JP2003208186A - 信号処理装置、信号処理方法 - Google Patents

信号処理装置、信号処理方法

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JP2003208186A
JP2003208186A JP2002004676A JP2002004676A JP2003208186A JP 2003208186 A JP2003208186 A JP 2003208186A JP 2002004676 A JP2002004676 A JP 2002004676A JP 2002004676 A JP2002004676 A JP 2002004676A JP 2003208186 A JP2003208186 A JP 2003208186A
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bit
digital signal
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JP2002004676A
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Yuji Tsuchida
祐司 土田
Fumitaka Nishio
文孝 西尾
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DSD信号等に対して低コストで品質劣化の
ないウォーターマーキングの実現。 【解決手段】 第1のサンプリング周波数で標本化され
た量子化ビットが1ビットのデジタル信号(DSD信
号)を、第2の周波数で標本化された量子化ビットがマ
ルチビットのデジタル信号(PCM信号)に変換して、
シグナルウォーターマーキングを施す。そしてシグナル
ウォーターマーキングの信号成分を抽出して、もとのD
SD信号に加算し、最終的にシグナルウォーターマーキ
ングが施されたDSD信号を得るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばΣΔ変調に
よる1ビットディジタルオーディオ信号(DSD:Dire
ct Stream Digital)等に対して、著作権保護のために
シグナルウォーターマークを付加する場合に好適な信号
処理装置及び信号処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CD(Compact Disc)などのソフトウェ
ア記録媒体に記録される音楽情報などの著作物に対し
て、電子透かし技術により、記録されている音楽データ
に著作権情報などを埋め込み、著作権の保護を図る方法
が提案されている(以下、この方法をシグナルウォータ
ーマーキングと呼ぶ)。
【0003】シグナルウォータマーキングでは、著作権
情報などを、聴感上影響の少ない方法で音楽データに重
畳して記録しておき、再生時にはこれらの情報を読み出
すことで、著作権のコントロールを行う。これらの中に
は、たとえ元の音楽データに対して、編集、フィルタリ
ング、再サンプリング、雑音付加、AD/DA変換、圧
縮処理、クリッピングなどの処理をおこなっても、重畳
した著作権情報を読み出すことのできる、外的要因に対
する耐性(ロバストネス)の高い方法も開発されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年、ΣΔ変
調(シグマ・デルタ変調)を用いた1ビットオーディオ
信号方式(DSD:Direct Stream Digital)を利用し
た新しい音楽メディアであるスーパーオーディオCD
(SACD)が開発され、普及しつつある。このDSD
信号は、例えば従来のCDに用いられているPCM信号
方式のデジタルオーディオ信号のサンプリング周波数f
s(44.1kHz)の64倍といった高速なサンプリ
ング周波数を持っており、可聴周波数を超える信号再生
を可能としている。そして、これらSACDなど、DS
D信号を用いて記録された音楽ソフトウェアに対して
も、著作権保護の観点からシグナルウォーターマーキン
グを施す必要が生じる場合が考えられる。
【0005】ところが、従来はデジタル音楽信号の記録
方式としてはPCM信号方式が一般的であったため、音
楽ソフトに対する、シグナルウォーターマーキングに関
する技術、装置(シグナルウォーターマーク付加装置)
の開発も、PCM信号を入出力とすることを前提にして
行われてきた。そのため、新たなデジタル信号方式であ
るDSD信号に対してシグナルウォータマーキングを施
す場合には、DSD信号をいったんPCM信号に変換
し、PCM信号用のシグナルウォーターマーク付加装置
を用いてウォーターマークの付加を行い、再びDSD信
号に変換する必要があった。
【0006】DSD信号に対してウォーターマークを付
加する従来の信号処理装置の構成例を図5に示す。この
構成例はDSD信号を入力とし、シグナルウォーターマ
ークが付加されたDSD信号を出力する信号処理装置5
0である。
【0007】なお、ここではPCM信号のサンプリング
周波数fsを44.1kHz、DSD信号のサンプリン
グ周波数fdを64×fs=2.8224MHzとして
説明する。また、DSD信号の量子化ビット数は1ビッ
ト、PCM信号の量子化ビット数は24ビット、16ビ
ット等である。これらデジタルデータについての表記の
際には(サンプリング周波数/量子化ビット数)を付記
する場合がある。例えばDSD信号については「(fd
/1ビット)」、PCM信号については「(fs/24
ビット)」などというように表記する。
【0008】この図5の信号処理装置50において、デ
シメーションフィルタ3はサンプリング周波数fdで量
子化ビット数が1ビットのDSD信号(fd/1ビッ
ト)に対してデシメーションを施し、サンプリング周波
数fsで量子化ビット数がマルチビット(例えば24ビ
ット)のPCM信号(fs/24ビット)に変換する。
ウォーターマーク付加回路53は、PCM信号(fs/
24ビット)に対してシグナルウォーターマークを施
す。オーバーサンプリングフィルタ54は、PCM信号
(fs/24ビット)に対してオーバーサンプリングを
施し、サンプリング周波数fdのPCM信号(fd/2
