JP4669394B2 - オーディオ信号の帯域を拡張するための方法及び装置 - Google Patents

オーディオ信号の帯域を拡張するための方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、オーディオ機器におけるオーディオ信号の再生音、特に高音域の再生音質の向上を図り、人間の耳に快適なオーディオ信号を再生できるオーディオ信号の帯域を拡張するための方法及び装置に関し、特に、入力されるオーディオ信号をディジタル処理することにより入力されるオーディオ信号の帯域を拡張するための方法及び装置に関する。また、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための方法のステップを含むプログラム、並びに、当該プログラムを格納したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に関する。
アナログオーディオ再生信号に対して、再生周波数帯の高音域上限か又は可聴周波数帯域の高音域上限を越える周波数のスペクトルを有する信号を付加するための従来技術のオーディオ信号再生装置が、特許文献1の図3、もしくは、それに対応する特許文献2の図3において開示されており、そのオーディオ信号再生装置の構成を図16に示す。図16において、オーディオ信号再生装置は、バッファアンプ91と、フィルタ回路92と、アンプ93と、検波回路94と、時定数回路95と、ノイズ発生器96と、フィルタ回路97と、乗算器98と、加算器99とを備えて構成される。
まず、オーディオ信号は入力端子T1からバッファアンプ91に入力された後2分配され、分配された一方のオーディオ信号はそのまま加算器99に入力される一方、2分配された他方のオーディオ信号は、高域通過フィルタ又は帯域通過フィルタであるフィルタ回路92に入力される。フィルタ回路92は、入力されたオーディオ信号のうちの特定の帯域の信号のみを帯域ろ波して通過させた後、アンプ93に出力する。アンプ93は、入力されるオーディオ信号を所定の適当なレベルまで増幅した後、時定数回路95を有する検波回路94に出力する。検波回路94は、入力されるオーディオ信号を、例えば包絡線検波することによりそのオーディオ信号の包絡線レベルを検出し、検出した包絡線レベルを示すレベル信号を、元のオーディオ信号に付加するノイズ成分のレベル調整をするレベルコントロール信号として乗算器98に出力する。
一方、ノイズ発生器96によって発生されたノイズ成分は、高域通過フィルタ又は帯域通過フィルタであるフィルタ回路97に入力され、フィルタ回路97は、20kHz以上の周波数帯域のノイズ成分を通過させた後、乗算器98に出力する。乗算器98は、入力されるノイズ成分を検波回路94からのレベルコントロール信号で乗算することにより、レベルコントロール信号によって示されるレベルに比例するレベルを有するノイズ成分を発生して加算器99に出力する。
さらに、加算器99は、バッファアンプ91からの元のオーディオ信号に、乗算器98からのノイズ成分を加算して、ノイズ成分が加算されたオーディオ信号を発生して出力端子T2から出力する。ここで、時定数回路95の時定数を所定の値に選択することにより、ノイズ発生器96により発生されたノイズ成分を人間の聴感特性に適合させてオーディオ信号の音質改善の効果を高めている。
特開平9−36685号公報。 米国特許第5754666号明細書。
以上説明したように、元のオーディオ信号の高音域の出力レベルに比例したランダムノイズを元のオーディオ信号に付加することにより高音域を拡大している。しかしながら、上述の従来技術のオーディオ信号再生装置においては、以下に示す問題点を有していた。
(1)付加するノイズ成分の高域信号のスペクトル構造が楽音信号のそれと異なるために、音質上違和感があった。
(2)また、従来技術のオーディオ信号再生装置はアナログ回路で構成されているために、以下の問題点があった。すなわち、当該アナログ回路を構成する部品のばらつきや温度特性により装置性能のばらつきが発生し、オーディオ信号が当該アナログ回路を通過する毎に音質劣化が発生する。また、構成しているフィルタ回路の精度を向上させると、その回路規模が大きくなり、製造コストの増大につながる。
本発明の目的は、以上の問題点を解決し、音質上違和感や劣化が無く、装置性能のばらつきがほとんど発生せず、かつ従来技術に比較して製造コストが安価である、オーディオ信号の帯域を拡張するための方法及び装置を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、音質上違和感や劣化が無く、装置性能のばらつきがほとんど発生せず、かつ従来技術に比較して製造コストが安価である、オーディオ信号の帯域を拡張するための方法のステップを含むプログラム、並びに、当該プログラムを格納したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
第1の発明に係るオーディオ信号の帯域を拡張するための方法は、所定の帯域を有する入力されたオーディオ信号に基づいて、上記入力されたオーディオ信号の高調波を発生するステップと、
上記発生されたオーディオ信号の高調波を、所定の帯域幅を有する帯域信号に従って振幅変調することにより第1の変調信号を発生するステップと、
上記発生された第1の変調信号を、所定の帯域通過特性を用いて帯域通過ろ波して出力するステップと、
上記帯域通過ろ波された第1の変調信号を上記入力されたオーディオ信号に加算して、加算結果のオーディオ信号を出力するステップとを含むことを特徴とする。
上記オーディオ信号の帯域を拡張するための方法において、上記振幅変調するステップの前に、上記帯域信号のレベルを変化させるステップをさらに含むことを特徴とする。
また、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための方法において、上記加算するステップの前に、上記帯域通過ろ波された第1の変調信号のレベルを変化させるステップをさらに含むことを特徴とする。
さらに、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための方法において、上記振幅変調するステップの後であって、上記帯域通過ろ波するステップの前に、上記入力されたオーディオ信号のレベルを変化させた後、当該変化されたレベルを有するオーディオ信号を上記第1の変調信号に加算して上記帯域通過ろ波するステップに出力するステップをさらに含むことを特徴とする。
さらに、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための方法において、上記帯域信号を発生するステップをさらに含むことを特徴とする。
