JP4663858B2 - 冷却装置および光検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒によって冷却対象体を冷却する冷却装置、および、その冷却装置によって目標冷却温度に冷却された状態で入射光を検出する光検出手段を備えた光検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の冷却装置を備えた光検出装置として、出願人は、図5に示す光検出装置51を既に開発している。この光検出装置51は、アバランシェホトダイオード18を光検出素子として用いて微弱な近赤外域光を検出可能に構成されている。この場合、アバランシェホトダイオード18は温度変化に非常に敏感な特性を有しているため、近赤外域光の検出に際しては、アバランシェホトダイオード18を一定温度(例えば−150℃)に冷却する必要がある。このため、光検出装置51は、アバランシェホトダイオード18を設定温度に冷却する冷却部52を備えている。冷却部52は、筐体としての真空容器11で囲われて図外の真空ポンプで内気を排気された断熱室S1内に、アバランシェホトダイオード18を冷却するための液化窒素LNを貯留可能な冷媒容器53と、熱伝導率の低い素材で形成され冷媒容器53の底部から下方に突設された連結材54と、連結材54の先端部に取り付けられてアバランシェホトダイオード18が固定される台座14と、台座14の上端部側に巻き回されてアバランシェホトダイオード18の冷却温度を調節するヒータ16と、台座14に取り付けられて台座14の温度に応じたセンサ信号を出力する温度センサ17とが配設されている。この場合、温度センサ17は、図外の温度制御部に接続されており、温度制御部は、温度センサ17のセンサ信号に基づいてアバランシェホトダイオード18の冷却温度を近似的に検出し、その検出温度に基づいてヒータ16を通電制御することにより、台座14の温度を所定温度に調整する。
【0003】
この光検出装置51では、冷媒容器53内に液化窒素LNを注入することにより、連結材54を介して台座14の熱が冷媒容器53に伝熱して液化窒素LNに吸熱される。この場合、連結材54が熱伝導率の低い素材で形成されているため、台座14は徐々に冷却されて設定温度まで冷却される。次いで、台座14が設定温度よりも低下した際には、温度制御部が温度センサ17のセンサ信号に基づいてヒータ16を通電制御することにより、台座14の冷却温度が設定温度に維持される。この場合、連結材54の熱伝導率が低いため、冷媒容器53内の液化窒素LNによる急激な冷却が抑えられ、これにより、液化窒素LNの蒸発量およびヒータ16への通電量が抑制される。一方、アバランシェホトダイオード18が台座14と同じ温度に冷却された状態では、光ファイバーケーブルを介してアバランシェホトダイオード18に信号光を入射することにより、アバランシェホトダイオード18が入射光を検出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この光検出装置51には、以下の改善すべき点がある。すなわち、光検出装置51では、低い熱伝導率を有する素材で形成した連結材54によって冷媒容器53と台座14とが連結されているため、冷媒容器53に液化窒素LNを注入してからアバランシェホトダイオード18が設定温度に冷却されるまでに長時間必要とされる。したがって、光検出測定が可能となるまでの待ち時間が長くなってしまい、これを改善するのが好ましい。また、光検出装置51では、冷媒容器53の下方に連結材54を介して台座14を配設しているため、冷媒容器53が真空容器11内の上方に位置する。このため、冷媒容器53内に液化窒素LNを注入した状態では、重心が真空容器11の上方に位置する結果、真空容器11が不安定な設置状態となり、これを改善するのが好ましい。
【0005】
一方、高い熱伝導率を有する素材で連結材54を形成したり、連結材54を短尺に形成して台座14と冷媒容器53との距離を短くしたりすることにより、アバランシェホトダイオード18を短時間で冷却することもできる。しかし、かかる構成を採用した場合、台座14の熱が冷媒容器53に伝わり易くなるため、液化窒素LNが短時間で気化する。また、アバランシェホトダイオード18が過度に冷却され易くなるため、ヒータ16への通電量が増大する。このため、液化窒素LNの消費量、およびヒータ16による電力の消費量が増大するという問題が生じる。
【0006】
