JP4655796B2 - 弾性境界波装置の製造方法及び弾性境界波装置 - Google Patents

弾性境界波装置の製造方法及び弾性境界波装置 Download PDF

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Description

本発明は、圧電基板上に絶縁膜が形成されており、圧電基板と絶縁膜との界面にIDTが形成されている弾性境界波装置の製造方法及び弾性境界波装置に関し、より特定的には、圧電基板と絶縁膜との界面における剥離を防止する構造が備えられた弾性境界波装置の製造方法及び弾性境界波装置に関する。
従来、携帯電話などの通信機器の共振子やフィルタとして、弾性表面波装置が広く用いられている。
弾性表面波装置では、通常、量産性を高めるために、圧電性材料からなるウェハ上において多数の弾性表面波装置用の電極構造を形成していた。そして、電極形成後にウェハを切断することにより、多数の弾性表面波装置が製造されていた。
しかしながら、圧電材料からなるウェハの切断に際しては、チッピングが生じがちであった。そこで、下記の特許文献1には、チッピングを防止するために、ウェハ上において、ダイシングされる領域よりも内側において、IDTなどの電極を取り囲むように閉環状のチッピング抑制パターンを金属材料により形成する方法が開示されている。この方法では、切り出された弾性表面波装置の圧電基板の外周縁よりも内側に閉環状のチッピング抑制パターンが形成されているので、該チッピング抑制パターンの外側の端縁部分においてチッピングが生じたとしても、チッピングの拡がりが該チッピング抑制パターンにより押し留められるとされている。
ところで、弾性表面波装置では、圧電基板上にIDTが形成されており、IDTが弾性表面波を受励振するため、IDTが臨む空隙を設けるようにパッケージ化されねばならなかった。そのため、パッケージ構造が複雑であり、弾性表面波装置の製品が大型にならざるを得なかった。
これに対して、近年、弾性表面波に代わり、弾性境界波を利用した弾性境界波装置が注目されている。弾性境界波装置では、異なる媒質間の境界にIDTが配置され、該IDTにより受励振される弾性境界波が利用される。従って、空隙を設ける必要がないため、小型化を図ることができる。
特開2004−235705号公報
上記弾性境界波装置においても、生産に際しては、ウェハにおいて多数の弾性境界波装置を形成した後、ウェハを弾性境界波装置単位にダイシングする方法が採用される。弾性境界波装置では、圧電基板に圧電基板とは異なる媒質としての絶縁膜が積層されているため、ダイシングにより、両者の界面において層間剥離が生じるおそれがあった。従って、弾性表面波装置とは異なり、弾性境界波装置では、上記のような層間剥離を抑制しつつ、ウェハから個々の弾性境界波装置を確実にダイシングすることが強く求められている。
他方、前述した特許文献1に記載のチッピング抑制パターンは、圧電基板の上面が開放されている弾性表面波装置におけるチッピングの拡大を抑制するものにすぎず、弾性境界波装置に適用したとしても、上記のような層間剥離を抑制することはできない。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、弾性境界波装置をウェハから切断する際の層間剥離を確実に防止することが可能である弾性境界波装置の製造方法、並びにこのような層間剥離が生じ難く、従って信頼性に優れた弾性境界波装置を提供することにある。
本発明に係る弾性境界波装置の製造方法の広い局面によれば、圧電材料からなる母基板を用意する工程と、前記母基板上に複数の弾性境界波装置を構成するための複数のIDTを形成する工程と、前記母基板上においてダイシングされる領域の少なくとも一部において、層間剥離防止用金属パターンを形成する工程と、前記IDT及び前記層間剥離防止用金属パターンが形成された母基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記ダイシングされる領域において母基板をダイシングし、個々の弾性境界波装置を取り出す工程とを備えることを特徴とする、弾性境界波装置の製造方法が提供される。
本発明に係る弾性境界波装置の製造方法のある特定の局面では、前記層間剥離防止用金属パターンが、前記IDTと電気的に絶縁されて形成される。
本発明に係る製造方法の他の特定の局面では、前記層間剥離防止用金属パターンを形成する工程において、前記層間剥離防止用金属パターンが、前記個々の弾性境界波装置の外周を取り囲むように形成される。
本発明に係る製造方法のさらに他の特定の局面では、前記層間剥離防止用金属パターンを形成する工程が、前記IDTを形成する工程と同時に、同じ導電性材料を用いて行われる。
本発明に係る製造方法のさらに別の特定の局面によれば、前記IDTを形成する工程の後に、前記IDTと電気的に接続される配線を形成する工程をさらに備え、前記層間剥離防止用金属パターンが、前記配線を形成する工程と同時に、同じ金属材料を用いて行われる。
本発明に係る製造方法のさらに他の特定の局面では、前記絶縁膜に、前記配線を部分的に露出させる絶縁膜開口部を形成する工程と、前記絶縁膜開口部に前記配線と電気的に接続されるように、UBM下地層を形成する工程と、前記絶縁膜上において、前記UBM下地層と電気的に接続される給電ラインを形成する工程をさらに備え、前記層間剥離防止用金属パターンは、前記給電ラインが形成される領域の下方以外の領域に形成される。
