JP4667635B2 - 運搬システム、運搬方法及び運搬管理装置 - Google Patents

運搬システム、運搬方法及び運搬管理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラックやミキサー車、タクシー等の搬送手段によりプラント等の出発地から建設現場等の到着地へ運搬を行う運搬システム、運搬方法及び運搬管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、工場や建設現場等における部品や資材の調達では、プラントで生産された部品や資材をトラック等の運搬手段で現地へ運搬している。このような部品調達においては、部品等の搬入について、いわゆるジャストインタイムが要求される。
【0003】
現状におけるジャストインタイムシステムは、工場等の入口におけるジャストインタイムであって、輸送経路上における時間的変動を考慮したものではないため、予測困難な交通状態による時間的変動は、トラック等の運搬手段の早出、高速道路、SA、PA、工場周辺の路上待機による時間バッファ機能によって吸収されているといえる。
【0004】
また、建設生産における資材の一つであるレディミクストコンクリートは、時間依存性の商品であり、JISでは練り混ぜ開始から1.5時間以内に荷下ろしするように規定されている。
【0005】
ところが、道路渋滞により運搬時間や帰社時間が遅延すると、出荷が滞り、コンクリートの打ち込み現場において施工遅延が生じ、コンクリートにコールドジョイントが発生しやすくなる。逆に、現場の工程に遅れが生じると、現場周辺で何台ものミキサー車が待機する状態となり、交通渋滞や騒音の原因となることがあった。
【0006】
このため従来では、運搬経路の旅行時間の把握は、プラントの出荷係が、業務用無線によるミキサー車との交信で収集した情報、交通情報サービスからの情報、及び、ミキサー車が出発してから帰着するまでのサイクルタイムを総合的に判断して推定している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来においても旅行時間の変動を調整するために、上述したようにプラントと運搬者間において連絡をとっていたが、出発地であるプラント側と、到着地である工場や建設現場側との間で情報が共有されていなかったため、調整できる範囲に一定の限界があった。
【0008】
すなわち、部品等の運搬状況情報は、工場や建設現場とプラントとの電話連絡による断片的なもので、運搬状況に応じた工程調整は到着地の管理員の経験に頼る部分が多かった。また、トラック、ミキサー車等の配車はプラント側の出荷係の経験に頼る部分が多く、運搬状況や工場・建設現場等の到着地の状況に合わせて配車を柔軟に変更することは困難であった。
【0009】
特に、レディミクストコンクリートでは、製造から打込みまでの時間が、運搬時間や打込み前の待機時間に影響されるため、運搬時間や現場の打込み工程を考慮してプラントからの出荷時刻を決定しなければならない。従来、出荷時刻の決定においてはプラント出荷係の経験に頼る部分が多かった。
【0010】
したがって、このような商品では、トラックによる時間バッファ機能を適用することができないため、トラックによる時間バッファ機能を最小とする輸送経路までを含めたジャストインタイムシステムの構築が必要となる。
【0011】
そこで、本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、トラックやミキサー車、タクシー等の搬送手段の位置、運搬経路の旅行時間や、到着地に関する情報を収集し一元管理するとともに、これを出発地、搬送手段、到着地の三者で共有することによって、これらを考慮して適切な運行指示を可能とし、円滑な運搬業務を実現できる運搬システム、運搬方法及び運搬管理装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、出発地から作業現場である到着地へ輸送物の運搬を行う搬送車に設置された車載端末機と、前記到着地に設置された到着地情報管理装置と、前記出発地に設置された出発地情報管理装置とが中央サーバに接続された運搬システムであって、前記中央サーバは、前記車載端末機から、当該車載端末機の現在位置および速度を搬送状況として取得する搬送状況取得手段と前記到着地情報管理装置から、前記到着地における作業工程進捗状況および荷下ろし場所占有状況を含む到着地情報を取得する到着地情報取得手段と、前記到着地情報取得手段により取得した到着地情報と前記搬送状況取得手段により取得した搬送状況とに基づいて、前記到着地に前記搬送車が集中したり不足したりしないように前記搬送車の前記到着地への待機・進入を指示するための運行指示データを生成し又は更新し、これを前記車載端末機、前記到着地情報管理装置、及び前記出発地情報管理装置に送信する運行指示データ送信手段とを備えるものである。
【0013】
ここで、上記「搬送手段」としては、貨物や、各種建設資材・機材、生鮮食料品等を運搬するトラックや、掘削残土や盛立土、埋戻土、廃棄物等を運搬するダンプカー、コンクリートミキサー車、ごみ収集車、除雪車、乗客を輸送するバスやタクシー等が含まれる。
【0014】
また、「到着地」としては、部品や建設資材等が運び込まれる工場や建設現場、残土が運び込まれる残土廃棄場、貨物が運び込まれる空港、港湾、鉄道貨物駅構内、タクシーが集中する駅前のタクシー乗場、生鮮食料品等が運び込まれる卸売市場や大規模小売店舗、廃棄物が運び込まれる廃棄物処分場等がある。
【0015】
一方、「出発地」としては、部品や建設資材等を製造・出荷するプラント、残土が排出される掘削現場、資材を運び出す倉庫群等が含まれる。
【0016】
なお、これらの到着地、出発地は、搬送車の運行段階において、適宜入れ替わるものであり、運行の開始場所が出発地であり、目的地が到着地となる。すなわち、到着地に到着した後は、その到着地が出発地となり、運搬途中で積み荷の一部を卸す場合は、中継点が第1の到着地であり第2の出発地となり、次の目的地が第2の到着地となる。また、車両が路上に存在する場合は、現在存在する場所が出発地となる。
【0017】
例えば、上記到着地に到着した後は、
・部品や建設資材等を出荷するプラント
・掘削残土が発生する工事現場
・廃棄物が発生する工場や工事現場、家庭ゴミの集積場
が到着地となる。
【0018】
また、上記「到着地における情報」としては、工場や建設現場、卸売市場、店舗、倉庫、空港、港湾、駅等における積み卸し場の占有(混雑)状況や工程進捗状況、航空機や船舶、列車の到着・出発スケジュール・遅延状況、タクシー乗場での待機車台数、客の待ち状況等が含まれる。
【0019】
前記「搬送状況」としては、搬送手段の現在位置や、車両の動態、運送経路における交通渋滞情報等がある。
【0020】
さらに、上記「運行指示データ」とは、中央サーバー内に保存された需給データ(発注・受注データ、工程データを含む)、搬送状況データ(交通情報データを含む)から作成されるものであり、輸送手段の割り振り等に関する配車データや、輸送の際の行き先、経路、到着地での待機・進入の指示等がある。運行指示データを作成する際には、運搬する物品の運搬所要時間に関する制約や、到着地の搬入可能時間帯の制約を考慮する。
【0021】
本発明によれば、中央サーバーにより、到着地と搬送手段に関する情報を一元管理し、全体の状況を把握して運行指示データを作成するため、この運行指示データに従って運搬を行うことにより、出発地において搬送手段の出発時刻を調整したり、搬送手段の運行を調整することができ、搬送手段の運行遅延等を低減させることができる一方、到着地に搬送手段が集中することを回避することができ、円滑な運搬を実現することができる。なお、タクシー、残土搬出ダンプカー、家庭ゴミ収集車、除雪車、レッカー車等では、搬送手段が不足することを回避することができる。
【0022】
例えば、中央サーバーに、輸送物の発注・受注データ、出発・到着の予定・運搬実績データ、運搬経路の旅行時間データ、搬送手段の配車データを集積し、運搬中において出発地には出発時刻を、到着地には到着予想時刻を逐次、継続的に通知することができる。
【0023】
なお、本発明においては、前記出発地の情報を取得し送信するとともに、取得した情報を提示する出発地情報管理手段を有し、前記中央サーバーは、前記出発地情報管理手段から取得した情報に基づいて、前記運行指示データを生成し又は更新し、これを前記車載端末機、前記出発地情報管理手段及び前記到着地情報管理手段に送信することができる。
【0024】
なお、ここにいう出発地の情報としては、部品や資材を製造・出荷するプラントの製造状況や積込作業進捗状況、掘削現場等における掘削工事進捗状況等がある。
【0025】
これによれば、中央サーバーにおいて出発時の状況を加味して運行指示データを生成又は更新し、搬送手段や到着地に通知することができるため、出発地の状況に応じて、搬送手段の運行予定を調整したり、到着地における作業等を調整することができ、運搬システム全体で出発地における状況変化に対応することができる。
【0026】
本発明にあっては、前記中央サーバーは、外部から交通情報を取得する手段を有するとともに、該交通情報に基づいて前記運行指示データを生成し又は更新する機能を有することができる。
【0027】
これによれば、中央サーバーにおいて、運行経路における交通情報を加味した上で運行指示データを生成し、又は更新するため、交通渋滞等による運行遅延を未然に回避することができる。
【0028】
本発明にあっては、前記中央サーバーは、前記車載端末機から取得した情報に基づいて前記交通情報を生成し、これに基づいて前記運行指示データを生成し、又は更新する機能を有することができる。
【0029】
これによれば、運行中の搬送手段から、運行経路の交通情報を取得し、これを加味した上で運行指示データを生成し又は更新するため、他の情報機関に頼ることなく本システム内において交通情報を取得することができる。なお、この交通情報は、外部提供することが可能である。
【0030】
本発明にあっては、前記車載端末機は、当該搬送手段の現在位置及び動態に関する情報を取得し、これを前記搬送状況として送信する機能を有することができる。
【0031】
これによれば、運搬に用いる搬送手段の位置、動態を中央サーバーで把握し、出発地、搬送手段、到着地のそれぞれに通知するとともに、運搬経路の旅行時間を逐次算出して、今後の運搬時間を予測することができる。
【0032】
また、搬送手段の位置情報に基づいて運行指示データを生成し又は更新することができるため、より精度の高い運行指示を行うことができる。
【0033】
本発明にあっては、前記搬送手段は、物資や人等の輸送物を搬送するものであり、前記車載端末機は、該輸送物の状態に関する情報を取得し、取得した情報を前記搬送状況として送信する機能を有することができる。
【0034】
これによれば、輸送物の状態を取得しつつ運行指示データを生成し、更新することができるため、例えばレディミクストコンクリートや生鮮食品等のように、時間経過に伴って品質が変化するような輸送物を運搬する場合など、輸送物の特性に応じた運行指示を行うことができる。
【0035】
本発明にあっては、前記出発地情報管理手段は、前記輸送物の出発時における状態に関する情報を取得し、前記中央サーバーへ送信する機能を有し、前記中央サーバーは、受信した出発時における輸送物の状態に関する情報を前記到着地情報管理手段に通知する機能を有することができる。
【0036】
これによれば、輸送物の出荷時における状態を、到着地に速やかに報告することができ、到着地における積み卸しや商品チェック等の作業を迅速に開始することができる。
【0037】
本発明にあっては、前記到着地情報管理手段は、前記輸送物の到着時における状態に関する情報を取得し、前記中央サーバーへ送信する機能を有し、前記中央サーバーは、受信した到着時における輸送物の状態に関する情報を前記出発地情報管理手段に通知する機能を有することができる。
