JPH09307385A - 音響信号再生方法及び装置 - Google Patents

音響信号再生方法及び装置

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JPH09307385A
JPH09307385A JP8163831A JP16383196A JPH09307385A JP H09307385 A JPH09307385 A JP H09307385A JP 8163831 A JP8163831 A JP 8163831A JP 16383196 A JP16383196 A JP 16383196A JP H09307385 A JPH09307385 A JP H09307385A
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JP
Japan
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acoustic signal
signal
harmonic
time delay
original
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JP8163831A
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Shin Nakagawa
伸 中川
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FUIDERITSUKUSU KK
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/10Digital recording or reproducing
    • G11B20/10527Audio or video recording; Data buffering arrangements

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  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Tone Control, Compression And Expansion, Limiting Amplitude (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来切り捨てられていた高音域の信号成分を
補完すると共に、聴者の要求や、嗜好に応じた音質が得
られる音響信号再生方法及び装置を提供する。 【構成】 原音響信号から取り出した信号に基づいて高
調波を発生する高調波発生手段(4)と、ノイズ発生手
段(9、15、16)と、前記高調波発生手段の出力
と、前記ノイズ発生手段の出力とに時間遅れを生じさせ
る時間遅れ発生手段(7)と、この時間遅れが生じた高
調波成分、時間遅れが生じたノイズ成分、一定の高調波
成分、一定のノイズ成分を適宜組合わせて前記源音響信
号に付加する信号付加手段(8、11、12、13)と
を具える音響信号再生装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】この発明は、各種の音響機器
の音響信号再生方法及び装置に関するものであり、特に
高音域の再生音質を改良する方法及び装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】CDプレイヤー等のディジタル音響機器
においては、サンプリング周波数などによって高域の周
波数特性が制限されてしまうため、音響信号を自然に再
生すると言う観点からは再生音に不満が残されている。
すなわち、CDのサンプリング周波数は44.1kHZ
であり、このサンプリング周波数で再生可能な高域側の
上限は、ほぼその2.2分の1である20kHZであ
る。従って、再生される音響信号のスペクトルは20k
HZを境に切り捨てられた形になる。この規格は、人間
の耳では20kHZ以上の高い音を聞きとることができ
ないと言う考えに基づくものである。しかし、最近の研
究では、人は20kHZ以上の高音域の音も感じること
ができるということが解ってきており、従来行われてい
るように高音域が欠落している信号を再生しても、人間
の聴覚を満足させる自然な音響信号を再生することはで
きない。
【0003】このような音響機器の再生音質を改良する
方法としては、原音響信号にディザと呼ばれるノイズを
加える方法、あるいは高調波を加えて音質を改良する方
法などが提案されている。また、本願発明者は、特願平
7−268959において、原音響再生信号にノイズ成
分を加えて、欠落した高音域の信号を補完する方法及び
装置を開示している。この特許明細書には、更に、ノイ
ズ成分に高調波を加え、これらの信号に時間遅れを生じ
させたものを原音響信号に付加して、再生音響信号の音
質の改良を図る方法及び装置も開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本願発
明者のその後の研究によれば、個人個人の音に対する感
性あるいは嗜好、またはルームアコースティック等の条
件は、複雑かつ多様であり、この多様なニーズに応える
ためには、原音響信号に付加するノイズと高調波の割
