JP4666450B2 - 印刷用紙の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、嵩高であり、かつ経時による白色度の低下、すなわち退色の少ない印刷用紙に関し、特に書籍用途に好適な印刷用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
環境保護気運の高まりに伴い、森林資源から製造される製紙用パルプを有効に活用する上で、製造時の歩留まりが約50%程度であるクラフトパルプ、アルカリパルプ、サルファイトパルプなどの化学パルプ(以下CPと記す)より、歩留まりが約90%以上と高いストーン砕木パルプ、リファイナー砕木パルプ、加圧式砕木パルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミサーモメカニカルパルプ、晒ケミサーモメカニカルパルプなどの機械パルプ(以下、MPと記す)の配合量を出来るだけ高めた紙が有利である。また一度紙として利用された後、離解して再利用される古紙パルプ(以下、DIPと記す)の利用率向上も求めれらている。
【0003】
一方、紙に求められる品質として軽量化が大きな流れとなってきている。ここで、紙の軽量化とは、紙の厚さは維持した上での軽量化、すなわち低密度(嵩高)な紙のことである。この紙の低密度化(嵩高化)の方法としても、化学薬品により繊維中の補強材料であるリグニンを除去したCPより、グラインダーで木材を磨り潰す砕木パルプやリファイナーで木材を解繊して得られるサーモメカニカルパルプのようなMPの方が繊維が剛直で低密度化には効果的であり、特に砕木パルプは低密度化への寄与は大きい。このように資源の有効利用や紙の軽量化にはMPの方が有利であるが、配合したことによって経時による白色度の変化、すなわち退色の問題が大きくなり、特に白色度の高い紙ではこの退色があるために大きな品質問題が発生してしまい、その配合は制限される。古紙パルプもその配合量が増えることにより木材資源の節約が出来るが、通常古紙は上質紙、新聞紙、雑誌、チラシ、塗工紙等品種に応じて明確に分類してパルプ化される場合は少なく、MPが混合されたままパルプ化されるため、退色についてはMPと同様な品質を示す。このため、上質系の紙に古紙パルプを配合するには、きちんと選別された古紙を利用する必要がある。以上のように資源問題を考えた場合には、MPやDIPの配合率を出来るだけ増加した方が有利であり、またMPの配合により紙の軽量化にも寄与できるが、経時での退色の問題があり、特に書店に置かれる時間の長い書籍用の紙についてはこれが大きな問題となる。
【0004】
パルプの経時による退色の問題は、CP、半化学パルプ(以下、SCPと記す)、MP、DIPなどのパルプの種類に関係なく、共通した問題であるが、退色の程度は、主に、パルプ中のリグニンあるいはその変性物の残留量に影響され、リグニンあるいはその変性物の残留量が多いほど退色が進行しやすい。従って、パルプの種類では、リグニンあるいはその変性物の残留量が多いMPが最も退色が進み、次にSCP、CPの順となる。DIPの退色は、含有されるMP量などに大きく左右される。
【0005】
パルプの漂白時にリグニンが酸化され、変性物であるハイドロキノンが生成する。このハイドロキノンは化学式1に示すような反応で容易に酸化されてキノンとなり、着色する。さらに、酸化されずにパルプ中に残留しているリグニンも、化学式2に示すような反応で、紫外光により励起、酸化分解されることでキノン系化合物が新たに生成し着色する。従って、パルプの退色性を改善する従来技術としては、パルプ漂白工程において、漂白薬品やアルカリ薬剤を添加することにより、退色原因物質であるリグニンやその変性物などを分解あるいは除去することが、通常行われている。
【0006】
MPの退色のメカニズムは、前記のパルプのリグニンによる退色と同じであるが、MPはCPやSCPに比較して、リグニンやその変性物の残留量が多いので、CPやSCPよりも退色が激しい。MPでは過酸化水素漂白時に酸化されたリグニンからハイドロキノンが生成し、このハイドロキノンは容易に酸化されてキノンとなることが、強く着色することの大きな要因の一つである。また、ハイドロキノンは漂白を強化するほど生成量が多くなるため、高白色度を有するMPほど退色は激しくなる。さらに、MP中に含まれる酸化されずに残留しているリグニンも、紫外線により励起、酸化分解され、キノン系化合物が新たに生成し着色する。従って、MPの著しい退色の主要因はキノン系化合物であり、このキノン系化合物をあらかじめ分解できれば、MPの著しい退色を大幅に抑制でき、▲1▼現状のMPを含有する紙製品の品質安定となる、▲2▼MPの退色が原因でMP配合率が制限されている紙製品において、MP配合率を高められ、嵩高・軽量化することが可能となる、▲3▼MPを含有する新製品の開発も可能となる、などの多くの効果が期待される。