4ビット)に変換する。ΣΔ変調器55は、サンプリン
グ周波数fdのPCM信号(fd/24ビット)に対し
てΣΔ変調を施し、サンプリング周波数fdのDSD信
号(fd/1ビット)に変換する。
【0009】これらの回路部を備えた信号処理装置50
によれば、まず入力端子51から入力されたDSD信号
(fd/1ビット)は、デシメーションフィルタ52に
より、PCM信号(fs/24ビット)に変換される。
そしてこのPCM信号(fs/24ビット)に対して、
ウォーターマーク付加回路53によりウォーターマーク
が付加される。ウォータマークが付加されたPCM信号
(fs/24ビット)は、オーバーサンプリングフィル
タ54によってサンプリング周波数fdでオーバーサン
プリングされたPCM信号(fd/24ビット)とされ
る。このPCM信号(fd/24ビット)は、ΣΔ変調
器55によってΣΔ変調が施されてDSD信号(fd/
1ビット)に変換され、出力端子56に出力される。
【0010】このような信号処理装置50により、PC
M信号に対応するウォーターマーク付加回路53を用い
て、DSD信号にシグナルウォーターマーキングを施す
ことが可能となる。しかしながら、この構成では、入力
されたサンプリング周波数fdのDSD信号は、一旦デ
シメーションフィルタ3によってサンプリング周波数f
sに変換されるため、この段階で22.05kHz以上
の信号成分は失われてしまう。これはDSD信号の特長
である可聴周波数を超える信号成分を失うことであるた
め信号品質を低下させていることになり好ましくない。
【0011】この問題を回避する方法としては、DSD
信号専用のシグナルウォーターマーク付加装置を新たに
開発し導入することが考えられる。つまりDSD信号に
ついてPCM信号に変換することなくシグナルウォータ
ーマーキングを施すことができればよい。しかしなが
ら、DSD信号専用のシグナルウォーターマーク付加装
置は、PCM信号用のシグナルウォーターマーク付加装
置とは全く異なるものとなるため、新たに機器を開発、
導入することになり、コスト的な負担が非常に大きなも
のとなってしまう。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで本発明では、従来
のPCM信号に用いられてきたシグナルウォーターマー
ク付加装置と、既存の信号処理技術を用いて、DSD信
号に対してその信号品質を低下させることなくシグナル
ウォーターマーキングを施す信号処理装置及び信号処理
方法を提供することを目的とする。
【0013】本発明の信号処理装置は、入力された、第
1のサンプリング周波数で標本化された量子化ビットが
1ビットのデジタル信号を、上記第1のサンプリング周
波数より低い第2の周波数で標本化された量子化ビット
がマルチビットのデジタル信号に変換する第1の変換手
段と、上記第1の変換手段にて変換されたデジタル信号
にウォーターマーク情報を付加する付加手段と、上記付
加手段によってウォーターマーク情報が付加されたデジ
タル信号から、上記第1の変換手段にて変換されたデジ
タル信号を差分演算して上記ウォーターマーク情報を抽
出する差分手段と、上記差分手段にて抽出された上記ウ
ォーターマーク情報を、上記第1のサンプリング周波数
で標本化されたデジタル信号に変換する第2の変換手段
と、上記入力された上記第1のサンプリング周波数で標
本化された量子化ビットが1ビットのデジタル信号と、
上記第2の変換手段にて変換されたデジタル信号とを加
算する加算手段と、上記加算手段にて加算されたデジタ
ル信号を、上記第1のサンプリング周波数で標本化され
た量子化ビットが1ビットのデジタル信号に変換する第
3の変換手段と、を備える。この場合、上記第1の変換
手段にて変換されて出力される、上記第2の周波数で標
本化された量子化ビットがマルチビットのデジタル信号
は、上記付加手段における演算時間に相当する時間だけ
遅延されて、上記差分手段に入力される。また、上記入
力された上記第1のサンプリング周波数で標本化された
量子化ビットが1ビットのデジタル信号は、上記第1の
変換手段と上記付加手段と上記第2の変換手段の全演算
時間に相当する時間だけ遅延されて、上記加算手段に入
力される。また、上記第1の変換手段にて変換されて出
力される、上記第2の周波数で標本化された量子化ビッ
トがマルチビットのデジタル信号は、上記付加手段にお
ける演算時間に対応する時間だけ遅延され、さらに上記
付加手段におけるゲイン調整に応じてゲイン調整され
て、上記差分手段に入力される。
【0014】また上記構成に加えてさらに、上記付加手
段の前段に音場処理用の信号処理手段を挿入する。この
場合、上記第1の変換手段にて変換されて出力される、
上記第2の周波数で標本化された量子化ビットがマルチ
ビットのデジタル信号は、上記信号処理手段と上記付加
手段の全演算時間に相当する時間だけ遅延されて、上記
差分手段に入力される。また上記入力された上記第1の
サンプリング周波数で標本化された量子化ビットが1ビ
ットのデジタル信号は、上記第1の変換手段と上記信号
処理手段と上記付加手段と上記第2の変換手段の全演算
時間に相当する時間だけ遅延されて、上記加算手段に入
力される。
【0015】また本発明の信号処理装置は、入力され
た、第1のサンプリング周波数で標本化された量子化ビ
ットが1ビットのデジタル信号を、上記第1のサンプリ
ング周波数より低い第2の周波数で標本化された量子化
ビットがマルチビットのデジタル信号に変換する第1の
変換手段と、上記第1の変換手段にて変換されたデジタ
ル信号に対応するウォーターマーク情報を発生する発生
手段と、上記発生手段にて発生された上記ウォーターマ
ーク情報を、上記第1のサンプリング周波数で標本化さ
れたデジタル信号に変換する第2の変換手段と、上記入
力された上記第1のサンプリング周波数で標本化された
量子化ビットが1ビットのデジタル信号と、上記第2の
変換手段にて変換されたデジタル信号とを加算する加算
手段と、上記加算手段にて加算されたデジタル信号を、
上記第1のサンプリング周波数で標本化された量子化ビ
ットが1ビットのデジタル信号に変換する第3の変換手
段とを備えてなる。この場合、上記入力された上記第1
のサンプリング周波数で標本化された量子化ビットが1
ビットのデジタル信号は、上記第1の変換手段と上記発
