JP3647421B2 - ブラシレスモータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型の振動モータやファンモータ等として利用可能な小形モータ、特に電子機器等の内部でそのような用途に使用されるのに適する小形・軽量のブラシレスモータに関する。
【0002】
【従来技術】
携帯電話やPHS等で音響アラームに代えて着信を伝えるため、電子手帳その他の携帯機器で使用者に時間報知を行うため、或いはゲーム機コントローラに於いて振動を体感させるため等の目的で、振動源として小形の振動モータが広く利用されている。従来のこの種の振動モータは、ブラシ付の小形モータの出力軸に半円状の偏心錘を取り付け、この偏心錘によって発生する遠心力の回転移動によって振動を発生させている。
【0003】
また携帯に適する精密電子機器等にあっては、高温を嫌う素子類が使用されており、それらを強制的に放熱させるための小形ファンが必要となることが多い。そして、云うまでもなく、このような小型ファンは相応する小型モータを駆動源として構成されている。
【0004】
前記振動源としての小形の振動モータや、送風源としての小形のファンモータ等の小型モータにあっては、長期間にわたり安定した性能が要求される。これらの小形モータが利用される携帯電話、電子手帳、各種モバイルツールは、携帯の便宜やデザイン上の要請から小形軽量化が必須であり、更にこれらの小形モータは、このような機器の運用上重要な役割を担っている補助パーツであり、長寿命化にも努める必要がある。
【0005】
例えば、小形モータの回転軸に偏心錘を付加した振動モータの場合、従来通りの二つの軸受によって支承された回転軸に於いて該両軸受の外側に偏心錘を付加するものとなっており、そのため該偏心錘に近い方の軸受を支点として、該回転軸に振動を生ぜしめる構造となっている。これは、元来平衡負荷を支承するように設計された回転軸に対して、単純に偏心錘を結合したことに相当する。
【0006】
従ってこの偏心錘から遠い方の軸受には偏心力が加わり、軸受部の磨耗が増大することになり、平衡負荷に使用する場合に比してモータ寿命が短縮する。このような寿命短縮を防ぎ長寿命化を図るためには、より強固な軸受及び回転軸を採用する必要があり、製造コストの上昇や重量増加を招くことにもなり易い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来技術の問題点を勘案し、部品点数及び組み立て工数を減じ、小形軽量化を図りながら長寿命化が可能であるブラシレスモータを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の1は、環状固定子コイル及びその各端部側から立ち上がりその周側に沿って相互に相手の磁極の間に自磁極が挿入されるように配された一対の板状固定子磁極片からなり、後記円筒状回転子の回転位置に応じて該環状固定子コイルに供給される電流が制御され、該一対の板状固定子磁極片の磁極の極性を変化させて移動磁界を発生させるようになっている固定子と、
前記一対の板状固定子磁極片の磁極の外周部を包囲する円筒状回転子であって、その内周面の所要部位が周方向に交互に逆極性に着磁されている円筒状回転子と、
前記円筒状回転子の回転軸を回転自在に支持する軸受部材であって、これに外装する一対の板状固定子磁極片の固定部、並びに前記環状固定子コイル及び該一対の板状固定子磁極片の間に於ける磁気回路の一部を形成する継鉄を兼ねた軸受部材と、
で構成したブラシレスモータである。
【0009】
従って本発明の1のブラシレスモータによれば、上記のように、軸受部材を、文字通り、軸受部材としての機能を持たせる外、両板状固定子磁極片の固定部として機能させ、更に環状固定子コイル及び該両板状固定子磁極片の間に於ける磁気回路の一部を形成する継鉄としての機能させるものとしたため、その分だけ構成部品点数が少なくなり、当然、組立て工数も低減され、結果として小形化も可能となったものである。また、構造上、該軸受部材を接触領域の長いものとすることができ、その結果、これを振動モータ用のモータとして用いたとしても、回転軸及び軸受の片減り等の異常磨耗を低減することができ、長寿命化を図ることができる。