ここで、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための方法において、上記帯域信号を発生するステップは、上記入力されたオーディオ信号と無相関な雑音信号を発生することを特徴とする。もしくは、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための方法において、上記帯域信号を発生するステップは、上記入力されたオーディオ信号に基づいて、帯域信号を発生することを特徴とする。
ここで、前者の方法において、上記帯域信号を発生するステップは、
所定のランダム雑音信号を発生するステップと、
上記発生されたランダム雑音信号の絶対値を演算して、絶対値を有するランダム雑音信号を発生するステップと、
上記絶対値を有するランダム雑音信号を、所定の低域通過特性を用いて低域通過ろ波して上記帯域信号として出力するステップとを含むことを特徴とする。
また、後者の方法において、上記帯域信号を発生するステップは、
上記入力されたオーディオ信号を、デルタシグマ変調型量子化器又はシグマデルタ変調型量子化器を用いて量子化して第2の変調信号を発生するとともに、上記量子化時の量子化雑音信号を発生するステップと、
上記発生された量子化雑音信号の絶対値を演算して、絶対値を有するランダム雑音信号を発生するステップと、
上記絶対値を有するランダム雑音信号を、所定の低域通過特性を用いて低域通過ろ波して上記帯域信号として出力するステップとを含むことを特徴とする。
また、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための方法において、上記加算するステップは、上記入力されたオーディオ信号に代えて、上記入力されたオーディオ信号を量子化して発生されたオーディオ信号を、上記帯域通過ろ波された第1の変調信号に加算して加算結果のオーディオ信号を出力することを特徴とする。
さらに、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための方法において、上記帯域通過特性の低域側の遮断特性を変化させるステップをさらに含むことを特徴とする。
第2の発明に係るオーディオ信号の帯域を拡張するための装置は、所定の帯域を有する入力されたオーディオ信号に基づいて、上記入力されたオーディオ信号の高調波を発生する高調波発生手段と、
上記発生されたオーディオ信号の高調波を、所定の帯域幅を有する帯域信号に従って振幅変調することにより第1の変調信号を発生する振幅変調手段と、
上記発生された第1の変調信号を、所定の帯域通過特性を用いて帯域通過ろ波して出力する帯域通過ろ波手段と、
上記帯域通過ろ波された第1の変調信号を上記入力されたオーディオ信号に加算して、加算結果のオーディオ信号を出力する加算手段とを備えたことを特徴とする。
上記オーディオ信号の帯域を拡張するための装置において、上記振幅変調手段の前段に、上記帯域信号のレベルを変化させる第1のレベル変化手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための装置において、上記加算手段の前に、上記帯域通過ろ波された第1の変調信号のレベルを変化させる第2のレベル変化手段をさらに備えたことを特徴とする。
さらに、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための装置において、上記振幅変調手段の後段であって、上記帯域通過ろ波手段の前段に、上記入力されたオーディオ信号のレベルを変化させた後、当該変化されたレベルを有するオーディオ信号を上記第1の変調信号に加算して上記帯域通過ろ波する手段をさらに備えたことを特徴とする。
さらに、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための装置において、上記帯域信号を発生する帯域信号発生手段をさらに備えたことを特徴とする。
ここで、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための装置において、上記帯域信号発生手段は、上記入力されたオーディオ信号と無相関な雑音信号を発生することを特徴とする。もしくは、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための装置において、上記帯域信号発生手段は、上記入力されたオーディオ信号に基づいて、帯域信号を発生することを特徴とする。
ここで、前者の装置において、上記帯域信号発生手段は、
所定のランダム雑音信号を発生する手段と、
上記発生されたランダム雑音信号の絶対値を演算して、絶対値を有するランダム雑音信号を発生する手段と、
上記絶対値を有するランダム雑音信号を、所定の低域通過特性を用いて低域通過ろ波して上記帯域信号として出力する手段とを備えたことを特徴とする。
また、後者の装置において、上記帯域信号発生手段は、
上記入力されたオーディオ信号を、デルタシグマ変調型量子化器又はシグマデルタ変調型量子化器を用いて量子化して第2の変調信号を発生するとともに、上記量子化時の量子化雑音信号を発生する手段と、
上記発生された量子化雑音信号の絶対値を演算して、絶対値を有するランダム雑音信号を発生する手段と、
上記絶対値を有するランダム雑音信号を、所定の低域通過特性を用いて低域通過ろ波して上記帯域信号として出力する手段とを備えたことを特徴とする。
また、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための装置において、上記加算手段は、上記入力されたオーディオ信号に代えて、上記入力されたオーディオ信号を量子化して発生されたオーディオ信号を、上記帯域通過ろ波された第1の変調信号に加算して加算結果のオーディオ信号を出力することを特徴とする。
さらに、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための装置において、上記帯域通過ろ波手段の帯域通過特性の低域側の遮断特性を変化させる手段をさらに備えたことを特徴とする。
第3の発明に係るプログラムは、上記オーディオ信号の帯域を拡張するための方法における各ステップを含むことを特徴とする。
第4の発明に係るコンピュータで読み取り可能な記録媒体は、上記プログラムを格納したことを特徴とする。
従って、本発明に係るオーディオ信号の帯域を拡張するための方法又は装置によれば、入力されたオーディオ信号の高調波である搬送波を、上記帯域信号に従って振幅変調することにより得られた帯域拡張信号を入力されたオーディオ信号に加算することにより、従来技術に比較して容易にオーディオ帯域が拡張されたオーディオ信号を発生することができる。また、上述のように振幅変調により得られた帯域拡張信号は原音のレベルに従って変化しかつスペクトルの連続性を保持しているので、帯域拡張信号の高域成分は人工的なものではなく、原音に対して自然に聴こえるという特有の効果を有する。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態について説明する。なお、添付の図面において、同様の構成要素については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第1の実施形態.