【0038】
これによれば、到着地における輸送物の状態を、出発地に報告することによって、運搬中における輸送物の状態の変化を出発地において把握することができ、出発地における作業の改善を速やかに行うことができる。
【0039】
また、他の発明は、搬送手段により出発地から到着地へ運搬を行う運搬方法であって、前記搬送手段の搬送状況を取得し、前記到着地における情報を取得し、前記到着地に関する情報と前記搬送手段による搬送状況に関する情報とに基づいて、前記搬送手段の運行を指示する運行指示データを生成し又は更新し、運行指示データを前記到着地、出発地及び前記搬送手段に送信し、前記到着地、出発地及び搬送手段において、運行指示データを提示するものである。
【0040】
この他の発明によれば、到着地と搬送手段に関する情報を一元管理し、全体の状況を把握して運行指示データを作成することができ、この運行指示データに従って運搬を行うことにより、搬送手段の運行遅延等を低減させたり、到着地に搬送手段が集中することを回避することができる。
【0041】
なお、他の発明にあっては、前記出発地の状況を取得し、取得した出発地に関する情報に基づいて、前記運行指示データを生成し又は更新し、これを前記車載端末機及び前記到着地に送信し、前記到着地、出発地及び搬送手段において、運行指示データを提示することができる。
【0042】
これによれば、出発時の状況を加味して運行指示データを生成又は更新し、搬送手段や到着地に通知することにより、出発地の状況に応じて、搬送手段の運行予定を調整したり、到着地における作業等を調整することができ、運搬過程において出発地における状況変化に対応することができる。
【0043】
他の発明にあっては、前記搬送手段は、物資や人等の輸送物を搬送するものであり、該搬送手段において、該輸送物の状態に関する情報を取得し、取得した情報を前記搬送状況として送信することができる。
【0044】
これによれば、輸送物の状態を取得しつつ運行指示データを生成し更新することができるため、時間経過に伴って品質が変化するような輸送物を運搬する場合など、輸送物の特性に応じた運搬指示を行うことができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
(運搬システムの構成)
本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る運搬システムを示す概略構成図であり、図2は、本実施形態に係る中央サーバー1と、出発地A〜C、搬送手段2a〜2c及び到着地5との関係を示す説明図である。なお、本実施形態に係る運搬システムでは、図1に示すように、複数の搬送手段2a〜2cにより出発地A〜Cから、到着地5へ運搬を行うシステムである。
【0046】
具体的には、図1に示すように、運搬システムは、搬送手段2a〜2cの搬送状況を取得し送信するとともに受信した情報を提示する車載端末機(図示せず)と、出発地A〜Cの情報をそれぞれ取得し送信するとともに、取得した情報を提示する出発地情報管理手段3a〜3cと、到着地5における情報を取得し送信するとともに、受信した情報を提示する到着地情報管理手段4と、出発地A〜Cや、到着地5、車載端末機から取得した情報に基づいて、各搬送手段2a〜2cの運行を指示する運行指示データを生成し又は更新し、これを車載端末機及び出発地情報管理手段3a〜3c、到着地情報管理手段4に送信する中央サーバー1とを備えている。
【0047】
出発地3a〜3cは、本実施形態では、建設資材や工業部品を製造・出荷する工場、プラント等であり、到着地5は、建設資材をたて込むことにより構造物を建設する建設現場や、工業部品の組み立て工場である。搬送手段は、建設資材や工業部品を輸送するトラック等である。
【0048】
中央サーバー1は、各出発地情報管理手段3a〜3cや、各搬送手段2a〜2cの車載端末機、到着地情報管理手段4等と通信回線により接続された通信サーバーであり、また、中央サーバー1は、本実施形態では、交通情報を取得する交通情報提供手段である交通情報提供センター(ATISセンター)8と通信回線を通じて接続されており、交通情報に基づいて運行指示データを生成し又は更新する機能を有する。また、中央サーバー1は、同様な運行管理機能を有する他のシステムのサーバー7と通信回線を通じて接続されており、情報の交換が可能となっている。
【0049】
図2に示すように、中央サーバー1は、需給データd1や運行指示データd2、搬送状況データd3を生成・更新し、配信することによって本システム全体の運行状況を管理するものである。
【0050】
需給データd1は、到着地5からの情報(消費予定量、既消費量、混雑状況、到着・出発状況、客待ち情報等)や、出発地A〜Cの情報(出荷状況、出発状況等)に基づいて生成・更新されるものであり、発注、受注データや工程データを含む。
【0051】
運行指示データd2は、中央サーバー1内に保存された需給データd1(発注・受注データ、工程データを含む)、搬送状況データd3(交通情報データを含む)から作成されるものであり、輸送手段の割り振り等に関する配車データや、輸送の際の行き先、経路、到着地での待機・進入の指示等である。運行指示データを作成する際には、運搬する物品の運搬所要時間に関する制約や、到着地の搬入可能時間帯の制約を考慮する。
【0052】
搬送状況データd3は、交通情報(旅行時間)を含むものであり、搬送手段2a〜2cに備えられた車載端末機21a〜21cから報告される各搬送手段の位置情報や動態等に基づいて生成・更新される。
【0053】
出発地情報管理手段3a〜3cは、例えばプラント等の出荷管理室に設置されたパーソナルコンピュータや、出荷係等が携帯するPDA、携帯電話機等であり、通信手段により中央サーバー1とデータの送受信を行うことができ、入力手段により出荷状況や出発状況等のデータを入力し送信する機能や、受信したデータを表示するアプリケーションやディスプレイ等を備えるものである。
【0054】
到着地情報管理手段4は、例えば建設現場や工場等の現場事務所に設置されたパーソナルコンピュータや、施工管理員等が携帯するPDA、携帯電話機等であり、通信手段により中央サーバー1とデータの送受信を行うことができ、入力手段により、到着地における工程進捗状況、混雑状況等のデータを入力し送信する機能や、受信したデータを表示するアプリケーションやディスプレイ等を備えるものである。
【0055】
車載端末機21a〜21cは、例えばトラックの運転席等に設置された専用端末機や、運転手等が携帯するPDA、携帯電話機等であり、通信手段により中央サーバー1とデータの送受信を行うことができるものであり、入力手段により車両の動態等のデータを入力し送信する機能や、受信したデータを表示するアプリケーションやディスプレイ等を備えるものである。なお、本実施形態では、この車載端末機は、カーナビゲーションシステムや、PHSの位置情報サービスと連携可能に設けられており、GPS衛星からの信号や位置情報サービスデータに基づいて現在位置を算出する機能を備えている。
【0056】
(運搬システムによる運搬方法)
以上の構成を有する本実施形態に係る運搬システムを用いた運搬方法は、以下の手順により行われる。図3乃至図5は、本実施形態に係る運搬方法の手順を示す説明図である。なお、ここでは、運搬システムを用いて出発地である資材メーカーから、搬送手段であるトラックを用いて、建設資材を到着地である建設現場に搬送する場合を例に説明する。
【0057】
先ず、計画段階において、中央サーバー1は、到着地5から建設資材の購入計画や建設資材のたて込みを行う揚重計画(S106)を取得し(1)、これに基づいて、発注・受注データ、工程データを含む需給データd1を生成するとともに、出発地A〜Cに対して出荷計画提案(S101)を送信する(1’)。出発地A〜Cは、出荷計画提案(S101)に基づいて出荷計画(S102)を作成し、中央サーバー1に送信する(2)。中央サーバー1は、需給データd1を更新するとともに、必要に応じて到着地5に対して購入・揚重計画修正案(S105)を送信する(2’)。
【0058】
出荷段階に移行すると、到着地5は注文連絡(S110)を中央サーバー1に送信する(3)。中央サーバー1は、需給データd1を更新し、運行指示データd2に反映させる。そして、この運行指示データd2に基づいて出荷時刻指示(S108)を出発地A〜Cに送信し(4’)、これに応じて出発地A〜Cは出荷作業(S109)を行うとともに、出荷連絡(S107)を中央サーバー1に対して行う(4)。あるいは、出発地A〜Cは出荷計画(S102)に従って出荷作業(S109)を行うとともに、出荷連絡(S107)を中央サーバー1に対して行う(4)。
【0059】
また、この出荷段階において中央サーバー1は、到着地5に対して到着時刻通知(S111)を行い(5)、到着地5側では、到着時刻を考慮して揚重工程の調整(S112)を行う。
【0060】
運搬段階に移行すると、積込・出発(S113)を行った各搬送手段2a〜2cは、運搬中における動態を中央サーバー1に対して通知する(8)。中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新するとともに、運行指示データd2に反映させ、これ応じて、各搬送手段2a〜2cに対して経路・速度指示(S115)を逐次行い(6)、各搬送手段2a〜2cは、現在位置・速度(S116)の通知を中央サーバー1に対して逐次行う(7)。
【0061】
中央サーバー1は、この現在位置・速度(S116)の通知(7)により、搬送状況データd3を逐次更新し、各車位置(S118、S119)を出発地A〜Cや各搬送手段2a〜2c、及び到着地5に対して逐次通知する(13)。
【0062】
また、中央サーバー1は、逐次更新される搬送状況データd3及び到着地5から逐次通知(9)される工程進捗状況(S117)を運行指示データd2に反映させるとともに、到着地5に対して到着時刻通知(S114)を逐次行う(5)。
【0063】
そして、搬送手段2a〜2cが到着地5に近づいた時点において、中央サーバー1は、到着地5から荷下ろし場所占有状況(S123)を取得し(10)、運行指示データd2を更新し、これに基づいて搬送手段2a〜2cに、待機・進入指示(S120)を送信する(11)。この指示を受けた各搬送手段2a〜2cは、その指示の内容に応じて、場外待機(S121)、または、入場(S122)を行う。
【0064】
場外待機する場合には、中央サーバー1に動態を通知し(8)、この通知を受けた中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新し、各車位置(S124)を到着地5に通知する(13)。到着地5は、各車位置(S124)に応じて、各搬送手段2a〜2cに対し入場誘導(S125)を行う(12)。この入場誘導(S125)に従って、搬送手段2a〜2cは、到着地5内への入場(S122)を行う。
【0065】
なお、運搬中に運搬トラブルが発生した場合は、先ず、事故が発生した搬送手段(ここでは2bとする。)から、運搬トラブル情報(S126)を中央サーバー1に対して送信する(14)。これを受けた中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新するとともに、これを運行指示データd2に反映させ、更新された運行指示データd2に基づいて、到着地5に対して到着時刻通知(S127)を送信し(5)、これを受けて到着地5は、工程の調整(S128)を行う。
【0066】
一方、到着地である建設現場5においてトラブルが発生した場合には、先ず、到着地5から、現場トラブル情報(S129)を中央サーバー1に対して送信する(15)。これを受けた中央サーバー1は、運行指示データd2を更新するとともに、更新された運行指示データd2に基づいて、既に出発している搬送手段(ここでは2aとする。)に対して経路・速度指示(S130)を送信し(6)、併せて、出発地A〜Cに対して、出荷時刻指示(S131)を行う(4’)。
