JP4666210B2 - 風呂装置 - Google Patents

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本発明は浴槽内に湯水があるか否かを判定する機能を備えた風呂装置に関するものである。本発明は自動的に浴槽に湯水を落とし込む機能を備えた風呂装置や、凍結防止のための循環機能を備えた風呂装置への適用が望ましいものである。
浴槽内に自動的に湯水を落とし込む機能を備えた風呂装置が知られている。
この種の風呂装置は、一般に給湯部と追い焚き部を備えている。給湯部は、水を加熱して湯を作る部位である。一方追い焚き部は、循環ポンプによって浴槽内の湯水を循環させる循環回路を備え、当該循環回路の一部に熱交換器が設けられている。そして浴槽内の湯水を熱交換器を経由して循環し、浴槽内の湯水を加熱する。
浴槽内への湯の落とし込みは、前記した循環回路を経由して行われる。即ちこの種の風呂装置では、給湯部と循環回路を接続する落とし込み回路が設けられ、落とし込み回路から循環回路に湯が供給され、さらにこの湯は循環回路を流れて浴槽に至る。
また落とし込み回路には流量センサーが設けられ、落とし込み回路を流れる湯量が計量され、浴槽内の湯が所定の水位となる様に湯の供給量が調節される。例えば浴槽に120リットルの湯を供給すれば所定の水位となる様な場合では、流量センサーが120リットルを計量するまで湯の供給が行われる。
ところで浴槽が空である場合と、いくらか残湯がある場合では、浴槽に落とし込むべき湯の量が異なる。そこで湯の落とし込みに際しては、浴槽内に湯水が存在するか否かを判定しなければならない。あるいは配管の凍結を防止するために浴槽内の湯水を循環回路に流す場合についても浴槽内に湯水が存在するか否かを判定しなければならない。
ここで従来の風呂装置では、浴槽内に湯水が存在するか否かを判定する方策として、循環回路に水流センサーを設け、循環ポンプを回転させて水流の有無を検知する方法が採用されていた(特許文献1)。即ち従来技術の風呂装置では、循環回路に水流センサーが設けられていた。水流センサーは、循環回路に水流があるか否かを検知するセンサーである。
そして湯水の有無を判定する場合には、循環回路の循環ポンプを起動させる。ここで浴槽内に湯水が存在し、この水位が浴槽内の湯水の吸水口以上であるならば循環ポンプによって湯水が吸い込まれ、循環回路を湯水が循環し、水流センサーが水流を検知する。一方、水位が浴槽内の吸水口に満たない場合は、循環回路に湯水は流れず、水流センサーは水流を検知しない。この様に従来技術においては、循環回路に水流センサーが設けられ、水流センサーによって浴槽に湯水が有るか否かが判定されていた。
また特許文献2には、追い焚き循環回路に設けられた循環ポンプの消費電力から追い焚き循環回路を流れる湯水の流量を検出する構成が開示されている。
特許文献2に開示された構成は、循環ポンプの消費電力と追い焚き循環回路の循環湯流量との関係をデータ格納部に格納し、循環ポンプの消費電力を検知し、消費電力から追い焚き循環回路の循環湯流量を検出するものである。
特許文献2に開示された構成は、追い焚き循環回路の循環湯流量を検出し、これが一定の水量以上となった時に追い焚き用バーナの燃焼制御を開始する。そして検出された循環湯流量に基づいて追い焚き用のバーナに要求される要求燃焼能力を算出する。
特開昭61−15047号公報 特開平11−51467号公報
特許文献1に開示された構成は、浴槽内に湯水が有るか否かを高い精度で判定することができ、現在、最も広く採用されている構成である。しかしながら、特許文献1に開示された構成は、水流センサーを必須の構成要件とする点で不満がある。即ち当業者の間では、風呂装置の構成部品を少しでも減らしたいという要求があり、水流センサーを使用せずに浴槽内に湯水があるか否かを判定する方策の開発が望まれている。
一方特許文献2に開示された方策は、循環ポンプが行う仕事量と消費電力の間に相関関係があることに注目し、消費電力を検知することによって仕事量、即ち循環水量を検知するものである。特許文献2に開示された方策は、水流センサーを使用せずに追い焚き流路内の通水量を検知するものであるが、検知精度が低いという問題がある。
即ち循環ポンプの仕事量と消費電力は理論上比例し、湯水を移動させる仕事を行う場合と、無負荷で回転する場合では消費電力が大きく相違するはずである。しかしながら実際には各部の摩擦やロス等が大きく、仕事を行っている場合の消費電力と無負荷状態における消費電力の差は必ずしも大きくない。
また循環流路にいわゆる立ち配管がある場合は、浴槽内に湯水がなくても循環ポンプの周囲に湯水が残っている場合があり、完全な無負荷状態とならない場合もある。
即ち浴槽の位置と給湯部の位置に高低差があり、循環ポンプの取付け位置が浴槽の吸水口よりも低い場合、浴槽の栓を抜いて浴槽内の湯水を排水しても循環ポンプの周囲に湯水が残留する場合がある。
この状態で循環ポンプを回転すると、循環ポンプは残留する湯水を移動させる仕事を行うので無負荷状態とはならない。上記した様に、そもそも負荷の有無による消費電力の差が僅かである上に、浴槽内に湯水が無くてもポンプに負荷が掛かる場合があることから、特許文献2に開示された方策は、浴槽内の湯水の有無を検知する検知精度が低い。
また特許文献2に開示された構成は、循環ポンプの消費電力と追い焚き循環回路の循環湯流量との関係をデータ格納部に格納しているが、このデータが大きい。そのため特許文献2に開示された構造を実施すると、メモリーの多くの領域を上記したデータが占有する。従って特許文献2に開示された構成は、記憶容量の大きいメモリーが必要であり、部品の互換性が低いという問題がある。
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、水流センサーを省略することができ、且つ精度良く浴槽内の湯水の有無を検知することができる風呂装置の開発を課題とするものである。
そして上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、浴槽内の湯水を循環させる循環ポンプを有し、さらに浴槽内に所定量の湯水が存在するか否かを検知する浴槽内湯水判定手段を備えた風呂装置において、循環ポンプを駆動するモータは直流モータであり、循環ポンプ又はモータの回転数を検知する回転数検知手段と、回転数記憶手段を備え、浴槽内の湯水が所定量以下である条件下で循環ポンプに所定の試験電圧を印加した場合の循環ポンプ又はモータの回転数が回転数記憶手段に記憶され、浴槽内湯水の有無を検知する際に回転数記憶手段に記憶された回転数となる様に前記モータを制御し、そのときの前記モータに印加された電圧が前記試験電圧よりも高い所定の基準電圧以上であった場合に浴槽内に所定量以上の湯水が存在していると判定し、浴槽へ湯水を落とし込む落とし込みモードと、浴槽内の湯水を追い焚きする追い焚きモードを備え、落とし込みモード及び追い焚きモードにおいては落とし込み及び追い焚きに先立って浴槽内に存在する湯水が所定量以上であるか否かが検知され、追い焚きに先立って実行される前記検知における試験回転数又は試験電圧は、落とし込みに先立って実行される前記検知における試験回転数又は試験電圧よりも低く、追い焚きモードにおいては浴槽内湯水の有無検知の後に循環ポンプ又はモータの回転数を上昇させることを特徴とする風呂装置である。
ここで「循環ポンプ又はモータの回転数を検知する回転数検知手段」は、循環ポンプ又はモータの回転数を歯車等を介して間接的に検知するものであってもよい。
本発明の風呂装置は、直流モータに印加する電圧と当該モータ等の回転数との関係によって浴槽内に湯水が有るか否かを判定するものである。
即ち直流モータに所定の電圧を印加すると、直流モータは負荷に応じた回転数で回転する。直流モータでは、負荷の有無、或いは負荷の大小と、回転数の高低は顕著な相関がある。即ち負荷が大きいと回転数が顕著に低下し、この変化は特許文献2で活用する消費電力の変化よりも明確である。