【0010】
更に前記環状固定子コイル(界磁コイル)の巻線数、或いは巻線厚さを減ずることにより扁平コイルとすることができるため、板状固定子磁極片及びこれらを包囲する円筒状回転子を全て薄型に形成することができ、そのため重量及び寸法を低減することができる。こうして、既述のように、部品点数を減少させることにより組み立て工数を低減させるばかりでなく、全長を短縮して極薄型の扁平モータに構成し、携帯に適する小型軽量の精密電子機器等に組み込むのに適当なものとすることができる。
【0011】
本発明の2は、本発明の1のブラシレスモータに於いて、前記軸受部材が鉄系燒結金属によって構成されているものである。
【0012】
従って本発明の2のブラシレスモータによれば、該軸受部材を鉄系焼結金属によって構成したものであるため、これに含油させて良好な軸受部材として使用できるようになると共に、前記板状固定子磁極片に結合する磁路としても有効に機能するものとなるものである。
【0013】
本発明の3は、本発明の1又は2のブラシレスモータに於いて、前記円筒状回転子の中心軸に固設した偏心錘の内面に突部を構成し、該突部を該円筒状回転子のこれと対面する端面に開口した係止孔に係合させ、振動モータとして構成したものである。
【0014】
従って本発明の3のブラシレスモータによれば、偏心錘を円筒状回転子に簡単かつ確実に取り付けて、振動モータを構成することができることとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
<実施例1>
図1は実施例1のブラシレスモータに偏心錘を付加して振動モータとして構成した例を示す側断面図、図2(a)は固定子に於ける二枚の板状固定子磁極片と二個の環状固定子コイルとの組み合わせ構造を示した斜視図、図2(b)は二枚の板状固定子磁極片の固定部及び磁路を兼ねた軸受部材の斜視図、図2(c)は二個の環状固定子コイルの斜視図、図3(a)は対面状態に組み合わせた二枚の板状固定子磁極片の縦断側面図、図3(b)は二枚の板状固定子磁極片の固定部及び磁路を兼ねた軸受部材の縦断面図、図3(c)は円筒状回転子の回転軸を示す側面図、図4は実施例1のブラシレスモータの二個の環状固定子コイルに流す電流を制御する制御回路である。
【0017】
この実施例1のブラシレスモータは、図1に示すように、固定子1と、これに外装される円筒状回転子2とから構成される。
【0018】
前記固定子1は、図1及び図2(a)、(b)に示すように、相互にその基部11b、11bで直交状態に対面する一対の板状固定子磁極片11、11と、その内部に絶縁シート12を介して配される一対の環状固定子コイル13、13と、前記板状固定子磁極片11、11及び環状固定子コイル13、13の取付孔11a、11a、13a、13aに挿通され、両者をこれに固定する軸受部材14とで基本的に構成するものである。
【0019】
前記板状固定子磁極片11は、長方形の板状磁性体材料を、その中央部を基部11bとし、その長さ方向両端側を曲げ加工して相互に対面する二つの磁極11c、11cを構成し、かつ前記基部11bの中央部には、前記のように、取付孔11aを開口したものである。上記対面する二つの磁極11c、11cはその先端側から見て部分円弧状となるように加工する。また上記一対の板状固定子磁極片11、11は、その基部11b、11bを、その間に二個の環状固定子コイル13、13分を配した上で、それら相互を直交状態で対面させ、かつ相互の磁極11c、11cが互いに相手の磁極11c、11cの間に挿入された状態で該環状固定子コイル13、13の外周側に位置するようにする。
【0020】
なお、上記のように、一対の板状固定子磁極片11、11の間に二個の環状固定子コイル13、13を装入する場合は、図1に示すように、該各板状固定子磁極片11、11の基部11b、11bと該環状固定子コイル13、13の端面との間及び該環状固定子コイル13の取付孔13aの内周と前記軸受部材14の外周との間に前記絶縁シート12を配しておくべきことは云うまでもない。
【0021】