【0067】
(運搬システム及び運搬方法による効果)
本実施形態に係る運搬システム及び運搬方法によれば、中央サーバー1により、到着地5と搬送手段2a〜2cに関する情報を一元管理し、システム全体の状況を把握して運行指示データd2を作成するため、この運行指示データd2に従って運搬を行うことにより、出発地A〜Cにおいて搬送手段2a〜2cの出発時刻を調整したり、搬送手段2a〜2cの運行を調整することができ、搬送手段2a〜2cの運行遅延等を低減させることができる。
【0068】
また、到着地5に搬送手段2a〜2cが集中したり不足したりすることを回避することができ、円滑な運搬を実現することができる。すなわち、同一時刻に複数の資材・機材が到着地5に到着すると、待機車両により現場周辺の道路が渋滞したり、揚重機のような場内運搬手段の手前で混雑が発生する等のトラブル原因となるので、本システムを利用することにより、各種建設資材・機材の運搬管理を行うことができる。
【0069】
(変更例)
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下に説明するような他の分野においても応用することができる。
【0070】
▲1▼空港、港湾、鉄道貨物駅構内への貨物輸送トラックの出入り
空港、港湾、鉄道貨物駅等のターミナルを到着地とした貨物輸送(端末輸送)にも、本発明を採用することができる。図6又は図7は、本発明を端末輸送に適用した例を示す説明図である。
【0071】
この場合には、中央サーバー1に、到着地の貨物積み卸しトラックバースの占有状況を通知し、これに合わせて運行指示データを作成し又は更新し、到着地構内への貨物輸送トラックの入場を誘導する。
【0072】
具体的には、先ず、計画段階において、中央サーバー1は、到着地5から幹線運行計画(S201)を取得する(1)とともに、出発地A〜Cから出荷計画(S202)を取得し(2)、これらに基づいて需給データd1を生成するとともに、到着地5に対して搬入計画提案(S204)を行う(3)。到着地5は、搬入計画提案(S204)に基づいて搬入計画(S205)を作成し、中央サーバー1に送信する(4)。中央サーバー1は、需給データd1を更新するとともに、必要に応じて、出発地A〜Cに対して出荷計画修正提案(S203)を送信する(5)。
【0073】
出荷段階に移行すると、中央サーバー1は、到着地5から幹線運行・積込準備状況(S209)を取得し(7)、これを運行指示データd2に反映させる。中央サーバー1は、この運行指示データd2に基づいて出荷時刻指示(S207)を出発地A〜Cに送信し(8)、これに応じて出発地A〜Cは出荷作業(S208)を行うとともに、出荷連絡(S206)を中央サーバー1に対して行う(6)。あるいは、出発地A〜Cは出荷計画(S202)に従って出荷作業(S208)を行うとともに、出荷連絡(S206)を中央サーバー1に対して行う(6)。
【0074】
また、この出荷段階において中央サーバー1は、到着地5に対して到着時刻通知(S210)を行い(9)、到着地5側では、到着時刻を考慮して積込工程の調整(S211)を行う。
【0075】
運搬段階に移行すると、積込・出発(S212)を行った各搬送手段2a〜2cは、運搬中における動態を中央サーバー1に対して通知する(12)。中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新するとともに、運行指示データd2に反映させ、これ応じて、各搬送手段2a〜2cに対して経路・速度指示(S213)を行い(10)、各搬送手段2a〜2cは、現在位置・速度(S214)の通知を中央サーバー1に対して逐次行う(11)。
【0076】
中央サーバー1は、この現在位置・速度(S214)の通知(11)により、搬送状況データd3を逐次更新し、各車位置(S217、S218)を出発地A〜Cや各搬送手段2a〜2c、及び到着地5に対して逐次通知する(17)。
【0077】
また、中央サーバー1は、逐次更新される搬送状況データd3及び到着地5から逐次通知(13)される幹線積込状況(S216)を運行指示データd2に反映させるとともに、到着地5に対して到着時刻通知(S215)を逐次行う(9)。
【0078】
そして、搬送手段2a〜2cが到着地5に近づいた時点において、中央サーバー1は、到着地5からトラック荷下ろし場所占有状況(S222)を取得し(14)、運行指示データd2を更新し、これに基づいて搬送手段2a〜2cに、待機・進入指示(S219)を送信する(15)。この指示を受けた各搬送手段2a〜2cは、その指示の内容に応じて、場外待機(S220)、または、入場(S221)を行う。
【0079】
場外待機する場合には、中央サーバー1に動態を通知し(12)、この通知を受けた中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新し、各車位置(S223)を到着地5に通知する(17)。到着地5は、各車位置(S223)に応じて、各搬送手段2a〜2cに対し入場誘導(S224)を行う(16)。この入場誘導(S224)に従って、搬送手段2a〜2cは、到着地5内への入場(S221)を行う。
【0080】
なお、運搬中に運搬トラブルが発生した場合は、先ず、事故が発生した搬送手段から、運搬トラブル情報を中央サーバー1に対して送信する(19)。これを受けた中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新するとともに、これを運行指示データd2に反映させ、更新された運行指示データd2に基づいて、到着地5に対して到着時刻通知を送信し(9)、これを受けて到着地5は、幹線積込工程の調整を行う。
【0081】
一方、到着地であるターミナル5においてトラブルが発生した場合には、先ず、到着地5から、幹線荷下ろしトラブル情報を中央サーバー1に対して送信する(18)。これを受けた中央サーバー1は、運行指示データd2を更新するとともに、更新された運行指示データd2に基づいて、既に出発している搬送手段に対して経路・速度指示を送信し(10)、併せて、出発地A〜Cに対して、出荷時刻指示を行う(8)。
【0082】
なお、この端末輸送においては、ターミナルに到着した航空機や船舶等から荷下ろしされた貨物を搬送するために、空車回送が行われる。本発明は、この空車回送においても採用することができる。図8は、本発明を空車回送に適用した例を示す説明図である。
【0083】
同図に示すように、計画段階において、中央サーバー1は、到着地5から幹線運行計画(S227)を取得するとともに、出発地A〜Cから配車計画(S225)を取得し、これらに基づいて需給データd1を生成するとともに、到着地5に対して搬出計画提案(S228)を行う。到着地5は、搬出計画提案(S228)に基づいて搬出計画(S229)を作成し、中央サーバー1に送信する。中央サーバー1は、需給データd1を更新するとともに、必要に応じて、出発地A〜Cに対して配車計画修正提案(S226)を送信する。
【0084】
空車回送段階に移行すると、中央サーバー1は、搬送手段2a〜2cから空車待機状況(S230)を取得し、これに基づいて搬送状況データd3を更新し、これを運行指示データd2に反映させる。さらに、中央サーバー1は、幹線到着状況(S233)を取得し、これを運行指示データd2に反映させる。この運行指示データd2に基づいて、中央サーバー1は、出発地A〜Cに対して、出発時刻指示(S231)を行い、これに応じて出発地A〜Cは空車の搬送手段2a〜2cを出発(S232)させる。
【0085】
出発した搬送手段2a〜2cは、動態を中央サーバー1に通知し、中央サーバー1はこの通知に基づいて、搬送状況データd3を更新するとともに、運行指示データd2に反映させ、これ応じて、各搬送手段2a〜2cに対して経路・速度指示(S236)を行い、各搬送手段2a〜2cは、現在位置・速度(S238)の通知を中央サーバー1に対して逐次行う。
【0086】
中央サーバー1は、この現在位置・速度(S238)の通知により、搬送状況データd3を逐次更新し、各車位置(S239、S240)を出発地A〜Cや各搬送手段2a〜2c、及び到着地5に対して逐次通知する。
【0087】
また、中央サーバー1は、逐次更新される搬送状況データd3及び到着地5から逐次通知される幹線荷下し状況(S237)を運行指示データd2に反映させるとともに、到着地5に対して到着時刻通知(S234)を逐次行う。到着地5側では、到着時刻を考慮して幹線荷下ろし工程の調整(S235)を行う。
【0088】
そして、搬送手段2a〜2cが到着地5に近づいた時点において、中央サーバー1は、到着地5からトラック積込場所占有状況(S242)を取得し、運行指示データd2を更新し、これに基づいて搬送手段2a〜2cに、待機・進入指示(S241)を送信する。この指示を受けた各搬送手段2a〜2cは、その指示の内容に応じて、場外待機(S243)、または、入場(S245)を行う。
【0089】
場外待機する場合には、中央サーバー1に動態を通知し、この通知を受けた中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新し、各車位置(S244)を到着地5に通知する。到着地5は、各車位置(S244)に応じて、各搬送手段2a〜2cに対し入場誘導(S246)を行う。この入場誘導に従って、搬送手段2a〜2cは、到着地5内への入場(S245)を行う。
【0090】
このような端末輸送においては、到着地における航空機、船舶、列車の到着・出発スケジュール、遅延状況を共有することができ、これらのスケジュールや状況の変化に応じてトラックを配車することができる。また、中央サーバー1を介して、道路交通情報(輸送所要時間)をトラックに提供することができ、指定時刻に構内へ到着するように指示することができ、構内における混雑を低減することができる。さらに、中央サーバー1を介して、トラック輸送に要する正確な時間を出発地側に通知することにより、航空機等の出発時刻ちょうどにトラックが到着するように、出発地側での出荷締め切り時刻を遅らせる等の対応が可能となり、輸送物の納期が短縮でき、在庫の保有率を低減させることができる。
【0091】
▲2▼残土搬出車両の現場への誘導
また、到着地である掘削作業現場に、搬送手段であるダンプトラックを運行させ、掘削残土や盛立土、埋戻土を運搬する場合にも本発明を採用することができる。図9は、本発明を残土等の運搬に適用した例を示す説明図であり、ダンプトラック等の搬送手段が、到着地である建設現場に進入するまでの手順を示すものである。
【0092】
到着地5における掘削残土の発生状況を到着地情報管理手段から中央サーバー1に通知し、運行指示データを作成し、各ダンプトラックに配信する。この運行指示データに基づいて、ダンプトラックの場内への進入を誘導したり、ダンプトラックの運行状況に応じて工程を調整する(ダンプトラックが不足する場合には、掘削作業のペースを落として調整する)。
【0093】
具体的には図9に示すように、先ず、計画段階において、中央サーバー1は、到着地5である建設現場から搬出数量・搬出状況(S303)を取得し、これらに基づいて需給データd1を生成するとともに、これを運行指示データd2に反映させる。
【0094】
次いで、中央サーバー1は、行先・出発時刻指示(S301)を出発地A〜Cに送信し、これに応じて出発地A〜Cから、搬送手段2a〜2cを出発(S302)させる。
【0095】
出発地A〜Cを出発した各搬送手段2a〜2cは、運搬中における動態を中央サーバー1に対して通知する。中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新するともに、運行指示データd2に反映させ、これ応じて、各搬送手段2a〜2cに対して経路・速度指示(S306)を行い、各搬送手段2a〜2cは、現在位置・速度(S307)の通知を中央サーバー1に対して逐次行う。
【0096】