本発明の風呂装置では、電圧記憶手段を備え、この電圧記憶手段に浴槽内の湯水が所定量以下である条件下で循環ポンプ等を所定の試験回転数で回転させるのに要する印加電圧が記憶されている。そして浴槽内湯水の有無を検知する際に電圧記憶手段に記憶された電圧の値を読み出し、この電圧を前記モータに印加して循環ポンプを回転させる。
ここで浴槽内に湯水が無いならば循環ポンプは試験回転数に近い回転数で回転するはずである。逆に浴槽内に湯水が有るならば循環ポンプは試験回転数よりも低い回転数で回転するはずである。
そこで本発明の風呂装置では、そのときの循環ポンプ又はモータの回転数を回転数検知手段で検知し、その値が所定の基準回転数以下であった場合に浴槽内に所定量以上の湯水が存在していると判定し、次の工程に進ませる。ここで基準回転数は、試験回転数よりも低い。
本発明では、前記した様に電圧記憶手段に記憶された電圧をモータに印加して浴槽内に湯水が有るか否かを判定するが、記憶されている電圧は、「浴槽内の湯水が所定量以下である条件下で循環ポンプ又はモータを所定の試験回転数で回転させるのに要する印加電圧」である。従って「浴槽内の湯水が所定量以下」の時に上記した電圧を印加してもモータ等がオーバーシュートすることはない。そのためポンプ等が故障したり過度の騒音を発生させることはない。もちろん、「浴槽内の湯水が所定量以上」であってもオーバーシュートは発生せず、高温の湯水や冷水が浴槽に噴射することはない。また冷水が熱水に挟まれるいわゆる「冷水サンドイッチ現象」が生じることもない。
本発明の風呂装置では、追い焚きに先立って浴槽内に湯があるか否かが判定されるが、その時の循環ポンプの回転数は落とし込みモードの場合に比べて低い。従って仮に浴槽内に入浴者が居たとしても、入浴者は過度の冷たさや熱さを感じない。即ち浴槽内に湯があるか否かを判定するために循環ポンプが回転されるが、この時にはバーナ等に点火されておらず、循環ポンプの回転によって配管内に残留する冷水や温水が浴槽内に流れ込む。しかしながら本実施形態では、湯水判定の際における循環ポンプの回転数が低いため、入浴者は過度の冷たさや熱さを感じない。
より具体的に説明すると、給湯用の熱交換器や燃焼用バーナが追い焚き用のそれと独立している場合には、追い焚き開始前においては、熱交換器内の湯水は冷たい。しかしながら本発明によると、湯水判定の際における循環ポンプの回転数が低いため、湯水判定の際に浴槽内に流れ込む湯水の量(単位時間当たり)は少ない。そのため入浴者は過度の冷たさを感じない。
一方、当業者の間で1缶2回路形式と称される様な、一つの燃焼缶内に給湯用の熱交換器と追い焚き用の熱交換器が併存している風呂装置では、給湯単独使用の際に追い焚き用の熱交換器内に残留する湯水が加熱され、当該湯水が高温化する。そのためこれが浴槽内に噴射されると熱いが、本発明によると、湯水判定の際における循環ポンプの回転数が低いため、湯水判定の際に浴槽内に流れ込む湯水の量(単位時間当たり)が少ないので、入浴者は過度の熱さを感じない。
一方、バーナに点火され、追い焚きが開始された後は、冷水や高温水が流れ込む懸念が無いので、追い焚きの効果を高めるために循環ポンプ26の回転数が上昇される。
また請求項2に記載の発明は、電圧記憶手段に記憶されている印加電圧は、浴槽内に湯水が無いか、或いは浴槽の吸水口以下の水位であり、且つ循環ポンプに湯水を通過させた後の条件下で循環ポンプを所定の試験回転数で回転させるのに要する印加電圧であることを特徴とする請求項1に記載の風呂装置である。
前記した様に、循環流路にいわゆる立ち配管がある場合は、浴槽内に湯水がなくても循環ポンプの周囲に湯水が残っている場合があり、完全な無負荷状態とならない場合もある。そして循環ポンプの周囲に湯水が有るか無いかによって循環ポンプの負荷が大きく相違する。循環ポンプの周囲に湯水が残る構造であるか否かは、風呂装置の設置位置による所が大きい。
そこで本発明では、電圧記憶手段に記憶されている印加電圧を、浴槽内に湯水が無いか、或いは浴槽の吸水口以下の水位であり、且つ循環ポンプに湯水を通過させた後の条件下で循環ポンプを所定の試験回転数で回転させるのに要する印加電圧とした。
本発明の風呂装置では、「循環ポンプに湯水を通過させた後の条件下」で循環ポンプを運転するので、風呂装置の構造上、循環ポンプの周囲に湯水が残る場合は、循環ポンプを通過した湯水が循環ポンプの周囲に残留している。そして湯水が周囲にある状態で循環ポンプが試験回転数で回転される。
一方、循環ポンプの周囲に湯水が残らない構造であるならば、循環ポンプを通過した湯水は浴槽に流れ込み、循環ポンプの周囲に湯水が存在しない状態で循環ポンプが試験回転数で回転される。
そのため本発明の風呂装置は、風呂装置の設置条件による相違が補正され、浴槽内の湯水の有無を検知する精度が高い。
また請求項3に記載の発明は、試験回転数又は基準回転数の一方又は双方を変更可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の風呂装置である。
本発明の風呂装置は、試験回転数又は基準回転数の一方又は双方を変更可能であるから、風呂装置の設置条件に応じてこれらを変更することができる。
また請求項4に記載の発明は、風呂装置の設置場所における循環ポンプの位置と浴槽の位置の高低差及び/又は敷設配管の高低差に応じて試験回転数及び基準回転数を変更し、両者の高低差が大きい場合は試験回転数及び基準回転数が高いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の風呂装置である。
風呂装置の設置場所における循環ポンプの位置と浴槽の位置の高低差や、鳥居配管等によって生じる敷設配管の高低差が大きく、且つ循環ポンプの周囲に湯水がある場合は、浴槽内に湯水がある場合と無い場合の負荷の相違が小さい。そのためこの様な場合、浴槽内に湯水がある場合の循環ポンプ又はモータの回転数と、浴槽内に湯水が無い場合の循環ポンプ又はモータの回転数との差が小さくなる傾向にある。
そこで本発明では、浴槽内に湯水がある場合の循環ポンプ又はモータの回転数と、浴槽内に湯水が無い場合の循環ポンプ又はモータの回転数との差が明確となる様に、風呂装置の設置場所における循環ポンプの位置と浴槽の位置の高低差が大きい等の場合に試験回転数及び基準回転数を高くすることとした。
また推奨される実施形態は、風呂装置は制御装置を備え、制御装置内に予め複数の試験回転数と複数の基準回転数が記憶されており、試験回転数と基準回転数を選択可能であることを特徴とする。
本実施形態の風呂装置では、制御装置内に予め複数の試験回転数と複数の基準回転数が記憶されているので、風呂装置の設置状況に応じて試験回転数と基準回転数を適宜選択することができる。
またさらに推奨される実施形態は、風呂装置には試運転制御装置が接続可能であり、試運転制御装置に予め複数の試験回転数と複数の基準回転数が記憶されており、試験回転数と基準回転数を選択して風呂装置に記憶させることができることを特徴とする。
本実施形態の風呂装置では、試運転制御装置に複数の試験回転数と複数の基準回転数が記憶されており、試験回転数と基準回転数を選択して風呂装置に記憶させることができるので、風呂装置の制御装置に要求されるメモリーの容量が小さい。
また請求項5に記載の発明は、浴槽内の湯水を循環させる循環ポンプを有し、さらに浴槽内に所定量の湯水が存在するか否かを検知する浴槽内湯水判定手段を備えた風呂装置において、循環ポンプを駆動するモータは直流モータであり、循環ポンプ又はモータの回転数を検知する回転数検知手段と、回転数記憶手段を備え、浴槽内の湯水が所定量以下である条件下で循環ポンプに所定の試験電圧を印加した場合の循環ポンプ又はモータの回転数が回転数記憶手段に記憶され、浴槽内湯水の有無を検知する際に回転数記憶手段に記憶された回転数となる様に前記モータを制御し、そのときの前記モータに印加された電圧が前記試験電圧よりも高い所定の基準電圧以上であった場合に浴槽内に所定量以上の湯水が存在していると判定し、浴槽へ湯水を落とし込む落とし込みモードと、浴槽内の湯水を追い焚きする追い焚きモードを備え、落とし込みモード及び追い焚きモードにおいては落とし込み及び追い焚きに先立って浴槽内に存在する湯水が所定量以上であるか否かが検知され、追い焚きに先立って実行される前記検知における試験回転数又は試験電圧は、落とし込みに先立って実行される前記検知における試験回転数又は試験電圧よりも低く、追い焚きモードにおいては浴槽内湯水の有無検知の後に循環ポンプ又はモータの回転数を上昇させることを特徴とする風呂装置である。
