JP4607300B2 - 冷却装置および光検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒によって冷却対象体を冷却する冷却装置、および、その冷却装置によって所定温度に冷却された状態で入射光を検出する冷却対象体としての光検出手段を備えた光検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の冷却装置を備えた光検出装置として、出願人は、図5に示す光検出装置51を既に開発している。この光検出装置51は、アバランシェホトダイオード18を光検出手段として用いて微弱な近赤外域光を検出可能に構成されている。この場合、アバランシェホトダイオード18は温度変化に非常に敏感な特性を有しているため、近赤外域光の検出に際しては、アバランシェホトダイオード18を一定温度(例えば−150℃)に冷却する必要がある。このため、光検出装置51は、アバランシェホトダイオード18を設定温度に冷却する冷却部52を備えている。
【0003】
冷却部52は、図外の真空ポンプで内気を排気されて内部に断熱室S1が形成される真空容器11と、この断熱室S1内に配置されて液化窒素LNを貯留可能な冷媒容器13と、熱伝導率の低い素材で形成され冷媒容器13の底部から下方に突設された冷却ヘッドCHと、上面が冷却ヘッドCHの下端部に連結されて下面に冷却対象体であるアバランシェホトダイオード18が固定される台座14と、台座14の柱状部14aに巻き回されてアバランシェホトダイオード18の冷却温度を調節するヒータ16と、台座14に取り付けられて台座14の温度に応じたセンサ信号を出力する温度センサ17とを備えている。また、冷却部52は、樹脂フィルムで有底の円筒体に形成されると共にその外面に熱反射の高い金属材料がコーティングされ(いわゆるスーパーインシュレーション)、アバランシェホトダイオード18、台座14および冷却ヘッドCHを覆うようにして断熱室S1内に配置された断熱キャップ29を備えている。
【0004】
この場合、温度センサ17は、図外の温度制御部に接続されている。また、温度制御部は、温度センサ17のセンサ信号に基づいてアバランシェホトダイオード18の冷却温度を近似的に検出し、その検出した冷却温度が目標冷却温度になるようにヒータ16を通電制御して台座14の温度を調整する。一方、断熱キャップ29は、真空容器11からの輻射熱を反射し、この輻射熱によるアバランシェホトダイオード18、台座14および冷却ヘッドCHの温度上昇を防止することにより、真空による断熱効果を一層高めている。
【0005】
この光検出装置51では、冷媒容器13内に液化窒素LNを注入することにより、冷却ヘッドCHを介して台座14が目標冷却温度に向けて冷却される。この場合、冷却ヘッドCHが熱伝導率の低い素材で形成されているため、台座14は徐々に冷却される。このため、台座14に取り付けられたアバランシェホトダイオード18を目標冷却温度に維持する際に、ヒータ16の通電量を少なくすることができ、液化窒素LNの蒸発量を抑制することができる。また、温度センサ17に接続されたセンサ信号伝達用の信号ケーブル22、並びにアバランシェホトダイオード18に接続された信号光入射用の光ファイバーケーブル23、電源ケーブル24、および信号ケーブル25(以下、これらのケーブル22〜25を総称して単にケーブル22〜25ともいう)を伝導して真空容器11の外部から台座14に熱が伝導するのを防止するため、ケーブル22〜25を冷却ヘッドCHに熱的に接触させて台座14の温度に近い温度まで冷却している。具体的には、ケーブル22〜25を冷却ヘッドCHまたは台座14の柱状部14aに巻き付けて熱的に接触させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この冷却部52には、以下の改善すべき点がある。すなわち、この冷却部52では、ケーブル22〜25を冷却ヘッドCH等に巻き付けた構造となっている。このため、ケーブル22〜25の巻き付けが緩んでケーブル22〜25と冷却ヘッドCH等との間で良好な熱的接触が得られなくなるおそれがあり、かかる場合には、外部からの熱がケーブル22〜25を介して台座14やアバランシェホトダイオード18に伝導してしまい、アバランシェホトダイオード18を正確に設定温度に維持するのが困難となる。