JP4660938B2 - 自動車の開閉体構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車の開閉体構造、より詳しくは、サイドドアが観音ドアである自動車におけるドアシール構造の改良に関し、自動車の車体構造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
例えば特開平2−20423号公報に開示されるように、車体側面の昇降用開口部を、前端部に開閉軸心を有するフロントドアと後端部に開閉軸心を有するリヤドアとで観音開き式に開閉するようにした自動車が知られている。このような観音ドア式自動車では、センタピラがないから、ドアを閉じるときは、先にリヤドアを閉じて車体に固定したのち、次にフロントドアを閉じてこのリアドアに固定するのが通例である。昇降用開口部の周囲には、一般に、車体側とドア側との双方に、車室内雰囲気を車外環境から保護するウェザストリップ等のシール部材が取り付けられる。観音ドア式自動車におけるリヤドア周辺の従来のシール構造を図12を参照して説明する。
【0003】
昇降用開口部の全周縁部に亘って車体側シール部材aが装着され、リヤドアDRの閉時に該リヤドアDRの上縁、後縁および下縁部と開口部の後半部との間をシールする。フロントピラから開口部の上縁部を通過して後方に延びる第2の車体側シール部材bが設けられ、リヤドアDRの閉時に該リヤドアDRの上縁部と開口部の上縁部との間を上記シール部材aよりも車体外方でシールする。一方、リヤドアDRには、該ドアDRの後縁部から下縁部にかけて延びるシール部材cが設けられる。このドア側シール部材cはリヤドアDRの閉時に上記第2の車体側シール部材bの後端部dと連接し、リヤドアDRと開口部との間を車体側シール部材aよりも車体外方でシールする。このように、リヤドアDRは、その閉時には、車体内方に位置するシール部材aと車体外方に位置するシール部材b,cとにより車室を2重にシールする。
【0004】
また、リヤドアDRの前縁部外面には上下に延びる別のシール部材eが具備されている。このシール部材eはフロントドア用シール部材であって、リヤドアDRの閉時に車体側シール部材aの前後方向における中間部分f,fと上下で連接する。これにより、このフロントドア用シール部材eと車体側シール部材aの前半部分とにより、リヤドアDRが閉状態でフロントドアDFが開状態のときに現れる前席のみに対応する昇降用開口部oの全周に亘ってフロントドアDFのための車体側シール部が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来のシール構造では、図12に符号xで示すように、リヤドアDRの前下角部において、車体側シール部材aとドア側シール部材cとの間の空間が前方に開放したまま残り、せっかくの2重シール機能が失われて、車室に雨水等が浸入するおそれが生じる。
【0006】
また、リヤドアDRを車体に固定するためのラッチユニットをリヤドアDRの内部に備え、該ラッチユニットと係合するストライカを昇降用開口部の下部に備えた場合には、該ストライカをリヤドアDRの内部に突入させて上記ラッチユニットと係合させるための係合用開口yが図12に示すようにリヤドアDRの前下角部に形成される。このとき、該開口yが、リヤドアDRの閉時に、車体内方に位置する車体側シール部材aと車体外方に位置するドア側シール部材cとの間に位置する場合は、上記開放空間xから浸入した雨水等がその係合用開口yを介してリヤドアDRの内部に浸入し、該リヤドアDRの内部を腐食させるという不具合が発生する。
【0007】
そこで、本発明は、観音開き式のサイドドアを有する自動車における上記のような不具合に対処するもので、リヤドアの前下角部のシール性の向上を主たる課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本願の請求項1に記載の発明は、車体側面の昇降用開口部が前端部に開閉軸心を有するフロントドアと後端部に開閉軸心を有するリヤドアとで観音開き式に開閉され、上記昇降用開口部の周囲に車体側シール部材が設けられ、リヤドアの下縁部に上記車体側シール部材より車体外方をシールするドア側シール部材が設けられ、リヤドアの前縁部に該ドアの閉時に上記車体側シール部材と上下で連接するフロントドア用シール部材が設けられた自動車の開閉体構造であって、上記ドア側シール部材の前部は、リヤドアの前下角部の下端面から垂下した状態で車体外方側から前方にいくほど徐々に車体内方に寄るように傾斜状に延設されて、リヤドアの閉時に前端部が車体側シール部材とフロントドア用シール部材の下部との連接部近傍で車体側シール部材に連接する延設部とされていることを特徴とする。