生手段と上記第2の変換手段の全演算時間に相当する時
間だけ遅延されて、上記加算手段に入力される。
【0016】本発明の信号処理方法は、入力された、第
1のサンプリング周波数で標本化された量子化ビットが
1ビットのデジタル信号を、上記第1のサンプリング周
波数より低い第2の周波数で標本化された量子化ビット
がマルチビットのデジタル信号に変換する第1の変換手
順と、上記第1の変換手順にて変換されたデジタル信号
にウォーターマーク情報を付加する付加手順と、上記付
加手順によってウォーターマーク情報が付加されたデジ
タル信号から、上記第1の変換手順にて変換されたデジ
タル信号を差分演算して上記ウォーターマーク情報を抽
出する差分手順と、上記差分手順にて抽出された上記ウ
ォーターマーク情報を、上記第1のサンプリング周波数
で標本化されたデジタル信号に変換する第2の変換手順
と、上記入力された上記第1のサンプリング周波数で標
本化された量子化ビットが1ビットのデジタル信号と、
上記第2の変換手順にて変換されたデジタル信号とを加
算する加算手順と、上記加算手順にて加算されたデジタ
ル信号を、上記第1のサンプリング周波数で標本化され
た量子化ビットが1ビットのデジタル信号に変換する第
3の変換手順と、が行われる。また本発明の信号処理方
法は、入力された、第1のサンプリング周波数で標本化
された量子化ビットが1ビットのデジタル信号を、上記
第1のサンプリング周波数より低い第2の周波数で標本
化された量子化ビットがマルチビットのデジタル信号に
変換する第1の変換手順と、上記第1の変換手順にて変
換されたデジタル信号に対応するウォーターマーク情報
を発生する発生手順と、上記発生手順にて発生された上
記ウォーターマーク情報を、上記第1のサンプリング周
波数で標本化されたデジタル信号に変換する第2の変換
手順と、上記入力された上記第1のサンプリング周波数
で標本化された量子化ビットが1ビットのデジタル信号
と、上記第2の変換手順にて変換されたデジタル信号と
を加算する加算手順と、上記加算手順にて加算されたデ
ジタル信号を、上記第1のサンプリング周波数で標本化
された量子化ビットが1ビットのデジタル信号に変換す
る第3の変換手順と、が行われる。
【0017】即ち本発明では、入力された、第1のサン
プリング周波数で標本化された量子化ビットが1ビット
のデジタル信号(例えばDSD信号)を、第2の周波数
で標本化された量子化ビットがマルチビットのデジタル
信号(例えばPCM信号)に変換して、シグナルウォー
ターマーキングを施す。そしてシグナルウォーターマー
キングの信号成分を抽出して、もとの第1のサンプリン
グ周波数で標本化された量子化ビットが1ビットのデジ
タル信号に加算し、最終的にシグナルウォーターマーキ
ングが施された第1のサンプリング周波数で標本化され
た量子化ビットが1ビットのデジタル信号を得るもので
ある。これによって既存のシグナルウォーターマーク付
加装置を利用することができ、また、第1のサンプリン
グ周波数で標本化されたデータとして例えば可聴帯域を
超える音楽データを失うことなく、信号品質の低下を招
かない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態とし
て、DSD信号に対してシグナルウォーターマーキング
を施す信号処理装置(信号処理方法)について各例を説
明していく。なお実施の形態では、PCM信号はサンプ
リング周波数fsが44.1kHzで量子化ビット数2
4ビットのデータとし、またDSD信号はサンプリング
周波数fdが64×fs=2.8224MHzで量子化
ビット数1ビットのデータとして説明する。
【0019】[第1の実施の形態]図1は、第1の実施の
形態の信号処理装置のブロック図である。この構成例は
入力されたアナログ信号に対してウォーターマークが付
加されたDSD信号を出力する信号処理装置1である。
【0020】この信号処理装置1は、ΣΔ変調器3と、
デシメーションフィルタ4と、ウォーターマーク付加回
路5と、遅延器6と、減算器7と、オーバーサンプリン
グフィルタ8と、遅延器9と、加算器10と、ΣΔ変調
器11により構成される。
【0021】ΣΔ変調器3は、アナログ信号(例えばア
ナログ音楽信号)に対してΣΔ変調を施しサンプリング
周波数fdで量子化ビット数1ビットのDSD信号(f
d/1ビット)に変換する。デシメーションフィルタ4
は、DSD信号(fd/1ビット)に対してデシメーシ
ョンを施しサンプリング周波数fsで量子化ビット数2
4ビットのPCM信号(fs/24ビット)に変換す
る。ウォーターマーク付加回路5は、PCM信号(fs
/24ビット)に対応するウォーターマーク付加回路で
あり、PCM信号にウォーターマーキングを施す。遅延
器6は、ウォーターマーク付加回路5の処理遅延時間と
同じ遅延時間をもつ遅延器であり、デシメーションフィ
ルタ4から出力されるPCM信号(fs/24ビット)
を遅延させる。減算器7は、ウォーターマーク付加回路
5の出力から遅延器6の出力を減算する。オーバーサン
プリングフィルタ8は、減算器7の出力にオーバーサン
プリングを施し、サンプリング周波数をfdに変換す
る。遅延器9は、デシメーションフィルタ4、ウォータ
ーマーク付加回路5、減算器7、オーバーサンプリング
フィルタ8の処理遅延時間の合計と同じ遅延時間をもつ
遅延器であり、ΣΔ変調器3から出力されるDSD信号
(fd/1ビット)を遅延させる。加算器10は、遅延
器9の出力とオーバーサンプリングフィルタ8の出力を
加算する。ΣΔ変調器11は、加算器10の出力に対し
てΣΔ変調を施し、DSD信号(fd/1ビット)に変
換する。
【0022】このような信号処理装置1の動作は次のよ
うになる。入力端子2から入力されたアナログ信号は、
ΣΔ変調器3によりDSD信号(fd/1ビット)に変
換される。このΣΔ変調器3により得られたDSD信号
(fd/1ビット)は、ウォーターマーク信号を得るた
め、デシメーションフィルタ4に入力される一方で、ベ
ースとなる元音楽信号を得るため、遅延器9にも入力さ
れる。
【0023】デシメーションフィルタ4はサンプリング
周波数fdのDSD信号をサンプリング周波数fsのP
CM信号(fs/24ビット)に変換する。このPCM
信号(fs/24ビット)に対して、ウォーターマーク