【0007】
このMPの退色の問題を解決するために、古くから、数多くの提案がなされており、最近においても、例えば水溶性紫外線吸収剤と光安定剤を併用する方法が示されている(非特許文献1参照)。また、MP中のリグニンが有する芳香環を還元する方法が示されている(非特許文献2参照)。しかし、紫外線吸収剤等も紫外線により劣化するため、その効果は長期にわたり持続しない欠点を有する。一方、リグニン芳香環の還元にロジウム系触媒を用いた場合、木材から単離したリグニンの芳香環水素化反応を室温、アルコール水溶液中で行った結果、芳香環を部分的水素化するのに5日間という長期間を要し、さらに、使用する触媒がエマルションであるため、パルプ繊維内に存在するリグニンと直接反応することは極めて困難であると考えられる。従って、これらの従来の方法は、いずれの場合も十分な退色抑制効果が得られない、処理時間が長い、経済性、実用性が無いといった問題点を抱えているのが現状である。
【0008】
また、MPほどではないがCPにおいても退色は認められる。MP同様にそのその退色性が抑制出来れば、CPを原料とする紙製品の品質安定となるし、新製品の開発も可能となる、などの効果も期待できる。
【0009】
【化1】
Figure 0004666450
【0010】
【化2】
Figure 0004666450
【0011】
CPにおける退色性改善の従来技術としては、退色原因物質であるリグニンあるいはヘキセンウロン酸を化学薬品などで分解・除去する方法が検討されている。しかし、この方法ではリグニンを分解除去するために多量の化学薬品などを使用する必要があり、これらの処理により、漂白後のパルプの収率低下やパルプ繊維の強度低下という問題が起こる。また、ヘキセンウロン酸の除去には多量の酸が必要で、これもまたパルプ繊維の強度低下という問題を引き起こす。前記のキノン系化合物をあらかじめ分解できれば、CPを原料とする紙製品の品質安定となるし、新製品の開発も可能となる、などの効果が期待される。
【0012】
従来技術としては、アルカリ性条件下の過酸化水素漂白段において、高温で、過酸化水素添加率が高く、反応時間が長いほど退色性が改善されるという文献がある(非特許文献3参照)。また、リグノセルロース物質より得られたパルプを、塩素及び/または二酸化塩素段−アルカリ/酸素段−二酸化塩素段−二酸化塩素段の漂白シーケンスで漂白する際に、連続する二酸化塩素段の最初の反応後期にアルカリを添加し、かつ第1段と第2段の二酸化塩素比率を40/60〜70/30とすることを特徴とする漂白方法が登録されている(特許文献1参照)。また、リグノセルロース物質より得られたパルプを塩素、アルカリ抽出に次いで次亜塩素酸塩で処理する工程を含む多段の漂白方法において、該次亜塩素酸塩による漂白段で、絶乾パルプ重量当たり1.0%以上のアルカリを添加し、かつ60℃以上の温度下でパルプを処理することを特徴とする漂白方法が登録されている(特許文献2参照)。また、漂白段として、少なくとも一段以上の塩素系の漂白段を含むシーケンスによって漂白されたパルプを、キシラナーゼで処理し、更に次亜塩素酸塩段と二酸化塩素段の漂白シーケンスで漂白することを特徴とする技術が開示されている(特許文献3参照)。また、リグノセルロース物質より得られた漂白パルプを、更に高温高アルカリハイポ晒段と二酸化塩素晒段の連続したシーケンスからなる工程で漂白する高白色度パルプの製造方法において、該二酸化塩素晒段の工程が、二酸化塩素添加率が対絶乾パルプ当たり1重量%から3重量%の範囲で、二酸化塩素/アルカリ比率が1/0.05から1/0.3の範囲で、かつ高温度下で実施する技術が開示されている(特許文献4参照)。
【0013】
