3の絶対値演算器51(図4)に出力する。
(2)とって代わって、排他的論理和ゲート72に入力する1ビットデータを取り出す32ビットカウンタ71のビット位置を各PN系列ノイズ信号発生回路60−nで互いに異ならせる。
(3)もしくは、図6の例と、上記(1)の変形例と、上記(2)の変形例とのうち少なくとも2つを組み合わせる。
(2)低域側の遮断特性は周波数fs/4で80dB以上の減衰量。その減衰量は、原音の量子化数に基づくSN比近辺となる。例えば原音の量子化数が16ビットであれば、理論SNは98dBとなるので、好ましくは、80〜100dB以上の減衰量を有する。ここで、低域側の遮断特性が緩やかなほど、ソフトな音質となる一方、低域側の遮断特性が急峻なほど、シャープな音質傾向となる。後者の場合、原音の音質傾向を損なうことなく、帯域拡張の効果が出る。従って、ディジタル高域通過フィルタ7を、上記低域側の遮断特性を、外部のコントローラからユーザの指示信号に従って例えば上記の2つの特性の間で選択的に変化できるように切り換え可能にすることが好ましい。
(3)高域側のカットオフ周波数fHC=概略fs/2。
(4)高域側の遮断特性は−6dB/oct(図10参照。)。
図12は、本発明の第2の実施形態に係るオーディオ信号帯域拡張装置の構成を示すブロック図である。この第2の実施形態に係るオーディオ信号帯域拡張装置は、図1のオーディオ信号帯域拡張装置に比較して、原音に無相関な雑音信号を発生するランダム雑音発生回路11に代えて、オーバーサンプリング型低域通過フィルタ1からのディジタルオーディオ信号に基づいてランダム雑音信号を発生するランダム雑音発生回路9を備えたことを特徴としている。以下、この相違点について詳述する。
図14は、本発明の第3の実施形態に係るオーディオ信号帯域拡張装置の構成を示すブロック図である。この第3の実施形態に係るオーディオ信号帯域拡張装置は、図12のオーディオ信号帯域拡張装置に比較して、可変増幅器86と、加算器85とをさらに備えたことを特徴としている。以下、当該相違点について説明する。
図15は、本発明の第4の実施形態に係る、オーディオ信号帯域拡張装置のアプリケーションの一例である光ディスク再生システムの構成を示すブロック図である。
Claims (24)
- 所定の帯域を有する入力されたオーディオ信号に基づいて、上記入力されたオーディオ信号の高調波を発生するステップと、
時間軸に対してランダムな振幅レベルを有するランダム雑音信号を発生するステップと、
上記ランダム雑音信号の上記振幅レベルを演算して、上記演算された振幅レベルを示すランダム雑音振幅レベル信号を出力するステップと、
上記出力されたランダム雑音振幅レベル信号を低域通過ろ波するステップと、
上記発生されたオーディオ信号の高調波を、上記低域通過ろ波されたランダム雑音振幅レベル信号に従って振幅変調することにより第1の変調信号を発生するステップと、
上記発生された第1の変調信号を、所定の帯域通過特性を用いて帯域通過ろ波して出力するステップと、
上記帯域通過ろ波された第1の変調信号を上記入力されたオーディオ信号に加算して、加算結果のオーディオ信号を出力するステップとを含むことを特徴とするオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。 - 上記振幅変調するステップの前に、上記低域通過ろ波されたランダム雑音振幅レベル信号のレベルを変化させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
- 上記加算するステップの前に、上記帯域通過ろ波された第1の変調信号のレベルを変化させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1又は2記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
- 上記振幅変調するステップの後であって、上記帯域通過ろ波するステップの前に、上記ランダム雑音信号のレベルを変化させた後、当該変化されたレベルを有するランダム雑音信号を上記第1の変調信号に加算して上記帯域通過ろ波するステップに出力するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか1つに記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
- 上記オーディオ信号の高調波を発生するステップは、上記入力されるオーディオ信号に対して非線形処理を実行することにより上記オーディオ信号を歪ませて上記高調波を発生することを特徴とする請求項1記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
- 上記ランダム雑音信号を発生するステップは、上記入力されたオーディオ信号と無相関な雑音信号を発生することを特徴とする請求項1記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
- 上記ランダム雑音信号を発生するステップは、上記入力されたオーディオ信号に基づいて、雑音信号を発生することを特徴とする請求項1記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
- 上記ランダム雑音信号の振幅レベルを演算するステップは、上記ランダム雑音信号の絶対値を演算して、上記演算された絶対値を示すランダム雑音振幅レベル信号を出力するステップを含むことを特徴とする請求項6記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
- 上記ランダム雑音信号を発生するステップは、
上記入力されたオーディオ信号を、デルタシグマ変調型量子化器又はシグマデルタ変調型量子化器を用いて量子化して第2の変調信号を発生するとともに、上記量子化時の量子化雑音信号を発生するステップと、