付加回路5によりウォーターマークが付加される。ウォ
ーターマークが付加されたPCM信号(fs/24ビッ
ト)は減算器7に供給される。また、デシメーションフ
ィルタ4から出力されたPCM信号(fs/24ビッ
ト)は、遅延器6にも供給され、ウォーターマーク付加
回路5の処理時間と同じ時間だけ遅延されて減算器7に
供給される。減算器7は、ウォーターマーク付加回路5
の出力から、遅延器6の出力を減算する。つまり、ウォ
ーターマークが付加されたPCM信号から、ウォーター
マークが付加される前のPCM信号を減算するものとな
り、従って減算器7の出力は、ウォーターマーク付加回
路5で付加されたウォーターマーク信号のみが抽出され
たものとなる。特に遅延器6により減算器7への入力タ
イミングが調整されることで、デシメーションフィルタ
4から出力された段階のPCM信号成分は最適にキャン
セルされ、ウォーターマーク信号のみが良好に抽出でき
る。
【0024】抽出されたウォーターマーク信号(fs/
24ビット)は、オーバーサンプリングフィルタ8によ
ってサンプリング周波数がfdに変換される。オーバー
サンプリングされたウォーターマーク信号(fd/24
ビット)は、加算器10に供給される。一方、加算器1
0には遅延器9での遅延処理を介してΣΔ変調器3の出
力であるDSD信号(fd/1ビット)が供給される。
従ってこのDSD信号(つまり元の音楽データ)にウォ
ーターマーク信号が加算されることになる。このときD
SD信号は、遅延器9によって、デシメーションフィル
タ4、ウォーターマーク付加回路5、減算器7、オーバ
ーサンプリングフィルタ8の処理遅延時間の合計と同じ
時間だけ遅延されていることにより、DSD信号である
元音楽データにウォーターマーク信号が適正に付加され
るものとなる。加算器10で加算された信号は、サンプ
リング周波数fdのマルチビット信号となるため、ΣΔ
変調器11により1ビット信号に変換することで、出力
端子12からはサンプリング周波数fdで量子化ビット
数1ビットのDSD信号として出力されるものとなる。
【0025】このような信号処理装置1によれば、ウォ
ーターマーク付加回路5によってウォーターマーク信号
を付加された信号は、減算器7によるウォーターマーク
付加回路5に対する入力信号による減算、オーバーサン
プリングフィルタ8によるオーバーサンプリング、加算
器10による元音楽データとの加算、ΣΔ変調器11に
よるΣΔ変調の順番で信号処理が施される。ところが、
減算器7による減算と、加算器10による元音楽信号と
の加算は、遅延器6と遅延器9の働きにより、一旦、ウ
ォーターマーク付加回路5によって付加されたウォータ
マーク信号だけを正確に抽出し、再度、音楽データの同
じ箇所に付加する操作に他ならないため、ウォーターマ
ーク信号の有効性には影響を及ぼさない。また、オーバ
ーサンプリングフィルタ8によるオーバーサンプリング
と、ΣΔ変調器11によるΣΔ変調については、ウォー
ターマーク自身の持つ外乱に対する耐性により、ウォー
ターマーク信号の有効性には影響を及ぼさない。従って
本方式により、ウォーターマーク信号の有効性を損なう
ことなく、DSD信号へのウォーターマーク信号の付加
が可能となる。
【0026】また、デシメーションフィルタ4、ウォー
ターマーク付加回路5、遅延器6、減算器7、オーバー
サンプリングフィルタ8により構成される回路において
は、音楽情報成分を含まないウォータマーク信号のみを
抽出し、遅延器9により遅延のみを加えられた元音楽デ
ータと加算する構成とされているため、元音楽データと
してのDSD信号の特長である、可聴帯域を超える音楽
情報を失うことなく、ウォーターマーク信号を付加する
ことが可能である。つまりDSD信号の品質の低下は一
切招かないで、PCM信号用のウォーターマーク付加回
路5を用いてDSD信号にウォーターマーキングを施す
ことが可能となる。
【0027】なお、以上の説明では、信号処理装置1は
アナログ音楽信号を入力する例としたが、信号処理装置
1の入力として、編集などの調整を終えたDSD信号を
直接入力とする構成としても構わない。その場合は、破
線で図示するように入力端子13からDSD信号を入
力し、これをデシメーションフィルタ4及び遅延器9に
供給する構成とすればよく、この場合ΣΔ変調器3は不
要となる。
【0028】また、信号処理装置1はウォーターマーク
信号が付加されたDSD信号を出力するものとしている
が、同時に、ウォーターマーク信号が付加されたPCM
信号を出力することも可能である。即ち図1に破線と
して示しているように、ウォーターマーク付加回路5の
出力を出力端子14から出力するようにすれば、ウォー
ターマーク信号が付加されたPCM信号をも出力できる
ようになる。
【0029】[第2の実施の形態]図2は、第2の実施の
形態の信号処理装置2のブロック図である。この信号処
理装置2も、入力されたアナログ音楽信号に対してウォ
ーターマークが付加されたDSD信号を出力する構成で
ある。なおこの信号処理装置2には、上記図1の例と同
様に、ΣΔ変調器3、デシメーションフィルタ4、減算
器7、オーバーサンプリングフィルタ8、遅延器9、加
算器10、ΣΔ変調器11が設けられるが、これらの機
能は同様であるため説明を省略する。
【0030】この図2の場合は、図1のウォーターマー
ク付加回路5と同様にPCM信号に対してウォーターマ
ーク信号を付加するウォーターマーク付加回路5Aが設
けられるが、このウォーターマーク付加回路5Aは、ウ
ォーターマーク付加処理の際に、例えばウォーターマー
クが付加されたPCM信号におけるクリッピングを防止
するなどの理由で、入力されたPCM信号に対してゲイ
ン調整を行う機能を有するものとしている。
【0031】また、デシメーションフィルタ4の出力
は、遅延器6A及び乗算器15を介して減算器7に供給
される構成としている。乗算器15は、遅延器6Aの出
力に対して、ウォーターマーク付加回路5Aから指示さ
れる係数αを乗算する。係数αとは、ウォーターマーク
付加回路5Aが、その内部処理でPCM信号に対して乗
算した係数値であり、ウォーターマーク付加回路5A
は、遅延器6Aの出力に対しても同じ係数乗算が行われ
るように乗算器15に係数を指示するものである。
【0032】遅延器6Aは、上述した図1の遅延器6と