合、あるいはノイズや高調波に与える時間遅れの量など
を様々な形で調整する必要があることが判明した。本発
明はこのようなニーズに応えて、原音響信号に付加する
付加信号を適宜調整して、聴者の多様な感性や好み、使
用条件に幅広く対応して音質を改良することのできる音
響信号再生方法及び装置を提供しようとするものであ
る。
【0005】また、装置の小型化、低消費電力化、低価
格化を図るためには、装置の構成をより単純なものにす
る必要がある。更には、聴者の音質的な要求が特に高く
ない場合には、複雑な回路を省略して価格を低く抑えた
ほうが良いというケースもある。本発明は、このような
要求に答えてなされたものであり、より簡単な回路構成
で従来の装置とほぼ同様に再生音質の改良を図ることが
できる音響信号再生方法及び装置を提供しようとするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の音響信号再生方法及び装置では、音響信号
の再生に於ける再生周波数の高音域上限、または可聴周
波数帯の高音域上限を越える周波数帯域のスペクトルを
持つノイズ、高調波、またはノイズと高調波の双方を原
音響信号に付加して、従来欠落していた再生音響信号の
高音域を補完するように構成したものであり、この時
に、ノイズ、高調波、時間遅れをもつノイズ、時間遅れ
の生じた高調波とを適宜組合わせて原音響信号に付加で
きるように構成して、聴者の感性や嗜好に応じた音質を
得るようにしたものである。
【0007】本願発明者による、特開平7−26805
9号の明細書に詳細に記載されているとおり、原音響信
号に一定の条件の下にノイズ成分を付加することによっ
て、ディジタル音響機器の音響信号再生時に従来切り捨
てられていた高音域の信号を補完することができる。ま
た、原音響信号に高調波を加えることにより、ピアノや
打楽器などの音の立ち上がり部分をよりリアルに再現す
る効果が得られ、ノイズと高調波の双方を付加すると一
層自然な再生音を得ることが可能となる。更に、これら
のノイズや高調波に時間遅れを生じさせたものを原音響
信号に加えると、余韻を豊かに再現し、各フレーズを滑
らかにして自然な音に再生音を近づけることが可能とな
る。原音響信号に加えるノイズの量と高調波の量とのバ
ランスは、楽器の種類によっても異なるものの、だいた
いにおいてノイズが多めの方が良好な再生音が得られる
ことが本発明者の実験で確認されている。
【0008】上述したとおり、時間遅れ要素は、ノイズ
のみに加える、あるいは高調波のみに加える、ノイズと
高調波の双方に加える等様々な態様が考えられる。ま
た、時間遅れ発生手段に微分要素を持たせる等して、付
加信号にのエンベロープに変化をつけることも可能であ
る。本発明の音響信号再生装置によれば、聴者の嗜好、
あるいは製造コストの削減など、それぞれの目的に応じ
てノイズと高調波との割合、あるいは時間遅れの量等を
調整することができ、いずれの場合でも、再生音質が自
然の音に近くなると言う効果を得ることができる。
【0009】また、好適な実施の形態においては、高調
波及びノイズ成分に与える時間遅れは、音の立ち上がり
部分に重点を置いた短めの時間遅れと、余韻部分に重点
をおいた長めの時間遅れなど複数の種類の時間遅れを組
合わせてノイズや高調波に与えるように構成されてお
り、この構成によって聴者の感性により広く適応する再
生音質を得ることが可能となる。
【0010】更に、本発明の音響信号再生装置では、装
置の構成を簡単にするために、ノイズ発生器を設けるこ
となく、電気回路において自然に発生したノイズを利用
して再生音響信号に与えるように構成されている。すな
わち、原音響信号に付加するノイズ成分を、原音響信号
から直接取り出して得るように構成するか、あるいは原
音響信号から得た高調波成分発生手段の出力を利用して
得るように構成している。特に、1ビット方式のD/A
コンバータで信号を再生する装置においては、音響再生
信号そのものが高域周波数帯にノイズを含んでいるた
め、原音響信号の一部を取り出して、音響信号の再生に
於ける再生周波数の高音域上限又は可聴周波数帯の高音
域上限を越える周波数帯域のノイズ成分をこの取り出し
た信号から選択し、このノイズ成分を増幅して原音響信
号に加えることによりもともと信号が持っているノイズ
を利用して付加信号を得ることができる。また、本発明
の他の好適な実施の形態では、原音響信号から取り出し
た信号のレベルを、信号成分減衰手段を介して一旦落と
した後、増幅し、この信号を増幅する際に発生するノイ
ズを利用して再生音響信号に加えるように構成されてい
る。いずれの場合も、ノイズ発生器を設ける必要がない
ため、装置の小型化、低コスト化を図ることが可能とな
る。
【0011】なお、原音響信号に付加するノイズあるい
は高調波は、原音響信号から取り出した信号をレベルコ
ントロール信号として利用して、この信号のレベルに応
じて付加量を調整するのが好ましい。
【0012】
【実施の形態】図1は本発明の音響信号再生装置第1の
実施態様の構成を示す図である。ディジタル音響再生装
置のD/A変換後の出力回路部分に本発明の装置を適用
した場合を示す。
【0013】音響信号は、入力端子1からバッファアン
プ2に入った後分岐され、一方はそのまま出力端子3側
