JPH0936685A - 音響信号再生方法及び装置 - Google Patents

音響信号再生方法及び装置

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JPH0936685A
JPH0936685A JP26895995A JP26895995A JPH0936685A JP H0936685 A JPH0936685 A JP H0936685A JP 26895995 A JP26895995 A JP 26895995A JP 26895995 A JP26895995 A JP 26895995A JP H0936685 A JPH0936685 A JP H0936685A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音響機器における音響信号の再生音、特に高
音域の再生音質の向上を図り、人間の耳に快適な音響信
号を再生できる音響信号再生方法及び装置を提供する。 【解決手段】 再生周波数帯の高音域上限かまたは可聴
周波数帯の高音域上限を越える周波数帯のスペクトルを
持つランダムもしくはランダムな信号に類似のノイズ成
分を、元の音響信号成分の特定周波数帯の出力に連動さ
せ付加して信号を付加して、音響機器での再生時に、音
響信号の周波数特性のスペクトルが周波数特性の高音域
上限や、可聴周波数帯上限で低減するか、カットされて
しまうことによる再生音質の不自然さをなくし、人の聴
覚に快適な音響信号を再生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】この発明は、各種の音響機器
の音響信号再生方法及び装置に関するものであり、特に
高音域の再生音質を改良する方法及び装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】音響信号には、音源としてコンパクトカ
セット、レコードなどの媒体にアナログで記録したも
の、コンパクトディスク(CD)、ミニディスク(M
D)、ディジタルコンパクトカセット(DCC)、ディ
ジタルオーディオテープ(DAT)、レーザディスク
(LD)などの媒体にディジタル記録させたもの、さら
にはFM放送、BS、CSなど電波を媒体としたものな
どがあり、これらの音響信号は、増幅器などを経由して
スピーカ、イヤホンなどの電気音響変換素子を通じて再
生が行われる。また、電子楽器のようにキーボードなど
の入力手段を通じて入力した音情報を、デジタル信号に
変えて増幅したのち、電気音響変換素子を通じて再生す
るものもある。
【0003】従来から、再生される音響がいかに原音に
忠実であるかが音響信号再生技術の大きな課題となって
いる。人の可聴周波数帯はおよそ20Hz〜20kHz
と言われており、音響再生機器の周波数特性もこれに対
応して規格化され、設計が行われている。しかし、従来
のアナログ音響機器では、原音を忠実に再生するために
再生周波数帯を広げようとすると、増幅器や電気音響変
換素子の設計が困難かつ高価になってしまうという問題
がある。また、テープなどの記録媒体自体の特性による
制限や電波の割当周波数などの点から制限を受けてしま
う場合もある。
【0004】一方、近年の音響再生技術の主流であるデ
ィジタル音響機器は、媒体を繰り返し使用しても、また
音響信号の伝達経路においても音響情報の劣化がないこ
とから、高い忠実度で音響信号を記録および再生できる
ことを長所としている。
【0005】CDなどのディジタル音響機器が出始めた
ときは、これらのディジタル音響機器は、人の可聴周波
数帯域や音楽のダイナミックレンジを十分にカバーして
規格化されており、スタジオの音質がそのまま家庭に届
くという売り込みがなされ、ディジタル音響機器の出現
によって音響信号を再生する際の忠実度は相当高い水準
まで満足できるように思われていた。しかし、ディジタ
ル方式の音響情報記録では、サンプリング周波数や量子
化ビット数により周波数帯域やダイナミックレンジが制
限されるため、ディジタル化した後の音響情報は元々持
っていた音響情報のなにがしかを捨てることになる。こ
れは、例え雑音に隠されたり、歪みを伴っていても元の
情報が残っているアナログ記録と本質的に異なる点であ
る。
【0006】このようなディジタル機器の持つ本質的な
性質に起因する音響信号の欠落は、高い忠実度で音響信
号を再生するという観点からは不満を残している。その
後の研究でローレベルでの分解能をもっと改善する必要
があるとか、もっと高い周波数まで記録すると音質が良
くなることがわかり、ハイビットや、ハイサンプリング
周波数を用いた情報記録も試みられている。また、原理
的にローレベルでのリニアリティに優れている1ビット
で1.96MHzといったより伝送速度の高いものも検
討されている。いずれにしても、ディジタル機器ではこ
のような問題点に加えて、D/A変換後は上述したアナ
ログ機器の持つ問題点も加わることになり、ディジタル
機器による音響再生技術においても、聴覚的には未だに
不十分であることは否めないのが現状である。
【0007】このように、現状の音響再生装置が聴覚的
に不十分であるとの認識の背景には、人の聴覚細胞は、
単に可聴周波数帯域と呼ばれる範囲にある音響信号のみ
ならず90kHzという高い周波数にも反応するという
ことが最近言われ始めているということがある。すなわ
ち、いわゆる可聴周波数帯域の上限である20kHzを
越える領域の音についても、人はこれを感じることがで
きると考えられてきているからである。
【0008】今、ディジタル音響機器を例にとって考え
てみると、ディジタル音響機器における高域の周波数特
性はサンプリング周波数により制限されてしまう。たと
えばCDのサンプリング周波数は44.1kHzであ
り、このサンプリング周波数で再生可能な高域側上限
は、ほぼその2.2分の1である20kHzである。従
って、再生される音響信号のスペクトルは20kHzを
境に切捨てられた形になる。しかし、上述したとおり、
人は20kHz以上の高音域の音も感じることができる
ので、このような高音領域が欠落している信号を再生し
ても、原音響信号に忠実で、人間の聴覚を満足させるよ
うな音響信号を再生することはできないと言える。
【0009】図1は上に述べたCDの再生状態を示した
グラフである。図1の(a)は、自然な音楽信号のスペ
クトルで20kHzを越える周波数成分が含まれてい
る。これに対し、図1(b)は、CDにディジタル記憶