同様に、減算器7への入力タイミングを調整し、減算器
7でウォーターマーク信号のみが良好に抽出されるよう
にするものであるが、この場合の遅延時間は、乗算器1
5の処理時間を含んだ上でウォーターマーク付加回路5
Aの演算時間に対応したものとされる。即ち遅延時間
を、ウォーターマーク付加回路5Aでの演算時間から乗
算器15の演算時間を減算した時間に相当するものとす
ることで、減算器7への入力タイミングを一致させる。
【0033】ウォーターマーク付加回路5AにおいてP
CM信号に対してゲイン調整が行われる場合、減算器7
で、ウォーターマーク信号が付加されたPCM信号から
ウォーターマーク信号が付加される前のPCM信号の減
算をしても、ウォーターマーク付加回路5Aから出力さ
れるPCM信号のゲイン変動分だけPCM信号成分がキ
ャンセルしきれないものとなる。そこで本例では、乗算
器15によってウォーターマーク信号が付加される前の
PCM信号についても同じゲイン調整を行うことで、減
算器7の減算処理によりウォーターマーク信号成分のみ
が適切に抽出されるようにするものである。
【0034】なお、この第2の実施の形態の場合も、図
1で説明したものと同様に、入力をアナログ音楽信号で
はなくDSD信号とすることもできる。またウォーター
マーク付加回路5Aの出力を、そのままウォーターマー
ク信号が付加されたPCM信号として出力することもで
きる。
【0035】[第3の実施の形態]図3は、第3の実施の
形態の信号処理装置3のブロック図である。この信号処
理装置3も、入力されたアナログ音楽信号に対してウォ
ーターマークが付加されたDSD信号を出力する構成で
ある。なおこの信号処理装置3には、上記図1の例と同
様に、ΣΔ変調器3、デシメーションフィルタ4、ウォ
ーターマーク付加回路5、減算器7、オーバーサンプリ
ングフィルタ8、加算器10、ΣΔ変調器11が設けら
れるが、これらの機能は同様である。
【0036】この図3の例は、ウォーターマーク付加回
路5の前段に信号処理回路16を配している。信号処理
回路16は、サンプリング周波数fsのPCM信号(f
s/24ビット)に対してイコライジングなどの音質調
整処理、音場調整処理を行う回路である。なお、この信
号処理回路16は、直線位相FIRフィルタ、もしくは
システム全体への位相回転の影響を考慮して設計された
IIRフィルタで構成されているものとする。
【0037】遅延器6Bは、上述した図1の遅延器6と
同様に、減算器7への入力タイミングを調整するもので
あるが、この場合、遅延器6Bの遅延時間は、信号処理
回路16の処置時間とウォーターマーク付加回路5の処
理時間の合計と同じ遅延時間とされている。
【0038】遅延器9Aは、上述した図1の遅延器9と
同様に、加算器10への入力タイミングを調整するもの
であるが、この場合、遅延器9Aの遅延時間は、デシメ
ーションフィルタ4、信号処理回路16、ウォーターマ
ーク付加回路5、減算器7、オーバーサンプリングフィ
ルタ8の処理時間の合計と同じ遅延時間とされている。
【0039】このような信号処理装置3の動作は次のよ
うになる。入力端子2から入力されたアナログ信号は、
ΣΔ変調器3によりDSD信号(fd/1ビット)に変
換される。このΣΔ変調器3により得られたDSD信号
(fd/1ビット)は、ウォーターマーク信号を得るた
め、デシメーションフィルタ4に入力される一方で、ベ
ースとなる元音楽信号を得るため、遅延器9Aにも入力
される。
【0040】デシメーションフィルタ4はサンプリング
周波数fdのDSD信号をサンプリング周波数fsのP
CM信号(fs/24ビット)に変換する。このPCM
信号(fs/24ビット)に対して、信号処理回路16
によりイコライジングなどの音質調整処理が施され、そ
の後ウォーターマーク付加回路5によりウォーターマー
ク信号が付加される。ウォーターマークが付加されたP
CM信号(fs/24ビット)は減算器7に供給され
る。
【0041】また、デシメーションフィルタ4から出力
されたPCM信号(fs/24ビット)は、遅延器6B
にも供給され、信号処理回路16とウォーターマーク付
加回路5の合計処理時間と同じ時間だけ遅延されて減算
器7に供給される。減算器7は、ウォーターマーク付加
回路5の出力から、遅延器6Bの出力を減算する。つま
り、音質調整処理が施され、さらにウォーターマークが
付加されたPCM信号から、音質調整されておらず、ま
たウォーターマークが付加される前のPCM信号を減算
するものとなり、従って減算器7の出力は、信号処理回
路16によって施された音質調整処理による入力信号と
出力信号の差分と、ウォーターマーク付加回路5で付加
されたウォーターマーク信号が抽出されたものとなる。
特に遅延器6Bにより減算器7への入力タイミングが調
整されることで、デシメーションフィルタ4から出力さ
れた段階のPCM信号成分は最適にキャンセルされ、音
質調整処理による信号差分とウォーターマーク信号のみ
が良好に抽出できる。
【0042】この音質調整処理による信号差分とウォー
ターマーク信号成分による信号(fs/24ビット)
は、オーバーサンプリングフィルタ8によってサンプリ
ング周波数がfdに変換される。オーバーサンプリング
された音質調整処理による信号差分とウォーターマーク
信号成分による信号(fd/24ビット)は、加算器1
0に供給される。一方、加算器10には遅延器9Aでの
遅延処理を介してΣΔ変調器3の出力であるDSD信号
(fd/1ビット)が供給される。従ってこのDSD信
号(つまり元の音楽データ)に音質調整処理による信号
差分とウォーターマーク信号が加算されることになる。
このときDSD信号は、遅延器9Aによって、デシメー
ションフィルタ4、信号処理回路16、ウォーターマー
ク付加回路5、減算器7、オーバーサンプリングフィル
タ8の処理遅延時間の合計と同じ時間だけ遅延されてい
ることにより、DSD信号である元音楽データに、音質
調整処理による信号差分とウォーターマーク信号が適正
に付加されるものとなる。加算器10で加算された信号
は、サンプリング周波数fdのマルチビット信号となる
ため、ΣΔ変調器11により1ビット信号に変換するこ
とで、出力端子12からはサンプリング周波数fdで量
子化ビット数1ビットのDSD信号として出力されるも
のとなる。つまりイコライジングなどの音質調整処理が
