JP4667647B2 - ブレーキ機構を備えた車輌の走行装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車輌の走行装置に関し、より詳細には、車輌の停止時において路面の傾斜や当該車輌に加わる外力により車輌が移動することを防止するためのブレーキ機構を備えた、車輌の走行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば圧縮機や発電機等の機器を収納する防音箱には、これを牽引等によって容易に移動することができるよう、そのフレームの底面に車輪や車軸等から成る走行装置1を設けたものがある。
【0003】
一例として図10に示す防音箱にあっては、フレーム5の底面であって車輌の走行方向に対する左右の位置に、2個一組を成すスプリングブラケット51,52の組をそれぞれ配置し、これらの各組のスプリングブラケット51,52間にそれぞれリーフスプリング31,31を架橋してサスペンション機構3と成すと共に、フレーム5の底面に対向する前記リーフスプリング31,31の面に、車輪が回転自在に取り付けられた車軸をU字状の固定金具56により固着して、防音箱を走行可能と成す走行装置1を備えている。
【0004】
このように、走行装置1を設けた各種作業機を含む車両には、路面の傾斜や車両に加わる外力に抗してこれを所定の位置に停止させておくことができるよう、所謂「ハンドブレーキ」と呼ばれるブレーキ機構が設けられている。
【0005】
このブレーキ機構は、図11及び図12に示す例にあっては車軸10の両端に取り付けられたドラムブレーキから成るブレーキ本体61,61と、フレーム5の下面に擺動自在に取り付けられたハンドレバー62と、このハンドレバー62と、ブレーキ本体61に設けられたブレーキレバー63間を連結して両者の連動を可能と成す、連結ロッド8’から成るリンク機構を備え、ハンドレバー62の操作によりブレーキレバー63を擺動させて車輪7の回転を停止し、又はこれを解除することができるよう構成されている。
【0006】
なお、連結ロッド8’の、ブレーキレバー63との連結部分には、例えばその長さを可変とすることによりブレーキレバーの遊びを調整することができるよう調整手段85が設けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように構成されたブレーキ機構を備えた従来の車輌の走行装置1にあっては、その構成から以下に示すような問題点がある。
【0008】
(1)前述の構成のブレーキ機構にあっては、ブレーキ機構を構成するブレーキ本体61、リンク機構8’、ハンドレバー62のうち、ブレーキ本体61は車軸10の軸端に取り付けられていると共に、ハンドレバー62はフレーム5に取り付けられており、ブレーキ機構の構成部品がそれぞれ別個の部材に分散して取り付けられている。
【0009】
そのため、このようなブレーキ機構を備えた車輌を製造するためには、作業台上に載置された車軸10にハブ、ブレーキ本体61、車輪7を取り付ける作業を行った後、この車軸10を作業台から外してフレーム5に取り付け、フレーム5に取り付けられたハンドレバー62とブレーキ本体61に設けられたブレーキレバー63間をリンク機構8’により連結する必要がある。その結果、このようなブレーキ機構を備えた走行装置1の組立は、フレーム5に対する車軸10の取付に前後して2つの工程に分割されてしまい組立作業を煩雑としている。
【0010】
また、このように構成された走行装置1を備えた車輌にあっては、車軸10をフレーム5から取り外すためには常にハンドレバー62とブレーキレバー63間を連結するリンク機構8’を取り外す必要がありこの作業が煩雑であるだけでなく、再度車軸10をフレーム5に取り付ける際にはリンク機構8’の取り付けが必要となると共に、これに伴い調整手段85の操作によるブレーキ機構の再度の調整が必要となる。
【0011】
