JP4655595B2 - 電動機 - Google Patents

Description

本発明は、送風用等に用いられる電動機に関する。

従来、この種の電動機は、例えば、図１に記載されているものがあった。図２（ａ）にその電動機の軸方向の断面図を示し、図２（ｂ）にその電動機の分解図を示す。軸４に圧入固定された回転子５は軸４に圧入固定された軸受３を介し、外枠Ａ１と外枠Ｂ６の軸受ハウジング部に挿入固定され、軸４を中心に自由に回転が可能である。回転子５にはブラシホルダー７に保持されているブラシを介して外部から電流が供給され磁束が発生する。一方、外枠１に固定された磁石２からも磁束が発生され、その両者の磁束の吸引作用や反発作用によって回転子が回転する。ここで回転子５と磁石２から発生する磁束の授受される方向は軸方向である。このように固定子または磁石と回転子の対向面が軸に対して垂直に位置する電動機は、径方向の長さに対して軸方向の長さが小さくなる外枠の構造が可能である。すなわち、薄型の電動機を提供できる利点がある。（例えば、特許文献１参照）
特開２００３−１５３５００号公報

しかしながら、前記従来の構成では、固定子または磁石と回転子との間で授受される磁束の方向が軸方向であり、その固定子または磁石と回転子を保持している外枠は薄型の構造のため、磁束の強弱により発生する振動が、外枠の剛性の弱い部位を振動させてしまう。その結果、その振動が音となって発生し、その電動機を組み込んでいる機器周辺に音が漏れ、近傍にいる人間に不快感を与えてしまう。

前記従来の課題を解決するため、本発明の電動機は、外枠や外枠に固着されたブラシホルダーに凸または凹状のリブを設けたり、外枠とブラシホルダーの固着箇所を３箇所以上設けたことを特徴とする。

以上のように、本発明の電動機によれば、コストをかけずに外枠の剛性を強くさせることができ、固定子または磁石と回転子との間で授受される磁束の強弱により発生する振動があっても、外枠の剛性の弱い部位がなくなるため外枠の振動も抑制され、その結果、従来発生していた音がなくなり、その機器周辺にいる人間への不快感をなくすことができる。

以下に、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。

図３は、本発明の実施例１における電動機の外枠Ｂの斜視図である。他の部品や同じ構成については同じ符号を用い、説明と図を省略する。

軸４に圧入固定された回転子５は軸４に圧入固定された軸受３を介し、外枠Ａ１と外枠Ｂ２６の軸受ハウジング部に挿入固定され、軸４を中心に自由に回転が可能である。回転子５にはブラシホルダー７に保持されているブラシを介して外部から電流が供給され磁束が発生する。一方、外枠１に固定された磁石２からも磁束が発生され、その両者の磁束の吸引作用や反発作用によって回転子が回転する。ここで回転子５と磁石２から発生する磁束の授受される方向は軸方向であるところまでは背景技術と同様である。
磁束の吸引作用や反発作用の方向が軸方向のため、それにより発生する振動によって外枠Ａ１や外枠Ｂ２６が軸方向に振動しようとする。外枠Ａ１には剛性の大きい磁石２が強固に固定されているため剛性は大きくなり振動し難い。一方、外枠Ｂ２６は軸方向に振動し易い。そこで、外枠Ｂ２６に凸または凹状のリブを設けて軸方向の剛性を大きくし、振動をし難くし、その振動によって発生する音も減少させる。
ここで、その凸または凹状のリブの形状は、閉じた曲線で構成され、その曲線が円ではないリブＡ９、軸受３の外枠Ｂ２６のハウジング部から径方向に伸びているリブＢ１０、軸受３の外枠Ｂ２６のハウジング部のエッジ部に設けたリブＣ１１などが、材料や加工のコストをおさえつつ最も効果的である。言うまでもなく、リブＡ９やリブＢ１０やリブＣ１１のいずれか２つ以上を併用した凸または凹状のリブはさらに効果的である。