また、ECFまたはTCF漂白パルプの退色に係わる物質に関する最近の新たな知見として、従来のリグニンやその変性物以外にヘキセンウロン酸が関与していることが知られ出している。このヘキセンウロン酸は、蒸解工程においてヘミセルロース中のメチルグルクロン酸から脱メチルすることで生成する。このヘキセンウロン酸はパルプの退色性に関与していると言われている。このヘキセンウロン酸を除去する方法の一つとして、比較的高温の酸処理技術が提示されている。これは、漂白前のパルプを高温且つ酸性下で処理することにより、このヘキセンウロン酸およびリグニン変性物を酸加水分解し除去するものである。例えば、硫酸塩法またはアルカリ法によって製造したセルロースパルプの懸濁液を加熱し、約85〜150℃で約2〜5のpHで処理し、セルロースパルプ中のヘキセンウロン酸の少なくとも約50%を除去し、パルプのカッパー価を2〜9単位減少させる技術が開示されている(特許文献5参照)。
【0014】
尚、本発明の出願人の一つでもある独立行政法人産業技術総合研究所は、パルプの漂白方法に関して、紫外線及び/または可視光を照射することを内容とした3件の特許出願を既にしている。この中で、還元剤を用いるパルプの漂白において紫外線及び/または可視光を照射する技術を開示している(特許文献6参照)。また、酸化剤として、ROOR’で示される有機過酸化物の存在下、紫外線及び/または可視光を照射する技術を開示している(特許文献7参照)。また、過酸化水素と紫外線及び/または可視光を併用する技術を開示している(特許文献8参照)。本発明は、これらの先願発明の技術を漂白済みのパルプに応用してパルプの退色性を改善して、そのパルプを使用することで退色の少ない印刷用紙に関する。
【0015】
【非特許文献1】
Yuan, Z., et al., J. Pulp Paper Sci., 28 (5), 159 (2002)
【非特許文献2】
Hu, T. Q., et al., J. Pulp Paper Sci., 25(9), 312 (1999)
【非特許文献3】
The Bleaching of Pulp,P382,P384,TAPPI PRESS(1979)、N.Hartler、TAPPI 43(11)903(1960)
【特許文献1】
特公平7-6147号公報
【特許文献2】
特許第2115315号明細書
【特許文献3】
特開平6-101185号公報
【特許文献4】
特開平9-105091号公報
【特許文献5】
特表平10-508346号公報
【特許文献6】
特許第3371228号
【特許文献7】
特許第3368336号
【特許文献8】
特開2002-88673号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、退色性を改善したパルプを使用することで退色の少ない印刷用紙を得ることであり、これにより(1)白色度変化の少ない、即ち退色が抑制される、(2)特にMPを多く配合することで、軽量化が可能である、(3)MP、DIPの配合量増で資源保護、環境に優しい、などの特徴を有する退色性を著しく改善した印刷用紙を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、機械パルプを漂白した後に、還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物の群の中から選ばれた少なくとも1種類の化合物の存在下で、紫外線及び/または可視光にて照射処理して製造された、漂白後、照射処理済みの機械パルプを含有させることにより退色性が顕著に改善された印刷用紙が得られることを見出した。また、漂白済みの機械パルプを含有する印刷用紙あるいはその製造工程にて、還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物の群の中から選ばれた少なくとも1種の添加剤の存在下で、紫外線及び/または可視光による照射処理を行うことによっても、同様に退色が著しく改善された印刷用紙が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の印刷用紙に使用されるパルプは、木材より得られる漂白済み機械パルプである。それに加えて、半化学パルプ、化学パルプ、脱墨パルプ等を原料パルプとして使用できる。漂白済み機械パルプのみでも良いし、それに加えて、他の1種類以上のパルプの混合物であっても良い。ここで言う漂白とは、未漂白パルプに対し、例えば、通常の多段漂白あるいはショートシーケンス漂白を行ったパルプという意味である。本発明は、退色性が著しいパルプについて非常に効果がある。