(2)また、前述のブレーキ機構にあっては、ブレーキ本体61はリーフスプリング31を介してフレーム5に取り付けられている車軸10に、ハンドレバー62はフレーム5の底面にそれぞれ取り付けられているために、リーフスプリング31の撓みにより車軸10の位置が図12中上下方向に変位すると、ハンドレバー62とブレーキ本体間61との距離にも変動が生じる。
【0012】
そして、連結ロッドから成るリンク機構8’はその長さが一定であることから、このような距離の変化が生じた場合にはブレーキレバー63が擺動することとなる。そのため、ブレーキレバー63に遊びが少ないと、走行中に路面の変化を受けた場合や積み荷の積み降ろしのような荷重の変化が生じた場合、リーフスプリング31の撓みによりブレーキが作動するおそれがあることから、これを防止するためにブレーキレバー63が比較的大きな遊びを持つようその調整が行われている。
【0013】
しかし、このブレーキレバー63の遊び量に対応してこれを作動させるハンドレバー62の擺動角も大きくとる必要があり、設計上もハンドレバー62の擺動角を確保するという制約を受ける。
【0014】
また、フレーム5に対する走行装置1の取り付けは、フレーム5の底面を上方に向けた反転状態において行われるが、この状態でブレーキレバー63の遊びを調整すると、車輪7を接地させてリーフスプリング31に撓みが生じたときハンドレバー62とブレーキ本体間61の距離に変化が生じてしまうために、ブレーキ機構の正確な調整を行うことができない。
【0015】
そのため、ブレーキ機構の調整は車輪7が接地した定常状態において、フレーム5の下側に潜り込んで行う必要があり調整作業を困難としている。
【0016】
(3)また、リンク機構8’として複数の連結ロッドを組み合わせてハンドレバー62とブレーキレバー63間の連結を行っている従来のブレーキ機構にあっては、リンク機構8’を構成する部品点数が多く、組立やメンテナンスが煩雑であると共に、外部に露出している連結ロッドは、そのジョイント部等が錆付いて作動不良を起こす危険性もある。
【0017】
そこで、本発明の目的は、上記従来技術における欠点を解消するためになされたものであり、ハンドレバー62、リンク機構8、ブレーキ本体61から成るブレーキ機構の組立、調整をも含めた走行装置1全体の組立を、走行装置1をフレーム5に対して取り付け前に、一連の工程において行うことができる走行装置1を提供することにより、フレーム5に対する取り付け後は、リンク機構8の連結やブレーキレバー63の遊び調整等を行うことなく車輌に組み付け可能なブレーキ機構を備えた走行装置1を提供することを目的とする。
【0018】
また、本発明の別の目的は、比較的簡単な構成によりハンドレバー62とブレーキ本体61間に距離の変化が生じない構成とすることにより、又は距離の変化が生じた場合であつてもこの影響を受けないリンク機構8を採用することにより、サスペンション機構3の影響によりブレーキの利きに変化が生じず、従って調整が容易なブレーキ機構を備えた走行装置1を提供することを目的とする。
【0019】
さらに、本発明の別の目的は、部品点数が少なく錆等による作動不良の生じ難いリンク機構8を設けることにより、組立が容易で作動不良の生じにくいブレーキ機構を備えた走行装置1を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のブレーキ機構を備えた走行装置1は、車輌のフレーム5底面に取り付けられる車軸10の両端に、ブレーキ本体61と、前記ブレーキ本体61により回転が制御される車輪7を取り付けると共に、前記ブレーキ本体61とリンク機構8を介して連結されたハンドレバー62を設け、該ハンドレバー62の擺動により前記ブレーキ本体61に設けられたブレーキレバー63を操作可能に構成したブレーキ機構を備えた車輌の走行装置1において、
前記ハンドレバー62が、車軸10に擺動可能に取り付けられて成ることを特徴とする(請求項1)。
【0021】
前記ハンドレバー62とブレーキレバー63間を連結する連動機構8は、円筒状のワイヤカバー81に遊嵌されたワイヤ82から成り、