また、特開平8−318151号公報に開示された真空装置では、液体窒素(11)を自動補給するための液体窒素自動補給装置(9)を配設することにより、冷却部位(4)への液体窒素(11)の供給量を制御して、比較的短時間で冷却部位(4)を冷却可能とし、かつ、冷却部位(4)が所定温度まで冷却された状態では、液体窒素(11)の供給量を制限することにより、液体窒素(11)の消費量の低減が図られている。しかし、この真空装置には、複雑かつ大形の液体窒素自動補給装置(9)を必要とするため、製造コストが高騰する点、および広い設置スペースが必要となる点、などの各種問題が存在する。
【0007】
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、装置のコストアップや大型化を招くことなく、冷媒の消費量を抑えつつ冷却対象体を短時間で冷却可能な冷却装置を提供することを主目的とする。また、冷媒を注入した状態での装置の設置安定性を向上し得る冷却装置、および冷却装置を用いて受光素子を冷却可能な光検出装置を提供することを他の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく請求項1記載の冷却装置は、真空容器と、冷媒を貯留可能に構成されると共に冷却対象体を連結可能に構成されて真空容器内に配設された冷媒容器とを備えた冷却装置において、冷媒容器は、細直管で形成されると共に上端部が断熱部材を介して真空容器に連結されて真空容器によって垂下状態で保持された第1の貯留部と、第1の貯留部の下端部に吊り下げられた状態で連結されると共に第1の貯留部よりも大量の冷媒を貯留可能に構成された第2の貯留部とを備え、第1の貯留部は、真空容器に形成された媒体注入口を介して注入された冷媒を第2の貯留部に案内可能に構成されると共に、上下方向における中間部に直接的にまたは第1の貯留部を構成する素材よりも高い熱伝導性の素材で形成された高熱伝導性部材を介して冷却対象体を連結可能に構成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項記載の冷却装置は、請求項1記載の冷却装置において、第2の貯留部は、真空容器内の底面側に配置されることを特徴とする。
【0012】
請求項記載の冷却装置は、請求項1または2記載の冷却装置において、冷却対象体の温度を検出する温度検出手段と、冷却対象体を加熱する加熱手段と、温度検出手段の検出温度が目標冷却温度よりも低下したときに加熱手段を駆動して冷却対象体を加熱させる温度制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0013】
請求項記載の光検出装置は、請求項1からのいずれかに記載の冷却装置と、第1の貯留部に連結された冷却対象体と、冷却対象体に固定されて冷却装置によって目標冷却温度に冷却された状態で入射光を検出する光検出手段とを備えていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る冷却装置を光検出素子の冷却部に適用した光検出装置の好適な実施の形態について説明する。なお、出願人が既に開発している光検出装置51と同一の構成要素については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0015】
光検出装置1は、大気中の水滴や塵の測定などの環境測定、各種工業分野におけるガスや微量物質の分析、および医療診断などに応用可能な光検出装置であって、例えば波長0.9μm〜1.55μmの近赤外域光を光パワー0.0001pW〜10pWの範囲で高検出効率で検出可能に構成されている。具体的には、光検出装置1は、図1に示すように、光検出素子を設定温度(目標温度)に冷却する冷却部2と、光検出素子の検出信号に基づいて入射光を検出する光検出部3とを備えている。冷却部2は、本発明における冷却装置に相当し、図2に示すように、真空容器11、連結材12、冷媒容器13、ヒータ16、温度センサ17および温度制御部4(図1参照)を備えている。真空容器11は、筐体に相当し、例えばステンレススチールで全体として箱状に形成され、冷媒容器13を吊り下げた状態で所定位置に保持すると共に、連結材12および冷媒容器13と相俟って形成される内部空間の内気を真空ポンプで排気されることにより、真空状態の断熱室S1を形成する。また、真空容器11には、蓋15で開閉自在な冷媒注入口11aが形成され、この冷媒注入口11aを介して冷媒容器13に液化窒素LNが注入される。この場合、蓋15は、断熱性に優れ軽量の発泡樹脂で形成され、図3に示すように、冷媒注入口11aに装着された状態では、気化した液化窒素LNを外部に放出させるための僅かな隙間Hが連結材12との間に形成される。連結材12は、低熱伝導性の素材(例えば発泡樹脂)で形成され、図2に示すように、冷媒容器13を断熱室S1内に吊り下げた状態で真空容器11と冷媒容器13とを連結する。この場合、「低熱伝導性」とは、低い熱伝導率を有する性質をいう。