中央サーバー1は、この現在位置・速度(S307)の通知により、搬送状況データd3を逐次更新し、各車位置(S309,S309’)を各搬送手段2a〜2c、及び到着地5に対して逐次通知する。
【0097】
また、中央サーバー1は、逐次更新される搬送状況データd3及び到着地5から逐次通知される搬出進捗状況(S308)を運行指示データd2に反映させるとともに、到着地5に対して到着時刻通知(S304)を逐次行う。到着地5では、この通知に応じて工程の調整(S305)を行う。
【0098】
そして、搬送手段2a〜2cが到着地5に近づいた時点において、中央サーバー1は、到着地5から混雑状況(S312)を取得し、運行指示データd2を更新し、これに基づいて搬送手段2a〜2cに、待機・進入指示(S310)を送信する。この指示を受けた各搬送手段2a〜2cは、その指示の内容に応じて、場外待機(S311)、または、入場(S314)を行う。
【0099】
場外待機する場合には、中央サーバー1に動態を通知し、この通知を受けた中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新し、各車位置(S313)を到着地5に通知する。到着地5は、各車位置(S313)に応じて、各搬送手段2a〜2cに対し入場誘導(S315)を行う。この入場誘導に従って、搬送手段2a〜2cは、到着地5内への入場(S314)を行う。
【0100】
なお、この残土等の輸送においては、建設現場で残土等を積込したダンプトラックが、土捨場や仮置場、処理場へ運行する。この土捨場等への運行においても本発明を採用することができる。図10は、ダンプトラック等の搬送手段が、出発地である建設現場から到着地である土捨場等へ運行する手順を示すものである。
【0101】
同図に示すように、計画段階において、中央サーバー1は、到着地5から受入予定(S317)を取得するとともに、出発地A〜Cから搬出数量・搬出状況(S316)を取得し、これらに基づいて需給データd1を生成するとともに、これを運行指示データd2に反映させる。
【0102】
そして、中央サーバー1は、運行指示データd2に基づいて、出発地A〜Cに対して、行先・出発時刻指示(S318)を行い、これに応じて出発地A〜Cでは、残土の積込を行い搬送手段2a〜2cを出発(S319)させる。
【0103】
出発した搬送手段2a〜2cは、動態を中央サーバー1に通知し、中央サーバー1は、この通知に基づいて、搬送状況データd3を更新するとともに、運行指示データd2に反映させ、これ応じて、各搬送手段2a〜2cに対して経路・速度指示(S322)を行い、各搬送手段2a〜2cは、現在位置・速度(S323)の通知を中央サーバー1に対して逐次行う。
【0104】
中央サーバー1は、この現在位置・速度(S323)の通知により、搬送状況データd3を逐次更新し、各車位置(S325)を出発地A〜Cや各搬送手段2a〜2c、に対して逐次通知する。
【0105】
また、中央サーバー1は、逐次更新される搬送状況データd3及び到着地5から逐次通知される搬入進捗状況(S324)を運行指示データd2に反映させるとともに、到着地5に対して到着時刻通知(S320)を逐次行う。到着地5側では、到着時刻を考慮して工程の調整(S321)を行う。
【0106】
そして、搬送手段2a〜2cが到着地5に近づいた時点において、中央サーバー1は、到着地5から混雑状況(S328)を取得し、運行指示データd2を更新し、これに基づいて搬送手段2a〜2cに、待機・進入指示(S326)を送信する。この指示を受けた各搬送手段2a〜2cは、その指示の内容に応じて、場外待機(S327)、または、入場(S330)を行う。
【0107】
場外待機する場合には、中央サーバー1に動態を通知し、この通知を受けた中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新し、各車位置(S329)を到着地5に通知する。到着地5は、各車位置(S329)に応じて、各搬送手段2a〜2cに対し入場誘導(S331)を行う。この入場誘導に従って、搬送手段2a〜2cは、到着地5内への入場(S330)を行う。
【0108】
▲3▼駅前等のタクシー乗場での客待ちタクシーの削減
駅前広場等で客待ちをするタクシーの台数の管理にも本発明を採用することができる。図11は、本発明を、空車をタクシー乗場へ運行させる場合に適用した例を示す説明図である。
【0109】
則ち、タクシーから客待ちや実車発生の動態を中央サーバー1に送信することにより、中央サーバー1内に客待ち状態のタクシーの台数を搬送状況データとして、乗客の発生頻度を需給データとして生成し、これらに基づいて運行指示データを作成し、出発地であるタクシー営業所や走行中のタクシー、及び待機場所であるタクシープールに配信する。例えば、利用者が多いようであるが、客待ち台数が適正水準を割る可能性が生じたと判断された場合は、営業所等から配車をしたり、広域的に配車を手配する。逆に、客待ち台数が多くなると判断された場合は、タクシーを駅前広場以外のタクシープールに待機させる。
【0110】
具体的には、図11に示すように、先ず、中央サーバー1は、空車状態の各搬送手段2a〜2cから各車の現在位置と動態(S401)を取得し、搬送状況データd3を生成するとともに、これを需給データd1に反映させる。
【0111】
また、需給データd1には、気象状況サービスから受信した気象状況(S403)や、地域で行われているイベントの終了情報(S404)が反映されるとともに、到着地5であるタクシー乗場における実車発生をカウントしている搬送状況データd3から推定した乗客発生状況が反映される。
【0112】
あるいは、到着地5であるタクシー乗場に到着地情報管理手段を設置し、乗客発生状況(S402)をカウントさせたり、タクシー誘導員を配置してこれが有する携帯端末から乗客発生状況(S402)を入力したりして、需給データd1に反映させてもよい。
【0113】
次いで、中央サーバー1では、この需給データd1を運行指示データd2に反映させ、これに基づいて、行先・出発時刻指示(S405)を各搬送手段2a〜2cに送信し、これに応じて各搬送手段2a〜2cは、指示されたタクシー乗場へ向けて出発(S406)する。
【0114】
出発地A〜Cを出発した各搬送手段2a〜2cは、運搬中における動態を中央サーバー1に対して通知し、中央サーバー1は、これに基づいて搬送状況データd3を更新するとともに、運行指示データd2に反映させる。なお、この運行指示データd2に対しても、各気象情報サービスからの気象情報(S403)や、イベント情報(S404)、乗客発生状況(S402)が逐次反映される。
【0115】
中央サーバー1は、この運行指示データd2に応じて、各搬送手段2a〜2cに対して経路・速度指示(S407)を行い、各搬送手段2a〜2cは、現在位置・速度(S408)の通知を中央サーバー1に対して逐次行う。
【0116】
なお、ここでは、各タクシー(搬送手段2a〜2c)には、気象データ取得手段が備えられている。すなわち、この気象データ取得手段は、本実施形態では、各車に取付けられているワイパーの作動状況を自動で検出し、通信手段により通知するものであり、ワイパーが作動している速さ等により雨量等の気象データを測定するものである。この気象データ(S411)は、中央サーバー1に送信され、搬送状況データd3に反映される。
【0117】
中央サーバー1は、この現在位置・速度(S408)の通知により、搬送状況データd3を逐次更新し、各車位置(S410)を各搬送手段2a〜2cに対して逐次通知する(17)。
【0118】
なお、到着地5に到着地情報管理手段4やタクシー誘導員の有する携帯端末がある場合には、これらに対して到着時刻通知(S409)を行うことができる。
【0119】
そして、搬送手段2a〜2cが到着地5に近づいた時点において、中央サーバー1は、搬送状況データd3から客待ち台数情報(S413)を取得し、運行指示データd2を更新し、これに基づいて搬送手段2a〜2cに、待機・進入指示(S412)を送信する。この指示を受けた各搬送手段2a〜2cは、その指示の内容に応じて、タクシープール待機(S414)、または、タクシー乗場への入場(S415)を行う。
【0120】
タクシープールで待機する場合には、中央サーバー1に動態を通知し、この通知を受けた中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新する。この搬送状況データd3は、到着地5において客待ち台数情報(S413)として利用される。また、タクシー乗場に進入した搬送手段は、乗客が乗車(S416)した際に、その動態を中央サーバー1に通知し、中央サーバー1では、この通知に応じて搬送状況データd3を更新する。この搬送状況データd3は、中央サーバー1上において、他の搬送手段に関する需給データd1の更新に用いられる。
【0121】
なお、各タクシーは車載端末機(既知のシステムであってもよい。)を用いて、搬送状況として実車、空車の状態を中央サーバー1に報告する。中央サーバー1は、空車位置情報等から、空車の地域分布を解析して、配車状況を変更するようにしてもよい。
【0122】
なお、タクシー乗場入口にゲートを設置して、一般車の進入を防止するなど、到着地の混雑状況の緩和を図ることもできる。
【0123】
▲4▼卸売市場や大規模小売店舗への生鮮食料品等搬入車両
また、到着地である卸売市場や大規模小売店舗への、生鮮食料品等の搬入車両の運行にも本発明を採用することができる。例えば、卸売市場、大規模小売店舗に到着地情報管理手段を設置し、到着地における荷さばき場所の混雑状況を中央サーバー1に通知するようにし、混雑状況に合わせて、トラックの構内への進入を誘導する。
【0124】
なお、この場合には、荷下ろし時間枠を中央サーバー1において予約可能として、市場前の道路等で搬入トラックが待機するようなことのないように、運行指示データを作成する。
【0125】
具体的には、図12〜13に示すように、大規模小売店の場合は、計画段階において、中央サーバー1は、到着地5から購買計画(S503)を取得するとともに、出発地A〜Cから出荷計画(S501)を取得し、これに基づいて需給データd1を生成するとともに、到着地5に対して搬入計画提案(S502)を行う。到着地5では、搬入計画提案(S502)に基づいて搬入計画(S505)を作成し、中央サーバー1に送信する。中央サーバー1は、需給データd1を更新するとともに、必要に応じて、出発地A〜Cに対して出荷計画修正提案(S504)を送信する。
【0126】
なお、卸売市場の場合、計画段階は存在しない。
【0127】
出荷段階において、大規模小売店の場合は、中央サーバー1は、到着地5から納品予定時刻(S511)を取得し、これを運行指示データd2に反映させる。中央サーバー1は、この運行指示データd2に基づいて、行先・出荷時刻指示(S507)を出発地A〜Cに送信し、これに応じて出発地A〜Cは出荷作業(S510)を行うとともに、出荷連絡(S506)を中央サーバー1に対して行う。あるいは、出発地A〜Cは出荷計画(S501)に従って出荷作業(S510)を行うとともに、出荷連絡(S506)を中央サーバー1に対して行う。
【0128】
また、中央サーバー1は、運行指示データd2に基づいて、運搬所要時間通知(S508)を出発地A〜Cに送信し、これに応じて出発地A〜Cは出荷前に保冷材量の調整(S509)を行う。
【0129】
一方、大規模小売店の場合は、中央サーバー1は、到着地5に対して、運行指示データd2に基づき、到着時刻通知(S512)を行う。到着地5では、この通知に応じて商品陳列工程の調整(S513)を行う。
【0130】
運搬段階に移行すると、積込・出発(S514)を行った各搬送手段2a〜2cは、運搬中における動態を中央サーバー1に対して通知する。中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新するとともに、運行指示データd2に反映させ、これ応じて、各搬送手段2a〜2cに対して経路・速度指示(S516)を行い、各搬送手段2a〜2cは、現在位置・速度(S517)の通知を中央サーバー1に対して逐次行う。