【0009】
これによれば、観音ドア式自動車において、リヤドアの閉時には、昇降用開口部の後半部分の下縁部が、車体内方に位置する車体側シール部材と、車体外方に位置するドア側シール部材とにより2重にシールされる。また、フロントドア用シール部材が車体側シール部材と上下で連接して、前席用昇降用開口部の全周に亘るフロントドアのための車体側シール部材が形成される。
【0010】
加えて、車体外方に位置するドア側シール部材の前部が、リヤドアの前下角部で途切れるのではなく、車体外方側から前方にいくほど徐々に車体内方に寄るように傾斜状に延設されて、車体内方に位置する車体側シール部材とフロントドア用シール部材の下部との連接部近傍で車体側シール部材に連接するので、リヤドアの前下角部における車体側シール部材とドア側シール部材との間の空間が、このドア側シール部材の前部の延設部によって閉じられる。これにより、リヤドアの前下角部のシール性が向上し、車体側シール部材とドア側シール部材とによる2重シール機能が損なわれず、車室に雨水等が浸入する問題が抑制される。特に、車体側シール部材のみによる1重シール部分がなくなって、2重シール機能低下の問題が合理的に解消される。
【0012】
図1を参照してさらに説明する。車体幅方向をX軸、車体前後方向をY軸、上下方向をZ軸とし、Y軸座標が大きくなる方向を前方とする。左昇降用開口部がY−Z面内にあり、車体側シール部材Aの下部がY軸上を前後に延びている。ドア側シール部材Bが車体側シール部材Aより車体外方で前後に延びている。図例では、車体側シール部材Aより左側方でかつ下方で前後に延びている。そして、その前部Dが(a,0,−b)に至っている。フロントドア用シール部材CがY−Z面内で上下に延び、その下部と車体側シール部材Aとの連接部S1が(0,c,0)にある。フロントドア用シール部材Cより後方の領域がリヤドアによるシール範囲であり、前方の領域がフロントドアによるシール範囲である。
【0013】
この場合、ドア側シール部材Bの前部D(a,0,−b)は、上記連接部S1(0,c,0)近傍に至るために、上方にも、右方にも、前方にも延設され、図中実線で示すように、結果的に傾斜状を呈する。もし、ドア側シール部材Bの前部Dと車体側シール部材Aとの連接部S2が上記連接部S1より後方S2′(0,d,0)に位置すると、Y軸座標上のc,d間はリヤドアによるシールが車体側シール部材Aのみによる1重となって好ましくない。
【0014】
また、ドア側シール部材Bの前部Dをフロントドア用シール部材Cと同じ位置D′(a,c,−b)まで前方に移動すると、該前部D′は傾斜することなくその連接部S2が上記連接部S1に近づくが、Y軸座標上のc,0(ゼロ)間は、フロントドアがリヤドアの上にオーバーラップする領域なので、リヤドアの外面をここまで前方に延長する構造は現実的ではない。ただし、ドア側シール部材Bの上下方向の位置は問題とはならず、符号Eで示したように、車体側シール部材Aと同じ高さにあっても構わない。
【0015】
次に、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、フロントドア用シール部材の下部およびドア側シール部材の前部は、リヤドアの前下角部を覆うガーニッシュと一体形成されていることを特徴とする。
【0016】
これによれば、車体側シール部材にそれぞれ連接するフロントドア用シール部材の下部およびドア側シール部材の前部を、リヤドアの前下角部を外観向上のために覆うガーニッシュと共にリヤドアに取り付けることができる。その結果、部品点数の増加が抑制され、各シール部材の取付作業性が向上し、各シール部材の各部の取付剛性が高まる。