本発明は、請求項1に記載の発明と同一趣旨の発明であり、構成要件を入れ換えた変形例である。即ち請求項1の発明では、記憶手段に循環ポンプに印加すべき電圧を記憶し、この電圧をモータに掛けて回転数を観察するのに対し、所定の試験電圧を印加した場合の循環ポンプ又はモータの回転数が回転数記憶手段に記憶され、浴槽内湯水の有無を検知する際に回転数記憶手段に記憶された回転数となる様にモータを制御し、この時の電圧を観察する。
即ち、そのときのモータに印加された電圧が試験電圧よりも高い所定の基準電圧以上であった場合に浴槽内に所定量以上の湯水が存在していると判定する。
本発明の風呂装置では、追い焚きに先立って浴槽内に湯があるか否かが判定されるが、その時の循環ポンプの回転数は落とし込みモードの場合に比べて低い。従って仮に浴槽内に入浴者が居たとしても、入浴者は過度の冷たさや熱さを感じない。即ち浴槽内に湯があるか否かを判定するために循環ポンプが回転されるが、この時にはバーナ等に点火されておらず、循環ポンプの回転によって配管内に残留する冷水や温水が浴槽内に流れ込む。しかしながら本実施形態では、湯水判定の際における循環ポンプの回転数が低いため、入浴者は過度の冷たさや熱さを感じない。
より具体的に説明すると、給湯用の熱交換器や燃焼用バーナが追い焚き用のそれと独立している場合には、追い焚き開始前においては、熱交換器内の湯水は冷たい。しかしながら本発明によると、湯水判定の際における循環ポンプの回転数が低いため、湯水判定の際に浴槽内に流れ込む湯水の量(単位時間当たり)は少ない。そのため入浴者は過度の冷たさを感じない。
一方、当業者の間で1缶2回路形式と称される様な、一つの燃焼缶内に給湯用の熱交換器と追い焚き用の熱交換器が併存している風呂装置では、給湯単独使用の際に追い焚き用の熱交換器内に残留する湯水が加熱され、当該湯水が高温化する。そのためこれが浴槽内に噴射されると熱いが、本発明によると、湯水判定の際における循環ポンプの回転数が低いため、湯水判定の際に浴槽内に流れ込む湯水の量(単位時間当たり)が少ないので、入浴者は過度の熱さを感じない。
一方、バーナに点火され、追い焚きが開始された後は、冷水や高温水が流れ込む懸念が無いので、追い焚きの効果を高めるために循環ポンプ26の回転数が上昇される。
また請求項6に記載の発明は、浴槽内に所定量以上の湯水が存在していると判定された場合は、所定の巡行回転数となる様に前記モータに印加する電圧を制御する電圧可変運転モードを備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の風呂装置である。
本発明の風呂装置では、所定の巡行回転数となる様に前記モータに印加する電圧を制御する運転モードを備えるので、循環ポンプを効率良く運転することができる。
また請求項7に記載の発明は、浴槽内に所定量以上の湯水が存在していると判定された場合に、所定の巡行回転数となる様に前記モータに印加する電圧を制御する電圧可変運転モードと、循環ポンプ又はモータの回転数に係わりなく一定の電圧を印加して循環ポンプを運転する電圧一定運転モードを備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の風呂装置である。
本発明の風呂装置では、所定の巡行回転数となる様に前記モータに印加する電圧を制御する運転モードと、循環ポンプ又はモータの回転数に係わりなく一定の電圧を印加して循環ポンプを運転する電圧一定運転モードを備えるので、状況に応じて循環ポンプの適切な運転を行うことができる。
また請求項8に記載の発明は、凍結を防止するために循環ポンプを運転する凍結防止運転モードを備え、当該凍結防止運転モードに際しては一定時間毎に浴槽内に存在する湯水が所定量以上であるか否かを検知することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の風呂装置である。
本発明の風呂装置は、凍結を防止するために循環ポンプを運転する凍結防止運転モードを備える。そして凍結防止運転モードに際しては一定時間毎に浴槽内に存在する湯水が所定量以上であるか否かを検知する。即ち本発明の風呂装置では、凍結防止運転モードに際しては一定時間毎に循環ポンプ又はモータを所定回転数で回転させる。
一般に凍結防止運転モードにおける循環ポンプ等は、騒音防止や振動防止、省エネルギーの観点からできるだけ低い回転数で回転される。具体的にはこの時の回転数は、個体バラツキを含めて直流モータが確実に起動できる回転数の中で、最も低い領域の回転数である。これに対して浴槽内に存在する湯水が所定量以上であるか否かを検知する際の回転数は、前記した凍結防止運転モードにおける回転数よりも高い。本発明においては、騒音防止や振動防止、省エネルギーを目的として循環ポンプ等の回転数を可及的に低下させるとともに、その回転数では湯水の有無を判定できないので、一定時間毎に湯水の有無の判定を行う構成とした。
また本発明によると、一定時間ごとに循環ポンプが高回転状態となるので、通常の凍結防止運転モードで流れに淀みが生じていても当該淀みが解消され、凍結防止効果が向上する。
本発明に関連する発明は、浴槽内の湯水を循環させる循環ポンプを有し、さらに浴槽内に所定量の湯水が存在するか否かを検知する浴槽内湯水判定手段を備えた風呂装置を調整する風呂装置調整方法において、風呂装置の循環ポンプを駆動するモータは直流モータであり、循環ポンプ又はモータの回転数を検知する回転数検知手段と、回転数記憶手段と、電圧記憶手段を備え、浴槽内の湯水の有無を検知する際に電圧記憶手段に記憶された電圧を前記モータに印加して循環ポンプを運転し、そのときの循環ポンプ又はモータの回転数を回転数検知手段で検知し、その値が所定の基準回転数以下であった場合に浴槽内に所定量以上の湯水が存在していると判定するものであり、浴槽内の湯水が所定量以下である条件下で循環ポンプ又はモータを前記基準回転数よりも高い所定の試験回転数で回転させ、その際にモータに印加した電圧を電圧記憶手段に記憶することを特徴とする風呂装置調整方法である。
本発明に関連する発明の風呂装置調整方法では、浴槽内の湯水が所定量以下である条件下で循環ポンプを所定の試験回転数で回転させ、その際に循環ポンプに印加した電圧を電圧記憶手段に記憶する。そして浴槽内湯水の有無を検知する際に電圧記憶手段に記憶された電圧を前記モータに印加して循環ポンプを運転し、そのときの循環ポンプ又はモータの回転数を回転数検知手段で検知し、その値が所定の試験回転数よりも低い所定の基準回転数以下であった場合に浴槽内に所定量以上の湯水が存在していると判定させる。
そのため本発明の風呂装置調整方法によると、浴槽内の湯水の有無を検知する精度が向上する。
また本発明に関連する別の発明は、前述の本発明に関連する発明において、風呂装置の設置場所における循環ポンプの位置と浴槽の位置の高低差に応じて試験回転数を変更する風呂装置の調整方法である。
本発明に関連する別の発明の風呂装置の調整方法は、試験回転数又は基準回転数の一方又は双方を変更可能であるから、風呂装置の設置条件に応じてこれらを変更することができる。
また好ましい実施形態は、浴槽内の湯水を循環させる循環ポンプを有し、さらに浴槽内に所定量の湯水があるか否かを検知する浴槽内湯水判定手段を備えた風呂装置において、循環ポンプを駆動するモータは直流モータであり、循環ポンプ又はモータの回転数を検知する回転数検知手段を備え、予め実施された試験の際に浴槽内の湯水が所定量以下である条件下で循環ポンプを所定の試験回転数で回転させるのに要する印加電圧又は同条件下で前記モータに所定の試験電圧を印加した場合の循環ポンプ又はモータの回転数が記憶され、浴槽内湯水判定手段は、記憶された印加電圧を前記モータに印加するか、或いは記憶された回転数となる様に前記モータを制御し、試験の際の循環ポンプ又はモータの回転数又は前記モータに印加された電圧と、実際のそれとの差異によって浴槽内に所定量以上の湯水が存在するか否かを判定することを特徴とする風呂装置である。