そこで、ケーブル22〜25と冷却ヘッドCH等との間の熱的に確実に接触させるために、巻き付けたケーブル22〜25を接着剤で冷却ヘッドCH等に固定する構造も考えられる。しかし、その場合には、接着剤がガスを放出するため、断熱室S1内を真空状態に維持するのが困難となる。また、断熱キャップ29を構成する樹脂フィルムは、厚さが数十μm以下と非常に薄く、組立てや取り扱いが難しい上に、樹脂フィルムがガスを放出するため、断熱室S1内を真空状態に維持するのが困難となる。
【0007】
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、組立てや取り扱いが容易で、断熱室内の真空状態を長時間維持することができ、しかも輻射熱に起因する冷却対象体の温度上昇を防止し得る冷却装置を提供することを主目的とする。また、その冷却装置を用いて光検出手段を冷却可能な光検出装置を提供することを他の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく請求項1記載の冷却装置は、真空容器の内部に配置されて冷媒を貯留可能に構成された冷媒容器と、低熱伝導性素材で柱状に形成されると共に冷媒容器に突設された冷却ヘッドと、一端面が冷却ヘッドに連結されると共に他端面に冷却対象体が固定される台座と、高熱伝導性の金属素材で有底筒状に形成されて冷却対象体を覆いかつその開口部が台座の他端面によって閉塞された状態で台座に固定されると共に真空容器の外部から内部に導入されて冷却対象体に接続される光ファイバーケーブル、電源ケーブルおよび信号ケーブルの中間部が外周面に巻き回される内ケースと、高熱伝導性の金属素材で有底筒状に形成され少なくとも外周面が高い熱反射性を有する素材で形成されると共に内ケースに嵌め合わされる外ケースとを備え、ケーブルは、直径が揃えられると共に内ケースの外周面に一層で巻回され、外ケースは、内ケースに巻き回されたケーブルを内周面と内ケースの外周面との間で挟み込んで内ケースに密着させることを特徴とする。この場合、「低熱伝導性」とは、低い熱伝導率を有する性質をいい、「高熱伝導性」とは、高い熱伝導率を有する性質をいうものとする。
【0009】
請求項2記載の冷却装置は、請求項1記載の冷却装置において、台座または冷却ヘッドに巻き回されて台座を加熱可能な加熱手段と、真空容器の外部から内部に導入されるケーブルが接続されると共に台座の他端面に取り付けられて台座の温度を検出する温度検出手段と、温度検出手段の検出温度が目標温度よりも低下したときに加熱手段を駆動して台座を目標冷却温度に維持する温度制御部とを備え、内ケースの外周面には、冷却対象体に接続されるケーブルと直径が揃えられて温度検出手段に接続されるケーブルの中間部が一層で巻き回され、外ケースは、冷却対象体に接続される各ケーブルおよび温度検出手段に接続されるケーブルを挟み込んで内ケースに密着させることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の冷却装置は、請求項1または2記載の冷却装置において、内ケースは、少なくとも外周面が高い熱反射を有する素材で形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の冷却装置は、請求項1から3のいずれかに記載の冷却装置において、台座は、少なくとも外表面が高い熱反射を有する素材で形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の光検出装置は、請求項1から4のいずれかに記載の冷却装置と、冷却対象体として台座に固定された光検出手段とを備え、光検出手段は冷却装置によって目標冷却温度に冷却された状態で入射光を検出することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る冷却装置を光検出素子の冷却部に適用した光検出装置の好適な実施の形態について説明する。なお、出願人が既に開発している光検出装置51と同一の構成要素については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0014】
