JP4660700B2 - 有機分子自己組織化膜のパターン形成方法 - Google Patents

有機分子自己組織化膜のパターン形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に選択的に有機分子自己組織化膜(self assembled monolayer: SAM)のパターンを形成するためのパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機分子自己組織化膜(SAM)は、有機分子が基板表面上に一分子層吸着した構造を有し、有機分子が持つ機能性官能基が膜表面に配向している。この有機分子自己組織化膜は、吸着膜を利用した極めて薄い究極のレジスト膜としての応用や、機能性官能基の特徴を利用した金属微粒子やタンパク質等の堆積パターン形成に応用されている。
【0003】
従来の有機分子自己組織化膜のパターン形成は、PMMAなどの電子線用のレジストを用いて行われていた。この従来のパターン形成方法について、図5を参照して説明する。
【0004】
まず、基板51の表面にPMMAレジスト52をスピンコートした後、電子ビーム露光53によりパターンを描画する(図5(a))。
【0005】
次に、メチルイソブチルケトン(MIBK)とイソプロピルアルコール(IPA)の有機溶媒により現像する(図5(b))。
【0006】
この基板51を、有機分子自己組織化膜を形成する有機分子を含む有機溶媒に浸し、有機分子自己組織化膜(SAM)54を形成する(図5(c))。
【0007】
その後、ブタノン有機溶媒に基板51を浸し、レジスト除去を行い、有機分子自己組織化膜54のパターン形成を行う(図5(d))。
【0008】
また、他の従来技術として、走査型プローブ顕微鏡を用いた有機分子自己組織化膜を直接加工することによるパターン形成方法などがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
PMMAなどの電子線用のレジストを用いた従来のパターン形成方法では、電子ビーム照射後有機溶媒(MIBKとIPA)を用いた現像により元になるレジストパターンを形成するが、有機溶媒による現像処理で、有機分子自己組織化膜を形成する部分の基板表面が汚染されてしまう。この結果、基板表面の状態に敏感な有機分子は、その有機分子自己組織化膜を形成することが困難となる。
【0010】
また、走査型プローブ顕微鏡によって有機分子自己組織化膜自身を加工するパターン形成方法では、長時間が必要とされる。
【0011】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、基板吸着性が成長基板表面の清浄度に強く依存する有機分子自己組織化膜のパターンを、安定的に形成するための有機分子自己組織化膜のパターン形成方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、有機分子自己組織化膜を基板上に選択的に形成するための有機分子自己組織化膜のパターン形成方法において、基板表面に清浄表面と汚染表面とを形成し、この清浄表面上に有機分子自己組織化膜を選択的に形成するようにする。
【0013】
ここで、前記清浄表面は、基板表面に酸素プラズマ処理を実施することにより形成される。
【0014】
また、前記汚染表面は、基板表面にフォトレジスト残渣を付着させることにより形成される。
【0015】
あるいは、前記汚染表面は、基板表面に選択的に形成すべき有機分子自己組織化膜とは異なる有機分子膜残渣を付着させることにより形成される。この場合、前記有機分子膜残渣は、シラザンであることが好ましい。
【0016】
また、前記有機分子自己組織化膜は、気相法で形成することが望ましい。
【0017】
さらに、本発明では、有機分子自己組織化膜を絶縁性基板上に選択的に形成するための有機分子自己組織化膜のパターン形成方法において、基板上にレジストを塗布し、このレジストを露光後に現像処理し、基板表面に酸素プラズマ処理を実施することにより洗浄化領域を基板表面に形成し、上記レジストをレジスト残渣が残るように除去することにより汚染領域を基板表面に形成し、上記有機分子自己組織化膜を汚染領域以外の清浄化領域にのみ形成するようにする。
【0018】
