JP4660002B2 - ミシンの中釜案内 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンの駆動にともない中釜の当接部との接触面に振動が加わるミシンの中釜案内に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ミシンには、少なくとも一方のミシン部品が可動とされ、この一方のミシン部品が他方のミシン部品に接触するようにして支持されている接触部位が随所に設けられている。そして、このような接触部位は、ミシンの駆動(運転)にともなって、金属材料どうしが摺動することに起因して生じる高周波の微動摩耗であるフレッティング摩耗などの異常摩耗による摩耗粉の発生や、摺動抵抗(摩擦抵抗)が生じて発熱し、この発熱に起因して金属材料どうしが焼き付いてしまうという焼付損傷などが生じるということが知られている。
【0003】
そこで、従来のミシンは、接触部位に潤滑油を強制的に供給する給油機構を設けて、摩耗による摩耗粉の発生や焼付損傷の発生などを防止するための潤滑膜を形成するようになっている。
【0004】
ところで、金属材料により形成されたミシン部品どうしの接触部位に、潤滑油の強制給油を行うためには、オイルパン、オイルポンプ、給油量調節機構などの複雑な機構を必要とするという問題点があることが知られている。
【0005】
また、接触部位に潤滑油の強制給油を行うと、接触部位に対する潤滑油の給油量が多い場合には、接触部位から潤滑油が漏洩して、上糸、下糸および縫製物などを汚染するおそれがあるし、また逆に、接触部位に対する潤滑油の給油量が少ない場合には、接触部位が焼付損傷したりし、長期間に亘り安定した機能を保持することができない場合があるという問題点があった。
【0006】
ところで、近年のミシンには無給油化が求められており、接触するミシン部品どうしの無潤滑環境下における摩耗や焼付損傷の発生などを防止するため、他のミシン部品との接触面を、NiPなどのメッキ膜や、TiNなどのコーティング膜などからなる硬質の被覆層によって被覆することが考えられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の接触面を被覆層により覆ったミシン部品においては、金属材料により所定形状に形成された基体の表面に、単一層からなる個別の硬質の被覆層を密着形成することで、接触面の表面を硬くして無潤滑環境下における耐摩耗性を向上させることができるものの、ミシン部品としての耐久性はいまだ充分とはいえないという問題点があった。
【0008】
特に、他のミシン部品との接触面を有するミシン部品のうち、振動が加わる接触面を有するミシン部品、例えば水平釜装置の中釜案内などでは、この傾向が強かった。
【0009】
すなわち、中釜案内などのように、摺動だけでなく、接離運動などに起因する振動にともなう衝撃荷重が加わる接触面では、ミシン部品に要求される寿命に到達する前に、被覆層に亀裂が生じて被覆層の一部が基体から剥離したり、フレッティング摩耗が生じるという問題点があった。
【0010】
そこで、無給油で振動が加わる接触面の摩耗や焼付損傷を長期間に亘り確実に防止することのできるミシンの中釜案内が求められている。
【0011】
本発明はこの点に鑑みてなされたものであり、無給油で振動が加わる接触面の摩耗や焼付損傷を長期間に亘り確実に防止することのできるミシンの中釜案内を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため特許請求の範囲の請求項1に係る本発明のミシンの中釜案内の特徴は、所定形状に形成された基体と、基体の表面の少なくとも一部に設けられ、中釜の当接部と接触する接触面とを有し、基体は、クロム成分を1.0重量%を越えて含有するSUS440Cにより形成され、接触面は、調質処理に窒化処理を加えた複合処理を施すことにより設けられた硬化層により形成されているとともに、窒化処理による硬化層の厚さが0.05mm以上に形成され、さらに、接触面は、硬さがHv750以上に形成されている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、無給油で振動が加わる接触面に好適な硬化層を容易に形成でき、しかも接触面そのものを剥離することのない硬い窒化物からなる硬化層により形成できるので、無給油で振動が加わる接触面の摩耗や焼付損傷を長期間に亘り確実に防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。