本発明に係る弾性境界波装置の製造方法の他の広い局面によれば、圧電材料からなる母基板を用意する工程と、前記母基板上に、複数の弾性境界波装置を形成するために複数のIDTを形成する工程と、前記母基板上に前記母基板のダイシングされる領域の少なくとも一部において層間剥離防止用金属パターンを形成する工程と、前記IDTと電気的に接続される配線を形成する工程と、前記IDTが形成された前記母基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に、前記配線を部分的に露出させる絶縁膜開口部を形成する工程と、無電解メッキにより前記絶縁膜開口部にUBMを前記UBM下地層と電気的に接続されるように形成する工程と、ダイシングラインされる領域に沿って前記母基板をダイシングすることにより個々の弾性境界波装置を取り出す工程とを備える、弾性境界波装置の製造方法が提供される。
本発明に係る弾性境界波装置は、圧電基板と、該圧電基板上に形成されたIDTと、該IDTを覆うように圧電基板上に形成された絶縁膜とを備える弾性境界波装置において、前記圧電基板と前記絶縁膜との界面において、前記圧電基板の端縁に沿って形成される層間剥離防止用金属パターンが形成されており、該層間剥離防止用金属パターンの少なくとも一部が、弾性境界波装置の端面に露出されていることを特徴とする。
本発明に係る弾性境界波装置のある特定の局面では、前記層間剥離防止用金属パターンは、前記IDTと電気的に絶縁された状態で形成されている。
本発明に係る弾性境界波装置のさらに特定の局面では、前記層間剥離防止用金属パターンが、前記圧電基板と前記絶縁膜との界面において、外周縁の全周にわたるように形成されている。
本発明に係る弾性境界波装置の製造方法によれば、圧電材料からなる母基板上に複数のIDTを形成し、ダイシングされる領域の少なくとも一部において、層間剥離防止用金属パターンを形成し、IDT及び層間剥離防止用金属パターンが形成された母基板上に絶縁膜を形成した後に、ダイシング領域において母基板がダイシングされて、個々の弾性境界波装置が取り出される。この場合、層間剥離防止用金属パターンが、ダイシングされる領域の少なくとも一部に形成されているので、ダイシングに際し、弾性境界波装置のダイシングにより切り出された端面において、層間剥離が生じ難い。
すなわち、層間剥離防止用金属パターンが、母基板と絶縁膜との間に配置されていることにより、両者の界面における層間剥離が抑制される。これは、層間剥離防止用金属パターンと圧電材料からなる母基板及び絶縁膜とが、単なる物理的な接合力ではなく、圧電材料中や絶縁膜中の酸素などを介した化学結合により結合されていることによる。従って、本発明によれば、母基板において、弾性境界波装置を構成するIDTや絶縁膜を形成した後に、ダイシングするだけで、層間剥離が生じ難く、耐環境特性に優れた弾性境界波装置を効率良く製造することが可能となる。
上記層間剥離防止用金属パターンが、IDTと電気的に絶縁されて形成されている場合には、ダイシング時に水分が浸入したとしても、該層間剥離防止用金属パターンとIDTとが電気的に絶縁されているので、所望でない短絡を防止することができる。
前記層間剥離防止用金属パターンが、各弾性境界波装置の外周を取り囲むように形成されている場合には、層間剥離防止効果をより一層高めることができる。
層間剥離防止用金属パターンを形成する工程が、IDTを形成する工程と同時に同じ導電性材料を用いて行われる場合には、層間剥離防止用金属パターンを、工程を増加させることなく形成することができる。
IDTを形成する工程の後に、IDTと電気的に接続される配線を形成する工程をさらに備え、層間剥離防止用金属パターンが、上記配線を形成する工程と同時に同じ金属材料を用いて行われる場合には、工程を増加させることなく、上記層間剥離防止用金属パターンを上記配線と同時に形成することができる。
上記絶縁膜に配線を部分的に露出させる絶縁膜開口部を形成し、該絶縁膜開口部分に、UBM下地層を上記配線と電気的に接続されるように形成し、UBM下地層と電気的に接続される給電ラインを絶縁膜上に形成する各工程を備え、層間剥離防止用金属パターンが給電ラインが形成されている領域の下方には形成されていない場合には、ダイシングに際しての上記給電ラインと、層間剥離防止用金属パターンとの間の所望でない短絡を防止することができ、しかもUBM下地層上に、給電ラインから電流を流すことにより、電解メッキによりUBMを容易に形成することができる。
本願の第2の発明においては、同様に、絶縁膜に配線を部分的に露出させる絶縁膜開口部が形成され、無電解メッキにより、絶縁膜開口部上にUBM下地層と電気的に接続されるようにUBMが形成されるので、ダイシング後に、UBMが設けられた弾性境界波装置を容易に提供することができる。
本発明に係る弾性境界波装置では、圧電基板と絶縁膜との界面において、少なくとも一部が圧電基板の端縁に沿って形成される層間剥離防止用金属パターンが形成されているので、該層間剥離防止用金属パターンと、絶縁膜及び圧電基板とが化学的に結合され、従って、圧電基板と絶縁膜とが端面において強固に結合されている。よって、製造に際してのチッピングや層間剥離が生じ難く、実使用時の耐環境特性を効果的に高めることができる。