【0017】
次に、請求項3に記載の発明は、上記請求項2に記載の発明において、ガーニッシュは、車体幅方向の面と車体前後方向の面とを有し、これらの面でリヤドアの前下角部に取り付けられていることを特徴とする。
【0018】
これによれば、まずガーニッシュによる装飾効果・外観向上効果が高まる。そして、ガーニッシュがリヤドアに複数の方向から取り付けられるから、ガーニッシュおよびシール部材の取付剛性がより一層高まる。
【0019】
次に、請求項4に記載の発明は、上記請求項1から3のいずれかに記載の発明において、リヤドアを車体に固定するためのラッチユニットがリヤドア内部に備えられ、該ラッチユニットと係合するストライカが昇降用開口部の下部に備えられ、該ストライカを上記ラッチユニットと係合させるための開口がリヤドアの下部に形成され、該開口が、リヤドアの閉時に車体側シール部材より車体外方かつドア側シール部材より車体内方に位置し、ドア側シール部材の前部は、上記開口より前方で車体内方に延設されていることを特徴とする。
【0020】
これによれば、ストライカをラッチユニットと係合させるための係合用開口の前方がドア側シール部材の前部の延設部によって閉じられるので、雨水等が上記係合用開口を介してリヤドアの内部に浸入し、該リヤドアの内部を腐食させる問題が抑制される。
【0021】
次に、請求項5に記載の発明は、上記請求項1から4のいずれかに記載の発明において、フロントドア用シール部材の下部に、フロントドアの閉時に該フロントドアの後下角部と対接するリップ部が設けられていることを特徴とする。
【0022】
これによれば、例えば洗車時等のように自動車に水が高圧でかけられる場合に、その水がフロントドアの後下角部から車室に浸入する問題が抑制される。以下、その他の課題も含め、発明の実施の形態を通して、本発明をさらに詳しく説明する。
【0023】
【発明の実施の形態】
図2に示すように、この実施の形態に係る自動車1は車室2と荷台3とを有し、車体側面の昇降用開口部4がフロントドア5とリヤドア6とにより観音開き式に開閉される。すなわち、フロントドア5は前端部に設けた開閉軸心を中心として後部が前方へ開き、リヤドア6は後端部に設けた開閉軸心を中心として前部が後方へ開く。昇降用開口部4にはセンタピラがなく、両ドア5,6を開いたときは、昇降用開口部4の全域が開放状態となる。ドア5,6を閉じるときは、先にリヤドア6を閉じて車体に固定したのち、次にフロントドア5を閉じてリアドア6に固定する。
【0024】
図3に示すように、リヤドア6を車体に固定するためのアッパラッチユニット7およびロアラッチユニット8がリヤドア6の前上角部近傍および前下角部近傍に備えられている。すなわち、図4〜図6に示すように、リヤドア6はインナパネル21とアウタパネル22とによって中空体に形成され、該ドア6の内部上下に両ラッチユニット7,8が収容されて、適宜締結具によりインナパネル21に締め付け固定されている。インナパネル21は、窓13の前方を通過して上下に延びるバーチカルレインフォースメント23(図3参照)と、該レインフォースメント23の上端部に配設されたアッパラッチレインフォースメント24(図5参照)と、下端部に配設されたロアラッチレインフォースメント25(図6参照)とにより補強されている。
【0025】
車体側には、上記ラッチユニット7,8と係合するストライカ9,10が昇降用開口部4の上部に位置するルーフ部14および下部に位置するサイドシル部15に組み付けられている。併せて、これらのストライカ9,10を上記ラッチユニット7,8と係合させるための開口11,12がインナパネル21および各レインフォースメント23〜25を貫通あるいは切り欠いてリヤドア6の車室2側の面の前上角部近傍および前下角部近傍に形成されている。
【0026】