前記ハンドレバー62のワイヤ連結位置621に近接して車軸10に設けられたワイヤブラケット83に、前記ワイヤカバー81の一端81aを係止し、このワイヤカバー81の一端81aより突出したワイヤ82の一端82aを前記ハンドレバー62のワイヤ連結位置621に連結すると共に、ブレーキ本体61のブレーキレバー63に近接して車軸10上に設けられたワイヤブラケット84に、前記ワイヤカバー81の他端81bを係止すると共に、前記ワイヤカバー81の他端81bより突出したワイヤ82の他端82bを前記ブレーキレバー63に連結して成ることを特徴とする(請求項2)。
【0022】
前述の車輌用の走行装置1は、車輌本体のフレーム5に直接前記車軸10を取り付けても良く、また、前記車軸10をサスペンション機構3を介して前記フレームに取り付けても良い(請求項3)。
【0023】
さらに、前記車軸10がトーションバーと、このトーションバーの両端に略直交方向に取り付けられたスイングアーム15,15を備え、該スイングアーム15,15を介して前記ブレーキ本体61及び車輪7が前記車軸10に取り付けられており、
前記ブレーキ本体61のブレーキレバー63に近接位置して前記ワイヤカバー81の他端81bを係止する前記ワイヤブラケット84,84を前記スイングアーム15,15に取り付けた構成とすることもできる(請求項4)。
【0024】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら以下説明する。
【0025】
〔実施形態1〕
図1に示す実施形態においてフレーム5底面の、車両の走行方向に対して左右を成す位置には、それぞれリーフスプリング31,31のスパンと略同間隔で配置された一組のスプリングブラケット51,52が取り付けられており、このスプリングブラケット51,52を介してリーフスプリング31,31を車輌の走行方向を長さ方向としてフレーム5に取り付けると共に、このリーフスプリング31,31間を架橋して車軸10がフレーム5に取り付けられている。
【0026】
リーフスプリング31は、本実施形態にあっては一端に形成されたアイ32にブラケットの一方51を貫通するピン53を挿入してブラケット51に固定すると共に、リーフスプリング31の他端33を、他方のブラケット52を貫通して上下に平行に配置されたピン54,55間に配置して取り付けられ、このリーフスプリング31の他端33がピン54,55間を摺動して後述する車軸10を介して路面の凹凸等により生じた衝撃をその弾性により吸収し得るよう構成されている。なお、このサスペンション機構3は、図1及び図2に示す例に限定されず、リーフスプリング31として両端共にアイによりブラケット51,52に取り付けられるものであっても良く、また、いずれかの端部(例えば33)をシャックルを介してブラケット52に固定する構成のものであっても良く、さらに、図1に示す実施形態とは異なり、複数のリーフを積層したリーフスプリング31を使用する等、その他の各種のリーフスプリング31を使用することができる。
【0027】
なお、本実施形態にあっては、サスペンション機構3としてリーフスプリング31,31を使用したものを例として説明するが、このサスペンション機構3としてはコイルスプリングを使用したものや空気ばねを使用したもの等、各種構成のサスペンション機構を使用することができる。
【0028】
このリーフスプリング31に取り付けられる車軸10は、図2及び図3に示すように上下に対向配置された2つのフランジ部11,12と、このフランジ部11,12間を連結するウェブ部13から成る、所謂「H型鋼」より成り、この車軸10の両端にハブ、ブレーキ本体61及び車輪7が取り付けられている。
【0029】
なお、車軸10の構成は図1〜図3に示す例に限定されるものではなく、従来技術として説明した図11及び図12に示すように円筒状のものであっても良く、その他既知の各種形状のものが使用可能である。
【0030】