された音響信号の再生音のスペクトルであり、20kH
zを境に周波数特性が急峻に低下している。すなわち、
実質的に20kHzを越える周波数帯のスペクトルを持
っていないといえる。従来からこの切捨てられた部分を
再現すればより良い再生音質が得られるであろうという
予想はあった。しかし、一旦、ディジタル化により切捨
てられてしまった情報をそのまま元に戻すことは無理か
極めて困難である。
【0010】また、アナログ音響機器では、ディジタル
機器のように高音域が切り捨てられることはないにして
も、実質的には20kHzを越える帯域での再生特性は
減衰しておりやはり原音を十分に再生することは困難で
ある。従って、聴覚を満足させる再生音を得るために
は、アナログ機器においても、ディジタル機器と同様に
何らかの形で高音域の補完が必要であると言える。
【0011】従来から高音域の再生音質を改善するため
にディジタル機器のカットオフ周波数を超える周波数成
分を持つ高音域信号を生成し付加する手段が、例えば、
特開平2−68773号公報『オーディオ信号再生装
置』に開示されている。
【0012】この従来の装置は、人は可聴帯域を越える
周波数帯については楽音として判別するよりもむしろエ
ネルギー成分として影響を受けるとの知見に基づき、エ
ネルギー成分の付加を行うようにしたもので、信号成分
として容易に得ることができるノイズ等を付加すること
を示唆している。付加する高音域の信号は、必ずしも原
音響信号の高音域の楽音信号のままでなくともよく、切
り捨てた帯域、あるいは再生特性が急激に減衰してしま
った帯域と、ほぼ同じ周波数帯域で同等のスペクトルを
持つノイズ信号を付加した場合であってもそれなりの成
果が得られることがこの先行技術に示唆されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たとおり、人の聴覚細胞は前述したように90kHzに
も反応すると言われており、いわゆる可聴周波数帯域と
言われる周波数の範囲を超える領域について、付加する
高音域の信号成分のスペクトルや付加の方法によって聴
覚上の差異が出てくることが本発明者の研究によって判
明した。また、ノイズにも様々のものがあり、付加する
ノイズの種類や付加の方法の違いが再生音質に大きな影
響を与える。
【0014】更に、可聴帯域の音響情報と密接に関係す
るエネルギー成分を付加することもより自然な再生音質
を得るためには必要と考えられる。
【0015】更に、例えば各種の楽器類の再生音を考え
た場合、その音質はそれぞれの次数の高調波成分の分布
から楽器固有の音質が形成され、この高調波成分には可
聴帯域の上限を越えるものも含まれている。また、楽器
を演奏するときに生じる、叩いたり、擦ったり、吹き付
けたりする音やこれに類似する音も可聴帯域を越える成
分を非常に多く含んでいる。したがって、単に高調波成
分のみを付加したのでは、楽器の種類等により高調波成
分の含まれ方が異なり、かえって高域での再生音質のバ
ランスを崩してしまうおそれもある。
【0016】そこでこの発明は、音響信号の再生時に周
波数特性のスペクトルが高域で極端に低減するか(アナ
ログ機器)もしくは欠落してしまっている(デジタル機
器)という不自然さをなくすために、低減もしくは欠落
したスペクトル成分に近似する信号成分を原音響信号に
付加して、音響機器における音響信号の再生音、特に高
音域の再生音質の向上を図り、人間の耳に快適な音響信
号を再生することができる音響信号再生方法及び装置を
提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願の第1発明では、再生時に低減もしくは欠落し
たスペクトル成分に近似するスペクトルをもつノイズ成
分を原音響信号に付加し、この付加するノイズ成分の種
類や付加の手段に工夫を与えることで優れた再生音質を
得るようにしている。
【0018】すなわち、本願第1発明は、音響信号を分
析してみた結果、高域の信号成分は物を叩いたり、擦っ
たり、吹き付けたりといった要因から発生するものが多
く、これらの音の性質はランダムノイズに近いものとな
っていることから、原音響信号に付加する信号としてラ
ンダムかもしくはランダムノイズに類似したノイズ成分
を用いることを特徴としている。
【0019】本発明で、原音響信号に付加する信号は、
各周波数成分をランダムに含む信号であれば特に限定さ
れるものではないが、一般に一番得やすいものはノイズ
と言える。そこで各種のノイズ発生器、ノイズ発生回路
を付加するランダムノイズの信号源として用い、この信
号源からの出力から、再生周波数帯の高音域上限かまた
は可聴周波数帯の高音域上限を越える周波数帯域の出力
を、フィルタ手段等を用いて選択して、これを原音響信
号に付加するようにした。ただし、ここで、”ランダ
ム”とは厳密な意味合いでランダムに分布していること
を要するものでなく、各種の人為的に生成される擬似的
にランダムと言われる信号であって良いことは言うまで
もない。
【0020】なお、本明細書でいう可聴周波数帯とは、
サインウエーブを用いて測定した人間の耳で音として聴
くことができる周波数帯をいい、その値は約16Hz−
20kHzである。サインウエーブを用いて測定した可
聴周波数帯の上限はおよそ20kHzであるが、上述の
通り、昨今の研究によると、音楽信号のスペクトルで
は、およそ90kHz程度の高い周波数まで人は感じる
ことができると言われており、本発明者の実験でもこの
ことが確認されている。
【0021】本願の第2の発明は、音響信号の再生にお
いて、当該音響信号の高調波成分であって、音響信号の
再生周波数帯の高音域上限かまたは可聴周波数帯の高音
域上限を越える高調波成分と、再生周波数帯の高音域上
限かまたは可聴周波数帯の高音域上限を越える周波数帯
域のスペクトルを持つノイズ成分とを、原音響信号に付
加して再生を行うことを特徴としている。なお、付加す
るノイズ成分に、ノイズ発生器等からフィルタ手段によ
って、再生周波数帯の高音域上限かまたは可聴周波数帯
の高音域上限を越える周波数帯域のスペクトルを持つノ
イズ成分を選択したものを用いること、及び”ランダ
ム”の意味が擬似的にランダムと言われる信号であって
良いことは第1発明と同様である。
【0022】このように、本願第2発明では、従来切り
捨てられるか(デジタル再生装置)、極端に減衰してい
た(アナログ再生装置)、可聴帯域の高音域上限を越え
る帯域の音響信号に代えて、原音響信号の高調波成分と
原音響信号とは別の信号源から得られたランダムノイズ