なお、図4に示すように、リヤドア6の前端面6yには、上記リヤドア用ラッチユニット7,8とストライカ9,10との係合を解除してリヤドア6を開放可能とするハンドル16と、フロントドア5に備えられた図示しないフロントドア用ラッチユニットと係合するストライカ17とが備えられている。一方、図2に示すように、フロントドア5の外面には、そのフロントドア用ラッチユニットとストライカ17との係合を解除してフロントドア5を開放可能とするフロントドア用ハンドル18が備えられている。さらに、図3に示すように、リヤドア6の車室2側の面には、車室2内を臨む領域にトリム部材19が設けられ、リヤドア6の車室2側の面の後端部には、リヤドア6の開閉軸心を構成するヒンジ20,20が設けられている。トリム部材19には、アッパストライカ9のための係合用開口11に対応して開口19aが形成されている。
【0027】
次に本発明の特徴部分を構成するドア5,6周辺のシール構造を説明する。まず、車体側には、図4に示すように、昇降用開口部4の全周縁部に亘って第1の車体側ウェザストリップ31が装着されている。このウェザストリップ31の全体形状は、およそ図12に示した車体側シール部材aで表される。このウェザストリップ31は、図5および図6に示したように、昇降用開口部4の周縁部に形成したフランジ4aに嵌合する基部31aと、該基部31aから側方に膨出する中空部31bとを有する。フロントドア5およびリヤドア6の閉時には、該中空部31bがこれらのドア5,6と当接して、該ドア5,6と昇降用開口部4との間をシールする。
【0028】
また、車体側には、図4に示すように、昇降用開口部4の上縁部に沿って前後に延びる第2の車体側ウェザストリップ32が設けられている。このウェザストリップ32の全体形状は、およそ図12に示した第2の車体側シール部材bで表される。このウェザストリップ32は、図5に示したように、ルーフ部14に沿って形成したフランジ14aに嵌合する基部32aと、該基部32aから上方に膨出する中空部32bとを有する。フロントドア5およびリヤドア6の閉時には、該基部32aおよび中空部32bがこれらのドア5,6と当接して、該ドア5,6の上縁部と昇降用開口部4の上縁部との間を、上記第1の車体側ウェザストリップ31よりも上方で、すなわち車体外方でシールする。
【0029】
一方、リヤドア6には、図7に示すように、ドア側ウェザストリップ41とフロントドア用ウェザストリップ42とが装着されている。これらのシール部材41,42は、リヤドア6の前下角部を覆うガーニッシュ43と共に一体形成体40を構成する。ドア側ウェザストリップ41は、図3に示すように、リヤドア6の車室2側の面において該ドア6の後縁部から下縁部にかけて延設されている。このウェザストリップ41は、図6に示したように、リヤドア6の周縁部に多数のピン41c…41cで係止される基部41aと、該基部41aから膨出する中空部41bとを有する。リヤドア6の閉時には、上記中空部41bが車体と当接して、該ドア6と車体との間をシールする。
【0030】
その場合に、図7に示したように、リヤドア6の後縁部においては、このドア側ウェザストリップ41は、上記第1の車体側ウェザストリップ31よりも後方を、すなわち車体外方をシールする。また、リヤドア6の下縁部においては、図6に示したように、このドア側ウェザストリップ41は、上記第1の車体側ウェザストリップ31よりも下方を、かつ左側方を、すなわち車体外方をシールする。ドア側ウェザストリップ41の後部は、リヤドア6の閉時には、図7に示したように、上記第2の車体側ウェザストリップ32の後端部と連接する。また、ドア側ウェザストリップ41の下部は、図6に示したように、サイドシル部15の凸角部15aと当接する。
【0031】
フロントドア用ウェザストリップ42は、図7に示すように、リヤドア6の前縁部において上下に延設されている。このウェザストリップ42は、図8に示すように、リヤドア6の前縁部に形成したフランジ6aに嵌合する基部42aと、該基部42aから側方に膨出する中空部42bとを有する。リヤドア6の閉時には、図7に示すように、このウェザストリップ42の上部および下部が、上記第1の車体側ウェザストリップ31の前後方向における中間部分の上部および下部と連接する(特にフロントドア用ウェザストリップ42の下部と車体側ウェザストリップ31との連接部に符号S1を付した)。より詳しくは、図4〜図6に示すように、両ウェザストリップ31,42の基部31a,42a同士が連続し、中空部31b,42b同士が連続するように連接する。