【0019】
本発明で使用するパルプの退色性の改善のために用いる化合物としては、漂白剤・脱色剤として使用されている公知の還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物が使用できる。これらの群の中の少なくとも1種類の化合物の存在下、パルプを処理する。
【0020】
このような還元剤としては、例えば、亜硫酸塩もしくは亜硫酸水素塩イオン、ハイドロサルファイト、水素化ホウ素化合物等が挙げられる。この水素化ホウ素化合物は、通常、下記一般式(1)または(2)で表される。
【0021】
M(BR4-nnm 一般式(1)
(n=1〜4の整数、m=1〜3の整数、M=金属イオン、有機イオンまたは無機イオン、R=炭化水素基または置換した炭化水素基)
BR3-nn 一般式(2)
(n=1〜3の整数、R=炭化水素基または置換した炭化水素基)
上記一般式(1)における金属イオンとしてはアルカリ金属を始めとする一価の金属イオン、アルカリ土類金属を始めとする二価の金属イオン、および三価の金属イオンが包含され、有機物イオンとしては安定なイオンであれば良いが、特に四級アンモニウムイオンが適している。また、Rとしては、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜14の芳香族炭化水素基、好ましくは炭素数7〜40、より好ましくは炭素数7〜24のアルキル置換した炭化水素基などが挙げられる。また、二つ以上の置換基Rがある場合にはRは同一でも異なっていても良い。本発明で特に好ましく用いられる水素化ホウ素化合物は水素化ホウ素ナトリウム、または水素化ホウ素テトラブチルアンモニウムである。水素化ホウ素ナトリウム若しくは水素化ホウ素テトラブチルアンモニウム又はこれらの混合物も使用できる。
【0022】
酸化剤としては過酸化物が好ましい。過酸化物としては、有機過酸化物と無機過酸化物のどちらでも使用できる。有機過酸化物としては、下記の一般式(3)で示される化合物を使用できる。
【0023】
ROOR’ 一般式(3)
(R及びR’は、同一でも異なっていても良く、炭化水素基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、ホルミル基または水素を表す。)
炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル基などの芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基、それらの置換体、などが挙げられ、アルキルカルボニル基としては、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピオニルカルボニル基、それらの置換体、などが挙げられる。アリールカルボニル基としては、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、ビフェニルカルボニル基、それらの置換体、などが挙げられる。アルコキシルカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、それらの置換体、などが挙げられる。アリーロキシカルボニル基としては、フェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基、ビフェニロキシカルボニル基、それらの置換体、などが挙げられる。これらの有機過酸化物の具体例としては、例えば、過安息香酸及びその誘導体、過酢酸、過蟻酸などの過酸、それら過酸のエステル類、過炭酸及びそのエステル類等が挙げられる。無機過酸化物としては、過酸化水素、過炭酸ナトリウム、過酸化ナトリウム等が挙げられる。その他、酸化剤としてはオゾン、酸素等のハロゲンを含まない酸化剤が挙げられる。
【0024】
水素供与性有機化合物としては、アルコール類やアミド類が好ましく、アルコール類としては特に下記の一般式(4)で表される一級アルコールが良く、具体的には、エチルアルコール、ベンジルアルコール、フルフリルアルコールなどが挙げられる。また、アミド類としては、ホルムアミドやアセトアミドが好ましい。しかしながら、水素供与性有機物としては、上記アルコール類やアミド類に限定されるものではなく、水素供与能を有する化合物であればよい。