成分との双方を、原音響信号に付加することによって、
上述した音響機器における信号再生の問題を解決して、
より一層自然な再生音質を得るようにしている。
【0023】本願発明の好適な実施例では、ノイズ成分
を、元の音響信号成分の特定の周波数帯の出力に連動さ
せて、ダイナミックに付加するようにしている。
【0024】原音響信号のスペクトルは、可聴周波数帯
域の高音域側のスペクトルとこれを越える領域のスペク
トルとの間は、図1(a)に示すように、連続性がある
ものと考えられる。そこで原音響信号の高音域の周波数
帯を選択して、この出力のレベルの変動に応じて、原音
響信号に付加するノイズ成分のレベルをダイナミックに
調整すれば再生の自然さが得られるとの知見に基づくも
のである。
【0025】ここで、元の音響信号成分の特定の高音域
の周波数帯とは、スペクトルの連続性からしても、付加
する信号の下限周波数すなわち20kHz近傍の周波数
帯を選択することが好ましく、6kHz〜20kHz程
度が適している。もちろん20kHz以上の周波数帯ま
で出力されるアナログ音響機器では、あえて20kHz
で高域をカットすることなく、6kHz以上を通過させ
るハイパスフィルターを通じた出力に連動させてノイズ
成分を付加するようにしても良い。
【0026】また付加するノイズ成分のダイナミクス
も、単純に特定の周波数帯の出力に比例させて付加した
り、あるいは、特定の非直線性をもって付加するなど各
種の方法を選択することができる。これは使用する音響
機器の再生特性や試聴などにより適宜に決めればよい。
【0027】また本発明の更なる好適な実施例では、前
述の、原音響信号の高音域の出力に、所定の時間遅れを
生じさせ、この時間遅れが生じた出力を、原音響信号に
付加するノイズ成分(あるいはノイズ成分と高調波成
分)の出力レベルを制御するレベルコントロール信号と
して用いるように構成した。
【0028】これは、本発明者が数々の実験の結果、原
音響信号の特定の周波数帯の出力レベルの変動を原音響
信号に付加するノイズ成分のレベルコントロール信号と
して用いるとき、時間遅れを発生させて用いることで良
好な再生音質が得られ、この時間遅れが再生音質に大き
な影響を及ぼすことを見いだしたことによる。具体的に
は、ある特定の範囲の時定数を持つ時定数回路を通した
信号に基づいて、付加するノイズ成分のレベルを調整す
ることで、音質的に人の聴感を満足させられることが試
聴を繰り返した結果確認された。好ましい時定数の範囲
は概ね2.2mS付近であり、好ましくは、2.2mS
±40%の範囲であった。この範囲を越えて時定数が短
くなると再生音質が騒がしくなり、時定数を長くすると
粘っこいようなすっきりしない再生音質になることが見
出された。
【0029】また、本願発明では、ランダムノイズもし
くはこれに類似するノイズの信号源として、熱雑音を用
いることが好ましい。
【0030】通常、ランダムノイズを発生させる手段と
しては、ノイズレベルが高く、増幅段が少なくて済むた
め、ツェナーダイオードを用いるのが一般的である。し
かし、試聴テストを行った結果、熱雑音を音源としたラ
ンダムノイズの方が、ツェナーダイオードを用いたラン
ダムノイズにくらべると、同じスペクトルを持つにもか
かわらず、音の粒立ちが細かいという好結果が得られ
た。
【0031】これは、ツェナーダイオードでも、熱雑音
でも、ノイズ源は何れも電子であるが、ツェナーダイオ
ードではノイズがアバラーシェ効果による電子の集団的
な雪崩現象によって得られるため、音の粒立ちが荒くな
るが、一方、熱雑音は、抵抗体内部の電子の熱運動のゆ
らぎによって発生するため、原理的にノイズがランダム
で均一に発生するために音の粒立ちが細かくなると考え
られるためである。なお、熱雑音は、必ずしも実際の抵
抗素子から得られるものでなくとも、トランジスタ内部
のベース抵抗や、FET内部のチャネル抵抗から得られ
るものであってもよい。
【0032】更に、原音響信号に付加するランダムノイ
ズは、ピンクノイズ、あるいはピンクノイズに類似した
ノイズ成分であることが好ましい。ピンクノイズは、自
然に発生しないため、ノイズ信号の信号源として用いる
熱雑音(ホワイトノイズ)の高域成分を少しずつ落とし
て生成する。可聴周波数帯域を単にカットしただけのホ
ワイトノイズを原音響信号に加えた場合と、ホワイトノ
イズをピンクノイズに加工したものを原音響信号に加え
た場合とを試聴により比較してみると、前者の場合、音
が細くかつ鋭くなり、後者、すなわちピンクノイズを加
えた場合のほうが、ナチュラルな音に近い再生音が得ら
れるという結果が出た。これは、ホワイトノイズがフラ
ットな周波数特性を持っているのに対して、ピンクノイ
ズはなだらかな右下がりの周波数特性を持っており、よ
り原音響信号の特性に近いと考えられるためである。
【0033】なお、原音響信号に付加するノイズ成分
は、可聴周波数帯域、すなわち20kHz以下の成分は
なるべく含まないことが好ましい。従って、本発明の好
適な実施例では、可聴周波数帯域の上限を越える信号を
通過させるフィルタに、高次フィルタを用いて、20k
Hz以下のノイズ成分を積極的にカットするようにして
いる。試聴の結果、使用するフィルタの次数が高ければ
高いほど、再生音響信号にノイズが少なくなり、にごり
のないクリアな再生音を得られることが分った。
【0034】なお、本願発明では、ノイズ成分の発生源
を音響機器の再生回路のチャンネル毎に、個々に独立し
て設けることが好ましい。
【0035】音響再生機器は、通常はステレオシステム
の2チャンネル構成であり、更にはサラウンドシステム
等で多数のマルチチャンネルを構成する場合がある。い
ずれにしても、複数のチャンネルに対し付加すべきラン
ダムノイズを単一の信号源から得てこれを分配すること
は、回路構成の簡略化という観点からは推奨され得る。
しかし独立分離してノイズ源を設置した装置と比較試聴
すると、独立分離したものの方が聴覚的に自然な広がり
や臨場感が得られることがわかった。
【0036】これは、自然音を考えた場合、20kHz
を越えるような周波数帯域では、その位相が音響的な反
射によって乱れてしまい、左右のチャンネルの位相の関
連性がなくなり易くなってしまうため、本発明のように
ノイズ源を独立分離して設置することが、自然な音によ
り近い再生音を得られると考えられるからである。
【0037】更に、本発明の他の好適な実施例では、原
音響信号に付加する信号(ランダムノイズ成分、あるい
は原音響信号の高調波成分とランダムノイズ信号)を、