図４は、本発明の実施例２における電動機のブラシホルダーの斜視図である。他の部品や同じ構成については同じ符号を用い、説明と図を省略する。
軸４に圧入固定された回転子５は軸４に圧入固定された軸受３を介し、外枠Ａ１と外枠Ｂ６の軸受ハウジング部に挿入固定され、軸４を中心に自由に回転が可能である。回転子５にはブラシホルダー２７に保持されているブラシを介して外部から電流が供給され磁束が発生する。一方、外枠１に固定された磁石２からも磁束が発生され、その両者の磁束の吸引作用や反発作用によって回転子が回転する。ここで回転子５と磁石２から発生する磁束の授受される方向は軸方向であるところまでは背景技術と同様である。
磁束の吸引作用や反発作用の方向が軸方向のため、それにより発生する振動によって外枠Ａ１や外枠Ｂ６が軸方向に振動しようとする。外枠Ａ１には剛性の大きい磁石２が強固に固定されているため剛性は大きくなり振動し難い。一方、外枠Ｂ６は軸方向に振動し易い。その外枠Ｂ６に接触しネジ８で固着されているブラシホルダー２７も磁石２ほどに剛性が大きくないため、外枠Ｂ６の振動を受けて振動してしまう。そこでブラシホルダー２７に凸状のリブＤ１２を設けて軸方向の剛性を大きくし、振動をし難くし、その振動によって発生する音も減少させる。

図５は、本発明の実施例３における電動機の軸方向の断面図である。他の部品や同じ構成については同じ符号を用い、説明と図を省略する。

軸４に圧入固定された回転子５は軸４に圧入固定された軸受３を介し、外枠Ａ１と外枠Ｂ３６の軸受ハウジング部に挿入固定され、軸４を中心に自由に回転が可能である。回転子５にはブラシホルダー７に保持されているブラシを介して外部から電流が供給され磁束が発生する。一方、外枠１に固定された磁石２からも磁束が発生され、その両者の磁束の吸引作用や反発作用によって回転子が回転する。ここで回転子５と磁石２から発生する磁束の授受される方向は軸方向であるところまでは背景技術と同様である。
磁束の吸引作用や反発作用の方向が軸方向のため、それにより発生する振動によって外枠Ａ１や外枠Ｂ３６が軸方向に振動しようとする。外枠Ａ１には剛性の大きい磁石２が強固に固定されているため剛性は大きくなり振動し難い。一方、外枠Ｂ３６は軸方向に振動し易い。その外枠Ｂ３６に接触しネジ８で固着されているブラシホルダー２７も磁石２ほどに剛性が大きくないため、外枠Ｂ３６の振動を受けて振動してしまう。そこでネジ８によって外枠Ｂ３６とブラシホルダー２７とを強固に固着している部位２箇所以外にさらに１箇所以上の固着箇所を設けて、外枠Ｂ３６の振動を抑制し、その振動によって発生する音も減少させる。ここでは外枠Ｂ３６の軸受３のハウジング部の穴を無くした部位３７と、ブラシホルダー７の内側中央部３８とを押し当てて固着している。

本発明の電動機によれば、コストをかけずに外枠の剛性を強くさせることができ、固定子または磁石と回転子との間で授受される磁束の強弱により発生する振動があっても、外枠の剛性の弱い部位がなくなるため外枠の振動も抑制され、その結果、従来発生していた音がなくなり、その機器周辺にいる人間への不快感をなくすことができるので、送風用等に用いられる電動機等の用途に有用である。

従来の電動機の斜視図 従来の電動機、（ａ）軸方向の断面図、（ｂ）分解図 本発明の実施例１における電動機の外枠Ｂの斜視図 本発明の実施例２おける電動機のブラシホルダーの斜視図 本発明の実施例３おける電動機の軸方向の断面図

符号の説明

１ 外枠Ａ
２ 磁石
３ 軸受
４ 軸
５ 回転子
６ 外枠Ｂ
７ ブラシホルダー
８ ネジ
９ 閉じた曲線で構成された円ではないリブＡ
１０ ハウジング部から径方向に伸びているリブＢ
１１ ハウジング部のエッジ部に設けたリブＣ
１２ 凸状のリブ
２６ リブ付外枠Ｂ
２７ リブ付ブラシホルダー
３６ ハウジング部の穴を無くした外枠Ｂ
３７ 穴を無くした部位
３８ 内側中央部

Claims (2)

1. 固定子または磁石と回転子の対向面が軸に対して垂直に位置し、固定子または磁石と回転子との間で授受される磁束の方向が軸方向であり、固定子と磁石および回転子を囲み対になる２個の外枠と、外枠に固着されたブラシホルダーで構成される扁平型電動機において、
   外枠に凸または凹状のリブが設けられ、
   第１のリブは、軸受ハウジング部を囲む形状であり円でない閉じた曲線状のリブが軸受ハウジング部から径方向に伸びたリブに繋がり一体化したリブであり、第２のリブは、外枠底板と軸受ハウジング部間のエッジ部のリブであることを特徴とする扁平型電動機。
2. ブラシホルダーに凸状のリブを設けた請求項１記載の扁平型電動機。
   

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