【0016】
冷媒容器13は、図2に示すように、貯留部13a,13bを備えて構成されている。貯留部13aは、本発明における第1の貯留部に相当し、低熱伝導性素材の薄肉ステンレスで細直管状に形成され、媒体注入口11aを介して注入された液化窒素LNを貯留部13bに案内すると共に、その内部空間S2に貯留部13bと相俟って液化窒素LNを貯留可能に構成されている。この貯留部13aは、連結材12を介して真空容器11の上面から吊り下げられてほぼ垂直状態(垂下状態)で保持されている。また、貯留部13aの上下方向における中間部の周面には、本発明における冷却対象体に相当する台座14が連結されている。貯留部13bは、本発明における第2の貯留部に相当し、ステンレススチールで箱状に形成され、その内部空間S3に液化窒素LNを貯留可能に構成されている。この貯留部13bは、貯留部13aの下端部に吊り下げられた状態で連結され、貯留部13aを介して液化窒素LNが注入される。この場合、貯留部13bは、低熱伝導性素材の貯留部13aを介して台座14に連結されるため、台座14から貯留部13bに対しては熱が伝導しにくい構成となっている。また、貯留部13bは、貯留部13aよりも大量の液化窒素LNを貯留可能に構成され、かつ真空容器11内部の底部側に配置されている。
【0017】
光検出部3は、図1に示すように、アバランシェホトダイオード18、検出部5、電源部6および制御部7を備えている。アバランシェホトダイオード18は、本発明における光検出手段を構成し、温度センサ17と共に台座14に固定されている。また、図4に示すように、アバランシェホトダイオード18は、高純度の銅で筒状に形成されて表面に金メッキが施された2つのケース27,28で覆われている。この場合、ケース27は、台座14に固定されると共に、その外周に、信号ケーブル22,25、光ファイバーケーブル23および電源ケーブル24(以下、「ケーブル22〜25」ともいう)が巻き回れている。したがって、ケース27は、各ケーブル22〜25に対する熱アンカーとして機能する。一方、ケース28は、ケース27の外周を覆うように嵌め込まれ、ケース27と相俟って各ケーブル22〜25を挟み込んでケース27に対して熱的に密着させると共に真空容器11からの輻射熱によるアバランシェホトダイオード18の温度上昇を防止する。
【0018】
光ファイバーケーブル23は、図2に示すように、導入部23aを挿通させられて真空容器11の外部に配置された図外の集光光学系に接続されている。また、各ケーブル21,22,24,25の一端部は、導入用端子26,26・・に接続され、各導入用端子26,26・・は、図1に示すように、温度制御部4、検出部5または電源部6にそれぞれ接続されている。さらに、各ケーブル21,22,24,25の他端部は、ヒータ16、温度センサ17またはアバランシェホトダイオード18に接続されている。
【0019】
次に、光検出装置1の全体的な動作について説明する。
【0020】
最初に、真空容器11の冷媒注入口11aから冷媒容器13に液化窒素LNを注入し、冷媒注入口11aに蓋15を装着する。この際には、まず、貯留部13bの内部空間S3に液化窒素LNが貯留され、続いて注入される液化窒素LNが貯留部13aの内部空間S2に貯留される。この場合、この光検出装置1では、貯留部13bが真空容器11内部の底部側に配置されているため、内部空間S3に液化窒素LNが貯留された状態では、冷却部2全体としての重心が下方に位置する結果、真空容器11の設置安定性の向上が図られている。また、台座14が貯留部13aの上下方向のほぼ中間部に連結されているため、台座14の熱が貯留部13aに伝熱する結果、内部空間S2における台座14の近傍まで注入された液化窒素LNによって台座14が急激に冷却される。したがって、アバランシェホトダイオード18は、短時間で設定温度まで冷却される。この際に、貯留部13a内で気化した液化窒素LNは冷媒注入口11aおよび蓋15の間の隙間Hから真空容器11の外部に放出される。この後、温度制御部4が、温度センサ17のセンサ信号に基づいて台座14の温度を検出し、設定温度よりも低下したときには、ヒータ16を通電制御する。これにより、台座14は、液化窒素LNによる冷却とヒータ16による加熱とで温度制御されて所定温度に維持される。
【0021】
