JP4661555B2 - エンジンアッシのバランス測定装置およびバランス測定方法 - Google Patents

エンジンアッシのバランス測定装置およびバランス測定方法 Download PDF

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本発明は、エンジンアッシのバランス測定装置およびバランス測定方法に係り、特に、エンジンアッシのバランス測定に際して、エンジンのクランク軸と、該クランク軸に取付けられてクランク軸を回転させる回転軸とを精度よく取付けることのできるエンジンアッシのバランス測定装置と、クランク軸と回転軸の精度のよい取付けによって測定精度が高められたエンジンアッシのバランス測定方法に関するものである。
車両振動を抑制するためには、エンジンアッシ自体の振動を抑制することが重要である。ここで、エンジンアッシとは、クランクシャフトを有するシリンダーブロックと、シリンダーブロックから突出したクランク軸にドライブプレートが取付けられてなるエンジンとその取付け部材の組立体のことである。なお、この組立体には、フロントプーリーなど、その他の部材がさらに組み付けられている形態もある。
エンジンアッシの振動を抑制するためには、そのアンバランスの低減が必須であるところ、エンジンアッシのアンバランスを測定するに際し、その測定装置自体にもアンバランスがあり、したがって、エンジンアッシ自体のアンバランスを精度よく測定するには、まず、その測定装置のアンバランスを除去することが必要となる。ここで、エンジンアッシのアンバランスとは、クランクシャフトの駆動により、エンジンアッシの重量バランスの不均衡によってエンジン自体が振動することを意味している。したがって、エンジンアッシのアンバランスを解消するためには、まず、エンジンアッシを駆動させ、振動の原因となる部位(重量の偏り)を特定した後に、該重量の偏りを解消するための重量をエンジンアッシの所定部位に搭載することにより、その駆動時の振動を解消しようとするものである。
従来の測定装置は、クランク軸の端部に装着されたドライブプレートの外郭を一端が閉塞した筒状のチャック部材に把持させ、このチャック部材の閉塞端面に固着した回転軸をモータ駆動させることによっておこなわれるのが一般的であった。このチャック部材によるドライブプレートの把持により、ドライブプレートの外郭とチャック部材との間で回転時のガタツキが生じ、これが装置側によるアンバランスの原因の一つとなっていた。また、チャック部材の外径はクランクシャフトに比して相対的に大きく、かつ重量も重いため、チャック時のクランク軸は、チャック部材の姿勢に影響され、回転軸とクランク軸との間に偏心が生じ易かった。この回転軸とクランク軸とが偏心した状態でエンジンアッシのバランス測定をおこなっても、アンバランスの原因がエンジン側にあるのか、回転軸とクランク軸との繋ぎ部に起因するものかの判断が付き難く、精度のよいエンジンのバランス測定結果を得ることができ難かった。なお、通常のエンジンの内燃駆動のごとく、エンジン内部に点火してクランクシャフトを駆動させることによってエンジンアッシのバランスを測定する方法では、回転数のバラツキにより、エンジンアッシのアンバランスを齎す部位の測定精度が低減することから、エンジンアッシの外部からの回転駆動をクランク軸に伝達させる方法が適用されているのが一般的である。
そこで、上記するチャック部材にてドライブプレートを把持するのではなく、駆動軸側のクラッチにその周方向に凹凸を有する凹所を形成し、この凹所に被駆動軸側のトランスミッション軸(外周が前記凹凸に適合する形状)を嵌合させる装置であって、トランスミッション軸とクラッチの凹所との芯ずれ量を測定するための芯ずれ測定装置に関する技術が特許文献1に開示されている。この芯ずれ測定装置は、クラッチ側に距離センサを設け、距離センサを1回転させることによってトランスミッション軸表面(の凹凸)までの距離を求めて二次元座標を形成するとともにその結果を表示することにより、双方の芯ずれ量を視認できるようにしたものである。
特開平8−128819号公報