コンデンサを介して付加するようにしている。
【0038】これはコンデンサを介してランダムノイ
ズ、あるいは高調波成分とランダムノイズを付加する
と、付加信号を原音響信号の回路と直流的に切り離すこ
とになるため、付加信号の出力が原音響信号回路のバッ
ファアンプの負荷になることが軽減され、中域、低域で
の聴覚上の抑圧感を低減させることができるからであ
る。挿入するコンデンサには特に指定はないが、少なく
とも付加される信号である20kHzを越える帯域の信
号の通過に実質的に影響が及ばない範囲のインピーダン
スを持つものであればよい。
【0039】上述した本願発明の構成により以下のよう
な作用が得られる。まず本願第1発明では、アナログ音
響機器では再生出力が極度に減衰する領域である可聴周
波数帯を越える高音域、ディジタル音響機器では再生出
力がサンプリング周波数によって規制される特定の周波
数の上限を越える帯域において生じる周波数特性の欠落
に起因する再生音質の不自然さを、音響信号に類似的な
スペクトルを持つ異なる信号源から得たノイズ成分を原
音響信号に付加することによって取り除き、再生信号の
スペクトルを本来の音響信号の持つスペクトルに近似さ
せて、聴感上の自然さを得ている。
【0040】図2は、本発明の原理を説明したもので、
本発明を適用した音響信号再生方法で再生した音響信号
のスペクトルを示している。本来の楽音等の音響信号
は、図のAおよびBの双方の領域にわたる周波数成分を
持ち、音の大小によって図中の斜線部分の領域を変動す
る。ところがCDなどのディジタル音響機器による再生
では、高域側が20kHzで切り落とされ図のAの領域
のみ再生スペクトルとなってしまう。また、アナログ音
響機器においても、可聴周波数の上限である20kHz
を越える領域では、再生出力が減衰してしまう。
【0041】そこでこの発明では、例えばノイズ発生器
等の出力に適当なフィルタリングを施して、Bの領域に
あたる周波数帯域の音響信号を原音響信号とは別個に作
成しておき、原音響信号に図中のBの領域の斜線部分の
範囲を付加することによって本来の音響信号が持つスペ
クトル帯と近似の再生状態を再現して音質を向上させて
いる。
【0042】更に、本願第2発明では、アナログ音響機
器の可聴周波数帯を越える高音域における再生出力の著
しい減衰や、ディジタル音響機器の再生出力がサンプリ
ング周波数によって規制される特定の周波数の上限を越
える帯域における周波数特性の欠落に起因する再生音質
の不自然さを、本来の再生音響信号に含まれる高調波成
分と、音響信号と異なる信号源から得た可聴周波数を超
える帯域のノイズ成分との双方を付加することによっ
て、本来の音響信号のスペクトルにより近似した再生音
響信号を得るようにしている。このように構成すること
によって、高調波成分のみを付加した場合やノイズ成分
のみを付加した場合よりも、更に本来の音響信号の持つ
スペクトルに近似させ、より自然な聴感上の再生音質を
得ることができる。
【0043】また、本願発明では、原音響信号に付加す
る信号のレベルを、原音響信号のうち、例えば6kHz
〜20kHzの領域の出力の変動にダイナミックに対応
させて変動させることによって、本来の音響信号により
近い音を再現するようにしている。
【0044】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
形態を説明する。図3は、本発明にかかる音響再生装置
の第一実施形態の構成を示すブロック図である。図3
は、アナログ音響再生装置の出力回路部分、あるいは、
ディジタル音響再生装置のD/A変換後の出力回路部分
に、本願第一発明の装置を適用した場合を示している。
音響信号は入力端子9からバッファアンプ1に入った
後、分岐されて一方はそのまま出力端子10側に接続さ
れ、他方はハイパスもしくはバンドパスフィルター2に
入力される。フィルタ2を介して音響信号のうちの特定
の帯域の信号を通過させた後、この信号を適当なレベル
まで増幅器3により増幅し、検波回路4によって検波す
る。この信号を時定数回路5を介して乗算回路8に入力
して、原音響信号に付加するノイズ成分のレベルを調整
するレベルコントロール信号として用いる。
【0045】一方、原音響信号に付加するノイズ成分
は、ランダムノイズ発生器6の出力から得る。ノイズ発
生器6の出力は、ハイパス又はバンドパスフィルター回
路7を通して20kHz以上の周波数帯域を通過させ、
これを乗算回路8に入力して、前記レベルコントロール
信号に掛合わされた後、原音響信号に付加するようにす
る。従って、ランダムノイズ発生器6の出力は、原音響
信号の高域音の出力レベルに比例した信号として原音響
信号に付加され、出力端子10より取り出される。この
付加信号の高域側には特に制限はないが、無意味に高い
周波数帯までノイズ成分を含ませても、別異のトラブル
を発生しかねないので、概ね100kHz程度までの帯
域をカバーしていればよい。このようにしてノイズ成分
が付加された音響信号は出力端子10から適当な増幅器
等を経てスピーカ、イヤホーン等の電気音響変換器に供
給され音楽等の再生がなされる。
【0046】図4は、図3で示されたブロック図の具体
的な回路例を示したものであり、図3に示されたブロッ
クと同様に機能する要素には同じ符号を付し、その説明
は省略するものとする。この回路はディジタル音響機器
ではD/A変換回路の後段に、アナログ機器では例えば
増幅器の電力増幅段の手前などに設置される。図4にお
いて、原音響信号は入力端子9から入力され、バッファ
アンプ1を通じて増幅される。バッファアンプ1の出力
の一部は出力端子10に接続され、一部はハイパスフィ
ルター回路2に導かれる。このハイパスフィルター2の
カットオフ周波数はおよそ6kHzである。フィルター
回路2によって選択された6kHz〜20kHzの帯域
の音響信号は、検波器4で検波がなされた後、時定数回
路5を介して、乗算回路8に送られて、原音響信号に付
加するランダムノイズ成分のレベルコントロール信号と
して用いられる。
【0047】このとき、時定数回路5の時定数を、回路
を構成するコンデンサ12と抵抗13の値を所定の値に
選択することで、付加するノイズ成分を聴感に適合させ
て、音質改善の効果を高めることができる。実際の試聴
では、C=0.047μF、R=47kΩの場合で、時
定数2.2mSの近傍が優れた再生音質が得られること
が判明した。その後CとRを変えながら試聴により好ま
しい範囲を調べた結果、好ましい範囲は2.2mS±4