この後、貯留部13a内の液化窒素LNが気化して真空容器11の外部に放出されるにつれて、台座14の冷却に対する貯留部13b内の液化窒素LNによる寄与が徐々に大きくなる。また、貯留部13a内の液化窒素LNがすべて気化した状態では、台座14は、低熱伝導性素材で形成された貯留部13aを介して貯留部13bに連結された状態となる。このため、台座14は、貯留部13b内の液化窒素LNによって緩やかに冷却され続ける。したがって、貯留部13a内の液化窒素LNがすべて気化する前の状態、つまり貯留部13a内の液化窒素LNによって直接的に冷却される状態と比較して、ヒータ16の通電量および液化窒素LNの消費量が低下する。なお、必要に応じて媒体注入口11aから貯留部13bに液化窒素LNを補充することにより、より長時間に亘ってアバランシェホトダイオード18を冷却し続けることができる。
【0022】
一方、アバランシェホトダイオード18の冷却温度と断熱室S1の外気温度との間には、百数十℃の温度差が生じており、外気によって暖められた真空容器11の熱が断熱室S1内に輻射する。この場合、ケース27,28がアバランシェホトダイオード18を覆っているため、アバランシェホトダイオード18の輻射熱による温度上昇が防止される。同時に、ケーブル21〜25を介して真空容器11の外部からの熱の流入がケース27による熱アンカーによって防止されている。したがって、各ケーブル21〜25を介してアバランシェホトダイオード18に流入する熱量が最小かつほぼ一定となるため、アバランシェホトダイオード18が一定温度に冷却される。
【0023】
入射光の検出測定時には、図外の集光光学系における絞りを閉じることによって、アバランシェホトダイオード18に対する信号光の入射を遮断する。続いて、この状態において、検出部5が、アバランシェホトダイオード18を流れる暗電流に応じた電圧のパルス信号に変換し、所定のしきい値を超えるパルス信号の数をカウントする。次いで、集光光学系における絞りを開くことによって信号光をアバランシェホトダイオード18に入射させる。この状態において、検出部5が、所定のしきい値を超えるパルス信号の数をカウントし、信号光が入射している状態のときのカウント値から、信号光が遮断されている状態のときのカウント値を減算することによって、信号光のみに対応するカウント値を算出する。この場合、信号光の入射が遮断されている状態のときの雑音量に相当するカウント値が正確に相殺されるため、信号光の入射量を高精度で検出することができる。
【0024】
このように、この光検出装置1によれば、貯留部13aの周面に台座14を直接的に連結し、貯留部13bと台座14とを低熱伝導性素材で形成された貯留部13aを介して連結したことにより、貯留部13a内の液化窒素LNによってアバランシェホトダイオード18を短時間で冷却することができ、しかも、貯留部13a内の液化窒素LNが気化し尽くされた状態では、貯留部13b内の液化窒素LNによってアバランシェホトダイオード18を長時間に亘って緩やかに冷却し続けることができる。この結果、液化窒素LNの消費量およびヒータ16の通電量を抑えつつアバランシェホトダイオード18を冷却することができる。また、この光検出装置1によれば、貯留部13bを真空容器11内の下方に配置したことにより、冷媒容器13に液化窒素LNを注入した状態では、冷却部2の重心が下方に位置するため、冷却部2の設置安定性を向上させることができる。
【0025】
なお、本発明の実施の形態では、薄肉ステンレスで細直管状に形成した貯留部13aを真空容器11内で垂直に吊り下げた状態で保持する構成例について説明したが、第1の貯留部の材質、形状および保持姿勢などについては、他の材質の低熱伝導性素材を用いて形成することもできるし、曲管状に形成することもできる。また、第1の貯留部を傾けて真空容器11内に保持することもできる。さらに、真空容器11、冷媒容器13、貯留部13a,13b、および台座14などの形状も任意の形状(例えば、円筒状、角筒状、箱状)に変更ができるのは勿論である。また、本発明の実施の形態では、貯留部13aと台座14とを直接的に連結した例について説明したが、例えば、銅やアルミニウムなどの高熱伝導性の素材で形成した高熱伝導性部材(連結材など)を介して貯留部13aと台座14とを連結してもよい。この場合、「高熱伝導性」とは、高い熱伝導率を有する性質をいうものとする。この構成であっても、貯留部13a内の冷媒で台座14が急激に冷却されるため、光検出装置1と同様にして、アバランシェホトダイオード18を短時間で冷却することができる。
【0026】