【0018】
図1および図2は本発明に係るミシンの中釜案内の実施形態を示すものであり、図1は本発明に係るミシンの中釜案内を備えた水平釜装置の要部の平面図、図2は図1のミシンの中釜案内の接触面近傍の断面構成を示す一部拡大断面図である。
【0020】
図1に示すように、本実施形態のミシン部品としてのミシンの中釜案内1は、縫い針の昇降運動に同期して回転する釜軸に固定される図示しない外釜と、下糸が巻回されたボビンを収納し、かつ、外釜の内側で回転可能に嵌合された中釜3とを有する本縫いミシン用の水平釜装置4に用いられている。この水平釜装置4は、中釜案内1の先端部11が図1にて両矢印Aにて示す方向へと進退して中釜3の当接部31に対して接離動作することにより、中釜案内1および中釜3は、図1に実線にて示す位置と、図1に破線にて示す位置との2位置間を選択的に移動するように形成されている。これにより、図示しない外釜の図1矢印B方向の回転とともに中釜3をとも回りさせないように係合する中釜3の係合突起32と針板5の係止部51との間や、中釜案内1と中釜3の当接部31との間に、上糸ループ通過用の空間を形成するようになっている。そして、上糸ループ通過用の空間を形成することで、縫い針の昇降運動とともに回転する外釜の剣先が、縫い針の針先に形成された上糸ループをすくい取り、上糸ループを剣先にかけたまま中釜3の周囲をまわることで上糸ループが中釜3をくぐり抜ける際に、円滑に上糸ループを中釜3から抜けさせることができ、上糸ループを中釜3内のボビンから導出される下糸と絡ませて良好な縫い目を形成することができるようになっている。
【0021】
このように中釜案内1は動作するため、その先端部11の表面は、接離運動などに起因する振動にともなう衝撃をともなって他のミシン部品である中釜3に接触して当接部31を摺動する接触面12とされている。
【0022】
図2に示すように、本実施形態の中釜案内1は、所定形状に形成された基体13と、この基体13の表面の少なくとも一部に設けられた接触面12とを有している。
【0023】
前記基体13の素材としては、以下に示す3種類の金属材料から設計コンセプトなどの必要に応じて選択使用される。
【0024】
第1の金属材料は、Cr(クロム)成分を1.0重量%を越えて含有する鉄鋼材料であり、具体的にはマルテンサイト系ステンレス鋼(SUS440Cなど)、オーステナイト系ステンレス鋼・フェライト系ステンレス鋼・析出硬化系ステンレス鋼などを例示できる。
【0025】
第2の金属材料は、Cr成分を1.0重量%を越えて含有するとともに、C(カーボン)、W(タングステン)、V(バナジウム)、Co(コバルト)、Mo(モリブデン)およびAl(アルミニウム)よりなる群から選ばれる少なくとも一つの成分を含有してなる鉄鋼材料であり、具体的には合金工具鋼鋼材(SKD11など)、高速度工具鋼鋼材(SKH51など)などを例示できる。
【0026】
第3の金属材料は、Cr成分を1.0重量%を越えて含有するとともに、C、W、V、Co、MoおよびAlよりなる群から選ばれる少なくとも一つの成分を含有し、残りがFe(鉄)成分とされてなる焼結金属であり、具体的にはHAP40(日立金属社製商品名)、DEX40(大同特殊鋼社製商品名)、FAX38(不二越社製商品名)などを例示できる。なお、HAP40は、C成分が1.3重量%程度、Cr成分が4.0重量%程度、Mo成分が5.0重量%程度、W成分が6.0重量%程度、V成分が3.0重量%程度、Co成分が8.0重量%程度、残りがFe成分の素材である。また、DEX40は、C成分が1.3重量%程度、Cr成分が4.0重量%程度、Mo成分が5.0重量%程度、W成分が6.5重量%程度、V成分が3.0重量%程度、Co成分が8.0重量%程度、残りがFe成分の素材である。さらに、FAX38は、C成分が1.3重量%程度、Cr成分が4.0重量%程度、Mo成分が5.0重量%程度、W成分が6.0重量%程度、V成分が3.0重量%程度、Co成分が8.0重量%程度、残りがFe成分の素材である。
【0027】
前記基体13の素材を第1の金属材料とした場合の接触面12は、基体13を窒化処理、あるいは、調質処理(焼入れ焼戻し処理)に窒化処理を加えた複合処理を施すことにより設けられた窒化層からなる硬化層14により形成される。
【0028】
