JP3560087B2 - 音信号処理装置およびサラウンド再生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サラウンド再生を行なうための音信号処理装置およびサラウンド再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
音信号の再生処理において、音に奥行き感を与えるために、オリジナルな入力音信号に対してサラウンド再生を行なう技術が知られており、一般的なサラウンド再生技術では、例えば、左(Lチャンネル)の音信号と右(Rチャンネル)の音信号との差信号(L−R)を利用したり、残響回路を付加して音に奥行き感を与えるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来、同位相成分(映画のセリフでモノラル録音されたもの等)が多く記録された記録媒体を用いて音信号のサラウンド再生をするときに、左右や前後等のスピーカから出力される信号の位相差や遅延時間を大きくしてサラウンドの効果を高めようとすると、同位相成分の音場の定位が分散し過ぎて不自然な音場となり、サラウンドの臨場感が失われる問題点があった。特に、セリフ等のボーカル成分は、定位が定まらず違和感のある再生音になっていた。
【0004】
本発明は、音信号のサラウンド再生を行なう場合に、セリフ等のボーカル成分,すなわち同位相成分を音像定位させ、サラウンドの臨場感を改善し、違和感のないサラウンド再生を実現することの可能な音信号処理装置およびサラウンド再生方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1,請求項2記載の発明では、入力音信号から所定のボーカル周波数帯域成分を取り除くためのバンドエリミネート手段と、バンドエリミネート手段を通過した信号に基づいて、サラウンド再生用のサラウンド信号を生成するサラウンド信号生成手段と、前記バンドエリミネート手段の係数を決定する係数決定手段とを有し、前記バンドエリミネート手段は、ローパスフィルタとハイパスフィルタとにより構成され、前記係数決定手段は、入力音信号のエネルギーの周波数分布から、ボーカル帯域において最もエネルギーの大きい周波数帯域を検出し、この最もエネルギーの大きい周波数帯域の中心周波数から所定周波数だけ低い周波数がローパスフィルタのカットオフ周波数となるようにローパスフィルタの係数を決定してローパスフィルタに設定し、また、所定周波数だけ高い周波数がハイパスフィルタのカットオフ周波数となるように、ハイパスフィルタの係数を決定してハイパスフィルタに設定する。これにより、不自然な音場となってサラウンドの臨場感が失われる周波数帯域の中で、パワースペクトルの大きい周波数帯域を自動的に検出し、入力音信号に対し、最良のサラウンド再生の音場が常に得られるよう、自動制御することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係るサラウンド再生システムの構成例を示す図である。図1を参照すると、このサラウンド再生システムは、例えば記録媒体(例えばコンパクトディスク)1に記録されている音信号(アナログ音信号)を読出す読出制御部2と、アナログ音信号をデジタル音信号に変換するA/D変換部3と、A/D変換部3からのデジタル音信号に対して、サラウンド処理を施し、サラウンド再生を行なうデジタル信号処理部(DSP)4と、サラウンド再生処理に用いられるメモリ5と、デジタル信号処理部4でサラウンド再生されたデジタル音信号をアナログ音信号に変換するD/A変換部6と、D/A変換部6からのアナログ音信号を音に変換して出力するスピーカなどの出力部7とを有している。
【0008】
ここで、出力部7は、例えば、前左(フロントLチャンネル),前右(フロントRチャンネル),後左(リアLチャンネル),後右(リアRチャンネル)などの4チャンネル以上のスピーカにより構成することができる。
【0009】
また、デジタル信号処理部4は、例えば図2のような構成のものとなっている。なお、図1,図2の例では、デジタル信号処理部4は、記録媒体1から左(Lチャンネル),右(Rチャンネル)のオリジナルな音信号が読出されるとし、Lチャンネル,Rチャンネルの入力音信号に基づいてサラウンド信号を生成し、該サラウンド信号により、Lチャンネル,Rチャンネルのオリジナルな入力音信号に対してサラウンド再生処理を行なうよう構成されている。