図1は、本発明の第1の実施形態に係るオーディオ信号帯域拡張装置の構成を示すブロック図である。この第1の実施形態であるオーディオ信号帯域拡張装置は、入力端子T1と出力端子T2との間に挿入されるディジタル信号処理回路であって、オーバーサンプリング型低域通過フィルタ(オーバーサンプリング型LPF)1と、加算器2と、高調波発生器3と、乗算器4と、ディジタル帯域通過フィルタ(BPF)5と、可変増幅器6とを備えるとともに、ランダム雑音発生回路11と、絶対値演算器12と、ディジタル低域通過フィルタ(LPF)13と、可変増幅器14とを備えて構成される。ここで、ディジタル帯域通過フィルタ5は、縦続接続されたディジタル高域通過フィルタ(HPF)7及び1/f特性フィルタ8を備えて構成される。
図1において、ディジタルオーディオ信号が入力端子T1を介してオーバーサンプリング型低域通過フィルタ1に入力される。このディジタルオーディオ信号は、例えばコンパクトディスク(CD)から再生された信号であり、このとき、当該信号は、サンプリング周波数fs=44.1kHzと、語長=16ビットとを有する信号である。オーバーサンプリング型低域通過フィルタ1は、図2に示すように、オーバーサンプリング回路31と、ディジタル低域通過フィルタ(LPF)32とを備えて構成され、入力端子T1を介して入力されたディジタルオーディオ信号のサンプリング周波数fsをp倍(pは、2以上の正の整数である。)し、かつ周波数fs/2から周波数pfs/2までの不要な帯域の信号を60dB以上減衰させるディジタルフィルタ回路である。
例えば、p=2であるとき、サンプリング周波数fs(サンプリング周期Ts=1/fs)を有するディジタルオーディオ信号は、オーバーサンプリング回路31に入力され、オーバーサンプリング回路31は、入力されたディジタルオーディオ信号のデータD1に対して、図3に示すように、各隣接する2つのデータD1の中間位置(時間軸に対して)にサンプリング周期TsでゼロデータD2を挿入して補間することによりオーバーサンプリング処理を実行して、サンプリング周波数2fs(サンプリング周期Ts/2)を有するディジタルオーディオ信号に変換した後、ディジタル低域通過フィルタ32に出力する。ディジタル低域通過フィルタ32は、
(a)周波数0〜0.45fsの通過帯域と、
(b)周波数0.45fs〜fsの阻止帯域と、
(c)周波数fs以上で60dB以上の減衰量とを
有して、入力ディジタルオーディオ信号を低域通過ろ波することにより、上記オーバーサンプリング処理により発生される折り返し雑音を除去するように帯域制限して、実質的に入力ディジタルオーディオ信号の持つ有効な帯域(周波数0〜0.45fs)のみを通過させた後、図1の加算器2及び高調波発生器3の絶対値演算器51(図4)に出力する。
次いで、図1の高調波発生器3は、非線形の入出力特性を有する非線形処理回路であって、入力されるディジタルオーディオ信号に対して非線形処理を実行することによりディジタルオーディオ信号を歪ませて高調波成分の信号を発生させ、当該高調波成分の信号を有するディジタルオーディオ信号を乗算器4に出力する。高調波発生器3は、例えばその一例として、図4に示すように、絶対値演算器51と、DCオフセット除去回路52とを備えて構成され、ここで、DCオフセット除去回路52は、減算器53と、平均化回路54と、1/2乗算器55とを備えて構成される。
図4において、絶対値演算器51は、入力されたディジタルオーディオ信号に対して、例えば全波整流処理などの非線形処理を実行した後、非線形処理後のディジタルオーディオ信号をDCオフセット除去回路52の減算器53及び平均化回路54に出力する。絶対値演算器51は、正の振幅を有する信号をそのまま出力する一方、負の振幅を有する信号を負の振幅と同一の絶対値を有する正の振幅に変換して出力する。そのため、負の振幅を有する信号はゼロレベルを境にして正側に折り返されるところで高調波成分が発生する。次いで、平均化回路54は、サンプリング周波数fsに比較して非常に低い、例えば0.0001fs程度の遮断周波数を有する低域通過フィルタを備えて構成され、所定の時間期間(例えば、サンプリング周期Tsに比較して十分に長い時間期間)に対して、入力されるディジタルオーディオ信号の振幅の時間平均値を演算し、当該時間平均値を有するディジタル信号を1/2乗算器55に出力する。そして、1/2乗算器55は、入力されるディジタル信号に対して1/2を乗算して、乗算結果の値を有するディジタル信号を、DCオフセット量を示すディジタル信号として減算器53に出力する。さらに、減算器53は、絶対値演算器51から出力されるディジタルオーディオ信号から、1/2乗算器55から出力されるディジタル信号を減算することにより、DCオフセットを除去している。
本実施形態において、入力端子T1を介して入力されるディジタル信号はゼロレベルを基準とした信号であり、図1内の各回路からの出力ディジタル信号及び出力端子T2からのディジタル信号もゼロレベルを基準とする必要があるが、高調波発生器3への入力ディジタル信号はゼロレベルを基準とした信号であっても、非線形処理を行うための絶対値演算器51によって正のレベルに変換されるため、DCオフセットが発生する。そこで、絶対値演算器51からの出力ディジタル信号に対して、平均化回路54で平均値を演算し、その平均値の2分の1を絶対値演算器51からの出力ディジタル信号から減算することでDCオフセットを除去している。
そして、入力されたディジタルオーディオ信号のレベルを基準として高調波発生器3で発生された高調波成分(すなわち、入力されたディジタルオーディオ信号のレベルに実質的に比例するように対応したレベルを有する高調波成分)を含むディジタル信号は、図1に示すように、乗算器4に出力される。
また、図1のランダム雑音発生回路11は周波数0〜pfs/2の帯域を有し、時間軸に対してランダムな振幅レベルを有するディジタルオーディオ信号を発生し、すなわち、入力端子T1を介して入力されたディジタルオーディオ信号とは無相関に発生させたディザ信号であるランダム雑音信号を発生して絶対値演算器12に出力する。次いで、絶対値演算器12は入力されるランダム雑音信号に対して絶対値演算処理を実行する演算器であって、正の振幅を有する信号をそのままディジタル低域通過フィルタ13に出力する一方、負の振幅を有する信号を負の振幅と同一の絶対値を有する正の振幅に変換してディジタル低域通過フィルタ13に出力する。ここで、絶対値演算器12は、ランダム雑音信号の符号の変化にかかわらず、高調波発生器3からの高調波成分に対して乗算器4で所定の符号を有するランダム雑音信号を乗算するために設けられる。さらに、ディジタル低域通過フィルタ13は、100Hz乃至20kHzの範囲であって、好ましくは1kHz乃至2kHzの最高カットオフ周波数を有し、入力される絶対値演算後のランダム雑音信号を低域通過ろ波して可変増幅器14を介して乗算器4に出力する。