施され、ウォーターマークが付加されたDSD信号が得
られる。
【0043】また、ウォーターマーク付加回路5の出力
は、出力端子17にも供給される。従って出力端子17
からは、イコライジングなどの音質調整処理が施され、
ウォーターマークが付加されたPCM信号が得られるも
のとなる。
【0044】このような信号処理装置3では、前述の図
1の信号処理装置1の場合と同様に、ウォーターマーク
信号の有効性を損なうことなく、DSD信号における可
聴帯域を超える音楽情報を失うことがないまま、DSD
信号へのウォーターマーク信号の付加が可能であると同
時に、イコライジングなどの音質調整処理も同時に行う
ことができる。つまりDSD信号の品質の低下は一切招
かないで、PCM信号用のウォーターマーク付加回路5
を用いてDSD信号にウォーターマーキングを施すこと
が可能となり、さらにPCM信号用の信号処理回路16
を用いて音質調整(音場調整)を施すことができる。ま
た、同時に音質調整処理とウォーターマーク信号の付加
を施されたPCM信号も得ることができる。
【0045】なお、この第3の実施の形態の場合も、図
1で説明したものと同様に、入力をアナログ音楽信号で
はなくDSD信号とすることもできる。
【0046】[第4の実施の形態]図4は、第4の実施の
形態の信号処理装置4のブロック図である。この信号処
理装置4も、入力されたアナログ音楽信号に対してウォ
ーターマークが付加されたDSD信号を出力する構成で
ある。この信号処理装置4の場合、上記図1の例と同様
に、ΣΔ変調器3、デシメーションフィルタ4、オーバ
ーサンプリングフィルタ8、加算器10、ΣΔ変調器1
1が設けられ、これらの機能は同様である。そしてこの
場合、ウォーターマーク発生回路18が設けられる。
【0047】このウォーターマーク発生回路18は、P
CM信号に対応して、ウォーターマーク信号を発生させ
る回路である。
【0048】遅延器9Bは、上述した図1の遅延器9と
同様に、加算器10への入力タイミングを調整するもの
であるが、この場合、遅延器9Bの遅延時間は、デシメ
ーションフィルタ4、ウォーターマーク発生回路18、
オーバーサンプリングフィルタ8の処理時間の合計と同
じ遅延時間とされている。
【0049】この信号処理装置4の動作は次のようにな
る。入力端子2から入力されたアナログ信号は、ΣΔ変
調器3によりDSD信号(fd/1ビット)に変換され
る。このΣΔ変調器3により得られたDSD信号(fd
/1ビット)は、ウォーターマーク信号を得るため、デ
シメーションフィルタ4に入力される一方で、ベースと
なる元音楽信号を得るため、遅延器9Bにも入力され
る。
【0050】デシメーションフィルタ4はサンプリング
周波数fdのDSD信号をサンプリング周波数fsのP
CM信号(fs/24ビット)に変換する。このPCM
信号(fs/24ビット)はウォーターマーク発生回路
18に供給される。そしてウォーターマーク発生回路1
8は、入力されたPCM信号に対応するウォーターマー
ク信号を発生し、出力する。出力されたウォーターマー
ク信号は、オーバーサンプリングフィルタ8によってサ
ンプリング周波数がfdに変換される。そしてオーバー
サンプリングされたウォーターマーク信号(fd/24
ビット)は、加算器10に供給される。
【0051】加算器10には遅延器9Bでの遅延処理を
介してΣΔ変調器3の出力であるDSD信号(fd/1
ビット)が供給されているため、このDSD信号(つま
り元の音楽データ)にウォーターマーク信号が加算され
ることになる。このときDSD信号は、遅延器9Bによ
って、デシメーションフィルタ4、ウォーターマーク発
生回路18、オーバーサンプリングフィルタ8の処理遅
延時間の合計と同じ時間だけ遅延されていることによ
り、DSD信号である元音楽データに、ウォーターマー
ク信号が適正に付加される。加算器10で加算された信
号は、サンプリング周波数fdのマルチビット信号とな
るため、ΣΔ変調器11により1ビット信号に変換する
ことで、出力端子12からはサンプリング周波数fdで
量子化ビット数1ビットのDSD信号として出力される
ものとなる。つまりイコライジングなどの音質調整処理
が施され、ウォーターマークが付加されたDSD信号が
得られる。
【0052】このような信号処理装置3では、前述の図
1の信号処理装置1の場合と同様に、ウォーターマーク
信号の有効性を損なうことなく、また、DSD信号にお
ける可聴帯域を超える音楽情報を失うことがないまま、
DSD信号へのウォーターマーク信号の付加が可能であ
る。つまりDSD信号の品質の低下は一切招かないで、
PCM信号用のウォーターマーク発生回路18を用いて
DSD信号にウォーターマーキングを施すことが可能と
なる。
【0053】なお、この第4の実施の形態の場合も、図
1で説明したものと同様に、入力をアナログ音楽信号で
はなくDSD信号とすることもできる。
【0054】以上、実施の形態の信号処理装置について
説明してきたが、これらはサンプリング周波数fd(=
64fs)で量子化ビット数1ビットのDSD信号に対
応するものとした。本発明はDSD信号に限らず、例え
ばPCM信号よりも高いサンプリング周波数でサンプリ
ングされたデジタルデータ信号に対して、例えばPCM
信号用の既存のウォーターマーク付加回路(又はウォー
ターマーク発生回路)を用いて、信号品質を低下させな
いウォーターマーキングが可能となるものである。
【0055】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように本発明
では、入力された、第1のサンプリング周波数で標本化
された量子化ビットが1ビットのデジタル信号(例えば
DSD信号)を、第2の周波数で標本化された量子化ビ
ットがマルチビットのデジタル信号(例えばPCM信
号)に変換して、シグナルウォーターマーキングを施す
ようにする。そしてシグナルウォーターマーキングの信
号成分を抽出して、もとの第1のサンプリング周波数で
標本化された量子化ビットが1ビットのデジタル信号に
加算し、最終的にシグナルウォーターマーキングが施さ
れた第1のサンプリング周波数で標本化された量子化ビ
ットが1ビットのデジタル信号を得るようにしている。
従って、例えばDSD信号に適用した場合に、既存のP