0%の範囲であった。なお、この実施形態では一段のC
R素子で所望の時定数を得ているが、時定数回路はこの
形態に限定されるものではなく、実質的に同程度の時間
遅れが生じるのであれば二段あるいはそれ以上のCR素
子からなる構成としても良い。また、ディレイ回路で構
成するようにしても良い。
【0048】ノイズ発生器6は、ランダムにノイズを発
生するオペアンプ(TL072)6−1,6−2の内部
抵抗とフィードバック抵抗の熱雑音を増幅して、原音響
信号に付加するノイズの信号源として用いた。このノイ
ズ出力をハイパスフィルター回路7を通して、20kH
z以上の周波数帯のみを通過させるようにした。なお、
半導体の熱雑音は高域になると半導体の利得特性の影響
から減少する傾向があるために、この実施形態では特に
高域側をカットするバンドパスフィルターは用いなかっ
た。なお、熱雑音源には、抵抗素子のみならず、トラン
ジスタ内部のベース抵抗やFET内部のチャネル抵抗な
どを利用するようにしてもよい。
【0049】このノイズ出力は、乗算回路8に入力され
て、前述のレベルコントロール信号と掛合わされる。こ
のため、原音響信号のレベルの変動に応じて変動しなが
ら、原音響信号に付加される。
【0050】なお、信号の混合経路にスイッチ11を設
けて、ノイズ出力の付加を任意に切り換えられるように
構成した。
【0051】以上のような回路を用いて実際に音楽を試
聴して効果の確認を行った。前記スイッチ11を開閉し
て、ランダムノイズ成分が付加されたときの音響信号
と、付加しないときの音響信号とを聴き比べて、再生音
質の違いを調べた結果、ノイズ成分出力を付加したとき
は再生音質が大変に自然なものとなることが聴感上確認
できた。
【0052】図5は、本発明の第2実施形態の構成を示
すブロック図である。図3及び図4に示す、第1の実施
形態と同じ構成要素については、同じ符号を付して、そ
の説明は省略する。
【0053】第2実施形態では、乗算回路8から送られ
てくるランダムノイズ成分を原音響信号に付加する回路
に、コンデンサ14を設けたものである。このように、
コンデンサ14を取り付けることによって、バッファア
ンプ1へかかる負荷の軽減を図ることができる。この結
果を試聴すると、中域、低域での抑圧感が低減された音
質を得ることができた。
【0054】図6は、本発明の音響信号再生装置の第3
実施形態の構成を示す回路図である。図6に示す例で
は、ランダムノイズ発生回路を構成するオペアンプを3
段に構成する(6−3,6−4,6−5)と共に、各オ
ペアンプのフィードバック抵抗に、CR素子6a、6
b、6cを並列に配置することによって、発生するノイ
ズをいわゆるピンクノイズに加工するようにしている。
このように、原音響信号に、ピンクノイズ成分を付加す
ることによって、よりまろやかな、自然の音に近い再生
音響信号を得ることが可能となる。
【0055】また、図6に示す例では、フィルター回路
7を8次に構成して、20kHz以下のノイズ成分を積
極的にカットするようにしている。このように、フィル
タの次数を高くすると、可聴帯域にノイズ成分はほとん
ど付加されないため、にごりの少ないよりクリアな音質
を得ることができる。なお、フィルタの次数は、この実
施形態に限定されるものではなく、使用する音響機器の
種類などに応じて適宜変更することができる。試聴によ
れば、フィルタの次数が高くなるほど、再生音の音質が
向上することが確認された。
【0056】図7は、本発明の第4実施形態の構成を示
すブロック図である。図7は、アナログ音響再生装置で
は出力回路部分に、ディジタル音響再生装置ではD/A
変換後の出力回路部分に本願第2発明の装置を用いた場
合を示している。音響信号は入力端子30からバッファ
アンプ21を経て分岐され、一方はそのまま出力端子3
1側に送られ、他方はハイパスもしくはバンドパスフィ
ルター22に入力される。フィルタ22によって、音響
信号のうち、特定の帯域のみを通過させ、この信号を高
調波発生回路23に入力して、高調波を発生させる。こ
の高調波発生回路23の出力を適当な時定数回路24を
通して乗算回路27に入力して、原音響信号に付加する
ノイズ成分のレベルを制御するレベルコントロール信号
として用いる。
【0057】一方、原音響信号に付加するノイズ成分
は、ノイズ発生器25の出力から得るようにする。ノイ
ズ発生器25で発生したノイズをハイパスまたはバンド
パスフィルタ回路26を介して、乗算回路27に入力し
て、前記レベルコントロール信号の出力レベルの変動に
応じてノイズレベルを変化させる。この乗算回路27の
出力と、前述の高調波発生回路23の出力とを、混合回
路28に入力し、更に、ハイパスフィルター29を通過
させることによって可聴帯域へのノイズの影響を除去し
て、原音響信号に付加する付加信号を得、この付加信号
を、原音響信号ラインに付加して、コンデンサ33を介
して出力端子31より取り出す。
【0058】ここで原音響信号に付加する信号の周波数
帯域は特に制限のあるものではないが、第1実施形態と
同様に概ね100kHz程度までの帯域をカバーしてい
れば十分である。
【0059】図8は、図7に示すブロック図の具体的な
回路例を示したもので、図7に示されている構成要素と
同様に機能する要素には同じ符号を付してある。図8に
示すように、この回路はディジタル音響機器ではD/A
変換回路の後段に、アナログ音響機器では例えば増幅器
の電力増幅段の手前などに設置される。第1実施形態と
同様に、ステレオ回路とするためには左右両チャンネル
の回路の各々に、また、マルチチャンネルの装置に用い
る場合は、各々のチャンネルに、ランダムノイズの信号
源を設けるようにすればよい。
【0060】いま、原音響信号は入力端子30から入力
され、バッファアンプ21を介して増幅される。バッフ
ァアンプ21の出力の一端は出力端子30に接続され、
一部はハイパスフィルター回路22に導かれる。このハ
イパスフィルターのカットオフ周波数はおよそ6kHz
である。
【0061】フィルター回路22によって選択された6
kHz〜20kHzの帯域の音響信号は、高調波発生回
路23に入力され、高調波成分が生成される。高調波回
路23は、両波整流により非線形回路を形成しておりこ
の非線形回路によってわざと歪みを発生させて高調波成
分を得るようにしている。
【0062】この高調波発生回路23の出力の一部は、
所定の時定数を持つ時定数回路24を経て乗算回路27
に送られ、原音響信号に付加するノイズ成分のレベルコ