光検出装置1は、大気中の水滴や塵の測定などの環境測定、各種工業分野におけるガスや微量物質の分析、および医療診断などに応用可能な光検出装置であって、例えば波長0.9μm〜1.55μmの近赤外域光を光パワー0.0001pW〜10pWの範囲で高検出効率で検出可能に構成されている。具体的には、光検出装置1は、図4に示すように、光検出手段としてのアバランシェホトダイオード18を設定温度(目標冷却温度)に冷却する冷却部2と、アバランシェホトダイオード18の検出信号に基づいて入射光を検出する光検出部3とを備えている。冷却部2は、本発明における冷却装置に相当し、図1に示すように、真空容器11、連結材12、冷媒容器13、冷却ヘッドCH、ヒータ16、温度センサ17および温度制御部4(図4参照)を備えている。真空容器11は、例えばステンレススチールで全体として箱状に形成され、冷媒容器13を吊り下げた状態で所定位置に保持すると共に、連結材12および冷媒容器13と相俟って形成される内部空間の内気を真空ポンプで排気されることにより、真空状態の断熱室S1を形成する。また、真空容器11には、蓋15で開閉自在な冷媒注入口11aが形成され、この冷媒注入口11aを介して冷媒容器13に冷媒(一例として液化窒素LN)が注入される。この場合、蓋15は、断熱性に優れ軽量の発泡樹脂で形成され、図2に示すように、冷媒注入口11aに装着された状態では、気化した液化窒素LNを外部に放出させるための僅かな隙間Hが連結材12との間に形成される。連結材12は、低熱伝導性の素材(例えば発泡樹脂)で筒状に形成され、冷媒容器13を断熱室S1内に取り下げた状態で真空容器11と冷媒容器13とを連結する。
【0015】
冷媒容器13は、例えば、ステンレススチールで箱状に形成され、その内部空間S2に液化窒素LNを貯留可能に構成されている。また、冷媒容器13の外壁(一例として底面13a)には、冷却ヘッドCHが下方に向けて突出した状態で連結され、さらにその冷却ヘッドCHの下端部には、台座14の上面(一端面)が連結されている。この場合、冷却ヘッドCHは、低熱伝導性素材(ステンレス等)で形成され、台座14が液化窒素LNによって急激に冷やされない構造となっている。また、台座14は、高熱伝導性の金属素材を用いて形成され、かつ真空容器11からの熱の輻射を遮蔽すべく、例えば、その表面に金メッキ処理を施すことによって、高い熱反射を有するように形成されている。
【0016】
光検出部3は、図4に示すように、アバランシェホトダイオード18、検出部5、電源部6および制御部7を備えている。アバランシェホトダイオード18は、本発明における光検出手段を構成し、温度センサ17と共に台座14の下面(他端面)に固定されている。また、図3に示すように、アバランシェホトダイオード18は、有底の筒状に形成された2つのケース(内ケース27および外ケース28)で覆われている。この場合、各ケース27,28は、高熱伝導性の金属素材(一例として高純度の銅)で形成され、さらにその外周面および内周面に金メッキ処理が施されて高い熱反射でかつ低い熱放射率を有するように形成されている。したがって、両ケース27,28は、熱輻射によって熱を吸収しにくく、かつケースの内部に熱を放射しにくく構成されている。また、内ケース27は、台座14の下面で開口部が閉塞されるようにして、その下面に固定される。また、内ケース27の外周面には、電源ケーブル24、信号ケーブル22,25および光ファイバーケーブル23が巻き回れている。この場合、内ケース27が台座14と同じ温度に維持されるため、内ケース27は、各ケーブル22〜25に対する熱アンカーとして機能する。ここで、内ケース27とすべてのケーブル22〜25との間の熱的接触をできる限り良好にするためには、各ケーブル22〜25の直径を揃え、かつ各ケーブル22〜25を一層で巻き回すのが好ましい。ケーブル22〜25は、内ケース27の開口部付近からその外周面に巻き回され、内ケース27の底面から内ケース27の内部に導入される。
【0017】
