JP4660081B2 - 保管装置 - Google Patents
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Description
該インキュベータによれば、チャンバーに小さなマイクロプレート挿入口を開設すればよいので、マイクロプレートの出し入れ時にチャンバー内の環境条件が大きく変化することはない。
該シャッター機構においては、マイクロプレート挿入口を閉じた状態でチャンバーの壁面にシャッターの内面が密着して、気密状態が維持される。
定期的にシャッターの内面に洗浄、殺菌処理を施せば、その被害を最小限に抑えることが出来るが、シャッターは開いた状態でその内面がチャンバーの壁面と僅かな距離をおいて対向するので、シャッターの内面に洗浄、殺菌処理を施すことが困難である問題があった。
全体構成
図1及び図2に示す如く、本発明に係るインキュベータ(1)は、前面に開口(10)が形成されると共に該開口(10)をフロント開閉扉(12)によって開閉することが可能なチャンバー(11)を具え、該チャンバー(11)の内部には、インキュベータアセンブリ(2)が収容されると共に、該チャンバー(11)の側壁に開設したマイクロプレート挿入口(13)には、マイクロプレート搬入機構(4)が接続されている。
又、チャンバー(11)の側壁には、マイクロプレート挿入口(13)の出口側に、マイクロプレート(31)をチャンバー(11)内へ搬入するためのマイクロプレート搬入機構(4)が接続されている。
更にマイクロプレート搬入機構(4)の側部には、マイクロプレート搬入機構(4)上のマイクロプレート(31)に貼り付けられているバーコードを読み取るためのバーコードリーダ(15)が支持されている。
インキュベータアセンブリ(2)は、図3に示す如く、ベース(21)上に、マイクロプレート搬送ユニット(2a)を設置すると共に、該マイクロプレート搬送ユニット(2a)の両側に左右一対のスタッカーユニット(2b)(2b)を配備して構成されており、図4に示す如く、マイクロプレート搬送ユニット(2a)と各スタッカーユニット(2b)(2b)はベース(21)から個別に取り外すことが可能である。
マイクロプレート搬送ユニット(2a)は、機台(51)上に、搬送テーブル(50)を具えたマイクロプレート搬送装置(5)を設置して構成されている。各スタッカーユニット(2b)は、引出し台(22)上にスタッカーホルダー(23)を配備して構成され、スタッカーホルダー(23)には、マイクロプレートを収容するための複数のスタッカー(3)が、前後方向(Y軸方向)に配列されている。
尚、インキュベータアセンブリ(2)の下方には、チャンバー(11)内の空気に湿気を与えるための貯水パン(60)が配置されている。
又、マイクロプレート搬送ユニット(2a)の機台(51)と両スタッカーユニット(2b)(2b)の引出し台(22)(22)の各後方端面には、図6に示す如く後方に向かってピン(27)が突設される一方、ベース(21)上には、前記ピン(27)がそれぞれ嵌入すべき貫通孔を有するブロック(28)が配備されており、各ピン(27)が各ブロック(28)の貫通孔へ嵌入することによって、マイクロプレート搬送ユニット(2a)及び両スタッカーユニット(2b)(2b)がベース(21)上に拘束される。
スタッカーユニット(2b)を構成するスタッカーホルダー(23)は、図7に示す如く、引出し台(22)上に電気絶縁部材(24)(25)を介して支持されており、該電気絶縁部材(24)(25)によってスタッカーホルダー(23)と引出し台(22)の電気絶縁が施されている。ここで、スタッカーユニット(2b)のスタッカーホルダー(23)及びスタッカー(3)は抗菌ステンレス鋼製であり、引出し台(22)はアルミニウム製である。
尚、図示の如く厚さの異なる複数種類のマイクロプレート(31)が存在するため、受け止め片(32)の配列ピッチが異なる複数種類のスタッカー(3)が用意されている。
即ち、図11に示す如く、スイッチ(37)には第1及び第2の作動片(37a)(37b)が配備され、受け止め片(32)の配列ピッチの小さなスタッカー(3A)には、スイッチ(37)の2つの作動片(37a)(37b)を同時に押下することが可能な凸部(36a)が形成されているのに対し、受け止め片(32)の配列ピッチの大きなスタッカー(3B)には、スイッチ(37)の第1作動片(37a)のみを押下することが可能な凸部(63b)が形成されている。