に接続される。他方の信号は、高調波発生回路4とハイ
パスフィルタ5にそれぞれ入力される。ハイパスフイル
タ5に入力した信号は、原音響信号のうちの特定の帯域
(ここでは6kHZ以上の信号)のみを通過させた後、
検波回路6で検波されて、時定数回路7に供給される。
本実施の形態では、時定数回路7は、比較的短い時定数
(ここでは0.2〜2.2mS)を生じさせる時定数回
路7aと、中程度の時定数(ここでは2.2mS±4
0)を発生させる時定数回路7bと、比較的長い時定数
(ここでは2.2〜25mS)を発生させる時定数回路
7cの3つの回路を具えている。この3つの時定数回路
の出力は、混合回路8で聴者の嗜好に応じた割合で混合
されて、電圧制御増幅器12に供給される。
【0014】高調波発生回路4で発生した高調波は、一
部は後段の混合回路13に直接入力され、一部は前段の
混合回路11に入力される。また、原音響信号の信号源
とは別個にノイズ発生器9が設けられており、このノイ
ズ発生器9で発生したノイズはバンドパスフィルタ10
を通して、適当な周波数帯(ここでは20〜100kH
Z)を選択した後、一部は後段の混合回路13に直接入
力される。また、一部は前段の混合回路11に入力さ
れ、ここで高調波発生回路4で発生した高調波の一部と
混合される。ここで混合するノイズと高調波との割合
は、一般にノイズの量が多いほうが良いとされている
が、聴者の嗜好に応じて適宜混合するようにする。混合
回路11の出力は、電圧制御増幅器12に供給され、こ
こで混合回路8から供給された信号のもつ時定数に応じ
て時間遅れを与えられた後、後段の混合回路13に入力
される。従って、混合回路13では、高調波発生回路4
で発生した高調波、ノイズ発生回路9で発生したノイズ
成分、及び時間遅れを与えられた高調波及びノイズ成分
とが混合される。この混合回路13の出力は、ハイパス
フィルタ14によって20kHZ以下の信号成分をカッ
トした後、原音響信号に付加される。
【0015】なお、混合回路8の出力信号を原音響信号
に付加する付加信号のレベルコントロール信号として利
用して、この信号の信号レベルに応じた量の付加信号を
原音響信号に付加する信号成分を調整するようにする。
【0016】このように、本実施形態では、原音響信号
にノイズ、高調波、時間遅れを持ったノイズ、時間遅れ
を持った高調波を付加するように構成されており、ノイ
ズ及び高調波の付加量、時間遅れの程度を適宜調整する
ことによって、聴者の嗜好に応じた再生音を得ることが
可能となる。
【0017】なお、本実施の形態の変形例として、高調
波発生回路4の出力を混合器11にのみ供給するように
構成したものが考えられる。この場合、一定のノイズ、
時間遅れを持ったノイズ、時間遅れを持った高調波が原
音響信号に付加されることになる。また、ノイズ発生回
路の出力を混合器11にのみ供給するように構成した場
合は、高調波、時間遅れを持ったノイズ、時間遅れを持
った高調波が原音響信号に付加される。さらに、高調波
発生回路4の出力、および、ノイズ発生回路9の出力の
双方を混合器11にのみ供給するように構成した場合
は、時間遅れを持ったノイズと時間遅れを持った高調波
が原音響信号に付加されることになる。
【0018】図2は、本発明の第2の実施形態の構成を
示すブロック図である。なお、以下の実施の形態におい
て、同じ構成要素には同じ符号を付してその説明は省略
する。入力信号1は、実施の形態1と同様にバッファア
ンプ2を経て分岐され、一方はそのまま出力端子3側へ
送られる。他方の信号は、高調波発生回路4と、ハイパ
スフィルタ5へ入力される。ハイパスフィルタ5へ入力
した信号は、検波回路6を介して時定数回路7に供給さ
れ、第1の実施形態と同様に所定の時定数をもったレベ
ルコントロール信号となって電圧制御増幅器12に供給
される。
【0019】本実施形態においては、ノイズ発生器9に
替えて高調波発生回路4の後段に減衰器15及び増幅器
16が設けられている。高調波発生回路4で発生した高
調波は、減衰器15でその信号レベルを一旦落とした
後、増幅器16で増幅される。この増幅の際にノイズが
発生するため、電圧制御増幅器12には高調波発生回路
4で発生した高調波とともにノイズ成分が入力されるこ
とになる。従って、電圧制御増幅器12の出力は、ノイ
ズ成分と高調波成分とを含んでおり、これらの成分には
時定数回路7の後段に設けた混合回路8の出力に応じて
時間遅れが生じる。増幅器16の出力は、一方、混合回
路13に直接供給される。混合回路13で、電圧制御増
幅器12の出力とこの増幅器16の直接の出力とが混合
され、ハイパスフィルタ14にて20kHZ以下の成分
をカットした後、付加信号となって原音響信号に付加さ
れる。
【0020】本実施形態では、ノイズ発生器を別個に設
けることなく、ノイズ、高調波、時間遅れの生じたノイ
ズ、時間遅れの生じた高調波を原音響信号に付加するこ
とができるため、装置の構成が簡単になるとともに、製
造コストの低減を図ることができる。なお、増幅器16
の出力を直接混合器13に供給することなく、電圧制御
増幅器12にのみ供給するように構成すれば、時間遅れ
の生じたノイズと、時間遅れの生じた高調波のみが原音
響信号に付加されることになる。
【0021】なお、本実施形態の他の変形例として、増
幅器16と電圧制御回路12との間にもう一組の減衰器