【0131】
中央サーバー1は、この現在位置・速度(S517)の通知により、搬送状況データd3を逐次更新し、各車位置(S519、S520)を出発地A〜Cや各搬送手段2a〜2c、及び到着地5に対して逐次通知する。
【0132】
また、中央サーバー1は、逐次更新される搬送状況データd3及び到着地5から逐次通知されるせり・購買進行状況(S518)を運行指示データd2に反映させるとともに、到着地5に対して到着時刻通知(S515)を逐次行う。
【0133】
また、この運搬段階においては、出荷地A〜Cは到着地5から市況情報(S522)を取得し、これに応じて、サーバー1の運行指示データを更新し、各搬送手段2a〜2cの行き先を変更することができる(S521)。すなわち、市況情報に応じて、より有利な購買ができる市場を逐次選択し、より有利な市場がある場合には、その市場へ各搬送手段を誘導する。
【0134】
そして、搬送手段2a〜2cが到着地5に近づいた時点において、中央サーバー1は、到着地5から荷下ろし場所占有状況(S523)を取得し、運行指示データd2を更新し、これに基づいて搬送手段2a〜2cに待機・進入指示(S522)を送信する。この指示を受けた各搬送手段2a〜2cは、その指示の内容に応じて、場外待機(S524)、または、入場(S525)を行う。
【0135】
場外待機する場合には、中央サーバー1に動態を通知し、この通知を受けた中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新し、荷下し場所が空いた段階で、運行指示データd2により待機車両を入場させる。あるいは、各車位置(S526)を到着地5に通知する。到着地5は、各車位置(S526)に応じて、各搬送手段2a〜2cに対し入場誘導(S527)を行う。この入場誘導(S527)に従って、搬送手段2a〜2cは、到着地5内への入場(S525)を行う。
【0136】
▲5▼廃棄物輸送
また、家庭ゴミの収集車等による廃棄物輸送にも本発明を採用することができる。家庭ゴミの収集車は、1日に何回か、各家庭(ゴミ集積所)と到着地である清掃工場との間を往復する。そこで、家庭から各ゴミ集積所に出されるゴミの量に応じて、収集車へ運行指示を与える。
【0137】
具体的には図14に示すように、先ず、中央サーバー1は、搬送手段(清掃車)2a〜2cから空車状況、現在位置(S601)を取得し、搬送状況データd3を生成するとともに、これを需給データd1に反映させる。
【0138】
また、需給データd1には、出動中の清掃車から報告されるゴミの集積状況(S604)や、他の清掃車の積み残し発生状況(S609)が反映される。
【0139】
次いで、中央サーバー1は、この需給データd1を運行指示データd2に反映させ、これに基づいて、行先指示(S602)を出発地A〜Cに送信し、これに応じて出発地A〜Cから、搬送手段2a〜2cを出発(S603)させる。
【0140】
出発地A〜Cを出発した各搬送手段2a〜2cは、運搬中における動態を中央サーバー1に対して通知し、中央サーバー1は、これに基づいて搬送状況データd3を更新するとともに、運行指示データd2に反映させる。なお、この運行指示データd2に対しても、ゴミの集積状況(S604)や、他の清掃車の積み残し発生状況(S609)が逐次反映される。
【0141】
中央サーバー1は、この運行指示データd2に応じて、各搬送手段2a〜2cに対して経路・速度指示(S605)を行い、各搬送手段2a〜2cは、現在位置・速度(S606)の通知を中央サーバー1に対して行う。なお、清掃車は、走行中、ゴミ集積所の集積状況(S604)を逐次中央サーバー1に通知する。
【0142】
中央サーバー1は、この現在位置・速度(S606)の通知により、搬送状況データd3を逐次更新し、各車位置(S607)を各搬送手段2a〜2cに対して逐次通知する。
【0143】
そして、ゴミ集積所に到着した搬送手段2a〜2cは、収集作業(S608)を開始し、作業の進捗状況(場合によっては収集車への積載量を含む。)を動態として中央サーバー1に通知する。中央サーバー1は、この動態に基づいて、搬送状況データd3を更新する。
【0144】
また、搬送手段2a〜2cは、集積所の全てのゴミを収集する前に清掃車が満載となったときには、積み残しが発生したとして、積み残し発生状況(S609)を中央サーバー1に通知する。前述のように、中央サーバー1は積み残し発生状況(S609)により需給データd1を更新し、他の清掃車に対する運行指示データd2に反映させる。
【0145】
逆に、搬送手段2a〜2cは、予定の収集作業を終了しても積載余裕がある場合には、中央サーバー1から他の集積所への行先変更指示(S605)を受ける。
【0146】
なお、この廃棄物の収集においては、ゴミ集積所から清掃センターへの運行が必要であり、本発明は、この清掃センターへの運行においても採用することができる。図15は、搬送手段である清掃車が、出発地であるゴミ集積所から到着地である清掃センターへ運行する手順を示すものである。
【0147】
同図に示すように、中央サーバー1は、搬送手段2a〜2cから収集作業完了(S610)を通知する動態を取得し、これらに基づいて搬送状況データd3を生成するとともに、これを運行指示データd2に反映させる。
【0148】
そして、中央サーバー1は、運行指示データd2に基づいて、搬送手段2a〜2cに対して、経路・速度指示(S612)を行うとともに、清掃センター5に対して到着時刻通知(S611)を逐次行う。また、各搬送手段2a〜2cは、現在位置・速度(S613)の通知を中央サーバー1に対して行う。中央サーバー1は、この現在位置・速度(S613)の通知により、搬送状況データd3を逐次更新し、各車位置(S615)を各搬送手段2a〜2cに対して逐次通知する。
【0149】
この間、到着地(清掃センター)5は、混雑状況(S614)を逐次中央サーバー1に対して通知し、中央サーバー1は、混雑状況(S614)を運行指示データd2に反映させる。
【0150】
そして、搬送手段2a〜2cが到着地5に近づいた時点において、中央サーバー1は、到着地5からの混雑状況(S614)に基づいて、運行指示データd2を更新し、これに基づいて搬送手段2a〜2cに、待機・進入指示(S616)を送信する。この指示を受けた各搬送手段2a〜2cは、その指示の内容に応じて、場外待機(S617)、または、入場(S618)を行う。
【0151】
場外待機する場合には、中央サーバー1に動態を通知し、この通知を受けた中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新し、各車位置(S619)を到着地5に通知する。到着地5は、各車位置(S619)に応じて、各搬送手段2a〜2cに対し入場誘導(S620)を行う。この入場誘導に従って、搬送手段2a〜2cは、到着地5内への入場(S618)を行う。
【0152】
▲6▼除雪車運行
また、道路の除雪作業車の運行にも本発明を採用することができる。具体的には図16に示すように、先ず、中央サーバー1は、搬送手段(除雪車)2a〜2cからから待機状況、現在位置(S701)を取得し、これらに基づいて搬送状況データd3を生成するとともに、これを需給データd1に反映させる。
【0153】
また、需給データd1には、気象状況サービスから受信した気象状況(S704)や、出動中の除雪車から報告される積雪量(S705)及び、他の除雪車から報告される除雪残量(S710)が反映される。
【0154】
次いで、中央サーバー1は、この需給データd1を運行指示データd2に反映させ、これに基づいて、行先・出発時刻指示(S702)を搬送手段2a〜2cに送信し、これに応じて搬送手段2a〜2cは出発(S703)する。
【0155】
出発した各搬送手段2a〜2cは、作業中における動態を中央サーバー1に対して通知し、中央サーバー1は、これに基づいて搬送状況データd3を更新するとともに、運行指示データd2に反映させる。なお、この運行指示データd2に対しても、気象情報(S704)や、積雪量(S705)及び、他の除雪車の除雪残量(S710)が逐次反映される。
【0156】
中央サーバー1は、この運行指示データd2に応じて、各搬送手段2a〜2cに対して経路・速度指示(S706)を行い、各搬送手段2a〜2cは、現在位置・速度(S707)の通知を中央サーバー1に対して行う。
【0157】
中央サーバー1は、この現在位置・速度(S707)の通知により、搬送状況データd3を逐次更新し、各車位置(S708)を各搬送手段2a〜2cに対して逐次通知する。
【0158】
そして、除雪作業(S709)を開始した除雪車は、作業の進捗状況を動態として中央サーバー1に通知する。中央サーバー1は、この動態に基づいて、搬送状況データd3を更新する。また、除雪車は、除雪作業中、積雪量を逐次中央サーバー1に通知する。
【0159】
搬送手段2a〜2cは、除雪作業中に雪の運搬車両が満載となったときには、積雪残量(S710)を中央サーバー1に通知する。
【0160】
中央サーバー1は、積雪量や積雪残量に応じて需給データd1や運行指示データd2を更新する。
【0161】
▲7▼レッカー車配車
また、事故車両や故障車両を牽引するレッカー車の牽引場所への運行にも本発明を採用することができる。
【0162】
具体的には図17に示すように、先ず、中央サーバー1は、搬送手段(レッカー車)2a〜2cから待機状況、現在位置(S801)を取得し、これらに基づいて搬送状況データd3を生成するとともに、これを需給データd1に反映させる。
また、需給データd1には、警察等から連絡される事故情報(S804)や、故障車両から連絡される故障発生情報(S805)及び、他のレッカー車から報告される要移動車両残量(S811)が反映される。
【0163】
次いで、中央サーバー1は、この需給データd1を運行指示データd2に反映させ、これに基づいて、行先・出発時刻指示(S802)を搬送手段2a〜2cに送信し、これに応じて搬送手段2a〜2cは出発(S803)する。
【0164】
出発した各搬送手段2a〜2cは、走行中における動態を中央サーバー1に対して通知し、中央サーバー1は、これに基づいて搬送状況データd3を更新するとともに、運行指示データd2に反映させる。なお、この運行指示データd2に対しても、事故情報(S804)や、故障発生情報(S805)及び、他のレッカー車の要移動車両残量(S811)が逐次反映される。
【0165】
中央サーバー1は、この運行指示データd2に応じて、各搬送手段2a〜2cに対して経路・速度指示(S806)を行い、各搬送手段2a〜2cは、現在位置・速度(S807)の通知を中央サーバー1に対して行う。
【0166】
中央サーバー1は、この現在位置・速度(S807)の通知により、搬送状況データd3を逐次更新し、各車位置(S809)を各搬送手段2a〜2cに対して逐次通知する。
【0167】
そして、要移動車両に到着した搬送手段2a〜2cは、牽引作業(S810)を開始し、作業の進捗状況を動態として中央サーバー1に通知する。中央サーバー1は、この動態に基づいて、搬送状況データd3を更新する。また、搬送手段2a〜2cは、要移動車両が未だ残っているときは、要移動車両残量(S811)を中央サーバー1に通知する。
【0168】
[第2実施形態]
(運搬システムの構成)
次いで、本発明の第2実施形態について説明する。図18は、本実施形態に係る運搬システムを示す概略構成図である。本実施形態では、本発明の運搬システムをレディミクストコンクリートの運搬に適用した場合について説明する。
【0169】
本実施形態に係る運搬システムは、データセンターに設置した中央サーバー1、出発地であるプラント27に設置された出荷管理室PC23と、搬送手段であるミキサー車22と、到着地である建設現場25に設置された現場事務所PC24と、施工管理員のそれぞれが使用する携帯端末26とを有している。なお、これらのプラント27、ミキサー車22、及び建設現場25は、運搬システム内に複数あってもよく、ミキサー車22は特定のプラント27に専用でなくてもよい。