【0032】
その結果、フロントドア用ウェザストリップ42と車体側ウェザストリップ31の前半部分とにより、リヤドア6が閉状態でフロントドア5が開状態のときに現れる前席のみに対応する昇降用開口部(図12に示した開口部oに相当)の全周に亘ってフロントドア5のための車体側シール部が形成される。このフロントドア5のための車体側シール部は、該ドア5の閉時には、上記中空部31b,42bがフロントドア5と当接して、該ドア5と前席のみに対応する昇降用開口部との間をシールする。
【0033】
加えて、一体形成体40は、図7に示すように、リヤドア6の前上角部を覆う上側成形部50と、ガーニッシュ43を包含する下側成形部60とを有する。上側成形部50は、フロントドア用ウェザストリップ42の上部と、該ウェザストリップ42のやや後方に位置し、リヤドア6の上半部分で終わる第2のフロントドア用ウェザストリップ44とが連結されている。上側成形部50は、複数の止めピンP…Pを用いてリヤドア6の前上角部に取り付けられている。第2のフロントドア用ウェザストリップ44は、図8に示したように、リヤドア6の前端側面6xに配置され、第1のフロントドア用ウェザストリップ42よりも側方に、すなわち車体外方に位置する(図4も参照)。フロントドア5は、図7〜図9に符号Gで示したリヤドア6の前側エッジの直前方までオーバーラップする。
【0034】
一方、下側成形部60は、フロントドア用ウェザストリップ42の下部と、リヤドア側ウェザストリップ41の前部とが連結されている。図9に示すように、フロントドア用ウェザストリップ42の下部は、連結部61を介してガーニッシュ43の前端部に一体化されている。ドア側ウェザストリップ41の前部は、連結部62を介してガーニッシュ43の後端部に一体化されている。
【0035】
ガーニッシュ43は、リヤドア6の前下角部の下端面と対接する平面43zと、リヤドア6の前端面6yと対接する車体幅方向の面43yと、リヤドア6の前端側面6xと対接する車体前後方向の面43xとを有する。ガーニッシュ43ひいては下側成形部60は、これらの面43x,43y,43zで異なる方向から複数の止めピンP…Pを用いてリヤドア6の前下角部に取り付けられている。
【0036】
そして、ドア側ウェザストリップ41の前部が、連結部62を経て、車体内方に延設されている。その場合に、図10に示すように、サイドシル部15の上面には、リヤドア6側が高くなる段部15bが形成されている。この段部15bにはロアストライカ10が備えられている。この段部15bの前縁部は、前方ほど徐々に車体内方に近づくように傾斜状に形成されている。
【0037】
ドア側ウェザストリップ41の前部は、リヤドア6が閉じられたときに、この段部15bの前方で、該段部15bの前縁部の形状に沿うように、図9に示したように、前方にいくほど徐々に車体内方に寄せるように傾斜状に延設されている(延設部63)。そして、この延設部63の前端部63aは、リヤドア6の閉時には、車体側ウェザストリップ31とフロントドア用ウェザストリップ42の下部との連接部S1の近傍で、車体側ウェザストリップ31に連接する(連接部S2)。この延設部63は、ガーニッシュ43の車体幅方向の面43yの後方において、平面43zから垂下するように設けられている。この延設部63は、ドア側ウェザストリップ41が中空部41b等を有する形状であるのに対し、連結部62を移行する間に薄板状に形状が変化している。
【0038】
次に、この実施の形態の作用を説明する。リヤドア6およびフロントドア5の閉時には、リヤドア6は、上下のラッチユニット7,8(より詳しくは、図5、図6に示すように、爪部材7a,8a)とストライカ9,10との係合により車体に固定され、フロントドア5は、図示しないラッチユニットとストライカ17との係合によりリヤドア5に固定される。リヤドア6が閉じられることにより、昇降用開口部4の後半部が、車体内方に位置するウェザストリップ31と、車体外方に位置するウェザストリップ32,41とにより2重にシールされる。さらに、フロントドア5が閉じられることにより、昇降用開口部4の前半部が、車体内方に位置するウェザストリップ31,42と、車体外方に位置するウェザストリップ44、およびその他の図示しないウェザストリップ等により2重にシールされる。