特に、層間剥離防止用金属パターンが、IDTと電気的に絶縁されている場合には、ダイシング時等における水分が切断により形成された端面から層間剥離防止用金属パターンに沿って浸入したとしても、IDT形成部まで水分が到達し難く、従って特性の変動を確実に抑制することができる。
層間剥離防止用金属パターンが、弾性境界波装置の外周の全周にわたるように形成されている場合には、層間剥離防止用金属パターンによって、圧電基板と絶縁膜との間の層間剥離をより確実に防止することができ、より一層信頼性に優れた弾性境界波装置を提供することが可能となる。
以下、図面を参照しつつ本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1〜図7を参照して本発明の第1の実施形態に係る弾性境界波装置の製造方法を説明する。
本実施形態では、まず、圧電材料からなる母基板としてのウェハ1を用意する。圧電材料としては、LiTaO3、LiNbO3または水晶などの圧電単結晶、あるいは圧電セラミックスを用いることができる。
図1(a)は、上記ウェハ1上に、多数の弾性境界波装置が形成されている状態を模式的に示す平面図である。図1(a)においては、個々の弾性境界波装置2が構成される部分がマトリックス状に配置されており、複数の弾性境界波装置2,2間には、導電性のダイシングライン3,4が延ばされている。ダイシングライン3がY方向にダイシングライン4がX方向に延びている。ダイシングライン3,4に沿って、かつダイシングライン3,4が設けられている部分を除去するようにダイシングすることにより、図2に示すように、ウェハ1は、個々の弾性境界波装置2に分割される。
なお、図1(a)及び図2は、ウェハ1上において、後述する各種電極構造が形成された後の状態を模式的に示す平面図であることを指摘しておく。さらに、図1(a)及び(b)並びに図2では、電極構造を示すために、絶縁膜や吸音膜を除いて電極構造のみの形状を模式的に示す。さらに、図1(b)は、ウェハ1の一部を拡大して示す図であるが、ここでは、図1(a)におけるダイシングライン3,4は示されていない。すなわち、後述するように、ダイシングライン3,4は、他の電極よりも上方に、すなわち後述する絶縁膜と吸音膜との間の高さ位置に形成されているが、図1(b)では、絶縁膜及び吸音膜を取り除いた状態が拡大して示されている。従って、図1(b)では、ダイシングライン3,4は示されていない。また、図1(a)及び図2では、IDTを含む弾性境界波装置の電極構造が設けられている機能部2aが矩形の領域であるかのように模式的に示されている。
図1(b)に拡大して示すように、上記機能部2aには、IDT5及びIDT5の弾性境界波伝搬方向両側に配置された反射器6a,6bが設けられている。もっとも、機能部2aを形成する電極構造は、少なくとも1つのIDTを有する限り特に限定されるものではない。すなわち、要求される共振子やフィルタなどの機能に応じて、機能部2aの電極構造を適宜変形することができる。
本実施形態においては、1つの機能部2aが形成されたが、デュアルフィルタやデュプレクサを構成するために2つ以上の機能部2aが形成されていてもよい。
上記弾性境界波装置2を製造するに際しては、まず、図5(a)に示すように、ウェハ1上にIDT5を含む機能部2aを構成するための電極を形成する。また、IDT電極5の形成と同時に、層間剥離防止用金属パターン7を同一材料で同時に形成する。
なお、図5(a)では、図1(a)において弾性境界波装置2,2が隣り合っている部分が拡大して示されている。すなわち、図5(a)の一点鎖線P,P間で囲まれた部分が最終的にダイシングにより除去される部分である。層間剥離防止用金属パターン7は、このダイシングラインにより除去される領域よりも太い幅を有するように形成されている。また、図1(a)から明らかなように、上記層間剥離防止用金属パターン7は、ダイシングにより除去される領域の一部において、ダイシング領域の幅方向両側に至るように形成されている。
ダイシングに際しては、図1(a)のダイシングライン3,4を目印にして切断除去が行われる。すなわち、図1(a)のダイシングライン3,4が形成されている領域が除去されてダイシングが行われる。従って、ダイシングされる領域、すなわちダイシング領域は、ダイシングライン3,4を含む領域となる。よって、層間剥離防止用金属パターン7は、言い換えれば、上記ダイシングライン3すなわちY方向に延びるダイシングライン3の下方の一部に形成されている。
なお、図1(a)から明らかなように、ダイシングライン4、すなわちX方向に延びるダイシング領域においても、部分的に、層間剥離防止用金属パターン8がダイシングライン4の両側に至るようにダイシングライン4よりも幅広に形成されている。
上記IDT5及び層間剥離防止用金属パターン7を構成する金属材料は特に限定されないが、例えば、AlまたはCuもしくはこれらの合金などにより構成することができる。
また、IDT5や層間剥離防止用金属パターン7においては、圧電材料からなるウェハ1に対する密着強度を高めるために、下地層として、密着層を積層してもよい。このような密着層を構成する材料としては、例えば、Ni、NiCrもしくはTiのように、Al、Cu、Au、NiまたはPtなどの主たる電極層を構成する金属に比べて圧電材料に対する密着性に優れた金属材料を用いることができる。