【0170】
中央サーバー1は、運行指示データを生成・更新し、配信することによって本システム全体の運行状況を管理するものであり、インターネット等の通信ネットワーク上に配置され、プラント27やミキサー車22、建設現場25のそれぞれから情報を収集し、それぞれに所要の運行指示データを配信するためのものである。
【0171】
なお、本実施形態における運行指示データとしては、レディミクストコンクリートについての発注・受注データや、建設現場における施工進捗状況・荷下ろし場所の混雑状況、輸送にかかる旅行時間データ、ミキサー車22の割り振り等に関する配車データ、搬送の際の経路指示(ルートナビ、中継点指示等)、レディミクストコンクリートの発送・受入データ等がある。これらについては後述する。
【0172】
また、本実施形態における中央サーバー1は、交通情報提供センター(ATISセンター)8に接続されており、通信回線を介して、現在の交通情報を取得することができる。さらに、中央サーバー1は、通信回線を介して、この中央サーバー1と同様な運行管理機能を有する他のシステムサーバー7と接続されており、相互に情報の交換が可能となっている。このように、中央サーバー1は、同様な運行管理システムを有する他のシステムサーバー7や、交通情報提供センター8と通信回線で接続されることにより、自システムのみでは旅行時間データが不足する場合に、外部情報の導入が可能となる。また、同データの外部への提供も可能である。
【0173】
出発地であるプラント27は、本実施形態では、レディミクストコンクリートを製造する工場であり、セメントや砂、骨材等のコンクリートの材料を配合し、混練し、各ミキサー車に積載する設備を有している。このプラント27には、プラント27構内の状況を管理する出荷管理室があり、ここには出荷管理室PC23が設置されている。
【0174】
この出荷管理室PC23は、上述した出発地情報管理手段に相当するものであり、プラント27におけるコンクリートの製造状況や出荷状況、プラント内に存在するミキサー車22の配車状況等を管理するものであり、無線LANやDSRC(専用狭域通信手段)を介して、構内のミキサー車22と連絡をとれるようになっている。
【0175】
ミキサー車22は、レディミクストコンクリートを運搬するものであり、本実施形態においては、車載しているレディミクストコンクリートの品質(硬度や温度、重量等)を管理するための各センサが設けられているとともに、走行中の現在位置検出や、走行中に中央サーバー1と連絡をとるための車載端末機を有している。
【0176】
この車載端末機は、GPS衛星9からのGPS信号に基づいて現在位置を検出するGPS装置と、携帯電話基地局6との通信手段であるパケット通信装置を有し、旅行時間収集のためのプローブカーの機能を実現する。なお、位置検出システムはGPSの他、携帯電話基地局、カーナビゲーションシステム(GPS、ジャイロ併用)の利用が考えられる。また、将来的に交通管制システム(トラフィックカウンター等の路側センサ利用)が開放された場合、このシステムからの情報を利用することも考えられる。
【0177】
さらに、車載端末機は、上述したミキサー車22に備えられた各センサと接続されており、パケット通信装置を通じて、運搬中のレディミクストコンクリートの品質を中央サーバー1に報告する機能をも有している。
【0178】
また、この車載端末機は、プラント27内では出荷管理室PC23と無線LANやDSRC等により、建設現場内では現場事務所PC23と無線LANやDSRC等により通信することで、間接的に中央サーバー1と接続される。したがって、例えば、ミキサー車22の車載端末機が携行してきた出荷時品質管理データを現場事務所PC23が受け取り、現場事務所PC26内のみに蓄積することも考えられる。なお、DSRCを使用すれば、ミキサー車22への送信データが目的の車両に確実に受信されるため、運搬してきたコンクリートと納品書データの同一性がより保証される。
【0179】
一方、到着地である建設現場25は、本実施形態では、例えばビル等の建設現場であり、ビル構築施工の一つして鉄筋コンクリートの施工を行っており、鉄筋・鉄骨の配筋と、コンクリートの打ち込みを順次行っている。したがって、本実施形態では、このビル構築施工におけるコンクリート打ち込み施工のタイミングに合わせて、コンクリートを搬入する必要がある。
【0180】
そして、この建設現場25には、建設現場25における施工状況を管理する現場事務所PC24が設置されており、施工管理員が使用する携帯端末26からの報告を無線LANを介して受けつつ、ビル構築施工の進捗を管理している。なお、これら現場事務所PC24及び携帯端末26とは、上述した到着地情報管理手段を構成するものである。
【0181】
また、この現場事務所PC24には、無線LANやDSRCを介して、現場構内にいるミキサー車22の車載端末機と通信が可能となっている。したがって、施工管理員の携帯端末26や車載端末機は、現場事務所PC24と無線LANにより通信することで、間接的に中央サーバー1と接続することができる。
【0182】
(運搬システムの動作)
以上説明した構成を有する本実施形態に係る運搬システムの動作について説明する。図19乃至図23は、本実施形態に係る運搬システムの動作を、データの流れとして説明するものである。
【0183】
1.計画段階
建設現場25で施工を開始する前の計画段階においては、先ず、中央サーバー1が建設現場25からコンクリートの購入計画(S903)を取得する(1)。
具体的には、現場事務所PC24から、レディミクストコンクリート購入に関する時期と数量の計画を、中央サーバー1に対して通信回線を通じて発行する。
【0184】
なお、購入計画には、コンクリート打設時間、時間当たり数量等の工程データが含まれる。さらに、この購入計画に際しては、現場への運搬経路の指定(特に、現場周辺の進入方向や通過可能時間、待機場所)も併せて行う。
【0185】
そして、この発行された購入計画(S903)に対して、中央サーバー1は需給データd1を生成し、プラント27の能力を検討し、出荷計画提案(S901)を出荷管理室PCに対して行う(1’)。次いで、プラント27は、出荷計画提案(S901)に基づいて出荷計画(S902)を作成し、中央サーバー1に対して発行する(2)。この出荷計画(S902)を受けて、中央サーバー1は需給データd1を更新し、更新した需給データd1に基づいて購入計画修正提案(S904)を作成する。作成した購入計画修正提案(S904)を建設現場25側に通知し(2’)、建設現場25では、この修正案に基づいて購入計画(S903)を修正する。なお、この出荷計画(S902)には、コンクリート出荷時間、時間当たり出荷量等の工程データが含まれる。
【0186】
プラント27と建設現場25は、この購入計画(S903)と出荷計画(S902)の配信、修正案の提出及び修正を長期、中期、短期の各計画について中央サーバー1を介して繰り返すことによって、複数プラント、複数現場間の需給調整を行う。
【0187】
このようにして完成した購入計画(S903)及び出荷計画(S902)は、図24(a)に示すように、建設現場25側では、時間あたりの平均打設量、ある時刻までの累積打設量として表され、プラント27側では、時間あたりの平均供給量、ある時刻までの累積供給量として表されるものであり、需給データd1として中央サーバー1に記録される。
【0188】
購入計画(S903)、出荷計画(S902)の作成が完了した後、中央サーバー1は、現場からの注文連絡の発信待ち状態となる。
【0189】
2.注文〜製造段階
建設現場25において、コンクリートの打ち込み施工の直前に、施工管理員は施工管理員携帯端末から現場事務所PCを介して、中央サーバー1に注文連絡(S910)の発信をする(3)。中央サーバー1は、注文連絡(S910)に応じて需給データd1を更新し、更新した需給データd1に基づき運行指示データd2を作成する。次いで、中央サーバー1は、運行指示データd2に基づき、出荷時刻指示(S905)及び配車指示(S905)を、プラント27に通知する(4)。
【0190】
なお、運行指示データd2の基となる旅行時間データについては、新しい建設現場25では、運搬の初期には運搬経路の旅行時間が存在しないので、同様システムの他のシステムサーバーに旅行時間データがあれば入手する。または、交通情報提供センターから入手する。過去に運搬実績がある建設現場25でも、運搬の初期には当日の旅行時間データが存在しないので、同一経路の過去の旅行時間データを利用する。また、ミキサー車22の運行に先立って、試験器具を運搬したり、コンクリートポンプ用のモルタルをプラント27から建設現場25へ運搬する場合は、これらの旅行時間データを初期値として使用できる。また、運搬が開始されると、旅行時間データは刻々更新されるので、これを同様システムの他のシステムサーバーに提供することができ、交通情報提供センターにデータを有償提供することもできる。
【0191】
さらに、中央サーバー1は、運搬経路の旅行時間を蓄積、集計し、月別、曜日別、時間帯別、天候別の平均旅行時間を算出しデータベース化するとともに、当日の道路区間毎の旅行時間の実績値と、過去の実績値における1日の時間帯別の旅行時間の変動を加味して、運搬経路の旅行時間を予測し、出荷時刻指示(S905)、運搬所要時間通知(S905)、到着時刻通知(S911)等に用いる。
【0192】
中央サーバー1は、前記旅行時間データから作成された運行指示データd2に基づいて、プラント27に運搬所要時間通知(S906)を送信する(4’)。
プラント27では、この運搬所要時間を基に配合調整(S907)を行う。同時に、中央サーバー1は運行指示データd2に基づいて、建設現場25に到着時刻通知(S911)を送信する(5)。建設現場25では、この到着時刻を基に工程調整(S912)を行う。
【0193】
次いで、プラント27では、コンクリートの製造、出荷(S908)を行う。
出荷されたコンクリートは、ミキサー車22により運搬される(7)。このとき、ミキサー車22は、出荷時品質データ付納品書(S908)を併せて運搬する(8)。
【0194】
この出荷時品質データ付納品書(S908)は、納品書に出荷時刻、材料計量値等の製造時品質データを添付したものであり、これにより、建設現場25では品質データと仕様書(配合計画書)を照合することで、コンクリートの確認が行える。
【0195】
なお、品質データの形態としては、▲1▼品質データ自体をミキサー車に携行させる場合と、▲2▼品質データ自体はサーバー経由で送受し、データIDのみをミキサー車に携行させる場合がある。
【0196】
品質データ自体をミキサー車に携行させる方法としては、品質データを車載器のメモリに転送して携行させる方法と、品質データをICカードに転送し、ICカードをミキサー車に携行させる方法がある。
【0197】
データIDをミキサー車に携行させる方法としても、データIDを車載器のメモリに転送して携行させる方法と、データIDをICカードに転送し、ICカードをミキサー車に携行させる方法がある。
【0198】
なお、品質データやデータIDを車載器のメモリに転送する方法として、無線LANやDSRC(専用狭域通信)があるが、DSRCの方が信頼性(データと物品の一致性)が高い。
【0199】
出荷が完了すると、プラント27は、出荷毎に出荷完了を通知する出荷実績(S909)を、中央サーバー1に対して送信し(6)、中央サーバー1は需給データd1を更新する。
【0200】
3.運搬段階
運搬段階においては、ミキサー車22は、先ず空車登録(S913)を中央サーバー1に対して行い(15)、これに応じて中央サーバー1は、搬送状況データd3を作成し、需給データd1、運行指示データd2を更新する。中央サーバー1は、更新した運行指示データd2に基づいて、ミキサー車22に対して行先・出発時刻指示(S914)を行い(12)、これに応じてミキサー車22は、積込・出発(S915)を行う。ミキサー車22は、プラント27から積込まれたコンクリートと併せて出荷時品質データ付納品書(S915)を運搬する(7、8)。