RCH2OH 一般式(4)
(R=炭化水素基または置換した炭化水素基)。
【0025】
また、本発明の印刷用紙に用いられるパルプ処理における還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物は溶媒を使用せず単独で用いても良いが、紫外・可視光を透過する溶媒に分散もしくは溶解させて使用することが望ましい。このような溶媒としては、水、アルコール類、鎖状または環状のアルカン類、エーテル類等の単独溶媒あるいはこれらの混合溶媒が挙げられるが、水が好ましく使用される。
【0026】
還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物の使用量は、溶媒に対する該化合物の飽和濃度以下であれば特に制限はないが、好ましくは溶媒に対して、0.01〜40%(重量/容積)、より好ましくは0.1〜20%とするのが適当である。また。還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物のパルプ固形分に対する使用量は、0.05〜50固形分重量%、より好ましくは0.1〜25固形分重量%である。
【0027】
紫外線及び/または可視光としては、特別な制約はないが、波長が180〜800nm、好ましくは200〜500nm程度のものを用いることが望ましい。これはリグニン、パラキノン、オルソキノンの最大吸収波長がそれぞれ280nm、360nm、390〜410nmであるためである。その光源としては低圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノン灯、ブラックライト等の通常の光源や、各種エキシマランプや各種レーザー等も用いることができる。大量処理するには上記に記載の通常の光源が好ましい。また、高速処理の点からみるとレーザー光源を用いることが望ましい。レーザー光源としては別に制限はなく、またレーザー光はパルス光でも連続照射光でも良いが、エキシマレーザー(ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、XeClエキシマレーザー、XeFエキシマレーザー等)、アルゴンイオンレーザー、クリプトンイオンレーザー、YAGレーザーの第2高調波、及び第3高調波等が好ましく使用される。
【0028】
光照射強度に特に制限はないが、パルス光では0.1mJ/パルス・cm2〜1.0kJ/パルス・cm2、連続光は0.1mW/cm2〜10kW/cm2が適している。光照射温度にも特に制限はないが、好ましくは−80〜100℃、より好ましくは0〜80℃である。光照射時間は、原料パルプに含まれる潜在的着色物質量、添加剤あるいは溶媒の種類やその濃度さらには、照射する紫外線及び/または可視光の種類や光強度等を考慮することにより適宜定められるが、通常、1〜60分もあれば充分である。
【0029】
本発明の印刷用紙に使用されるパルプは、パルプと、還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物から選択された少なくとも1種類の化合物の存在下で、紫外線及び/または可視光を照射すればよく、特にその実施の態様に制限はない。好ましい実施の態様としては、例えば、▲1▼還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物から選択された少なくとも1種の化合物を含有し、紫外線及び/または可視光を通過する溶媒に、▲2▼原料パルプを分散した後、▲3▼紫外線及び/または可視光を照射する方法が挙げられる。具体的には、該溶媒が水である場合、漂白工程から排出されたパルプ水懸濁液に還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物から選択された少なくとも1種の化合物を添加・混合後、紫外線及び/または可視光を照射する。また、▲1▼原料パルプをシート状、あるいは薄片状に成形した後、▲2▼これを還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物から選択された少なくとも1種の化合物を含む溶媒に含浸、あるいは含浸させた後、▲3▼紫外線及び/または可視光を照射する方法等が挙げられる。具体的には、該溶媒が水である場合、漂白を終え、漂白工程から出てきたパルプ水懸濁液をパルプシートマシンのような機械で脱水し、シート状にしたパルプに還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物から選択された少なくとも1種の化合物を含浸させ、これに紫外線及び/または可視光を照射する。