ここで、好ましくは、前記露光は電子ビームを使用して行われ、かつ前記現像処理は有機溶媒を使用して行われる。
【0019】
前記現像処理によりレジストが除去された部分には、レジストと有機溶媒による汚れが残留し、この汚れを酸素プラズマ処理により清浄化することにより清浄化領域を形成する。
【0020】
また、本発明では、有機分子自己組織化膜を絶縁性基板上に選択的に形成するための有機分子自己組織化膜のパターン形成方法において、基板上に3層レジストを塗布し、上層レジストを所望のパターンに露光後に現像処理し、所望のパターンに形成された上層レジストを使用して中間レジストをエッチングすことにより中間レジストパターンを形成し、この中間レジストパターンを使用して酸素ドライエッチングにより下層レジストを除去すると同時に、基板表面に酸素プラズマ処理を実施することにより清浄化領域を基板表面に形成し、上記中間及び下層レジストをレジスト残渣が残るように除去することにより汚染領域を基板表面に形成し、上記有機分子自己組織化膜を汚染領域以外の清浄化領域にのみ形成するようにする。
【0021】
ここで、好ましくは、前記露光は電子ビームを使用して行われ、かつ前記現像処理は有機溶媒を使用して行われる。
【0022】
前記中間レジストは、Geの蒸着膜であるのが望ましい。
【0023】
さらに、本発明では、有機分子自己組織化膜を絶縁性基板上に選択的に形成するための有機分子自己組織化膜のパターン形成方法において、基板上に第1の有機分子自己組織化膜を形成し、第1の有機分子自己組織膜上に3層レジストを塗布し、この上層レジストを所望のパターンに露光後に現像処理し、所望のパターンに形成された上層レジストを使用して中間レジストをエッチングすことにより中間レジストパターンを形成し、この中間レジストパターンを使用して酸素ドライエッチングにより下層レジスト及び第1の有機分子自己組織膜を除去すると同時に、基板表面に酸素プラズマ処理を実施することにより清浄化領域を基板表面に形成し、上記中間及び下層レジストを除去することにより第1の有機分子自己組織膜のパターンを基板表面に形成し、第2の有機分子自己組織化膜を第1の有機分子自己組織膜のパターン以外の清浄化領域にのみ形成するようにする。
【0024】
ここで、好ましくは、前記露光は電子ビームを使用して行われ、かつ前記現像処理は有機溶媒を使用して行われる。
【0025】
前記中間レジストは、Geの蒸着膜であることが望ましい。
【0026】
また、前記第1の有機分子自己組織膜は、シラザンであることが好ましい。
【0027】
【作用】
本発明では、酸素プラズマ処理で清浄面を実現し基板表面の清浄度を制御するので、有機分子自己組織膜を選択的に形成することができる。その結果、パターン化した有機分子自己組織化膜を基板上へ安定的に形成可能である。
【0028】
また、本発明では、酸素プラズマ処理は、酸素ガスを用いたプラズマアッシャやドライエッチング装置を用いて行う。
【0029】
ここで、基板表面に形成される有機分子自己組織化膜とは、有機分子の少なくても一端が、基板表面の原子と両親性の性質を持つ結合性官能基であり、この部分が表面の特定部分に吸着し分子を固定し、アルキル鎖等の骨格は、分子同士の配向をファンデルワールス力により決定し、他端に機能性官能基を有する分子による自己組織的に形成された単分子薄膜のことである。
【0030】
酸化膜表面の場合、結合性官能基としてシラン基(Si)を用い、また、金属表面ではチオール基(SH)が用いられる。また、他端の機能性官能基には、アミノ基やチオール基が用いられる。
【0031】
単純な有機分子自己組織膜のパターン形成を行うだけでなく、金属蒸着パターンの形成を同時に行うために、3層レジストパターンを清浄化パターンの形成に用いる。
【0032】
ここで、3層レジスト法とは、基板上の下層からMMA有機分子レジスト-Geの蒸着膜-PMMA有機分子レジストの3層構造を有するレジスト法である。
【0033】
気相法による有機分子自己組織膜の形成方法では、容器に基板と有機分子を入れて密封し、長時間そのままの状態で置く。これにより、蒸発した有機分子が基板表面に吸着し有機分子自己組織膜を形成する。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
【0035】