なお、本発明のブレーキ機構に使用するブレーキ本体61の構造は特に限定されず、例えばブレーキドラム内で拡張するブレーキシューを備えた内部拡張式ブレーキ(所謂「ドラムブレーキ」)や、ブレーキドラムの外周にブレーキライニングを摺接させるスチールバンドを備えた外部圧縮式のブレーキ(所謂「バンドブレーキ」)、その他の各種機械式のブレーキ(メカニカルブレーキ)に対して適用可能であるが、図1〜図3に示す実施形態にあってはこのうちのドラムブレーキを使用した構成を示している。
【0031】
このように、車輪等が取り付けられる車軸10には、さらにフランジ11にハンドレバー62を取り付けるためのブラケット14が設けられており、このブラケット14に前述のブレーキ本体61に設けられたブレーキレバー63とリンク機構8を介して連結されるハンドレバー62が擺動可能に取り付けられている。
【0032】
図2に示す実施形態にあっては、このハンドレバー62用のブラケット14は、車軸10に設けられたフランジ11,12のうち上部のフランジ11に固着されており、この固着位置から車輌の後方に向かって突出するよう設けて、車輌の後方からこのハンドレバー62を操作しやすい構成としているが、その取付位置は図示の位置に限定されない。
【0033】
このハンドレバー62と、ブレーキ本体61に設けられたブレーキレバー63間はリンク機構8により連結され、ハンドレバー62の操作によりブレーキレバー63を擺動させて車輪7の回転を固定し、又は解除することができるよう構成されている。
【0034】
本実施形態にあっては、車軸10にハンドレバー62を取り付けることにより、リーフスプリング31の撓みによってもハンドレバー62とブレーキレバー63間の距離に変化が生じないこと、部品点数が少ないこと、錆等による作動不良が生じにくくメンテナンスが容易であることから、可撓性を有する円筒状のワイヤカバー81内に遊嵌されたワイヤ82を介して両者間の連結を行っている。
【0035】
このワイヤ82によるハンドレバー62とブレーキレバー63間の連結は、ハンドレバー62のワイヤ取り付け位置621に近接して車軸10上に設けられたワイヤブラケット83にワイヤカバー81の一端81aを係止して、このワイヤカバー81の一端81aより突出するワイヤ82の一端82aをハンドレバー62に連結すると共に、ブレーキ本体61のブレーキレバー63に近接して車軸10上に設けられたワイヤブラケット84にワイヤカバー81の他端81bを係止し、このワイヤカバー81の他端81bより突出したワイヤ82の他端82bをブレーキレバー63に連結している。
【0036】
以上のように構成されたブレーキ機構を備えた車輌の組立の一例について説明すると、この組立は先ずブレーキ機構を含む走行装置1全体の組立を行った後、この走行装置1をフレーム5に対して取り付けることにより行われる。
【0037】
走行装置1の組立は、先ず車軸10を作業台にセットし、この状態において車軸10の両端にハブ、ブレーキ本体61及び車輪7を取り付ける。
【0038】
また、車軸10に設けられたハンドレバー用のブラケット14にハンドレバー62を擺動可能に取り付け、このハンドレバー62とブレーキ本体61のブレーキレバー63間を前述のワイヤ82により連結する。このとき、ブレーキレバー63とワイヤブラケット84間に設けられた調整手段85を操作してブレーキレバー63の遊びを決定し、ブレーキ機構の調整を完了する。
【0039】
以上のようにブレーキ機構の組立および調整をも含めて組立の完了した走行装置1のフレーム5に対する取り付けは、底面を上方に向けて配置されたフレーム5のスプリングブラケット51,52にリーフスプリング31,31を取り付け、このリーフスプリング31,31の長さ方向に対して直交方向を成すように車軸10を載置すると共に、リーフスプリング31,31と車軸10のフランジ11,12とを共に貫通するボルト17、及びこのボルト17に螺合するナット18により両者間を係止して取り付けが完了する。
【0040】
なお、フレーム5に対する走行装置1の取り付けは、車軸10にリーフスプリング31,31を取り付けた後、このリーフスプリング31,31をフレーム5に取り付けて行っても良く、その手順は前述の例に限定されない。