前記基体13の素材を第2の金属材料とした場合の接触面12は、基体13を調質処理、窒化処理および調質処理に窒化処理を加えた複合処理のうちのいずれか一つの処理を施すことにより設けられた硬さがHv(ビッカース硬度)700、詳しくはHmv(マイクロビッカース硬度、以下同様)700以上の硬化層14により形成される。
【0029】
前記基体13の素材を第3の金属材料とした場合の接触面12は、基体13を調質処理、窒化処理および調質処理に窒化処理を加えた複合処理のうちのいずれか一つの処理を施すことにより設けられた硬さがHv750以上の硬化層14により形成される。
【0030】
前記窒化処理としては、グロー放電を利用した窒素プラズマ中に基体13を保持するイオン窒化を用いた。そして、窒素イオンが基体13の表面に進入し、この窒素が基体13を構成する少なくともCr成分と結合して硬い窒化物を形成する。
【0031】
なお、窒化層からなる硬化層14の厚さとしては、0.05mm以上、好ましくは0.1mm以上とするとよい。窒化層からなる硬化層14の厚さがこの範囲より薄いと、中釜案内1に要求される寿命に到達する前に、無潤滑環境下における接触面12にフレッティング摩耗が生じ、無給油で振動が加わる接触面12の摩耗や焼付損傷をミシン部品として必要な長期間に亘り確実に防止することができない傾向がある。
【0032】
また、ステンレス鋼以外のSKDやHAPの窒化処理としては、アンモニアガス中で基体13を500〜550℃に加熱するガス窒化、あるいは塩浴軟窒化であってもよい。そして、ガス窒化は、加熱によって生じる歪みが小さい。さらに、塩浴軟窒化はどぶ漬けなどにより、基体13どうしが接触した状態においても、品質を均一とさせることができ、一度に大量の製品を、簡単に、効率よく硬化処理することができる。
【0033】
つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について説明する。
【0034】
本実施形態の中釜案内1の性能評価を本実施形態の中釜案内1と同一構成を有する試験片TPを用いることで実施した結果を以下に示す。なお、試験片TPのサイズは、幅8.0mm、厚さ2.0mm、長さ29.0mmのほぼ平板状のものを用いた。
【0035】
試験片TP1(本発明品1)
SUS440Cにより形成された試験片TP1の表面に、調質処理に窒化処理を加えた複合処理を施すことにより、表面の硬さがHv1000程度で厚さが0.15mmの窒化層を有する硬化層14を形成した。なお、窒化処理を行う前、すなわち、調質処理を行った後の表面に形成される硬化層14の硬さはHv650程度であった。また、窒化層を有する硬化層14を形成した後の内部(厚さ方向の中心)の硬さは380Hvであった。
【0036】
試験片TP2(本発明品2)
HAP40により形成された試験片TP2の表面に、調質処理に窒化処理を加えた複合処理を施すことにより、表面の硬さがHv1000程度の窒化層を有する硬化層14を形成した。
【0037】
試験片TP3(本発明品3)
HAP40により形成された試験片TP3の表面に、調質処理を施すことにより、表面の硬さがHv780程度の硬化層14を形成した。
【0038】
試験片TP4(本発明品4)
SKH51により形成された試験片TP4の表面に、調質処理を施すことにより、表面の硬さがHv750程度の硬化層14を形成した。
【0039】
試験片TP5(本発明品5)
SKD11により形成された試験片TP5の表面に、調質処理を施すことにより、表面の硬さがHv720程度の硬化層14を形成した。
【0040】
試験片TP6(従来品1)
比較のため、硬さ、耐摩耗性および耐久性の要求される場合に用いられるSKS3(合金工具鋼鋼材)により形成された試験片TP6の表面に、調質処理を施すことにより、表面の硬さがHv750程度の硬化層14を形成した。なお、SKS3のCr成分の含有量は0.50〜1.00重量%である。
【0041】
試験片TP7(従来品2)
比較のため、従来の強制給油を行う場合に用いられるSNCM415(ニッケル・クロム・モリブデン鋼)により形成された試験片TP7の表面に浸炭焼入れ焼戻しによる調質処理を施すことにより、表面の硬さがHv730程度の硬化層14を形成した。なお、SNCM415のCr成分の含有量は0.40〜0.65重量%である。
【0042】
試験片TP8(従来品3)
比較のため、従来の無給油化を行う場合に用いられるSNCM415により形成された試験片TP8の表面にNiPのメッキを施すことにより、硬質の被覆層を形成した。
【0043】