【0039】
その場合に、リヤドア6のウェザストリップ41の(下部の)前部が、サイドシル部15の段部15bで終わるのではなく、車体内方に延設され、該延設部63が車体側ウェザストリップ31に連接するから、リヤドア6の前下角部における車体側ウェザストリップ31とドア側ウェザストリップ41との間の空間X(図6、図9および図10参照)が、上記延設部63によって閉じられる。これにより、リヤドア6の前下角部のシール性が向上し、車体側ウェザストリップ31とドア側ウェザストリップ41とによる2重シール機能が損なわれず、車室2に雨水等が浸入する問題が抑制される。
【0040】
また、ロアストライカ10が、図10に示したように、車体内方のウェザストリップ31と車体外方のウェザストリップ41との間に位置する上記段部15bに備えられているから、該ロアストライカ10のための係合用開口12が、リヤドア6の閉時には、図6に示したように、同じく車体内方のウェザストリップ31と車体外方のウェザストリップ41との間に位置する。したがって、上記係合用開口12の前方が上記延設部63によって閉じられることになる。これにより、雨水等が上記係合用開口12を介してリヤドア6の内部に浸入し、該リヤドア6の内部に収容したラッチユニット8や、パネル21,22およびレインフォースメント23の接合部等を腐食させたり、錆つかせる問題が抑制される。
【0041】
特に、この場合、上記延設部63を、ウェザストリップ31,42間の下部連接部S1の近傍において、車体側ウェザストリップ31に連接させたから、換言すれば、2つの連接部S1,S2を相互に近接させたから、リヤドア6の2重シール機能低下の問題と、係合用開口12を介してのリヤドア6内部腐食の問題とに一度に対処し得ることになる。つまり、例えば、図10に符号アで示すように、サイドシル部15の段部15bの前縁部を車体内方に直角に曲折し、これに対応して、上記延設部63もまた車体内方に直角に曲折して延長した場合には、該延設部63は、ウェザストリップ31,42間の下部連接部S1よりも後方で車体側ウェザストリップ31に連接(S2)することになる。すると、これらの連接部S1,S2間は、リヤドア6によるシール性が車体側ウェザストリップ31のみによる1重シールとなって、リヤドア6内部腐食の問題には対処できても、2重シール機能低下の問題に対処できなくなる。これに対し、両連接部S1,S2を近接させると、車体側ウェザストリップ31のみによる1重シール部分がなくなって、上記の2つの問題に同時に対処できるようになるのである。
【0042】
加えて、フロントドア用ウェザストリップ42の下部およびドア側ウェザストリップ41の前部を、リヤドア6の前下角部を覆うガーニッシュ43ないし下側成形部60と一体形成したから、該ガーニッシュ43ないし下側成形部60をリヤドア6に取り付けることにより、上記フロントドア用ウェザストリップ42の下部およびドア側ウェザストリップ41の前部をリヤドア6の前下角部に取り付けることができる。その結果、部品点数の増加が抑制され、上記シール部材41,42の取付作業性が向上し、上記シール部材41,42の前部および下部の取付剛性が高まる。なお、上側成形部50についてもこれに準じて同様の作用が得られる。
【0043】
その場合に、ガーニッシュ43ないし下側成形部60を、平面43z、車体幅方向の面43yおよび車体前後方向の面43xで複数の異なる方向からリヤドア6の前下角部に取り付けたから、このガーニッシュ43による装飾効果・外観向上効果が高まると共に、該ガーニッシュ43およびシール部材41,42の取付剛性がより一層高まる。
【0044】