一方、外ケース28は、内ケース27よりも若干大きめの外形に形成され、その内周面と内ケース27の外周面との間に隙間が生じ、かつ内ケース27の全体を覆った状態で、内ケース27に嵌め合わせが可能に構成されている。この場合、この隙間の大きさは、内ケース27の外周面に巻き回したケーブル22〜25を、内ケース27の外周面と外ケース28の内周面との間で挟み込んで内ケース27に密着させることができる程度に設定されている。したがって、上述したように各ケーブル22〜25の直径を揃え、一層で巻き回す場合には、その隙間の大きさは各ケーブル22〜25の直径にほぼ等しく設定される。なお、内ケース27に外ケース28を嵌め合わせた際には、各ケーブル22〜25は、外ケース28の口縁と内ケース27の口縁との間の隙間から外ケース28の外部に導出される。この外ケース28は、その外周面に施された金メッキによって真空容器11からの輻射熱を反射することにより、アバランシェホトダイオード18の温度上昇を防止する。このため、内ケース27には金メッキを施さずに、外ケース28のみに金メッキを施す構成を採用することも可能である。また、外ケース28の外周面のみに金メッキを施す構成を採用することも可能である。
【0018】
光ファイバーケーブル23は、図1に示すように、導入部23aを挿通させられて真空容器11の外部に配置された図外の集光光学系に接続されている。また、各ケーブル21,22,24,25の一端部は、導入用端子26,26・・に接続され、各導入用端子26,26・・は、図4に示すように、温度制御部4、検出部5または電源部6にそれぞれ接続されている。さらに、各ケーブル21,22,24,25の他端部は、ヒータ16、温度センサ17またはアバランシェホトダイオード18に接続されている。
【0019】
次に、光検出装置1の全体的な動作について説明する。
【0020】
最初に、真空容器11の冷媒注入口11aから冷媒容器13の内部空間S2に液化窒素LNを注入し、次いで、冷媒注入口11aに蓋15を装着する。この状態では、台座14は、冷却ヘッドCHを介して冷媒容器13に連結されているため、冷媒容器13内の液化窒素LNによって徐々に設定温度(目標冷却温度)に向けて冷却される。この際に、冷媒容器13内で気化した液化窒素LNは冷媒注入口11aおよび蓋15の間の隙間Hから真空容器11の外部に放出される。この後、温度制御部4が、温度センサ17のセンサ信号に基づいて台座14の温度を検出し、設定温度よりも低下したときには、ヒータ16を通電制御して台座14を加熱する。これにより、台座14は、液化窒素LNによる冷却とヒータ16による加熱とで温度制御されて設定温度に維持される。
【0021】
一方、アバランシェホトダイオード18の冷却温度と断熱室S1の外気温度との間には、百数十℃の温度差が生じており、外気によって暖められた真空容器11の熱が断熱室S1内に輻射する。この場合、外ケース28は、その周面に金メッキが施されているため、輻射熱を反射し、僅かに吸収した場合でも、内ケース27側に熱を殆ど放射しない。このため、真空容器11からの輻射熱に起因するアバランシェホトダイオード18の温度上昇が防止される。また、外ケース28が輻射熱を吸収して若干の熱を放射した場合であっても、内ケース27にも金メッキが施されているため、内ケース27は、輻射熱を反射し、僅かに吸収した場合でも、その内部側に熱を殆ど放射しない。同様にして、アバランシェホトダイオード18が固定される台座14の表面にも金メッキが施されているため、真空容器11からの輻射熱による台座14の温度上昇が防止される。したがって、アバランシェホトダイオード18は輻射熱に起因する温度上昇がより確実に防止されて正確に設定温度に冷却される。同時に、ケーブル22〜25は、内ケース27と外ケース28とで挟み込まれているため、内ケース27の外周面に対して熱的に確実に接触した状態を維持している。このため、ケーブル22〜25を介して真空容器11の外部からの熱の流入が内ケース27による熱アンカーによって防止されている。したがって、各ケーブル22〜25を介してアバランシェホトダイオード18に流入する熱量が最小かつほぼ一定となるため、アバランシェホトダイオード18は、より正確に一定温度に冷却される。さらに、光検出装置51とは異なり、樹脂フィルムで形成された断熱キャップ29を使用していないため、組立てや取り扱いが容易で、しかも、両ケース27,28がガスを発生しない結果、断熱室S1内を長時間に亘って真空状態に維持することができる。