特許文献1による芯ずれ測定装置によれば、駆動軸側のクラッチに設けられた凹所と、該凹所に取り付けられるトランスミッション軸との双方の芯ずれ量を精度よく測定することができ、かつその結果を視認することができる。しかし、特許文献1においては、その芯ずれ測定結果に基づいてどのように双方の芯ずれ量を解消するのかという具体的な手段の開示がない。芯ずれ量を測定することに加えて、測定された芯ずれ量が許容範囲外の場合に、如何にその芯ずれ量を解消するかがエンジンアッシのバランス測定に際する準備として極めて重要な要素となる。
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、エンジンアッシのバランス測定に際して、エンジンのクランク軸と、該クランク軸に取り付けられてクランク軸を回転させる回転軸とを精度よく取り付けることのできるエンジンアッシのバランス測定装置と、クランク軸と回転軸の精度のよい取付けによって測定精度が高められたエンジンアッシのバランス測定方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明によるエンジンアッシのバランス測定装置は、エンジンアッシが載置される架台と、エンジンのクランク軸の端部と着脱可能な回転軸を備えるとともに減速機を内蔵した駆動装置と、該回転軸を駆動するモータと、クランク軸と回転軸の双方の芯ずれ量を測定する測定手段と、から少なくとも構成されており、前記架台は、測定手段によって検知された芯ずれ量に応じてエンジンアッシの姿勢を変化させる姿勢制御手段を備えていることを特徴とする。
ここで、エンジンアッシとは、既述するように、クランクシャフトを有するシリンダーブロックと、シリンダーブロックから突出したクランク軸にドライブプレートが取り付けられてなるエンジンとその取付け部材の組立体や、さらにフロントプーリーなど、その他の部材が組み付けられてなる組立体のことである。
バランス測定装置を構成する架台にはエンジンアッシが載置され、このエンジンアッシの端面、一般にはドライブプレートが装着された面に、駆動装置の一方の端面が対向するように載置されている。駆動装置の他方の端面にはモータ(例えばサーボモータ)が載置されており、このモータの出力軸が駆動装置を構成する減速機に接続され、同心軸状に延設した回転軸が駆動装置内を貫通し、クランク軸の端面と対向するように上記各装置が配設される。なお、モータと、駆動装置と、エンジンアッシを搭載する架台は、一つの台座上の適所に載置固定された構成となっているのが好ましい。
クランク軸と回転軸の双方の端面は、例えば、クランク軸の端面に凹所を設けておき、回転軸の端部がこの凹所に嵌め合わされるとともに回転軸を相対的に回転させることによって双方がロックされるような嵌め合い形態を適用できる。この嵌め合いに際しては、エンジンアッシを載置する架台が回転軸側に水平移動することによって回転軸とクランク軸を嵌合させる形態であってもよいし、駆動装置およびモータがエンジンアッシ側に水平移動する形態であってもよい。
クランク軸と回転軸の双方の芯ずれ量を測定する測定手段の具体的な形態は特に限定するものではないが、適宜の距離センサを使用することができる。この距離センサとしては、ダイヤルゲージや光学式センサや超音波式センサなどを使用できる。かかる距離センサにてクランク軸と回転軸との芯ずれ量を測定し、所定の許容範囲内にある場合には、例えばエンジンアッシをそのまま駆動装置側に水平移動させることによってクランク軸と回転軸とを嵌合させる。ここで、芯ずれ量は、双方の軸の傾きや上下方向、水平方向の位置ずれからなるものである。