ここで、可変増幅器14はレベル制御回路であって、入力されるディジタル信号のレベル(振幅値)を、制御信号に基づいた増幅度(当該増幅度は正の増幅処理もあるが、負の減衰処理も可能である。)で変化させ、レベル変化後のディジタル信号を乗算器4に出力する。なお、可変増幅器14では、高調波発生器3からのディジタルオーディオ信号のレベルと、低域通過フィルタ13からの雑音信号のレベルとを相対的に調整するために用いられる。この調整は、好ましくは、乗算器4での振幅変調が例えば80%乃至100%の変調度となるように設定される。
図1のランダム雑音発生回路11は、具体的には、例えば図5に示すように構成される。図5において、ランダム雑音発生回路11は、複数N個の擬似雑音系列ノイズ信号発生回路(以下、PN系列ノイズ信号発生回路という。)60−n(n=1,2,…,N)と、加算器61と、DCオフセット除去用定数信号発生器63と、減算器64とを備えて構成される。ここで、各PN系列ノイズ信号発生回路60−nは、互いに独立な初期値を有して、例えば、M系列ノイズ信号である一様ランダムな振幅レベルを有する擬似ノイズ信号を発生して加算器61に出力する。次いで、加算器61は複数のPN系列ノイズ信号発生回路60−1乃至60−Nから出力される複数N個の擬似ノイズ信号を加算して、加算結果の擬似ノイズ信号を減算器64に出力する。一方、DCオフセット除去用定数信号発生器63は、複数N個のPN系列ノイズ信号発生回路60−1乃至60−Nからの擬似ノイズ信号の時間平均値の和であるDCオフセット除去用定数信号を発生して減算器64に出力する。そして、減算器64は、擬似ノイズ信号の和からDCオフセット除去用定数信号を減算することにより、DCオフセットの無いディザ信号を発生して出力する。
ここで、各PN系列ノイズ信号発生回路60−n(n=1,2,…,N)は、図6に示すように、32ビットカウンタ71と、排他的論理和ゲート72と、クロック信号発生器73と、初期値データ発生器74とを備えて構成される。32ビットカウンタ71には、初期値データ発生器74から各PN系列ノイズ信号発生回路60−n毎に互いに異なる32ビットの初期値が設定された後、クロック信号発生器73により発生されるクロック信号に基づいて、32ビットカウンタ71は1ずつインクリメントするように計数する。32ビットカウンタ71の32ビットのデータ(0〜31ビット目のデータを含む。)のうち、最上位ビット(MSB;31ビット目)の1ビットデータと、その3ビット目の1ビットデータとは、排他的論理和ゲート72の入力端子に入力され、排他的論理和ゲート72は排他的論理和の演算結果の1ビットデータを32ビットカウンタ71の最下位ビット(LSB)にセットする。そして、32ビットカウンタ71の下位8ビットのデータはPN系列ノイズ信号として出力される。このようにPN系列ノイズ信号発生回路60−nを構成することにより、各PN系列ノイズ信号発生回路60−nから出力されるPN系列ノイズ信号は互いに独立した8ビットのPN系列ノイズ信号となる。
図6の例では、各PN系列ノイズ信号発生回路60−nで互いに独立した8ビットのPN系列ノイズ信号を発生するために、上述のように構成しているが、本発明はこれに限らず、以下のように構成してもよい。
(1)32ビットカウンタ71から取り出すPN系列ノイズ信号の8ビットのビット位置を互いに異ならせる。すなわち、PN系列ノイズ信号発生回路60−1では最下位8ビットから8ビットのPN系列ノイズ信号を取り出し、PN系列ノイズ信号発生回路60−2では最下位8ビットより直上の8ビットからPN系列ノイズ信号を取り出し、以下同様にしてPN系列ノイズ信号を取り出す。
(2)とって代わって、排他的論理和ゲート72に入力する1ビットデータを取り出す32ビットカウンタ71のビット位置を各PN系列ノイズ信号発生回路60−nで互いに異ならせる。
(3)もしくは、図6の例と、上記(1)の変形例と、上記(2)の変形例とのうち少なくとも2つを組み合わせる。
そして、互いに独立な複数個のPN系列ノイズを加算することにより、図7、図8及び図9に示すように、振幅レベルに対して確率密度を有するPN系列ノイズ信号を発生することができる。例えば、=1であるときは、概ね、図7に示すように、振幅レベルに対して一様分布の確率密度を有するホワイトノイズ信号を発生することができる。また、=12であるとき、中心極限定理を用いれば、ガウス分布は分散が1/12であるため12個の一様乱数を発生するPN系列ノイズ信号発生回路60−nからの各PN系列ノイズ信号を加算することにより、図9に示すように、概ね、振幅レベルに対してガウス分布の確率密度を有するガウス分布型ノイズ信号を発生することができる。さらに、=3であるとき、図8に示すように、ガウス分布に近く、ガウス分布から若干大きい分散を有し、振幅レベルに対してベル型分布又は釣り鐘型分布の確率密度を有するベル分布型(釣り鐘型)ノイズ信号を発生することができる。以上説明したように、図5及び図6の回路を構成し、例えば、図8又は図9のノイズ信号を発生することにより、小規模の回路で、自然音や楽音信号に近いディザ信号を発生することができる。
図1に戻り参照すれば、乗算器4は振幅変調のための演算器であって、高調波発生器3から出力される高調波成分のディジタルオーディオ信号である搬送波を、可変増幅器14から出力される帯域制限されかつ原音とは無相関なノイズ信号に従って振幅変調を実行し、すなわち、これら2つの信号を乗算することにより、例えば高調波成分のディジタルオーディオ信号の複数の搬送波とそれを中心として上記低域通過フィルタ13により帯域制限されたノイズ信号の両側波帯成分を有する複数の振幅変調信号を含み、かつ入力端子T1を介して入力されたディジタルオーディオ信号のレベルに対応したレベルを有するディジタル帯域拡張信号を発生してディジタル帯域通過フィルタ5内のディジタル高域通過フィルタ7に入力される。
ディジタル帯域通過フィルタ5は、図1に示すように、ディジタル高域通過フィルタ7と、ディジタル低域通過フィルタである1/f特性フィルタ8とを縦続接続して構成され、例えば、入力されるディジタルオーディオ信号がCDプレーヤなどからの圧縮されていないディジタル信号であるとき、ディジタル帯域通過フィルタ5は好ましくは以下の仕様を有する。