前記板状固定子磁極片11の基部11bに開口してある取付孔11aには、図2(a)に示すように、基部11bから両磁極11c、11cの長さ方向に対して45度の角度で係止突起11dが突出形成してあり、該取付孔11aに、前記環状固定子コイル13、13の取付孔13a、13aと共に前記軸受部材14を挿入すると、その外周に長さ方向に沿って形成した係止溝14aに係止し得るようになっている。一対の板状固定子磁極片11、11を、図1及び図2(a)に示すように、その各基部11b、11bを相互に直交させた状態で対面させると、両板状固定子磁極片11、11の取付孔11a、11aに形成した相互の係止突起11d、11dは同一角度位置に位置することとなり、前記軸受部材14の係止溝14aにいずれも嵌合係止し得ることとなる。
【0022】
前記環状固定子コイル13、13は、図1、図2(a)、(c)に示すように、それらの中心に前記板状固定子磁極片11、11の取付孔13a、13aよりほぼ絶縁シート12の厚み分だけ大径の取付孔13aを具備した状態で絶縁導体を巻回した文字通り一対の環状コイルであり、それぞれの環状固定子コイル13、13には相互に逆向きに界磁電流が流れるように電源が接続され、かつ前記円筒状回転子2の回転位置に応じて適当なタイミングでいずれか一方にのみ界磁電流が流されるべく切換えられて移動磁界が形成されるようになっている。
【0023】
前記環状固定子コイル13、13は、先に述べ、かつ図1及び図2(a)に示すように、対面して配された一対の板状固定子磁極片11、11の内側に前記絶縁シート12を介して配するものである。取付手順としては、前記軸受部材14に該絶縁シート12を介して外装し、その後、前記一対の板状磁極片11、11を、前記のように、その基部11b、11bを対面させながら外装する。
【0024】
前記軸受部材14は、鉄粉を主体として成形した燒結金属を素材とし、図1、図2(b)及び図3(b)に示すように、円筒状の軸受本体14bとその一端部直前に構成した取付鍔14cとで構成したものであり、上記軸受本体14bの外周部は、前記環状固定子コイル13、13及び前記一対の板状固定子磁極片11、11を固定する固定部となり、また内側孔部は前記円筒状回転子2の回転軸21を回転自在に支持するすべり軸受を構成する軸受孔部14dとなっている。
【0025】
前記軸受本体14bの外周部には、先に述べ、図1及び図2(b)に示すように、その長さ方向に沿って、前記板状固定子磁極片11、11の取付孔11aの係止突起11dを係止する係止溝14aが形成してある。また前記軸受部材14の少なくとも軸受孔部14d及びこれに近接する部位には含油されており、前記回転軸21の回転に必要な潤滑が行われるようになっている。
【0026】
従って前記軸受部材14は、回転軸21を回転自在に支持する軸受として機能すると同時に、前記一対の板状固定子磁極片11、11及び環状固定子コイル13、13を固定する固定手段として機能し、更に上記一対の環状固定子コイル13、13及び一対の板状固定子磁極片11、11の間に於ける磁気回路の一部を形成する継鉄として機能する。
【0027】
前記軸受部材14の取付鍔14cは、前記し、図1、図1(b)及び図3(b)に示すように、前記軸受本体14bの一端側端部直前に周方向に張り出して形成したものであり、これには、図1に示すように、金属製のベース3、回路基板4等が固着される。なお、回路基板4には、界磁電流のオンオフ制御を行うために必要となる後記制御回路用の電子部品5が取り付けられている。
【0028】
前記円筒状回転子2は、図1に示すように、前記固定子1の一対の板状固定子磁極片11、11の磁極11c、11c…を、微小間隙をもって包囲する環状磁石22と、これをその内周面で回転可能に支持する円筒体23と、該円筒体23の端部円板部23aの中心部に偏心錘6を介して固設した回転軸21とで構成したものである。
【0029】
前記環状磁石22は、その内側が周方向に所定のピッチで交互にN極、S極となるように連設着磁したものである。この実施例の環状磁石22は、酸化鉄を主成分とする磁性粉をプラスチック材又はゴム材等と混練し、磁場中で圧延成形しバランスを整えたものである。
【0030】