一方、測定された芯ずれ量が許容範囲外の場合に、本発明のバランス測定装置では、双方の軸心が同心軸方向となり、かつ端部同士の位置が許容範囲内に収まるようにエンジンアッシの姿勢を調整するための制御部による姿勢制御がおこなわれる。例えば、架台を構成するプレートの上面には、適宜の形態の姿勢制御手段を構成するアクチュエータが装着されており、このアクチュエータ上にエンジンアッシが載置され、クランプされる。姿勢制御手段の一つの実施形態として、少なくとも3つ以上のアクチュエータを使用し、制御部にてセンサ出力値と許容値とを比較演算し、その演算結果に基づいて算出された各アクチュエータの必要作動量に応じた出力信号に応じて、各アクチュエータを作動させることにより、エンジンアッシの3次元的な姿勢変更をおこなうことができる。姿勢制御手段の形態としては、例えばシリンダーユニット機構や、エンジンアッシの極めて微小な姿勢変更を可能とした磁歪素子や超磁歪素子からなるアクチュエータを少なくとも3つ備えた形態などを適用することができる。なお、この実施形態においては、架台を構成するプレートの下面に振動ばねを備えた脚部を設けておき、さらにはプレート内の適宜の箇所に振動ピックアップ装置が内蔵され、エンジンアッシのバランス測定試験時の振動をピックアップすることができるように構成できる。
本発明のエンジンアッシのバランス測定装置によれば、適宜のセンサにてエンジンアッシのクランク軸と駆動装置の回転軸の芯ずれ量を測定し、測定結果と許容値とを比較し、許容値外の場合には、エンジンアッシの姿勢を姿勢制御手段にて調整することにより、容易に双方の芯ずれ量の補正をおこなう。芯ずれ量が適宜に補正された後にクランク軸と回転軸とを接合し、回転軸をモータにて駆動させ、回転軸の駆動をクランク軸に伝達することによってエンジンアッシのバランス測定をおこなうことにより、双方の軸心が一致した姿勢でバランス測定をおこなうことができる。したがって、装置側に起因する測定結果に対する誤差要因を効果的に取り除くことができ、極めて高いエンジンアッシのバランス測定結果を得ることができる。このバランス測定結果に基づいてエンジンアッシの重量アンバランスの部位を精度よく特定し、エンジン振動を解消するための重量を最適な部位に付与することが可能となる。
また、本発明によるエンジンアッシのバランス測定装置の他の実施形態は、駆動装置を構成するハウジング内を貫通する回転軸が、該ハウジング内に設けられた単数または複数のベアリング軸受けにて軸支されていることを特徴とする。
駆動装置は、複数ギヤからなる減速機を備えるとともに、所定長さのハウジング内に回転軸が貫通するように構成されており、モータの出力軸に減速機が取付けられ、所定のトルクと回転数に変換されて回転軸が回転する。ここで、駆動装置を構成するハウジングを介してモータの出力軸とエンジンアッシのクランク軸とが間接的に接続されることから、ハウジング内を貫通する回転軸をその途中で軸支させることにより、回転軸の回転時のリップルを効果的に防止することができる。
ハウジングの長さに応じて、軸支する箇所は複数設けておくことが望ましい。ここで、回転軸を軸支する箇所の形態は、回転軸の外周に複数のベアリングを設けた構成とすることができる。ベアリング軸受け構造を適用することで、その構造も簡易であり、低廉な製造コストにて回転軸のリップルを効果的に防止できる駆動装置を得ることができる。
さらに、本発明によるエンジンアッシのバランス測定方法は、エンジンアッシのクランク軸にモータにて駆動する駆動装置の回転軸を取付け、該回転軸の駆動によってエンジンを駆動させることにより、エンジンアッシのバランスを測定するエンジンアッシのバランス測定方法であって、エンジンアッシを架台上に載置し、クランク軸と回転軸との芯ずれ量を測定し、芯ずれ量が許容範囲内か否かを判定し、許容範囲外の場合には測定結果に応じてエンジンアッシの姿勢を変更することで芯ずれ量を少なくとも許容範囲内に収め、クランク軸と回転軸とを繋いだ後にクランク軸を回転させてエンジンアッシのバランスを測定することを特徴とする。
本発明のエンジンアッシのバランス測定方法は、まず、エンジンアッシのクランク軸と該クランク軸に接続されてクランク軸を駆動させることにより、エンジンを稼動させるための回転軸とを接続するに際し、双方の芯ずれ量を計測し、計測結果に基づいて必要な場合には芯ずれを解消した後に双方を接続させるところに特徴がある。