(第1の実施の形態)
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。この図1は、絶縁性を有する基板表面にPMMAレジストを用いた有機分子自己組織化膜パターンを形成する方法を説明するためのものである。
【0036】
まず、絶縁性基板11上にPMMA12レジストを塗布し、電子ビーム露光13で描画し、MIBKおよびIPAの有機溶媒により現像する(図1(a))。
【0037】
現像処理によりPMMAレジスト12が除去された部分には、レジスト12と有機溶媒による汚れ15が残留している(図1(b))。
【0038】
このパターンを元に、基板表面を酸素プラズマ14により汚れ15の清浄化を行い清浄表面を形成する(図1(c))。
【0039】
次に、この基板11をブタノン有機溶媒に浸し、レジスト12の除去を行うと、有機溶媒によりレジスト除去された領域は、レジスト12の残渣16が残り、基板表面には、酸素プラズマにより清浄化された領域と、レジスト残渣16による汚染された領域のパターンが形成される(図1(d))。
【0040】
この基板に有機分子自己組織化膜を形成すると、酸素プラズマにより清浄化された領域にのみ有機分子自己組織化膜(SAM)17は安定に形成され、有機分子自己組織化膜パターンを形成することができる(図1(e))。
【0041】
ここで、図1(b)における酸素プラズマ処理では、現像された部分の清浄化だけでなく、PMMAレジスト12をもエッチングするため、電子ビーム露光13により形成されたパターンに比べ、図1(c)のように、パターンサイズが大きくなる。
【0042】
また、レジスト12の端が斜めにテーパがついた形状となる。このため、レジスト除去時に、元のパターンに対し、清浄化パターンが広がってしまったり、清浄化パターンの端がぼけてしまうことがある。
【0043】
(第2の実施の形態)
図2を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。この図2は、絶縁性を有する基板表面に3層レジスト法を用いた有機分子自己組織化膜パターンを形成する方法を説明するためのものである。
【0044】
まず、絶縁性基板21上にMMAレジスト−Geの蒸着膜−PMMAレジストの3層構造によるレジスト22を形成し、電子ビーム露光23を行い所望のパターンを形成する(図2(a))。
【0045】
次に、MIBKおよびIPAの有機溶媒により現像処理を行う(図2(b))。
【0046】
続いて、CF4ガスを用いたドライエッチング(RIEなど)により、Ge蒸着膜のパターンを形成する(図2(c))。
【0047】
このパターンを元に、酸素ドライエッチングによりMMAレジストを除去しながら、同時に基板表面を酸素プラズマ24により清浄化を行い清浄化パターンを形成する(図2(d))。
【0048】
この基板を有機溶媒に浸し、レジスト除去を行うと、有機溶媒によりレジスト除去された領域は、レジストの残渣25が残る(図2(e))。
【0049】
この基板に有機分子自己組織化膜を形成すると、酸素プラズマにより清浄化された領域にのみ有機分子自己組織化膜(SAM)26が安定に形成され、パターンを形成することができる(図2(f))。
【0050】
また、Ge蒸着膜のパターンは、酸素プラズマ24によりエッチングされることがないため、MMAレジストのエッチングは図2(d)のような形状で行われ、清浄化パターンの端がぼけてしまうことはない。また、Ge蒸着膜パターンを元に、金属蒸着により電極を形成することが可能である。
【0051】
(第3の実施の形態)
図3を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。この図3は、レジスト膜と基板の界面に他の有機分子自己組織化膜を形成して、有機分子自己組織化膜パターンを形成する方法を説明するためのものである。
【0052】
まず、絶縁性基板31上にシラザンによる有機分子自己組織化膜(シラザンSAM)37を形成する。その上にMMAレジスト−Geの蒸着膜−PMMAレジストの3層構造によるレジスト32を形成し、電子ビーム露光33を行い所望のパターンを形成する(図3(a))。
【0053】
次に、MIBKおよびIPAの有機溶媒により現像処理を行う(図3(b))。