本実施形態の風呂装置は、前記した発明と同様の作用効果を発揮するものであり、浴槽内に湯水が有るか否かを正確に判定することができる。
本発明の風呂装置は、水流センサーを省略することができ、且つ精度良く浴槽内の湯水の有無を検知することができる効果がある。また風呂装置調整方法によると、浴槽内の湯水の有無を検知する精度が向上する効果がある。
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態の風呂装置の配管系統図である。
図示の風呂装置1は、落とし込み給湯及び他栓への給湯を行う給湯部2と、浴槽3内の湯を追い焚きする追い焚き部5を持ち、これらが一つの外箱6に収納されたものである。
給湯部2は、公知の給湯器と同様の構成であり、給湯用熱交換器10を流れる高温湯回路11と、給湯用熱交換器10をバイパスするバイパス回路12を持つ。そしてバイパス回路12を流れるバイパス水量をバイパス水量調節弁15によって調節し、高温湯回路11を流れる高温湯とバイパス回路12を流れる冷水を混合して湯の温度を調節し、出湯部16から適温の湯を出湯するものである。
追い焚き部5は、浴槽3と追い焚き用熱交換器21とを循環する浴槽循環回路22を持つものである。即ち浴槽循環回路22は、追い焚き用熱交換器21側から浴槽3へ湯を送る往き側水路23と、浴槽3から追い焚き用熱交換器21側に湯を戻す戻り側水路24を持つ。そして戻り側水路24には、水位センサー25と、循環ポンプ26、湯温センサー27が設けられている。
往き側水路23及び戻り側水路24と浴槽3との間は浴槽循環金具30と称される接続部材で接続されている。
浴槽循環金具30の内部は独立した流路に分かれており、戻り側水路24に接続された内部流路31は、浴槽循環金具30の正面側(図面A方向)に開いている。一方、往き側水路23に接続された内部流路は浴槽循環金具30の下側に開いている。
従って浴槽3内の湯は、浴槽循環金具30の正面側(図面A方向)から吸い込まれて浴槽循環回路22に入り、浴槽循環金具30の下側から浴槽3内に吐出される。
即ち浴槽循環金具30の正面側(図面A方向)は吸水口33として機能する。従って浴槽3内に湯水があっても、吸水口33の下端H以下の湯水は吸水することができない。
本実施形態で採用する循環ポンプ26は、直流モータ28の出力軸(図示せず)に直結されており、直流モータ28によって直接的に駆動される。
また本実施形態に特有の構成として、循環ポンプ26又は直流モータ28の回転数を検知する回転数検知センサー(回転数検知手段)29が設けられている。回転数検知センサー29は、磁気的方法、或いは光学的方法によって循環ポンプ26又は直流モータ28の回転数を検出するものである。磁気的方法による回転数検知センサー29の例としてはホールICが挙げられる。例えば直流モータ28の回転子等に設けられた永久磁石の磁気をホールICで検知し、直流モータ28又は循環ポンプ26の回転数を検知する。
本実施形態の風呂装置1は、回転数検知センサー29によって検知される直流モータ28の回転数を活用して浴槽3内に湯水が有るか無いかを判定するものであり、従来必須であった水流センサーは無い。なお本実施形態では、循環ポンプ26は、直流モータ28の出力軸(図示せず)に直結されており、直流モータ28の回転数は循環ポンプ26のそれと同一であるから、回転数検知センサー29によって検知される回転数は循環ポンプ26の回転数でもある。
給湯部2と追い焚き部5とは、落とし込み回路35によって接続されている。落とし込み回路35は、高温湯回路11とバイパス回路12との接合部位の下流側から枝分けされ、追い焚き部5の往き側水路23と戻り側水路24の双方に接続されている。また落とし込み回路35の往き側水路23との接続部位、および落とし込み回路35の戻り側水路24との接続部位には安全弁37,電磁弁38,水量センサー40が接続され、さらにその下流には二つの逆止弁42,43が設けられている。
水量センサー40は、浴槽3への注水量を測定するものである。本風呂装置1では、落とし込み回路35は、前記した様に往き側水路23と戻り側水路24の双方に接続されており、それぞれに水量センサー40が取り付けられているので、浴槽3への総注水量は、二つの水量センサー40の合計となる。
なお浴槽3へ湯水を落とし込む際には、浴槽循環回路22に設けられた循環ポンプ26を回転する。その結果、落とし込まれる湯水の一部が循環ポンプ26を通過する。
上記した給湯部2と追い焚き部5の熱交換器10,21は、それぞれ独立した燃焼ケース50,51内に配されており、それぞれ独立したバーナ52,53及び給気ファン55,56を備え、バーナ52,53から発生する燃焼ガスによって給湯用熱交換器10及び追い焚き用熱交換器21を加熱する。
また外箱6内には、温度センサー57が設けられている。温度センサー57は、凍結防止運転を行うか否かを判断するために設けられている。
風呂装置1は、制御装置46内に内蔵されたマイクロコンピュータを中心として制御される。マイクロコンピュータには、湯温センサー27の信号や、水量センサー40の信号等が入力される。またマイクロコンピュータの出力に応じ、所定のリレー等を介して電磁弁60やファン55,56及び循環ポンプ26が起動・停止される。
マイクロコンピュータは、公知のそれと同様にCPU,RAM,ROMを備え、これらが「直流モータ28に印加する電圧を制御する印加電圧制御手段61」「電圧記憶手段62」として機能する。
前記したマイクロコンピュータには、公知の給湯器の制御プログラムの他に、浴槽3内に湯水が有るか無いかを判定するプログラム及び試運転を行う際のプログラムが格納されている。
即ち実施形態の風呂装置1は、その特徴的な作用として水流センサーによらずに浴槽3内に湯水が有るか無いかを判定することができる。
本実施形態の風呂装置1では、制御装置46内のメモリーに基準電圧SE、試験回転数TR及び基準回転数SRが記憶されている。
ここで基準電圧SEとは浴槽3内の湯水が全く無いか、あってもその水位が浴槽循環金具30の吸水口33の下端H以下である条件下であって、循環ポンプ26から湯水を吐出させた直後の条件下で循環ポンプ26を所定の試験回転数TRで回転させるのに要する印加電圧である。乱暴な表現で説明すると、基準電圧SEは、循環ポンプ26を空回転させて試験回転数TRで回転させる際の直流モータ28の電圧である。
試験回転数TR及び基準回転数SRは、以下の条件を満足する数から選択される。
まず試験回転数TRは循環ポンプ26の最高回転数MR以下の回転数であり、好ましくは最高回転数MRに対してある程度の余裕をもった回転数である。さらに好ましくは、試験回転数TRは、循環ポンプ26を連続的に使用した場合に効率的に運転できる回転数が採用される。
例えば最高回転数MRが5000rpmであるならば試験回転数TRはそれの80%程度が選択される。ただし風呂装置1の設置場所における循環ポンプ26の位置と浴槽3の位置の高低差が大きい場合には最高回転数MRに近い回転数が試験回転数TRとして選択される。この場合の試験回転数TRは、最高回転数MRが5000rpmの90%程度である。
また基準回転数SRは、浴槽3内に湯水があり、その水位が浴槽循環金具30の吸水口33の下端Hを越える条件下で直流モータ28に基準電圧SEを印加した場合、直流モータ28が回り得ない回転数であって、前記した試験回転数TRよりも低い回転数から選択される。即ち直流モータ28に基準電圧SEを印加して循環ポンプ26を回転し、循環ポンプ26で浴槽循環回路22内に湯水を循環させた時の実働回転数をFRとすると、「SR>FR」且つ「SR<TR」の関係にある。
