JP4659250B2 - クリーンルーム用防振ハンガ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クリーンルーム内において、天井や壁等の支持部材から吊された上側吊持材と配管やダクト等の被吊持材を吊持している下側吊持材を連結するクリーンルーム用防振ハンガに関する。
【0002】
【従来の技術】
現代の半導体製造プロセスでは、集積回路の超高密度化によりクリーンルーム内の極く僅かの微細パーティクルやクリーンルーム内に放出されたガス中の微量不純物が半導体の欠陥を生む原因となっており、これら微細パーティクルや微量不純ガスの管理が特に、クラス10以上のクリーンルームでは問題となっている。クリーンルームでのクリーン度の低下は外部からの侵入物のみならず、クリーンルーム内に設置されている種類からも発生する。
【0003】
このようなクリーンルーム内において、天井付近或いは壁面に沿って配管やダクト等が配設され、クリーンルーム内の諸設備に接続されているが、防振の目的から防振ハンガを用いることが多い。防振ハンガは、天井等から吊された上側吊持材と、配管等の被吊持材を吊持する下側吊持材とを連結するものであって、被吊持材内の流体の通流やバルブを閉じた際の水撃による被吊持材の振動を天井や壁に伝わるのを防いでいる。
【0004】
これまでクリーンルームで使用される防振ハンガは、従来使用されていたもので、ハウジング及びスプリング並びに座金とバネ座で構成されている。ハウジングは防振ハンガの外枠を形成する部材で、通常、鋼板を矩形箱状に折り曲げこれをユニクロ鍍金して使用している。前記ハウジングの上面或いは下面にコイル状のスプリングの一端が取着端側バネ座を介して取り付けられている。座金はスプリングの取着端側バネ座と反対側の端部に取り付けられている。係止端側バネ座は座金に取着されており、吊持材の先端部が係止するようになっている。
【0005】
前記取着端側及び係止端側バネ座はゴムで形成されているがゴムからは常温でもアウトガスが発生し、アウトガスに含まれている微細パーティクルや不純物が上述のように半導体の欠陥・不良率を上昇させる原因となっていたということが最近分かってきた。一方、クリーンルームの汚染要因としては前記ゴムより小さいが、ハウジングに鋼板をメッキしたものを使用し、スプリングにばね鋼を塗装したものが使用されていたため、その表面には微細な凹凸があり、クリーンルーム内を浮遊している微細パーティクルや不純物が付着し徐々に溜まり、それが何らかの原因により落下して半導体の欠陥を生む原因となる場合があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の解決課題は、クリーンルーム内において、防振部材から微細パーティクルの付着堆積やアウトガスの発生のないクリーンルーム用防振ハンガを開発することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
「請求項1」に記載のクリーンルーム用防振ハンガ(A)は「支持部材(12)から吊された上側吊持材(5)と被吊持材(7)を吊持している下側吊持材(6)とを連結し、前記上側吊持材(5)を取り付ける上側取付部(1a)及び前記下側吊持材(6)を取り付ける下側取付部(1b)を有するハウジング(1)と、前記ハウジング(1)内にて、前記下側取付部(1b)に配設され、前記下側取付部(1b)に設けられた下孔(1d)に回転不能にて装着される長円部の突出部(3a3)がその他半部に形成され、前記下側取付部(1b)からの突出部分に取付ピン(11)が圧入された取着端側バネ座(3a)と、一端が前記取着端側バネ座(3a)に取り付けられたスプリング(2)と、前記スプリング(2)の他端に取着された係止端側バネ座(3b)とで構成され、前記取着端側及び係止端側バネ座(3a)(3b)が常温でアウトガスを放出しない樹脂にて構成されており、前記取着端側バネ座(3a)は、前記スプリング(2)の下端部が嵌め込まれる円筒部(3a1)をその一半部に有する」事を特徴とする。
【0008】
これによれば、本発明に用いられる取着端側及び係止端側バネ座(3a)(3b)の材料は常温でアウトガスを発生しない樹脂、例えばフッ素樹脂やポリアセタール樹脂のようなものが使用される。従って、防振ハンガ(A)を構成する樹脂部材が従来のようにクリーンルーム中に微量不純物を放出するということはなく、超高集積化された半導体の欠陥・不良率の上昇原因になるという問題は生じない。従って、請求項1に記載の防振ハンガ(A)は最高クラスのクラス10以上のクリーンルームに使用することができる。なお、「アウトガス」とは構成部材中に含まれているガス成分が構成部材に外圧が掛かることによって或いは外圧が掛かることなく構成部材から外部に放出されるガスのことで、当該ガス中には構成部材或いは構成成分の微細パーティクルが含まれており、これがクリーンルーム中に放出されることによりクリーンルーム内の清浄度を低下させ、欠陥・不良率の上昇原因となる。