CM信号用のシグナルウォーターマーク付加装置を利用
することができ、DSD専用のシグナルウォーターマー
ク付加装置を開発して信号処理装置に搭載することに比
べてコスト的に非常に有利なものとなり、また、容易且
つ迅速に信号処理装置を製造することができる。またそ
の場合に、第1のサンプリング周波数で標本化されたデ
ータ(DSD信号)として例えば可聴帯域を超える高域
の音楽データをウォーターマーキングによって失うこと
はなく、信号品質の低下を招かない。つまりDSD信号
等に対して低コストで信号品質を低下させることのない
ウォーターマーキング処理が可能となるという効果があ
る。
【0056】また、ウォーターマークの付加手段の前段
に音場処理用の信号処理手段を挿入するようにした場
合、音場(音質)処理に関しても、PCM信号用の回路
を使用することができ、しかも、音場処理された信号成
分はウォーターマーク信号成分とともにDSD信号に加
算されるため、DSD信号として信号品質の低下を招か
ずに、ウォーターマーキング及び音場処理が低コストで
可能となるという効果がある。また差分手段によるウォ
ーターマーク信号の抽出や、加算手段による加算の際
に、必要な遅延処理やゲイン調整処理を施すことによっ
て最適な処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の信号処理装置のブ
ロック図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の信号処理装置のブ
ロック図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の信号処理装置のブ
ロック図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態の信号処理装置のブ
ロック図である。
【図5】従来の信号処理装置のブロック図である。
【符号の説明】
1,2,3,4 信号記録装置、3 ΣΔ変調器、4
デシメーションフィルタ、5 ウォーターマーク付加回
路、6,6A,6B 遅延器、7 減算器、8オーバサ
ンプリングフィルタ、9,9A,9B 遅延器、10
加算器、11ΣΔ変調器、15 乗算器、16 信号処
理回路、18 ウォーターマーク発生回路
フロントページの続き Fターム(参考) 5D044 AB05 BC03 CC04 DE44 DE50 EF05 GK20 5D045 DA03

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された、第1のサンプリング周波数
    で標本化された量子化ビットが1ビットのデジタル信号
    を、上記第1のサンプリング周波数より低い第2の周波
    数で標本化された量子化ビットがマルチビットのデジタ
    ル信号に変換する第1の変換手段と、 上記第1の変換手段にて変換されたデジタル信号にウォ
    ーターマーク情報を付加する付加手段と、 上記付加手段によってウォーターマーク情報が付加され
    たデジタル信号から、上記第1の変換手段にて変換され
    たデジタル信号を差分演算して上記ウォーターマーク情
    報を抽出する差分手段と、 上記差分手段にて抽出された上記ウォーターマーク情報
    を、上記第1のサンプリング周波数で標本化されたデジ
    タル信号に変換する第2の変換手段と、 上記入力された上記第1のサンプリング周波数で標本化
    された量子化ビットが1ビットのデジタル信号と、上記
    第2の変換手段にて変換されたデジタル信号とを加算す
    る加算手段と、 上記加算手段にて加算されたデジタル信号を、上記第1
    のサンプリング周波数で標本化された量子化ビットが1
    ビットのデジタル信号に変換する第3の変換手段と、 を備えてなることを特徴とする信号処理装置。
  2. 【請求項2】 上記第1の変換手段にて変換されて出力
    される、上記第2の周波数で標本化された量子化ビット
    がマルチビットのデジタル信号は、上記付加手段におけ
    る演算時間に相当する時間だけ遅延されて、上記差分手
    段に入力されることを特徴とする請求項1に記載の信号
    処理装置。
  3. 【請求項3】 上記入力された上記第1のサンプリング
    周波数で標本化された量子化ビットが1ビットのデジタ
    ル信号は、上記第1の変換手段と上記付加手段と上記第
    2の変換手段の全演算時間に相当する時間だけ遅延され
    て、上記加算手段に入力されることを特徴とする請求項
    1に記載の信号処理装置。
  4. 【請求項4】 上記第1の変換手段にて変換されて出力
    される、上記第2の周波数で標本化された量子化ビット
    がマルチビットのデジタル信号は、上記付加手段におけ
    る演算時間に対応する時間だけ遅延され、さらに上記付
    加手段におけるゲイン調整に応じてゲイン調整されて、
    上記差分手段に入力されることを特徴とする請求項1に
    記載の信号処理装置。
  5. 【請求項5】 上記付加手段の前段に音場処理用の信号
    処理手段を挿入したことを特徴とする請求項1に記載の
    信号処理装置。
  6. 【請求項6】 上記第1の変換手段にて変換されて出力
    される、上記第2の周波数で標本化された量子化ビット
    がマルチビットのデジタル信号は、上記信号処理手段と
    上記付加手段の全演算時間に相当する時間だけ遅延され
    て、上記差分手段に入力されることを特徴とする請求項
    5に記載の信号処理装置。
  7. 【請求項7】 上記入力された上記第1のサンプリング
    周波数で標本化された量子化ビットが1ビットのデジタ
    ル信号は、上記第1の変換手段と上記信号処理手段と上
    記付加手段と上記第2の変換手段の全演算時間に相当す
    る時間だけ遅延されて、上記加算手段に入力されること
    を特徴とする請求項5に記載の信号処理装置。
  8. 【請求項8】 入力された、第1のサンプリング周波数
    で標本化された量子化ビットが1ビットのデジタル信号
    を、上記第1のサンプリング周波数より低い第2の周波
    数で標本化された量子化ビットがマルチビットのデジタ