また、上記層間剥離防止用金属パターン7では、ダイシングに際し、一点鎖線A,Aで挟まれた部分が除去される。その結果、ダイシング後には、除去される領域よりも外側の部分7a,7bは残存し、ダイシングされて切り出された弾性境界波装置の端面に露出することになる。
層間剥離防止用金属パターン7は、ダイシングに際し、上記端面における層間剥離を防止するように作用し、かつチッピングの発生を抑制するように作用する。これは、層間剥離防止用金属パターン7は、圧電材料からなるウェハ1や後述する絶縁膜に対し、酸素を介した化学結合により強固に結合されていることによる。すなわち、ウェハ1と、後述する絶縁膜が直接積層されている場合に比べて、上記層間剥離防止用金属パターン7が形成されている部分においては、密着強度が高められ、それによって層間剥離やチッピングが確実に抑制される。
従って、層間剥離防止用金属パターン7を構成する金属材料については、上記のように、圧電材料と絶縁膜とが直接積層されている場合に比べて、化学結合の導入により層間剥離強度を高め得る適宜の金属を用いることができる。
もっとも、本実施形態では、IDT5と同じ材料で同時に形成することにより、生産性を高めることが可能とされている。もっとも、層間剥離防止用金属パターン7は、IDT5と異なる材料で、異なる工程において形成されてもよい。
次に、図5(b)に示すように、IDT5に電気的に接続されるように配線9が形成される。配線9は、IDT5に電気的に接続される導電性部分であり、Al、Cu、Au、NiまたはPtなどの適宜の金属により構成される。また、配線9においても、ウェハ1との密着性を高めるために、下地に、Ni、NiCrまたはTiのような密着層を積層してもよい。
上記配線9の形成に際しては、層間剥離防止用金属パターン7上に、層間剥離防止用金属パターン7よりも狭い幅であって、ダイシングライン3と略同じ幅の導電ライン9aが同時に形成される。この導電ライン9aは、ダイシングに際し、その下地に存在している層間剥離防止用金属パターン7の一部とともに除去される。導電ライン9aは必ずしも形成する必要はないが、導電ライン9aを形成することによりダイシングライン3を導電ライン9aを目印にして容易に形成することができる。また、この導電ライン9aはダイシングライン3よりも細くても太くてもよい。
次に、図5(c)に示すように、IDT5を覆うように、ウェハ1上の全面に絶縁膜10を形成する。絶縁膜10は、本実施形態では、SiO2をスパッタリングすることにより形成されている。もっとも、絶縁膜10は、圧電材料よりなるウェハ1に積層された状態で、両者の境界に設けられたIDT5において弾性境界波を励受信し得る限り、SiO2以外の絶縁性材料で構成されてもよい。このような絶縁性材料としては、SiO2の他、SiN、SiON等の無機絶縁性材料を適宜用いることができる。
絶縁膜10の厚みは、特に限定されないが、本実施形態では、弾性境界波の波長をλとしたとき、0.7λ〜3λ程度、より具体的には数μm〜数十μm程度の厚みとされている。弾性境界波を励受信するには、絶縁膜10は、この程度の厚みを有することが望ましい。
他方、上記のように、ウェハ1上に、上記のような厚い絶縁膜10が形成されている構造では、前述したように、ダイシングに際し、ウェハ1と絶縁膜10との間で剥離が生じやすくなる。これに対して、本実施形態では、上述した層間剥離防止用金属パターン7の存在により、層間剥離が確実に抑制される。
なお、上記絶縁膜10の形成方法は、スパッタリングに限らず、他の薄膜もしくは厚膜形成方法や印刷法などを適宜用いることができる。
次に、図5(d)に示すように、絶縁膜10に絶縁膜開口部10aを形成する。絶縁膜開口部10aは、反応性イオンエッチングなどの適宜の方法により形成することができる。絶縁膜開口部10aは、配線9を露出させるように形成されている。
次に、図6(a)に示すように、UBM下地層11と、ダイシングライン3を同時に形成する。UBM下地層11は、上記配線9と同様の電極材料で構成され、好ましくは配線9の膜厚よりも厚くされることにより、比抵抗が小さくされている。また好ましくは、配線9と同様に、下地に密着層が形成されていてもよい。さらに好ましくは、UBM下地層11は、上層に耐腐食層、例えばPt層などが形成されていてもよい。耐腐食層が形成されることにより、ダイシング時の水分侵入による腐食等に対する耐環境性能を高めることができる。
上記UBM下地層11は、絶縁膜開口部10a内に至っており、配線9に電気的に接続されている。
次に、図6(b)に示すように、上記絶縁膜10を覆うように、吸音膜12を全面に形成する。吸音膜12は、本実施形態では半透明のポリイミドまたは半透明のエポキシ樹脂のような合成樹脂膜を積層することにより形成されている。この吸音膜12を構成する材料は、エポキシ樹脂またはポリイミド以外の合成樹脂を用いてもよく、あるいはシリコン樹脂などを用いてもよい。吸音膜12を形成することにより、IDT5から放射されるバルク波を吸音することができ、望ましい。もっとも、本発明では、吸音膜12は必ずしも設けられずともよい。