マイクロプレート搬送ユニット(2a)を構成するマイクロプレート搬送装置(5)は、図12及び図13に示す如く、機台(51)上に4本の支柱(52)〜(52)を介して上板(53)を支持してなる枠体を具え、該枠体には、搬送テーブル(50)を左右方向、即ちX軸方向に駆動するためのX軸搬送部(54)と、搬送テーブル(50)を前後方向、即ちY軸方向に駆動するためのY軸搬送部(55)と、搬送テーブル(50)を上下方向、即ちZ軸方向に駆動するためのZ軸搬送部(56)とが配備されている。
尚、X軸モータ(571)、Y軸モータ(581)及びZ軸モータ(591)はそれぞれ、ステッピングモータによって構成されている。
図12に示す如く、機台(51)上には、Y軸方向に伸びる2本の下ガイドレール(554)(554)が設置され、両下ガイドレール(554)(554)には、下スライド板(556)が摺動可能に係合している。又、上板(53)上には、Y軸方向に伸びる1本の上ガイドレール(555)が設置され、該上ガイドレール(555)には、上スライド板(557)が摺動可能に係合している。そして、下スライド板(556)と上スライド板(557)は垂直桿(558)によって互いに連結され、Y軸方向に往復移動可能な往復移動体を構成している。
又、機台(51)と上板(53)には、Y軸モータユニット(58)によって駆動されるY軸駆動シャフト(551)が垂直に架設されており、該Y軸駆動シャフト(551)の回転によって、Y軸駆動ラダーチェーン(552)とY軸駆動ラダーチェーン(553)が駆動される。
この結果、下スライド板(556)及び上スライド板(557)が下ガイドレール(554)(554)及び上ガイドレール(555)に沿ってY軸方向に往復移動し、これに伴って垂直桿(558)がY軸方向に往復移動することになる。
尚、搬送テーブル(50)は抗菌ステンレス鋼製であって、昇降板(542)上に電気絶縁部材(図示省略)を介してビス止め固定されており、容易に取り外して洗浄、殺菌処理を施すことが可能となっている。
図14に示す如く、機台(51)には、Z軸モータユニット(59)によって駆動されるZ軸駆動シャフト(561)が、Y軸方向に設置されている。又、図12に示す如く、下スライド板(556)と上スライド板(557)の間にはステンレス鋼製のZ軸駆動ラダーチェーン(562)が張設されており、該Z軸駆動ラダーチェーン(562)の一端に、昇降板(542)が連結されている。該Z軸駆動ラダーチェーン(562)には、Z軸駆動シャフト(561)の回転が伝えられる。
図15に示す如く、Z軸スライダー(564)に突設された昇降板(542)上には、下段スライダー(549a)が、X軸方向の往復移動が可能に設置され、該下段スライダー(549a)の上面に中間スライド板(543)が固定されている。該中間スライド板(543)上には、上段スライダー(549b)が、X軸方向の往復移動が可能に設置され、該上段スライダー(549b)の上面に搬送テーブル(50)が固定されている。
又、図13に示す如く、下スライド板(556)と上スライド板(557)の間には、Z軸方向に伸びる垂直X軸駆動シャフト(540)が架設されており、該垂直X軸駆動シャフト(540)の下端部に、水平X軸駆動シャフト(541)の回転が伝えられる。
又、中間スライド板(543)上には第2のピニオン(546)が配備される一方、昇降板(542)上には第2のラック(547)が配備され、第2のピニオン(546)と第2のラック(547)とが互いに噛合している。
図18〜図20に示す如く、マイクロプレート搬入機構(4)は、往復搬送部(41)と、該往復搬送部(41)を駆動するモータユニット(42)とから構成される。
往復搬送部(41)においては、ベース(43)上に、X軸方向に伸びるガイドレール(44a)が形成されて、該ガイドレール(44a)に上段スライダー(40a)が摺動可能に係合し、該上段スライダー(40a)の上面に中間スライド板(48)が固定されている。該中間スライド板(48)上には、X軸方向に伸びるガイドレール(44b)が形成されて、該ガイドレール(44b)に下段スライダー(40b)が摺動可能に係合し、該下段スライダー(40b)の上面にマイクロプレート設置台(410)が固定されている。