【0022】
入射光の検出測定時には、図外の集光光学系における絞りを閉じることによって、アバランシェホトダイオード18に対する信号光の入射を遮断する。続いて、この状態において、検出部5が、アバランシェホトダイオード18を流れる暗電流に応じた電圧のパルス信号に変換し、所定のしきい値を超えるパルス信号の数をカウントする。次いで、集光光学系における絞りを開くことによって信号光をアバランシェホトダイオード18に入射させる。この状態において、検出部5が、所定のしきい値を超えるパルス信号の数をカウントし、信号光が入射している状態のときのカウント値から、信号光が遮断されている状態のときのカウント値を減算することによって、信号光のみに対応するカウント値を算出する。この場合、信号光の入射が遮断されている状態のときの雑音量に相当するカウント値が正確に相殺されるため、信号光の入射量を高精度で検出することができる。
【0023】
なお、本発明は、上記した発明の実施の形態に示した構成に限定されない。例えば、台座14の全体を収納可能に内ケースを構成し、かつ、内ケース、台座14および冷却ヘッドCHを外ケースで覆う構成を採用することも可能である。この構成によれば、外ケースを内ケースに嵌め合わせることで、内ケースの外周面と外ケースの内周面との間でケーブル22〜25を挟み込むことができ、同時に、台座14のみならず冷却ヘッドCHも外ケースで覆うことができる。したがって、台座14の表面に対する輻射熱対策用の金メッキ処理を不要にすることができる。また、冷却ヘッドCHは冷媒容器13の外壁から突出する構成であればよく、冷媒容器13の底面13aから突出する構成に限定されず、冷媒容器13の側面から側方に突出する構成を採用することができる。また、真空容器11、冷媒容器13および台座14などの形状も任意の形状(例えば、円筒状、角筒状、箱状)に変更ができ、両ケース27,28も有底の円筒状や角筒状に形成できるのは勿論である。
【0024】
さらに、本発明の実施の形態では、冷媒として液化窒素LNを用いた例について説明したが、各種低温冷媒を採用することができる。また、本発明の実施の形態では、本発明における冷却装置を光検出装置の光検出手段冷却用冷却部に適用した例について説明したが、本発明における冷却対象体は、これに限定されない。さらに、本発明における光検出手段についても、本発明の実施の形態に示したアバランシェホトダイオード18に限定されず、PINホトダイオードなどの各種光検出用ダイオードを用いることができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の冷却装置よれば、直径が揃えられたケーブルを内ケースの外周面に一層で巻回して、このケーブルを外ケースの内周面と内ケースの外周面とで挟み込むことにより、ケーブルを内ケースに密着させて内ケースとケーブルとの熱的接触を良好な状態に維持することができ、これにより、ケーブルを良好に熱アンカーすることができる。また、外ケースの外周面が、高い熱反射を有する素材で形成されているため、真空容器からの輻射熱による冷却対象体の温度上昇を有効に防止することができる。加えて、内ケースおよび外ケースが金属素材で形成されているため、組立てや取り扱いが容易で、しかも、ガスを放出しないため、真空容器の真空度低下を確実に防止することができる結果、冷媒による冷却効率を一層向上させることができる。
【0026】
また、請求項2記載の冷却装置によれば、加熱手段、温度検出手段および温度制御部を備えたことにより、請求項1記載の発明による効果に加えて、温度検出手段に接続されるケーブルも、直径が揃えられて内ケースの外周面に一層で巻回され、かつ外ケースによって内ケースに密着された状態で内ケースに熱アンカーすることができるため、冷却対象体を正確に目標温度に維持することができる。
【0027】
さらに、請求項3記載の冷却装置によれば、内ケースの少なくとも外周面が高い熱反射を有する素材で形成されているため、真空容器や外ケースからの輻射熱による内ケースの温度上昇を有効に防止できる結果、輻射熱による冷却対象体の温度上昇を防止することができる。
【0028】