【0010】
すなわち、図2を参照すると、デジタル信号処理部4は、記録媒体1からのLチャンネル,Rチャンネルの各入力音信号を加算し、加算信号とする加算器11と、加算器11からの加算信号を所定時間遅延させる遅延回路12と、遅延回路12で所定時間遅延された加算信号に対してバンドエリミネートフィルタ(バンドエリミネータ)として機能するバンドエリミネート手段13と、バンドエリミネート手段13を通過した加算信号に基づいてサラウンド信号を生成するサラウンド信号生成部14と、サラウンド信号生成部14で生成されたサラウンド信号を記録媒体1からのLチャンネル,Rチャンネルのオリジナルな各入力音信号にそれぞれ加算する加算器15,16とを有している。
【0011】
ここで、サラウンド信号生成部14は、例えば文献「ラジオ技術 1989年9月,P.52〜54」に記載されているような一般的な仕方で、サラウンド信号を生成することができる。すなわち、バンドエリミネート手段13を通過した信号をメモリ5に格納した後、メモリ5に格納された信号を所定の時間遅延させながら読み出し、畳み込み演算を行なって、初期反射音や残響音の音場を与えるためのサラウンド信号を生成するようになっている。
【0012】
また、バンドエリミネート手段13は、ローパスフィルタ(LPF)21と、ハイパスフィルタ(HPF)22と、加算器23とにより構成され、入力音信号のうち、セリフ等のボーカル成分については、できる限りサラウンド再生処理がなされないようにするため、ローパスフィルタ21による低い周波数のカットオフとハイパスフィルタ22による高い周波数のカットオフとの間の、ボーカル成分が特に多く含まれる周波数帯域(バンド)の信号成分を除去(カット)してサラウンド信号生成部14に与えるようになっている。
【0013】
この際、本発明においては、さらに、バンドエリミネート手段13の係数、すなわち、ローパスフィルタ21の係数(ローパスフィルタ21のカットオフ周波数を定めるフィルタリング係数)とハイパスフィルタ22の係数(ハイパスフィルタ22のカットオフ周波数を定めるフィルタリング係数)とを、入力音信号に応じて、係数決定手段18により最適な値に自動的に決定し、最適なものに自動制御するようになっている。
【0014】
本願の発明者は、実際、サラウンド再生で一番不自然さを感じるセリフの音場定位に着目し、セリフがサラウンド用の信号に影響を与えないバンドエリミネータの周波数帯域の検討を行ない、次表のような結果を得た。
【0015】
【表1】
【0016】
以上の結果から、セリフに関しては、2kHzを基準(中心)に1オクターブ低い周波数(1kHz)をカットオフ周波数とするローパスフィルタ21と、1オクターブ高い周波数(4kHz)をカットオフ周波数とするハイパスフィルタ22とで、バンドエリミネータを構成すれば良いことがわかった。
【0017】
なお、バンドエリミネータを構成するローパスフィルタ21,ハイパスフィルタ22の遮断特性は、オクターブ36dB以上の減衰量を有する6次以上の急峻な減衰カーブで、できるだけ不要な周波数帯域を取り除くことが必要である(但し、次数をあまり大きくすると、デジタル信号処理部(DSP)4の処理規模が大きくなり過ぎて実現できなくなる場合がある)。より具体的には、例えば文献「“デジタル音声処理”古井 貞煕 著 東海大学出版会」に示されているように、音声の長時間スペクトルにおいては、100Hz〜800Hzまでほどんどフラットで、800Hz以上では−10dB/OCTの傾斜を有していることから、−20dBの減衰量となる4kHzの周波数まで取り除く必要がある。
【0018】
上記実験結果によれば、セリフに関しては、2kHzのところでパワースペクトル(エネルギー)が最大となるが、セリフをも含めたボーカル成分に関してパワースペクトルは一般に変動し、2kHzのところで常に最大となるとは限らない。従って、係数決定手段18は、入力音信号のうちセリフ等のボーカル成分が多く含まれる周波数帯域を入力音信号に基づいて推定して、バンドエリミネート手段13の係数を決定するようになっている。