既述するように、エンジンアッシは架台を構成する適宜のアクチュエータ上に載置固定される。回転軸とクランク軸との双方の接続端部を一定距離まで近接させ、ダイヤルゲージ等の適宜のセンサにて双方の軸の相対的な傾斜や3次元的な位置ずれを計測する。クランク軸と回転軸との接続に際し、双方の芯ずれ量には予め測定結果に影響を及ぼさない接続部の芯ずれ量に関する許容値(閾値)が設定されており、計測結果と許容値とをコンピュータ内における比較演算手段にて比較し、計測結果が許容値内であれば、例えばエンジンアッシを載置する架台が水平移動することによりクランク軸と回転軸の双方の端部同士を接続する。一方、計測結果が許容値を外れた場合には、芯ずれ量を許容値内とするための各アクチュエータの必要稼動量を算出し、D/A変換器を介して所定の電流をアクチュエータに印加等するように構成することができる。アクチュエータがシリンダーユニット機構からなる場合には、複数のピストンロッドの伸張度を調整することによってエンジンアッシの姿勢を変更することができるし、アクチュエータが磁歪素子等からなる場合には、素子を囲繞するコイルに所定量の電流を印加することによって磁界を生じさせ、生じた磁界によって素子を所定量伸張させることができる。
エンジンアッシのバランス測定試験をおこなうに際し、上記するクランク軸と回転軸との芯ずれを確実に解消した後に測定試験を実施することにより、エンジンアッシの振動態様に計測機器側からの影響を取り除くことができ、したがって、試験結果の信憑性を高めることができる。
ここで、エンジンアッシのバランス測定試験の概要を説明する。エンジンアッシを架台に載置してクランプし、クランク軸と回転軸との芯ずれ量を測定後に双方の端部同士を接続する。次いで、モータを駆動させてエンジンアッシのクランク軸を稼動させ、エンジンアッシの振動を、例えばエンジンアッシの両端部でピックアップする。この両端部の一方はドライブプレートが取付けられた駆動装置側の端部(フロント側)であり、他方はエンジンアッシのリア側の端部である。両端部での振動態様に基づいてエンジンアッシの両端部におけるアンバランス、すなわち、エンジンクランクの稼動時のエンジンの重量アンバランスを測定し、両端部において、その重量偏差を合成してなるベクトル値として表示する。この合成ベクトルは、シリンダボックス内の複数のクランク部位における重量偏差をシリンダボックスのフロント側とリア側に按分し、双方の端面においてシリンダボックスを断面視した際の重量の偏りを合算することによって算出される。
エンジンアッシ端部の中心に対して、重量が偏った方向と反対方向で、かつ偏量と同等の重量を端部の所定部位に取付けることにより、エンジン稼動時にエンジン振動を効果的に低減させることが可能となる。
以上の説明から理解できるように、本発明のエンジンアッシのバランス測定装置およびバランス測定方法によれば、エンジンアッシを構成するクランク軸と駆動装置側の回転軸との接続に際し、まず、双方の芯ずれ量を測定し、測定結果に基づいて必要な場合には、エンジンアッシの姿勢を適宜に変更調整することによって芯ずれ量を解消した後に双方を接続させることにより、エンジンアッシのバランス測定結果の精度を高めることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明のエンジンアッシのバランス測定装置の一実施形態を示した側面図を、図2は、図1のII部の拡大図を、図3は、図1のIII−III矢視図をそれぞれ示している。図4は、エンジンアッシの姿勢制御を制御している状況を説明した図であって、図4aはクランク軸と回転軸との芯ずれ量を測定している状況を説明した図であり、図4bは、芯ずれ量に応じてエンジンアッシの姿勢を変更している状況を説明した図である。図5aは駆動装置のハウジング内部を示した縦断図であり、図5bは図5aのb−b矢視図を、図6は、本発明のエンジンアッシのバランス測定方法を説明したフローをそれぞれ示している。なお、図示する実施形態では測定手段としてダイヤルゲージが、エンジンアッシの姿勢を制御するアクチュエータとしてシリンダーユニット機構がそれぞれ示されているが、測定手段やアクチュエータが図示する実施形態に限定されるものでないことは勿論のことである。