尚、マイクロプレート設置台(410)は抗菌ステンレス鋼製であって、電気絶縁部材(図示省略)を介して下段スライダー(40b)上にビス止め固定されており、容易に取り外して、洗浄、殺菌処理を施すことが出来る。
又、ベース(43)には、モータユニット(42)によって同時に駆動される第1及び第2のピニオン(45)(47)が取り付けられる一方、中間スライド板(48)には第1のラック(49)が取り付けられ、第1のピニオン(45)と第1のラック(49)とが互いに噛合可能に対向すると共に、第2のピニオン(47)と第1のラック(49)とが互いに噛合している。又、中間スライド板(48)には、第3のピニオン(412)が取り付けられる一方、ベース(43)には、第2のラック(411)が取り付けられ、第3のピニオン(412)と第2のラック(411)とが互いに噛合している。更に、中間スライド板(48)には第4のピニオン(413)が取り付けられる一方、マイクロプレート設置台(410)の裏面には第3のラック(414)が取り付けられ、第4のピニオン(413)と第3のラック(414)とが互いに噛合している。
又、図20に示す状態から、搬入用モータユニット(42)によって第1及び第2のピニオン(45)(47)が反時計方向に回転駆動されると、マイクロプレート設置台(410)は図18に示す如く元の位置に戻ることになる。
図21に示す如く、チャンバー(11)の右側壁に開閉可能に取り付けられたサイド開閉扉(16)は、約90度の回動が可能であって、定期的に実施すべき殺菌工程においては、サイド開閉扉(16)を図示の如く全開位置まで開き、これによって露出した部分に洗浄、殺菌処理を施す。
尚、サイド開閉扉(16)には、サイド開閉扉(16)を閉じた状態でチャンバー(11)にロックするためのロックレバー(図示省略)が取り付けられており、該ロックレバーを操作してロックを解除することにより、サイド開閉扉(16)を全開位置まで開くことが出来る。
駆動機構(144)が逆向きに駆動されると、昇降体(141)には上昇方向の力が加わり、これによって、シャッター(142)は先ずマイクロプレート挿入口(13)から略水平方向に離間した後に上昇して、マイクロプレート挿入口(13)を開く。
先ずステップS1にて、マイクロプレートのバーコードの読み取り動作を実行し、ステップS2では、読み取りの成否によってマイクロプレートの有無を判断する。マイクロプレートが存在すると判断されたときは、ステップS3に移行して、読み取ったバーコードに基づき、マイクロプレートの識別番号及び種類番号を認識する。
続いてステップS7では、決定したシャッター開き高さまでシャッターを開き、ステップS8にて、マイクロプレート搬入機構を動作させて、マイクロプレートをチャンバー内に搬入する。
先ずステップS11にて、マイクロプレート情報テーブルより出庫プレートを選択し、出庫指示を出す。ステップS12では、その出庫プレートが収納されているスタッカーを特定し、そのスタッカーからマイクロプレートを搬出部まで搬送する。続いてステップS13では、マイクロプレートの識別番号及び種類番号に基づいてシャッター開き高さを決定する。
次にステップS14では、決定したシャッター開き高さまでシャッターを開き、ステップS18にて、マイクロプレート搬入機構を動作させて、マイクロプレートを庫外へ搬出する。
上記本発明のインキュベータ(1)においては、チャンバー(11)内に複数のスタッカー(3)を設置した状態で、マイクロプレート搬送装置(5)の動作によって、搬送テーブル(50)をX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動させることにより、任意のスタッカー(3)の任意のマイクロプレート収容部に対して、マイクロプレートの出し入れが行なわれる。
マイクロプレート搬入機構(4)は、図20に示す様にマイクロプレート設置台(410)をチャンバー内へ向かって突出させる。
その後、Z軸搬送部(56)の動作によって搬送テーブル(50)を僅かに上昇させ、搬送テーブル(50)上にマイクロプレート(31)を搭載した後、X軸搬送部(54)の動作によって、搬送テーブル(50)を基準位置に復帰させる。
その後、Z軸搬送部(56)の動作によって搬送テーブル(50)を僅かに降下させ、搬送テーブル(50)上のマイクロプレート(31)を該マイクロプレート収容部に引き渡した後、X軸搬送部(54)の動作によって、搬送テーブル(50)を基準位置まで復帰させる。