前記回転軸21は、小径鋼材を焼き入れし、かつ研摩等仕上げ処理を行ったものである。該回転軸21は、先に述べ、かつ図1に示すように、前記軸受部材14の軸受孔部14dに挿入し、その内端を軸受孔部14dの内端に当接させる。前記環状磁石22は、以上のように、回転軸21を、その内端が該軸受孔部14dの内端に当接するまで挿入しても、前記固定子1の板状固定子磁極片11、11の磁極11c、11c…完全に正対状態にならず、僅かに手前方向にずれた状態としておくものとする。
【0031】
前記回転軸21は、上記のように、前記軸受部材14の軸受孔部14dに挿通され、これによって回転自在に支持されているが、それ自体には、特別の抜け止め手段は施されていない。しかし前記環状固定子コイル13、13に界磁電流が流れると、前記板状固定子磁極片11、11の磁極11c、11c…と前記円筒状回転子2の環状磁石22との間に磁気吸引力が働き、これによって該円筒状回転子2の回転軸21を前記軸受部材14の軸受孔部14dに進入させる方向の推力が働き、該回転軸21が該軸受孔部14dから逸脱する事態が防止されることになる。
【0032】
前記円筒体23の端部円板部23aと前記回転軸21との結合は、既述のように、偏心錘6を介して行われるものである。
前記偏心錘6は、図1に示すように、概ね半円状の複数の支分錘片6a、6a…を重ね合わせて構成するものであり、その各内側中央部で前記回転軸21に固設し、中央部と外周部との中間付近を外面側から裏面側に向かって押圧し、裏面側に突出させることで、支分錘片6a、6a…相互を連結すると共に、最も裏面側に位置する支分錘片6aの突出部6bを前記円筒体23の端部円板部23aの該当する位置に開口してある結合孔23bに挿入してこれをその内側からカシメて結合固定する。
【0033】
従って円筒状回転子2は、その円筒体23の端部円板部23aに前記偏心錘6を取り付けた後、該偏心錘6を介して取り付けた回転軸21を前記軸受部材14の軸受孔部14dに挿入すべきことになる。
【0034】
前記偏心錘6は、その中央部で回転軸21に結合し、内面側で前記円筒体23の端部円板部23aに取り付けたものであるが、その結合は、該回転軸21及び該端部円板部23aに対して文字通り偏心状態であり、不平衡状態であるため、該回転軸21の回転時に振動源として作用する。
【0035】
なお前記環状固定子コイル13、13には、図4に示すように、直流電源が、制御回路を介して接続されている。
前記一対の環状固定子コイル13、13はそれぞれ電源の+側とトランジスタTr1、Tr2のコレクタとの間に直列接続され、その一方のトランジスタTr1ベースに前記円筒状回転子2の環状磁石22に近接して配された磁気検出素子(ホールIC)Hの出力が接続され、そのアース間の電圧の変化によってトランジスタTr1のコレクタ−エミッタ間が導通状態になり又は不導通状態になり、これによってそのコレクタに接続する環状固定子コイル13がオンオフ制御され、他方、上記トランジスタTr1のコレクタ−エミッタ間の電圧の変化によって他方のトランジスタTr2のコレクタ−エミッタ間が導通状態になり又は不導通状態になり、これによってそのコレクタに接続する環状固定子コイル13がオンオフ制御されることとなるようになっている。
【0036】
図4中、r1は磁気検出素子Hのバイアス電流の制限抵抗、r2はトランジスタTr1のベース電流の制限抵抗、r3はトランジスタTr2のベース電流の制限抵抗である。
【0037】
従って、前記環状固定子コイル13、13は、前記円筒状回転子2の円筒体23の内面に配した環状磁石22の回転位置に応じて、該当するいずれかのトランジスタTr1又はTr2のコレクタ−エミッタ間が導通状態となり、対応するトランジスタTr1又はTr2のコレクタに直列に接続したそれに電流が流れることとなる。
【0038】
即ち、該環状磁石22の回転位置に応じて、前記環状固定子コイル13、13のいずれかに界磁電流が流れ、これらに外装した前記板状固定子磁極片11、11を励磁するものである。二つの板状固定子磁極片11、11の各々の磁極11c、11c…は相互に逆極性に励磁されるようになっており、前記環状固定子コイル13、13は相互に逆向きの磁界を発生させるように配してあるため、該環状磁石22が回転すると、これに伴い、該環状固定子コイル13、13に交互に電流が流れ、更にこれに伴い、該板状固定子磁極片11、11の各々の磁極11c、11c…は交互に極性が反転し、これによって移動磁界が発生することになり、該環状磁石22が、その着磁部と板状固定子磁極片11、11の磁極11c、11c…から生ずる磁束との間の吸引・反発によりトルクが発生して回転し、更にこれに伴ってこれを保持する円筒体23を含む円筒状回転子2が回転することになる。