前記性能評価試験は、試験片TPの長手方向の一端面を接触面12とし、この接触面12に振動を加えた際の摩耗量と、接触回数である叩かれ回数との関係を調査することで評価した。
【0044】
具体的には、図3に示すように、付勢ばね61によって下方に付勢した試験片TPの下端面たる接触面12の下方に相手材としてのカム62を配置し、このカム62の外周に等分割配置された3個の突起62aを接触面12に間欠的に順次接触させることにより性能評価試験を行った。
【0045】
すなわち、カム62が時計方向に回転すると、図3のAに示すようにカム62の突起62aの回転方向の上流側に位置する角部が試験片TPの接触面12の左端に接触する。そして、カム62の突起62aが接触面12に接触すると、図3のBに示すように、カム62の回転にともなって突起62aは試験片TPを上方に0.5mm押し上げながら接触面12と摺動する。この時、試験片TPは、付勢ばね61により下方に向けて付勢されているため、常に突起62aと接触している状態を保持する。さらに、カム62が回転すると、図3のCに示すように、突起62aが試験片TPの接触面12から抜け、付勢ばね61に付勢された試験片TPは、元の位置に復帰する。以後、3つの突起62aが試験片TPの接触面12に順次接触する。
【0046】
また、試験条件は、相手材となるカム62の素材をSUJ2(軸受鋼:調質処理有り、硬さHv700程度)とし、カム62の最大外径(突起表面の外径)を33mm、突起62aの周方向の長さ(試験片TPの接触面12に接触する長さ)を9mm、カム62の速度(最大外径の周速:突起62aの外周面の周速)を0.3m/sとした。
【0047】
なお、試験片TPの接触面12に突起62aが接触することにより生じる衝撃荷重は、14.7〜19.8N程度であった。
【0048】
さらに、性能評価は、突起62aが接触面12に接触した叩かれ回数と接触面12の摩耗量との関係を調査することで行った。ここでいう摩耗量は、試験片TPの高さが、元の位置よりどの位減少したかという高さの変位による測定法を用いて測定した。
【0049】
図4に評価結果を示す。この試験結果からも明白なように、試験片TP1〜TP5である本発明品1〜5は、無給油で振動が加わる接触面12の摩耗や焼付損傷を長期間に亘り確実に防止することができることが判明した。
【0050】
さらに、説明すると、図4に示すように、本発明品1〜5の摩耗量は、叩かれ回数が600万回において、摩耗量が従来品1〜3のほぼ半分以下であり、Hv700あるいはHv750以上の硬化層14、および窒化層からなる硬化層14を接触面12とすることで、無潤滑環境下における優れた耐摩耗性と耐衝撃性とを有することを示している。
【0051】
また、本発明品4、5は、従来品1、2に比べて硬さが同等もしくは低いものの、いずれも良好な耐摩耗性と耐衝撃性とを有していることを示している。これは、従来品1、2の如く接触面12の硬さを単に硬くしたり、従来品3の如く接触面12を硬質の被覆層とするだけでは、無給油で振動が加わる接触面12の摩耗や焼付損傷を長期間に亘り確実に防止するうえで不十分であることを示している。そこで、本発明品1〜5のように、基体13の組成成分にCr成分の含有量が多い素材を用いて接触面12となる部位に剥離することのない硬化層14を形成することが、無給油で振動が加わる接触面12の摩耗や焼付損傷を長期間に亘り確実に防止するうえで肝要になる。
【0052】
このように、本実施形態の中釜案内1によれば、所定形状に形成された基体13と、基体13の表面の少なくとも一部に設けられた中釜3と接触する接触面12とを有し、基体13は、クロム成分を1.0重量%を越えて含有する鉄鋼材料により形成され、接触面12は、基体13を調質処理、あるいは、調質処理に窒化処理を加えた複合処理を施すことにより設けられた硬化層14により形成する構成とすることで、無給油で振動が加わる接触面12に好適な硬化層14を容易に形成でき、しかも接触面12そのものを剥離することのない硬い窒化物からなる硬化層14により形成できるので、無給油で振動が加わる接触面の摩耗や焼付損傷を長期間に亘り確実に防止することができる。
【0053】
このことは、中釜案内1の実際の適用において、従来品2の構成の中釜案内では12時間しか使用できないのに対して、本発明品5の構成により形成した中釜案内1では、100時間使用することができ、また、本発明品1の構成により形成した中釜案内1にいたっては、200時間以上経過しても硬化層14が剥離することなく使用することができる、という無潤滑条件下における実機試験により確認できた。