【0030】
さらには、▲1▼原料パルプや製紙填料、各種製紙用薬品を用いて抄紙機により印刷用紙を抄造した後、▲2▼これに還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物から選択された少なくとも1種の化合物を含む溶媒に含浸、あるいは塗工した後、▲3▼紫外線及び/または可視光にて照射処理する方法も可能である。
【0031】
前述の方法にて処理されたパルプの退色抑制の機構について詳細は未だ不明であるが、本発明者らは以下のように推察している。すなわち、紫外線及び/または可視光の照射により、パルプ中に含まれている潜在的な着色物質、例えば、MPではその漂白時にリグニンが酸化的分解されハイドロキノンが生成される。また、漂白時に酸化されずに残った未変性リグニンから様々なキノン類が生成される。これらキノン類がさらに紫外線及び/または可視光により基底状態から励起状態へと電子励起され、その結果、反応性が高まった状態に転じ、そのことにより共存する還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物のうちの少なくとも1種類の化合物との反応が高まり該着色物質の分解反応もしくは多重結合の水素化反応が促進される現象、あるいは、その逆に該紫外線及び/または可視光の照射により、還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物のうちの少なくとも1種類の化合物がより活性な物質に転じ、そのことにより着色物質との反応性が向上し、該着色物質の分解反応もしくは多重結合の水素化反応が増大する現象を巧みに利用したものである。
【0032】
退色抑制方法として従来から提案されている添加剤、例えばチオール系化合物等をMPからなる紙に添加するといった方法では、キノンのハイドロキノンへの反応を促進するに過ぎないため、添加剤が消費されてしまうと紫外線により再度退色し、根本的な改善には至らないだけでなく、悪臭及び毒性が高いといった問題を包含していた。しかしながら、本発明においては、還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物のうちの少なくとも1種類の化合物の共存下で、紫外線及び/または可視光を照射するという特殊な手段を採用したことから、これらの問題が全て解消され、さらには、環境に優しいといった顕著な作用効果を呈する。
【0033】
また、用紙表面に紫外線吸収剤を塗布し、退色を抑制する試みもあるが、この方法では表面のみ効果が認められ、例えば、書籍にした際の断裁面(木口)には紫外線吸収剤は塗布されていないので、この面の退色抑制には効果がない。本発明の用紙では、用紙全体、あるいは配合するパルプ全体を退色改善処理するためこの面の退色も抑制される。
【0034】
本発明の印刷用紙に使用される退色改善処理されたパルプの配合量は特に限定されるものではなく、また、上記に示したように一度抄紙した紙全体を退色改善処理しても良い。ただし、CPよりMPの方が退色は大きくこのMPあるいはMPを含むDIPのみ退色改善処理した方が効率として好ましい。
【0035】
本発明の印刷用紙には、紙力増強剤を含有させることが出来る。紙力増強剤としては、澱粉、加工澱粉、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリアミド・ポリアミン系樹脂、尿素・ホルマリン系樹脂、メラミン・ホルマリン系樹脂、ポリエチレンイミンなどが例示される。紙力増強剤の含有量としては、パルプ絶乾重量当たり0.1重量%以上2重量%以下が好ましい。
【0036】
本発明の印刷用紙は、退色改善処理を施されたパルプ以外に原料パルプとして、化学パルプ(針葉樹の晒クラフトパルプ(NBKP)または未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹の晒クラフトパルプ(LBKP)または未晒クラフトパルプ(LUKP)等)、機械パルプ(グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等)、脱墨パルプ(DIP)を単独または任意の割合で混合して使用する。抄紙時のpHは、酸性、中性、アルカリ性のいずれでもよい。