【0054】
続いて、CF4ガスを用いたドライエッチング(RIEなど)により、Ge蒸着膜のパターンを形成する(図3(c))。
【0055】
このパターンを元に、酸素ドライエッチングによりMMAレジストを除去しながら、同時に基板表面を酸素プラズマ34により清浄化を行う(図3(d))。
清浄化は当然、シラザン有機分子自己組織化膜(シラザンSAM)37もエッチングする。
【0056】
この基板31を有機溶媒に浸し、レジスト除去を行うと、有機溶媒によりレジスト除去された領域は、レジストの残渣があるだけでなく、シラザン有機分子自己組織化膜(シラザンSAMパターン)35が堆積している(図3(e))。
【0057】
この基板31に目的とする有機分子自己組織化膜を形成すると、シラザンSAMパターン35が堆積している領域には、目的とする有機分子の自己組織化膜を形成することができないため、酸素プラズマ34により清浄化された領域にのみ有機分子自己組織化膜(SAM)36が形成され、パターンを形成することができる(図3(f))。
【0058】
(第4の実施の形態)
図4を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明する。この図4は、気相法による有機分子自己組織化膜形成の模式図である。
【0059】
基板41と3−APTS分子原液42を密閉容器43に入れて、30分程度放置する。3−APTS分子は蒸発し、基板表面に吸着する。有機分子自己組織化膜形成時に溶媒を用いた液相法では、溶媒によりレジスト残差が溶けだし、清浄化領域を汚してしまい、有機分子自己組織化膜を形成できない場合がある。
【0060】
しかし、この気相法により有機分子自己組織化膜を形成する場合、溶媒を用いないため、レジスト残渣を溶かすことがなく、非常に理想的な有機分子自己組織化膜を形成することが可能である。
【0061】
【実施例】
次に、本発明の実施例を図を用いて説明する。
【0062】
(第1の実施例)
図1を参照して、本発明の第1の実施例について説明する。
【0063】
本実施例において、基板11として、シリコン基板の表面を熱酸化して得られた絶縁性のシリコン酸化膜を表面に有する基板を用いる。
【0064】
この基板11上に、図1(a)に示すように、PMMAレジスト12(100nm)をスピンコートにより塗布し、電子ビーム露光13を行う。
【0065】
次に、図1(b)に示すように、MIBKおよびIPAにより現像した後、酸素ガスを用いたドライエッチングにより現像時に残った汚れ15を除去し、図1(c)に示すように、清浄化パターンを形成する。
【0066】
この時、ドライエッチングによりPMMAレジストも急速にエッチングされ、数十nmの領域でパターンが広がってしまうだけでなく、図1(c)のように斜めにテーパがついた形状にエッチングされる。
【0067】
次に、図1(d)に示すように、ブタノンを用いてPMMAレジスト12を除去する。この基板を、一端がシラン基、反対側がアミノ基を有する3−APTSの5ml/M水溶液に30分浸す。APTS分子は清浄化されているシリコン酸化膜表面のOH基と反応し、図1(e)に示すように、有機分子自己組織化膜(SAM)17を形成する。ブタノンによりレジストを除去された領域は、レジストの残渣16が付着しているため、有機分子自己組織化膜の形成は生じない。
【0068】
(第2の実施例)
図2を参照して、本発明の第2の実施例について説明する。本実施例において、基板21として、シリコン基板の表面を熱酸化して得られた絶縁性のシリコン酸化膜を表面に有する基板を用いる。
【0069】
この基板21上に、図2(a)に示すようにMMAレジスト(200nm)−Geの蒸着膜(20nm)−PMMAレジスト(40nm)の3層構造によるレジスト22を形成し、電子ビーム露光23を行う。
【0070】
次に、図2(b)に示すように、MIBKおよびIPAにより現像処理を実施する。
【0071】
その後、CF4ガスを用いたドライエッチング(RIEなど)により、図2(c)に示すように、Ge蒸着膜のパターンを形成する。
【0072】
このパターンを元に、酸素ドライエッチングによりMMAレジストを除去しながら、同時に基板表面を酸素プラズマ24により清浄化を行う。この場合、Ge蒸着膜があるため、MMAレジストのエッチングは図2(d)に示すようになる。