ントロール信号として用いられる。第1実施形態におい
て説明したとおり、この時定数回路24の時定数の選択
が聴感上の自然さとの高い相関関係があることが判明し
ており、聴感に適合する好ましい時定数は2.2mS±
40%の範囲であることが試聴により確認されている。
【0063】なお、高調波発生回路23の他方の出力
は、後述の混合回路28に導かれて、乗算回路27の出
力と混合された後、原音響信号に付加される。
【0064】ノイズ発生器25では、オペアンプ25−
1,25−2,25−3,25−4内の抵抗素子から発
生する熱雑音を増幅して、原音響信号に付加するノイズ
成分を得るようにしている。なお、ノイズ発生器25を
構成するオペアンプをつなぐコンデンサ26a〜26d
がフィルタ回路26を構成しており、ここで発生するノ
イズ成分のうち、20kHz以下の成分がある程度カッ
トされる。なお半導体の熱雑音は高域になると半導体の
利得特性の影響から減少する傾向があるために、この実
施形態では特に高域側をカットするバンドパスフィルタ
ーは用いていない。
【0065】このノイズ発生回路25の出力は、乗算回
路27に入力され、前記レベルコントロール信号と掛合
わされる。これによって、原音響信号の出力レベルに応
じてノイズ成分の出力レベルが変動することになる。そ
してこのノイズ成分は、混合回路28に入力され、高調
波回路23で生成されたもう一方の原音響信号に依存す
る高調波成分と混合された後、可聴帯域の信号との干渉
等を防止するために設けられた、20kHz以上の信号
を通過させるハイパスフィルター29を経て、原音響信
号に付加される。
【0066】ハイパスフィルタ回路29には8次の高次
フィルタが用いられており、原音響信号に付加する高調
波成分とノイズ成分のうち20kHz以下の成分を積極
的にカットするように構成されている。なお、ノイズ成
分に関してはフィルタ回路26(4次)でもカットされ
ており、コンデンサ33を含めて11次のフィルタで2
0kHz以下の成分を除去するようにしている。従っ
て、可聴帯域にノイズ成分がほとんど残留しないため、
クリアな音質を得ることができる。
【0067】この第4実施形態では、切り替えスイッチ
32を設けて、原音響信号への高調波成分及びランダム
ノイズ成分の付加量を複数段に切り替えられるように構
成して、原音響信号の種類や視聴者の好み等により、こ
の付加量を調整して、任意の音質が得られるようにして
いる。なお、この切り替えスイッチ32は必ずしも設け
なければならないものでなく、予め定めた一定の量を固
定的に付加するように構成しても良い。
【0068】以上のような回路を用いて実際に音楽を試
聴して本願第2発明の効果の確認を行った。第1発明と
同様に、ランダムノイズ成分と高調波成分とを付加した
場合と、付加しない場合とを比較すると、付加した場合
に高音域での自然さが増することが確認でき、音響信号
が好適に再生できることが確認できた。
【0069】図9は、本発明の音響再生装置の第5実施
形態の構成を示す回路図である。この例では、高調波回
路23の出力の一部を、乗算回路27のノイズ成分の入
力段の前段に入力させるようにして、原音響信号に付加
する高調波成分のレベルについても、時定数回路24を
通したレベルコントロール信号を用いて制御するように
構成したものである。このような構成によって、より一
層、自然な音響信号に近い音響再生信号を得ることが可
能となる。なお、第2実施形態と同様に、コンデンサ3
3を介して付加信号を原音響信号に付加するようにして
いる。
【0070】図10は、本発明の音響再生装置の第6実
施形態の構成を示す回路図である。この例では、ノイズ
発生器25を構成する各オペアンプのフィードバック抵
抗にコンデンサと抵抗素子25a〜25dを並列に設け
て、高域のノイズ成分のレベルを徐々に落として、ピン
クノイズを生成して、原音響信号に付加するようにして
いる。ピンクノイズを加えることによって、より自然な
再生音響信号を得られることは第3実施形態の説明で述
べたとおりである。
【0071】図11は、本発明の第7実施形態の構成を
示すブロック図である。本実施形態では、高調波を発生
させる非線形回路を2段階に構成している。即ち、原音
響信号の一部をフィルタ回路22を通して第1の絶対値
回路23’に入力させた後、この出力を混合回路41に
送り、ここで絶対値回路23’の出力を原音響信号と混
合する。この混合回路41の出力を更に、フィルタ回路
42を介して第2の絶対値回路43に入力して、原音響
信号の高調波を発生させるようにしている。その他の構
成は、図7に示す実施形態と同様であり、ここではその
説明を省略する。このように、高調波発生のための非線
形回路を2段階に構成することによって、より自然な再
生音が得られることが試聴によって確認されている。な
お、この実施形態では、高調波を発生させる非線形回路
を2段構成にしているが、3段階以上の構成にしてもよ
い。また、非線形回路の各段の間には、フィルタ回路の
みならず、移送器やディレイ回路を設けるようにしても
よく、更に、各段の非線形回路の出力信号を混合するな
ど別な組合わにすることもできる。更に、本実施形態で
は、高調波を発生させる非線形回路に絶対値回路を用い
ているが、クリップ回路や、自乗回路、平方根回路、対
数回路などの他の非線形回路を用いることもできる。
【0072】なお、上述した第1ないし第7実施形態で
は、1チャンネル分の音響信号再生回路の構成のみが示
されているが、一般にステレオ回路は左右に2チャンネ
ルが設けられており、更に、サラウンドシステム等でマ
ルチチャンネルを構成することもある。このような場合
は、上述したとおり、聴感的な音の広がり、臨場感など
の点から、ノイズ発生源を、使用する音響機器が具えて
いるチャンネル数だけ独立分離して設置することが好ま
しい。
【0073】上述した実施形態では、ノイズ成分の付加
をアナログ回路で行っているが、本発明はこれらの実施
形態に限定されるものではなく、ディジタル音響機器に
適用する場合はこれらの全ての信号処理をディジタル領
域で行ったのち、D/A変換を行って出力を取り出すこ
ともできる。ただ、この場合は信号処理のための回路が
複雑になることと、量子化ノイズが目立つことなどに留
意する必要がある。
【0074】むしろこの発明では、アナログ的に発生さ
せたノイズがあたかもディザのように働いて量子化にお
ける非直線性や規則的な量子化ノイズを目立たなくさせ
る効果も併せ持っていると言える。
【0075】また、上述の実施形態では、ランダムノイ