【0041】
このように、ブレーキ機構は走行装置1と一体化されていると共に、ブレーキ機構の調整がリーフスプリング31,31により影響されることがないことから、ブレーキ機構の調整を含めてその組立を走行装置1の組立と同一の工程により行うことができる。従って、車輌の組立工程を集約してその作業性を向上させることができると共に、組立後にフレームの下面に潜り込んでブレーキ機構の調整を行う等の煩雑な作業から開放される。
【0042】
また、ブレーキの利きは、サスペンション機構3による影響を受けないことから、ブレーキレバー63の遊びを少なくすることができ、従ってハンドレバー62の引き代を減少させることができる。
【0043】
さらに、リンク機構8として前述のようにワイヤカバー81により被覆されたワイヤ82を使用することにより、錆の発生等が原因となる作動不良が生じにくいという利点を有する。
【0044】
〔実施形態2〕
次に、本発明の別の実施形態を図4、図5及び図6を参照して以下説明する。
【0045】
図4、図5及び図6に示す走行装置1は、前述の実施形態1にあってはH型鋼により構成されていた車軸10の構成に代えてトーションバーを備えた車軸10を使用した例であり、このトーションバーのねじり弾性によりこのトーションバーに連結された左右のスイングアーム15,15の擺動によりサスペンション機能を発揮するよう構成された車軸10を使用した例である。
【0046】
このスイングアーム15,15には、車輪7を取り付けるための支軸16,16が設けられており、この支軸16,16に、ハブ、ブレーキ本体61及び車輪7を取り付けて走行装置1が構成されている。なお、ブレーキ本体61として図示の例ではドラムブレーキを使用しているが、このブレーキ本体61として他の方式のものを使用できる点については前述の実施形態1と同様である。
【0047】
また、車軸10にはハンドレバー62を取り付けるためのブラケット14が設けられており、このブラケット14にハンドレバー62が擺動可能に取り付けられると共に、ハンドレバー62とブレーキ本体61のブレーキレバー63間を、リンク機構8により連結し、両者間の連動を可能としている。
【0048】
このリンク機構8は、ハンドレバー62とブレーキレバー63間の距離に変動があったとき、この距離の変化によりブレーキレバー63が作動しないように距離変動を補償することができるよう、可撓性を有する円筒状のワイヤカバー81と、このワイヤカバー81内に遊嵌されたワイヤ82から成るリンク機構8によりハンドレバー62とブレーキレバー63間を連結している。
【0049】
このリンク機構8は、前述のハンドレバー62のワイヤ取り付け位置621に近接して、車軸10の外筒にワイヤブラケット83を設け、このワイヤブラケット83にワイヤカバー81の一端81aを係止すると共に、このワイヤカバー81の一端81aより突出するワイヤ82の一端82bをハンドレバー62に連結し、また、ブレーキ本体61のブレーキレバー63に近接する位置において、前述のスイングアーム15,15上にワイヤブラケット84,84を取り付け、このワイヤブラケット84,84に取り付けられたワイヤカバー81の他端81bより突出するワイヤ82の他端82bを、ブレーキレバー63に連結して、ハンドレバー62とブレーキレバー63間の連動が得られるよう構成している。
【0050】
このように構成されたリンク機構8にあっては、ワイヤ82のテンションはワイヤカバー81の全長と、ワイヤ82のワイヤカバー81両端から突出長さにより決定されるため、スイングアーム15,15の擺動によりハンドレバー62とブレーキレバー63間の距離に変動が生じた場合であってもワイヤカバー81は変形するだけでその全長に変化がなく、内部に遊嵌されたワイヤ82のテンションがこれに影響を受けることがない。従ってブレーキの利きに影響が生じない。
【0051】