【0019】
このため、係数決定手段18には、図3に示すように、250Hzから4kHzまでのボーカル帯域においてオクターブ毎に設置され、オクターブ単位の帯域幅の帯域通過特性をもち、入力音信号を所定のサンプリング間隔で(例えば数10m秒毎に)サンプリングしてフィルタ処理する複数の帯域通過フィルタ(バンドパスフィルタ(BPF))からなる帯域通過フィルタ部31と、帯域通過フィルタ部31の各帯域通過フィルタに対応して設けられ、各帯域通過フィルタを通過したサンプリングデータをそれぞれ絶対値化する絶対値処理部32と、絶対値処理部32からのサンプリングデータに基づき、オクターブ単位の各帯域幅ごとに(すなわち、各帯域通過フィルタに対応したデータごとに)、パワースペクトル(エネルギー)を求めるパワースペクトル生成部33と、パワースペクトル生成部33で得られたオクターブ単位の各帯域幅ごとのパワースペクトル(エネルギー)のレベルを互いに比較し、250Hzから4kHzまでのボーカル帯域のうちで、エネルギーレべルの最も大きい周波数帯域を検出するレベル比較部34と、レベル比較部34で検出されたパワースペクトル(エネルギー)のレべルの最も大きな周波数帯域の中心周波数から所定周波数だけ低い周波数がローパスフィルタ21のカットオフ周波数となるように、ローパスフィルタ21のフィルタリング係数を決定し、また、レベル比較部34で検出されたパワースペクトル(エネルギー)のレべルの最も大きな周波数帯域の中心周波数から所定周波数だけ高い周波数がハイパスフィルタ22のカットオフ周波数となるように、ハイパスフィルタ22のフィルタリング係数を決定する係数決定部35とを有している。
【0020】
ここで、パワースペクトル生成部33は、各オクターブ単位の帯域ごとに、今回のサンプリングデータを前回のサンプリングデータと加算するという仕方で、パワースペクトルを求めるようになっている。
【0021】
また、係数決定部35は、パワースペクトル(エネルギー)のレべルの最も大きな周波数帯域の中心周波数から所定周波数だけ低い周波数がローパスフィルタ21のカットオフ周波数となるように、ローパスフィルタ21のフィルタリング係数を決定し、また、パワースペクトル(エネルギー)のレべルの最も大きな周波数帯域の中心周波数から所定周波数だけ高い周波数がハイパスフィルタ22のカットオフ周波数となるように、ハイパスフィルタ22のフィルタリング係数を決定する際に、ローパスフィルタ21,ハイパスフィルタ22のカットオフ周波数と、このカットオフ周波数を与えるローパスフィルタ21,ハイパスフィルタ22のフィルタリング係数との対応関係を例えばROM36に予め記憶しており、この対応関係に基づいてフィルタリング係数を割り出すようになっている。
【0022】
また、遅延回路12は、入力音信号に対してバンドエリミネート手段13によりバンドエリミネートするに先立ち、バンドエリミネート手段13の係数を決定するための時間を考慮して設けられている。すなわち、遅延回路12は、係数決定手段18における処理に要する時間分だけ、入力音信号を遅延させて、バンドエリミネート手段13に入力させるようになっている。
【0023】
次に、このような構成のサラウンド再生システムの動作について説明する。このサラウンド再生システムでは、例えば記録媒体1に記録されている音信号(例えばLチャンネル,Rチャンネルの音信号)が読出制御部2により読出され、A/D変換部3においてデジタル信号に変換されてデジタル信号処理部4に入力音信号として入力すると、デジタル信号処理部4では、この入力音信号の250Hzから4kHzのボーカル帯域の信号を、帯域通過フィルタ部31のオクターブ単位の帯域幅毎に設置された各帯域通過フィルタで一定時間(数10m秒)毎にサンプリングし、各帯域通過フィルタを通過したサンプリングデータを絶対値処理部32でそれぞれ絶対値化してパワースペクトル生成部33に与える。
【0024】