(1)低域側のカットオフ周波数fLC=概略fs/2。
(2)低域側の遮断特性は周波数fs/4で80dB以上の減衰量。その減衰量は、原音の量子化数に基づくSN比近辺となる。例えば原音の量子化数が16ビットであれば、理論SNは98dBとなるので、好ましくは、80〜100dB以上の減衰量を有する。ここで、低域側の遮断特性が緩やかなほど、ソフトな音質となる一方、低域側の遮断特性が急峻なほど、シャープな音質傾向となる。後者の場合、原音の音質傾向を損なうことなく、帯域拡張の効果が出る。従って、ディジタル域通過フィルタ7を、上記低域側の遮断特性を、外部のコントローラからユーザの指示信号に従って例えば上記の2つの特性の間で選択的に変化できるように切り換え可能にすることが好ましい。
(3)高域側のカットオフ周波数fHC=概略fs/2。
(4)高域側の遮断特性は−6dB/oct(図10参照。)。
ここで、1/f特性フィルタ8は、図10に示すように、周波数0からfs/2までの帯域B1よりも高い、周波数fs/2からp・fs/2までの帯域B2において−6dB/octの傾斜を有する減衰特性を備えた、いわゆる1/f特性の低域通過フィルタである。ここで、pはオーバーサンプリング率で、例えば2以上概ね8までの整数である。
ディジタル帯域通過フィルタ5は、入力されるディジタル信号を上述のように帯域通過ろ波して、帯域通過ろ波後のディジタル帯域拡張信号を可変増幅器6を介して加算器2に出力する。さらに、加算器2は、可変増幅器6からのディジタル帯域拡張信号を、オーバーサンプリング型低域通過フィルタ1からの低域通過ろ波されたディジタルオーディオ信号に加算することにより、原音のディジタルオーディオ信号においてディジタル帯域拡張信号を含む加算結果のディジタルオーディオ信号を出力端子T2を介して出力する。
ここで、可変増幅器6は可変増幅器14と同様にレベル制御回路であって、入力される信号のレベル(振幅値)を、制御信号に基づいた増幅度(当該増幅度は正の増幅処理もあるが、負の減衰処理も可能である。)で変化させ、レベル変化後の信号を加算器2に出力する。可変増幅器6では、オーバーサンプリング型低域通過フィルタ1からのディジタルオーディオ信号のレベルと、ディジタル帯域通過フィルタ5からのディジタル帯域拡張信号のレベルとを相対的に調整するために用いられる。この調整は、好ましくは、加算器2において、例えば周波数fs/2においてこれら2つの信号のレベルが実質的に一致するように、すなわちスペクトルの連続性を保持するように設定される。
以上説明したように、本発明に係る第1の実施形態によれば、入力されたディジタルオーディオ信号が有する帯域以上で楽音信号と同様のスペクトル構造を有する(すなわち、ディザ信号の発生頻度を略ガウス分布やベル分布にすることで自然音と略相似の発生メカニズムを有する)高調波成分やディザ信号を発生させ、入力されたディジタルオーディオ信号の高域スペクトル強度に応じてこの発生させた高調波成分のディジタル信号である搬送波を、ディザ信号などの所定の帯域幅を有する帯域信号である雑音信号に従って振幅変調することにより得られた帯域拡張信号を入力されたディジタルオーディオ信号に加算することにより、従来技術に比較して容易にオーディオ帯域が拡張されたディジタルオーディオ信号を発生することができる。また、上述のように振幅変調により得られた帯域拡張信号は原音のレベルに従って変化しかつスペクトルの連続性を保持しているので、帯域拡張信号の高域成分は人工的なものではなく、原音に対して自然に聴こえるという特有の効果を有している。
さらに、本実施形態のオーディオ信号帯域拡張装置における信号処理はすべてディジタル信号処理であるため、回路を構成する部品のばらつきや温度特性により性能ばらつきが発生しない。また、オーディオ信号が回路を通過する毎に音質劣化が発生することもない。さらに、構成しているフィルタの精度追求を行ってもアナログ回路構成と比較して、回路規模が大きくなることもなく、製造コストの増加につながらない。
以上の実施形態においては、高調波発生器3を構成するために、全波整流回路である図4の絶対値演算器51を用いたが、本発明はこれに限らず、絶対値演算器51に代えて、入力されたディジタルオーディオ信号の正の部分のみを出力し、入力されたディジタルオーディオ信号の負の部分をゼロレベルとして出力する半波整流回路を用いてもよい。
以上の実施形態においては、1/f特性フィルタを用いているが、本発明はこれに限らず、1/f特性フィルタ8に代えて、図11の減衰特性を有する1/f2特性フィルタを備えてもよい。ここで、1/f2特性フィルタは、図11に示すように、周波数0からfs/2までの帯域B1よりも高い、周波数fs/2からp・fs/2までの帯域B2において−12dB/octの傾斜を有する減衰特性を備えた、いわゆる1/f2特性の低域通過フィルタである。
以上の実施形態においては、入力されるディジタルオーディオ信号がCDプレーヤなどからの圧縮されていないディジタル信号であるときのディジタル帯域通過フィルタ5の好ましい仕様について説明したが、入力されるディジタルオーディオ信号が、MD(Mini Disc)プレーヤからのディジタル信号(以下、MD信号という。)、もしくは、MPEG−4のオーディオ信号で用いられるAAC(Advanced Audio Coding)により圧縮符号化されたディジタルオーディオ信号(以下、AAC信号という。)であるときは、ディジタル帯域通過フィルタ5の低域側及び高域側のカットオフ周波数fs/2を、これらの圧縮音声信号の再生帯域上限周波数に設定することが好ましい。ここで、MD信号及びAAC信号のサンプリング周波数fsは例えば44.1kHz又は48kHzであり、AAC信号のハーフレート信号の場合のサンプリング周波数fsは22.05kHz又は24kHzである。前者の場合において、再生帯域上限周波数は概ね10kHz乃至18kHzであり、後者の場合において、再生帯域上限周波数は概ね5kHz乃至9kHzである。
以上の実施形態においては、ランダム雑音発生回路11を用いてランダム雑音信号を発生しているが、本発明はこれに限らず、ランダム雑音信号を外部回路により発生して絶対値演算器12に入力するようにしてもよい。
以上の実施形態においては、ランダム雑音発生回路11を用いてランダム雑音信号を発生しているが、本発明はこれに限らず、ランダム雑音信号に代えて、データ信号や音声信号など種々の信号又はその変調信号などの所定の帯域幅を有する帯域信号を用いてもよい。
第2の実施形態.