【0073】
次に、図2(e)に示すように、ブタノンを用いてMMAレジスト除去する。
【0074】
最後に、図2(f)に示すように、3−APTSの5ml/M水溶液に30分浸し、清浄化された領域にのみ有機分子自己組織化膜(SAM)26を形成する。ブタノンによりレジストを除去された領域は、レジストの残渣25が付着しているため、有機分子自己組織化膜の形成は不完全であったりまったく形成されない。また、清浄化パターンの端がぼけてしまうことはない。
【0075】
また、図2(d)の時点で、配線のための金属蒸着を行うと、Geパターンを反映した非常に微細な配線を形成することができ、APTS−SAMパターンと金属配線パターンを同じプロセスを用いて形成することができる。
【0076】
(第3の実施例)
図3を参照して、本発明の第3の実施例について説明する。
【0077】
図3(a)に示すように、絶縁性のシリコン酸化膜を表面に有する基板31上に、シラザンによる有機分子自己組織化膜(シラザンSAM)37を形成する。
【0078】
その上にMMAレジスト−Geの蒸着膜−PMMAレジストの3層構造によるレジスト32を形成し、電子ビーム露光33を行う。
【0079】
次に、図3(b)に示すように、MIBKおよびIPAにより現像処理を実施する。
【0080】
その後、CF4ガスを用いたドライエッチング(RIEなど)により、図3(c)に示すように、Ge蒸着膜のパターンを形成する。
【0081】
このパターンを元に、図3(d)に示すように、酸素ドライエッチングによりMMAレジストを除去しながら、同時に基板表面を酸素プラズマ34により清浄化を行う。清浄化は当然、シラザンSAM37もエッチングする。
【0082】
この基板31をブタノンに浸し、レジスト除去を行うと、有機溶媒によりレジスト除去された領域には、図3(e)に示すように、シラザンSAMパターン35が形成されている。この基板31を3−APTSの5ml/M水溶液に30分浸し、図3(f)に示すように、清浄化された領域にのみ有機分子自己組織化膜(SAM)36を形成する。
【0083】
シラザンSAMパターン35上には、APTS分子は吸着することがまったくできず、酸素プラズマ34により清浄化された領域にのみAPTS−SAMは形成され、パターンを形成することができる。このシラザンSAMパターン35は、前述したレジスト除去後の残渣(16,25)の場合より、完全に3−APTSの吸着を阻止することができる。
【0084】
(第4の実施例)
図4を参照して、本発明の第4の実施例について説明する。
【0085】
上記実施例では、APTS−SAM形成を水溶液による液相法を用いたが、図4のように、基板41を密閉できる容器43の中におき、その横の小さな器に、APTS液42を入れて密閉する。
【0086】
30分ぐらいで、蒸発したAPTS分子は基板表面に有機分子自己組織化膜を形成する。この場合、溶媒を持ちないため、レジストの残渣を溶かすことによる汚染等がなく、ほぼ完全な有機分子自己組織化膜パターンを形成することができる。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、基板への吸着性が成長基板表面の清浄度に強く依存する有機分子自己組織化膜のパターンを安定的に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による有機分子自己組織化膜のパターン形成方法を示す模式図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態による有機分子自己組織化膜のパターン形成方法を示す模式図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態による有機分子自己組織化膜のパターン形成方法を示す模式図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態による有機分子自己組織化膜のパターン形成方法を示す模式図である。
【図5】従来の有機分子自己組織化膜のパターン(微小トンネル接合構造)の形成方法を示す模式図である。
【符号の説明】
11,21,31,41 基板
12 PMMA
22,32 3層レジスト