【0054】
また、本実施形態の中釜案内1によれば、所定形状に形成された基体13と、基体13の表面の少なくとも一部に設けられた中釜3と接触する接触面12とを有し、基体13は、クロム成分を1.0重量%を越えて含有するとともに、カーボン、タングステン、バナジウム、コバルト、モリブデンおよびアルミニウムよりなる群から選ばれる少なくとも一つの成分を含有してなる鉄鋼材料により形成され、接触面12は、硬さがHv700以上に形成する構成とすることで、無給油で振動が加わる接触面12に好適な硬さHv700以上の硬化層14を容易に形成でき、しかも接触面12そのものを剥離することのない硬い硬化層4により形成できるので、無給油で振動が加わる接触面12の摩耗や焼付損傷を長期間に亘り確実に防止することができる。
【0055】
さらに、本実施形態の中釜案内1によれば、所定形状に形成された基体13と、基体13の表面の少なくとも一部に設けられた中釜3と接触する接触面12とを有し、基体13は、クロム成分を1.0重量%を越えて含有するとともに、カーボン、タングステン、バナジウム、コバルト、モリブデンおよびアルミニウムよりなる群から選ばれる少なくとも一つの成分を含有し、残りが鉄成分とされてなる焼結金属により形成され、接触面12は、硬さがHv750以上に形成する構成とすることで、無給油で振動が加わる接触面12に好適な硬さHv750以上の硬化層14を容易に形成でき、しかも接触面12そのものを剥離することのない硬い硬化層14により形成できるので、無給油で振動が加わる接触面の摩耗や焼付損傷を長期間に亘り確実に防止することができる。
【0056】
さらにまた、本実施形態の中釜案内1によれば、接触面12は、基体13を調質処理、窒化処理および調質処理に窒化処理を加えた複合処理のうちのいずれか一つの処理を施すことにより設けられた硬化層14により形成することが、無給油で振動が加わる接触面12に好適な剥離することのない硬化層14を容易かつ確実に得ることができるという意味で好ましい。
【0057】
またさらに、本実施形態の中釜案内1によれば、窒化処理を用いる場合、窒化処理による硬化層14の厚さを0.05mm以上とすることが、無給油で摺動に加えて衝撃が加わる接触面の摩耗や焼付損傷を長期間に亘りより確実に防止するうえで好ましい。
【0059】
また、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することができる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に係る本発明のミシンの中釜案内によれば、無給油で振動が加わる接触面に好適な硬化層を容易に形成でき、しかも接触面そのものを剥離することのない硬い窒化物からなる硬化層により形成できるので、無給油で振動が加わる接触面の摩耗や焼付損傷を長期間に亘り確実に防止することができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るミシンの中釜案内を備えた水平釜装置の実施形態の要部を示す平面図
【図2】 図1のミシンの中釜案内の接触面近傍の断面構成を示す一部拡大断面図
【図3】 AからCは本発明に係るミシンの中釜案内の試験片による性能評価方法を示す説明図であり、Aは接触直前状態、Bは接触状態、Cは接触直後状態
【図4】 本発明に係るミシンの中釜案内の試験片による叩かれ回数と摩耗量との関係を示す線図
Claims (1)
- 中釜の当接部との接触面に振動が加わるミシンの中釜案内において、
所定形状に形成された基体と、前記基体の表面の少なくとも一部に設けられ、中釜の当接部と接触する接触面とを有し、
前記基体は、クロム成分を1.0重量%を越えて含有するSUS440Cにより形成され、
前記接触面は、調質処理に窒化処理を加えた複合処理を施すことにより設けられた硬化層により形成されているとともに、前記窒化処理による硬化層の厚さが0.05mm以上に形成され、さらに、前記接触面は、硬さがHv750以上に形成されていることを特徴とするミシンの中釜案内。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001109674A JP4660002B2 (ja) | 2001-04-09 | 2001-04-09 | ミシンの中釜案内 |
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