基準回転数SRの値が試験回転数TRに近すぎる場合は直流モータ28等の回転数のふらつきによって誤検知が生じやすく、浴槽3が空であるにも係わらず湯水があると判定されやすい。逆に基準回転数SRの値が試験回転数TRから離れすぎていると浴槽3内に湯水があるにも係わらずこれを検知し得ない事態が生じる。
経験的には、基準回転数SRは試験回転数TRの85%から98%程度の回転数であり、より好ましくは90%から96%程度である。
制御装置46内の所定のメモリーに記憶される基準電圧SE、試験回転数TR及び基準回転数SRの適正値は、風呂装置1の設置条件によって異なる。そのため本実施形態の風呂装置1では、風呂装置1を施工現場に設置した後に基準電圧SE、試験回転数TR及び基準回転数SRが記憶される。より具体的には、風呂装置1の試運転の際にこれらが所定のメモリーに入力される。
ここで、試験回転数TRと基準回転数SRを現場の状況に応じて無段階に調節してもよいが、実際上は予め2〜3の組み合わせを試運転用のメモリーに記憶させておき、現場の状況に応じてこの中から選択することで足る。
例えば本実施形態では、工場からの出荷時に、試験回転数TRと基準回転数SRの組み合わせとして、第一候補たる「試験回転数TR;4100rpm 基準回転数SR;3800rpm」と第二候補たる「試験回転数TR;4600rpm 基準回転数SR;4400rpm」が制御装置46の試運転用メモリー(図示せず)に記憶され、作業者が施工現場の状況に応じて両者から選択し、実使用に供されるメモリーに記憶される。
第一候補と第二候補或いはそれ以上の候補は、それぞれ試験回転数TRが10%〜30%増しになっている。また基準回転数SRはそれに応じて増加してゆくが、増加率は試験回転数TRのそれよりも大きい。従って試験回転数TRが大きくなるほど試験回転数TRと基準回転数SRの差が小さい。
またこれらとは別に追い焚きモードの際に実施される試験回転数TRminと基準回転数SRminが試運転用メモリー(図示せず)に記憶されている。試験回転数TRminと基準回転数SRminはいずれも上記した通常の試験回転数TR、基準回転数SRよりも低いものであり、浴槽3内に湯水が有るか無いかを判定することができる回転数の中から可能な限り低い回転数が記憶されている。
試験回転数TRminは、最高回転数MRが5000rpmの70%〜75%程度である。また試験回転数TRminは、第一候補の試験回転数4100rpmの85%〜90%程度である。試験回転数TRminは例えば3600rpmであり、基準回転数SRminは例えば3300rpmである。
前記した様に制御装置46内の実使用に供されるメモリーに記憶される基準電圧SE、試験回転数TR及び基準回転数SRの適正値は、風呂装置1の設置条件によって異なり、試運転の際にこれらがメモリーに入力される。以下、試運転の手順について説明する。
図2は、本実施形態の風呂装置の試運転のフローチャートである。図3は、浴槽と風呂装置の位置関係を示す説明図である。
試運転に際しては現場の状況に応じて試験回転数TRと基準回転数SRの組み合わせを選択する。選択は、図示しないつまみを操作したり、あるいはコネクターを差し替える等の方策により行う。
また選択基準は浴槽3と風呂装置1との位置関係や配管レイアウトによる。
浴槽3と風呂装置1との位置関係には大きく図3の様に5種類のパターンがある。即ち図3(a)は、風呂装置1の位置が浴槽3の位置よりも高いか同等である場合である。図3(b)は、風呂装置1の位置が浴槽3の位置よりも低いが共に建屋の同じ階に設置されている場合である。図3(c)は、風呂装置1の位置が浴槽3の位置よりも相当に低く、風呂装置1が下の階に設置されている場合である。図3(d)は、風呂装置1の位置が浴槽3の位置よりも相当に高く、風呂装置1が上の階に設置されている場合である。図3(e)は、風呂装置1と浴槽3の間の敷設配管のレイアウトが凸状又は凹状である場合(いわゆる鳥居配管)である。
この内、図3(a)(b)の様に風呂装置1が浴槽3と同じ階に設置されている場合は、第一候補たる「試験回転数TR;4100rpm 基準回転数SR;3800rpm」が採用される。即ち図3(a)(b)の様に風呂装置1が浴槽3と同じ階に設置されている場合は、循環ポンプ26を空運転した場合と、負荷が掛かった状態で運転した場合の回転数の差異が大きくなる傾向があるので、標準的な第一候補が選択される。
一方、図3(c)(d)の様に風呂装置1が浴槽3とは異なる階に設置されている場合は、循環ポンプ26の回転数を上げないと十分な量の湯水を循環させることができない。また風呂装置1が浴槽3とは異なる階に設置されている場合は、循環ポンプ26を空運転した場合と、負荷が掛かった状態で運転した場合の回転数の差異が比較的小さい。そのため、試験回転数TRが高く、且つ試験回転数TRと基準回転数SRとの差異が小さい第二候補が選択される。
図3(e)の様な鳥居配管の場合は、配管の高低差の程度によって第一候補又は第二候補を選択する。
そして制御装置46を操作して図2のフローチャートに示す試運転を行う。
試運転は、浴槽3を空にした状態から開始される。即ち試運転が開始されると、ステップ1で給湯部2から浴槽3に所定量の湯水が落とし込まれる。この時、循環ポンプ26を回転し、循環ポンプ26の吐出口から湯水を吐出させる。
この時の湯の落とし込み量は、浴槽3内の水位が浴槽3の吸水口33に至ることがない水量である。また好ましくは、浴槽循環回路22の配管の容積に相当する量である。具体的には5〜20リットル程度であり本実施形態では10リットルである。
このように予め一定量の湯を落とし込む理由は、実際の使用状況に類似した環境を作るためである。
即ち実際に風呂装置1が稼働される場合であって、浴槽3に湯水が無い場合を想定すると、図3(a)(d)の様に風呂装置1が浴槽3よりも高い位置に設けられている場合は、風呂装置1の浴槽循環回路22内に湯水は無い。即ち風呂装置1の取付け位置が浴槽3よりも高い場合、浴槽3内に湯水がなければ浴槽循環回路22内の湯水は浴槽3に落下する。そのためこの場合は、循環ポンプ26の周囲に湯水は無い。
試運転では前記した様にステップ1で給湯部2から浴槽3に所定量の湯水が落とし込まれるが、この湯水は浴槽循環回路22に溜まることなく浴槽3側に落下する。従って実際の使用状況と同様に循環ポンプ26の周囲に湯水は無い。
また落としこまれる水量は僅かであるから浴槽3内の水位が吸水口33に至ることはない。従って循環ポンプ26によって浴槽3内の湯水が吸い込まれることもない。
一方、図3(b)(c)の様に風呂装置1が浴槽3よりも低い位置に設けられている場合や、図3(e)の様な鳥居配管がある場合、浴槽3内に湯水が無くても浴槽循環回路22の一部に湯水が残っている。
ここで試運転では前記した様にステップ1で給湯部2から浴槽3に所定量の湯水が落とし込まれるが、図3(b)(c)(e)の様なレイアウトの場合は、この湯水は浴槽循環回路22に溜まる。
従って実際の使用状況と同様に循環ポンプ26の周囲に湯水が存在することとなる。
こうして浴槽3に湯が落とし込まれるとステップ2に進み、循環ポンプ26の直流モータ28を試験回転数TR;4100rpm(又は4600rpm)で回転する。具体的には、回転数検知センサー(回転数検知手段)29の検知信号を制御装置46へフィードバックして循環ポンプ26の直流モータ28を試験回転数TR;4100rpmで回転する。
この時、図3(a)(d)の様に風呂装置1が浴槽3よりも高い位置に設けられている場合は、風呂装置1の浴槽循環回路22内に湯水は無い。即ち風呂装置1の取付け位置が浴槽3よりも高い場合は、循環ポンプ26は、全くの無負荷状態で回転する。
一方、図3(b)(c)の様に風呂装置1が浴槽3よりも低い位置に設けられている場合や、図3(e)の様な鳥居配管がある場合は、浴槽循環回路22の一部に湯水が残留し、循環ポンプ26は、ある程度の水の抵抗と、位置水頭が掛かった状態で回転する。