パワースペクトル生成部33では、オクターブ単位の帯域幅ごとに、絶対値化されたサンプリングデータを前回絶対値化されたサンプリングデータと加算し、オクターブ単位の帯域幅ごとのパワースペクトルを得る。しかる後、レベル比較部34では、オクターブ単位の帯域幅ごとに求めた各パワースペクトルのレベルを互いに比較し、パワースペクトルのレべルが最も大きい周波数ポイントを検出する。このようにしてパワースペクトルが最も大きい周波数ポイントが検出されると、係数設定部35では、この周波数ポイントよりも1オクターブ低い周波数をローパスフィルタ21のカットオフ周波数として決定し、また、上記周波数ポイントよりも1オクターブ高い周波数をハイパスフィルタ22のカットオフ周波数として決定する。すなわち、不自然な音場となってサラウンドの臨場感が失われる周波数帯域の中で、最もエネルギーの大きい2オクターブの周波数帯域を検出して、ローパスフィルタ21,ハイパスフィルタ22のカットオフ周波数の係数を決定する。
【0025】
このようにして、ローパスフィルタ21のカットオフ周波数,ハイパスフィルタ22のカットオフ周波数を決定すると、係数決定部35は、ROM36に予め格納されている対応関係に基づき、このようなカットオフ周波数を与えるローパスフィルタ21,ハイパスフィルタ22のそれぞれのフィルタリング係数を割り出し、これらのフィルタリング係数をバンドエリミネート手段13のローパスフィルタ21,ハイパスフィルタ22にそれぞれ設定する。
【0026】
これによって、バンドエリミネート手段13は、いま入力した入力音信号に最適なバンドエリミネートフィルタとして設定される。従って、入力音信号は、遅延回路12で所定時間延長されて、このバンドエリミネート手段13に入力するとき、このバンドエリミネート手段13によって、この入力音信号のオーディオ帯域から、セリフ等のボーカル帯域の中で最もエネルギーの大きな成分が取り除かれる(カットされる)。しかる後、サラウンド信号生成部14では、セリフ等のボーカル帯域の中で最もエネルギーの大きな帯域成分が取り除かれた信号を複数の遅延時間で読み出し畳み込み演算処理を行ないサラウンド信号を生成する。
【0027】
サラウンド信号生成部14でこのように生成されたサラウンド信号は、加算器15,16により、Lチャンネル,Rチャンネルの直接音(オリジナルな入力音信号)に加算され、出力部7において、例えば4チャンネル以上のスピーカでサラウンド再生されるが、本発明においては、サラウンド信号生成部14では、セリフ等のボーカル帯域がほぼ取り除かれた信号に基づいてサラウンド信号が生成されるので、セリフ等のボーカル成分はサラウンド再生されない。これにより、セリフ等のボーカル成分については、フロント側のLチャンネル,Rチャンネルの直接音(オリジナルな入力音信号)でフロント側中央に音像定位させ、違和感のないサラウンド再生を実現できる。
【0028】
すなわち、サラウンド生成部14で作られたサラウンド信号については、任意のボーカル帯域をカットしているため、4チャンネル以上のスピーカでサラウンド再生した場合、特に後方のスピーカ(リアスピーカ)からボーカル成分が再生されることがなくなり、メインのLチャンネルとRチャンネルの信号によってフロント側の中央にセリフ等のボーカルが定位することが可能となって、セリフ等が分散して聞き難い等の違和感をなくすことが可能となる。
【0029】
換言すれば、従来、モノラル音声をサラウンド再生した場合に映画等のセリフの定位が分散しすぎ、かえって臨場感が損なわれていたものを、本発明では、デジタル信号処理部(DSP)4により、リアスピーカ等から出力されるサラウンド信号の周波数帯域の成分を、記録媒体から再生される信号の周波数帯域の成分に応じて制御するようにしており(入力音信号からボーカル帯域を任意にカットした信号でサラウンド信号を作成し、リアスピーカなどから出力されるボーカル帯域成分を入力音信号に応じて制御するようにしており)、4チャンネル以上のスピーカでサラウンド再生を行なった場合に、セリフ等のボーカル成分の定位をフロント側中央に定位させることができて、セリフ等のボーカル成分の定位が分散することを防止し、聞き難い等の違和感をなくすことができる。
【0030】
このように、本発明では、不自然な音場となってサラウンドの臨場感が失われる周波数帯域の中で、パワースペクトルの大きい周波数帯域を自動的に検出し、その周波数帯域を削除するので、最良のサラウンド再生の音場を常に得ることができる。
【0031】