また、図11に示すように、フロントドア用ウェザストリップ42の下部に、フロントドア5の閉時に該ドア5の後下角部と対接するリップ部42xを設けた。これにより、例えば洗車時等のように、この自動車1に水が高圧でかけられる場合でも、その水がフロントドア5の後下角部から車室2に浸入する問題が抑制される。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、観音開き式ドアの下部のシール性を向上することができ、車室や車体への不測の水の浸入を回避することができる。本発明は、観音開き式のサイドドアを有する自動車一般に広く好ましく適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の具体的態様の一例の説明図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る自動車の要部の概略斜視図である。
【図3】 リヤドアの車室側からの側面図である。
【図4】 リヤドアの正面図である。
【図5】 アッパラッチユニットの取付部の拡大縦断正面図である。
【図6】 ロアラッチユニットの取付部の拡大縦断正面図である。
【図7】 リヤドアの車外側からの側面図である。
【図8】 リヤドアの前端部の拡大平断面図である。
【図9】 ガーニッシュを包含する下側成形部を斜め前下方から見上げた状態の斜視図である。
【図10】 リヤドアを閉じたときのシール部材同士の連接部周辺における昇降用開口部の下部を図2と同方向から見た斜視図である。
【図11】 リップ部を表すためのフロントドア用ウェザストリップの下部の拡大縦断正面図である。
【図12】 従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1 自動車
2 車室
4 昇降用開口部
5 フロントドア
6 リヤドア
7,8 ラッチユニット
9,10 ストライカ
11,12 係合用開口
31 車体側ウェザストリップ(車体側シール部材)
41 ドア側ウェザストリップ(ドア側シール部材)
42 フロントドア用ウェザストリップ(フロントドア用シール部材)
43 ガーニッシュ
60 下側成形部
63 延設部
S1,S2 連接部

Claims (5)

  1. 車体側面の昇降用開口部が前端部に開閉軸心を有するフロントドアと後端部に開閉軸心を有するリヤドアとで観音開き式に開閉され、上記昇降用開口部の周囲に車体側シール部材が設けられ、リヤドアの下縁部に上記車体側シール部材より車体外方をシールするドア側シール部材が設けられ、リヤドアの前縁部に該ドアの閉時に上記車体側シール部材と上下で連接するフロントドア用シール部材が設けられた自動車の開閉体構造であって、上記ドア側シール部材の前部は、リヤドアの前下角部の下端面から垂下した状態で車体外方側から前方にいくほど徐々に車体内方に寄るように傾斜状に延設されて、リヤドアの閉時に前端部が車体側シール部材とフロントドア用シール部材の下部との連接部近傍で車体側シール部材に連接する延設部とされていることを特徴とする自動車の開閉体構造。
  2. フロントドア用シール部材の下部およびドア側シール部材の前部は、リヤドアの前下角部を覆うガーニッシュと一体形成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車の開閉体構造。
  3. ガーニッシュは、車体幅方向の面と車体前後方向の面とを有し、これらの面でリヤドアの前下角部に取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の自動車の開閉体構造。
  4. リヤドアを車体に固定するためのラッチユニットがリヤドア内部に備えられ、該ラッチユニットと係合するストライカが昇降用開口部の下部に備えられ、該ストライカを上記ラッチユニットと係合させるための開口がリヤドアの下部に形成され、該開口が、リヤドアの閉時に車体側シール部材より車体外方かつドア側シール部材より車体内方に位置し、ドア側シール部材の前部は、上記開口より前方で車体内方に延設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の自動車の開閉体構造。
  5. フロントドア用シール部材の下部に、フロントドアの閉時に該フロントドアの後下角部と対接するリップ部が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の自動車の開閉体構造。
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