【0009】
「請求項2」に記載のクリーンルーム用防振ハンガ(A)は「請求項1」を更に限定し、より高度なクリーンルーム対応としたもので「ハウジング(1)がステンレスで構成され、スプリング(2)がマルテンサイト系ステンレスで構成され、ハウジング(1)及びスプリング(2)の表面が鏡面仕上げされている」ことを特徴とする。これによりハウジング(1)及びスプリング(2)の表面におけるクリーンルーム中の微細パーティクル等の付着・堆積などがなくなり、この面においても欠陥・不良率の上昇原因が解消され更に優れた低発塵作用を発揮することになる。
【0010】
「請求項3」に記載のクリーンルーム用防振ハンガ(A)は「請求項1」の他の例で「ハウジング(1)がステンレスで構成され、スプリング(2)がマルテンサイト系ステンレスで構成され、ハウジング(1)の表面が吊り下げ方向にヘアライン加工され、スプリング(2)の表面が鏡面仕上げされている」ことを特徴とするもので、ハウジング(1)の表面が鏡面でなくヘアライン加工されている分だけクリーンルーム内の微細パーティクルが付着しやすくなるが、ヘアラインの方向を吊り下げ方向とすることにより微細パーティクルのハウジング(1)の表面への付着を極力小さくしている。これによりハウジング(1)の表面を鏡面仕上げした場合に比べて若干その性能は劣るが、クラス10以上のクリーンルームに十分対応することができるものである。また、上記のハウジング(1)やスプリング(2)はステンレスで構成されているため錆を発生するような危険性が全くなく、この点でもクリーンルームの清浄性を保つうえで最適なものであるといえる。
【0011】
「請求項4」に記載のクリーンルーム用防振ハンガ(A)は「請求項1〜3」に比べて低級仕様のクリーンルーム、例えばクラス100程度のものに対応するもので、「ハウジング(1)が鋼板で構成され、スプリング(2)がばね鋼で構成され、ハウジング(1)の表面が光沢クロメート処理され、スプリング(2)の表面がパーカライジング処理されている」ことを特徴とする。ハウジング(1)の表面が光沢クロメート処理であり、スプリング(2)の表面がパーカライジング処理であるため、前記のように鏡面仕上げ或いはエアライン加工に比べてその性能は劣るが、なおその表面の平滑性はクラス100程度のクリーンルームでは十分である。
【0012】
「請求項5」に記載のクリーンルーム用防振ハンガ(A)は上記のものに比べてさらに低級仕様のクリーンルーム、例えばクラス1000程度のものに対応するもので、「支持部材(12)から吊された上側吊持材(5)と被吊持材(7)を吊持している下側吊持材(6)とを連結し、前記上側吊持材(5)を取り付ける上側取付部(1a)及び前記下側吊持材(6)を取り付ける下側取付部(1b)を有するハウジング(1)と、前記ハウジング(1)内にて、前記下側取付部(1b)に配設され、前記下側取付部(1b)に設けられた下孔(1d)に回転不能にて装着される長円部の突出部(3a3)がその他半部に形成され、前記下側取付部(1b)からの突出部分に取付ピン(11)が圧入された取着端側バネ座(3a)と、一端が前記取着端側バネ座(3a)に取り付けられたスプリング(2)と、前記スプリング(2)の他端に取着された係止端側バネ座(3b)とから構成され、前記ハウジング(1)、取着端側及び係止端側バネ座(3a)(3b)が鋼材で構成され且つその表面が有色クロメート処理され、スプリング(2)がばね鋼で構成され且つその表面がパーカライジング処理されており、前記取着端側バネ座(3a)は、前記スプリング(2)の下端部が嵌め込まれる円筒部(3a1)をその一半部に有する」ことを特徴とするもので、この場合は、防振ハンガ(A)全体が金属で構成されているため当然アウトガスの発生がなく、クリーンルーム内を汚染することがない。なお、パーカライジング処理とは鋼材の表面にMn、Feのリン酸塩皮膜を生成させて防錆を行う処理をいう。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のクリーンルーム用防振ハンガ(A)を図示実施例に従って説明する。本実施例(A)は、外枠を形成するハウジング(1)と、ハウジング(1)に取着された取着端側バネ座(3a)と、取着端側バネ座(3a)に取り付けられたスプリング(2)と、座金(4)を介してスプリング(2)の他端に配設された係止端側バネ座(3b)とから構成されている。この防振ハンガ(A)は、その構成は全て同じであるが適用されるクリーンルームのクラスによってその仕様は異なっている。