そしてステップ3で、循環ポンプ26の直流モータ28を試験回転数TR;4100rpmで回転した場合の印加電圧が、基準電圧SEとしてメモリーに記憶される。記憶される基準電圧SEは、風呂装置1の設置状況によって異なるが、一般的に図3(b)(c)の様に風呂装置1が浴槽3よりも低い位置に設けられているレイアウトの方が、図3(a)(d)の様に風呂装置1が浴槽3よりも高い位置に設けられている場合よりも高い。
次に、風呂装置1を使用した場合において浴槽3内の湯水の有無を判定する機能を説明する。より正確には、本実施形態は、浴槽3内の湯水の水位が浴槽3の吸水口33を越えているか否かを判定するものである。
図4は、本発明の実施形態の風呂装置の動作を示すフローチャートであり、浴槽に湯を落とし込む際の動作を示す。
なお図4に示すフローチャートは、図3(a)(b)の様に風呂装置1が浴槽3と同じ階に設置されている場合であって、第一候補たる「試験回転数TR;4100rpm 基準回転数SR;3800rpm」を採用している場合を示している。
本実施形態の風呂装置1では、浴槽3への湯の落とし込みに先立って浴槽3内に湯があるか否かが判定される。
以下順次説明する。本実施形態の風呂装置1では、ステップ1で落とし込み要求を待つ。例えば自動風呂スイッチをONすることにより、落とし込み動作が開始される。
落とし込み要求があれば直ちにステップ2に進み、循環ポンプ26の直流モータ28に基準電圧SEが印加される。即ちメモリーに記憶されている基準電圧SEの値を読み出し、印加電圧制御手段61によって直流モータ28に印加する電圧が基準電圧SEとなる様に制御する。
そしてステップ3に進み、回転数検知センサー(回転数検知手段)29で直流モータ28の回転数を検出する。ここで浴槽3内に湯水が無いならば直流モータ28は、試験回転数TRと同等の回転数で回転するはずである。
即ち直流モータ28に印加した電圧は、浴槽3内に湯水が無い状態において循環ポンプ26を試験回転数TRで回転する際の電圧である。また基準電圧SEの測定は、前記した様に循環ポンプ26が実際に置かれるであろう状況で実施されている。
従って浴槽3内に湯水が無いならば直流モータ28は、試験回転数TRと同等の回転数で回転する。一方、浴槽3内に湯水が存在するならば、循環ポンプ26は相当の仕事を行い、直流モータ28に相当の負荷が掛かる。従って浴槽3内に湯水が存在するならば、循環ポンプ26の回転数は、試験回転数TRを大きく下回り、基準回転数SRにも満たないこととなる。
そこでステップ4で、直流モータ28の回転数が基準回転数SR以下であるか否かを判定する。そしてステップ4がYESであるならば浴槽3内に湯水があると判断し、ステップ5以下に進む。なお本実施形態では、直流モータ28に一定の電圧を供給し、この時の直流モータ28の回転数を監視しているので、仮に浴槽3内の湯水の有無を判定している最中に、浴槽3の栓が抜かれるというような外乱が生じても浴槽3内の湯水有無の判断を正確に行うことができる。
ステップ5以下の工程は、公知の落とし込みの動作であり、ステップ5では循環ポンプ26を停止し、水位センサー25で浴槽3内の湯水の水位を測定する。
さらにステップ7に進んで湯温センサー27で浴槽3内に残った湯水の温度を測定する。そしてステップ8に進み、必要な落とし込み湯量と湯温を演算する。さらにステップ9に進んで演算結果によって得られたデータに基づいて給湯部2から湯を供給する。
その後、ステップ10で循環ポンプ26を起動し、回転数検知センサー(回転数検知手段)29の信号を制御装置46にフィードバックして循環ポンプ26を巡行回転で回転させる。即ち所定の巡行回転数となる様に直流モータ28に印加する電圧を制御し(電圧可変運転モード)、循環ポンプ26を経済的で効率の良い回転数で回転させる。なお本実施形態では、巡行回転数は、基準回転数SRに等しい。
ステップ11で落とし込まれた湯量が所定量に達したことが確認されると落とし込みを終了する。
一方、前記したステップ4がNOであるならば浴槽3内に湯水が無いと判定される。この場合は、ステップ12に移行して所定量(例えば20リットル)の湯が落とし込まれる。そして浴槽3内に湯水があるか否かが再度判定される。即ち再度ステップ2に戻り、循環ポンプ26の直流モータ28に基準電圧SEを印加し、ステップ3で直流モータ28の回転数を検出し、ステップ4で、直流モータ28の回転数が基準回転数SR以下であるか否かを判断する。湯水の量が浴槽循環回路22に循環可能なまで溜まるとステップ5以降に進み、湯の落とし込みが行われる。
上記した実施形態は、試験回転数TR及び基準回転数SRとして第一候補たる「試験回転数TR;4100rpm 基準回転数SR;3800rpm」を採用している場合を説明したが、第二候補を採用した場合でも制御に大きな違いはない。
ただ、上記した実施形態では、落とし込みの最中に、循環ポンプ26が巡行回転で回転する様に制御したのに対し、第二候補を採用した場合は、一定の電圧を直流モータ28に印加して回転させる点が異なる。
即ち第二候補を採用した場合は、通常運転の際に直流モータ28に掛かる負荷が大きく、直流モータ28の能力に余力が乏しいので、循環ポンプ26の回転数をフィードバック制御する利益に乏しい。また循環ポンプ26の回転数が高回転となる様にフィードバック制御すると、振動や騒音が大きくなりすぎる。
そこで試験回転数TR及び基準回転数SRに第二候補を選択した場合は、基準電圧に近い電圧を印加して直流モータ28を回転させる。即ち循環ポンプ26の回転数に係わりなく一定の電圧を直流モータ28に印加し(電圧一定運転モード)、循環ポンプ26を運転する。なお本実施形態では、電圧一定運転モードの際に印加する電圧は、基準電圧SEと等しい。
図5は、試験回転数TR及び基準回転数SRに第二候補を選択した場合の浴槽に湯を落とし込む際の動作を示すフローチャートである。
ステップ10以外の工程は、前記したフローチャートと同一であるから、他のステップについての説明は省略する。
次に追い焚きの場合における動作について説明する。
図6は、本発明の実施形態の風呂装置の動作を示すフローチャートであり、浴槽3の湯を追い焚きする際の動作を示す。図7は、本発明の実施形態の風呂装置で追い焚きを行う際における経過時間と循環ポンプ(直流モータ)の回転数との関係を示すグラフである。
本実施形態の風呂装置1では、浴槽3への湯の追い焚きに先立っても浴槽3内に湯があるか否かが判定される。
即ちステップ1で追い焚き要求を待ち、追い焚き要求が有れば浴槽3内に湯水があるか否かが判断される。湯水があるか否かの判定は、前記した落とし込みの場合と同様であるが、この時に採用される基準電圧SEは、追い焚きモードの際に実施される試験回転数TRminに対する基準電圧SEminであり、落とし込み等の場合に比べて低い電圧である。
即ちステップ2で、循環ポンプ26の直流モータ28に基準電圧SEminが印加され、ステップ3で直流モータ28の回転数を検出し、ステップ4で、直流モータ28の回転数が基準回転数SRmin以下であるか否かを判断する。
ステップ4がYESであり、浴槽3内に湯水が所定量あることが分かるとステップ5に進み、追い焚き部5のバーナ53に着火し、追い焚きを開始する。
そしてステップ6に進み、回転数検知センサー(回転数検知手段)29の信号を制御装置46へフィードバックして循環ポンプ26を巡行回転で回転させる。ここで本実施形態では、巡行回転数は、通常の基準回転数SRである。
即ちステップ2〜ステップ5の間では、循環ポンプ26の直流モータ28に一定の基準電圧SEminが印加されて循環ポンプ26が比較的低速で回転されており、回転数検知センサー(回転数検知手段)29の信号はフィードバックされていない。従ってステップ5の段階では、循環ポンプ26の回転数は負荷との関係で決まる状態であり、言わば成り行きである。
そこでステップ6以降は、回転数検知センサー(回転数検知手段)29の信号を制御装置46へフィードバックして循環ポンプ26を巡行回転で回転させる。即ちステップ6以降は、電圧可変運転モードで循環ポンプ26を運転する。
従って追い焚きを行う際における経過時間と循環ポンプ(直流モータ)の回転数との関係は、図7の様に浴槽3内に湯があるか否かを判定する段階で一定となり、その後回転数が上昇して一定値となる。