図12は、本発明の第2の実施形態に係るオーディオ信号帯域拡張装置の構成を示すブロック図である。この第2の実施形態に係るオーディオ信号帯域拡張装置は、図1のオーディオ信号帯域拡張装置に比較して、原音に無相関な雑音信号を発生するランダム雑音発生回路11に代えて、オーバーサンプリング型低域通過フィルタ1からのディジタルオーディオ信号に基づいてランダム雑音信号を発生するランダム雑音発生回路9を備えたことを特徴としている。以下、この相違点について詳述する。
図12において、ランダム雑音発生回路9は、オーバーサンプリング型低域通過フィルタ1からのディジタルオーディオ信号に対して1次のデルタシグマ変調(Δ−Σ変調)処理を実行することによりランダム雑音信号を発生して絶対値演算器12に出力するとともに、上記オーバーサンプリング型低域通過フィルタ1からのディジタルオーディオ信号をそのまま、もしくは再量子化後のディジタルオーディオ信号(再量子化後の量子化数を減少させた)を加算器2に出力する。
図13は、図12のランダム雑音発生回路9の内部構成を示すブロック図である。図13において、ランダム雑音発生回路9は、1次のデルタシグマ変調型量子化器80と、1つのスイッチSWとを備えて構成される。ここで、1次のデルタシグマ変調型量子化器80は、減算器81と、再量子化を行う量子化器82と、減算器83と、1サンプルの遅延を行う遅延回路84とを備えて構成される。
オーバーサンプリング型低域通過フィルタ1からのディジタルオーディオ信号はそのままスイッチSWの接点bを介して加算器2及び高調波発生器3に出力されるとともに、減算器81に出力される。次いで、減算器81は、オーバーサンプリング型低域通過フィルタ1からのディジタルオーディオ信号から、遅延回路84からのディジタルオーディオ信号を減算し、減算結果のディジタルオーディオ信号を量子化器82及び減算器83に出力する。そして、量子化器82は、入力されるディジタルオーディオ信号を再量子化し、当該再量子化後のディジタルオーディオ信号であるデルタシグマ変調信号を減算器83に出力するとともに、スイッチSWの接点aを介して加算器2及び高調波発生器3に出力する。さらに、減算器83は、減算器81からのディジタルオーディオ信号から、量子化器82からのデルタシグマ変調信号を減算し、減算結果のディジタルオーディオ信号である(量子化時に発生される)量子化ノイズ信号を絶対値演算器12に出力するとともに、遅延回路84を介して減算器81に出力する。
図13のランダム雑音発生回路9において、スイッチSWを接点a側に切り換えたとき、加算器2及び高調波発生器3には、オーバーサンプリング型低域通過フィルタ1で量子化したディジタルオーディオ信号をさらに再量子化したディジタルオーディオ信号(量子化数を減少させた信号)を出力する。これにより、当該オーディオ信号帯域拡張装置の出力端子T2からのディジタルオーディオ信号のビット数を減少させて出力することができ、以降の信号処理手段の回路、あるいは演算規模を小さくできる。一方、スイッチSWを接点b側に切り換えたとき、加算器2及び高調波発生器3には、オーバーサンプリング型低域通過フィルタ1で量子化したディジタルオーディオ信号をそのまま出力する。これにより、当該オーディオ信号帯域拡張装置の出力端子T2からのディジタルオーディオ信号のビット数を減少させないで、上記オーバーサンプリング型低域通過フィルタ1からのディジタルオーディオ信号をそのままのビット数で出力することができる。
以上のように構成されたランダム雑音発生回路9において、オーバーサンプリング型低域通過フィルタ1からのディジタルオーディオ信号に基づいて、1次のデルタシグマ変調した変調信号を発生し、すなわち、原音のディジタルオーディオ信号に基づいて発生された帯域信号である雑音信号を発生する一方、入力されたディジタルオーディオ信号の高域スペクトル強度に応じてこの発生させた高調波成分のディジタル信号である搬送波を、上記発生された、入力されたディジタルオーディオ信号に基づく雑音信号に従って振幅変調することにより得られた帯域拡張信号を、入力されたディジタルオーディオ信号に加算する。従って、本実施形態によれば、第1の実施形態に係る作用効果に加えて、雑音信号も原音のディジタルオーディオ信号に基づいて発生するので、帯域拡張信号の高域成分は人工的なものではなく、原音に対して自然に聴こえるという特有の効果を有している。
以上の第2の実施形態において、1次のデルタシグマ変調型量子化器80を用いているが、本発明はこれに限らず、複数次のデルタシグマ変調型量子化器を用いてもよい。
以上の第2の実施形態において、デルタシグマ変調型量子化器80を用いているが、本発明はこれに限らず、入力されるオーディオ信号をシグマデルタ変調するシグマデルタ変調型量子化器を用いてもよい。
第3の実施形態.
図14は、本発明の第3の実施形態に係るオーディオ信号帯域拡張装置の構成を示すブロック図である。この第3の実施形態に係るオーディオ信号帯域拡張装置は、図12のオーディオ信号帯域拡張装置に比較して、可変増幅器86と、加算器85とをさらに備えたことを特徴としている。以下、当該相違点について説明する。
図14において、ランダム雑音発生回路9からのランダム雑音信号は、可変増幅器86を介して加算器85に出力される。加算器85は乗算器4と高域通過フィルタ7との間に挿入され、乗算器4から出力されるディジタル信号と、可変増幅器86からのディジタル信号とを加算して、加算結果のディジタル信号を高域通過フィルタ7に出力する。
ここで、可変増幅器86はレベル制御回路であって、入力されるディジタル信号のレベル(振幅値)を、制御信号に基づいた増幅度(当該増幅度は正の増幅処理もあるが、負の減衰処理も可能である。)で変化させ、レベル変化後のディジタル信号を乗算器4に出力する。なお、可変増幅器86では、高調波発生器3からのディジタルオーディオ信号と、低域通過フィルタ13からの雑音信号のレベルとの加算結果のディジタル信号に対して、ランダム雑音発生回路9により得られたランダム雑音のディジタル信号を上記加算結果のディジタル信号のレベルよりも小さいベースのランダム雑音を追加して付加するように調整するために用いられる。この調整は、好ましくは、付加するランダム雑音のディジタル信号のレベルが、乗算器4からのディジタル信号のレベルに対して、例えばその10%乃至50%程度となるように設定される。
従って、本実施形態によれば、第2の実施形態に係る作用効果に加えて、第2の実施形態に係る帯域拡張信号に対してベースとなるランダム雑音のディジタル信号を付加するので、帯域拡張信号の高域成分は、さらに周波数スペクトラムは周波数に対してより連続的となり、原音に対してさらに自然に近く聴こえるという特有の効果を有している。
第4の実施形態.