【0201】
出発した各ミキサー車22は、運搬中における動態を中央サーバー1に対して通知し(15)、中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新し、これを運行指示データd2に反映させる。中央サーバー1は、更新した運行指示データd2に応じて、建設現場25に対して到着時刻通知(S916)を行う(5)。この通知により建設現場25では、工程調整(S917)を行う。
【0202】
また、中央サーバー1は、ミキサー車22に対して経路・速度指示(S918)を行い(13)、各ミキサー車22は、現在位置・速度(S919)の通知を中央サーバー1に対して行う(14)。この間、建設現場25は、工程進捗状況(S920)を中央サーバー1に対して逐次通知する(9)。中央サーバー1は、この現在位置・速度(S919)の通知に応じて、搬送状況データd3を更新し、各車位置(S921、S922)を、プラント27、各ミキサー車22、及び、建設現場25に対して通知する(16)。
【0203】
また、中央サーバー1は、逐次更新される搬送状況データd3及び建設現場25から逐次通知(9)される工程進捗状況(S920)を運行指示データd2に反映させるとともに、建設現場25に対して到着時刻通知(S916)を逐次行う(5)。
【0204】
ミキサー車22が建設現場25に近づいた時点において、中央サーバー1は、建設現場25から荷下ろし場所占有状況(S926)を取得し(21)、運行指示データd2を更新し、これに基づいてミキサー車22に待機・進入指示(S923)を送信する(13)。この指示を受けた各ミキサー車22は、その指示の内容に応じて、場外待機(S924)、又は、入場(S925)を行う。
【0205】
場外待機する場合には、中央サーバー1に動態を通知し(15)、この通知を受けた中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新し、各車位置(S927)を建設現場25に通知する(16)。建設現場25は、各車位置(S927)に応じて、各ミキサー車22に対し入場誘導(S928)を行う。この入場誘導(S928)に従って、ミキサー車22は、建設現場25内へ入場する(S925)。
【0206】
4.荷下ろし〜打設段階
コンクリートが搬入された建設現場25では、先ず、ミキサー車22が出荷時品質データ付納品書(S929)を施工管理員が有する携帯端末に送信し、施工管理員はコンクリートの確認をする(S930)。施工管理員は受入を承認した後、受入時品質データ付受領書(S931)を中央サーバー1に送信する(10)。この受入時時品質データ付受領書(S931)は、受領書に、到着時刻(運搬時間)、スランプ、空気量等の現場試験結果を添付したものであり、データの入力は、施工管理員が有する携帯端末から行う。受入時品質データ付受領書(S931)を受信した中央サーバー1は需給データd1を更新し、受入時品質データ付受領書(S931)をプラント27へ送信する(11)。プラント27は運搬時間や現場試験結果に基づき、配合調整(S932)を行う。
【0207】
施工管理員から受入を承認されたミキサー車22は荷下しを開始し(S933)、荷下し開始(S933)から荷下し終了(S934)まで、動態を中央サーバー1に逐次通知し(15)、中央サーバー1は搬送状況データd3を逐次更新する。荷下し終了後、施工管理員は携帯端末により打設実績(S935)を入力し、中央サーバー1に送信し(9)、中央サーバー1は需給データd1を更新する。
【0208】
このようにしてコンクリート打設当日の需給データd1は、図24(b)に示すように、建設現場25側の実績に基づき、時間あたりの平均打設量、ある時刻までの累積打設量として表され、プラント側の実績に基づき、時間あたりの平均供給量、ある時刻までの累積供給量として表されるものである。このデータは、プラント27、建設現場25、施工管理員、ミキサー車22が常時閲覧できる。
【0209】
5.トラブル発生時
なお、製造トラブルが発生した場合には、先ず、プラント27から、製造トラブル情報(S936)を中央サーバー1に対して送信する(17)。これを受けた中央サーバー1は、運行指示データd2を更新するとともに、更新された運行指示データd2に基づいて、建設現場25に対して工程調整(S937)を指示し、既に出発しているミキサー車22に対して経路・速度指示(S938)を送信する。
【0210】
また、運搬中に運搬トラブルが発生した場合は、先ず、事故が発生したミキサー車22から、運搬トラブル情報(S939)を中央サーバー1に対して送信する(18)。これを受けた中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新するとともに、これを運行指示データd2に反映させ、更新された運行指示データd2に基づいて、建設現場25に対して到着時刻通知(S942)を送信し、これを受けて建設現場25は、工程調整(S943)を行う。併せて、プラント27に対して出発時刻指示(S944)、及び、配車指示(S944)を通知する。一方、既に出発しているミキサー車22aに対して経路・速度指示(S940)を行い、代替のミキサー車22bに対して行先・出発時刻指示(S941)を行う。
【0211】
一方、建設現場25においてトラブルが発生した場合には、先ず、建設現場25から、現場トラブル情報(S945)を中央サーバー1に対して送信する(19)。これを受けた中央サーバー1は、運行指示データd2を更新するとともに、更新された運行指示データd2に基づいて、プラント27に対して出荷時刻指示(S946)、及び、配車指示(S944)を通知する。併せて、既に出発しているミキサー車22aに対して経路・速度指示(S947)を送信し、未だ出発していないミキサー車22bに対して行先・出発時刻指示(S948)を行う。
【0212】
6.プラントへの運行
建設現場25において作業が終了したミキサー車22は、帰社する際、帰社開始(S948)を中央サーバー1に通知し、中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新し、これを運行指示データd2に反映させる。中央サーバー1は運行指示データd2に基づいて、ミキサー車22に対して経路・速度指示(S949)を行い、併せて、プラント27に到着(帰着)時刻通知(S951)を行う。ミキサー車22は、現在位置・速度(S950)を中央サーバー1に通知し、これに応じて中央サーバー1は搬送状況データd3を更新し、更新された搬送状況データd3に基づいて各車位置(S952)を、プラント27に対して通知する。この間、プラント27は出荷状況(S948)を、中央サーバー1に対して逐次通知する。
【0213】
ミキサー車22がプラント27に近づいた時点において、中央サーバー1は、プラント27から場内混雑状況(S955)を取得し、運行指示データd2を更新し、これに基づいてミキサー車22に待機・進入指示(S958)を送信する。この指示を受けた各ミキサー車22は、その指示の内容に応じて、場外待機(S953)、又は、入場(S954)を行う。
【0214】
場外待機する場合には、中央サーバー1に動態を通知し、この通知を受けた中央サーバー1は、搬送状況データd3を更新し、各車位置(S956)をプラント27に通知する。プラント27は、各車位置(S956)に応じて、各ミキサー車22に対し入場誘導(S957)を行う。この入場誘導(S957)に従って、ミキサー車22は、プラント27内へ入場する(S954)。
【0215】
7.施工後
建設現場25における施工が終了した後、プラント27の出荷管理室PC23は、請求書を中央サーバー1に対して発行し(20)、これを受けたサーバー1は、該当する建設現場25の現場事務所PC24に配信する(20’)。この請求書は、本実施形態では、例えば電子メール等のEDI(電子データ交換)によって行う。なお、請求書はプラント27側から発行してもよいし、中央サーバー1の需給データd1に代金情報が含まれていれば、需給データd1内の出荷情報に基づき、中央サーバー1が発行してもよい。また、請求書は、時期を区切ってそれまでの出荷実績に対して発行してもよいし、即時決済システムと連動させて、各ミキサー車に対する受入実績が発された時点で即時発行してもよい。
【0216】
(運搬システムによる効果)
以上説明した本実施形態に係る運搬システムによれば、以下のような効果を得ることができる。
【0217】
すなわち、中央サーバー1によって建設現場25における施工進捗状況と、プラント27における出荷状況を管理することができるため、打込み前の待機時間が短縮でき、現場到着時のコンクリートの品質が向上するとともに、建設現場25付近における待機車両の駐停車による交通渋滞、騒音を回避できる。併せて、中央サーバー1より、ミキサー車22の到着予想時刻が建設現場25に通知されるので、建設現場25での工程調整が容易となり、施工中断によるコールドジョイント発生の危険性が低下する等、構造物の品質が向上する。
【0218】
また、中央サーバー1において各ミキサー車22の配車状況を管理するため、出荷時刻、数量に合わせて、工事途中であってもミキサー車を動的に配車することができ、ミキサー車の運用効率を向上させることができる。
【0219】
本システムでは、納品書、受領書が電子化されるので、出荷時や受入時の品質管理データを添付することができるとともに、瞬時にデータの転送ができ、リアルタイムに受入時の品質確認を行えるとともに、製造時に受入時の品質を即時に反映した配合調整を行うことができる。
【0220】
なお、本システムを、複数プラントに導入すれば、ミキサー車22の配車を複数プラントにまたがって行うことが可能であり、ミキサー車22の運用効率を向上させることができる。また、複数プラント、複数現場に当システムを導入すれば、プラント同士、現場同士の工程調整、出荷調整を行うことができ、商社や組合の機能を代行することができ、経費の削減を図ることができる。
【0221】
ミキサー車22は1台に5m3程度しか積載できないので、プラント27から建設現場25への同一の経路を短い間隔でミキサー車22が走行することになる。その結果、運搬経路の旅行時間収集を頻繁に行うことができ、自らのシステム内のみで経路の所要時間予測が可能であり、到着時間の予想精度を高めることができる。また、旅行時間データを道路情報サービス機関に有償提供することが可能である。
【0222】
また、プラント27やミキサー車22、建設現場25との間でデータを共有することができるため、各ミキサー車22の配置状況を工事関係者全員が把握でき、万が一プラント27や、ミキサー車22、建設現場25でトラブルが発生した場合にも、各者が連携して迅速に対応することができる。
【0223】
さらに本実施形態においては、中央サーバー1側に、ミキサー車22の通行経路、通行時間が履歴として残るため、近隣住民との工事協定を遵守していることの証明データとすることができる。また、本システムを採用することにより、運搬時間予想の高精度化を図ることができ、現状よりも遠方のプラントからコンクリートを出荷することが可能となり、将来の建設工事総量の減少によるプラント減少への対応が可能である。
【0224】
また、本実施形態に係る運搬システムによれば、中央サーバー1に蓄積されたデータを活用することにより、運搬業務をよりよく適正化することができ、ミキサー車22の配車、出荷時刻の決定といった、従来は熟練者でなければできない困難な業務を代行することができる。
【0225】
(変更例)
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下のような変更を加えることができる。
【0226】