図1(a)のC−C線で示す断面部分においては、次に、図7(a)に示すように、吸音膜開口部12aが形成される。吸音膜開口部12aの形成は反応性イオンエッチングなどの適宜の方法で行うことができる。また、吸音膜開口膜12aの形成に際しては、吸音膜開口部12aが、下方に形成されていた絶縁膜開口部10aに連なるようにかつ絶縁膜開口部10aを再度形成するように開口加工が行われる。その結果、UBM下地層11が、吸音膜開口部12a及び絶縁膜開口部10a内の底部に露出することとなる。
次に、図7(b)に示すように、上記吸音膜開口部12aが設けられている部分において、電解メッキにより、UBM13を形成する。UBM13は、本実施形態では、NiやAuを電解メッキすることにより形成される。もっとも、UBM13はNiやAu以外の金属で構成されてもよい。電解メッキに際しては、上記UBM下地層11に連なるダイシングライン3,4(図1参照)から通電することにより行われる。
図7(c)に示すように、UBM13上に、半田バンプ14を形成する。
しかる後、ウェハ1を図6(c)及び図7(d)に示すようにダイシングする。図6(c)は、前述した図1(a)のB−B線に沿う部分のダイシング状態を示し、図7(d)は、図1(a)中のC−C線に沿う部分のダイシング状態を示す。
上記のようにして、図2に示したように、ウェハ1をダイシングし、個々の弾性境界波装置2が得られる。
この場合、上記層間剥離防止用金属パターン7が設けられているので、ダイシングライン3,4に沿ってダイシングした際に、端面2bにおける層間剥離が生じ難い。
上記ダイシング前後の状態を、図3(a),(b)及び図4(a),(b)にそれぞれ拡大して示す。図3(a)は、図1(a)のB−B線に沿う部分のダイシング前の状態を、図3(b)はダイシング後の状態を示し、上記図6(b)及び(c)に示す図にそれぞれ相当する。
ここでは、ダイシングにより切り出された端面2b,2bに、層間剥離防止用金属パターン7の部分7a,7bが露出することになる。
他方、図4(a),(b)は、図1(a)のC−C線に沿う部分のダイシング前及びダイシング後の状態を示す拡大断面図であり、上記図7(c)及び(d)に示す部分の中央部分を拡大して示す図である。
図4(a),(b)から明らかなように、図1(a)のC−C線に沿う部分では、UBM下地層11がIDT5を含む機能部に電気的に接続されている部分に相当し、この部分では、層間剥離防止用金属パターン7は形成されていない。すなわち、層間剥離防止用金属パターン7と同じ金属材料で金属パターン7aが存在しているが、金属パターン7aはダイシングラインの幅と同等かダイシングラインの幅よりも狭くされている。従って、ダイシング後には、端面に層間剥離防止用金属パターンの一部は露出せず、端面2bにおいて、圧電板と絶縁膜とが直接接合されていることになる。
また、図3(a)から明らかなように、上記層間剥離防止用金属パターン7は、導電ライン9a及びダイシングライン3,4の下方に形成されているが、ダイシング領域の一部に形成されており、しかもIDT5を含む機能部とは電気的に絶縁された状態とされている。従って、ダイシング後に端面2bに層間剥離防止用金属パターン7の部分7a,7bが露出し、該部分7a,7bから水分等が浸入したとしても、部分7a,7bとIDT5とが電気的に絶縁されているため、該水分の浸入による短絡や特性の劣化が生じ難い。
なお、上記第1の実施形態では、層間剥離防止用金属パターン7は、弾性境界波装置2の外周部分の一部、すなわちダイシングライン3,4の一部に形成されていたが、本発明においては、層間剥離防止用金属パターンは、ウェハ上に形成された1つの弾性境界波装置の外周の全周にわたり形成されていてもよい。言い換えれば、ダイシング領域の全てにおいて層間剥離防止用金属パターンが形成されていてもよい。このような実施例を、図8(a),(b)及び図9(a),(b)に示す。
図8(a)は、第2の実施形態において、ウェハ1をエッチングする前の状態を示す模式的平面図であり、第1の実施形態について示した図1(a)に相当する図であり、図8(b)は層間剥離防止用金属パターンの形状を模式的に示す平面図である。
図8(a)から明らかなように、ウェハ1において、Y方向に延びる複数のダイシングライン3が平行に延ばされており、X方向に延びる複数のダイシングライン4が平行に延ばされている。そして、本実施形態では、ダイシングライン3,4で囲まれている矩形の部分、すなわち1つの弾性境界波装置2が構成されている部分の全外周において、層間剥離防止用金属パターン21が形成されている。なお、図8(a)では、UBM下地層11の一部が、ダイシングライン3または4と機能部2aとを電気的に接続するように配置されている部分が図示されているが、このUBM下地層11は、上記環状の層間剥離防止用金属パターン21よりも上方の高さ位置に形成されている。すなわち、図8(a)に示されている層間剥離防止用金属パターン21は、機能部2aを取り囲むように閉環状の形状を有している。
すなわち、図8(b)に模式的に拡大して示すように、隣り合う弾性境界波装置2,2間にまたがるように、環状の層間剥離防止用金属パターン21が形成されている。図8(b)では、一点鎖線により隣り合う弾性境界波装置2の外形が模式的に示され、破線により層間剥離防止用金属パターン21の外縁が示されている。なお、図8(b)では、理解を容易とするために、その他の構造の図示は省略している。図8(b)から明らかなように、1つの弾性境界波装置2においては、ダイシング後に外周縁が環状の層間剥離防止用金属パターン21により囲まれることになる。