13,23,33 電子ビーム露光
14,24,34 酸素プラズマ
15 汚れ
16,25 残渣
17,26,36 SAM
35 シラザンSAMパターン
37 シラザンSAM
42 3−APTS分子原液
43 密閉容器

Claims (9)

  1. 有機分子自己組織化膜を基板上に選択的に形成するための有機分子自己組織化膜のパターン形成方法において、
    上記基板表面に、酸素プラズマ処理を実施することにより形成された清浄表面と、前記基板表面に選択的に形成すべき有機分子自己組織化膜とは異なる有機分子膜残渣を付着させることにより形成された汚染表面とを形成し、
    この清浄表面上に上記有機分子自己組織化膜を選択的に形成することを特徴とする有機分子自己組織化膜のパターン形成方法。
  2. 前記有機分子膜残渣は、シラザンであることを特徴とする請求項1に記載の有機分子自己組織化膜のパターン形成方法。
  3. 前記有機分子自己組織化膜は、気相法で形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の有機分子自己組織化膜のパターン形成方法。
  4. 有機分子自己組織化膜を絶縁性基板上に選択的に形成するための有機分子自己組織化膜のパターン形成方法において、
    基板上にレジストを塗布し、
    このレジストを露光後に現像処理し、基板表面に酸素プラズマ処理を実施することにより、浄化領域を基板表面に形成し、
    上記レジストをレジスト残渣が残るように除去することにより、汚染領域を基板表面に形成し、
    上記有機分子自己組織化膜を、汚染領域以外の清浄化領域にのみ形成することを特徴とする有機分子自己組織化膜のパターン形成方法。
  5. 有機分子自己組織化膜を絶縁性基板上に選択的に形成するための有機分子自己組織化膜のパターン形成方法において、
    基板上に3層レジストを塗布し、
    上層レジストを所望のパターンに露光後に現像処理し、所望のパターンに形成された上層レジストを使用して、中間レジストをエッチングすることにより中間レジストパターンを形成し、この中間レジストパターンを使用して、酸素ドライエッチングにより下層レジストを除去すると同時に、基板表面に酸素プラズマ処理を実施することにより清浄化領域を基板表面に形成し、
    上記中間及び下層レジストをレジスト残渣が残るように除去することにより、汚染領域を基板表面に形成し、
    上記有機分子自己組織化膜を、汚染領域以外の清浄化領域にのみ形成することを特徴とする有機分子自己組織化膜のパターン形成方法。
  6. 有機分子自己組織化膜を絶縁性基板上に選択的に形成するための有機分子自己組織化膜のパターン形成方法において、
    基板上に第1の有機分子自己組織化膜を形成し、
    第1の有機分子自己組織膜上に3層レジストを塗布し、この上層レジストを所望のパターンに露光後に現像処理し、
    所望のパターンに形成された上層レジストを使用して、中間レジストをエッチングすることにより中間レジストパターンを形成し、
    この中間レジストパターンを使用して、酸素ドライエッチングにより下層レジスト及び第1の有機分子自己組織膜を除去すると同時に、基板表面に酸素プラズマ処理を実施することにより清浄化領域を基板表面に形成し、
    上記中間及び下層レジストを除去することにより、第1の有機分子自己組織膜のパターンを基板表面に形成し、
    第2の有機分子自己組織化膜を、第1の有機分子自己組織膜のパターン以外の清浄化領域にのみ形成することを特徴とする有機分子自己組織化膜のパターン形成方法。
  7. 前記露光は電子ビームを使用して行われ、かつ前記現像処理は有機溶媒を使用して行われることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の有機分子自己組織化膜のパターン形成方法。
  8. 前記中間レジストは、Geの蒸着膜であることを特徴とする請求項5又は6に記載の有機分子自己組織化膜のパターン形成方法。
  9. 前記第1の有機分子自己組織膜は、シラザンであることを特徴とする請求項6に記載の有機分子自己組織化膜のパターン形成方法。
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