図1は、本発明のエンジンアッシのバランス測定装置の一実施形態を示した側面図である。バランス測定装置10は、台座1上に脚11にて所定の高さにクランプ12を介して載置固定されたサーボモータ2と、サーボモータ2の出力軸が同心軸状に係合し、モータの回転数を所定の回転数に落としながら所定のトルクを得るための減速機32を備えるとともにモータ出力軸に同心軸状に延設する回転軸33が貫通するハウジング31からなる駆動装置3(サーボモータと同様に別途の脚11にてクランプ12を介して載置固定されている)と、回転軸33の端面に対向する位置においてエンジンアッシEを載置固定するための架台5と、架台5を構成するエンジンアッシEの姿勢を適宜に制御する制御部を備えたコンピュータ6とから構成されている。
架台5は、鋼製のプレート51とその下面に複数設けられて台座1にプレート51を所定高さに固定する脚53,53,…およびバランス測定に際してプレートに伝達される振動を効果的に吸収するためのばね部材54,54,…、プレート51の上面に設けられた複数のシリンダーユニット52(52A,52B,52C,52D)とから構成されている。シリンダーユニット52,52,…上にエンジンアッシEが載置固定された後に、回転軸33の端部とクランク軸E2の端部との双方の芯ずれ量を計測可能な距離となるまで、例えば架台5が駆動装置3側にスライドする。なお、このスライド機構は、プレート51を支持する脚53,53,…に図示しないキャスターが取付けられており、台座1上をプレート51がスライドできる構成とすることができる。
シリンダーユニット52は、例えばシリンダーユニット52Aにおいて、シリンダー52A2の上端開口から出入りするピストンロッド52A1から構成されており、空気圧シリンダーであっても油圧シリンダーであってもよい。このシリンダーユニット52A,52B,52C,52Dは、それぞれコンピュータ6に接続されている。
エンジンアッシEは、シリンダーブロックE1内部を貫通し、複数のクランクアームを上下動させるためのクランク軸E2と、シリンダーブロックE1の駆動装置側の端面においてクランク軸E2に軸着されたドライブプレートDとから構成されている。
回転軸33の端面に設けたフランジ部材にダイヤルゲージ4を取付け、その先端をクランク軸E2の端部中心に一致させ、回転軸33を一回転させる。一方、ドライブプレートDにも同様に別途のダイヤルゲージ4を取付け、その先端を回転軸33の端部中心に一致させてクランク軸E2(およびドライブプレートD)を一回転させる。双方の回転時の相対的な芯位置を測定することにより、クランク軸と回転軸の双方の3次元的な芯ずれ量を測定することができる。なお、ダイヤルゲージの代わりに、光学式センサや超音波式センサなどを使用することもできる。
上記のダイヤルゲージによる測定結果、すなわちクランク軸と回転軸との芯ずれ量はコンピュータ6に送信され、A/D変換器を介してRAM内に蓄積される。このコンピュータ6のROM内には、クランク軸と回転軸との芯ずれ量の許容値がデータ入力されており、さらに、RAMに入力された芯ずれ量の計測データとROM内の許容値との比較をおこなう比較演算手段が内蔵されている。コンピュータ6内のCPUにて計測結果と許容値との比較演算をおこなう。演算の結果、測定された芯ずれ量が許容値内であればエンジンアッシの姿勢を変更する各シリンダーユニットには姿勢制御指令を送信しない。一方、測定された芯ずれ量が許容値を外れている場合には、どのシリンダーユニットのピストンロッドがどれだけの伸張量作動すればよいかといった伸張量に関する指令信号を送信する。このデジタル信号はD/A変換器を介して各シリンダーユニットに所定の電流を印加させ、各ピストンロッドがそれぞれに固有の電流に応じた伸張をおこなうことにより、エンジンアッシEのクランク軸と回転軸とが許容値内に収容されるようにエンジンアッシEの姿勢が変更される。
プレート51には、エンジンアッシEの両端部付近となる位置にピックアップ装置56A,56Bが内蔵されており、エンジンアッシのバランス測定時におけるエンジンアッシEの両端部における振動を検知できるようになっている。また、プレート51は、台座1上にプレート51を支持する脚53,53,…のほかに、エンジンアッシのバランス測定時の振動を効果的に減衰させるためのばね部材54,54,…が設けられている。