図9(a)は、第2の実施形態において、UBM下地層がIDTを含む機能部分と電気的に接続されている部分におけるダイシング前の状態を示す部分拡大断面図であり、図9(b)はこの部分をダイシングした後の状態を示す図である。すなわち、図9(a),(b)は、第1の実施形態について示した図4(a),(b)に相当する図である。
第2の実施形態においては、UBM下地層がIDT5を含む機能部と電気的に繋がっている部分においても、層間剥離防止用金属パターン21の一部がダイシングにより除去され、部分21a,21bが得られた弾性境界波装置2,2の端面2b,2bに露出することとなる。なお、第2の実施形態では、層間剥離防止用金属パターン21は、前述したように閉環状の形状にされているため、図9(a),(b)に示されている部分以外の端面、すなわちUBM下地層がIDTを含む機能部2aに電気的に接続されていない部分に相当するダイシングによる切断部端面においても、層間剥離防止用金属パターン21の部分21a,21bにより、層間剥離が確実に防止されている。
第2の実施形態のように、弾性境界波装置2の外周部の全てに層間剥離防止用金属パターン7が形成されている場合、切り出された弾性境界波装置2において、全周にわたり、層間剥離が生じ難い。
図10(a),(b)は、第3の実施形態の弾性境界波装置の製造方法を説明するための模式的平面図であり、図1(a)及び(c)に相当する図である。第3の実施形態では、ウェハ1が、第1の実施形態の場合と同様に、ダイシングライン3,4に沿ってダイシングされて、個々の弾性境界波装置2が切り出される。第3の実施形態の弾性境界波装置の製造に際しては、まず、図11(a)に示すように、ウェハ1上に、IDT5を形成する。このIDT5の形成は、第1の実施形態のIDT5の形成と同様にして行われる。もっとも、第3の実施形態では、IDT5と同時に層間剥離防止用金属パターン7は形成されない。次に、IDT5に電気的に接続するように、配線9を形成する。この配線9は、第1の実施形態の場合と同様にして形成される。そして、第3の実施形態が第1の実施形態と異なるところは、配線9の形成に際し、配線9と同じ材料により、同時に層間剥離防止用金属パターン31が形成されることにある。
次に、絶縁膜10が形成される。しかる後、図11(b)に示すように、絶縁膜10に絶縁膜開口部10aが、配線9を露出するように形成される。また、本実施形態では、第1の実施形態と異なり、ダイシング領域において、溝32が形成されている。この溝32は、ダイシングライン3が延びている部分に形成されているが、ダイシングライン4が延びている部分にも同様に溝が形成される。すなわち、本実施形態では、ダイシングにより除去される領域には、予め溝32を形成することにより、絶縁膜が除去されている。よって、溝32には、層間剥離防止用金属パターン31の一部が露出されることになる。
次に、図11(c)に示すように、UBM下地層11が第1の実施形態の場合と同様にして形成される。この場合、UBM下地層11と同じ材料からなる金属パターン11aが、溝32内に形成されることになる。
次に、第1の実施形態の場合と同様に、樹脂膜からなる吸音膜12を形成する。この場合、絶縁膜開口部10a及び溝32が形成されている部分では、絶縁膜10が存在しないので、吸音膜12を構成する材料が上記溝32内に充填され、従って、吸音膜12の上面には、溝12aが形成されることになる。
しかる後、ダイシングすることにより、図11(e)に示すように、隣り合う弾性境界波装置が分割され、弾性境界波装置2の端面2b,2bに、層間剥離防止用金属パターン31の部分31a,31bが露出することになる。
なお、図11(d)及び(e)に示すダイシング前及びダイシング後の状態を、図13(a)及び(b)に拡大して示す。この部分は、UBM下地層11が、機能部を構成しているIDTと接続されていない部分に相当する。
他方、第1の実施形態においても示したが、UBM下地層が機能部と電気的に接続されている部分の状態を、図12(a)〜(f)及び図14(a),(b)を参照して説明する。この部分では、図12(a)に示すようにUBM下地層11がダイシングにより除去される部分にも至るように形成されている。すなわち、UBM下地層11は、溝32内に入り込み、溝32の底部に露出している層間剥離防止用金属パターン31の上面に接続されることになる。
しかる後、吸音膜12を形成した後には、吸音膜12は溝32内に入り込み、吸音膜12の上面に溝12aが形成される。そして、図12(c)に示すように、吸音膜12に吸音膜開口部12aを形成し、絶縁膜開口部10aをも再度露出させる。そして、第1の実施形態の場合と同様にして、UBM13及び半田バンプ14の形成を行う。このようにして、図12(d)及び(e)に示すようにして、半田バンプ14及びUBM13が形成されることになる。しかる後、図12(f)に示されているように、ダイシングにより、隣り合う弾性境界波装置2,2が分割される。図12(e)及び(f)に示すダイシング前後の状態が、図14(a)及び(b)に拡大して示されている。