上述した第2実施形態では、プラント27構内における出荷管理室PC23とミキサー車22との通信、及び建設現場25構内における現場事務所PC24とミキサー車22若しくは施工管理員携帯端末26との通信を無線LANやDSRCとしたが、図25に示すように、出荷管理室PC23、車載端末機(図示せず)、現場事務所PC24、携帯端末26の全てが直接中央サーバー1と通信するようにしてもよい。この場合には、車載端末機、携帯端末は、最寄りの携帯電話基地局6a〜6dを経由して中央サーバー1と通信する。これによれば、中央サーバー1で本システムの集中管理を行うので、運用管理が簡単に行える。
【0227】
また、図26に示すように、上述したパケット通信回線による、中央サーバー1とミキサー車22との通信を、業務用ディジタル無線(DMCA)を使用してもよい。これによれば、既存の通信システムを利用できるとともに、基本使用料以外の通信コストを必要としない。
【0228】
さらに、図27に示すように、車載端末機の建設現場25内での通信に、上述した無線LANやDSRC等の代わりに、ブルートゥースを用いて、車載端末機と携帯端末26が直接通信するようにし、車載端末機から携帯端末26へ納品書を直接送信することもできる。これによれば、構内通信設備の省略が可能となる。
【0229】
【発明の効果】
以上説明した本発明の運搬システム及び運搬方法によれば、トラックやミキサー車、タクシー等の搬送手段の位置、運搬経路の旅行時間や、出発地、到着地に関する情報を収集し一元管理するとともに、これを出発地、搬送車、到着地の三者で共有することによって、これらを考慮して適切な運行指示を可能とし、円滑な運搬業務を実現できる。
【0230】
具体的には、以下のような効果を得ることができる。
【0231】
▲1▼ 運搬車両を刻々と出される需要に応じて刻々と割付ける(動的配車)ため、車両の稼働率が向上する。また、到着時刻の調整のための無駄な路上走行を回避できる。
【0232】
▲2▼ 運搬時間の制約条件を考慮するので、生コンのような品質が運搬時間に依存する物品の品質管理ができる。
【0233】
▲3▼ 到着地への到着時刻指定を行うので、到着前の待機や順番待ちがなくなり、待機車両による高速道路SA、PAの占有や路上駐停車による交通渋滞、騒音を解消できる。
【0234】
▲4▼ 輸送に要する正確な時間を出発地に通知することにより、出発地側での出荷締め切り時刻を遅らせる等の対応が可能となり、輸送物の納期の短縮ができ、在庫の保有率の低減させることができる。
【0235】
▲5▼ 経路選択を車載コンピュータではなくサーバーが行うので、車載端末はブラウザー機能のみを有すればよく、安価となる。
【0236】
▲6▼ 運転手は、経路選択や到着時刻の予告を行わなくて良いので、運転に集中でき、また、無理なスケジュールに従って運行しなくても良いため、安全運転が図れる。さらに、休息時間も計画通り確実にとれるようになるため、労務管理面での環境改善が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る運搬システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係る運搬システムの動作をデータの流れとして示す説明図である。
【図3】第1実施形態に係る運搬システムを用いて建設資材の運搬を行う場合のデータの流れを示す説明図である。
【図4】第1実施形態に係る運搬システムを用いて建設資材の運搬を行う場合のフロー図である。
【図5】第1実施形態に係る運搬システムを用いて建設資材の運搬を行う場合のフロー図である。
【図6】第1実施形態に係る運搬システムを用いて端末輸送を行う場合のデータの流れを示す説明図である。
【図7】第1実施形態に係る運搬システムを用いて端末輸送を行う場合のフロー図である。
【図8】第1実施形態に係る運搬システムを用いて端末輸送を行う場合のフロー図である。
【図9】第1実施形態に係る運搬システムを用いて残土・運土等を輸送する場合のフロー図である。
【図10】第1実施形態に係る運搬システムを用いて残土・運土等を輸送する場合のフロー図である。
【図11】第1実施形態に係る運搬システムを用いてタクシー運行を行う場合のフロー図である。
【図12】第1実施形態に係る運搬システムを用いて生鮮食品等を輸送する場合のフロー図である。
【図13】第1実施形態に係る運搬システムを用いて生鮮食品等を輸送する場合のフロー図である。
【図14】第1実施形態に係る運搬システムを用いてゴミ収集車の運行を行う場合のフロー図である。
【図15】第1実施形態に係る運搬システムを用いてゴミ収集車の運行を行う場合のフロー図である。
【図16】第1実施形態に係る運搬システムを用いて除雪車の運行を行う場合のフロー図である。
【図17】第1実施形態に係る運搬システムを用いてレッカー車の運行を行う場合のフロー図である。
【図18】第2実施形態に係る運搬システムの概略構成を示すブロック図である。
【図19】第2実施形態に係る運搬システムの動作をデータの流れとして示す説明図である。
【図20】第2実施形態に係る運搬システムを用いて建設資材の運搬を行う場合のフロー図である。
【図21】第2実施形態に係る運搬システムを用いて建設資材の運搬を行う場合のフロー図である。
【図22】第2実施形態に係る運搬システムを用いて建設資材の運搬を行う場合のフロー図である。
【図23】第2実施形態に係る運搬システムを用いて建設資材の運搬を行う場合のフロー図である。
【図24】第2実施形態における需給データを示すグラフ図である。
【図25】第2実施形態に係る運搬システムの変更例を示すブロック図である。
【図26】第2実施形態に係る運搬システムの変更例を示すブロック図である。
【図27】第2実施形態に係る運搬システムの変更例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…中央サーバー、2a〜2c…搬送手段、3a〜3c…出発地情報管理手段
4…到着地情報管理手段、5…到着地、6…携帯電話機地局、7…運行管理システムサーバー、8…交通情報提供センター、9…GPS衛星、22…ミキサー車、23…出荷管理室PC、24…現場事務所PC、25…建設現場、26…施工管理員携帯端末、27…プラント

Claims (11)

  1. 出発地から作業現場である到着地へ輸送物の運搬を行う搬送車に設置された車載端末機と、前記到着地に設置された到着地情報管理装置と、前記出発地に設置された出発地情報管理装置とが中央サーバに接続された運搬システムであって、
    前記中央サーバは、
    前記車載端末機から、当該車載端末機の現在位置および速度を搬送状況として取得する搬送状況取得手段と
    前記到着地情報管理装置から、前記到着地における作業工程進捗状況および荷下ろし場所占有状況を含む到着地情報を取得する到着地情報取得手段と
    前記到着地情報取得手段により取得した到着地情報と前記搬送状況取得手段により取得した搬送状況とに基づいて、前記到着地に前記搬送車が集中したり不足したりしないように前記搬送車の前記到着地への待機・進入を指示するための運行指示データを生成し又は更新し、これを前記車載端末機、前記到着地情報管理装置、及び前記出発地情報管理装置に送信する運行指示データ送信手段と
    を備えることを特徴とする運搬システム。
  2. 前記中央サーバは、
    前記出発地情報管理装置から、前記出発地における前記輸送物の出荷状況および出発状況を含む出発地情報を取得する出発地情報取得手段をさらに有し、
    前記運行指示データ送信手段は、前記出発地情報取得手段により取得した出発地情報に基づいて前記運行指示データを生成し又は更新する
    ことを特徴とする請求項1に記載の運搬システム。
  3. 前記中央サーバは、
    外部から交通情報を取得する交通情報取得手段をさらに有し、
    前記運行指示データ送信手段は、前記交通情報取得手段で取得した交通情報に基づいて前記運行指示データを生成し又は更新する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の運搬システム。
  4. 前記中央サーバは、
    前記搬送状況取得手段により取得した搬送状況から交通情報を生成する交通情報生成手段をさらに有し、
    前記運行指示データ送信手段は、前記交通情報生成手段で生成した交通情報に基づいて前記運行指示データを生成し又は更新する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の運搬システム。
  5. 前記車載端末機は、前記搬送車により運搬される輸送物の状態に関する情報を取得し、前記搬送状況として送信する
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の運搬システム。
  6. 前記中央サーバは、
    前記出発地情報管理装置から出発時における輸送物の状態に関する情報を取得して前記到着地情報管理装置に通知する出発時輸送物情報通知手段をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の運搬システム。
  7. 前記中央サーバは、
    前記到着地情報管理装置から到着時における輸送物の状態に関する情報を取得して前記出発地情報管理装置に通知する到着時輸送物情報通知手段をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の運搬システム。
  8. 出発地から作業現場である到着地へ輸送物の運搬を行う搬送車に設置された車載端末機と、前記到着地に設置された到着地情報管理装置と、前記出発地に設置された出発地情報管理装置とが接続された中央サーバが、
    前記車載端末機から、当該車載端末機の現在位置および速度を搬送状況として取得し、
    前記到着地情報管理装置から、前記到着地における作業工程進捗状況および荷下ろし場所占有状況を含む到着地情報を取得し、
    取得した前記到着地情報と前記搬送状況とに基づいて、前記到着地に前記搬送車が集中したり不足したりしないように前記搬送車の前記到着地への待機・進入を指示するための運行指示データを生成し又は更新し、これを前記車載端末機、前記到着地情報管理装置、及び前記出発地情報管理装置に送信する
    ことを特徴とする運搬方法。
  9. 前記中央サーバがさらに、
    前記出発地情報管理装置から、前記出発地における前記輸送物の出荷状況および出発状況を含む出発地情報を取得し、
    取得した出発地情報に基づいて前記運行指示データを生成し又は更新する
    ことを特徴とする請求項8に記載の運搬方法。
  10. 前記車載端末機は、前記搬送車により運搬される輸送物の状態を取得し、前記搬送状況として送信する
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の運搬方法。
  11. 出発地から作業現場である到着地へ輸送物の運搬を行う搬送車に設置された車載端末機と、前記到着地に設置された到着地情報管理装置と、前記出発地に設置された出発地情報管理装置とが接続された運搬管理装置において、
    前記車載端末機から、当該車載端末機の現在位置および速度を搬送状況として取得する搬送状況取得手段と、
    前記到着地情報管理装置から、前記到着地における作業工程進捗状況および荷下ろし場所占有状況を含む到着地情報を取得する到着地情報取得手段と、
    前記到着地情報取得手段により取得した到着地情報と前記搬送状況取得手段により取得した搬送状況とに基づいて、前記到着地に前記搬送車が集中したり不足したりしないように前記搬送車の前記到着地への待機・進入を指示するための運行指示データを生成し又は更新し、これを前記車載端末機、前記到着地情報管理装置、及び前記出発地情報管理装置に送信する運行指示データ送信手段と、
    を備えることを特徴とする運搬管理装置。
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