と増幅器を配設して、原音響信号に加えるノイズの量を
増やすようにしてもよい。
【0022】図3は、本発明の第3実施の形態の構成を
示すブロック図である。図3に示すとおり、この実施形
態では、時定数回路7、電圧制御増幅器12等が設けら
れておらず非常に簡単な構成となっている。入力端子か
らの音響信号はバッファアンプ2で増幅された後分岐さ
れ、一方は、直接出力端子側へ送られ、他方はハイパス
フィルタ5に入力される。ハイパスフィルタ5にて6k
HZ以下の信号成分をカットした後、高調波発生回路4
に供給され、ここで高調波を発生する。高調波発生回路
で発生した出力は減衰器15を介して一旦信号レベルを
小さく落とした後、増幅器16で増幅され、ハイパスフ
ィルタ14を通って20kHZ以下の信号成分を取り除
いた後、原音響信号に付加される。
【0023】第2の実施形態と同様に、高調波発生回路
4の後段に設けた増幅器16で信号が増幅される際に、
ノイズが発生し、このノイズを利用して再生信号に欠落
している20kHZ以上の信号成分を補完するようにし
ている。原音響信号には、このノイズ成分と高調波発生
回路で発生した高調波成分とが付加され、本来欠落して
いる高音域の音響信号をある程度補完することが可能と
なる。非常に簡単な回路構成で高調波とノイズを原音響
信号に付加することが可能となり、製造コストの大幅な
削減を図ることが可能となる。なお、本実施の形態と同
程度の効果を得るために、減衰器15と増幅器16に替
えて、ノイズ発生器を用いても本実施形態と同程度の効
果を得ることができることは言うまでもない。
【0024】図4は本発明の第4の実施形態の構成を示
すブロック図である。本実施の形態の方法及び装置は、
1ビット方式のD/Aコンバータで信号の再生を行う音
響信号再生装置に好適に適用することができる。1ビッ
ト方式によって再生された信号には、高域ノイズ、特に
可聴周波数帯域である20kHzを越える高域のノイズ
が含まれている。従って、入力端子からの音響信号には
20kHz以上の領域のノイズが含まれている。本実施
の形態では、この点に注目して、原音響信号の一部を取
り出して、フィルタ回路17を介して20kHz以下の
信号成分を取り除いて20kHz以上のノイズ成分を取
り出し、更にこのノイズ成分を増幅器18で増幅して原
音響信号に付加するようにしている。なお、この実施形
態ではバッファアンプ2の下流側に、高調波発生回路4
を設けて、原音響信号の高調波を発生し、この高調波成
分と前記ノイズ成分とを原音響信号に付加するようにし
ている。
【0025】このように構成することによって、極めて
簡単な構成で高音域の音質の改良に必要なノイズを得る
ことが可能となり、装置の簡素化をはかり、コストを低
減することが可能となる。
【0026】図4に示す例では、ノイズ成分と高調波成
分を加える構成としたが、高調波発生回路4を省略し
て、ノイズ成分のみを加えるようにしても再生音の改良
という初期の目的は達し得る。また、図4に示す構成、
あるいは高調波回路を省略した構成に加えて、増幅器1
8の下流側に時定数回路を設け、再生音質を調整するよ
うにしてもよい。
【0027】図5は、本発明の第5の実施形態の構成を
示すブロック図である。本実施形態では、ノイズ発生器
を設けることなく高調波成分のみを原音響信号に加える
ように構成した。本実施形態においては、高調波を発生
させる非線形回路を2段階に構成している。即ち、入力
端子21からの音響信号はバッファアンプ22で増幅さ
れた後、一部をフィルタ回路23を会して第1の絶対値
回路24に入力させる。第1の絶対値回路24の出力は
混合回路25に送られ、ここで原音響信号と混合する。
この混合回路25の出力を更に、フィルタ回路26を会
して第2の絶対値回路27に入力して原音響信号の高調
波を発生させる。一方、第1の絶対値回路24の出力の
一部は、時定数回路30に入力して、ここで原音響信号
のエンベロープに対する時間遅れを生じさせた後、これ
を乗算器34を介して混合回路28に送り、ここで第2
の絶対値回路27の出力と混合し、更にフィルタ回路2
9を通して原音響信号に加える。
【0028】第5の実施形態においては、高調波発生の
ための非線形回路を2段階に構成しているため、より自
然な再生音を得ることができる。なお、この実施形態で
は非線形回路を2段構成にしているが、3段階以上の構
成にしてもよい。また、非線形回路のかくだんの間にフ
ィルタ回路のみならず、移送器やディレイ回路を設ける
ようにしてもよく、更にかくだんの非線形回路の出力信
号を混合する等の組合わせにすることもできる。また、
この実施の形態では、高調波を発生させる非線形回路に
絶対値回路を用いているが、クリップ回路、平方根回
路、対数回路などの他の非線形回路を用いるようにして
もよい。
【0029】図6は、本発明の音響信号再生装置に好適
に適用される時定数回路の構成を示すブロック図であ
る。図4に示すように、ここでは、時定数回路7が、比
較的短い時定数(ここでは0.2〜2.2mS)を発生
じさせる時定数回路7aと、中程度の時定数(ここでは
2.2mS±40)を発生させる時定数回路7bと、比
較的長い時定数(ここでは2.2〜25mS)を発生さ
せる時定数回路7cの3つの時定数回路を具え、このう
ちの比較的短い時定数を発生させる時定数回路7aと中