本実施形態で、IDTにUBM下地層11が電気的に接続されている部分においても、層間剥離防止用金属パターン31が存在しているが、上記ダイシング後には、層間剥離防止用金属パターン31の残存している部分31a,31bは、UBM下地層11と分断されることになる。従って、端面2bから水分等が浸入したとしても、層間剥離防止用金属パターン31の部分31a,31b側からの水分の浸入による特性の変動は生じ難い。
本実施形態では、ダイシングされる領域に、絶縁膜10が形成されていないので、ダイシングブレードの摩耗を抑制でき、かつダイシング速度を高めることができる。従って、製造コストを低減することが可能となる。
図15(a),(b)及び図16(a),(b)を参照して、本発明の第4の実施形態に係る製造方法を説明する。
第4の実施形態では、図15(a)に模式的平面図で示すように、ウェハ1上において、弾性境界波装置2がマトリックス状に配置される。
ところで、本実施形態では、上述した第2の実施形態と同様に、各弾性境界波装置2の外周の全周にわたり、層間剥離防止用金属パターン41が形成されている。従って、第2の実施形態の場合と同様に、ダイシングに際し、個々の弾性境界波装置2の全周にわたり、チッピングが生じ難く、かつ切り出された端面における層間剥離が生じ難い。
そして、第4の実施形態では、第3の実施形態の場合と同様に、ダイシング領域には絶縁膜は形成されていない。すなわち、図16(a)及び(b)は、第4の実施形態において、(a)はダイシング領域を横断する部分のダイシング前の拡大断面図であり、(b)はダイシング後の拡大断面図である。ウェハ1上に、絶縁膜10及び吸音膜12が積層されているが、ダイシング領域においては、絶縁膜10は形成されていない。従って、第3の実施形態の場合と同様に、ダイシングブレードの摩耗を抑制でき、ダイシング速度を高めることができる。
加えて、第3の実施形態の場合と同様に、層間剥離防止用金属パターン41は、配線9と同じ材料で同時に形成されている。従って、層間剥離防止用金属パターン51の形成に際して、余分な材料を必要とせず、かつ工程を増加させることもない。
なお、上記ダイシングのための導電性のダイシングラインは形成されていない。すなわち、第4の実施形態では、前述するように、UBMは無電解メッキにより形成される。従って、導電性のダイシングラインを利用した給電によりUBMを形成する必要はない。よって、第4の実施形態では、層間剥離防止を金属パターン51を基準としてダイシングが行われる。すなわち、絶縁膜開口部に層間剥離防止を金属パターンが露出しており、絶縁膜及び吸音膜12を、透明もしくは半透明の材料を用いることにより、層間剥離防止用金属パターン51の位置を吸音膜12の上方から確認することができる。
さらに、図16(a)及び(b)から明らかなように、UBM下地層11が形成されていない。従って、本実施形態で、UBMは、電解メッキではなく、無電解メッキにより形成されることになる。その他の点については、第4の実施形態は、第3の実施形態と同様とされている。
このように、本発明においては、UBMは必ずしも電解メッキで形成する必要はなく、無電解メッキで形成されてもよく、その場合には、UBM下地層11を形成せずともよい。
よって、UBM下地層11を形成し、電解メッキのための給電を行う必要がなくなるため、第4の実施形態によれば、UBM下地層と層間剥離防止用金属パターンの短絡のおそれもない。よって、UBM下地層11を形成する必要はないため、工程を削減でき、ダイシング工程の高速化を図ることが可能となる。
(a)は第1の実施形態の製造方法においてダイシング前のウェハを模式的に示す平面図であり、(b)は(a)の要部を拡大して示す模式的平面図であり、(c)はダイシング後の状態を模式的に示す平面図。 第1の実施形態の製造方法において、電極構造を形成した後の状態を示す模式的部分拡大平面図。 (a)は図2のB−B線に沿う部分のダイシング前の状態を示す部分拡大断面図であり、(b)は同じ部分のダイシング後の状態を示す部分拡大断面図。 (a)は図2のC−C線に沿う部分のダイシング前の状態を示す部分拡大断面図であり、(b)は同じ部分のダイシング後の状態を示す部分拡大断面図。 (a)〜(d)は、第1の実施形態において、ウェハ上に各種電極及び絶縁膜を形成する工程を説明するための各部分切欠断面図。 (a)〜(c)は、第1の実施形態において、絶縁膜形成後に、吸音膜を形成し、かつダイシングする各工程を説明するための部分切欠断面図。 (a)〜(d)は、第1の実施形態の製造方法において、UBM及び半田バンプを形成する各工程を説明するための部分切欠断面図。 (a)及び(b)は、第2の実施形態の製造方法において、ダイシング前のウェハを模式的に示す平面図及び層間剥離防止用金属パターンのダイシング後の状態を示す模式的平面図。 (a)及び(b)は、第2の実施形態の製造方法において、UBM下地層が機能部と電気的に接続されている部分におけるダイシング前及びダイシング後の各状態を示す模式的部分拡大断面図。 (a)及び(b)は、本発明の第3の実施形態において、ウェハをダイシングする前の状態及びダイシング後の状態を示す各模式的平面図。 (a)〜(e)は、第3の実施形態の製造工程を説明するための各部分切欠断面図。 (a)〜(f)は、第3の実施形態において、UBM及び半田バンプが形成される部分の製造工程を説明するための各部分切欠断面図。 (a)及び(b)は、第3の実施形態の製造方法において、UBM下地層が機能部と電気的に接続されていない部分におけるダイシング前の状態及びダイシング後の状態を示す部分拡大断面図。 (a)及び(b)は、第3の実施形態の製造方法において、UBM下地層が機能部と電気的に接続されている部分におけるダイシング前の状態及びダイシング後の状態を示す部分拡大断面図。 (a)及び(b)は、第4の実施形態の製造方法において、ダイシング前のウェハを示す模式的平面図及びダイシング後の状態を示す模式的平面図。 (a)及び(b)は、第4の実施形態の製造方法において、ダイシング前の隣り合う弾性境界波装置を示す部分切欠断面図及び(b)は同部分のダイシング後の状態を示す部分切欠拡大断面図。