なお、上述の構成例では、サラウンド再生システムは、記録媒体1に記録されている音信号を読出制御部2により読出すようになっているが、入力音信号は必ずしも記録媒体1に予め記録されたものである必要はなく、従って、任意の音響源(例えばLチャンネルとRチャンネルとを有する任意の音響源)から出力されるものであれば良い。
【0032】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1,請求項2記載の発明によれば、入力音信号から所定のボーカル周波数帯域成分を取り除くためのバンドエリミネート手段と、バンドエリミネート手段を通過した信号に基づいて、サラウンド再生用のサラウンド信号を生成するサラウンド信号生成手段と、前記バンドエリミネート手段の係数を決定する係数決定手段とを有し、前記バンドエリミネート手段は、ローパスフィルタとハイパスフィルタとにより構成され、前記係数決定手段は、入力音信号のエネルギーの周波数分布から、ボーカル帯域において最もエネルギーの大きい周波数帯域を検出し、この最もエネルギーの大きい周波数帯域の中心周波数から所定周波数だけ低い周波数がローパスフィルタのカットオフ周波数となるようにローパスフィルタの係数を決定してローパスフィルタに設定し、また、所定周波数だけ高い周波数がハイパスフィルタのカットオフ周波数となるように、ハイパスフィルタの係数を決定してハイパスフィルタに設定するので、不自然な音場となってサラウンドの臨場感が失われる周波数帯域の中で、パワースペクトルの大きい周波数帯域を自動的に検出し、入力音信号に対し、最良のサラウンド再生の音場が常に得られるよう、自動制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサラウンド再生システムの構成例を示す図である。
【図2】図1のサラウンド再生システムのデジタル信号処理部の構成例を示す図である。
【図3】図2のデジタル信号処理部の係数決定手段の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 記録媒体
2 読出制御部
3 A/D変換部
4 デジタル信号処理部
5 メモリ
6 D/A変換部
7 出力部
11,15,16 加算器
12 遅延回路
13 バンドエリミネート手段
14 サラウンド信号生成部
18 係数決定手段
21 ローパスフィルタ
22 ハイパスフィルタ
31 帯域通過フィルタ部
32 絶対値処理部
33 パワースペクトル生成部
34 レベル比較部
35 係数決定部
Claims (2)
- 入力音信号から所定のボーカル周波数帯域成分を取り除くためのバンドエリミネート手段と、バンドエリミネート手段を通過した信号に基づいて、サラウンド再生用のサラウンド信号を生成するサラウンド信号生成手段と、前記バンドエリミネート手段の係数を決定する係数決定手段とを有し、前記バンドエリミネート手段は、ローパスフィルタとハイパスフィルタとにより構成され、前記係数決定手段は、入力音信号のエネルギーの周波数分布から、ボーカル帯域において最もエネルギーの大きい周波数帯域を検出し、この最もエネルギーの大きい周波数帯域の中心周波数から所定周波数だけ低い周波数がローパスフィルタのカットオフ周波数となるようにローパスフィルタの係数を決定してローパスフィルタに設定し、また、所定周波数だけ高い周波数がハイパスフィルタのカットオフ周波数となるように、ハイパスフィルタの係数を決定してハイパスフィルタに設定することを特徴とする音信号処理装置。
- オリジナルな入力音信号のエネルギーの周波数分布からボーカル帯域においてエネルギーが最も大きい周波数帯域を検出し、当該エネルギーから最も大きい周波数帯域の中心周波数から所定周波数だけ低い周波数をバンドエネミネート手段が有するローパスフィルタのカットオフ周波数にし、前記エネルギーが最も大きい周波数帯域の中心周波数から所定周波数だけ高い周波数を前記バンドエネミネート手段が有する前記ハイパスフィルタのカットオフ周波数にし、前記バンドエネミネート手段を通過した入力信号に基づいてサラウンド信号を生成し、当該サラウンド信号を前記オリジナルな入力信号に加算してサラウンドを再生することを特徴とするサラウンド再生方法。
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