図2は、回転軸33の端部とクランク軸E2の端部を拡大した図である。図では、クランク軸E2の軸心がX2であり、回転軸33の軸心がX1であり、双方の軸心がずれていることを模式的に示している。双方に取付けられたダイヤルゲージ4,4にて他方の軸中心までの距離を測定することで、双方の芯ずれ量を計測することができる。
ここで、回転軸33の端部には凸部33aとそのまわりに係合溝33bが設けられており、クランク軸E2の端部には凸部33aに適合する凹所E3が穿設されており、芯ずれ量の計測とその後のエンジンアッシの姿勢変更の後に、プレート51を駆動装置側にスライドさせ、クランク軸E2の凹所E3に回転軸33の凸部33aを係合させ、一方を所定角度回動させることにより、双方をロックすることができるようになっている。
図3は、図1におけるIII−III矢視図(平面図)を示しており、本実施形態において、エンジンアッシの姿勢を変更調整するための4基のシリンダーユニット52A,52B,52C,52Dが、プレート上面に取付けられていることを示している。
図4は、クランク軸と回転軸との芯ずれ量を測定し、測定結果に応じてエンジンアッシの姿勢を変更調整している状況を説明した図である。図4aは、芯ずれ量を計測している状況を示しており、ダイヤルゲージの図示を省略している。芯ずれ量の計測の結果、回転軸33の軸心(X1)とクランク軸E2の軸心(X2)との間に芯ずれ量:Lが計測されている。なお、図では、上下方向にLの芯ずれ量があることのみが明示されているが、紙面奥行き方向のずれや双方の軸同士で任意の傾斜角をもったずれが生じている場合があることは勿論のことである。
上記芯ずれ量の計測結果に応じて、既述するようにコンピュータから各シリンダーユニットへのピストンロッドの伸張量の指令信号が送信され、かかる指令信号に基づいて各シリンダーユニットのピストンロッドが所定量伸張する。図では、ピストンロッド52A1がX2方向に所定量伸張し、ピストンロッド52B1がX3方向に所定量伸張し、図示しないピストンロッド52C1,52D1がそれぞれ所定量伸張することにより、回転軸33とクランク軸E2とが同軸方向(X1方向)となるように調整されている。
図5は、駆動装置3のハウジング内部を示した縦断図とそれに対して直交する軸支部の断面図を示している。サーボモータの出力軸から回転軸の端部までの距離が比較的長い場合には、図5aに示すように、駆動装置3を構成するハウジング31内に複数の軸支部34,34を設け、この軸支部34にその中心を通る回転軸33をベアリング35,35,…にて回転可能に軸支する構成とすることにより(図5b参照)、回転軸33の回転時のリップルを効果的に防止することができる。
次に、図6に示すエンジンアッシのバランス測定方法に関するフローに基づいて、本発明のバランス測定方法の概要を説明する。
まず、エンジンアッシを架台上のアクチュエータ(シリンダーユニット)上に載置するとともにクランプにて固定する(ステップS1)。次いで、各種のセンサやダイヤルゲージ等からなる計測手段をクランク軸側と回転軸側の双方ないしはいずれか一方に取付ける。本実施形態では、ダイヤルゲージを双方に取付ける(ステップS2)。
ダイヤルゲージの取付け後、例えばエンジンアッシを載置固定する架台を、クランク軸と回転軸との芯ずれ量を計測可能な位置までスライドさせ、ダイヤルゲージにて芯ずれ量の測定をおこなう(ステップS3)。
芯ずれ量測定結果をコンピュータに送信し、コンピュータ内に予め入力されている許容値内か否かの判定をおこなう。芯ずれ量が許容値内の場合には、クランク軸と回転軸の双方の端部を接続し、エンジンアッシのバランス測定試験を実施する(ステップS4)。一方、芯ずれ量が許容値を外れている場合には、各アクチュエータに必要稼動量(本実施形態では、各ピストンロッドの伸張量)に関する指令信号を送信し、指令信号に応じて作動するアクチュエータにより、エンジンアッシの姿勢が変更され(ステップS5)、クランク軸と回転軸との芯ずれ量が一致する、ないしは許容値内に入るように調整される。かかる調整後、あらためて芯ずれ量と許容値との比較判定をおこない、許容値内であることが確認された後に、クランク軸と回転軸の双方の端部が接続され、エンジンアッシのバランス測定試験を実施する(ステップS4)。