以上のように構成された本実施形態の走行装置1は、前述のようにハンドレバー62が車軸10に設けられたブラケット14に取り付けられているために、走行装置1の組立と同一の工程において、ブレーキレバー63の遊びの調整をも含めたブレーキ機構の組立を完了することができる。そのため、フレーム5に対して車軸10を取り付けた後にリンク機構8の取付作業を行う必要がなく、また、車軸10をフレーム5から取り外す際にもリンク機構8の取り外しを行う必要はない。
【0052】
また、ハンドレバー62とブレーキレバー63間を前述のように構成されたワイヤ82から成るリンク機構8を介して連結したことにより、スイングアーム15,15の擺動によりハンドレバー62とブレーキ本体61のブレーキレバー63間に距離の変化があった場合であっても、ワイヤーのたるみが距離の変化を吸収してブレーキの利きに変化が生じることがなく、ブレーキの調整を行った後にフレーム5に車軸10を取り付けた場合であっても、その後にサスペンションの影響によりブレーキの利きに変化が生じることがない。
【0053】
そのため、ブレーキ機構の調整を、車輪7が接地した定常状態において行う必要がなく、フレーム5の下面に潜り込んで調整作業を行う等の煩雑な作業を必要としない。
【0054】
また、本実施形態の構成にあっては、フレーム5に設けられた支持台51’に対して車軸10を直接取り付けることから、スプリングブラケット51,52に対するリーフスプリング31の取り付けが不要となり、作業を簡潔化することができる。
【0055】
〔実施形態3〕
さらに、本発明の別の実施形態を図7、図8及び図9に基づいて説明する。
【0056】
図7、図8及び図9に示す実施形態にあっては、車軸10を成すH型鋼をサスペンション機構3を介することなく直接フレーム5の底面に設けられた支持台51’に固着した例であり、他の構成については図1、図2及び図3に示す実施形態1の走行装置1の構成と同様である。
【0057】
このように、車軸10に対してハンドレバー62を取り付けることにより、実施形態1において説明した走行装置1と同様、ブレーキ機構の組立、調整をも含めて走行装置1の組立を一の工程により完了することができる。従って、フレーム5に対して車軸10を取り付けた後、リンク機構8を取り付ける作業や、ブレーキ機構の調整を行う必要がない。
【0058】
また、フレーム5から車軸10を取り外す場合等において、リンク機構8であるワイヤ82等を取り外すことなく、ブレーキ機構をも含めて走行装置1を一体しとして取り外すことができ作業が簡単となる。
【0059】
さらに、リーフスプリング31等のサスペンション機構3を構成する部品が不要となり、部品点数の減少により車輌の構成が簡単となると共に、フレーム5に対する走行装置1の取り付けが容易となる。
【0060】
なお、以上の例にあっては、車軸10を直接フレーム5に固着する例について説明したが、車軸10とフレーム5間にゴムブッシュ等を設け、このゴムブッシュの弾性を利用してサスペンション機構を構成しても良く、本発明の走行装置1は、既知の各種の構成との組合せとして構成することもできる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明した本発明の構成により、本発明のブレーキ機構を備えた走行装置は、以下の効果を有する。
【0062】
(1)ハンドレバーを車軸に設けられたブラケットに取り付けているので、ハンドレバー、リンク機構、ブレーキ本体から成るブレーキ機構の組立、調整をも含めた走行装置全体の組立を、走行装置をフレームに対して取り付ける前に、これらの組立作業と一連の工程において行うことができた。
【0063】
その結果、フレームに対する取り付け後は、リンク機構の連結やブレーキレバーの遊び調整等を行うことなく車輌に組み付け可能であると共に、フレームから取外す際にも、リンク機構を取り外すことなく一体で取り外しが可能である。
【0064】
(2)また、リーフスプリングから成るサスペンション機構を備えた車輌にあっては、車軸にハンドレバーを取り付けることにより、ハンドレバーとブレーキ本体間の距離に変動が生じることがない。その結果、ブレーキ機構の調整に際してこの距離変動を考慮する必要がなく、調整が容易となる。