本実施形態では、上記した様に追い焚きに先立って浴槽3内に湯があるか否かが判定されるが、その時の循環ポンプ26の回転数は比較的低い(基準電圧SEminが印加される故)。従って仮に浴槽3内に入浴者が居たとしても、入浴者は過度の冷たさ熱さを感じない。即ち浴槽3内に湯があるか否かを判定するために循環ポンプ26が回転されるが、この時にはバーナ等に点火されておらず、循環ポンプ26の回転によって配管内に残留する冷水が浴槽3内に流れ込む。しかしながら本実施形態では、湯水判定の際における循環ポンプ26の回転数が低いため、入浴者は過度の冷たさや熱さを感じない。
即ち給湯用の熱交換器や燃焼用バーナが追い焚き用のそれと独立している場合には、追い焚き開始前においては、熱交換器内の湯水が冷えているが、湯水判定の際に浴槽内に流れ込む湯水の量(単位時間当たり)が少ないので、入浴者は過度の冷たさを感じない。
一方、1缶2回路形式と称される様な、一つの燃焼缶内に給湯用の熱交換器と追い焚き用の熱交換器が併存している風呂装置では、給湯単独使用の際に追い焚き用の熱交換器内に残留する湯水が加熱され、当該湯水が高温化するが、同様に湯水判定の際における循環ポンプの回転数が低いため、湯水判定の際に浴槽内に流れ込む湯水の量(単位時間当たり)が少なく、入浴者は過度の熱さを感じない。
一方、追い焚きが開始された後は、冷水や高温水が流れ込む懸念が無いので、追い焚きの効果を高めるために循環ポンプ26の回転数が上昇される。
なお試験回転数TR及び基準回転数SRに第二候補を選択した場合は、落とし込みの場合と同様に基準電圧SEに近い電圧を印加して直流モータ28を回転させる。即ち電圧一定運転モードで循環ポンプ26を運転する。なおこの場合には図7の「フィードバック開始」は無い。
そして浴槽3内の湯の温度が所望の温度となったことが湯温センサー27で確認されたら追い焚きを終了する。
上記した追い焚きの場合における動作は、いわゆる自動風呂保温モードを備えた風呂装置に採用することが望ましい。ここで自動風呂保温モードとは、浴槽3内の湯水の温度が所定温度以下となった場合に追い焚き要求信号が出され、浴槽3内の湯水の温度が所定の温度に達するまで追い焚きを行う運転モードである。
自動風呂保温モードを備えた風呂装置に本実施形態の構成を採用すると、追い焚き要求が生じた場合、その追い焚き要求の都度、湯水有無判定を行うこととなる。そのため、風呂自動保温モード中に例えば洗面器で浴槽3内の湯水を汲み出すことがなされ、浴槽3内の水位が吸水口以下に低下した場合であってもその旨を検知し、例えば足し湯を行うなどの適切な対処を行うことができる。
また本実施形態の風呂装置1は、いわゆる凍結防止運転を行う機能を備えており、凍結防止運転の際にも浴槽3内に湯があるか否かが判定される。
ここで凍結防止運転とは、冬季に浴槽循環回路の屋外露出部分が凍結することを防止するために、浴槽3内の湯水を浴槽循環回路22に循環させる動作である。
図8は、本発明の実施形態の風呂装置の動作を示すフローチャートであり、凍結防止運転の動作を示す。図9は、本発明の実施形態の風呂装置で凍結防止運転を行う際における経過時間と循環ポンプ(直流モータ)の回転数との関係を示すグラフである。
即ちステップ1で凍結防止運転要求を待ち、この要求が有れば浴槽3内に湯水があるか否かが判定される。凍結防止運転の要求は、例えば外箱6内に設けられた温度センサー57が一定温度以下を検知した場合に出力される。
凍結防止要求があれば凍結防止運転モードとなり、ステップ2以降に移動して浴槽3内に湯水があるか否かが判定される。即ち前記した場合と同様に、ステップ2で、循環ポンプ26の直流モータ28に基準電圧SEが印加され、ステップ3で直流モータ28の回転数を検出し、ステップ4で、直流モータ28の回転数が基準回転数SR以下であるか否かを判断する。
直流モータ28の回転数が基準回転数SR以下であるならば浴槽3内に湯水が存在するので凍結防止のために浴槽循環回路22に湯水を循環させることができる。
そこでステップ5へ移動し、所定のタイマーの計時を開始する。このタイマーは、浴槽3に湯水があることを再確認するための期間を限定するためのタイマーである。そしてステップ5でタイマーの計時を開始するとステップ6に移行し、循環ボンプ26が所定の低速回転(例えば1600rpm)で回転する様にフィードバック制御する。凍結防止運転は、浴槽循環回路22内の湯水が動いておりさえすれば目的を達成することができるので、騒音防止、振動防止、省エネルギーの観点から、循環ボンプ26は可能な限り低速で回転することが望ましい。
そしてステップ7で前記したタイマーが計時満了するのを待つ。
タイマーの計時が満了するまで間は、ステップ8で凍結防止運転の停止要求が有るか否かを確認する。凍結防止運転を停止する信号があるならば凍結防止運転を終了する。
一方、凍結防止運転を終了する信号が無いならば前記したステップ7で前記したタイマーが計時満了するのを待ち続け、タイマーが計時満了すれば、ステップ1に戻り、再度、ステップ1以降を繰り返して浴槽3内に湯水があるか否かを判定する。
即ちステップ2で、循環ポンプ26の直流モータ28に基準電圧SEが印加され、循環ポンプ26を回転する。ここで、ステップ2で印加される基準電圧SEは、相当に高いものであるから、循環ポンプ26は、相当の回転数で回転される。
従って浴槽循環回路22内に水流の淀みがあっても、ステップ2の段階における循環ポンプ26の高速回転によって淀みが解消される。従って部分的に凍結が開始していても、凍結部分は押し流される。
一方、前記したステップ4がNOであり、浴槽3内に湯水が無いと判定された場合は、湯水循環による凍結防止運転を終了する。なお必要に応じてヒータ等による凍結防止運転が行われる場合がある。
本実施形態では、凍結防止運転の際における経過時間と循環ポンプ(直流モータ)の回転数との関係は、図9の様に浴槽3内に湯水があるか否かを判定する段階で高回転且つ一定となり、他の期間は回転数が低いものとなる。
また本実施形態では、一定時間毎に浴槽3内に湯水があるか否かを判定するので、凍結防止運転の最中に浴槽3の栓が抜かれるなどして浴槽3内の湯水が無くなるような場合であっても確実にそれを検出できる。
次に本発明の他の実施形態について説明する。
図10は、本発明の他の実施形態における風呂装置の試運転のフローチャートである。
図11は、本発明の他の実施形態における風呂装置で浴槽内の湯水の有無を判定する際のフローチャートである。
前述した実施形態では、メモリーに循環ポンプに印加すべき基準電圧SEを記憶し、この電圧を直流モータ28に掛けて回転数を観察し、直流モータ28の回転数が基準回転数SR以下であれば浴槽に湯水が有ると判定したが、記憶すべきデータと検知すべきデータの内容を入れ換えても同様の作用効果が期待できる。
即ち前記した実施形態では、ステップ2で、循環ポンプ26の直流モータ28に基準電圧SEを印加し、ステップ3で直流モータ28の回転数を検出し、ステップ4で、直流モータ28の回転数が基準回転数SR以下であるか否かを判定した。そして直流モータ28の回転数が基準回転数SR以下である場合は、浴槽3に湯水が有り、基準回転数SRを越える場合は浴槽3に湯水が無いと判定した。
これに対して、メモリー(回転数記憶手段)に所定の試験回転数を記憶しておき、浴槽内湯水の有無を検知する際にメモリーに記憶された回転数となる様に直流モータ28を制御する。ここで試験回転数TRは、浴槽3内の湯水が所定量以下である条件下で循環ポンプ26に所定(一定)の試験電圧を印加した場合の循環ポンプ26又は直流モータ28の回転数である。具体的には、図10のフローチャートの様に、浴槽3を空にした状態から試運転を開始し、ステップ1で給湯部2から浴槽3に所定量の湯水を落とし込み、ステップ2で所定の試験電圧を直流モータ28に印加し、ステップ3でその時の直流モータ28の回転数を回転数検知センサー(回転数検知手段)29で検知する。そして当該回転数を試験回転数TRとしてメモリーに記憶し、浴槽3内の湯水の有無を検知する際にこの試験回転数TRを読み出し、試験回転数TRとなる様に直流モータ28をフィードバック制御する。