ズ成分のレベルコントロール信号に時間遅れを生じさせ
るために、時定数回路を用いているが、本発明は、この
実施形態に限定されるものではなく、同程度の時間遅れ
を生じさせるものであれば、例えばディレイ回路など他
の手段を用いるようにしてもよい。
【0076】また、本発明にかかる方法及び装置で原音
響信号に加える信号を作り、これを専用のアンプで増幅
した後、専用のスピーカを用いて原音響信号とは別個に
音響変換を行って、音を空間で合成するようにしてもよ
い。この場合、原音響信号を音響変換するスピーカ端子
から、あるいはスピーカからでてきた音から音響信号の
レベルを検出して、このレベルに応じて加える信号のレ
ベル調整を行ってから、音を空間で合成するようにすれ
ば、音響変換前に信号を合成した場合と同様の効果を得
ることができる。
【0077】更に、本発明の装置は、レコードプレーヤ
ーやCDプレーヤーのみならず、電子楽器における音響
信号の再生にも好適に利用することができる。また、従
来の高音域が切り捨てられているマスターテープを再生
して、この再生信号に本発明の方法で作った信号を加え
た後、その再生信号をより優れた録音テープあるいはC
Dなどに記録して、音質が改善されて、新たな価値を持
った音楽ソフトウエアを製作することもできる。
【0078】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、従来
のアナログ音響機器においては可聴周波数帯域を越える
高音域の再生周波数特性の減少、ディジタル音響装置お
いてはサンプリング周波数等により再生できる周波数帯
が決定されてしまうために生じる、この周波数帯域を上
回る帯域の信号の減少あるいは欠落に起因する聴感上の
不自然さを克服することができる。この発明ではこの高
音域の再生周波数特性の急激な減少や、欠落した音響ス
ペクトル成分が、ランダムなノイズ信号源より得たノイ
ズ成分を所定の条件のもとに原音響信号に付加すること
で補償されており、本発明を用いた音響再生装置では、
大変自然な再生音質を得ることができる。
【0079】しかも、この原音響信号に付加するノイズ
成分は、可聴周波数以上のものを使用しているので、複
雑な回路や信号処理を施す必要もなく極めて簡易な回路
構成で、急激に減少した再生周波数特性や、欠落した音
響スペクトルを得ることができ、その改善効果は極めて
大きいといえる。
【0080】更に、本願第2発明によれば可聴帯域ある
いは再生帯域の高域音上限を越える原音響信号に依存す
る高調波成分と、原音響信号に依存しない信号源から得
られたランダムノイズ成分との双方を付加する手段をと
ることで、更に、聴感上の不自然さをなくし、再生音質
の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、音響信号の周波数成分のスペクトルを
示すグラフで、(a)は本来の音響信号のもの、(b)
はディジタル音響機器における音響信号再生時の周波数
成分のスペクトルを表したものである。
【図2】図2は、この発明の音響信号再生方法の原理を
説明するためのグラフであり、音響信号の周波数スペク
トルの状態を示す。
【図3】図3は、本願発明にかかる音響信号再生装置の
第1実施形態の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、図3に示す第1実施形態のより具体的
な構成を示す回路図である。
【図5】図5は、本願発明にかかる音響信号再生装置の
第2実施形態の構成を示す図である。
【図6】図6は、本願発明にかかる音響信号再生装置の
第3実施形態の回路構成を示す図である。
【図7】図7は、本願発明にかかる音響信号再生装置の
第4実施形態の構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、図7に示す第4実施形態のより具体的
な構成を示す回路図である。
【図9】図9は、本願発明の音響再生装置の第5実施形
態の回路構成を示す図である。
【図10】図10は、本願発明にかかる音響信号再生装
置の第6実施形態の回路構成を示す図である。
【図11】図11は、本願発明にかかる音響信号再生装
置の第7実施形態の回路構成を示す図である。
【符号の説明】
1、21 バッファアンプ 2、22 フィルタ回路 3 アンプ 4、24 検波回路 5 時定数回路 6、25 ノイズ発生器 7、26 フィルタ回路 8、27 乗算器 9 入力端子 10 出力端子 11、32 スイッチ 14、33 コンデンサ 23 高調波発生回路 28 加算回路 29 フィルタ回路 23’ 第1絶対値回路 41 混合回路 42 フィルタ回路 43 第2絶対値回路

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響信号の再生における再生周波数帯の
    高音域上限、または可聴周波数帯の高音域上限を越える
    周波数帯域のスペクトルを持つ出力を原音響信号に付加
    して再生を行う音響信号の再生方法において、 前記原音響信号に付加する出力が、音響信号とは別個の
    信号源から得たランダムもしくはランダムな信号に類似
    したノイズ成分であり、このノイズ成分から、所定の周
    波数帯を選択した成分を原音響信号に付加して再生を行
    うことを特徴とする音響信号再生方法。
  2. 【請求項2】 音響信号の再生における再生周波数帯の
    高音域上限、または可聴周波数帯の高音域上限を越える
    周波数帯域のスペクトルを持つ出力を原音響記号に付加
    して再生を行う音響信号の再生方法において、 前記音響信号に付加する出力が、前記音響信号から得た
    高調波成分と、前記音響信号とは別個の信号源から得た
    ランダムもしくはランダムな信号に類似したノイズ成分
    とであり、この高調波成分及びノイズ成分から所定の周
    波数帯を選択した成分を原音響信号に付加して再生を行
    うことを特徴とする音響信号再生方法。
  3. 【請求項3】 前記原音響信号からレベルコントロール
    信号を取り出して、このレベルコントロール信号の出力
    の変動に連動させて、前記原音響信号に付加する出力の
    レベルを制御することを特徴とする請求項1または2に
    記載の音響信号再生方法。
  4. 【請求項4】 前記レベルコントロール信号に所定の時
    間遅れを生じさせて、この時間遅れの生じたレベルコン
    トロール信号の出力に応じて、原音響信号に付加する出