【0065】
(3)リンク機構としてワイヤカバー内に嵌合されたワイヤを使用する場合には、ハンドレバーとブレーキ本体間の距離に変動が生じた場合であっても、ブレーキの利きがこの距離の変化に影響を受けることがなく、走行中の振動による誤作動等が生じ難い。
【0066】
(4)さらに、ワイヤカバーにより被覆されているワイヤは、錆等が生じ難く従ってメンテナンス等が容易であると共に、従来の連結ロッドによる連結に比べ、部品点数が減少して組立やメンテナンスが容易と成る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の走行装置を備えた車輌の底面図。
【図2】 図1のB−B線断面図。
【図3】 図1のC矢視図。
【図4】 本発明の走行装置を備えた車輌の底面図。
【図5】 図4のD−D線断面図。
【図6】 図4のE矢視図。
【図7】 本発明の走行装置を備えた車輌の底面図。
【図8】 図7のF−F線断面図。
【図9】 図7のG矢視図。
【図10】 従来の走行装置を備えた車輌の側面図。
【図11】 図10の底面図
【図12】 図11のA−A線断面図。
【符号の説明】
1 走行装置
10 車軸
11,12 フランジ
13 ウェブ
14 ブラケット(ハンドレバー62用)
15 スイングアーム
16 支軸
17 ボルト
18 ナット
3 サスペンション機構
31 リーフスプリング
32 アイ
33 他端
5 フレーム
51,52 ブラケット(リーフスプリング取付用)
51’ 支持台(車軸1の)
53,54 ピン
56 固定金具
6 ブレーキ機構
61 ブレーキ本体
62 ハンドレバー
63 ブレーキレバー
621 ワイヤ取付位置(ハンドレバーの)
7 車輪
8 リンク機構
8’連結ロッド(リンク機構)
81 ワイヤカバー
81a 一端(ワイヤカバーの)
81b 他端(ワイヤカバーの)
82 ワイヤ
82a 一端(ワイヤの)
82b 他端(ワイヤの)
83,84 ワイヤブラケット
85 調整手段

Claims (4)

  1. 車輌のフレーム底面に取り付けられる車軸の両端に、ブレーキ本体と、前記ブレーキ本体により回転が制御される車輪を取り付けると共に、前記ブレーキ本体とリンク機構を介して連結されたハンドレバーを設け、該ハンドレバーの擺動により前記ブレーキ本体に設けられたブレーキレバーを操作可能に構成して成るブレーキ機構を備えた車輌の走行装置において、
    前記ハンドレバーが、車軸に擺動可能に取り付けられて成ることを特徴とする車輌の走行装置。
  2. 前記ハンドレバーとブレーキレバー間を連結するリンク機構が、円筒状のワイヤカバーに遊嵌されたワイヤから成り、
    前記ハンドレバーのワイヤ連結位置に近接して前記車軸に設けられたワイヤブラケットに前記ワイヤカバーの一端を係止し、このワイヤカバーの一端より突出したワイヤの一端を前記ハンドレバーのワイヤ連結位置に連結すると共に、ブレーキ本体のブレーキレバーに近接して車軸上に設けられたワイヤブラケットに前記ワイヤカバーの他端を係止すると共に、前記ワイヤカバーの他端より突出したワイヤの他端を前記ブレーキレバーに連結して成ることを特徴とする請求項1記載の車輌の走行装置。
  3. 前記車軸が、サスペンション機構を介して前記フレームに取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の車輌の走行装置。
  4. 前記車軸がトーションバーと、このトーションバーの両端に略直交方向に取り付けられたスイングアームを備え、該スイングアームを介して前記ブレーキ本体及び車輪が前記車軸に取り付けられており、
    前記ブレーキ本体のブレーキレバーに近接位置して前記ワイヤカバーの他端を係止する前記ワイヤブラケットを前記スイングアームに取り付けたことを特徴とする請求項2記載の車輌の走行装置。
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