上記発生された量子化雑音信号の絶対値を演算して、絶対値を有する雑音信号を発生するステップと、
上記絶対値を有する雑音信号を、所定の低域通過特性を用いて低域通過ろ波して上記ランダム雑音信号として出力するステップとを含むことを特徴とする請求項7記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。 - 上記加算するステップは、上記入力されたオーディオ信号に代えて、上記第2の変調信号を、上記帯域通過ろ波された第1の変調信号に加算して加算結果のオーディオ信号を出力することを特徴とする請求項9記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
- 上記帯域通過特性の高域側の遮断特性を変化させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至10のうちのいずれか1つに記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
- 所定の帯域を有する入力されたオーディオ信号に基づいて、上記入力されたオーディオ信号の高調波を発生する高調波発生手段と、
時間軸に対してランダムな振幅レベルを有するランダム雑音信号を発生するランダム雑音信号発生手段と、
上記ランダム雑音信号の上記振幅レベルを演算して、上記演算された振幅レベルを示すランダム雑音振幅レベル信号を出力する演算手段と、
上記出力されたランダム雑音振幅レベル信号を低域通過ろ波する低域通過ろ波手段と、
上記発生されたオーディオ信号の高調波を、上記低域通過ろ波されたランダム雑音振幅レベル信号に従って振幅変調することにより第1の変調信号を発生する振幅変調手段と、
上記発生された第1の変調信号を、所定の帯域通過特性を用いて帯域通過ろ波して出力する帯域通過ろ波手段と、
上記帯域通過ろ波された第1の変調信号を上記入力されたオーディオ信号に加算して、加算結果のオーディオ信号を出力する加算手段とを備えたことを特徴とするオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。 - 上記振幅変調手段の前段に、上記低域通過ろ波されたランダム雑音振幅レベル信号のレベルを変化させる第1のレベル変化手段をさらに備えたことを特徴とする請求項12記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
- 上記加算手段の前に、上記帯域通過ろ波された第1の変調信号のレベルを変化させる第2のレベル変化手段をさらに備えたことを特徴とする請求項12又は13記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
- 上記振幅変調手段の後段であって、上記帯域通過ろ波手段の前段に、上記ランダム雑音信号のレベルを変化させた後、当該変化されたレベルを有するランダム雑音信号を上記第1の変調信号に加算して上記帯域通過ろ波する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項12乃至14のうちのいずれか1つに記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
- 上記高調波発生手段は、上記入力されるオーディオ信号に対して非線形処理を実行することにより上記オーディオ信号を歪ませて上記高調波を発生することを特徴とする請求項12記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
- 上記ランダム雑音信号発生手段は、上記入力されたオーディオ信号と無相関な雑音信号を発生することを特徴とする請求項12記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
- 上記ランダム雑音信号発生手段は、上記入力されたオーディオ信号に基づいて、雑音信号を発生することを特徴とする請求項12記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
- 上記演算手段は、上記発生された雑音信号の絶対値を演算することを特徴とする請求項17記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
- 上記ランダム雑音信号発生手段は、
上記入力されたオーディオ信号を、デルタシグマ変調型量子化器又はシグマデルタ変調型量子化器を用いて量子化して第2の変調信号を発生するとともに、上記量子化時の量子化雑音信号を上記ランダム雑音信号として発生することを特徴とする請求項18記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。 - 上記加算手段は、上記入力されたオーディオ信号に代えて、上記第2の変調信号を量子化して発生されたオーディオ信号を、上記帯域通過ろ波された第1の変調信号に加算して加算結果のオーディオ信号を出力することを特徴とする請求項20記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
- 上記帯域通過ろ波手段の帯域通過特性の高域側の遮断特性を変化させる手段をさらに備えたことを特徴とする請求項12乃至21のうちのいずれか1つに記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
- 請求項1乃至11のうちのいずれか1つに記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法における各ステップを含むことを特徴とするプログラム。
- 請求項23記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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