図15は、本発明の第4の実施形態に係る、オーディオ信号帯域拡張装置のアプリケーションの一例である光ディスク再生システムの構成を示すブロック図である。
以上の第1、第2又は第3の実施形態においては、オーディオ信号帯域拡張装置を、ハードウエアのディジタル信号処理回路で構成しているが、本発明はこれに限らず、例えば、図1、図12又は図14の構成における各処理ステップを、オーディオ信号の帯域拡張を行うための信号処理プログラムで実現して、当該信号処理プログラムを図15のディジタル・シグナル・プロセッサ(以下、DSPという。)101のプログラムメモリ101pに格納してDSP101により実行してもよい。なお、DSP101のデータテーブルメモリ101dには、上記信号処理プログラムを実行するために必要な種々のデータを格納する。
図15において、光ディスク再生装置102は、例えばDVDプレーヤ、CDプレーヤ、MDプレーヤなどの光ディスクのコンテンツを再生するための装置であり、光ディスク再生装置102により再生された左右のディジタルオーディオ信号は、DSP101により上記信号処理プログラムが実行されて、入力されたディジタルオーディオ信号に対して帯域拡張されたディジタルオーディオ信号を得て、D/A変換器103に出力される。次いで、D/A変換器103は、入力されたディジタルオーディオ信号をアナログオーディオ信号にA/D変換して電力増幅器104a,104bを介して左右のスピーカ105a,105bに出力する。ここで、システムコントローラ100は、当該光ディスク再生システムの全体の動作を制御し、特に、光ディスク再生装置102及びDSP101の動作を制御する。また、DSP101のプログラムメモリ101p及びデータテーブルメモリ101dは例えばフラッシュメモリやEEPROMなどの不揮発性メモリで構成される。
なお、図1、図12及び図14において、高域通過フィルタ7への指示信号、及び可変増幅器14への制御信号については、例えばシステムコントローラ100により発生されて入力され、これらの装置やシステムの動作を制御できる。
以上のように構成された光ディスクシステムにおいては、光ディスク再生装置102により再生されたディジタルオーディオ信号はDSP101によりその信号が適正に帯域拡張された後、左右のスピーカ105a,105bにより再生できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、図1、図12又は図14の構成における各処理ステップを、オーディオ信号の帯域拡張を行うための信号処理プログラムで実現して、当該信号処理プログラムを図15のDSP101により実行するように構成したので、信号処理プログラムの機能追加やバグ補正などのバージョンアップなどを容易にすることができる。
本実施形態において、上記信号処理プログラム及びその実行のためのデータはそれぞれプログラムメモリ101p及びデータテーブルメモリ101dに製造時に予め格納してもよいし、これに代えて、以下に示すように、CD−ROM111などの、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録された信号処理プログラム及びその実行のためのデータをそれぞれ、コンピュータなどのコントローラを含む光ディスクドライブ110により再生して外部インターフェース106を介してDSP101内のプログラムメモリ101p及びデータテーブルメモリ101dに格納してもよい。
以上の実施形態においては、DSP101を用いているが、本発明はこれに限らず、マイクロ・プロセッサ・ユニット(MPU)などのディジタル計算機のコントローラにより構成してもよい。
以上詳述したように本発明に係るオーディオ信号の帯域を拡張するための方法又は装置によれば、所定の帯域を有する入力されたオーディオ信号に基づいて、上記入力されたオーディオ信号の高調波を発生し、上記発生されたオーディオ信号の高調波を、所定の帯域幅を有する帯域信号に従って振幅変調することにより振幅変調信号を発生し、上記発生された振幅変調信号を、所定の帯域通過特性を用いて帯域通過ろ波して出力し、上記帯域通過ろ波された振幅変調信号を上記入力されたオーディオ信号に加算して、加算結果のオーディオ信号を出力する。従って、入力されたオーディオ信号の高調波である搬送波を、上記帯域信号に従って振幅変調することにより得られた帯域拡張信号を入力されたオーディオ信号に加算することにより、従来技術に比較して容易にオーディオ帯域が拡張されたオーディオ信号を発生することができる。また、上述のように振幅変調により得られた帯域拡張信号は原音のレベルに従って変化しかつスペクトルの連続性を保持しているので、帯域拡張信号の高域成分は人工的なものではなく、原音に対して自然に聴こえるという特有の効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係るオーディオ信号帯域拡張装置の構成を示すブロック図である。 図1のオーバーサンプリング型低域通過フィルタ1の内部構成を示すブロック図である。 図2のオーバーサンプリング回路31の動作を示す信号波形図である。 図1の高調波発生器3の内部構成を示すブロック図である。 図1のランダム雑音発生回路11の内部構成を示すブロック図である。 図5のPN系列ノイズ信号発生回路60−n(n=1,2,…,N)の内部構成を示すブロック図である。 図6のPN系列ノイズ信号発生回路60−n(n=1,2,…,N)の一例によって発生されるホワイトノイズ信号の振幅レベルに対する確率密度の関数を示すグラフである。 図6のPN系列ノイズ信号発生回路60−n(n=1,2,…,N)の他の一例によって発生されるベル分布型ノイズ信号の振幅レベルに対する確率密度の関数を示すグラフである。 図6のPN系列ノイズ信号発生回路60−n(n=1,2,…,N)の別の一例によって発生されるガウス分布型ノイズ信号の振幅レベルに対する確率密度の関数を示すグラフである。 図1の1/f特性フィルタ8の周波数特性を示すスペクトル図である。 図1の1/f特性フィルタ8に取って代わる1/f2特性フィルタの周波数特性を示すスペクトル図である。 本発明の第2の実施形態に係るオーディオ信号帯域拡張装置の構成を示すブロック図である。 図12のランダム雑音発生回路9の内部構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係るオーディオ信号帯域拡張装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係る、オーディオ信号帯域拡張装置のアプリケーションの一例である光ディスク再生システムの構成を示すブロック図である。 従来技術に係るオーディオ信号帯域拡張装置の構成を示すブロック図である。

Claims (24)

  1. 所定の帯域を有する入力されたオーディオ信号に基づいて、上記入力されたオーディオ信号の高調波を発生するステップと、
    時間軸に対してランダムな振幅レベルを有するランダム雑音信号を発生するステップと、
    上記ランダム雑音信号の上記振幅レベルを演算して、上記演算された振幅レベルを示すランダム雑音振幅レベル信号を出力するステップと、
    上記出力されたランダム雑音振幅レベル信号を低域通過ろ波するステップと、
    上記発生されたオーディオ信号の高調波を、上記低域通過ろ波されたランダム雑音振幅レベル信号に従って振幅変調することにより第1の変調信号を発生するステップと、
    上記発生された第1の変調信号を、所定の帯域通過特性を用いて帯域通過ろ波して出力するステップと、
    上記帯域通過ろ波された第1の変調信号を上記入力されたオーディオ信号に加算して、加算結果のオーディオ信号を出力するステップとを含むことを特徴とするオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
  2. 上記振幅変調するステップの前に、上記低域通過ろ波されたランダム雑音振幅レベル信号のレベルを変化させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
  3. 上記加算するステップの前に、上記帯域通過ろ波された第1の変調信号のレベルを変化させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1又は2記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