    力のレベルを制御することを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれかに記載の音響信号再生方法。
  5. 【請求項5】 前記原音響信号に付加する前記ノイズ成
    分を、熱雑音から得ることを特徴とする請求項1ないし
    4のいずれかに記載の音響信号再生方法。
  6. 【請求項6】 原音響信号に付加する前記ノイズ成分が
    ピンクノイズもしくはピンクノイズに類似した性質をも
    つことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載
    の音響信号再生方法。
  7. 【請求項7】 音響信号の再生に於ける再生周波数帯の
    高音域上限か、または可聴周波数帯の高音域上限を越え
    る周波数帯域のスペクトルを持つ出力を原音響信号に付
    加して、音響信号の再生を行う装置において、 原音響信号とは別個の信号源から原音響信号に付加すべ
    きランダムノイズを発生させるランダムノイズ発生手段
    と、 前記原音響信号に付加するランダムノイズのレベルを、
    原音響信号の出力レベルに応じて制御するレベル制御手
    段と、 前記ノイズ成分から、可聴周波数帯域あるいは、音響信
    号の再生における再生周波数帯の高音域上限を越える周
    波数帯域を選択する周波数選択手段と、 前記レベル制御手段で出力レベルを制御し、前記周波数
    選択手段で所定の周波数を選択したノイズ成分を原音響
    信号に付加する信号付加手段を具えることを特徴とする
    音響信号再生装置。
  8. 【請求項8】 音響信号の再生に於ける再生周波数帯の
    高音域上限か、または可聴周波数帯の高音域上限を越え
    る周波数帯域のスペクトルを持つ出力を原音響信号に付
    加して、音響信号の再生を行う装置において、 原音響信号とは別個の信号源から原音響信号に付加すべ
    きランダムノイズを発生させるランダムノイズ発生手段
    と、 原音響信号の高調波成分を発生する高調波成分発生手段
    と、 前記ランダムノイズ発生手段で発生するランダムノイズ
    成分の出力レベルを、原音響信号の出力レベルに応じて
    制御するレベル制御手段と、 前記ノイズ成分及び高調波成分から、可聴周波数帯域を
    越える周波数帯あるいは、音響信号の再生における再生
    周波数帯の高音域上限を越える周波数帯を選択する周波
    数選択手段と、 前記レベル制御手段で出力レベルを制御し、前記周波数
    選択手段で所定の周波数を選択したノイズ成分と、前記
    周波数選択手段で所定の周波数を選択した高調波成分と
    を原音響信号に付加する信号付加手段を具えることを特
    徴とする音響信号再生装置。
  9. 【請求項9】 音響信号の再生に於ける再生周波数帯の
    高音域上限か、または可聴周波数帯の高音域上限を越え
    る周波数帯域のスペクトルを持つ出力を原音響信号に付
    加して、音響信号の再生を行う装置において、 原音響信号とは別個の信号源から原音響信号に付加すべ
    きランダムノイズを発生させるランダムノイズ発生手段
    と、 原音響信号の高調波成分を発生する高調波成分発生手段
    と、 前記ランダムノイズ発生手段で発生するランダムノイズ
    成分の出力レベルと前記高調波成分発生手段で発生する
    高調波成分の出力レベルとを、原音響信号の出力レベル
    に応じて制御するレベル制御手段と、 前記ノイズ成分及び高調波成分から、可聴周波数帯域上
    限あるいは、音響信号の再生における再生周波数帯の高
    音域上限を越える周波数帯を選択する周波数選択手段
    と、 前記レベル制御手段で出力レベルを制御し、前記周波数
    選択手段で所定の周波数を選択したノイズ成分と高調波
    成分とを原音響信号に付加する信号付加手段を具えるこ
    とを特徴とする音響信号再生装置。
  10. 【請求項10】 前記レベル制御手段が、原音響信号の
    一部を取り出して、原音響信号に付加するノイズ成分の
    付加量を制御するレベルコントロール信号生成手段と、
    当該レベルコントロール信号生成手段で生成したレベル
    コントロール信号に時間遅れを生じさせる時間遅れ発生
    手段を具え、当該時間遅れが生じたレベルコントロール
    信号に基づいて原音響信号に加えるノイズ成分又はノイ
    ズ成分と高調波成分の混ざったもののレベルを制御する
    ことを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の
    音響信号再生装置。
  11. 【請求項11】 前記時間遅れ発生手段が、時定数が
    2.2mS±40%の範囲にある時定数回路を具えるこ
    とを特徴とする請求項7ないし10のいずれかに記載の
    音響信号再生装置。
  12. 【請求項12】 前記周波数帯域選択手段が高次フィル
    タで構成されていることを特徴とする請求項7ないし1
    1のいずれかに記載の音響信号再生装置。
  13. 【請求項13】 前記音響信号再生装置が、ノイズ成分
    及び高調波成分を付加するラインにコンデンサを具え、
    前記ノイズ成分または前記ノイズ成分及び高調波成分を
    前記コンデンサを介して原音響信号に付加するように構
    成したことを特徴とする請求項7ないし12のいずれか
    に記載の音響信号再生装置。
  14. 【請求項14】 少なくとも前記ノイズ発生手段が、音
    響機器の音響信号再生回路のチャンネル毎に独立分離し
    て設置されていることを特徴とする請求項7ないし13
    のいずれかに記載の音響信号再生装置。
  15. 【請求項15】 前記高調波成分発生手段が、非線形回
    路で構成されていることを特徴とする請求項8ないし1
    4のいずれかに記載の音響信号再生装置。
  16. 【請求項16】 前記非線形回路を多段構成にしたこと
    を特徴とする請求項15に記載の音響信号再生装置。
  17. 【請求項17】 前記非線形回路を構成する各段の間に
    フィルタ手段を設けたことを特徴とする請求項16に記
    載の音響信号再生装置。
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