本発明のエンジンアッシのバランス測定装置とバランス測定方法によれば、駆動装置側の回転軸とエンジンアッシ側のクランク軸との芯ずれ量を解消した後に双方の端部同士を接続し、エンジンアッシのバランス測定試験に移行することができるため、かかるバランス測定試験結果の精度を高めることができ、エンジンアッシの駆動時における重量の偏りを精度よく解消することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
本発明のエンジンアッシのバランス測定装置の一実施形態を示した側面図。 図1のII部の拡大図。 図1のIII−III矢視図。 エンジンアッシの姿勢制御を制御している状況を説明した図であって、(a)はクランク軸と回転軸との芯ずれ量を測定している状況を説明した図であり、(b)は、芯ずれ量に応じてエンジンアッシの姿勢を変更している状況を説明した図。 (a)は駆動装置のハウジング内部を示した縦断図であり、(b)は(a)のb−b矢視図。 本発明のエンジンアッシのバランス測定方法を説明したフロー。
符号の説明
1…台座、2…サーボモータ、3…駆動装置、31…ハウジング、32…減速機、33…回転軸、33a…凸部、33b…係合溝、34…軸支部、35…ベアリング、4…ダイヤルゲージ(測定手段)、5…架台、51…プレート、52A,52B…シリンダーユニット、53…脚部、54…振動ばね、56A,56B…ピックアップ装置、6…コンピュータ、10…測定装置、E…エンジンアッシ、E1…シリンダボックス、E2…クランク軸、E3…凹所、D…ドライブプレート

Claims (4)

  1. エンジンアッシが載置される架台と、エンジンのクランク軸の端部と着脱可能な回転軸を備えるとともに減速機を内蔵した駆動装置と、該回転軸を駆動するモータと、クランク軸と回転軸の双方の芯ずれ量を測定する測定手段と、から少なくとも構成されており、
    前記架台は、測定手段によって検知された芯ずれ量に応じてエンジンアッシの姿勢を変化させる姿勢制御手段と、該エンジンアッシの両端部付近に配置されて、該エンジンアッシの振動をピックアップするピックアップ装置とを備え、
    前記姿勢制御手段は、少なくとも3つ以上のアクチュエータから構成され、前記エンジンアッシが該少なくとも3つ以上のアクチュエータ上に載置されて、それぞれの該アクチュエータを作動させることにより、該エンジンアッシの3次元的な姿勢変更をおこなうことができるようになっていることを特徴とするエンジンアッシのバランス測定装置。
  2. 前記架台は、上面に前記姿勢制御手段が装着されたプレートをさらに備え、該プレートの下面にばね部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンアッシのバランス測定装置。
  3. 駆動装置を構成するハウジング内を貫通する回転軸が、該ハウジング内に設けられた単数または複数のベアリング軸受けにて軸支されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンアッシのバランス測定装置。
  4. エンジンアッシのクランク軸にモータにて駆動する駆動装置の回転軸を取付け、該回転軸の駆動によってエンジンを駆動させることにより、エンジンアッシのバランスを測定するエンジンアッシのバランス測定方法であって、
    エンジンアッシを架台上の少なくとも3つ以上のアクチュエータ上に載置し、クランク軸と回転軸との芯ずれ量を測定し、芯ずれ量が許容範囲内か否かを判定し、許容範囲外の場合には測定結果に応じてそれぞれの該アクチュエータを作動させ、エンジンアッシの姿勢を3次元的に変更することで芯ずれ量を少なくとも許容範囲内に収め、クランク軸と回転軸とを繋いだ後にクランク軸を回転させ、該エンジンアッシの両端部付近で該エンジンアッシの振動をピックアップしてエンジンアッシのバランスを測定することを特徴とするエンジンアッシのバランス測定方法。
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