即ち、マイクロプレート搬送装置(5)のY軸搬送部(55)及びZ軸搬送部(56)の動作によって、搬送テーブル(50)を所定のマイクロプレート収容部との対向位置まで移動させ、その後、所定のマイクロプレート収容部がその左側に位置するか、或いは右側に位置するかに応じて、X軸搬送部(54)を左方若しくは右方に動作させて、搬送テーブル(50)を該マイクロプレート収容部の内部へ移動させて、搬送テーブル(50)上にマイクロプレート(31)を搭載する。
又、開閉扉(16)はチャンバー(11)の壁面に枢支された構成に限らず、チャンバー(11)に着脱可能に取り付けられた構成も採用可能である。
更に本発明は、インキュベータに限らず、酵素等を低温下で保管するフリーザに実施することも可能であり、この場合、フリーザとしては庫内に冷気を供給する方式や内壁を冷却する方式などを採用することが出来る。
(11) チャンバー
(10) 開口
(12) フロント開閉扉
(13) マイクロプレート挿入口
(14) シャッター機構
(15) バーコードリーダ
(16) サイド開閉扉
(2) インキュベータアセンブリ
(2a) マイクロプレート搬送ユニット
(2b) スタッカーユニット
(21) ベース
(22) 引出し台
(23) スタッカーホルダー
(24) 電気絶縁部材
(25) 電気絶縁部材
(3) スタッカー
(31) マイクロプレート
(36) 突片
(37) スイッチ
(4) マイクロプレート搬入機構
(5) マイクロプレート搬送装置
(50) 搬送テーブル
(54) X軸搬送部
(55) Y軸搬送部
(56) Z軸搬送部
Claims (1)
- 所定の環境条件に調整されたチャンバー(11)の内部にて、容器上の試料を保管する保管装置において、
チャンバー(11)の内部には、容器をチャンバー(11)内にて搬送するための容器搬送ユニットと、容器を収容するための容器収容棚が複数箇所に設けられたスタッカーユニットとが配備され、
チャンバー(11)の壁面には、チャンバー(11)内へ容器を搬入するための容器挿入口が開設されると共に、該容器挿入口を開閉するためのシャッター機構(14)を具えた開閉扉(16)が、容器挿入口に対向して前記シャッター機構(14)により容器挿入口を閉じることが可能な閉じ状態と、チャンバー(11)の壁面から離間してシャッター機構(14)の容器挿入口との対向面を露出させる開き状態の2つの状態を選択的にとることが可能であって、容器をチャンバー(11)内へ搬入するための容器搬入機構が配備されており、
前記開閉扉(16)には、開閉扉(16)の閉じ状態にて前記容器挿入口と連通し、この容器挿入口と共に容器の挿入路を形成すべき開口部(161)が形成され、
シャッター機構(14)は、開閉扉(16)に取り付けられて上下に伸びるガイド部材(145)と、ガイド部材(145)に昇降可能に係合する昇降体(141)と、昇降体(141)を昇降駆動する駆動機構(144)と、昇降体(141)にリンク機構(143)を介して支持されたシャッター(142)と、シャッター(142)の下端部に配備されたローラ(146)と、ローラ(146)の下方位置に配備されたローラ受け部材(147)とを備え、
開閉扉(16)は、シャッター(142)を閉じた状態でチャンバー(11)の前記容器挿入口の周囲とシャッター(142)との間に介在して気密を保つべきシール部材(162)を有し、
シャッター機構(14)は、駆動機構(144)の駆動によって昇降体(141)が下降すると、下降に伴ってシャッター(142)も下降して、前記容器挿入口との対向位置に達し、更に駆動機構(144)の駆動によって昇降体(141)が下降し、ローラ(146)がローラ受け部材(147)に当接すると、その後は駆動機構(144)の駆動力がリンク機構(143)を経てシャッター(142)に伝わり、シャッター(142)は前記容器挿入口の開口縁に向けて押圧され、
前記容器搬入機構の側部には、この容器搬入機構上の容器に付けられた識別符号を読み取るための識別符号読み取り装置が配備され、該識別符号読み取り装置によって読み取られた識別符号に基づいて、シャッター機構(14)による前記容器挿入口の開き量(開き高さ)が、該識別符号を有する容器の厚さに応じた大きさに調整されることを特徴とする保管装置。
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