さらに、本発明の実施の形態では、冷媒として液化窒素LNを用いた例について説明したが、各種低温冷媒を採用することができる。また、本発明の実施の形態では、本発明における冷却装置を光検出装置の光検出素子冷却用冷却部に適用した例について説明したが、本発明における冷却対象体は、これに限定されない。さらに、本発明における光検出手段についても、本発明の実施の形態に示したアバランシェホトダイオード18に限定されず、PINホトダイオードなどの各種光検出用ダイオードを用いることができる。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の冷却装置よれば、冷却対象体を直接的または高熱伝導性部材を介して細直管で形成された第1の貯留部に連結することにより、装置のコストアップや大型化を招くことなく、しかも、冷媒の消費量を抑えつつ、冷却開始直後に第1の貯留部内の冷媒によって冷却対象体を短時間で冷却することができ、第1の貯留部内の冷媒が気化し尽くされた状態では、第1の貯留部よりも大量の冷媒を貯留可能な第2の貯留部内の冷媒で冷却対象体を長時間に亘って緩やかに冷却し続けることができる。
【0029】
また、この冷却装置によれば、細直管で形成された第1の貯留部が真空容器によって垂下状態で保持され、その上下方向における中間部に冷却対象体を連結可能に構成したことにより、冷媒をスムーズに注入することができると共に、第2の貯留部の極く近傍に冷却対象体を連結する構成と比較して、冷却対象体の熱が第2の貯留部に伝わりにくい構成となるため、冷媒の消費量を抑えつつ長時間に亘って緩やかに冷却し続けることができる。
【0030】
また、請求項記載の冷却装置によれば、第2の貯留部を真空容器内の底面側に配置したことにより、冷媒容器に冷媒を注入した状態では、装置全体としての重心が下方に位置するため、冷却装置の設置安定性を向上させることができる。
【0031】
また、請求項記載の冷却装置によれば、温度検出手段、加熱手段および温度制御手段を備えたことにより、冷却対象体を正確に目標冷却温度に冷却することができる。
【0032】
また、請求項記載の光検出装置によれば、冷却装置によって光検出手段を短時間で目標温度に冷却できるため、光検出手段による入射光の検出測定を迅速に開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光検出装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】光検出装置1の構成を示す断面図である。
【図3】光検出装置1の真空容器11における冷媒注入口11a近傍の断面図である。
【図4】光検出装置1における温度センサ17およびアバランシェホトダイオード18近傍の断面図である。
【図5】出願人が既に開発している光検出装置51の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 光検出装置
2 冷却部
4 温度制御部
11 真空容器
13 冷媒容器
13a,13b 貯留部
14 台座
16 ヒータ
17 温度センサ
18 アバランシェホトダイオード
LN 液化窒素
S1 断熱室
S2,S3 内部空間

Claims (4)

  1. 真空容器と、冷媒を貯留可能に構成されると共に冷却対象体を連結可能に構成されて前記真空容器内に配設された冷媒容器とを備えた冷却装置において、
    前記冷媒容器は、細直管で形成されると共に上端部が断熱部材を介して前記真空容器に連結されて当該真空容器によって垂下状態で保持された第1の貯留部と、当該第1の貯留部の下端部に吊り下げられた状態で連結されると共に当該第1の貯留部よりも大量の前記冷媒を貯留可能に構成された第2の貯留部とを備え、
    前記第1の貯留部は、前記真空容器に形成された媒体注入口を介して注入された前記冷媒を前記第2の貯留部に案内可能に構成されると共に、上下方向における中間部に直接的にまたは当該第1の貯留部を構成する素材よりも高い熱伝導性の素材で形成された高熱伝導性部材を介して前記冷却対象体を連結可能に構成されていることを特徴とする冷却装置。
  2. 前記第2の貯留部は、前記真空容器内の底面側に配置されることを特徴とする請求項1記載の冷却装置。
  3. 前記冷却対象体の温度を検出する温度検出手段と、前記冷却対象体を加熱する加熱手段と、前記温度検出手段の検出温度が目標冷却温度よりも低下したときに前記加熱手段を駆動して前記冷却対象体を加熱させる温度制御手段とを備えていることを特徴とする請求項1または2記載の冷却装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の冷却装置と、前記第1の貯留部に連結された冷却対象体と、当該冷却対象体に固定されて前記冷却装置によって目標冷却温度に冷却された状態で入射光を検出する光検出手段とを備えていることを特徴とする光検出装置。
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