  4. 上記振幅変調するステップの後であって、上記帯域通過ろ波するステップの前に、上記ランダム雑音信号のレベルを変化させた後、当該変化されたレベルを有するランダム雑音信号を上記第1の変調信号に加算して上記帯域通過ろ波するステップに出力するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか1つに記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
  5. 上記オーディオ信号の高調波を発生するステップは、上記入力されるオーディオ信号に対して非線形処理を実行することにより上記オーディオ信号を歪ませて上記高調波を発生することを特徴とする請求項1記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
  6. 上記ランダム雑音信号を発生するステップは、上記入力されたオーディオ信号と無相関な雑音信号を発生することを特徴とする請求項1記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
  7. 上記ランダム雑音信号を発生するステップは、上記入力されたオーディオ信号に基づいて、雑音信号を発生することを特徴とする請求項1記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
  8. 上記ランダム雑音信号の振幅レベルを演算するステップは、上記ランダム雑音信号の絶対値を演算して、上記演算された絶対値を示すランダム雑音振幅レベル信号を出力するステップを含むことを特徴とする請求項6記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
  9. 上記ランダム雑音信号を発生するステップは、
    上記入力されたオーディオ信号を、デルタシグマ変調型量子化器又はシグマデルタ変調型量子化器を用いて量子化して第2の変調信号を発生するとともに、上記量子化時の量子化雑音信号を発生するステップと、
    上記発生された量子化雑音信号の絶対値を演算して、絶対値を有する雑音信号を発生するステップと、
    上記絶対値を有する雑音信号を、所定の低域通過特性を用いて低域通過ろ波して上記ランダム雑音信号として出力するステップとを含むことを特徴とする請求項7記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
  10. 上記加算するステップは、上記入力されたオーディオ信号に代えて、上記第2の変調信号を、上記帯域通過ろ波された第1の変調信号に加算して加算結果のオーディオ信号を出力することを特徴とする請求項9記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
  11. 上記帯域通過特性の高域側の遮断特性を変化させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至10のうちのいずれか1つに記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法。
  12. 所定の帯域を有する入力されたオーディオ信号に基づいて、上記入力されたオーディオ信号の高調波を発生する高調波発生手段と、
    時間軸に対してランダムな振幅レベルを有するランダム雑音信号を発生するランダム雑音信号発生手段と、
    上記ランダム雑音信号の上記振幅レベルを演算して、上記演算された振幅レベルを示すランダム雑音振幅レベル信号を出力する演算手段と、
    上記出力されたランダム雑音振幅レベル信号を低域通過ろ波する低域通過ろ波手段と、
    上記発生されたオーディオ信号の高調波を、上記低域通過ろ波されたランダム雑音振幅レベル信号に従って振幅変調することにより第1の変調信号を発生する振幅変調手段と、
    上記発生された第1の変調信号を、所定の帯域通過特性を用いて帯域通過ろ波して出力する帯域通過ろ波手段と、
    上記帯域通過ろ波された第1の変調信号を上記入力されたオーディオ信号に加算して、加算結果のオーディオ信号を出力する加算手段とを備えたことを特徴とするオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
  13. 上記振幅変調手段の前段に、上記低域通過ろ波されたランダム雑音振幅レベル信号のレベルを変化させる第1のレベル変化手段をさらに備えたことを特徴とする請求項12記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
  14. 上記加算手段の前に、上記帯域通過ろ波された第1の変調信号のレベルを変化させる第2のレベル変化手段をさらに備えたことを特徴とする請求項12又は13記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
  15. 上記振幅変調手段の後段であって、上記帯域通過ろ波手段の前段に、上記ランダム雑音信号のレベルを変化させた後、当該変化されたレベルを有するランダム雑音信号を上記第1の変調信号に加算して上記帯域通過ろ波する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項12乃至14のうちのいずれか1つに記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
  16. 上記高調波発生手段は、上記入力されるオーディオ信号に対して非線形処理を実行することにより上記オーディオ信号を歪ませて上記高調波を発生することを特徴とする請求項12記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
  17. 上記ランダム雑音信号発生手段は、上記入力されたオーディオ信号と無相関な雑音信号を発生することを特徴とする請求項12記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
  18. 上記ランダム雑音信号発生手段は、上記入力されたオーディオ信号に基づいて、雑音信号を発生することを特徴とする請求項12記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
  19. 上記演算手段は、上記発生された音信号の絶対値を演算することを特徴とする請求項17記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
  20. 上記ランダム雑音信号発生手段は、
    上記入力されたオーディオ信号を、デルタシグマ変調型量子化器又はシグマデルタ変調型量子化器を用いて量子化して第2の変調信号を発生するとともに、上記量子化時の量子化雑音信号を上記ランダム雑音信号として発生することを特徴とする請求項18記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
  21. 上記加算手段は、上記入力されたオーディオ信号に代えて、上記第2の変調信号を量子化して発生されたオーディオ信号を、上記帯域通過ろ波された第1の変調信号に加算して加算結果のオーディオ信号を出力することを特徴とする請求項20記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
  22. 上記帯域通過ろ波手段の帯域通過特性の高域側の遮断特性を変化させる手段をさらに備えたことを特徴とする請求項12乃至21のうちのいずれか1つに記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための装置。
  23. 請求項1乃至11のうちのいずれか1つに記載のオーディオ信号の帯域を拡張するための方法における各ステップを含むことを特徴とするプログラム。
  24. 請求項23記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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