【0037】
また、本発明の印刷用紙は填料を含有してもよい。填料としては、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン、合成樹脂填料等の公知の填料を使用することができる。
【0038】
さらに、本発明の印刷用紙は、必要に応じて、硫酸バンド、サイズ剤、歩留まり向上剤、濾水性向上剤、着色剤、染料、消泡剤等を含有してもよい。
【0039】
本発明の印刷用紙は、全く塗工処理をしていないか、あるいは顔料を含まない表面処理剤を塗工しても良く、また塗工原紙としても良い。本発明の非塗工印刷用紙は、表面強度やサイズ性の向上の目的で、水溶性高分子を主成分とする表面処理剤を塗工することが望ましい。水溶性高分子としては、澱粉、酸化澱粉、加工澱粉、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の表面処理剤として通常使用されるものを単独、あるいはこれらの混合物を使用することができる。また、表面処理剤の中には、水溶性高分子の他に耐水化、表面強度向上を目的とした紙力増強剤やサイズ性付与を目的とした外添サイズ剤を添加することができる。表面処理剤の塗布量としては、表面処理剤は、2ロールサイズプレスコーター、ゲートロールコーター、ブレードメタリングコーター、ロッドメタリングコーター等の塗工機によって塗布することができるが、ゲートロールコーターのような被膜転写方式の塗工機を使用することが表面処理剤が紙表面に留まり、密度の増加が少なくなるので好ましい。表面処理剤の塗布量としては、片面当たり0.1g/m2以上3g/m2以下が好ましい。
【0040】
以上のように、退色改善処理したパルプを配合する、あるいは抄紙した後に退色改善処理することで、退色抑制された経時での白色度変化の少ない用紙が得られる。特に、CPより歩留まりが高く、かつ嵩高なMPを選択的に退色改善処理して配合することにより、従来は退色問題があるために配合し難かった白色度の高い紙に多くMPを配合でき、嵩高軽量でかつ森林資源を有効に使用出来る優れた用紙が得られる。本発明の用紙は、書籍用紙の他、オフセット印刷用紙、凸版印刷用紙、グラビア印刷用紙、新聞印刷用紙、電子写真用紙、あるいは塗工紙、インクジェット記録用紙、感熱記録紙、感圧記録紙等の原紙としても使用することができる。
【0041】
【実施例】
以下に、実施例にて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例及び比較例にて作成した紙について、下記の項目の紙質について測定した。これらの紙質の測定方法は以下の通りである。
・坪量:JIS P 8124:1998に従った。
・紙厚、密度:JIS P 8118:1998に従った。
・ISO白色度:JIS P 8148に従った。
・退色試験:キセノンランプウェザーメーター(スガ試験機(株))にて試料にキセノンランプから発生する紫外線を1.0時間照射した後、ISO白色度を測定した。試験条件はブラックパネル温度63℃、湿度50%、放射照度70Wで実施した。
[実施例1]
BCTMP▲1▼(晒ケミサーモメカニカルパルプ、ミラーウェスタン社、ISO白色度85%、ろ水度CSF250ml)を10部、LBKP(ろ水度CSF400ml)90部から成る混合パルプスラリーに、硫酸バンド0.9%(対パルプ)、内添用カチオン化澱粉(商品名:Cato 3210、日本NSC(株)製)0.5%、さらに抄紙後の灰分が6%となるように軽質炭酸カルシウムとタルクを6:4の割合で混合して配合し、配向性抄紙機(熊谷理機工業(株)製)にて坪量46g/m2で抄紙した。この試料を6%水素化ホウ素ナトリウム(w/v)水溶液に浸漬した後、ガラスプレート上に置いた。この時点で水素化ホウ素ナトリウムの含浸量は、パルプ固形分重量に対して18固形分重量%であった。これに40mJ/cm2・パルス、5HzのKrFエキシマーレーザーを40分間照射した。レーザー照射終了後、サンプルを水洗し、シリンダードライヤーで乾燥し、退色試験を実施した。
[実施例2]
BCTMP▲1▼の配合量を30部、LBKPの配合量を70部とした以外はすべて実施例1と同様の操作を行った。