【0039】
従ってこの実施例1のブラシレスモータによれば、前記軸受部材14を、前記円筒状回転子2の回転軸21を回転自在に支持する軸受として機能させると同時に、前記一対の板状固定子磁極片11、11及び環状固定子コイル13、13を固定する固定手段としても機能させ、加えて該一対の環状固定子コイル13、13及び一対の板状固定子磁極片11、11の間に於ける磁気回路の一部を形成する継鉄として機能させるものであり、部品点数及び組み立て工数を減じ、かつ小形軽量化を図りながら長寿命化を可能としたものである。
【0040】
またこの実施例1のブラシレスモータを直流電源に接続すれば、前記のようにこれを回転させ、これによってその円筒状回転子2に取り付けた偏心錘6による偏心回転運動を生じさせ、必要な振動を生じさせることのできるものであるのも云うまでもない。
【0041】
<実施例2>
図5は実施例2のブラシレスモータの円筒状回転子にファンを取り付けてファンモータとして構成した例を示す一部切欠側断面図である。
【0042】
この実施例2のブラシレスモータは、基本的に、実施例1のブラシレスモータの偏心錘6に代えてファン7を取り付けた点のみが異なる。他にも若干の違いがあるが、それは全て偏心錘6に代えてファン7を取り付けたことに起因するものである。
【0043】
固定子1側の構成は実施例1のそれと全く同一であるので、円筒状回転子2側についてのみ説明する。
上記円筒状回転子2を構成する円筒体23の外周にファン7を取り付ける。このファン7は、これをその外周に取り付けた円筒部7aとその端部に連続する端部支持円板7bとにより支持されるものであり、該円筒部7aを前記円筒体23に外装することで、該円筒状回転子の外周にファン7を取り付ける。
なお取付けるファン7の枚数、形状、ピッチ等は該ブラシレスモータの容量、用途等を考慮して決定することができる。
【0044】
前記端部支持円板7bの中心孔に回転軸21を固設し、該回転軸21を前記軸受部材14の軸受孔部14dに回転自在に挿入する。回転軸21は、偏心錘6を取り付ける必要がないので、実施例1のそれより短いものとなる。また前記円筒状回転子2の円筒体23は、以上のように、ファン7を支持する円筒部7a及び端部支持円板7bを介して回転軸21に結合するので、端部円板部23aは省略されたものとなっている。
【0045】
また前記円筒体23の内周には環状磁石22を取り付ける。該環状磁石22は、実施例1のそれとそれ自体も取り付け方も全く同一である。
【0046】
従ってこの実施例2のブラシレスモータも実施例1のそれと全く同一の軸受部材14を用いており、最も重要なこの面では実施例1のそれと全く同様に作用し、同様の効果を有する。
【0047】
またこの実施例2のブラシレスモータによれば、これを直流電源に接続すれば、これを回転させ、これによってその円筒状回転子2に取り付けたファン7による送風作用を生じさせることができるものであるのは云うまでもない。
【0048】
<実施例3>
図6は実施例3のブラシレスモータの固定子の正面図である。
【0049】
この実施例3のブラシレスモータは、実施例1の固定子1に一つだけ変更を加えたものである。
実施例1のブラシレスモータに於いては、一対の板状固定子磁極片11、11を相互にその基部11bが直交状態で対面するように配しているが、この実施例3では、図6に示すように、相互を直交状態から角度αだけ変位させた状態で対面させた構成としたものである。
【0050】
これによってこの実施例3のブラシレスモータでは、その回転方向を確実に規定し、かつ始動トルクを増大させる効果が得られることとなったものである。
これ以外は、実施例1と全く同様に作用し、かつ同様の効果が得られるものである。
【0051】
【発明の効果】