程度の時定数を発生させる時定数回路7bとに微分要素
7d、7eをそれぞれ設けるように構成している。この
ように構成した時定数回路のそれぞれの出力を混合回路
8において適宜組合わせて混合することによって、任意
のレベルコントロール信号を得、音響信号に加えるノイ
ズ成分および/または高調波成分の時間遅れを調整する
ことが可能となる。具体的には、短い時定数を発生する
時定数回路7aの下流側に設けた微分要素は音の立ち上
がり部分を強調するように作用し、中程度の時定数を発
生する時定数回路7bの下流側に設けた微分要素は音の
幹の部分を強調するように作用する。
【0030】図7は、ピアノの音を例に取った場合の、
時定数回路7の実際の出力信号のエンベロープを示す図
である。図7(a)は、原音響信号のエンベロープを示
し、(b)はその高調波のエンベロープ、(c)は中位
の時間遅れを生じさせる時定数回路7bの出力信号のエ
ンベロープ、(d)は短い時間遅れを生じさせる時定数
回路7aの出力信号のエンベロープ、(e)は長い時間
遅れを生じさせる時定数回路7cの出力信号のエンベロ
ープ、(f)はノイズ発生回路9の出力信号の波形をそ
れぞれ示す。
【0031】原音響信号に加えるノイズの量は、無音の
状態に於ける空間の感覚と関係する。即ち、原音響信号
に加えるノイズの量が多いと、雑踏の中の感覚が得ら
れ、中位の量を加えると静かなホール、あるいは教会の
中の雰囲気が得られる。また、ノイズの量が少ないと、
無響室のような雰囲気になる。また、高調波を加えるこ
とによって、ピアノや打楽器等の音の立ち上がり部分を
リアルに再現することができる。これらのノイズや高調
波に時間遅れを与えると、余韻を豊かにすると共に、音
楽的なフレーズを滑らかに再現することが可能となり、
より自然な音を再現することができる。原音響信号に加
えるべきノイズと高調波とのバランスは楽器の種類によ
って異なるが、通常はノイズが多い方が良好な結果を得
られることが試聴により確認されている。また、時間遅
れは、短い時間遅れを与えると音の立ち上がり部分に重
点をおいた再生音が得られ、長い時間遅れを与えると、
余韻部分に重点を置いた再生音が得られる。本発明によ
れば、これらの信号を適宜混合することによって、聴者
の好みに応じた再生音を得ることが可能となる。
【0032】このように構成した時定数回路7を上述し
た実施形態に適用することによって、より一層、聴者の
嗜好に合せて音響信号を再生することができる装置を提
供することが可能となる。
【0033】時定数回路の数はこの例に限定されるもの
ではなく、3つ以上の時定数回路を設けるようにしても
よい。また、時定数回路に設ける要素としては、微分要
素の他に、積分要素、微分要素と積分要素を合せたもの
などが考えられる。
【0034】図8は、本発明の音響信号再生装置に好適
に適用される時定数回路の他の構成を示すブロック図で
ある。図5に示すと同様に、時定数回路7が、比較的短
い時定数(ここでは0.2〜2.2mS)を発生じさせ
る時定数回路7aと、中程度の時定数(ここでは2.2
mS±40)を発生させる時定数回路7bと、比較的長
い時定数(ここでは2.2〜25mS)を発生させる時
定数回路7cの3つの時定数回路を具え、時定数回路7
aには微分要素7fが、時定数回路7bには微分と積分
とがあわさった要素7gが、また時定数回路7cには積
分要素7hがそれぞれ設けられている。このように、時
定数回路7の構成には様々なものが考えられ、種々の要
素の組合わせによってレベルコントロール信号のエンベ
ロープを自在に変化させ、聴者の嗜好に応じた再生信号
を得ることが可能となる。なお、これらの信号はステッ
プ信号を入れてその応答によって管理することができる
し、ディジタル領域のプログラムによっても作ることが
できる。
【0035】また、上述の実施形態では、時間遅れ発生
手段として時定数回路を使用しているが、これに替えて
ディレイ回路を用いるようにしてもよい。また、上述の
実施形態には記載されてはいないが、電圧制御増幅器を
複数個設けるようにしてもよい。
【0036】なお、上述した実施の形態では、ノイズ成
分及び/または高調波成分の付加をアナログ回路で行う
ように構成されているが、本発明をデジタル音響機器に
適用する場合には、上述の信号処理をデジタル領域で行
うことも可能である。
【0037】図9は、原音響信号の高域成分または原音
響信号の高調波成分をFFT31(高速フーリエ変換)
を用いて生成するようにした例を示すブロック図、また
図10は、原音響信号の高域成分または原音響信号の高
調波成分をディジタルフィルタ群32aを用いて生成す
るようにした例を示すブロック図である。即ち、原音響
信号の周波数成分をFFTあるいはディジタルフィルタ
群32aによって分析し、周波数逓倍部32bにてその
周波数データを整数倍したものを合成し、これらを逆フ
ーリエ変換(33)することによって原音響信号の高域
成分または原音響信号の高調波成分を生成することがで
きる。ここでは、D/Aコンバータ34で信号をD/A
変換した後に、高域成分又は高調波を原音響信号に加え
るようにしているが、原音響信号に高域成分又は高調波
を加えた後、D/A変換するようにしてもよい。
【0038】このように生成した原音響信号の高域成分
または原音響信号の高調波成分をそのまま原音響信号に