また、請求項4記載の冷却装置によれば、外ケースで台座を覆わない構成を採用した場合であっても、台座の外表面が高い熱反射を有する素材で形成されているため、真空容器からの輻射熱による台座の温度上昇を防止することができる結果、冷却対象体の温度上昇も防止することができる。
【0029】
また、請求項5記載の光検出装置によれば、光検出手段を目標冷却温度に正確に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光検出装置1の構成を示す断面図である。
【図2】光検出装置1の真空容器11における冷媒注入口11a近傍の断面図である。
【図3】光検出装置1における温度センサ17およびアバランシェホトダイオード18近傍の断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る光検出装置1の構成を示すブロック図である。
【図5】出願人が既に開発している光検出装置51の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 光検出装置
2 冷却部
4 温度制御部
11 真空容器
13 冷媒容器
14 台座
16 ヒータ
17 温度センサ
18 アバランシェホトダイオード
22,25 信号ケーブル
23 光ファイバーケーブル
24 電源ケーブル
27 内ケース
28 外ケース
CH 冷却ヘッド
LN 液化窒素
S1 断熱室

Claims (5)

  1. 真空容器の内部に配置されて冷媒を貯留可能に構成された冷媒容器と、低熱伝導性素材で柱状に形成されると共に前記冷媒容器に突設された冷却ヘッドと、一端面が前記冷却ヘッドに連結されると共に他端面に冷却対象体が固定される台座と、高熱伝導性の金属素材で有底筒状に形成されて前記冷却対象体を覆いかつその開口部が前記台座の前記他端面によって閉塞された状態で当該台座に固定されると共に前記真空容器の外部から内部に導入されて前記冷却対象体に接続される光ファイバーケーブル、電源ケーブルおよび信号ケーブルの中間部が外周面に巻き回される内ケースと、高熱伝導性の金属素材で有底筒状に形成され少なくとも外周面が高い熱反射性を有する素材で形成されると共に前記内ケースに嵌め合わされる外ケースとを備え、
    前記ケーブルは、直径が揃えられると共に前記内ケースの外周面に一層で巻回され、
    前記外ケースは、前記内ケースに巻き回された前記ケーブルを内周面と当該内ケースの前記外周面との間で挟み込んで当該内ケースに密着させることを特徴とする冷却装置。
  2. 前記台座または前記冷却ヘッドに巻き回されて当該台座を加熱可能な加熱手段と、前記真空容器の外部から内部に導入されるケーブルが接続されると共に前記台座の前記他端面に取り付けられて当該台座の温度を検出する温度検出手段と、当該温度検出手段の検出温度が目標温度よりも低下したときに前記加熱手段を駆動して前記台座を目標冷却温度に維持する温度制御部とを備え、前記内ケースの前記外周面には、前記冷却対象体に接続される前記ケーブルと直径が揃えられて前記温度検出手段に接続されるケーブルの中間部が一層で巻き回され、前記外ケースは、前記冷却対象体に接続される前記各ケーブルおよび前記温度検出手段に接続される前記ケーブルを挟み込んで前記内ケースに密着させることを特徴とする請求項1記載の冷却装置。
  3. 前記内ケースは、少なくとも外周面が高い熱反射性を有する素材で形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の冷却装置。
  4. 前記台座は、少なくとも外表面が高い熱反射性を有する素材で形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の冷却装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の冷却装置と、前記冷却対象体として前記台座に固定された光検出手段とを備え、当該光検出手段は前記冷却装置によって目標冷却温度に冷却された状態で入射光を検出することを特徴とする光検出装置。
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