【0014】
クラス10以上のクリーンルーム(クリーンルームのプロセスエリアのより高いクリーン度が必要とされるステッパー周辺)用に使用される防振ハンガ(A)のハウジング(1)は、表面が鏡面加工或いはヘアライン加工されたステンレス鋼(少なくとも18-8ステンレス材で、使用環境によっては更に高級なステンレスを使用する場合もある。)で構成されている。ヘアライン加工の場合、防振ハンガ(A)の吊り下げ方向にヘアラインが走るようにハウジング(1)が形成される。また、鏡面仕上げの場合は、電解研磨或いはバフ研磨によって形成される。鏡面仕上げの場合、クリーンルーム内の微細パーティクルの付着は最も少なく、ヘアライン加工がそれに続く。また、スプリング(2)もマルテンサイト系ステンレスばね鋼が使用され、その表面は電解研磨により鏡面仕上げされている。
【0015】
更に、係止端側バネ座(3b)内に配設され、スプリング(2)の他端に接触する座金(4)もハウジング(1)と同じステンレス鋼で構成されており、その表面は鏡面仕上げ或いはヘアライン加工が施されている。従って、防振ハンガ(A)の金属部分は全てステンレスが使用され、長期間の使用によっても錆びの発生の恐れがない。また、本実施例では取着端側バネ座(3a)及び係止端側バネ座(3b)はフッ素樹脂或いはポリアセタール樹脂のような常温でアウトガスを放出しない樹脂にて形成されている。勿論、前記バネ座(3a)(3b)はフッ素樹脂或いはポリアセタール樹脂に限られるものでなく、アウトガスを放出しない樹脂であればどのようなものでも使用することができる。
【0016】
クラス100程度の中級クリーンルーム(クリーンルームの一般的プロセスエリア周辺)用に使用される防振ハンガ(A)のハウジング(1)は、通常の鋼材(通常のSS材、たとえばSS400程度のもの)が使用され、その表面は光沢クロメート処理がなされている。その表面の平滑度は鏡面仕上げヘアライン加工には劣るが、ある程度の平滑度を持っており、クリーンルーム内の微細パーティクルの付着は少ない。スプリング(2)は、ピアノ線のようなばね鋼(例えば、SW−Cのような材料)で、その表面がパーカライジング処理されている。座金(4)はハウジング(1)と同じ光沢クロメート処理をしてもよいが、係止端側バネ座(3b)内に嵌め込んで使用されるため、ハウジング(1)と同じ通常の鋼材の表面に有色クロメート処理されたものが本実施例では使用されている。取着端側バネ座(3a)及び係止端側バネ座(3b)は前述同様フッ素樹脂或いはポリアセタール樹脂のような常温でアウトガスを放出しない樹脂にて形成されている。
【0017】
クラス1000程度の低級クリーンルーム(クリーンルームのサービスエリア周辺)ように使用される防振ハンガ(A)のハウジング(1)は、通常の鋼材(通常のSS材、たとえばSS400程度のもの)が使用され、その表面は有色クロメート処理がなされている。その表面の平滑度は鏡面仕上げヘアライン加工や光沢クロメート処理には劣る。スプリング(2)及び座金(4)は、クラス100で使用されたものが使用される。取着端側バネ座(3a)及び係止端側バネ座(3b)は常温でアウトガスを放出しない樹脂でなく、通常の鋼材を有色クロメート処理したものが使用される。
【0018】
次に、本実施例にかかる防振ハンガ(A)の各部材の形状について説明する。ハウジング(1)は板材を矩形状に折り曲げて形成されたもので、一面は上側吊持材(5)を取り付ける上側取付部(1a)「この部分で端部が重ね合わせ、スポット溶接で接続されている場合或いは図2のように隅肉溶接で接続されている。この場合は、上側取付部(1a)に補強板(1e)が溶接される事になる。」になっており、上側取付部(1a)に対向する面は下側吊持材(6)を取り付ける下側取付部(1b)になっている。上側取付部(1a)には上側吊持材(5)を挿通する円状の上孔(1c)が穿設されており、下側取付部(1b)には取着端側バネ座(3a)を嵌め込む下孔(1d)が穿設されている。下孔(1d)は取着端側バネ座(3a)の回転防止のため円の対向する2箇所が平行に削り取られた長円形状をしているが、形状について特段限定するものではない。また、下孔(1d)は取着端側バネ座(3a)が嵌め込まれるため上孔(1c)より大きい。