符号の説明
1…ウェハ
2…弾性境界波装置
2a…機能部
2b…端面
3…ダイシングライン
4…ダイシングライン
5…IDT
7…層間剥離防止用金属パターン
9…配線
9a…導電ライン
10…絶縁膜
10a…絶縁膜開口部
11…UBM下地層
12…吸音膜
12a…吸音膜開口部
13…UBM
14…半田バンプ
21…層間剥離防止用金属パターン
31…層間剥離防止用金属パターン
32…溝
51…層間剥離防止用金属パターン

Claims (10)

  1. 圧電材料からなる母基板を用意する工程と、
    前記母基板上に複数の弾性境界波装置を構成するための複数のIDTを形成する工程と、
    前記母基板上においてダイシングされる領域の少なくとも一部において、層間剥離防止用金属パターンを形成する工程と、
    前記IDT及び前記層間剥離防止用金属パターンが形成された母基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記ダイシングされる領域において母基板をダイシングし、個々の弾性境界波装置を取り出す工程とを備えることを特徴とする、弾性境界波装置の製造方法。
  2. 前記層間剥離防止用金属パターンが、前記IDTと電気的に絶縁されて形成される、請求項1に記載の弾性境界波装置の製造方法。
  3. 前記層間剥離防止用金属パターンを形成する工程において、前記層間剥離防止用金属パターンが、前記個々の弾性境界波装置の外周を取り囲むように形成される、請求項1または2に記載の弾性境界波装置の製造方法。
  4. 前記層間剥離防止用金属パターンを形成する工程が、前記IDTを形成する工程と同時に、同じ導電性材料を用いて行われる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性境界波装置の製造方法。
  5. 前記IDTを形成する工程の後に、前記IDTと電気的に接続される配線を形成する工程をさらに備え、
    前記層間剥離防止用金属パターンが、前記配線を形成する工程と同時に、同じ金属材料を用いて行われる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性境界波装置の製造方法。
  6. 前記絶縁膜に、前記配線を部分的に露出させる絶縁膜開口部を形成する工程と、
    前記絶縁膜開口部に前記配線と電気的に接続されるように、UBM下地層を形成する工程と、
    前記絶縁膜上において、前記UBM下地層と電気的に接続される給電ラインを形成する工程をさらに備え、
    前記層間剥離防止用金属パターンは、前記給電ラインが形成される領域の下方以外の領域に形成される、請求項5に記載の弾性境界波装置の製造方法。
  7. 圧電材料からなる母基板を用意する工程と、
    前記母基板上に、複数の弾性境界波装置を形成するために複数のIDTを形成する工程と、前記母基板上に前記母基板のダイシングされる領域の少なくとも一部において層間剥離防止用金属パターンを形成する工程と、
    前記IDTと電気的に接続される配線を形成する工程と、
    前記IDTが形成された前記母基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に、前記配線を部分的に露出させる絶縁膜開口部を形成する工程と、
    無電解メッキにより前記絶縁膜開口部にUBMを前記UBM下地層と電気的に接続されるように形成する工程と、
    ダイシングラインされる領域に沿って前記母基板をダイシングすることにより個々の弾性境界波装置を取り出す工程とを備える、弾性境界波装置の製造方法。
  8. 圧電基板と、該圧電基板上に形成されたIDTと、該IDTを覆うように圧電基板上に形成された絶縁膜とを備える弾性境界波装置において、
    前記圧電基板と前記絶縁膜との界面において、前記圧電基板の端縁に沿って形成される層間剥離防止用金属パターンが形成されており、該層間剥離防止用金属パターンの少なくとも一部が、弾性境界波装置の端面に露出されている、弾性境界波装置。
  9. 前記層間剥離防止用金属パターンは、前記IDTと電気的に絶縁された状態で形成されている、請求項8に記載の弾性境界波装置。
  10. 前記層間剥離防止用金属パターンが、前記圧電基板と前記絶縁膜との界面において、外周縁の全周にわたるように形成されている、請求項8または9に記載の弾性境界波装置。
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