加えてもよいが、上述した実施の形態と同様に、これら
の高域成分または高調波成分に時間遅れ要素を与えたも
のを原音響信号に加えるようにすることが好ましい。こ
こで、時間遅れ要素を与えるにあたっては、FFT31
を用いてフーリエ変換を行って高域成分又は高調波を生
成する際、あるいはディジタルフィルタ群32aを用い
て高域成分または高調波を生成する際に、時間遅れ要素
を持たせるようにするか、あるいは、これらの方法で高
域成分または高調波を生成した後、逆フーリエ変換を行
う際に時間遅れ要素を持たせるようにしてもよい。ま
た、周波数逓倍部に時間遅れ要素を持たせるようにして
もよい。時間遅れ要素は、複数の種類の時定数回路ある
いはディレイ回路を組合わせるなどして、聴者の嗜好、
あるいは製品コストの低減等、目的とする事項に応じた
再生音を得ることができることは上述の実施の形態と同
様である。
【0039】なお、図9及び図10に示す例では、ノイ
ズ発生回路が省略されているが、高調波発生回路に、原
音響信号成分に含まれているノイズ成分が入ると、より
高い周波数成分のノイズとなって出力するため、求める
音の質がさほど高くない場合などは、ノイズ発生回路を
省略しても十分な効果が得られる。
【0040】ノイズ発生回路を別途設けるようにしても
もちろん良く、この場合もノイズの発生をディジタル領
域で行うようにすることができるのは言うまでもない。
また、高調波成分および/またはノイズ成分の混合もデ
ィジタルの領域で行うことができる。
【0041】なお、本発明の直接の主旨ではないため、
ここでは深く言及しないが、本発明の構成に加えて、ノ
イズ発生器を多段構成にしてピンクノイズを発生させる
ように構成すること、ノイズ成分を熱雑音から得るこ
と、原音響信号に付加する付加信号をコンデンサを介し
て付加するように構成すること、及び原音響信号に付加
する付加信号から20kHZ以下の成分をカットするハ
イパスフィルタ14を高次フィルタとすること、あるい
はステレオ方式、ドルビーシステムなどのマルチチャン
ネル方式においては、本発明の装置をチャンネル毎に設
けることなどによって、より高性能な音響信号再生装置
を得ることができる。
【0042】また、上述した実施形態はデジタル方式の
音響機器について説明されているが、本発明はアナログ
方式の音響機器にも適用可能である。また、上述した全
ての信号処理をデジタル領域で行い得ることはいうまで
もない。
【0043】この発明の思想は、音楽の超高域は、元々
ノイズと高調波のミックスされたものであるので、オー
ソドックスにノイズと高調波を作って原音響信号に混ぜ
る方法、原音響信号の高音域にあるノイズ成分と高調波
成分の割合はノイズ成分の方が圧倒的に多いため、ノイ
ズ成分のみを加えるようにした方法、高調波発生回路に
ノイズ成分が入るとより高い周波数成分のノイズとなっ
て出てくるので、これを利用してノイズ発生回路を省略
してしまう方法、のいずれの方法でも原音からカットさ
れてしまった周波数帯域を修復できることにある。即
ち、本発明は原音響信号に加える信号の生成方法そのも
のに重点が置かれているわけではなく、むしろ生成され
るスペクトルの形と、量と、信号を加える時間的なコン
トロールやタイミングに重点を置いてなされたものであ
る。これは、多くの試聴テストの結果得られた、超高音
域では波形の中身そのものよりもスペクトルエネルギー
の時間的な変化の方に聴覚がより敏感に反応していると
の結論によるものである。
【0044】
【発明の効果】本発明の音響信号再生方法及び装置によ
れば、従来切り捨てられていた高音域の信号成分を補完
して、原音に近いより自然な音を再生することができる
と共に、付加信号に時間遅れを生じさせ、その時間遅れ
の程度を調整することによって、聴者の要求や嗜好に応
じた再生音質を自在に得ることができる。また、装置の
構成をより単純にすることが可能となり、小型化、省電
力化、製造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の音響信号再生装置の第1の実
施の形態を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明の音響信号再生装置の第2の実
施の形態を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の音響信号再生装置の第3の実
施の形態を示すブロック図である。
【図4】図4は、本発明の音響信号再生装置の第4の実
施の形態を示すブロック図である。
【図5】図5は、本発明の音響信号再生装置の第5の実
施の形態を示すブロック図である。
【図6】図6は、本発明の音響再生装置に好適に使用で
きる時定数回路の構成を示す回路図である。
【図7】図7は、本発明の音響再生装置に好適に使用で
きる他の時定数回路の構成を示す回路図である。
【図8】図8は、本発明の音響信号再生装置に使用した
時定数回路の出力信号のエンベロープを示す図である。
【図9】図9は、本発明の音響信号再生装置の第6の実
施の形態を示すブロック図である。
【図10】図10は、本発明の音響信号再生装置の第7