【0019】
スプリング(2)は通常のコイル状のバネで、その両端は、端面が中心軸に対して直角となるように研削されている。
【0020】
バネ座は、前記スプリング(2)の両端に配設されるが、ハウジング(1)にスプリング(2)を取り付けるための取着端側バネ座(3a)と、上・下側吊持材(5)(6)の先端が引っ掛かる係止端側バネ座(3b)の2種類がある。
【0021】
取着端側バネ座(3a)は、一半部に円筒状に形成され、スプリング(2)が嵌め込まれて取り付けられる円筒部(3a1)と、他半部に前記下孔(1d)の装着される外形が長円形の突出部(3a3)と、太径の円筒部(3a1)と細径の突出部(3a3)との間で段が形成されており、この部分を中央に円孔が穿設されたドーナツ状円板部(3a2)とする。前記突出部(3a3)は回転不能にて下孔(1d)に嵌め込まれ、その突出部分の側面には取付ピン(11)が圧入されており、前記取付ピン(11)がハウジング(1)の下側取付部(1b)に係止することで下孔(1d)に嵌め込まれた突出部(3a3)が下孔(1d)から離脱しないようになっている。前記円筒部(3a1)の内径はスプリング(2)の外径と同じ大きさとなっており、スプリング(2)の一端部は円筒部(3a1)内に嵌め込まれた状態で取着端側バネ座(3a)に取着されている。
【0022】
係止端側バネ座(3b)の形状は、円筒状の筒部(3b1)の一端に中央に挿通孔(3b3)が穿設されたドーナツ状の円板部(3b2)が一体に形成された形状をしている。筒部(3b1)の内径はスプリング(2)の外径と同じ大きさとなっており、スプリング(2)の取着端部(2a)と反対側の係止端部(2b)が筒部(3b1)内に嵌め込まれ、座金(4)を介してスプリング(2)の係止端部(2b)に取り付けられている。
【0023】
座金(4)の形状は中央に係止端側バネ座(3b)の挿通孔(3b3)と同じ大きさの中央孔(4a)が穿設されたドーナツ状の円板となっている。座金(4)は係止端側バネ座(3b)の円板部(3b2)の内面に固着されており、前記座金(4)にスプリング(2)の係止端部(2b)が当接している。
【0024】
次に本実施例(A)の使用方法について説明する。まず、天井や壁等の支持部材(12)から吊るされたナット(5c)付きの上側吊持材(5)を上側取付部(1a)の上孔(1c)に挿通する。そして、雄ねじが螺設された上側吊持材(5)の先端部(5a)に他のナット(5b)を螺着し更に上下から締め付け、上側吊持材(5)に防振ハンガ(A)を取り付ける。
【0025】
次に、下側吊持材(6)を防振ハンガ(A)に取り付ける。下側吊持材(6)の取付方法は、上側吊持材(5)と同様に、下側吊持材(6)を下孔(1d)に挿入し、スプリング(2)を通って係止端側バネ座(3b)の挿通孔(3b3)から突出するまで挿通する。そして、下側吊持材(6)の雄ネジが螺設された先端部(6a)にナット(6b)をダブルナットで螺着することで、ナット(6b)が係止端側バネ座(3b)に掛止された状態となり、防振ハンガ(A)に下側吊持材(6)が取り付けられる。下側吊持材(6)はクリーンルーム内の配管やダクト或いは小型ファン、ラインポンプ、エアコンなどの被吊持材(7)が接続されており、これらの荷重はスプリング(2)に担持され同時に被吊持材(7)に発生した振動を吸収し、天井や壁などの支持部材(12)に前記振動が伝達するのを防止している。
【0026】
このようにして被吊持材(7)を吊持した場合、被吊持材(7)の荷重により、スプリング(2)や取着端側バネ座(3a)、座金(4)、係止端側バネ座(3b)などは圧縮を受ける。バネ座(3a)(3b)はフッ素樹脂或いはポリアセタール樹脂のような常温においてアウトガスを放出しない樹脂或いは金属からなるため、圧縮荷重が加わったとしてもクリーンルーム内を汚染するようなことがない。また、ハウジング(1)及びスプリング(2)が鏡面に形成されている場合またはハウジング(1)に少なくともヘアライン加工が施されている場合、微細パーティクルが表面に接触してもこれらが付着して溜まる凹凸がない或いは少ないため微細パーティクルが堆積するようなことが殆どない。従ってこのような防振ハンガ(A)は最高クラスのクリーンルーム内で使用可能である。
【0027】
これに対して、ハウジング(1)が光沢クロメート処理されたものの場合はその表面平滑度が前述の場合に比べて若干劣るため、クラス100程度のクリーンルームに使用されることになる。さらにハウジング(1)が有色クロメート処理されたものの場合では更に表面平滑度が低下するためクラス1000程度のクリーンルーム仕様となる。