[実施例3]
BCTMP▲1▼に替えてBCTMP▲2▼(ミラーウェスタン社、ISO白色度70%、N材25%、アスペン75%)を使用した以外は実施例2と同様の操作を行った。
[実施例4]
BCTMP▲1▼(ミラーウェスタン社、ISO白色度85%、ろ水度250mlC.S.F.)を 2%濃度で離解し、このパルプ分散液に対パルプ20%の水素化ホウ素ナトリウム(w/v)を入れた後、透明なプラスチック袋に入れ、低圧水銀ランプ((株)日本フォトサイエンス社製AY-1, 244 w/m2)にて紫外線を12時間照射し、水洗した。その後、この紫外線照射処理を行ったBCTMP▲1▼を10部、LBKP(ろ水度4000mlC.S.F.)90部から成る混合パルプスラリーに、硫酸バンド0.9%(対パルプ)、内添用カチオン澱粉0.5%、さらに抄紙後の灰分が6%となるように軽質炭酸カルシウムを配合し、配向性抄紙機(熊谷理機工業(株)製)にて坪量46g/m2で抄紙した。この試料を退色試験実施した。
[実施例5]
紫外線照射処理したBCTMP▲1▼の配合量を30部、LBKPの配合量を70部とした以外はすべて実施例4と同様の操作を行った。
[実施例6]
BCTMP▲2▼(ミラーウェスタン社、ISO白色度70%、N材25%、アスペン75%)について紫外線照射処理を行ったパルプを使用した以外は実施例4と同様の操作を行った。
[比較例1]
BCTMPを配合せず、LBKP100部とし、実施例1と同様に内添薬品、填料を配合して配向性抄紙機にて抄紙した。この試料を退色試験実施した。
[比較例2]
実施例1において、配向性抄紙機で抄紙した試料をそのまま退色試験実施した。
[比較例3]
実施例2において、配向性抄紙機で抄紙した試料をそのまま退色試験実施した。
[比較例4]
実施例3において、配向性抄紙機で抄紙した試料をそのまま退色試験実施した。
【0042】
【表1】
Figure 0004666450
【0043】
表1に示すように、退色抑制処理を施された紙は大幅に白色度の低下が小さくなる、即ち退色し難くなることが明らかである。また、実施例3、6のように白色度が低めのMPは退色抑制処理により白色度が高くなるので、退色抑制処理をしていない同じMPを配合した比較例4より白色度が高くなり、さらにMPを配合せず、LBKPのみを配合した比較例1に近いレベルの白色度であった。また、MPは嵩高であるため配合により嵩が出やすく、比較例1より大幅に低密度化され、即ち同じ紙厚とするには低い坪量でよく、軽量化される。比較例2〜4でもMPを配合しない比較例1より同様に軽量化はされるが、退色が著しい。一方、実施例では退色が大幅に抑制されており、MP配合による軽量化及び退色抑制が両立されているので、書籍用紙には好適であり、歩留まりの高いMPを配合することが可能となり、資源削減にもつながる。
【0044】
【発明の効果】
還元剤、酸化剤、水素供与性有機化合物の群から選ばれた少なくとも1種類の化合物の存在下、紫外・可視光を照射したパルプを配合して抄紙する、あるいはまた抄紙した紙を同様に紫外・可視光を照射する退色性改善方法の提供により、用紙の退色が大幅に抑制され、特に歩留まりの高いMPを処理する、あるいはまたMP配合紙に適用することで、軽量嵩高な紙を、より少ない木材資源で抄造でき、環境に優しいなどの効果が得られる。

Claims (4)

  1. 漂白済みの機械パルプを、還元剤及び酸化剤の群の中から選ばれた少なくとも1種類の化合物の存在下で、紫外線及び/又は可視光にて照射処理し、照射処理した機械パルプを配合して抄紙することを含む、印刷用紙の製造方法
  2. 前記照射処理を還元剤の存在下で行い、還元剤が水素化ホウ素ナトリウム又は水素化ホウ素テトラブチルアンモニウム又はこれらの混合物である、請求項1に記載の印刷用紙の製造方法
  3. 漂白済みの機械パルプを配合して抄紙し、抄紙した紙を、還元剤及び酸化剤の群の中から選ばれた少なくとも1種類の化合物の存在下で、紫外線及び/又は可視光にて照射処理することを含む、印刷用紙の製造方法
  4. 前記照射処理を還元剤の存在下で行い、還元剤が水素化ホウ素ナトリウム又は水素化ホウ素テトラブチルアンモニウム又はこれらの混合物である、請求項3に記載の印刷用紙の製造方法
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