の実施の形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 入力端子 2 バッファアンプ 3 出力端子 4 高調波発生回路 5 ハイパスフィルタ 6 検波回路 7 時定数回路 8 混合回路 9 ノイズ発生器 10 バンドパスフィルタ 11 混合回路 12 電圧制御増幅器 13 混合回路 14 ハイパスフィルタ 15 減衰器 16 増幅器

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響信号の再生に於ける再生周波数の高
    音域上限、または可聴周波数帯の高音域上限を越える周
    波数帯域のスペクトルをもつ出力を原音響信号に付加し
    て再生を行う音響信号の再生方法において、 前記音響信号に付加する出力が、前記音響信号から取り
    出したノイズ成分であって、この取り出したノイズ成分
    から所定の周波数帯を選択してこれを増幅し、前記原音
    響信号に付加して再生を行うことを特徴とする音響信号
    再生方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の音響信号再生方法にお
    いて、前記音響信号から得た高調波成分から所定の周波
    数帯域を選択して、この選択した高調波成分を前記ノイ
    ズ成分と共に原音響信号に付加して再生を行うことを特
    徴とする音響信号再生方法。
  3. 【請求項3】 音響信号の再生に於ける再生周波数の高
    音域上限、または可聴周波数帯の高音域上限を越える周
    波数帯域のスペクトルをもつ出力を原音響信号に付加し
    て再生を行う音響信号の再生方法において、 前記音響信号に付加する出力が、前記音響信号から得た
    高調波成分と、前記音響信号とは別個に生成したノイズ
    成分とであって、これらの高調波成分及びノイズ成分と
    から所定の周波数帯を選択して前記原音響信号に付加す
    ることを特徴とする音響信号再生方法。
  4. 【請求項4】 原音響信号に付加する前記ノイズ成分あ
    るいは前記ノイズ成分の一部に原音響信号のエンベロー
    プに対して所定の時間遅れ要素を生じさせることを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれかに記載の音響信号再
    生方法。
  5. 【請求項5】 原音響信号に付加する前記高調波成分あ
    るいは高調波成分の一部に原音響信号に対して所定の時
    間遅れ要素を生じさせることを特徴とする請求項2また
    は3に記載の音響信号再生方法。
  6. 【請求項6】 原音響信号に付加する前記高調波成分あ
    るいは高調波成分の一部、および、前記ノイズ成分ある
    いはノイズ成分の一部に原音響信号に対して所定の時間
    遅れ要素を生じさせることを特徴とする請求項2または
    3に記載の音響信号再生方法。
  7. 【請求項7】 音響信号の再生に於ける再生周波数の高
    音域上限、または可聴周波数帯の高音域上限を越える周
    波数帯域のスペクトルをもつ出力を原音響信号に付加し
    て再生を行う音響信号の再生方法において、 前記音響信号に付加する出力が、前記音響信号から取り
    出した高調波成分であって、この取り出した高調波成分
    から所定の周波数帯を選択して、前記原音響信号に付加
    して再生を行うことを特徴とする音響信号再生方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の音響信号の再生方法に
    おいて、前記音響信号に付加する高調波成分あるいはこ
    の高調波成分の一部に原音響信号に対して所定の時間遅
    れ要素を生じさせることを特徴とする音響信号再生方
    法。
  9. 【請求項9】 前記音響信号の一部をレベルコントロー
    ル信号として取り出して、この取り出したレベルコント
    ロール信号の出力の変動に連動させて、前記原音響信号
    に付加する信号成分の出力レベルを制御することを特徴
    とする請求項1ないし8のいずれかに記載の音響信号再
    生方法。
  10. 【請求項10】 原音響信号信号から所定の周波数帯域
    を選択してノイズ成分を取り出すノイズ成分取り出し手
    段と、このノイズ成分取り出し手段で取り出したノイズ
    成分を増幅するノイズ成分増幅手段と、このノイズ成分
    増幅手段の出力を原音響信号に付加する信号付加手段と
    を具えることを特徴とする音響信号再生装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の音響信号再生装置
    において、更に、原音響信号の一部を取り出してこの取
    り出した信号に基づいた高調波を発生する高調波発生手
    段を具え、この高調波発生手段で発生した高調波成分を
    前記ノイズ成分と共に原音響信号に付加することを特徴
    とする音響信号再生装置。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の音響信号再生装置
    において、前記ノイズ成分取り出し手段で取り出したノ
    イズ成分あるいはその一部に原音響信号のエンベロープ
    に対して時間遅れを生じさせる時間遅れ要素発生を具え