従って本発明の1のブラシレスモータによれば、軸受部材を、文字通り、回転軸の軸受としての機能を担当する外に、一対の板状固定子磁極片の固定部としての機能及び環状固定子コイル及び該一対の板状固定子磁極片の間に於ける磁気回路の一部を形成する継鉄としての機能を兼用する構成としたため、その分だけ構成部品点数が少なくなり、当然、組立て工数も低減され、結果として、その小形化も可能となったものである。また、構造上、該軸受部材を接触領域の長いものとすることができ、その結果、これを振動モータ用のモータとして用いたとしても、回転軸及び軸受の片減り等の異常磨耗を低減することができ、長寿命化を図ることができる。
【0052】
本発明の2のブラシレスモータによれば、前記軸受部材を鉄系の焼結金属によって構成したため、これに含油させて良好な軸受部材として使用できるようにすることができると共に、前記磁気回路の一部を構成する継鉄としても有効に機能するものとなる。
【0053】
本発明の3のブラシレスモータによれば、偏心錘を円筒状回転子に簡単かつ確実に取り付けて振動モータを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のブラシレスモータに偏心錘を付加して振動モータとして構成した例を示す側断面図。
【図2】 (a)は固定子に於ける二枚の板状固定子磁極片と二個の環状固定子コイルとの組み合わせ構造を示した斜視図。
(b)は二枚の板状固定子磁極片の固定部及び磁路を兼ねた軸受部材の斜視図。
(c)は二個の環状固定子コイルの斜視図。
【図3】 (a)は対面状態に組み合わせた二枚の板状固定子磁極片の縦断側面図。
(b)は二枚の板状固定子磁極片の固定部及び磁路を兼ねた軸受部材の縦断面図。
(c)は円筒状回転子の回転軸を示す側面図。
【図4】実施例1のブラシレスモータの二個の環状固定子コイルに流す電流を制御する制御回路。
【図5】実施例2のブラシレスモータの円筒状回転子にファンを取り付けてファンモータとして構成した例を示す一部切欠側断面図。
【図6】実施例3のブラシレスモータの固定子の正面図。
【符号の説明】
1 固定子
11 板状固定子磁極片
11a 板状固定子磁極片の取付孔
11b 板状固定子磁極片の基部
11c 板状固定子磁極片の磁極
11d 係止突起
12 絶縁シート
13 環状固定子コイル
13a 環状固定子コイルの取付孔
14 軸受部材
14a 係止溝
14b 軸受本体
14c 取付鍔
14d 軸受孔部
2 円筒状回転子
21 回転軸
22 環状磁石
23 円筒体
23a 円筒体の端部円板部
23b 円筒体の端部円板部に開口してある結合孔
3 ベース
4 回路基板
5 電子部品
6 偏心錘
6a 支分錘片
6b 突出部
7 ファン
7a 円筒部
7b 端部支持円板
Tr1、Tr2 トランジスタ
H 磁気検出素子(ホールIC)
r1 磁気検出素子のバイアス電流の制限抵抗
r2、r3 トランジスタのベース電流の制限抵抗
Claims (3)
- 環状固定子コイル及びその各端部側から立ち上がりその周側に沿って相互に相手の磁極の間に自磁極が挿入されるように配された一対の板状固定子磁極片からなり、後記円筒状回転子の回転位置に応じて該環状固定子コイルに供給される電流が制御され、該一対の板状固定子磁極片の磁極の極性を変化させて移動磁界を発生させるようになっている固定子と、
前記一対の板状固定子磁極片の磁極の外周部を包囲する円筒状回転子であって、その内周面の所要部位が周方向に交互に逆極性に着磁されている円筒状回転子と、
前記円筒状回転子の回転軸を回転自在に支持する軸受部材であって、これに外装する一対の板状固定子磁極片の固定部、並びに前記環状固定子コイル及び該一対の板状固定子磁極片の間に於ける磁気回路の一部を形成する継鉄を兼ねた軸受部材と、
で構成したブラシレスモータ。 - 前記軸受部材が鉄系燒結金属によって構成されている請求項1のブラシレスモータ。
- 前記円筒状回転子の中心軸に固設した偏心錘の内面に突部を構成し、該突部を該円筒状回転子のこれと対面する端面に開口した係止孔に係合させ、振動モータとして構成した請求項1又は2のブラシレスモータ。
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