    ル信号に変換する第1の変換手段と、 上記第1の変換手段にて変換されたデジタル信号に対応
    するウォーターマーク情報を発生する発生手段と、 上記発生手段にて発生された上記ウォーターマーク情報
    を、上記第1のサンプリング周波数で標本化されたデジ
    タル信号に変換する第2の変換手段と、 上記入力された上記第1のサンプリング周波数で標本化
    された量子化ビットが1ビットのデジタル信号と、上記
    第2の変換手段にて変換されたデジタル信号とを加算す
    る加算手段と、 上記加算手段にて加算されたデジタル信号を、上記第1
    のサンプリング周波数で標本化された量子化ビットが1
    ビットのデジタル信号に変換する第3の変換手段と、 を備えてなることを特徴とする信号処理装置。
  9. 【請求項9】 上記入力された上記第1のサンプリング
    周波数で標本化された量子化ビットが1ビットのデジタ
    ル信号は、上記第1の変換手段と上記発生手段と上記第
    2の変換手段の全演算時間に相当する時間だけ遅延され
    て、上記加算手段に入力されることを特徴とする請求項
    8に記載の信号処理装置。
  10. 【請求項10】 入力された、第1のサンプリング周波
    数で標本化された量子化ビットが1ビットのデジタル信
    号を、上記第1のサンプリング周波数より低い第2の周
    波数で標本化された量子化ビットがマルチビットのデジ
    タル信号に変換する第1の変換手順と、 上記第1の変換手順にて変換されたデジタル信号にウォ
    ーターマーク情報を付加する付加手順と、 上記付加手順によってウォーターマーク情報が付加され
    たデジタル信号から、上記第1の変換手順にて変換され
    たデジタル信号を差分演算して上記ウォーターマーク情
    報を抽出する差分手順と、 上記差分手順にて抽出された上記ウォーターマーク情報
    を、上記第1のサンプリング周波数で標本化されたデジ
    タル信号に変換する第2の変換手順と、 上記入力された上記第1のサンプリング周波数で標本化
    された量子化ビットが1ビットのデジタル信号と、上記
    第2の変換手順にて変換されたデジタル信号とを加算す
    る加算手順と、 上記加算手順にて加算されたデジタル信号を、上記第1
    のサンプリング周波数で標本化された量子化ビットが1
    ビットのデジタル信号に変換する第3の変換手順と、 が行われることを特徴とする信号処理方法。
  11. 【請求項11】 上記第1の変換手順にて変換されて出
    力される、上記第2の周波数で標本化された量子化ビッ
    トがマルチビットのデジタル信号は、上記付加手順にお
    ける演算時間に相当する時間だけ遅延されて、上記差分
    手順の処理に供されることを特徴とする請求項10に記
    載の信号処理方法。
  12. 【請求項12】 上記入力された上記第1のサンプリン
    グ周波数で標本化された量子化ビットが1ビットのデジ
    タル信号は、上記第1の変換手順と上記付加手順と上記
    第2の変換手順の全演算時間に相当する時間だけ遅延さ
    れて、上記加算手順の処理に供されることを特徴とする
    請求項10に記載の信号処理方法。
  13. 【請求項13】 上記第1の変換手順にて変換されて出
    力される、上記第2の周波数で標本化された量子化ビッ
    トがマルチビットのデジタル信号は、上記付加手順にお
    ける演算時間に対応する時間だけ遅延され、さらに上記
    付加手順におけるゲイン調整に応じてゲイン調整され
    て、上記差分手順の処理に供されることを特徴とする請
    求項10に記載の信号処理装置。
  14. 【請求項14】 上記付加手順の前段処理として、音場
    処理用の信号処理手順が行われることを特徴とする請求
    項10に記載の信号処理方法。
  15. 【請求項15】 上記第1の変換手順にて変換されて出
    力される、上記第2の周波数で標本化された量子化ビッ
    トがマルチビットのデジタル信号は、上記信号処理手順
    と上記付加手順の全演算時間に相当する時間だけ遅延さ
    れて、上記差分手順の処理に供されることを特徴とする
    請求項14に記載の信号処理方法。
  16. 【請求項16】 上記入力された上記第1のサンプリン
    グ周波数で標本化された量子化ビットが1ビットのデジ
    タル信号は、上記第1の変換手順と上記信号処理手順と
    上記付加手順と上記第2の変換手順の全演算時間に相当
    する時間だけ遅延されて、上記加算手順の処理に供され
    ることを特徴とする請求項14に記載の信号処理装置。
  17. 【請求項17】 入力された、第1のサンプリング周波
    数で標本化された量子化ビットが1ビットのデジタル信
    号を、上記第1のサンプリング周波数より低い第2の周
    波数で標本化された量子化ビットがマルチビットのデジ
    タル信号に変換する第1の変換手順と、 上記第1の変換手順にて変換されたデジタル信号に対応
    するウォーターマーク情報を発生する発生手順と、 上記発生手順にて発生された上記ウォーターマーク情報
    を、上記第1のサンプリング周波数で標本化されたデジ
    タル信号に変換する第2の変換手順と、 上記入力された上記第1のサンプリング周波数で標本化
    された量子化ビットが1ビットのデジタル信号と、上記
    第2の変換手順にて変換されたデジタル信号とを加算す
    る加算手順と、 上記加算手順にて加算されたデジタル信号を、上記第1
    のサンプリング周波数で標本化された量子化ビットが1
    ビットのデジタル信号に変換する第3の変換手順と、 が行われることを特徴とする信号処理方法。
  18. 【請求項18】 上記入力された上記第1のサンプリン
    グ周波数で標本化された量子化ビットが1ビットのデジ
    タル信号は、上記第1の変換手順と上記発生手順と上記
    第2の変換手順の全演算時間に相当する時間だけ遅延さ
    れて、上記加算手順の処理に供されることを特徴とする
    請求項17に記載の信号処理方法。
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