    ることを特徴とする音響信号再生装置。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の音響信号再生装置
    において、前記高調波発生手段の出力あるいはその一部
    に原音響信号のエンベロープに対して時間遅れを生じさ
    せる時間遅れ要素発生手段を更に具えることを特徴とす
    る音響信号再生装置。
  14. 【請求項14】 請求項11に記載の音響信号再生装置
    において、前記ノイズ成分取り出し手段で取り出したノ
    イズ成分あるいはその一部及び前記高調波発生手段の出
    力あるいはその一部に原音響信号のエンベロープに対し
    て時間遅れを生じさせる時間遅れ要素発生手段を更に具
    えることを特徴とする音響信号再生装置。
  15. 【請求項15】 原音響信号の一部を取り出してこの取
    り出した信号に基づいた高調波を発生する高調波成分発
    生手段と、この高調波成分発生手段の出力を原音響信号
    に付加する信号付加手段とを具えることを特徴とする音
    響信号再生装置。
  16. 【請求項16】 原音響信号の一部を取り出してこの取
    り出した信号に基づいた高調波を発生する高調波発生手
    段と、この高調波発生手段で発生した高調波成分に原音
    響信号のエンベロープに対して時間遅れを発生させる時
    間遅れ要素発生手段と、この時間遅れ要素発生手段の出
    力を原音響信号に付加する信号付加手段とを具えること
    を特徴とする音響信号再生装置。
  17. 【請求項17】 原音響信号から信号の一部を取り出し
    て、この取り出した信号に基づいて高調波を発生する高
    調波発生手段と、前記音響信号とは別個にノイズ成分お
    生成するノイズ成分発生手段と、前記高調波発生手段の
    出力またはその一部および/または前記ノイズ発生手段
    の出力またはその一部とに原音響信号のエンベロープに
    対して時間遅れを生じさせる時間遅れ要素発生手段と、
    この時間遅れ要素発生手段で発生した信号を前記原音響
    信号に付加する信号付加手段とを具える音響信号再生装
    置。
  18. 【請求項18】 前記ノイズ成分発生手段が、前記高調
    波発生手段の出力を減衰させる信号減衰手段及び当該信
    号減衰手段で減衰させた信号を増幅する信号増幅手段と
    で構成されていることを特徴とする請求項17に記載の
    音響信号再生装置。
  19. 【請求項19】 前記時間遅れ要素発生手段が複数の時
    間遅れ要素発生回路を具え、これらの時間遅れ発生回路
    によって生じる時間遅れ信号のエンベロープがそれぞれ
    異なることを特徴とする請求項11ないし18のいずれ
    かに記載の音響信号再生装置。
  20. 【請求項20】 前記時間遅れ要素発生手段が2.2m
    sS±40%の時定数を発生する第1の時定数回路と、
    0.2〜2.2msの時定数を発生する時定数が短い第
    2の時定数回路と、2.2〜25msの時定数を発生す
    る第3の時定数回路とを具えることを特徴とする請求項
    19に記載の音響信号再生装置。
  21. 【請求項21】 前記時間遅れ要素発生手段が微分要素
    および/または積分要素を具えることを特徴とする請求
    項19又は20に記載の音響信号再生装置。
  22. 【請求項22】 前記高調波成分発生手段が、絶対値回
    路で構成されていることを特徴とする請求項11、1
    3、14、15、16、17、19、20、21のいず
    れかに記載の音響信号再生装置。
  23. 【請求項23】 前記絶対値回路の構成を多段構成にし
    たことを特徴とする請求項22に記載の音響信号再生装
    置。
  24. 【請求項24】 前記高調波成分発生手段が、フーリエ
    変換手段と、逆フーリエ変換手段とを具え、原音響信号
    をフーリエ変換したものを倍率を上げたのちに、逆フー
    リエ変換を行って、ディジタル領域において原音響信号
    の高域成分または原音響信号の高調波成分を発生するよ
    うに構成したことを特徴とする請求項11、13、1
    4、15、16、17、19、20、21のいずれかに
    記載の音響信号再生装置。
  25. 【請求項25】 前記高調波成分発生手段が、ディジタ
    ルフィルタ群と、逆フーリエ変換手段とを具え、原音響
    信号を前記ディジタルフィルタ群にて濾波したものを倍
    率を上げたのちに、逆フーリエ変換を行って、ディジタ
    ル領域において原音響信号の高域成分または原音響信号
    の高調波成分を発生するように構成したことを特徴とす
    る請求項11、13、14、15、16、17、19、
    20、21のいずれかに記載の音響信号再生装置。
  26. 【請求項26】 請求項24または25に記載の音響信
    号再生装置において、前記フーリエ変換手段によって変
    換した信号を逆フーリエ変換する際にこの信号に時間遅
    れを生じさせる時間遅れ要素発生手段を更に具えること
    を特徴とする音響信号再生装置。
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