【0028】
【発明の効果】
本発明のクリーンルーム用防振ハンガは、バネ座がフッ素樹脂或いはポリアセタール樹脂のような常温ではアウトガスを放出しないような樹脂で構成されているため、クリーンルーム内で使用したとしてもクリーンルーム内の清浄度を低下させるようなことがない。また、構成部材の金属部分をステンレスで構成し且つその表面を鏡面仕上げ或いは少なくともヘアライン加工とすることにより金属の表面にクリーンルーム内の微細パーティクルの付着堆積を防止することができ、この面でもクリーンルーム内の清浄度の保持に大いに貢献することができる。従ってこのような防振ハンガの場合、クラス10以上のクリーンルーム内での使用が可能となる。またハウジングの処理を光沢クロメート処理した場合、その表面の平滑度は低下するもののコストを下げることができ、クラス100程度のクリーンルーム内での使用が可能となる。またハウジングの表面を有色クロメート処理とした場合は表面状態は最も低いが、コスト面で最も安く作ることができ、クラス1000程度のクリーンルームにおいて使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防振ハンガを用いた吊持状態の正面図
【図2】図1の防振ハンガの斜視図
【図3】図1の防振ハンガの半断面図
【図4】図2の底面図
【符号の説明】
(A) クリーンルーム用防振ハンガ
(1) ハウジング
(1a) 上側取付部
(1b) 下側取付部
(2) スプリング
(3a) 取着端側バネ座
(3b) 係止端側バネ座
(4) 座金
(5) 上側吊持材
(6) 下側吊持材
(7) 被吊持材
(12) 支持部材

Claims (5)

  1. 支持部材から吊された上側吊持材と被吊持材を吊持している下側吊持材とを連結し、前記上側吊持材を取り付ける上側取付部及び前記下側吊持材を取り付ける下側取付部を有するハウジングと、
    前記ハウジング内にて、前記下側取付部に配設され、前記下側取付部に設けられた下孔に回転不能にて装着される長円部の突出部がその他半部に形成され、前記下側取付部からの突出部分に取付ピンが圧入された取着端側バネ座と、
    一端が前記取着端側バネ座に取り付けられたスプリングと、
    前記スプリングの他端に取着された係止端側バネ座とから構成され、
    前記取着端側及び係止端側バネ座が常温でアウトガスを放出しない樹脂にて構成されており、
    前記取着端側バネ座は、前記スプリングの下端部が嵌め込まれる円筒部をその一半部に有する事を特徴とするクリーンルーム用防振ハンガ。
  2. ハウジングがステンレスで構成され、スプリングがマルテンサイト系ステンレスで構成され、ハウジング及びスプリングの表面が鏡面仕上げされていること特徴とする請求項1に記載のクリーンルーム用防振ハンガ。
  3. ハウジングがステンレスで構成され、スプリングがマルテンサイト系ステンレスで構成され、ハウジングの表面が吊り下げ方向にヘアライン加工され、スプリングの表面が鏡面仕上げされていること特徴とする請求項1に記載のクリーンルーム用防振ハンガ。
  4. ハウジングが鋼板で構成され、スプリングがばね鋼で構成され、ハウジングの表面が光沢クロメート処理され、スプリングの表面がパーカライジング処理されていること特徴とする請求項1に記載のクリーンルーム用防振ハンガ。
  5. 支持部材から吊された上側吊持材と被吊持材を吊持している下側吊持材とを連結し、前記上側吊持材を取り付ける上側取付部及び前記下側吊持材を取り付ける下側取付部を有するハウジングと、
    前記ハウジング内にて、前記下側取付部に配設され、前記下側取付部に設けられた下孔に回転不能にて装着される長円部の突出部がその他半部に形成され、前記下側取付部からの突出部分に取付ピンが圧入された取着端側バネ座と、
    一端が前記取着端側バネ座に取り付けられたスプリングと、
    前記スプリングの他端に取着された係止端側バネ座とから構成され、
    前記ハウジング、取着端側及び係止端側バネ座が鋼材で構成され且つその表面が有色クロメート処理され、スプリングがばね鋼で構成され且つその表面がパーカライジング処理されており、
    前記取着端側バネ座は、前記スプリングの下端部が嵌め込まれる円筒部をその一半部に有する事を特徴とするクリーンルーム用防振ハンガ。
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