そしてフィードバック制御を実行している最中の直流モータ28に掛けられた電圧を確認し、これが所定の基準電圧SE以上であるならば浴槽3に湯水が有ると判定する。また所定の電圧以下であるならば浴槽3に湯水が無いと判定する。
以上説明した実施形態では、試運転を行うプログラムを風呂装置1の制御装置46が保有し、制御装置46のプログラムに応じて試運転を行った。また風呂装置1の制御装置46のメモリー内に試験回転数TRと基準回転数SRの組み合わせが記憶され、試運転の際に使用者が選択する構成を採用した。
しかしながら本発明はこの構成に限定されるものではなく、図示しない試運転制御装置を風呂装置1の制御装置46に接続して試運転を行ってもよい。この場合には、試運転制御装置に試験回転数TRと基準回転数SRの組み合わせを記憶しておき、試運転の際に風呂装置1の制御装置46のメモリーに記憶する。
即ち試運転の際には図示しない試運転制御装置を風呂装置1の制御装置46に接続し、試運転制御装置から風呂装置1に信号を発信して試運転を行う。そして試運転の際に作業者が施工現場の状況に応じて試験回転数TRと基準回転数SRの組み合わせを選択し、実使用に供されるメモリーに記憶する。
また上記した実施形態では、試運転の際に給湯部2から浴槽3に所定量の湯水を落とし込んで、循環ポンプ26の周囲に湯水を通過させ、実際の使用状況に類似した環境を作り、その後に基準電圧SEを記憶させた。同様の効果が期待できる他の方法としては、試運転の際に一旦浴槽3に湯水を張り、循環ポンプ26を回転させた後に浴槽3から湯水を排水し、さらにその後に基準電圧SEを記憶する方策が考えられる。
本発明の実施形態の風呂装置の配管系統図である。 本実施形態の風呂装置の試運転のフローチャートである。 浴槽と風呂装置の位置関係を示す説明図である。 本発明の実施形態の風呂装置の動作を示すフローチャートであり、浴槽に湯を落とし込む際の動作を示す。 試験回転数TR及び基準回転数SRに第二候補を選択した場合の浴槽に湯を落とし込む際の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の風呂装置の動作を示すフローチャートであり、浴槽に湯を追い焚きする際の動作を示す。 本発明の実施形態の風呂装置で追い焚きを行う際における経過時間と循環ポンプ(直流モータ)の回転数との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態の風呂装置の動作を示すフローチャートであり、凍結防止運転の動作を示す。 本発明の実施形態の風呂装置で凍結防止運転を行う際における経過時間と循環ポンプ(直流モータ)の回転数との関係を示すグラフである。 本発明の他の実施形態における風呂装置の試運転のフローチャートである。 本発明の他の実施形態における風呂装置で浴槽内の湯水の有無を判定する際のフローチャートである。
1 風呂装置
2 給湯部
3 浴槽
5 追い焚き部
22 浴槽循環回路
26 循環ポンプ
28 直流モータ
29 回転数検知センサー(回転数検知手段)
30 浴槽循環金具
33 吸水口
46 制御装置
57 温度センサー
61 印加電圧制御手段
62 電圧記憶手段

Claims (8)

  1. 浴槽内の湯水を循環させる循環ポンプを有し、さらに浴槽内に所定量の湯水が存在するか否かを検知する浴槽内湯水判定手段を備えた風呂装置において、循環ポンプを駆動するモータは直流モータであり、循環ポンプ又はモータの回転数を検知する回転数検知手段と、電圧記憶手段を備え、浴槽内の湯水が所定量以下である条件下で循環ポンプ又はモータを所定の試験回転数で回転させるのに要する印加電圧が前記電圧記憶手段に記憶され、浴槽内湯水の有無を検知する際に電圧記憶手段に記憶された電圧を前記モータに印加して循環ポンプを運転し、そのときの循環ポンプ又はモータの回転数を回転数検知手段で検知し、その値が前記試験回転数よりも低い所定の基準回転数以下であった場合に浴槽内に所定量以上の湯水が存在していると判定し、浴槽へ湯水を落とし込む落とし込みモードと、浴槽内の湯水を追い焚きする追い焚きモードを備え、落とし込みモード及び追い焚きモードにおいては落とし込み及び追い焚きに先立って浴槽内に存在する湯水が所定量以上であるか否かが検知され、追い焚きに先立って実行される前記検知における試験回転数又は試験電圧は、落とし込みに先立って実行される前記検知における試験回転数又は試験電圧よりも低く、追い焚きモードにおいては浴槽内湯水の有無検知の後に循環ポンプ又はモータの回転数を上昇させることを特徴とする風呂装置。
  2. 電圧記憶手段に記憶されている印加電圧は、浴槽内に湯水が無いか、或いは浴槽の吸水口以下の水位であり、且つ循環ポンプに湯水を通過させた後の条件下で循環ポンプを所定の試験回転数で回転させるのに要する印加電圧であることを特徴とする請求項1に記載の風呂装置。
  3. 試験回転数又は基準回転数の一方又は双方を変更可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の風呂装置。
  4. 風呂装置の設置場所における循環ポンプの位置と浴槽の位置の高低差及び/又は敷設配管の高低差に応じて試験回転数及び基準回転数を変更し、両者の高低差が大きい場合は試験回転数及び基準回転数が高いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の風呂装置。
  5. 浴槽内の湯水を循環させる循環ポンプを有し、さらに浴槽内に所定量の湯水が存在するか否かを検知する浴槽内湯水判定手段を備えた風呂装置において、循環ポンプを駆動するモータは直流モータであり、循環ポンプ又はモータの回転数を検知する回転数検知手段と、回転数記憶手段を備え、浴槽内の湯水が所定量以下である条件下で循環ポンプに所定の試験電圧を印加した場合の循環ポンプ又はモータの回転数が回転数記憶手段に記憶され、浴槽内湯水の有無を検知する際に回転数記憶手段に記憶された回転数となる様に前記モータを制御し、そのときの前記モータに印加された電圧が前記試験電圧よりも高い所定の基準電圧以上であった場合に浴槽内に所定量以上の湯水が存在していると判定し、浴槽へ湯水を落とし込む落とし込みモードと、浴槽内の湯水を追い焚きする追い焚きモードを備え、落とし込みモード及び追い焚きモードにおいては落とし込み及び追い焚きに先立って浴槽内に存在する湯水が所定量以上であるか否かが検知され、追い焚きに先立って実行される前記検知における試験回転数又は試験電圧は、落とし込みに先立って実行される前記検知における試験回転数又は試験電圧よりも低く、追い焚きモードにおいては浴槽内湯水の有無検知の後に循環ポンプ又はモータの回転数を上昇させることを特徴とする風呂装置。
  6. 浴槽内に所定量以上の湯水が存在していると判定された場合は、所定の巡行回転数となる様に前記モータに印加する電圧を制御する電圧可変運転モードを備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の風呂装置。
  7. 浴槽内に所定量以上の湯水が存在していると判定された場合に、所定の巡行回転数となる様に前記モータに印加する電圧を制御する電圧可変運転モードと、循環ポンプ又はモータの回転数に係わりなく一定の電圧を印加して循環ポンプを運転する電圧一定運転モードを備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の風呂装置。
  8. 凍結を防止するために循環ポンプを運転する凍結防止運転モードを備え、当該凍結防止運転モードに際しては一定時間毎に浴槽内に存在する湯水が所定量以上であるか否かを検知することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の風呂装置。
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